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    元スレあかり「ずっと贈りたかった言葉があるんだよ」

    SS覧 / PC版 /
    スレッド評価: スレッド評価について
    みんなの評価 : ★★★×6
    タグ : - 1000レス到達 + - ちなあか + - ゆるゆり + - 天使 + - 百合 + 追加: タグについて ※前スレ・次スレは、スレ番号だけ登録。駄スレにはタグつけず、スレ評価を。荒らしタグにはタグで対抗せず、タグ減点を。
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    501 = 321 :

    チーナ・・・・・・・・・

    503 :

    吉川さん・・・

    504 = 147 :

    ガッチーナ....

    505 :

    ちなっちゃん……

    507 :

    なんかこの流れワロタ

    508 = 192 :

    しえん

    509 = 333 :

    今さら。
    今さら、私はあかりちゃんへの気持ちを嫌でも理解した。

    私って、どうしてこんなんなんだろう。
    初恋は何も伝えられなかった。
    今度の恋は伝えられるチャンスはたくさんあったのに、気付く前に、伝えられなく
    なってしまった。

    ちなつ「私、あかりちゃんに嫌われちゃったのかなあ」

    ともこ「……」

    ちなつ「……どうしてうまくいかないんだろね、私」

    この歳になっても、こんなに涙が出てくるものなんだなと、そんなおかしなことを
    考えて。
    お姉ちゃんは戸惑ったように、それでも優しく、ほんとに優しく私を抱き寄せて
    頭を撫でてくれた。

    あかりちゃんに似ているはずのお姉ちゃんも、やっぱりあかりちゃんの代わりにはなれなくって。
    それでも私はお姉ちゃんに抱きついて泣いた。
    熱いほどのお姉ちゃんの体温に、私は身を任せた。

    511 :

    ちなぁ…

    512 = 156 :

    513 = 333 :


    ごめんなさい。

    そんな声を、ぼんやりしながら聞いていた。
    あー、またか。
    これで何度目だっけ。

    頭の中で計算しつつ、私は今直立不動で頭を下げていた後輩の女の子に背を
    向けた。
    普通、こういうときさっさと立ち去るのは振られたほうじゃなくって告白された
    ほうなのになあ。

    あれから数日。
    なんとか立ち直った私は、あかりちゃんに言えなかった分の好きを、色々な子に
    ばらまいてしまっていた。大して好きでもないのに「この子いいな」
    それだけで、告白しては振られて。いい加減「ごめんなさい」も慣れてしまった。

    514 = 156 :

    515 = 192 :

    ちーな…

    516 = 472 :

    びっちなつ

    517 = 333 :

    せめて、誕生日の日くらいは私が少しでも「好き」と思った人に祝ってもらいたい。
    けれどそう上手くいくはずなんてなく、私の生まれた日がどんどんと近付いていく
    だけだった。

    もういいや。
    そうも思うのに。

    あかりちゃんからは、相変わらずなんの連絡もなかった。
    待っているわけじゃない。けど、やっぱりまだ踏ん切りがつかなくて。
    アドレス帳から消しちゃえばそれで済む話、でもそれさえできないでいた。

    ちなつ「次は誰がいいかな」

    そんなことを普通に考えてしまっている自分に気付いて、悲しくなってくる。
    大学受験はつい昨日終わった。
    結果はまだわからないけど、面接だけだったから大丈夫なはず。顔さえひどくなかったら。

    518 = 494 :

    チーナ、いたいたしすぎるわ…。

    519 = 333 :

    そろそろ暗くなってくる時間帯だった。
    私はコンビニに入ると、豚まんを一つ。熱いそれを齧りながらの帰り道。

    ちなつ「……熱っ」

    思わず呟く。
    けれど笑ってくれる人はいない。
    立ち止まって、冷ましてみた。
    けれどいつまで経ってもそれは冷めてくれない。

    ―――――
     ―――――

    520 :

    ガチ川ちゃん…

    521 :

    チーちゃん・・・・・・・・

    523 = 333 :

    お風呂に入って、蜜柑でも食べてほっと息を吐こうとした頃だった。
    小さく、着信。
    一瞬あかりちゃんかもしれないなんて期待して、ディスプレイに出た名前が結衣先輩だったのを
    見て溜息。それから、結衣先輩からの電話を喜べなくなった自分に気付いて驚いた。

    ちなつ「もしもし?」

    結衣『あ、ちなつちゃん。久し振り?』

    ちなつ「……はい」

    結衣『第一志望の受験、昨日だっけ。お疲れ様』

    結衣先輩の優しい声も、今の私にはなんの癒しにもならなかった。
    あんなに好きだったはずなのに、今はあかりちゃんのことでいっぱいで。

    524 = 470 :

    はよあかりいいいい

    525 = 321 :

    かつての憧れの先輩からの優しい声にも・・・・・・・・

    526 = 470 :

    ちーなの気持ちが移る

    527 = 159 :

    つらいな

    528 = 310 :

    なんだこれ、せつねえ

    529 :

    抜いた

    530 = 333 :

    もしかして、杉浦先輩もこんな気持ちだったのかもしれない。
    池田先輩のことをこんなふうに好きになって、それで一緒にいられる。
    それってすごく幸せなんだろうなあ、と思う。

    ちなつ「疲れちゃいましたよー、ほんと」

    私は笑った。
    結衣先輩が、『ちなつちゃん?』と怪訝そうな声を出す。

    ちなつ「……好きです、結衣先輩」

    ぽつりと言ってみた。
    もしかしたら、まだそんな気持ちがどこかに残っていて、言葉にすることで蘇ってくるかも。
    そんなことを思って。
    だけど、「好きです」なんて言葉は、いつもみたいに嘘っぽく響くだけだった。

    ちなつ「先輩のこと、すごく好きで、それで……大好き」

    ――あかりちゃん。

    532 = 321 :

    うわ・・・・・・・・

    533 = 470 :

    おー

    534 = 159 :

    鬱じゃないけど鬱

    535 :

    さくあか書いてた人?

    536 = 333 :

    結衣『……ちなつちゃん、それ誰に言ってるの?』

    ちなつ「結衣先輩です」

    結衣『中学の頃の友達に聞いたんだけど、今ちなつちゃん、誰彼構わずそう言ってるんだよね?』

    ちなつ「……」

    結衣先輩の声は、少し怒っているようだった。
    私は何も言えずに、結衣先輩の次の言葉を待った。

    結衣『私の知ってるちなつちゃんはさ、そんなんじゃなかったよ』

    ちなつ「……じゃあ、結衣先輩が私のこと、見てくれたらよかったんです」

    結衣『……』

    ちなつ「私は本当に先輩のことが好きでした、すごくすごく大好きだったのに!」

    今さら、告白。
    こんなふうに、言いたくなんてなかったのに。気持ちのこもってない告白は、
    ただただ薄っぺらい。

    537 = 511 :

    あかりちゃん可愛い

    538 = 156 :

    あかりー!早く来てくれー!

    540 = 333 :

    結衣『……ごめん』

    ちなつ「……謝らないでくださいよ」

    結衣『あかりが』

    全ての動きが止まった気がした。
    結衣先輩は、私の反応がなくなったことに気付いて続きの言葉。

    結衣『あかりが、ちなつちゃんに何も言わずに行っちゃってごめんねって』

    ちなつ「……どうして、そんなの」

    私に直接伝えてくれればよかったのに。
    そんなことを思いながら、でもあかりちゃんが私のことを気にしてくれていることは
    充分伝わって。ひどいよあかりちゃん。そう思うのに、それだけで胸がいっぱいになった。

    結衣『あかりは元気にしてるよ、ちなつちゃんに教えてもらったお茶の淹れ方でお茶を
       飲んでみたら』

    とっても美味しくできたんだぁ。
    これを飲んだら頑張れる気がする、ちなつちゃんもそっちで頑張って。

    結衣先輩の声が、あかりちゃんの声になって。
    あかりちゃんが私に話しかけているような錯覚に陥った。

    541 = 156 :

    542 = 235 :

    543 = 493 :

    おお…

    544 = 333 :

    結衣『もしね、あかりのことで今のあかりちゃんみたいになってるんだったら、
       きっとあかりはすごく落ち込んじゃうよ』

    だからあかりのためにも、自分を見失わないで。

    ちなつ「……先輩」

    結衣『きつい言い方しちゃってごめんね』

    ちなつ「……私」

    結衣『今日はもう遅いから寝たほうがいいね、おやすみ』

    私、あかりちゃんが。
    有無を言わさない調子で電話が切れた。結衣先輩は、きっと本当に心配してくれて
    いたんだと、ようやく気が付いた。

    ちなつ「……おやすみなさい」

    私は呟いた。
    やっぱり、結衣先輩は優しい。優しくて、本当に憧れの人。
    でも今本当に好きなのはあかりちゃん。こんなに好きで好きで仕方がなくって。

    ――忘れたくない。会いたいよ、あかりちゃん。

    546 = 333 :

    >もしね、あかりのことで今のあかりちゃんみたいになってるんだったら、

    もしね、あかりのことで今のちなつちゃんみたいになってるんだったら、

    547 = 156 :

    548 = 192 :

    しえん

    549 = 156 :

    550 = 333 :


    『ハッピーバースデー、ちなつちゃん!』

    そんなメールで、ぼんやりとしていた頭がようやく目覚めてくれた。
    京子先輩からの、ちかちかするくらいのデコレーション文字。
    あぁ、今日は誕生日なんだ。

    確認したカレンダー。
    ぐちゃぐちゃに印がつけられた、その日にち。

    結衣先輩からの電話があった日から、私はもう告白なんてしなくなった。
    ただ抜け殻みたいな毎日。
    誕生日の事だって、すっかり忘れてしまっていた。

    私はメールボックスを開けた。
    京子先輩以外にも、たくさんの人からのお祝いメール。もちろん結衣先輩からも、
    櫻子ちゃんは久し振りの向日葵ちゃん、あとクラスメイトやその他色々な人たちから。


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