私的良スレ書庫
不明な単語は2ch用語を / 要望・削除依頼は掲示板へ。不適切な画像報告もこちらへどうぞ。 / 管理情報はtwitterでログインするとレス評価できます。 登録ユーザには一部の画像が表示されますので、問題のある画像や記述を含むレスに「禁」ボタンを押してください。
VIP以外のSS書庫はSS+をご利用ください。
元スレ京子「眠る結衣に口付けを」

みんなの評価 : ★★★
レスフィルター : (試験中)
~放課後~
ちなつへの告白に返事をするべく、人気のない場所に向かう。
結衣「おまたせ、ちなつちゃん」
ちなつ「結衣先輩」
呼び出したちなつちゃんの顔は、少しこわばっているように見える。
大人びていて察しのいい子だから、分かってしまうのだろう。
結衣「ようやく、答えがでたんだ」
要点から話を始めよう。
結衣「私は……京子がs」
ちなつ「聞きたくないです!」
いつも朗らかに接してくれるちなつちゃんの、初めての悲痛な叫び声。
そんな反応を予想していなかった私は、思わず怯む。
ちなつへの告白に返事をするべく、人気のない場所に向かう。
結衣「おまたせ、ちなつちゃん」
ちなつ「結衣先輩」
呼び出したちなつちゃんの顔は、少しこわばっているように見える。
大人びていて察しのいい子だから、分かってしまうのだろう。
結衣「ようやく、答えがでたんだ」
要点から話を始めよう。
結衣「私は……京子がs」
ちなつ「聞きたくないです!」
いつも朗らかに接してくれるちなつちゃんの、初めての悲痛な叫び声。
そんな反応を予想していなかった私は、思わず怯む。
言葉を遮られて、しばしの沈黙が場を支配した。
どうすればいいのかわからなくなって、ただ立ち竦む。
ちなつ「…………フフッ」
ちなつ「……なーんて、冗談です」
先程の気迫から一転、ちなつちゃんはおどけてみせる。
ちなつ「びっくり、しましたか」ニコッ
冗談のような剣幕ではなかった。
けれど、それを突っ込むのは余りにも野暮だろう。
結衣「心臓が止まりそうだったよ」フゥ
ちなつ「可愛い後輩の、ささやかないたずらです」
ちなつ「私の心を奪ったことへのちょっとした意趣返しですから、大目に見てください」
どうすればいいのかわからなくなって、ただ立ち竦む。
ちなつ「…………フフッ」
ちなつ「……なーんて、冗談です」
先程の気迫から一転、ちなつちゃんはおどけてみせる。
ちなつ「びっくり、しましたか」ニコッ
冗談のような剣幕ではなかった。
けれど、それを突っ込むのは余りにも野暮だろう。
結衣「心臓が止まりそうだったよ」フゥ
ちなつ「可愛い後輩の、ささやかないたずらです」
ちなつ「私の心を奪ったことへのちょっとした意趣返しですから、大目に見てください」
結衣「勿論、それくらいお易い御用だよ」
本来なら、その程度で済む問題ではない。
それでも、ちなつちゃんは認めようとしている。
それはどれほど難しくて、有難いことだろうか。
結衣「ちなつちゃんには、頭が上がらないよ」
ちなつ「もぅ、そんなに卑屈になったら駄目ですよ?」
ちなつ「結衣先輩は格好いいんですから、もっと堂々と王子様していてください!」
結衣「王子様って、大袈裟だなぁ」クスッ
結衣「私、そんなに男の子みたいかな?」
ちなつ「いえ!女の子な結衣先輩も、勿論素敵ですよ!」
ちなつ「あっ、すみません、私余計な話ばかりして……」
本来なら、その程度で済む問題ではない。
それでも、ちなつちゃんは認めようとしている。
それはどれほど難しくて、有難いことだろうか。
結衣「ちなつちゃんには、頭が上がらないよ」
ちなつ「もぅ、そんなに卑屈になったら駄目ですよ?」
ちなつ「結衣先輩は格好いいんですから、もっと堂々と王子様していてください!」
結衣「王子様って、大袈裟だなぁ」クスッ
結衣「私、そんなに男の子みたいかな?」
ちなつ「いえ!女の子な結衣先輩も、勿論素敵ですよ!」
ちなつ「あっ、すみません、私余計な話ばかりして……」
ちなつ「……結衣先輩の答え、聞かせてください」
ちなつちゃんのたおやかな手が、制服をつかんで握り拳を作っている。
その眉は苦痛を我慢するように細められていて、私の心を切なくさせた。
結衣「私は、京子が好きだ」
結衣「だから、ちなつちゃんの想いには応えられない」
ちなつ「……ありがとうごさいます」
ちなつちゃんは綺麗に笑った。
何かを耐えて、乗り越えて、そうやってできた笑顔の輝きは人を魅了するものだ。
結衣「……また来週には、部室で、皆で会おう」
私自身の問題には片が付いた。
あとは京子に、想いを伝えるだけだ。
ちなつ「はい、それでは失礼します」ペコッ
静かに場を離れるちなつちゃんを、秋の風が見送った。
ちなつちゃんのたおやかな手が、制服をつかんで握り拳を作っている。
その眉は苦痛を我慢するように細められていて、私の心を切なくさせた。
結衣「私は、京子が好きだ」
結衣「だから、ちなつちゃんの想いには応えられない」
ちなつ「……ありがとうごさいます」
ちなつちゃんは綺麗に笑った。
何かを耐えて、乗り越えて、そうやってできた笑顔の輝きは人を魅了するものだ。
結衣「……また来週には、部室で、皆で会おう」
私自身の問題には片が付いた。
あとは京子に、想いを伝えるだけだ。
ちなつ「はい、それでは失礼します」ペコッ
静かに場を離れるちなつちゃんを、秋の風が見送った。
~結衣のマンション~
結衣「はぁ……」
溜まっていた家事も全て終えて、一段落する。
今日はちなつちゃんの問題もこなして、少し疲れ気味だ。
結衣「京子は大丈夫かな……」
正直にいえば、見舞いに行きたい。
けれど、行ったところで私に何かできるわけでもなし、
京子のご両親に余計な気遣いをさせてしまうだけだろう。
結衣「京子の声が聞きたいなぁ」
今の私はさしずめ恋する乙女という奴だろうか。
京子が気になって、気になって、仕方がない。
もっとも、今までも京子が生活の中心にいた事に変わりはないのだから、
心境の変化というものは面白い。
プルルルル……
静かな空間に、電話の音が響く。
結衣「はぁ……」
溜まっていた家事も全て終えて、一段落する。
今日はちなつちゃんの問題もこなして、少し疲れ気味だ。
結衣「京子は大丈夫かな……」
正直にいえば、見舞いに行きたい。
けれど、行ったところで私に何かできるわけでもなし、
京子のご両親に余計な気遣いをさせてしまうだけだろう。
結衣「京子の声が聞きたいなぁ」
今の私はさしずめ恋する乙女という奴だろうか。
京子が気になって、気になって、仕方がない。
もっとも、今までも京子が生活の中心にいた事に変わりはないのだから、
心境の変化というものは面白い。
プルルルル……
静かな空間に、電話の音が響く。
結衣「はい、船見です」ガチャ
京子『結衣?』
噂をすればと言ったものか、電話は京子からだった。
結衣「京子、体は大丈夫なの?」
京子『大分熱も引いたから、大丈夫dゴホッ』
結衣「治ってないじゃないか、大人しく寝てなよ」
京子『いやいや、大丈夫』
どの口がほざくか。
京子『明日土曜じゃん?』
結衣「京子……まさか……」
京子の考えが何となく分かってしまい、眉を顰める。
京子『結衣?』
噂をすればと言ったものか、電話は京子からだった。
結衣「京子、体は大丈夫なの?」
京子『大分熱も引いたから、大丈夫dゴホッ』
結衣「治ってないじゃないか、大人しく寝てなよ」
京子『いやいや、大丈夫』
どの口がほざくか。
京子『明日土曜じゃん?』
結衣「京子……まさか……」
京子の考えが何となく分かってしまい、眉を顰める。
京子『山の公園にお昼、待ち合わせな』
やはり、紅葉狩りの誘いだった。
結衣「まだ本調子には程遠いんだろ、ぶり返すことだって考えられる」
結衣「それに山あいは冷える、大体京子のご両親の許可だっt」
京子『時間限定でお母さんに外出許可もらった ケホッ』
結衣「でも!」
京子『結衣に会いたい』
結衣「………ッ」
風邪を直して、来週の土日に行こう、そう言おうとした。
けれど、私はそれ以上、京子を諌める言葉を言えなかった。
やはり、紅葉狩りの誘いだった。
結衣「まだ本調子には程遠いんだろ、ぶり返すことだって考えられる」
結衣「それに山あいは冷える、大体京子のご両親の許可だっt」
京子『時間限定でお母さんに外出許可もらった ケホッ』
結衣「でも!」
京子『結衣に会いたい』
結衣「………ッ」
風邪を直して、来週の土日に行こう、そう言おうとした。
けれど、私はそれ以上、京子を諌める言葉を言えなかった。
結衣「……腕によりをかけて、お弁当作っていくから」
京子『うん』
結衣「ちゃんと厚着、するんだぞ?」
京子『お母さんにも言われた』
結衣「私、京子に会って、伝えたいことがあるんだ」
京子『私も』
結衣「体、大事にするんだぞ」
京子『うん』
結衣「また、明日な」
京子『また明日ね、結衣』
結衣「おやすみ」
京子『おやすみ』
結衣「………」ピッ
京子『うん』
結衣「ちゃんと厚着、するんだぞ?」
京子『お母さんにも言われた』
結衣「私、京子に会って、伝えたいことがあるんだ」
京子『私も』
結衣「体、大事にするんだぞ」
京子『うん』
結衣「また、明日な」
京子『また明日ね、結衣』
結衣「おやすみ」
京子『おやすみ』
結衣「………」ピッ
あいつも無茶をするやつだ、止めようとする親を無理やりに説得したのだろう。
一応動ける程度には回復したようだけど、消耗した体力は戻っていないはずだ。
結衣「冷蔵庫にある食材で、ちゃんとお料理できるかな」ガサゴソ
旬や彩りを考えた上に、さらに消化によくて滋養にいいものを作らないといけない。
正直、かなり難度が高いが京子のためなら頑張れる。
結衣「レシピ考えて、下ごしらえを急がなきゃ」パタパタ
結衣「暖いお茶は何がいいかな?」ウーン
結衣「薄味にして、魚類の出汁をしっかり取ろうか」
お弁当の用意は夜遅くまでかかったけれど、それを負担に思うことはなかった。
一応動ける程度には回復したようだけど、消耗した体力は戻っていないはずだ。
結衣「冷蔵庫にある食材で、ちゃんとお料理できるかな」ガサゴソ
旬や彩りを考えた上に、さらに消化によくて滋養にいいものを作らないといけない。
正直、かなり難度が高いが京子のためなら頑張れる。
結衣「レシピ考えて、下ごしらえを急がなきゃ」パタパタ
結衣「暖いお茶は何がいいかな?」ウーン
結衣「薄味にして、魚類の出汁をしっかり取ろうか」
お弁当の用意は夜遅くまでかかったけれど、それを負担に思うことはなかった。
~公園~
結衣「こうやって会うのは何だか久しぶりだね、京子」
京子「そうだね、結衣」
結衣「約束通り、一緒に紅葉狩りにいこうか」
京子「うん」
心配していたよりも京子の顔色は良く、私はほっと胸をなでおろす。
いつものように元気いっぱいではないが、穏やかな表情を浮かべている。
結衣「お弁当、頑張ってみたから」
京子「期待してる」
自然と、京子と手を繋ぐ。
微かな震えが一瞬だけ伝わったが、京子もすぐに握り返してくれた。
結衣「こうやって会うのは何だか久しぶりだね、京子」
京子「そうだね、結衣」
結衣「約束通り、一緒に紅葉狩りにいこうか」
京子「うん」
心配していたよりも京子の顔色は良く、私はほっと胸をなでおろす。
いつものように元気いっぱいではないが、穏やかな表情を浮かべている。
結衣「お弁当、頑張ってみたから」
京子「期待してる」
自然と、京子と手を繋ぐ。
微かな震えが一瞬だけ伝わったが、京子もすぐに握り返してくれた。
京子「綺麗な紅葉だなぁー」
結衣「そうだな」
山の木々は見事に紅葉していて、赤と黄色のグラデーションが美しい。
楓・ケヤキ・ソメイヨシノ・楠・ナナカマド・イチョウ、様々な木々の紅葉が風に揺れる。
公園は様々な種類の木を植えているだけあって、幻想的な風景だった。
結衣「京子、紅葉の正体を知ってる?」
せっかく紅葉狩りをしているのだから、この前に仕入れた豆知識を披露してみよう。
京子「気温の影響……とか?」
結衣「一言で言えば、そうなるかな」
美しく紅葉するための欠かせない条件、それは昼と夜の気温差だ。
京都が紅葉スポットで有名なのも、朝晩の冷え込みが激しく、気温差が大きいからだ。
けれども、紅葉の原因自体は、正確には気温の変化を受けた木それ自体にある。
結衣「そうだな」
山の木々は見事に紅葉していて、赤と黄色のグラデーションが美しい。
楓・ケヤキ・ソメイヨシノ・楠・ナナカマド・イチョウ、様々な木々の紅葉が風に揺れる。
公園は様々な種類の木を植えているだけあって、幻想的な風景だった。
結衣「京子、紅葉の正体を知ってる?」
せっかく紅葉狩りをしているのだから、この前に仕入れた豆知識を披露してみよう。
京子「気温の影響……とか?」
結衣「一言で言えば、そうなるかな」
美しく紅葉するための欠かせない条件、それは昼と夜の気温差だ。
京都が紅葉スポットで有名なのも、朝晩の冷え込みが激しく、気温差が大きいからだ。
けれども、紅葉の原因自体は、正確には気温の変化を受けた木それ自体にある。
結衣「冬が近づくと、木は葉を捨てようとして、葉の付け根に仕切りを作る」
結衣「成長する余裕もないから、葉っぱにあげる栄養を打ち切るってわけ」
結衣「やがて葉っぱの緑の色素は分解されて」
結衣「葉に残った糖分が化学変化して赤色の色素に変わる」
結衣「それが紅葉のメカニズム」
ちなみにイチョウは、糖分が葉に残らないから、元々あった黄色の色素が出てくるのだとか。
京子「色素分解?化学変化?」
少し分かりにくかったかもしれない。
結衣「化学的な説明は難しいから省くと、冬を乗り越えようとして、綺麗に紅葉するってこと」
京子「へぇー、良く出来てるんだな」
どうやら理解できてないな、京子は。
結衣「成長する余裕もないから、葉っぱにあげる栄養を打ち切るってわけ」
結衣「やがて葉っぱの緑の色素は分解されて」
結衣「葉に残った糖分が化学変化して赤色の色素に変わる」
結衣「それが紅葉のメカニズム」
ちなみにイチョウは、糖分が葉に残らないから、元々あった黄色の色素が出てくるのだとか。
京子「色素分解?化学変化?」
少し分かりにくかったかもしれない。
結衣「化学的な説明は難しいから省くと、冬を乗り越えようとして、綺麗に紅葉するってこと」
京子「へぇー、良く出来てるんだな」
どうやら理解できてないな、京子は。
結衣「ここでお弁当を食べようか」
丁度、紅葉を見ることができて、座ることもできるいい場所だ。
京子「おー」ケホッ
結衣「はい、お弁当」コトン
京子「おお、何か豪華だ、いただきます」
結衣「どうぞ」
お弁当は考えた結果、二段にして色々なおかずを詰め込んだ。
手軽に食べられるサンドイッチも考えたが、
いささか栄養価も悪く、見栄えがしないと感じてやめた。
京子「」モグモグ
京子「美味しい!」パァァ
どうやら京子の口にもあったみたいだ。
丁度、紅葉を見ることができて、座ることもできるいい場所だ。
京子「おー」ケホッ
結衣「はい、お弁当」コトン
京子「おお、何か豪華だ、いただきます」
結衣「どうぞ」
お弁当は考えた結果、二段にして色々なおかずを詰め込んだ。
手軽に食べられるサンドイッチも考えたが、
いささか栄養価も悪く、見栄えがしないと感じてやめた。
京子「」モグモグ
京子「美味しい!」パァァ
どうやら京子の口にもあったみたいだ。
結衣「消化が良くて滋養にいいものを選んで作ったら、精進料理みたいになっちゃったけど」
京子「今の私にも、すごく食べやすいよ」ニコニコ
結衣「頑張った甲斐があった」ホッ
京子「」モグモグ
京子「……結衣も一緒に食べよう?」
結衣「ああ、うん」
何だか胸がいっぱいで、食べ物も喉を通らない。
ただ、楽しそうにする京子を、ずっと見つめていたかった。
京子「ひょっとして、楽しくない……?」
結衣「違うよ」
反応が薄かったせいか、京子を不安にさせてしまった。
確かに食欲はないが、気分はとても爽やかで、何だか楽しいのだ。
京子「今の私にも、すごく食べやすいよ」ニコニコ
結衣「頑張った甲斐があった」ホッ
京子「」モグモグ
京子「……結衣も一緒に食べよう?」
結衣「ああ、うん」
何だか胸がいっぱいで、食べ物も喉を通らない。
ただ、楽しそうにする京子を、ずっと見つめていたかった。
京子「ひょっとして、楽しくない……?」
結衣「違うよ」
反応が薄かったせいか、京子を不安にさせてしまった。
確かに食欲はないが、気分はとても爽やかで、何だか楽しいのだ。
結衣「ただ、京子が美味しそうに食べてくれるだけで、とても幸せだなって」ニコッ
京子「なっ、何言ってんの!」
結衣「興奮したら駄目、ほら、口元にご飯粒が飛んだ」
京子「えっ、どこ」アセアセ
結衣「取ってあげる」ヒョイ、パクッ
京子「あっああうぅ……」カァ///
京子の頬が赤く染まって綺麗だ、そんな京子の表情もたくさん知りたい。
京子「何も、何も食べることないじゃんかぁー!」ウガー
結衣「京子の頬に触れていただけで、米粒もほんのりと甘くなるね」フフ
京子「うぅぅ、何か結衣が積極的になってて調子狂う……」
京子「なっ、何言ってんの!」
結衣「興奮したら駄目、ほら、口元にご飯粒が飛んだ」
京子「えっ、どこ」アセアセ
結衣「取ってあげる」ヒョイ、パクッ
京子「あっああうぅ……」カァ///
京子の頬が赤く染まって綺麗だ、そんな京子の表情もたくさん知りたい。
京子「何も、何も食べることないじゃんかぁー!」ウガー
結衣「京子の頬に触れていただけで、米粒もほんのりと甘くなるね」フフ
京子「うぅぅ、何か結衣が積極的になってて調子狂う……」
結衣「恥じらう京子も可愛い」
京子「からかうのは禁止ッ」ビシッ
結衣「はいはい」
つい楽しくてやりすぎたようで、やはり怒られてしまった。
これも私の本心ではあるのだけれど。
京子「ご馳走様」カタン
量を抑えて作ったからか、綺麗に完食してくれた。
京子の体調が戻ってきていることを感じて、嬉しくなる。
結衣「はい、食後の番茶」
京子「ありがと」
結衣「京子、飲みながらでいいから、聞いて欲しいことがある」
京子「なに?」
結衣「京子が休んでる間に、ちなつちゃんの告白を断った」
京子「」ブフォッ
京子「からかうのは禁止ッ」ビシッ
結衣「はいはい」
つい楽しくてやりすぎたようで、やはり怒られてしまった。
これも私の本心ではあるのだけれど。
京子「ご馳走様」カタン
量を抑えて作ったからか、綺麗に完食してくれた。
京子の体調が戻ってきていることを感じて、嬉しくなる。
結衣「はい、食後の番茶」
京子「ありがと」
結衣「京子、飲みながらでいいから、聞いて欲しいことがある」
京子「なに?」
結衣「京子が休んでる間に、ちなつちゃんの告白を断った」
京子「」ブフォッ
結衣「大丈夫?」
京子「」ゴホッゴホ
結衣「ハンカチ使って」ハイ
京子「きっ、聞いてないぞっ」
結衣「今初めて言ったから」
まさかそんなに驚くとは思わなかった。
京子は目を見開いて、ものすごい勢いで私に食ってかかる。
結衣「吹っ切れたから、全てを京子に打ち明けると」
結衣「一昨日のお昼休みに、ちなつちゃんに手紙で呼び出されてた」
京子「はっ?」
結衣「そこで告白を受けたけど、その時は返事を保留させてもらった」
京子「えっ、えっ」ワタワタ
京子「」ゴホッゴホ
結衣「ハンカチ使って」ハイ
京子「きっ、聞いてないぞっ」
結衣「今初めて言ったから」
まさかそんなに驚くとは思わなかった。
京子は目を見開いて、ものすごい勢いで私に食ってかかる。
結衣「吹っ切れたから、全てを京子に打ち明けると」
結衣「一昨日のお昼休みに、ちなつちゃんに手紙で呼び出されてた」
京子「はっ?」
結衣「そこで告白を受けたけど、その時は返事を保留させてもらった」
京子「えっ、えっ」ワタワタ
結衣「京子が休んだ昨日、ちなつちゃんの告白を断らせてもらった」
京子「えっ、ええぇぇぇぇぇぇ」
京子の表情が、目まぐるしく変わって面白い。
赤くなったり、青くなったり、まるで信号機のようだ。
病人をからかうのは良くないと分かっているのに、つい止められなかった。
結衣「順を追って、説明しようか?」
京子「うん」ポケー
京子の思考回路はショート寸前のようで、放心している。
結衣「まず、京子が寝ている私にキスをしたことが発覚した」
京子「ぐっ、しましたよ、ええ、しましたとも!」フン
拗ねるのか開き直るのか、どちらかにして欲しい。
京子「えっ、ええぇぇぇぇぇぇ」
京子の表情が、目まぐるしく変わって面白い。
赤くなったり、青くなったり、まるで信号機のようだ。
病人をからかうのは良くないと分かっているのに、つい止められなかった。
結衣「順を追って、説明しようか?」
京子「うん」ポケー
京子の思考回路はショート寸前のようで、放心している。
結衣「まず、京子が寝ている私にキスをしたことが発覚した」
京子「ぐっ、しましたよ、ええ、しましたとも!」フン
拗ねるのか開き直るのか、どちらかにして欲しい。
結衣「その三日後に、痺れを切らした京子が私に告白する」
京子「いや、あれはその」アタフタ
結衣「焦らなくても」クスクス
京子「うっさい!」プイ
ついいじりたくなって、話が遅々として進まない。
それもこれも、私を魅了する京子が悪いのだ。
結衣「……私は京子との関係が変化することが怖くて、京子の告白から逃げた」
京子「………」
結衣「その翌日に、ちなつちゃんに告白されて」
京子「……うん」
結衣「その時は、返事を待たせてもらった」
京子「いや、あれはその」アタフタ
結衣「焦らなくても」クスクス
京子「うっさい!」プイ
ついいじりたくなって、話が遅々として進まない。
それもこれも、私を魅了する京子が悪いのだ。
結衣「……私は京子との関係が変化することが怖くて、京子の告白から逃げた」
京子「………」
結衣「その翌日に、ちなつちゃんに告白されて」
京子「……うん」
結衣「その時は、返事を待たせてもらった」
京子「こ、このすけこまし!」バシッ
結衣「すけこましって……」ハァ
これで京子も、意外と嫉妬深いようだ。
もっとも、独占欲は私の方が強いような気がするけれど。
結衣「その後に京子が熱出して帰ったから、お見舞いに行って眠るまで傍にいた」
京子「うん、そういえば、結衣が家に来たのって久しぶりだったよね」エヘヘ
結衣「弱った京子を見るのも、久しぶりだったかな」ニヤニヤ
京子「うぅぅ……結衣のくせにぃ……」カァァ///
どんどん顔が赤くなって、真っ赤な紅葉みたいで可愛い。
結衣「それで京子が学校を休んだ昨日だけど、ちなつちゃんの告白を断った」
京子「…………うん」
結衣「すけこましって……」ハァ
これで京子も、意外と嫉妬深いようだ。
もっとも、独占欲は私の方が強いような気がするけれど。
結衣「その後に京子が熱出して帰ったから、お見舞いに行って眠るまで傍にいた」
京子「うん、そういえば、結衣が家に来たのって久しぶりだったよね」エヘヘ
結衣「弱った京子を見るのも、久しぶりだったかな」ニヤニヤ
京子「うぅぅ……結衣のくせにぃ……」カァァ///
どんどん顔が赤くなって、真っ赤な紅葉みたいで可愛い。
結衣「それで京子が学校を休んだ昨日だけど、ちなつちゃんの告白を断った」
京子「…………うん」
結衣「ちなつちゃんの名誉のためにも、このことは誰にも話しちゃダメだよ」
京子「わかってる」
結衣「そっか……」
京子には事情が事情だから話したけれど、きっとちなつちゃんも笑って許してくれる気がする。
仕方ないですね、結衣先輩、そう言って。
京子「………」
京子「しかし……」
京子「もう一生分驚いた気がする」ハァ
京子「興奮して汗かいて体が熱い」パタパタ
結衣「そんなわけだから、分かっているだろうけど、京子にも告白の返事をするよ」
京子「今なのっ!?」
思い立ったが吉日、である。
京子「わかってる」
結衣「そっか……」
京子には事情が事情だから話したけれど、きっとちなつちゃんも笑って許してくれる気がする。
仕方ないですね、結衣先輩、そう言って。
京子「………」
京子「しかし……」
京子「もう一生分驚いた気がする」ハァ
京子「興奮して汗かいて体が熱い」パタパタ
結衣「そんなわけだから、分かっているだろうけど、京子にも告白の返事をするよ」
京子「今なのっ!?」
思い立ったが吉日、である。
結衣「京子」
京子「はっ、はい!」
結衣「私にとって京子との関係は、幼少から変わりないもので」
結衣「だから私という存在を木の葉だとすれば、その色は春夏秋冬、ずっと緑のままだった」
隣に京子がいるのは私の日常で、当たり前のことだった。
その関係性が崩れるなんて、天地がひっくり返ったとしてもありえない、
そんなことを本気で思っていた。
結衣「けれど、木から切り離されて、葉がその身を赤く染めるように、」
結衣「京子から離れて、私の心も色づいた」
一度離れたほうが、より鮮明に見えるようになることもある。
私の中に知らずに育っていた想いは、こんなにも大きなものだった。
京子「はっ、はい!」
結衣「私にとって京子との関係は、幼少から変わりないもので」
結衣「だから私という存在を木の葉だとすれば、その色は春夏秋冬、ずっと緑のままだった」
隣に京子がいるのは私の日常で、当たり前のことだった。
その関係性が崩れるなんて、天地がひっくり返ったとしてもありえない、
そんなことを本気で思っていた。
結衣「けれど、木から切り離されて、葉がその身を赤く染めるように、」
結衣「京子から離れて、私の心も色づいた」
一度離れたほうが、より鮮明に見えるようになることもある。
私の中に知らずに育っていた想いは、こんなにも大きなものだった。
結衣「紅葉はやがて落ちて朽ちるけれど」
結衣「私のこの想いは、尽きることなく溢れ出してくるんだ」
吹き上げる風が、清涼な空気とともに、紅葉と私の想いを運ぶ。
結衣「好きだ、京子」
京子の少し凍てついた手をそっと握る。
こんなにも伝えたいことがあるのに、上手く伝えきれない。
こんなにも近くで、私の心は京子への想いを叫んでいるのに、三分の一も伝えられない。
それでも溢れ出した私の想いは、京子に届いただろうか。
結衣「私のこの想いは、尽きることなく溢れ出してくるんだ」
吹き上げる風が、清涼な空気とともに、紅葉と私の想いを運ぶ。
結衣「好きだ、京子」
京子の少し凍てついた手をそっと握る。
こんなにも伝えたいことがあるのに、上手く伝えきれない。
こんなにも近くで、私の心は京子への想いを叫んでいるのに、三分の一も伝えられない。
それでも溢れ出した私の想いは、京子に届いただろうか。
京子「結衣……結衣……」ポロッ
京子「うん、私もずっと結衣が好きだった」ポロポロ
京子の目から、大粒の涙がこぼれ落ちる。
ぽたぽたと地面に落ちる雫は、とても綺麗だった。
類似してるかもしれないスレッド
- 京子「結衣に監禁された」 (72) - [57%] - 2011/11/21 9:00 ○
- 京子「船見結衣依存症」 (139) - [50%] - 2012/2/9 9:45 ★
- 京子「結衣の変態っ!!」 (135) - [49%] - 2012/1/21 6:30 ☆
- 京子「惚れてもいいのよ」 (261) - [49%] - 2012/1/30 1:30 ☆
- 京子「一緒にいようよ」 (91) - [47%] - 2011/10/9 6:15 ☆
- 京子「スマイル下さい」 (334) - [47%] - 2011/10/28 4:16 ☆
- 京子「結衣の意外な一面」 (142) - [46%] - 2011/11/26 9:15 ★
トップメニューへ / →のくす牧場書庫について