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    元スレ岡部「俺が、バーナビーに?」

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    1 : 以下、名無しにか - 2011/11/12(土) 12:33:49.97 ID:AxZGJovCI (+125,+30,-266)
    フェイリス「そうニャン。バーナビー・ブルックスJrの代役、やってほしいのニャン」

    岡部「一体何故俺がそんなことをせねばならんのだ!」

    フェイリス「世界に選ばれし英雄バーナビー……彼は今自分と戦っているのニャン。その間、彼の居場所を守れるのは凶真だけなのニャン!」

    岡部「なぜお前はそんな話を知っているんだ?」

    フェイリス「実はフェイリスは先祖代々ヒーローに協力してきたのニャン!」

    岡部「ここははぐらかさずに答えて欲しいポイントなんだがな? 個人的な付き合いでもあるのか」

    フェイリス「もう、乙女のプライベートを詮索する男はモてないニャン」

    フェイリス「それにタダなんて言わないニャン。やってくれるなら凶真の領域(テリトリー)に極寒の息吹(ヘルブリザード)を与えるニャン」

    岡部「何ッ!? 極寒の息吹を、だと」

    フェイリス「もちろん、それとは別に日給を支払うニャン」

    岡部「うーむ……」

    岡部「いいだろう。結ぶぞ、その契約!」
    3 : 以下、名無しにか - 2011/11/12(土) 12:38:40.27 ID:AxZGJovC0 (+68,+30,-246)
    虎徹「コイツがバニーの代役ですか? どんな能力を持つNEXTなんです?」

    岡部「別に俺はNEXTじゃ……」

    ロイズ「いや、君はNEXTだよ。検査結果も出ている」

    岡部「馬鹿な!?」

    ロイズ「しかし肝心の能力は、本人が使ってみないと分からないね」

    虎徹「でもこいつ、今まで自分がNEXTだって知らなかったんですよね。戦えるとは思えませんよ」

    岡部「俺はバーナビーのスーツを着ろとしか聞いてませんよ。戦うなんて無理です」

    ロイズ「分かってる。バーナビーの体格にあって、かつNEXTという条件だけで探したから……戦闘に出てもらうつもりはない」

    ロイズ「あくまでバーナビーが復帰するまでのつなぎだから」

    虎徹「なんか不安だなぁ……」

    ロイズ「文句言うならやめてもらっても……いや、今は困るか」

    ロイズ「とにかく、よろしく頼んだよ」

    虎徹「ちょ、ロイズさん!」
    4 : 以下、名無しにか - 2011/11/12(土) 12:42:24.82 ID:AxZGJovC0 (+60,+30,-259)
    岡部「行ってしまいましたね」

    虎徹「ったく……あ、俺は鏑木・T・虎徹。まぁ分かってるだろうけど、ワイルドタイガーだ」

    岡部「岡部、じゃなくて鳳凰院凶真です。よろしくお願いします」

    虎徹「いや、この資料には岡部倫太郎って書いてあんだけど」

    岡部「それは"機関"を欺くための偽の情報です」

    虎徹「"機関"?」

    岡部「おっと、"機関"に興味を持ってはいけません。いくらヒーローといえども奴らには勝てない」

    虎徹「おいまさかその機関ってのは……」

    岡部(待てよ? ヒーローってことは本物のやばい組織について知ってるんじゃ? これはマズイ)

    岡部「あ、いや! なんでもないです! 気にしないでください!」

    虎徹「? 変な奴だなぁ」
    5 : 以下、名無しにか - 2011/11/12(土) 12:42:32.93 ID:4yTj27DW0 (-21,-9,+0)
    はよ
    6 : 以下、名無しにか - 2011/11/12(土) 12:45:54.10 ID:AxZGJovC0 (+60,+30,+0)
    虎徹「とりあえず明日ヒーローショーがあるから、頼むぜ」

    岡部「なっ! しかし声でバレるんじゃ」

    虎徹「大丈夫だ、スーツにはボイスチェンジャー機能がある。あとは台本通り読めばいい」

    岡部「え、明日までに台本覚えるんですか!?」

    虎徹「その必要もねーな、スーツ内に台本のデータが入ってる。ま、流れを掴むためにひと通り読んでおいてくれ」

    虎徹「今日は特にやることないから、解散ってことで。何か聞きたいことはあるか?」

    岡部「ふむ……バーナビーに一体何があったんですか?」

    虎徹「悪ィ、それは企業秘密って奴だ。まぁ何日かすれば復帰するだろうよ」

    岡部「そう、ですか。分かりました」

    虎徹「これが俺の電話番号だ、何かあったら連絡くれ」

    岡部「ありがとうございます」

    岡部「ヒーローの電話番号……ククク、これさえあれば奴らもおいそれと手は出せまい」

    虎徹「……本当にコイツで大丈夫なのか?」
    7 : 以下、名無しにか - 2011/11/12(土) 12:51:19.31 ID:AxZGJovC0 (+60,+30,-166)
    ラボ――

    岡部「鳳凰院凶真、ただいま帰還したぞ!」

    ダル「なんか臨時のバイトだっけ?」

    岡部「そうだ。しかも報酬は最新式の極寒の息吹(ヘルブリザード)! 設置料も込みだ!」

    まゆり「なんかすごそうだねぇ」

    紅莉栖「ただのエアコンでしょjk」

    ダル「さすがオカリン! 僕たちにできない事を平然とやってのけるッ! そこにシビれるあこがれるゥ!」

    まゆり「どれぐらいの間お仕事するの?」

    岡部「わからん」

    紅莉栖「はぁ? アンタ何やってんのよ! いくら最新式のエアコンもらえるって言っても、何日働くか決まってないって……」
    8 : 以下、名無しにか - 2011/11/12(土) 12:53:49.85 ID:AxZGJovC0 (+60,+30,-138)
    岡部「あぁ、それなら問題ない。エアコンとは別に日給も出るからな」

    ダル「何それうますぎ……どんだけヤバイ仕事なん?」

    岡部「簡単にいえば、きぐるみきていろいろやる感じだ」

    まゆり「本当? オカリンがきぐるみ着た姿、見てみたいなぁ」

    岡部「残念ながらこれは極秘任務なのだ。誰にも見せられん」

    まゆり「えー、ラボメンでも?」

    岡部「いくらラボメンでもダメなものはダメだ」

    まゆり「残念なのです……」
    9 : 以下、名無しにか - 2011/11/12(土) 12:58:07.17 ID:AxZGJovC0 (+60,+30,-156)
    次の日――

    虎徹「よう、来たか」

    岡部「おはようございます」

    ブルーローズ「へぇ、あなたがバーナビーの代わり?」

    岡部「ブ、ブルーローズ! 氷河の大地を支配する女王……なんてオーラだ!」

    ブルーローズ「は、はぁ?」

    虎徹「気にすんなブルーローズ。こいつちょっと変わってるんだ」

    ブルーローズ「ちょっとじゃないけど……まぁいいわ、よろしく」

    岡部「よろしくお願いします、クイーン」

    ブルーローズ「だれがクイーンよ!」

    虎徹「たはは……んじゃ、スーツに着替えてくるか」
    10 : 以下、名無しにか - 2011/11/12(土) 12:58:46.33 ID:oY86gcMs0 (-21,-9,-1)
    支援
    11 : 以下、名無しにか - 2011/11/12(土) 13:03:19.83 ID:AxZGJovC0 (+60,+30,-263)
    ワイルドタイガー「倫太郎、スーツのサイズはどうだ?」

    岡部「問題ないですね、ある程度は伸縮性ありますし」

    岡部「それにしてもすごいスーツだ……ダルが見たら発狂しそうだな」

    斎藤『ほほう、このスーツのよさが分かるか!』

    岡部「どぅわぁああっ!」

    ワイルドタイガー「斎藤さん、マイク通すと本当に声でかいですね……」

    斎藤『細かいことはいいんだよ! 私は斎藤、このスーツを作った者だ』

    岡部「あなたがこの素晴らしいスーツをっ!?」

    斎藤『あぁ、私のノウハウをつぎ込んだ自信作だ』

    岡部「あなたにはぜひ我がラボの方に来ていただきたい!」

    斎藤『ラボ……君も科学者なのかい?』

    岡部「はい! 狂気のマッドサイエンティスト、鳳凰院凶真です!」

    斎藤『鳳凰院凶真……どっかで聞いたような』

    岡部「すでに俺のことを知っているとは光栄です!」
    12 : 以下、名無しにか - 2011/11/12(土) 13:07:04.56 ID:AxZGJovC0 (+58,+30,-217)
    ワイルドタイガー「あんまり時間ないんで、通信切りますよ」ブチッ

    斎藤『ちょっと待て、タイ――』

    ワイルドタイガー「あの人話し始めると長いからなぁ。それにしても、斎藤さんがお前のことを知ってるなんてな」

    岡部「しかしあまりに俺の存在を知られると"機関"の連中が……」

    ワイルドタイガー「はいはい。んで、台本データの出し方なんだが」

    岡部「大丈夫です、すでに起動しました」

    ワイルドタイガー「近頃の若い奴はメカに強いんだなぁ。俺なんかコンソール操作覚えるのに何ヶ月かかったことか」

    岡部「なにせ俺は狂気のマッドサイエンティスト、鳳凰院凶真ですから!」




    斎藤(鳳凰院凶真……うーむ、どこで聞いたんだったか)

    斎藤(あぁ、@ちゃんの糞コテにそんな奴がいたな)
    13 : 以下、名無しにか - 2011/11/12(土) 13:11:02.54 ID:+1BGkIIP0 (-8,+6,-2)
    支援だ
    14 : 以下、名無しにか - 2011/11/12(土) 13:11:13.57 ID:AxZGJovC0 (+60,+30,-247)
    悪者たち「ウケケー!」

    岡部「がはっ……!」

    ワイルドタイガー「ぐわぁっ! だめだ、敵が多すぎる」

    岡部(バーナビーがやられ役。しかもこんなザコみたいな奴にぼろ負けだと!)

    岡部(というかこの鳳凰院凶真が、こんな連中にぼろ負けとか納得いかん!)

    悪者たち「ウケケ、トドメだー!」

    ブルーローズ「そこまでよ!」

    悪者たち「!?」

    ブルーローズ「私の氷はちょっぴりCOLD。あなたの悪事を――」

    岡部「キサマらァ! 調子にのるなァ!」ドガーン

    悪者たち「ウギャーーーー!!」

    ブルーローズ「ちょ、ちょっと! 私の見せ場だったのに!」
    15 : 以下、名無しにか - 2011/11/12(土) 13:11:27.30 ID:KC6TuyKi0 (+22,+29,-5)
    全く予測の付かんクロスSSだ
    支援
    16 : 以下、名無しにか - 2011/11/12(土) 13:15:27.77 ID:AxZGJovC0 (+60,+30,-154)
    岡部「すみませんでした、つい……」

    ブルーローズ「つい、じゃないわよ! 私の出番なくなっちゃったじゃない!」

    虎徹「まぁまぁ、お客さんのウケはよかったし。お前は歌でステージ独占できただろ?」

    ブルーローズ「まぁそうだけど……次からは気をつけてよね」

    岡部「も、申し訳ない」

    虎徹「いやー、お前面白いなぁ」

    岡部「ふっ、なぜなら俺は狂気の」

    虎徹「それなげーから!」
    17 : 以下、名無しにか - 2011/11/12(土) 13:19:14.76 ID:AxZGJovC0 (+60,+30,-209)
    数日後――

    岡部「今日は……ゴミ拾い? 何か地味ですね」

    虎徹「ルナティックのおかげで、ヒーローのイメージがた落ちだからな」

    アントニオ「お前がバーナビーの代理か? 俺はロックバイソンだ、よろしくな」

    岡部「あなたが牛角さんの中の人でしたか!」

    アントニオ「そのあだ名定着しすぎだよなぁ……はぁ」

    岡部「あ、もしかして嫌でしたか?」

    アントニオ「スポンサー様のイメージが大きいってのは良い事なんだが、個人的にはな……」

    岡部「では呼び方を変えましょう、ミスタードリラー」

    アントニオ「おぉ、なんだかかっこいいな!」

    虎徹(どこがだよ!)
    18 : 以下、名無しにか - 2011/11/12(土) 13:21:21.78 ID:KC6TuyKi0 (-6,+5,-2)
    しえ
    19 : 以下、名無しにか - 2011/11/12(土) 13:24:25.58 ID:AxZGJovC0 (+60,+30,-171)
    キース「君がバーナビー君の……はじめまして、スカイハイだ」

    岡部「あ、あなたが……キングオブヒーロー、スカイハイ! お会いできて光栄です!」

    キース「ハッハッハ、ありがとう。私も君に出会えてうれしい、そしてうれしい!」

    岡部「で、でた! スカイハイの迷言! しかしあなたの能力は実に素晴らしい……さしずめ、風の魔術師と言いましょうか」

    キース「風の魔術師か……実にステキじゃないか!」




    アントニオ(あれ、俺の時と扱いが……)

    虎徹「ドンマイ」
    20 : 以下、名無しにか - 2011/11/12(土) 13:27:29.03 ID:AxZGJovC0 (+60,+30,-120)
    ワイルドタイガー「結構ゴミ落ちてんなぁ」

    岡部「そうですね。普段あまり意識してないから気づきませんでしたよ」

    ロックバイソン「こういう地味な作業、嫌いじゃないぜ」

    キース「む……こ、こんな所にヒーローカードが捨てられている。悲しい、そして悲しい……」

    ロックバイソン「誰のだ? こ、これは……」

    ワイルドタイガー「お、俺のカードじゃねぇか! だーっ、最近結構活躍してるってのによぉ」

    ロックバイソン「自分で言うなよ」
    21 : 以下、名無しにか - 2011/11/12(土) 13:27:53.10 ID:ZhQMZar50 (+22,+29,-16)
    牛角さん虐めはいい加減にしろよ!
    22 : 以下、名無しにか - 2011/11/12(土) 13:29:43.90 ID:VS7E8H8fO (+12,+24,+0)
    岡本はまだか
    23 : 以下、名無しにか - 2011/11/12(土) 13:32:14.54 ID:AxZGJovC0 (+60,+30,-181)
    の子「バーナビー様! マスクとってくれませんかぁ!」

    岡部(な、何っ!? まさかこの小娘、"機関"の工作員……?)

    ワイルドタイガー(最近ずっとマスクだからな、怪しまれるに決まってんじゃねーか!)

    岡部(と、とにかく虎徹さんに相談だ……通話機能、オン)

    岡部『虎徹さん、聞こえますか?』

    ワイルドタイガー『お、おう!』

    岡部『この状況、どうすれば……』

    ワイルドタイガー『ど、どうしような? 斎藤さんに聞いてくれ!』

    岡部『そんな無茶な……いや、それでも斎藤さんなら何とかしてくれる! 斎藤さん、何とかしてください!』

    斎藤『普通にマスク外していいぞ』

    岡部『はい?』
    24 : 以下、名無しにか - 2011/11/12(土) 13:35:29.24 ID:AxZGJovC0 (+60,+30,-111)
    斎藤『なにウジウジしている。めんどうだな、こっちから操作して外すぞ』

    岡部『ま、待ってくださ――』

    岡部(とうとう俺の素顔が全世界に!? このあと俺は"機関"の連中にあんなことやこんなことを……)

    の子「きゃー、バーナビーかっこいい!」

    岡部(どういうことだ?)

    斎藤『こんな事もあろうかと、お前の顔にバーナビーの顔テクスチャを貼り付ける機能、追加しておいたのさ』

    岡部『さ、さすが斉藤さん!』
    25 : 以下、名無しにか - 2011/11/12(土) 13:39:00.02 ID:AxZGJovC0 (+60,+30,-209)
    数日後――

    バーナビー「ご迷惑をおかけしました」

    虎徹「もういいのかバニー」

    バーナビー「いい加減バニーって呼ぶのやめてください……おや、あなたは?」

    虎徹「あぁ、こいつはこの数日間お前の代役をやってたんだ」

    バーナビー「そうでしたか。ありがとうございます」

    岡部「いや、こちらこそありがとうございます。貴重な体験ができました」

    虎徹「短い間だったが楽しかったぜ、倫太郎」

    岡部「俺もですよ」

    虎徹「何かあったら、いつでも電話してくれよ?」

    岡部「はい、ありがとうございました」
    26 : 以下、名無しにか - 2011/11/12(土) 13:42:29.22 ID:AxZGJovC0 (+58,+30,-242)
    岡部「鳳凰院凶真、ただいま帰還した」

    ダル「オカリンお帰りー。いやー、エアコンがあるってマジ最高すなぁ」

    岡部「な、26度だと!? 馬鹿者、電気代は俺たちで払うんだぞ。28度に変更だ」

    ダル「ちぇー。タイムリープマシンの制作、かなり汗だくになるんだぜ?」

    岡部「28度でも十分だろう。あー、それとだな……今日で臨時のバイトは終了した」

    ダル「乙! んじゃオカリンのおごりで飯食いに行こうぜ」

    岡部「フッ、いいだろう。タイムリープマシンが完成した暁には、いくらでもおごってやろうではないか」

    ダル「マジっすか! さすがに厨二病患者は格が違った」

    岡部「ところで、まゆりと紅莉栖の姿が見えないが……」

    ダル「飯の材料の買い出しに行ったお。もうすぐで完成しそうだから泊まりがけで作業するってさ」

    岡部「ほほう、それは楽しみだな」
    27 : 以下、名無しにか - 2011/11/12(土) 13:47:00.98 ID:unKPiK6VO (+13,+23,+1)
    ハイハハーイ
    28 : 以下、名無しにか - 2011/11/12(土) 13:47:50.28 ID:AxZGJovC0 (+60,+30,-159)
    次の日――

    紅莉栖「これでオッケー、かな」

    ダル「ふぅ。さすがに徹夜はキツイっす」

    岡部「完成、したのか?」

    紅莉栖「えぇ……私達、とんでもないものを作っちゃったんじゃない」

    ダル「実験するのかい、オカリン」

    岡部「実験したい。なぜならこれは俺たちが作ったものだからだ」

    岡部「だが、実際にタイムリープをするのは多くの問題がある」

    紅莉栖「そうね。過去に例がないし、何が起きるか分からないわ」

    岡部「…………」

    岡部「実験は中止。マシンはしかるべき研究機関に託して、世間に公表しよう」
    29 : 以下、名無しにか - 2011/11/12(土) 13:50:12.14 ID:KC6TuyKi0 (+27,+29,-6)
    技術水準が釣り合ってねーからなんとも言えねぇ
    30 : 以下、名無しにか - 2011/11/12(土) 13:51:12.40 ID:AxZGJovC0 (+60,+30,-275)
    まゆり「ただいまー、買い出し行ってきたよー。うわぁ、お寿司にピザ……豪華だねぇ」

    岡部「Lサイズのピザを5枚とか気が狂っとる……」

    ダル「ま、いざとなったら僕が全部食べるからおk」

    まゆり「あ、フェリスちゃんは来れないみたい」

    岡部「そうか……ルカ子も来れないようだし、食べ物が少々余りそうだな。指圧師も連絡がこない」

    鈴羽「おーっす。今日店長が早めに店閉めたから遊びにきたよー。うわっ、すごい豪華じゃん」

    岡部「フッ、すべてこの鳳凰院凶真の極秘任務の報酬によるものだ」

    鈴羽「……極秘任務?」

    岡部「悪いが質問には答えられんぞ。極秘だからな」

    鈴羽「まぁ、いいけどさ」

    岡部「それでは、タイムリープマシンの完成を祝って――乾杯!」

    「乾杯!」
    31 : 以下、名無しにか - 2011/11/12(土) 13:56:32.59 ID:9pQEUYPj0 (+24,+29,-2)
    お前を見ているぞ

    支援
    32 : 以下、名無しにか - 2011/11/12(土) 13:56:51.54 ID:AxZGJovC0 (+60,+30,-182)
    ダル「うえっぷ、さすがに食い過ぎたお」

    まゆり「ピザ3枚も食べるなんてすごいねぇ」

    岡部「これ以上ブクるなよダル?」

    ダル「そういうオカリンだってドクペ8本目ですよねそれ?」

    岡部「フッ……狂気のマッドサイエンティストだからいいのだ!」

    ダル「イミフにもほどがあるんですけど」

    鈴羽「岡部倫太郎」

    岡部「何だ、鈴羽?」

    鈴羽「タイムリープマシンは完成してるんだよね?」

    岡部「あぁ……今日完成した」

    鈴羽「私、ちょっと外行ってくるね」

    紅莉栖「……何なのかしら?」
    33 : 以下、名無しにか - 2011/11/12(土) 13:57:39.97 ID:pdRpuMcE0 (+14,+29,-3)
    にゃ、にゃがい・・・
    34 : 以下、名無しにか - 2011/11/12(土) 13:59:18.98 ID:AxZGJovC0 (+60,+30,-152)
    まゆり「何か面白い番組やってないかなぁ……って何これ!?」

    クリーム『我々はウロボロス。我々は、この街に囚われている同志ジェイク・マルチネスの解放を求めます』

    クリーム『ご賛同頂けないようでしたら、この街の主要な柱を破壊します。そうしたら、この街は瓦解しますわ』

    クリーム『脅しでないということを証明するために、この街につながらう交通網を爆破して差し上げましょう』

    少し離れた場所で大爆発が起き、床が大きく揺れる。

    ダル「ちょ、爆破テロ!?」

    岡部「ど、どういうことだ……」

    クリーム『これで脅しでないと御理解いただけましたでしょうか』

    クリーム『良い返事を期待しておりますわ』
    35 : 以下、名無しにか - 2011/11/12(土) 13:59:59.29 ID:9pQEUYPj0 (+24,+29,+0)
    なるほどこうきたか
    36 : ×つながらう ◯ - 2011/11/12(土) 14:04:56.52 ID:AxZGJovC0 (+60,+30,-130)
    岡部「こんなに大きな犯罪なんて初めてだぞ!? どうなっているんだ……」

    岡部がそうつぶやいた直後、ラボの扉が蹴破られた。
    侵入してくるのは銃を構えた五人の男。

    「動くな。両手を上げろ」

    岡部「なっ……なななな!」

    「声を出すな」

    岡部「……」

    蹴破られた扉の向こうから足音が聞こえる。まさかこんな時に、ラボメンの誰かが来てしまったのだろうか?
    どうやらその予想は当たっていたらしい。
    しかしそのラボメンは黒いライダースーツをまとい、手には拳銃を握っていた。

    37 : 以下、名無しにか - 2011/11/12(土) 14:05:17.06 ID:+zM0O/8T0 (+24,+29,-31)
    タイバニ見てないからよく分からんが面白い
    38 : 以下、名無しにか - 2011/11/12(土) 14:08:50.13 ID:AxZGJovC0 (+60,+30,-301)
    岡部「桐生、萌郁……!?」

    萌郁「タイムマシンは回収させてもらう」

    萌郁「岡部倫太郎、橋田至、牧瀬紅莉栖は我々に着いてきてもらう」

    岡部「お前らは……SERNなのか」

    萌郁「そう。SERNの実行部隊、ウロボロス」

    岡部「ウロボロス……テレビでやってたテロ組織か! SERNはそんな奴らともつながっていたのか……」

    隊員「M4、余計なことはしゃべるな」

    まゆり「じょ、冗談だよね。萌郁さんはラボメン仲間、だよね?」

    萌郁「…………」

    萌郁「椎名まゆりは、必要ない」

    萌郁はまゆりに拳銃の狙いを定め、そのトリガーを引いた。
    まゆりの額に小さな穴が空いて赤い液体が飛び散る。糸が切れた操り人形のように、まゆりの身体は地面に崩れ落ちた。

    岡部「まゆり、まゆりぃいいいいいい!」

    ダル「う、うわあああああ!」

    紅莉栖「そ、んな……」

    岡部「まゆり、しっかりしろ! まゆり、まゆりぃいいいっ!」
    40 : 以下、名無しにか - 2011/11/12(土) 14:13:01.16 ID:AxZGJovC0 (+60,+30,-178)
    萌郁「分かった? これ以上抵抗するのなら、あなたたちも殺す」

    岡部「桐生萌郁……殺す、殺してやる! うぉあああああああああっ!」

    紅莉栖「岡部、ダメェエエエエッ!」

    岡部「まゆりを殺したこいつだけは、絶対に殺してやる!」

    萌郁「……それ以上近づくなら、撃つ」

    岡部「俺も殺すか、まゆりを殺したように。やってみろよ!」

    鈴羽「伏せて!」

    ラボの入り口から鈴羽の声がした。鈴羽は萌郁の手に向かって銃を撃ち、拳銃を弾き落とす。
    そして銃を持つ男たちを拳と蹴りで次々となぎ倒していった。

    隊員「ぐわぁああああっ!」
    41 : 以下、名無しにか - 2011/11/12(土) 14:16:01.52 ID:AxZGJovC0 (+56,+30,-270)
    五人の男をなぎ倒した鈴羽が突如その動きを止めた。萌郁が予備の銃を鈴羽の額に押し付けていたからだ。
    しかし鈴羽も即座に萌郁の額に銃口を押し付ける。

    萌郁「あなた、何者なの……」

    鈴羽はその問いには答えず、岡部の方を向く。

    鈴羽「42型」

    鈴羽「テレビ」

    鈴羽「点灯済み」

    岡部「!」

    42型テレビ点灯済み……ラボの1Fにある大きなブラウン管テレビの電源が入ってるということだ。
    そしてそれはタイムリープマシンを使う条件でもある。つまり、過去に戻れということだろう。

    岡部(しかしあのマシンには多くの問題が……って俺は馬鹿か!?)

    岡部(まゆりが殺されたんだぞ! こんな、こんな馬鹿な話があってたまるか!)

    岡部と紅莉栖、ダルは開発室に駆け込み、タイムリープマシンの準備を始める。

    紅莉栖「私が行くわ」

    岡部「いや、俺が行く。俺がまゆりを助ける」

    紅莉栖「でも、失敗したら……」
    42 : 以下、名無しにか - 2011/11/12(土) 14:18:26.36 ID:AxZGJovC0 (+60,+30,-215)
    鈴羽「チッ、そっちに一人いった!」

    ダル「だああああっ!」

    ダルは叫びながらその男に体当たりをかます。

    隊員「ぐっ……邪魔だ」

    しかし男はどこからか取り出したナイフでダルの身体を刺した。

    ダル「ガハッ……」

    岡部「ダルゥウウウッ! クソッ……!」

    隊員「死ねぇえええ!」

    ダルの血のついたナイフを岡部に向かって振りかざす男。この位置では避けられない。
    しかし、その男と岡部の間に紅莉栖が身を挺して割り込む。

    岡部「紅莉栖ゥウウッ!」

    紅莉栖「岡、部……」

    岡部「クソォッ……!」

    ナイフで切られた紅莉栖の身体は男へと倒れこんだ。それによってわずかに隙ができる。
    その隙に岡部は、ケータイの発信ボタンを押した。

    岡部「跳べよぉおおおおおおおおおおおおおおおおおおおっ!」
    43 : 以下、名無しにか - 2011/11/12(土) 14:21:45.89 ID:AxZGJovC0 (+60,+30,-126)
    岡部(タイムリープには成功した)

    岡部(しかし再び桐生萌郁にまゆりが殺されてしまった)

    岡部(そして再度タイムリープ)

    岡部(だが、どこへ逃げてもSERNの連中は追ってきて……)

    岡部(次も、次も……次も次も次も次も次も! まゆりは死んでしまった!)

    岡部(何なんだこれは!? SERNはそんなにまゆりを殺したいのかよ!?)

    岡部(あんな奴ら相手にどうやって戦えというのだ)

    岡部(警察に話してみたが頭がおかしくなったと言われるし……)

    岡部(誰か、誰かまゆりを助けてくれ)
    44 : 以下、名無しにか - 2011/11/12(土) 14:23:32.35 ID:INbDosjA0 (-12,+2,-2)
    期待
    45 : 以下、名無しにか - 2011/11/12(土) 14:25:08.04 ID:AxZGJovC0 (+60,+30,-110)
    岡部(未来から来ただなんてことを信じてくれる人なんて、いるのか?)

    岡部(いるわけがないだろ、ははっ)

    岡部(俺はどうすればいいんだ)

    岡部(…………)

    沈み込む岡部の脳裏に、ふとある壮年の男性の顔が浮かび上がる。

    虎徹『何かあったら、いつでも電話してくれよ?』

    岡部(!)

    岡部(あの人なら、もしかしたら……)
    47 : 以下、名無しにか - 2011/11/12(土) 14:30:23.06 ID:AxZGJovC0 (+60,+30,-174)
    岡部「頼む、出てくれ……」

    虎徹『もしもーし、どちらさん?』

    岡部「虎徹さん! よかった」

    虎徹『その声、倫太郎か? どうした、いきなり』

    岡部「虎徹さん! お願いします……俺の大切な人を、助けてください!」

    虎徹『……何があった?』

    岡部(あと数時間でSERNの連中がラボに襲撃にくる、時間がない)

    岡部「すみません、ラボの方に来ていただけないでしょうか?」

    虎徹『ラボ……あぁ、研究者だったな。場所を教えてくれるか?』

    岡部「はい! 住所は……」
    48 : 以下、名無しにか - 2011/11/12(土) 14:33:54.44 ID:AxZGJovC0 (+60,+30,-205)
    虎徹「おーい、虎徹だ。開けてくれ」

    岡部「虎徹さん! よかった、間に合った」

    虎徹「それで、何があったんだ?」

    まゆり「この人がオカリンが言ってたボディガードさん? はじめまして、椎名まゆりです」

    虎徹「こりゃどーもご丁寧に。俺は鏑木・T・虎徹……ってボディガードぉ?」

    岡部「はい。にわかには信じられないでしょうが、聞いてほしいことがあるんです」

    虎徹「その顔……マジなようだな。分かった、話してくれ」

    岡部「実は……」
    49 : 以下、名無しにか - 2011/11/12(土) 14:38:08.31 ID:bpASrMrn0 (+22,+29,-1)
    面白い、そして面白い
    50 : 以下、名無しにか - 2011/11/12(土) 14:39:17.76 ID:AxZGJovC0 (+60,+30,-202)
    虎徹「何だってぇ!?」

    虎徹「2時間後、爆破テロによりシュテルンビルトの外に出る手段がなくなる」

    虎徹「そしてお前のラボが襲撃され、そこのお嬢ちゃんが?」

    岡部「はい……」

    虎徹「よく話したな、お嬢ちゃんに」

    岡部「まゆりに押し切られてしまいまして……」

    まゆり「隠し事はよくないのです」

    まゆり「でも……まゆしぃはね、嬉しかったよ。オカリンが何度も何度も、まゆしぃを助けようとしてくれたこと」

    岡部「まゆり……」

    まゆり「でも、なんで萌郁さんが」

    岡部「俺にも分からないよ」
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