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    元スレほむら「さよならの季節に」

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    タグ : - ワルプルギスの夜戦のその後 + - 暁美ほむら + - 魔法少女まどか☆マギカ + - 鹿目まどか + 追加: タグについて ※前スレ・次スレは、スレ番号だけ登録。駄スレにはタグつけず、スレ評価を。荒らしタグにはタグで対抗せず、タグ減点を。
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    1 :

    -ワルプルギスの夜だったものを目の前にして

    ほむら(……終わったのね。これでやっとまどかを救うことができた。)

    ほむら(犠牲も……少なくなかったけどね……)

    カツカツカツ……

    ほむら「マミ…杏子……ごめんなさい…私だけ生き延びてしまって…」

    マミ「………………」

    杏子「………………」

    ほむら「…さやかも、どこかで見ているのかしら……このループでもあなたとは敵対して、結局、あなたを魔女にした……」

    ほむら「でもね……あなたも本当は救いたかったんだよ?」

    ポロッ…ポロッ……

    ほむら「嫌ね……もう、泣かないって、決めたのに」

    ほむら「ようやく終わったのに…どうしてこんなに悲しいのかしらね」ポロポロ

    ほむら「アァァァァァァァァッァァァァッァァァァァ!!!!!!!!!」

    2 = 1 :

    ほむら「……………………」フラフラ....

    ほむら(疲れたわね…………)

    ドサァ.....

    ほむら「しばらく、このがれきの上で…休みましょう…どうせ、しばらくは誰も来ないわ…」

    ほむら「……………………疲れたわ」ゴロリッ

    ほむら「………………ッん」

    ほむら(嫌みなほどに…良く晴れてるわね……。それに……風が気持ちいい……)

    ほむら(ふふ…私たちの守った平和……なんてね……)

    ほむら(マミなら……そんなこというのかな……)

    ほむら「うっ……えぐっ………うっ…うっ………」ポロポロ....

    ほむら「やっと……終わったのに……寂しいよぉ……」

    ほむら(もう……眠るわ………疲れた……)

    ドサァ…

    3 = 1 :

    -数時間後
    ほむら(………………寒い。)ムクッ

    ほむら「………夢じゃないのね。」

    ほむら「ふふ……随分寝ていたのに……まだ、何一つ世の中は動いていないのね。それは…あれだけの災害だものね。……そんなヤツに勝てたんだよ……みんな……」

    ほむら「…………………………」

    ほむら「……そろそろ行かないとね」

    スタスタスタ.....クルッ!


    ほむら「マミ…杏子……さようなら。」

    ほむら「…誰にも知られずに、眠りなさい。私だけは…覚えているから……」

    クルッ.....スタスタスタスタ......


    ほむら「ねえ…杏子……マミ………貴女たちの眠りはきっと…夢見ることもないのでしょうね…」

    ほむら「…貴女たちばかり暗い場所に行かせたりはしないから」

    4 = 1 :

    -避難所前
    ほむら「…………………………」

    カチャカチャ…

    ほむら「…やっぱり、もう時間は止められない。これで正真正銘、私は最弱魔法少女になった訳ね。」

    ほむら「…最後の仕事をしましょう。」


    スタスタスタスタ……



    まどか「!!!!!!………ほむらちゃん!!!!!!」

    タッタッタッタッタッ.......

    まどか「はぁ……はぁ………はぁ…………帰って…来てくれたの?」

    ほむら「…ええ、ただいま、まどか」

    まどか「!!!!!…お帰り!!!!」ダキッ

    ほむら「あっ……………」

    まどか「……生きててよかった……本当に………」ギュウ…

    ほむら「………ごめんね、まどか」ナデナデ

    5 :

    ほうほう

    6 = 1 :

    ほむら「…私ね、まどかしか、救えなかった」

    まどか「…うん、QBから聞いてた」

    ほむら「ごめんね……みんなで絶対戻ってくるっていったのに…私だけ生き延びてしまって…」

    まどか「ううん……ほむらちゃんでも…生きていてくれて…嬉しい」

    まどか「ねえ……ほむらちゃん。私…ズルいのかな?みんなに守られてばかりで…それでいて闘いもしないで震えているだけ」

    ほむら「…魔法少女の力は自分のためだけにあるの。みんな、自分のために闘ったの。決して貴女が気に病むことでは無いわ。」

    まどか「……あのね、私QBから杏子ちゃんとマミさんが死んじゃったこと聞かされたときに…二人を生き返らせようとお願いしたの」

    まどか「…でもね、できなかった。……二人が死んじゃったことに怖くなって、私も死んじゃうのかなって思ったら……怖くて何もできなかった」

    ほむら「……あなたは、それでいいの。二人もそれを望んではいないから」

    まどか「ごめんなさい……みんな………私が悪い子だから……みんな死んじゃった……
    」ポロポロ

    ほむら「…………………」


    パチンッ!!!

    7 = 1 :

    まどか「痛っ……………」

    ほむら「早く、立ち直りなさい、まどか…」

    まどか「ほむら……ちゃん?」

    ほむら「あなたが…絶望したら、誰がみんなを悼んであげるの?みんな…あなたのために闘って傷ついて死んだの。」

    ほむら「でも、それは、貴女が責任を感じることではないわ。魔法少女になったときから、私たちは人並みには死ねないって決まっているのだから」

    ほむら「…でも、みんなには貴女がいるわ。貴女が決して彼女たちを忘れなければ…それは幸せなことなのよ」

    まどか「…………………」

    ほむら「…でも、それはあなたに重荷を背負わせることになる。自分のために友達が死んだなんて思い、一生、あなたは背負えるの?」

    ほむら「…居なくなってしまった人たちのことを自分のせいだと思い込んで、取り乱すあなたが、彼女たちの人生まで背負って生きていけるの?」

    まどか「……………………」ポロポロ....

    ほむら「………あなたに二つ選択肢をあげる。」

    8 = 1 :

    ほむら「一つは……あなたが人生に魔法少女という十字架を背負って生きていくという選択」

    ほむら「もう一つは……今までの記憶を消して、ただの一人の少女としてやり直すという選択」

    まどか「……え?」

    ほむら「……記憶喪失って言葉知っているかしら?」

    まどか「…うん」

    ほむら「簡単に言えば、魔法を使って魔法少女に関する事柄について蓋をしてしまうの…一種の催眠術のようなものだと思ってもらえればいいわ。」

    ほむら「催眠術と違うのは…魔法の力だから決して解けることのないということね。」

    ほむら「思い出せない記憶なんて…忘れていることと同じでしょう?」

    まどか「………………」

    ほむら「おそらく、私たち、魔法少女のことを忘れてしまえば、あなたはまた普通の人生に戻れるわ。優しい家族が居て、友達がいて、将来的には恋なんかもしたりしてね。」

    ほむら「…そんな普通な人生を取り戻すことができるわ」

    まどか「……………………」

    ほむら「…さあ、どうする?まどか。好きな方を選ぶといいわ」

    9 = 1 :

    まどか「……そんなの、選べるわけ………」

    ほむら「甘えないで、まどか。」

    ほむら「この選択をさせることは、いなくなってしまった人たちとの約束だから」

    まどか「…みんなの?」

    ほむら「ええ…ワルプルギスの夜は非常に強力な魔女だから。誰一人欠くことなく、やり過ごせるなんて私たちは思ってなんて無かったわ」

    ほむら「…だから、決めておいたの。もし、誰かが生き残ってまどかと再会することがあるなら、今の選択肢をまどかに決めさせるって」

    ほむら「…あなたは、優しすぎる。その優しさが自分までを傷つけてしまうから。きっと、私たちの誰かが死ねば、自分を責めるだろうって。」

    ほむら「私たちには無関係な貴女を巻き込んだ責任がある。だから、貴女を幸せにするために…貴女には自分でこの選択肢を選んでもらいたいの」

    まどか「…そんな……みんな………」ポロポロ....

    ほむら「さあ、選びなさい、まどか。それが貴女ができる闘うこと。そして…貴女のために死んだ人たちへのはなむけよ」

    ほむら「…どちらの選択肢を選んでも、残った私が必ず貴女を幸せにするから」

    まどか「ほむらちゃん………」

    まどか「私はっ…………………!!!!」

    10 :

    またきつい選択を…

    11 = 1 :

    ……………………

    …………

    ……



    -見滝原スーパーセルから半月

    まどか「おはよう、パパ」ネムネム

    知久「おはよう、まどか」

    まどか「ママは?」ネムイメゴシゴシ

    知久「タツヤが行ってる。手伝ってやって」

    まどか「はぁい」

    トタトタトタ………


    まどか(今日も一日、楽しいことがあるといいな…!)

    12 :

    マミさん、杏子、ほむらはともかくさやかの記憶無くなったらどうなるん?
    4年近くの記憶ごっそり無くなったら…

    13 = 1 :

    -通学路

    仁美「おはようございます、まどかさん」

    まどか「おはよー!仁美ちゃん!!」

    トテトテ....

    仁美「何だか、最近はまた寒さがぶり返して嫌ですわねぇ…」

    まどか「うん、だから、ママを起こすのも最近すごく手強くなってきちゃって」ティヒヒ

    仁美「でも、寒い日の朝のお布団ってとても魅力的ですよね?まどかさんのお母様でなくても、朝起きるのはつらいものですわ…」

    まどか「うんうん、分かる分かる!暖かいお布団でぬくぬくしていると気持ちいいよねぇ!」

    仁美「ええ、それで二度寝や三度寝してしまうと…もう抜け出せませんわ」

    まどか「ティヒヒ…お嬢様なのに仁美ちゃんいけないんだ!」

    仁美「でも、二度寝のときに夢を見ると…とっても幸せな気持ちになりません?」

    まどか「………そうだね」

    14 = 1 :

    仁美「あっ…………ごめんなさい。」

    まどか「ううう!気にしないで…夢を見なくなったってこと心配されても、私も困っちゃうから」ティヒヒ

    仁美「でも………一時期はかなり気にされていたようですし……私が無神経でしたわ…」

    まどか「いいよ!大丈夫だよ!!だって、夢を見るかどうかって、無意識に起きているかどうかなんでしょ?」

    まどか「いろいろありすぎて…疲れているだけだから……ね?」

    仁美「………やっぱりまだ、さやかさんのこと」

    まどか「正直…ちょっぴりね。だって一番の親友だったんだもの…忘れろって方が無理なんだよ」

    仁美「………ええ。」

    まどか「…どうして、いなくなっちゃのかな、さやかちゃん………」

    15 :

    こんな便利な能力あったらQB狩りをやる意味が……

    16 = 1 :

    -学校・ホームルーム
    「今日はみなさんに大事なお話があります。心して聞くように」

    ざわ…ざわ……

    まどか(ははは…また早乙女先生やっちゃったのかな?)

    まどか(………中沢君がまた犠牲になっている。可哀想だな。)

    まどか(でも、また、上手く答えてるなぁ……中沢君が先生の彼氏なら喧嘩しないのか)ティヒヒ

    「それでは、ホームルームを終わりにします。……ああ、そうそう、今日の午後のホームルームではそろそろ席替えしましょうか」

    ざわ…ざわ……

    「中沢君の隣をいつまでも空けておくのもバランスが悪いですからね!…ついでにその机といすももう使わないので、中沢君、昼休みに片付けておいてください」

    中沢「えぇ………」

    「私の話をどうでもいいって顔して答えた罰です」

    まどか(可哀想……でも、席替えかぁ…せっかく今は仁美ちゃんの隣で楽しいのになぁ…)チラッ

    仁美「…………」パチッ

    まどか(ティヒヒ……同じこと考えてる。…また近くになれるといいなぁ)

    17 = 1 :

    -放課後
    仁美「また、お隣の席になれましたね、まどかさん」

    まどか「ティヒヒ…そうだね。私ってくじ運だけは強いのかな?」

    仁美「逆に私はくじ運があまりないからまどかさんが羨ましいですわ」

    まどか「そうかな?でも、仁美ちゃんはお嬢様だから別にくじ運が弱くてもいいんじゃないかな?」

    仁美「はぁ…そんなものですかね?」

    まどか「そうそう!そんなものだって!」

    ワイワイ…ガヤガヤ…

    教師「はい、じゃあ、各自のグループに分かれて帰宅を開始しなさい」


    まどか「あー時間が来ちゃったね…さすがにいろんなことあった後だから…集団下校なのは分かるけど…ちょっと残念だね」

    仁美「ヒソヒソ…」(何でも…中3生で一人失踪者がでたらしいですの。だから、美樹さんの件もあって…先生たちはピリピリしているようですわ)

    まどか「……なんだか、怖いね。誰だか分からないけれども…失踪しちゃった子、無事に帰ってくるといいね」

    仁美「ええ…………それじゃあ、まどかさん。また明日」

    18 = 10 :

    ああそうか、まどかの隣はもういないのか

    19 = 10 :

    ちがう、中沢の隣だった

    20 = 1 :

    -まどかの家
    まどか「ただいまー!」

    知久「おかえり、まどか。今日も少し冷えたね。特製ココア作っておいたから、着替えたら取りにおいで」

    まどか「本当?やったー!パパのココア美味しいから私、大好きだよ!」

    知久「ほらほら…先に着替えてからだよ。荷物も片付けておいで」

    まどか「はあーい!」トタトタトタ………

    バタンッ

    まどか「う、うーん!!今日も何だかいろんなことがあって疲れたなぁ…」

    テクテクテク....カタッ

    まどか「…さやかちゃんがいなくなっても私笑顔でがんばれているよ。だから、心配しないでね、さやかちゃん」



    知久「はい、まどか。熱いから気をつけて飲んでね?」

    まどか「ありがとう、ぱぱ」フーフー……

    まどか「はあ……暖かくて美味しい……幸せ」マドマド

    21 = 1 :

    知久「ハハハ…それはよかった。」

    まどか「ありがとう!パパ」

    知久「どういたしまして………まどか、最近、ようやく元気になってきたね」

    まどか「……うん、心配かけてごめんなさい」

    知久「いいんだよ、大事なお友達が亡くなってしまったら…大人だって悲しい」

    まどか「……うん」

    知久「でも、生きているってことは、そうした悲しいことも全部ちゃんと受け止めて、それで、またちゃんと前を向いて進まないといけないってことなんだよ」

    まどか「…うん、わかるよ。」

    知久「まどかは、いい子に育ったね……」ナデナデ

    まどか「てぃひひ……」

    知久「いいかい、まどか。つらいかもしれないけど、さやかちゃんのことは、ちゃんとまどかが覚えておいてあげるんだよ。」

    知久「居なくなってしまった人は、記憶の中にしか居られないから。まどかまで忘れたら、さやかちゃんひとりぼっちになってしまうからね」

    まどか「うん……そのつもりだよ。ずっとさやかちゃんのこと覚えているつもり。大切な友達のこと…私は決して忘れたりしないから」

    22 = 1 :

    知久「まどかは詢子さんに似て強い子だね」

    まどか「…なんだか、ママに似ていると言われると嬉しいな」

    知久「まどかは、ママと同じで芯はしっかりしているから…きっとどんなことがあっても大丈夫だろうなって思えるよ。」

    まどか「うん…私、ちゃんと頑張れるから、心配しないで。」

    知久「うん…まどかは強い子だ。………さ、まどか。ココアが冷めてしまわないうちに飲んじゃいなさい」



    まどか(私にとって、さやかちゃんが居なくなったことはとてもとても悲しいことでした)

    まどか(大好きなさやかちゃんのこと…何も分かっていなかったんだなって思うととてもとても悲しくなりました)

    まどか(でも……さやかちゃんはいつでも私に元気をくれた優しい女の子だったことを思い出すと…)

    まどか(早く元気にならないといけないと思うのです)

    まどか(いっぱいいっぱい…周りに心配かけちゃう私は、本当は悪い子なのかもしれません)

    23 = 1 :

    まどか「う……ううん…………」

    ガサガサ……

    まどか「…誰かいるの?」

    ヒョイッ…

    まどか「!!!!………なに……あなた……?」

    ???「驚いた……君には僕が見えるのかい?」

    まどか「え……あなたは…いったい……?」

    ???「ふーん……---の催眠は---のとは違って不完全だったのか、まあ、付け焼き刃で教えてもらったのでは、そんなものか。……その方が僕にとっては都合がいいのだけれどね」

    まどか「え…?え……?」

    ???「残念ながら…今の君を相手にしても、二束三文の得にもならないね。悪いけど、もう少し様子を見させてもらうよ、鹿目まどか」

    まどか「…あなた、私を知っているの?」

    ???「僕の名前はキュウべえ!……また、いつか会おう」

    ヒョイッ

    まどか「あ……待って……って…頭が…痛っ……」ドサァ…

    24 = 1 :

    ---(さようなら、まどか。)

    ---(…私たちは、あなたの幸せを守るわ)

    ---(………………)

    ---(……もう、声も聞こえてないかしら)

    ---(でも、最後に一言だけ……まどか、私ね…あなたのことが……………)


    ……………………

    …………

    ……




    まどか「待って!!!!!!」ガバァ!!

    チュンチュンチュン.....

    まどか「…夢オチ?」

    まどか「…どこまでが夢だったんだろ?」

    25 = 10 :

    一つだけ突っ込むと、その用法なら二束はいらない

    26 = 1 :

    -通学路
    まどか「おっはよー!仁美ちゃん!!」

    仁美「あら…おはようございます。まどかさん」

    仁美「今日は少し元気ないみたいですね…」

    まどか「ははは……ばれちゃうんだね。」

    仁美「空元気なのがバレバレですわよ?どうしましたか?」

    まどか「…久しぶりに夢を見たんだけど、その夢が何だかよく分からなくて」

    仁美「それはそれは……どんな夢でしたの?」

    まどか「うーん…それが覚えているんだけど、上手く言えない…口に出そうとすると消えちゃうんだよねえ…」

    仁美「まあ……ずいぶん気疲れしているのですね…それは」

    まどか「そんなこと……無いと思うんだけどなぁ……」

    仁美「…あまり無理なさらないでくださいね」

    まどか「……うん」

    まどか(まわりのみんなの優しさが胸に痛いのです……心配かけちゃうような悪い子なのかなって)

    27 = 1 :

    -放課後
    まどか「今日は集団下校なしだって!仁美ちゃんどこか寄り道して帰ろうっか?」

    仁美「ごめんなさい、まどかさん。今日はお稽古がありまして……」

    まどか「そっか……じゃあ、私もまっすぐ帰ろうかな」

    仁美「ええ…すみません、この埋め合わせはいつかしますから」

    まどか「ティヒヒ…楽しみにしてる!」



    まどか(はあ……………)トボトボ....

    まどか(何だか一人で帰るのも久しぶりだな……いつもさやかちゃんが居たし…最近はずっと集団下校だったし…)

    まどか(……一人でこうやって歩いていると、やっぱり…寂しいかな)


    まどか(なんで…私が独り生き残っているんだろ……)


    まどか(さやかちゃんでなくて………私が死んじゃえば良かったのに…)

    28 = 1 :

    ???「だったらいっそ、死んだほうがいいよね」

    (死んだ方が良いかな…)

    ???「そう、死んじゃえばいいんだよ」

    (死んで…しまえば……はっ!?」

    まどか「ここ…どこなの!?」

    ガサゴソガサゴソ……

    まどか「なに………あれ……」


    シンジャオウ?ミンナデイッショニシンデシマオウヨ?
    キキキキケケケケケキキキキケケケケケ

    まどか「い……嫌だ……助け……て?」

    ヤダヤダミンナイッショウニシンデシマッテラクニナロウヨウ?

    まどか「嫌だ…!やめ…やめて!!!!」

    29 = 1 :

    ???「お…て……ん!!」

    まどか「……う……うん…」

    ???「起きて!!!!」

    まどか「……ううん」ムクッ…

    まどか「……私…どうしたの……?」

    ???「やっと……目を覚ました?」

    まどか「…ここは?…それに、あ、あ、あ…化け物たち……」

    ???「大丈夫、もう使い魔も魔女もいないよ?」

    まどか「使い魔……?魔女…?」

    ???「悪い奴らは……わたしが…ゆまがやっつけたよ!おねえちゃん!」

    まどか「………え…あなたが?」

    ゆま「うん、魔女って悪い奴らは私たち魔法少女が倒すんだよ?」

    まどか「え?え?え?」

    ゆま「もう……頭悪いね、おねえちゃん」

    まどか「ティヒヒ……」

    31 = 1 :

    ゆま「…というわけなの!」

    まどか「うーん……信じられないような、信じられるような……」

    ゆま「おねえちゃんはもう少しのところで魔女に食べられちゃっていたところだね」

    ゆま「ぎりぎりわたしが間に合ってよかったね…」

    まどか「ははははは………でも、ええとあなたは…?」

    ゆま「ゆまでいいよ!」

    まどか「…ゆまちゃんは、あんな怖い奴らと闘っているの?」

    ゆま「……魔法少女だからだよ。」

    まどか「どういうこと…?」

    ゆま「…魔法少女に関わらせるなってゆーのがキョーコの言いつけだから、言わないよ」

    まどか「…きょーこ?」

    ズキンッ…

    まどか「……杏子?」

    ゆま「うん!すッごくカッコイイ、魔法少女なんだよ!ゆま、大好きなの」

    まどか「魔法少女の…杏子ちゃん…」ズキンッ

    32 = 1 :

    まどか「ねえ………その、杏子ちゃんって……今、どこにいるのかな?」

    ゆま「……………ない」

    まどか「ゆまちゃん…?」

    ゆま「わかんない……」

    まどか「どうして……?」

    ゆま「キョーコ…私をひとりにしないっていったのに…もう、ずっと帰ってきていないの…」

    ゆま「…キョーコ……ゆまのことキライになったのかな…」ヒック

    まどか「ゆまちゃん……」

    ゆま「キョーコね、ワルなんとかの夜って、魔女倒しに行くって行ったきり…ずっと帰ってこないの」

    まどか「…ワルい魔女?」

    ゆま「うん…キョーコ…強いから…きっと生きてると思う。だから、こうやって魔女を倒し続ければ、キョーコに会えないかなって……思うの!」

    まどか「…ゆまちゃんは強いね」

    ゆま「うん!小さいからって馬鹿にしないでね!」

    33 = 1 :

    まどか「…でも、ゆまちゃん、お父さんやお母さんは心配しないの?」

    ゆま「…ゆまのおとうさんとおかあさんは、魔女に食べられちゃったから」

    まどか「…そう、ごめんね……悪いこと聞いちゃった………」

    ゆま「ううん、おとうさんもおかあさんもゆまのこといじめるから別にいいんだ。それより…キョーコがいなくて……寂しいよ」

    まどか「……ねえ、普段はどうやって生活しているの?」

    ゆま「キョーコの家だよ?」

    まどか「今は独りで…?」

    ゆま「……うん」

    まどか「…ねえ、ゆまちゃん。もし良かったら、きょう…こちゃん?が見つかるまで、うちに…来ない?」

    ゆま「いいの?」

    まどか「うん……パパとママには……なんとか、言い訳考えるから!!」

    ゆま「えへへ……何だか……嬉しい……」

    まどか「私、鹿目まどか。今日は、魔法少女のことや…杏子ちゃんのこと…もっと聞かせてね?」

    ゆま「うん、いいよ!」

    34 = 1 :

    まどか(何だろう…私、たぶん、魔法少女について知っている気がする…)

    まどか(それに……きょうこって名前……しっかりと…杏子って知ってる気がする…)

    まどか(………頭が痛い)

    まどか(ゆまちゃんと…居れば、何か分かる………のかな?)



    まどか「うーん…家に着いたのはいいけど……どうやって言い訳しよう…」

    ゆま「おねえちゃん困ってる?」

    まどか「そ…そんなことないけど…なんて言ったらいいかなって?」アセアセ

    ゆま「…じゃ、キョーコに習った魔法でどうにかする?」

    まどか「そ、そんなことできるの?」

    ゆま「えへん!ゆまだって魔法少女なの!!」

    まどか「じゃ…じゃあ……なんだか騙すのは気が引けるけど……)

    まどか(どうしても…一緒に居た方がいい気がするし…)

    まどか「お願い、ゆまちゃん……お手柔らかにね」

    ゆま「任せておいて!!!」

    35 :

    ほむぅ

    36 = 10 :

    考えたら魔女も魔法少女もいなくなったわけではないもんな

    37 = 1 :

    詢子「おお!ゆまかぁ!久しぶりだなぁ!!何?一人でここまで来たのか?その年で偉いもんだな!」ナデナデ

    ゆま「えへへ……」テレテレ

    まどか(うわぁ……本当に幻術ってあるんだ……パパもママもなぜかゆまちゃんが私たちの親戚ってことで信じ込んでいる)

    詢子「まどかが同じくらいの歳の時は、知久さんの姿が見えないだけで大泣きしたってのにな!」

    知久「ははは…そういえば、そんなこともあったね!」

    まどか「ちょ…ママ!パパ!そんな恥ずかしいこと言わないでよ!」

    ゆま「ゆまは、おねえちゃんと違ってすごいんだもん!」

    まどか「…ゆまちゃん」

    詢子「ああ、そうだな。ゆまは強い子だ!」

    知久「ゆまちゃんの部屋は……まどかと一緒でいいかな?」

    まどか「あ…うん、そのほうが都合がいいしね」

    知久「都合?」

    まどか「あ……なんでもない、こっちの話!また、あとでね!」ドタドタ

    38 = 1 :

    -まどかの部屋
    バタンッ

    まどか「…まさか、ここまで簡単にいくなんて思っていなかったよ」アセアセ

    ゆま「えへん」

    まどか「ゆまちゃんってすごい……ねえ、じゃあ、そろそろ詳しく教えてくれないかな…杏子ちゃんのこと」

    ゆま「うーんとね……杏子ってすごい魔法少女なんだよ!」

    まどか「そうなんだ?どのくらいすごかったの?」

    ゆま「このあたりの魔法少女の中ではもうダントツに強いよ!それにすっごく優しいの」

    まどか「へえ…あんなに怖いお化けみたいなのをやっつけるから、てっきり怖い人なのかなって思っていたけど…」

    ゆま「キョーコは全然怖くないよ!とってもやさしい!……でも、キョーコのところに時々来ていた魔法少女の人は……優しくない」

    まどか「誰か来ていたの?」

    ゆま「一人は金髪のおねえちゃん。確かキョーコは…マミって呼んでたよ!」

    まどか「ま…み……」ズキッ…クラッ…

    ゆま「おねえちゃん!!!」

    39 :

    まどまど

    40 = 1 :

    まどか「痛っ……大丈夫……なんでもない、ちょっと今日頭痛するだけだから…」

    ゆま「わたしの魔法は回復魔法だから治してあげようか?」

    まどか「ううん…大したことないから大丈夫。それよりお話し聞かせて?」

    ゆま「うん……それでね、そのマミって人はね、昔からキョーコと知り合いだったみたいなの」

    ゆま「でも、最近までは仲が悪かったみたい。だから、ゆまね、一度その人のスカートめくってやったの!」

    まどか「あはは…そんなことしたら困ってたでしょ?」

    ゆま「うん、泣かせた!」

    まどか「もう…ゆまちゃんったら……」

    ゆま「でもね…最近キョーコ、そのマミって人と仲直りしたみたいだよ。それで、二人で悪い魔女倒すんだって言ってた」

    まどか「…それからマミさんにはゆまちゃんはあったの?」

    ゆま「ううん…マミって人も確かいなくなっちゃったみたい…」

    まどか「…そうなんだ」

    41 = 1 :

    ゆま「そういえば、マミって人はおねえちゃんと同じ服着ていたよ?」

    まどか「……え?この服と同じ服…?」

    ゆま「うん」

    まどか(……ということは、見滝原中学校の生徒……?)

    まどか「そういえば………」

    ゆま「どうしたの、おねえちゃん?」


    ダダダダダダダ........



    まどか「ゆまちゃん…この写真の人?」

    バサァ…

    ゆま「!!!!…うん、この人だよ!!…新聞に写真載っているって…何かこの人悪い子としたの…?」

    まどか「ううん…違う違う……」

    まどか(やっぱり……うちの生徒なんだ……)ズキッ…

    42 = 1 :

    まどか「…痛っ」

    ゆま「おねえちゃん…やっぱり魔法使ってあげようか…?」

    まどか「…大丈夫だから」

    まどか(…ああ、私この巴マミさん…知ってる。前に新聞で見たときには何も思わなかったのに……どうしてだろう……今なら…覚えている気がする…)

    まどか(…行方が分からなくなっているから…ゆまちゃんのところにも行っていないんだね)

    まどか(……きっと、もう二人とも……死……!!!!!!)

    グラッ……

    ゆま「おねえちゃん!!!!」


    まどか(あれ………なんで…わたし…天井見ているんだろ……頭痛い……)

    43 = 1 :

    ……………………

    …………

    ……



    ---(あなたは、私たち魔法少女のことを覚えていてくれるって…前にも言ってくれたよね)

    ---(私ね…嬉しかったよ……まどかの優しさがとても嬉しかった…)

    ---(でも、その優しさは、私たち魔法少女に向けちゃダメ)

    ---(あなたは、あなたで普通の人生を送りなさい……)

    ---(私の願いは『あなたとの出会いをやり直すこと』)

    ---(………もう、十分、やり直し……できたよね?)

    ---(あなたを魔法少女にしないという約束も守れたし)

    ---(あなたを守れる私にも…なれたから……)

    ---(……だから、さようなら、まどか)

    ……

    44 = 1 :

    まどか「---ちゃん…………」

    ゆま「おねえちゃん!!」

    まどか「……---ちゃん、行かないで…………」

    ゆま「おねえちゃん!!!!!」

    まどか「ん…………」ムクリ

    ゆま「おねえちゃん、大丈夫!?」

    まどか「……私は?」

    ゆま「突然倒れるから、すごく心配したよ?」

    まどか「そっか……頭痛くて倒れちゃったんだ…」

    ゆま「おねえちゃんまで…どこかいなくならないでよ?」

    まどか「…大丈夫だよ」ナデナデ

    ゆま「えへへ……」

    45 = 10 :

    ゆまへの根回しはしてなかったのね

    46 = 1 :

    まどか「ねえ……ゆまちゃん」

    ゆま「なあに?」

    まどか「……私も、ゆまちゃんと同じみたい」

    ゆま「どうゆうこと?」

    まどか「私も誰か探さなくちゃいけないみたい」

    ゆま「…おねえちゃんも?」

    まどか「…誰かに会いたくて、そんな気がするの」

    まどか「…私も杏子ちゃん探すの手伝うから……ゆまちゃんも私の誰かさんを探してくれる?」

    ゆま「…うん。いいよ。二人で探せばすぐだよね?」

    まどか「ティヒヒ…そうだね!何だか…とっても会いたくなって来ちゃった」

    ゆま「…おねえちゃんは誰に会いたいの?」

    まどか「それは……」

    まどか「もちろん……

    まどか「------------------」ズキッ

    47 = 1 :

    ゆま「………?」

    まどか「あれ…?おかしいな……」

    まどか「-------------------」ズキズキ…

    ゆま「……おねえちゃん?」

    まどか「はは……名前も言えない……誰かさんみたい……」

    まどか(……なんで、思い出せないんだろ。それに…とても、悲しいなって…)

    まどか「ごめんね…ゆまちゃん。なんだか、いろいろあって疲れちゃったみたい…今日はもうお風呂入ってご飯食べて…ゆっくりしよう?明日はおやすみだから…朝から町内を探しに行こう?」

    ゆま「…おねえちゃん、無理、してない?」

    まどか「うん……大丈夫……ちょっと、疲れちゃっただけだろうから…」

    まどか(ねえ……私が会いたいのは……誰なのかな?)

    まどか(とっても大切な……一番大好きで…最高の友達…だった気がする…)

    まどか(それなのに……なんで思い出せないのかな?)

    48 = 1 :

    QB「……これは面白いことになってきたと思わないかい?」

    QB「一度鹿目まどかから失われていた、魔法少女としての素質が蘇りつつある」

    QB「彼女が魔法少女たちの記憶を無くしたときに、一緒に彼女の素質までなくなってしまっていた…」

    QB「人間は自分の目に見えることしか信じようとしないから、記憶がなくなり、『そんな非現実なものはない』と強く思い込んでいる状態では、魔法少女になりようはなかった…」

    QB「けれども、まどかの記憶と素質は徐々にではあるけど蘇りつつある。結局、---の催眠が不完全だったと言うことなんだろうね」

    ???「貴方はそんなつまらない話を私のところにしに来たのかしら?」

    QB「君は彼女に強い興味を持っているの知っているから、こうして教えてあげているんじゃないか」

    ???「あら…そう……自分で彼女の記憶を蘇らせ、素質を蘇らせようと魔女をけしかけたくせに…」

    QB「…それに、君にはもう結末が視えているんだろう?

    ???「…………………」

    QB「沈黙は肯定と受け取るよ……僕にとって都合の良い結末であることを期待しているよ」キュップイ

    ???「くっ………」

    49 = 1 :

    -次の日の朝
    ゆま「まどかー!行くよ!!早く早く!!」

    まどか「ま、まってよ!ゆまちゃん!慌てなくても大丈夫だから!!」

    ゆま「早く!早く!!」

    タタタタタタタ……

    まどか「ああ!走っていっちゃった……待ってよぉ……!」


    まどか(今日は…ゆまちゃんと街を探してみようと思っています)

    まどか(…まゆちゃんがずっと探していたくらいだから、そう簡単に見つかるとは思わないけど…)

    まどか(何かしたいってこんなに強く思ったのは初めてだから…)

    まどか(一生懸命頑張りたい…な)

    ゆま「おねえちゃん!遅いってばぁ!!」

    まどか「ごめんごめん、今行くから待っててよ!」

    50 = 1 :

    ゆま「今日はどこにいくの?おねえちゃん?」

    まどか「あの…まみ…さんってうちの中学校の先輩だから…私たちがよく遊びに行っているところを探してみようかなって」

    ゆま「キョーコ探すんじゃないの?」

    まどか「だって、ほら、一緒に居るかもしれないでしょ?杏子ちゃんとマミさん」

    ゆま「そーなのかなあ…?」

    まどか「うん!きっとそうだよ!」

    ゆま「……そうだとしたら、ゆまを放っておいて許せないな!また、マミにはお仕置きしてやるもん!」

    まどか「ははは…手加減してあげなきゃダメだよ?」


    まどか(なんでだろう……杏子ちゃんとマミさんって…一緒に居るんじゃないかなって気がするんだ)

    まどか(ゆまちゃんから聞いている限りだとそんなに仲良くなさそうなのにね)

    まどか(でも…二人が一緒に楽しそうにしているところ…何となくイメージできちゃう)


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