元スレあかり「ずっと贈りたかった言葉があるんだよ」
SS覧 / PC版 /みんなの評価 : ★★★×6
801 = 738 :
ちなつ「……え?」
あかり「六年前からずっと、なんだぁ。困っちゃうよ」
恥ずかしそうにはにかみながら、あかりちゃんが言う。
ようやく私のほうを向いてくれたあかりちゃんの表情は確かに笑っていた。
笑っていたけど、その目尻に私は涙のようなものを見た。
あかり「ずっとずっとずっと、ほんとにずっと、好きな人がいたの」
ちなつ「……うん」
あかり「だけどね、その人はずっとずっとずっと、ほんとにずっと他に好きな人がいて」
何度も忘れようとした。
だけど忘れることなんて出来なかった、本当に好きだったから。
あかり「一緒にいることも辛くて、だから嫌われようともしたんだよ。それで一旦、
気持ちに踏ん切りがついたはずだったのにその人はまだあかりのことを友達だって
思ってくれてるんだなぁって」
前のように変わりなく接してくれるから、やっぱりずっと忘れられない。
冷めかけていた気持ちがまた戻ってきそうで怖かった。
あかり「……でもね、もしかしたらあかりのこと、今度はちゃんと見てくれるんじゃ
ないのかなぁって期待もしてたんだぁ」
804 = 737 :
あかり頑張れ
805 = 797 :
あかりぃぃー
806 = 658 :
ちょっと
電車の中で涙目なんですけど
俺キメェ
807 = 797 :
ほ
810 = 738 :
ちなつ「……あかりちゃん」
あかり「卒業式の日から、会えなくなって辛かった。だけどそれなりにちゃんと
過ごせてたし、その人に再会できて、誰よりも近くにいられて、嬉しかったけど
だからこそあかり、期待していいのかなってわからなくなっちゃった」
ずっと友達だった。一番の、友達だった。
その一線を飛び越えていいものなのかわからずに、そして友達として傍にいられる
妙な安堵感に、このままでもいいやと。
だけど。
そんなものさえ飛び越えてしまった先輩たちのことを、少し思い出して。
あかり「このまま一緒に居たらまたすごく好きになっちゃうって思ったの。
だったら今のうちに離れちゃえばいいって、無理言って早いめに向こうに
引っ越したのに。……おめでとうくらいは言いたくて」
811 = 594 :
アッカリーン…
812 = 680 :
しえん
814 = 697 :
柿駄目してるとかしてないとか、そんなことはどうでもいい。
とりあえず、支援だ。
815 = 737 :
書き溜めより内容だよな
817 = 738 :
生まれてきてくれてありがとう。
いつも、あかりちゃんからのおめでとうは、そんな気持ちが感じ取れた。
ただの文面だとしても、声に置き換えられたものだとしても。
それが私は嬉しかった。
だからあかりちゃんからのメールは、本当は結衣先輩のものと一緒にこっそりと
残してある。
私はあかりちゃんのくれる素直な言葉を、そのまま額面どおりに受取ってしまっていた。
結衣先輩以外、見えてなかったこともあるけど。
何も、あかりちゃんの気持ちなんて考えたことがなかった。私たちは友達だったから。
でも、今はもうそんなんじゃなくって。
私たちは変わってしまった。
変わったからこそ、伝えられることがあるし伝えなきゃいけないこともある。
あかり「戻ってきちゃった、ここに。実際ちなつちゃんと話したら、おめでとう以外は
言えなくなっちゃうもん。……ごめんねしか、言えなくなっちゃうもん」
あかりちゃんはごめんねとまた、そんな言葉を。
忘れられなくてごめんね。
今でもずっと好きでいてごめんね。
友達としてちなつちゃんの傍にいられなくて、ごめんね。
818 = 637 :
あかり・・・・・・・・
これは泣く・・・・・・・
819 :
戻ったらクライマックスじゃないか
支援
823 = 738 :
声が、出なかった。
寒い風が私の声を凍らせてしまったように。ごめんという言葉はすっかり
慣れっこになってしまったはずなのに、あかりちゃんのごめんねはただただ私の
身体の奥から奥を湿らせていった。
何か言わなきゃ。
だって、あかりちゃんが泣いてる。
いつも笑ってるはずのあかりちゃんの瞳から、ぽろぽろと涙が零れ落ちていく。
伝えなきゃ。
あかりちゃんに。
私だってあかりちゃんのことが好きなんだよって。
だけど、ちゃんと伝えられる自信がなかった。
またこれまでのように嘘みたいに聞こえてしまうんじゃないかと不安だった。
もう既に遠くへ行ってしまったあかりちゃんへの、慰めの言葉としてとられるんじゃないかとか。
そんなことをぐるぐる考えて。
これじゃあ、本当に結衣先輩のときと同じだ。
あかりちゃんはちゃんと、私のことを見てくれているのに。怖がることなんて、ないのに。
824 = 797 :
そうだ!チーナがんばれよ
825 = 737 :
チーナマジで頑張れ!
ハッピーエンドは自分の手で掴むんだ!
826 = 584 :
おまいらの一体感に不覚ながら涙腺が緩んだ
827 = 797 :
落ちちゃうよ
828 :
さすがにvipでこの流れは引くわ
黙って保守してりゃいいんだよ
829 = 738 :
変わってしまった私たちの間に開いた距離。
けど、あかりちゃんの気持ちは変わっていないしこの距離だって、きっとすぐに
詰めてしまえる。
『だって、お互いちゃんと向き合った結果だったんならさ、私たちがとやかく言う
必要ないもん。きっと、先輩たち二人とも前向きだったんだよ』
『今までの関係も気持ちも壊しちゃえ』
ちなつ「私はもう、友達としてあかりちゃんの傍にいたいとは思わないよ」
あかり「……え?」
一番の友達としてでもない。
結衣先輩の代わりとしてでもない。
私があかりちゃんの傍にいたいのは、あかりちゃんと同じ好きだから。
膝の上に置かれていたあかりちゃんの冷たい手を掴んで、引き寄せる。
久し振りに重ねたあかりちゃんの唇は、冷たくてしょっぱい味がした。
831 = 594 :
ちなちゅー
835 :
あかりが泣くと本当に悲しい
837 = 637 :
ついに来たか
838 = 737 :
二人の距離が一気に縮まったな
839 :
キマシタワー
840 = 797 :
ヨッシャーーーー
843 = 738 :
これでもう、後戻りはできない。
私たちは友達でもなんでもないし、あかりちゃんが謝る必要なんてなくなった。
私だってあかりちゃんに対して同じことをしたんだから。
あかり「……ちなつちゃん」
寒いはずなのに、頭から足の先まで火照って仕方がなかった。
本当に好きな人とキスするのって、こんなにも恥ずかしくてふわふわして、幸せなんだと思った。
あかりちゃんがきょとんとした顔で私を見ているから、照れ隠しにもう一度――
あかり「……だ、だめっ」
はっと気が付いたあかりちゃんが、私を押し止めた。
暗闇の中、あかりちゃんの表情はよく見えなくて、唯一あかりちゃんを感じられる
繋いだ指先の力が、幾分か強くなった気がした。
あかり「だめ、だよ……」
844 :
パンツかぶった
846 :
木間市の土地がもうない
848 :
今北
どうやらグッタイミングのようで
849 = 797 :
残り少なくなってきたけど終わるか?
850 = 637 :
ほ
みんなの評価 : ★★★×6
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