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    元スレ綯「1日ラボメン見習い……?」岡部「そうだ!」

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    1 :

    岡部「世の中は何事も、等価交換で成り立っている」
       「恨むなら、お前を俺に預けたミスターブラウンを恨むのだな、フゥーハハハ!」

    「あの……オカリンおじさん」

    岡部「おじさんではない、鳳凰院凶真と呼べ」

    「うう……」

    ……どうしよう、困っちゃったな。

    あ、自己紹介がまだでした。
    皆さんこんにちは、天王寺綯です。
    今日は日曜日、お休みをお父さんと一緒に過ごそうと思っていたけど……。

    2 :

    ダル「ふぅ」

    3 :

    期待していいんだな?

    4 :

    お前らが幼女を嫌うってあの幼女は一体何をしたんだ

    5 = 1 :

    ――数時間前――

    お父さんは秋葉原で、ブラウン管工房というお店をやっています。
    お店にはたくさん古いテレビがあって、お父さんはそれらを愛してると言ってもいいくらい大事にしていました。
    今日もお父さんと一緒に、お店へと向かいます。

    ……ですが、お店まで着いた途端、お父さんに電話が入りました。

    天王寺「綯、急な仕事が入っちまってな。今日は一緒にいれねえんだ」

    お父さんの仕事は正直暇そうですけど、たまにお客さんからの呼び出しがあったりして忙しいこともあります。
    そんな日はお父さんと一緒にいれないから、ちょっぴり残念だなあ。
    でも、私も来年から中学生。1人でお留守番なんてへっちゃらです!

    6 = 1 :

    「あれ、萌郁お姉さんは?」

    天王寺「さっきメールがきてな、あいつ風邪引いたから今日は休むって。全く、健康管理がなっちゃいねえぜ」

    萌郁お姉さんは、最近お店に入ったバイトさん。無口なところがあるけれど、とっても優しい人です。
    でも、風邪を引いたなんて、心配だな。

    「私、お見舞いに行きたい!」

    天王寺「お見舞い? まあ、別にそれは構わねえが、バイトの家がどこだか知ってるのか」

    あ……そういえば、私お姉さんの家がどこにあるか知らなかった。

    7 = 1 :

    でも私の様子を見て、お父さんが何かひらめいたようです。

    天王寺「ああ、もしかしたらまゆりちゃんが知ってるかもな」

    まゆりお姉ちゃん。いつも明るくニコニコしていて、私も大好きな人。

    天王寺「そうだな――綯、もしお見舞いに行きたかったら、まゆりちゃんに頼んでみてもいいぞ」

    「ほ、ホントに?」

    まゆりお姉ちゃんと一緒なら、私も心強いな。

    9 :

    >>4
    嫌ってんじゃなくてトラウマなだけ

    10 = 1 :

    天王寺「――というわけで、綯を預かってくれ」

    岡部「……なぜそれを、俺に頼むんです?」

    天王寺「しかたねえだろ、お前しか部屋にいねえんだから」

    私はお父さんの背中に隠れて、そんな2人の様子をじっと覗いています。
    お父さんとお店の2階――未来ガジェット研究所を訪れると、まゆりお姉ちゃんはまだ来ていなかったようでした。
    そして、代わりにいたのがこの人。

    岡部「お断りします。俺は忙しいのだ」

    ボサボサの頭に、しわだらけの白衣。
    岡部倫太郎さん、通称オカリンおじさんです。

    11 :

    >>4
    原作をやるとわかります

    12 :

    >>9
    いまゲームプレイしてるんだが
    何が起きるの?
    アニメ見てない

    13 :

    オカ萎えSSとか・・

    14 = 1 :

    「その――オカリンおじさん」

    岡部「ミスターブラウン、娘の教育はちゃんとしていただけませんか? おれはおじさんじゃないと何度言ったら」

    天王寺「いちいちうるせえな。オッサン臭い見た目してるお前が悪い」

    お父さんが指の関節をポキポキ鳴らすと、オカリンおじさんは急に黙り込んでしまいました。
    いつもは優しいお父さんも、私とブラウン管のことになると熱くなり過ぎるところがたまに傷です。

    天王寺「とにかく、今日1日だけでいい。俺もすぐ行かねえと」

    岡部「うぐ……分かりました。その代わり、今月の家賃は」

    天王寺「待ってやってもいいが、びた一文負ける気はねえ」

    岡部「なっ――!」

    ……どうやら、話はまとまったようです。

    15 = 9 :

    >>12
    地下鉄綯タックルと15年後に殺す宣言

    16 = 1 :

    天王寺「じゃあな、綯。岡部の野郎に何かされたら、すぐ連絡するんだぞ! お父さん、すぐ帰ってきて助けてやるからな」

    岡部「人を暴漢みたいに言わないでもらえますか? きちんと預かりますから」

    天王寺「……本当に、何かしたらぶっ殺すからな」バタン

    お父さんがいなくなると、急に静かになってしまいました。

    「えと……今日は、よろしくお願いします」

    岡部「うむ」

    正直、オカリンおじさんとはあまり話したことがありません。だって、いつよく分からないことを言っていて怖かったから。
    最近教えてもらったのですが、そういうのを『厨二病』と呼ぶそうです。
    そんな病気があるなんて、全然知りませんでした。

    17 = 4 :

    >>15
    なにそれ後者怖いんだけど

    18 :

    綯は未来でオカリンおじさんにあらゆる拷問して拷問死させてたんだよ
    例えば腕を切ってその切り口から骨を触ったり
    すごい怖いよね!

    19 = 1 :

    岡部「…………」

    「…………」

    ……何か話さないと、やっぱり気まずいな。
    すると、オカリンおじさんが携帯を取り出しました。


    岡部「俺だ――今、強力な精神攻撃を受けている。これは機関の『空間氷結(エアーフリーズ)』が発動している可能性が……」
       「なに、お前たちが作戦を遂行する時間は稼げる。だが、早急に対策を練らねば。エル・プサイ・コングルゥ」

    誰と話してるんだろう? 話の内容も、私にはよく分かりません。

    岡部「……さ、さて、小動物よ」

    突然オカリンおじさんが、私を指差します。

    20 = 12 :

    >>18
    なんでだよ…

    21 = 1 :

    岡部「俺と2人きりになったのが運のつき、お前には、実験台として存分に働いてもらうぞ!」

    フゥーハハハ! と大きな笑い声を出すオカリンおじさん。
    でも、実験台って……。もしかして、痛いことされるの? 
    どうしよう、足がすくんで動けない。オカリンおじさんて、ホントに危ない人じゃ――。

    岡部「天王寺綯!」

    「ひっ――」ビクッ

    岡部「お前を、今日1日ラボメン見習いとする!」

    ――――――――――――――――――――――――――――――

    というわけで、よく分からないうちに私はラボメンにされてしまいました。

    22 = 1 :

    岡部「まあ他のラボメンもそのうち来る。それまで、ラボの案内をしてやろう」

    「……わかりました」

    もう少しすればまゆりお姉ちゃんも来るだろうし、素直に従った方がよさそうです。
    そういえば、ここって何をしてるところなんだろう? そもそもラボメンって何?

    岡部「ここ未来ガジェット研究所では、機関の攻撃に備え、世界の支配構造を塗り替えるための研究を行っている!」
    「お前も1日限定とはいえラボメンになったのだから、ラボの繁栄のために尽力してもらおう」

    じ、尽力って……結局、何も分からずじまいです。

    24 :

    私怨

    25 :

    オカナエか…
    拷問しか見たことないな

    26 = 1 :

    岡部「よし、それではまず、わがラボで発明された未来ガジェットを紹介しよう!」

    そう言って、オカリンおじさんは何かをごちゃごちゃと取り出してきました。

    岡部「まずはこれだ、未来ガジェット1号機『ビット光線銃』!」

    ものすごく得意げに取り出したのは、おもちゃの光線銃。

    「なんですか、これ?」

    岡部「これは見た目はただの光線銃だが、実はテレビのリモコンが内蔵してある」

    「へえー」

    さっき研究って言ってたけど、色々なものを作ってるんだ。

    27 = 18 :

    >>20
    Mrブラウンをオカリンが殺したと勘違いしたんだよ
    結局ラウンダーに殺されるけどね

    28 = 1 :

    「あの、試していいですか?」

    岡部「勿論だ、テレビはそこにある」

    オカリンおじさんがテレビの電源を付けたので、さっそく引き金を引きました。

    「すごい、チャンネルが変わった!」

    岡部「そうか! お前にはこれの価値が分かるのだな。クリスティーナ達とは大違いだ」

    「あれ? でもこれって、他の操作は……」

    岡部「うむ、残念ながら、チャンネル送りしか出来んのだ」

    「そ、それだけですか」

    ……ショボい。

    29 = 1 :

    「じゃあ、こっちは?」

    岡部「それは未来ガジェット2号機『タケコプカメラー』だ。動力なしで上空からの撮影が可能になっている」
       「しかし、カメラも一緒に回転するから、映像を見ると高確率で酔う」

    「……なんに使うんですか、そんなもの」

    岡部「分かってないなあ小動物よ! 世紀の大発明とは得てして偶然から生まれるものなのだよ」

    ……そう言えば、お父さんが言ってました。

    天王寺『いいか綯、あいつは下らないモンばっか作ってる変わり者だからな、あまり関わり合いになるなよ』

    今、その言葉の意味が良く分かった気がします。

    30 :

    萎えさん期待してもいい?

    31 :

    出力上げれば他の家のテレビのチャンネルも変えれるんじゃね

    32 = 1 :

    ガチャ

    ダル「ふー、疲れた」

    岡部「おお、ダルか」

    「お、おはようございます」

    ダル「あれ……オカリン、自首するなら今のうちだお。ブラウン氏に殺されるより留置所の方が」

    岡部「ウェイウェイウェイ! 勘違いするなよダル、これはミスターブラウンに頼まれたのだ!」

    この人はダルおじさん。正直、オカリンおじさんと同じくらいこの人は苦手です。

    ダル「ほうほう、綯氏がラボメン見習いね。つーか、なにさせる気?」
       「まさか、未来ガジェットの実験台としてあんなことやこんなこと……ハア、ハア」

    「ひう――!」

    33 :

    >>31
    カップルが映画見てる時にAVチャンネルに切り替えるのか、胸熱

    34 = 1 :

    岡部「おい、いきなり妄想を垂れ流すな!」

    ダル「フヒヒwwwサーセン」

    「うう……」

    なんだか、すごく嫌なオーラを感じます……。

    岡部「……小動物よ、そろそろ離れてくれないか」

    「え?」

    気が付いたら、私はオカリンおじさんの後ろに隠れて、しわしわの白衣の裾を握りしめていました。

    「あ――」バッ

    岡部「そ、そこまで飛びのかなくても……」

    ダル「オカリンの嫌われ具合も中々」

    岡部「黙れこのHENTAIが!」

    35 = 1 :

    ダル「で、何で急にラボメン見習い?」

    岡部「愚問だな、俺の労働の対価としてこいつにも働いてもらう」

    ダル「ははー、気まずくなってまた厨二病暴発したんだろ? ちっちぇー、人としての器がちっちぇーよオカリン」

    岡部「う、うるさい! 余計なお世話だ」

    オカリンおじさんは顔を真っ赤にして言い返します。
    ……もしかして、図星だったのかな?

    岡部「そ、そんなことより、お前がまゆりより早く来るとは珍しいな」

    あ、話そらした。

    36 :

    今日はオカクリ引っ込めてオカ綯に期待するわ

    ダル自重しろ

    37 = 1 :

    ダル「今日まゆ氏はバイトだお。オカリン忘れてたん?」

    岡部「そ、そうだったか?……それよりも、何故お前はまゆりのシフトを知っているのだ」

    ダル「行きつけの店の情報ぐらい全部把握してるって! まあ、僕の目当てはフェイリスたんだけど」

    ふーん、まゆりお姉ちゃん、バイトなんだ。
    あれ、それじゃあ萌郁お姉さんのお見舞いに行けない! ど、どうしよう……。

    「あ――あの!」

    岡部ダル「「ん?」」

    突然大声を出してしまったので、2人の視線が痛いです。
    お、怖気づいちゃダメ! 勇気を出さなきゃ……。

    「お2人に、お話があります……!」

    38 = 1 :

    ――――――――――――――――――――――――――――――
    ――――――――――――――――――――

    岡部「萌郁が、風邪を引いた?」

    ダル「ほうほう、それでお見舞いに行きたいと――僕もょぅι゛ょに見舞われたい!」

    岡部「ダル、少し自重しろ」

    「それで、あの――」

    岡部「分かっている、俺もさすがに心配だ」

    「萌郁お姉さんのおうち、どこなのか教えてほしいんです……だめ、ですか?」

    ダル「ょぅι゛ょの上目遣いでお願いキター!!! まったく、小学生は最高だぜ!」

    うう、お父さん、ダルおじさんはやっぱり怖いです……。

    39 = 23 :

    小学生からしたら、横に広い大学生と縦に長い大学生ってだけで恐怖

    40 = 33 :

    ダルやっぱりみてんだな・・・・

    41 = 1 :

    岡部「ダル、まゆりのバイトが何時に上がりになるかわかるか」

    ダル「確かお昼前には終わるはず。それまで待つ?」

    岡部「いや、今からならメイクイーンにいた方が早いかもな」
       「小動物よ、お前に最初のミッションを与えよう!」
       「ラボメンNo,005、桐生萌郁の治療。それが、お前に課せられた使命だ!」

    ミッション? 私はただ、お見舞いしたいだけなのに。

    ダル「綯氏、これはもうオカリンの病気みたいなものだから。スルー推奨だお」

    ……オカリンおじさん、やっぱり病気なのかな。

    42 = 1 :

    ――メイクイーン・ニャンニャン前――

    結局私たちは、まゆりお姉ちゃんを訪ねてバイト先のメイド喫茶までやってきました。
    私、メイド喫茶なんて初めてだ。まさか、オカリンおじさんたちと来ることになるなんて、思ってもみなかったです。

    フェイリス「お帰りニャさいませ、ご主人様♪……ってあれ? 凶真!」

    岡部「うお! いきなり抱き着こうとするな暑苦しい!」

    ダル「オカリン、小学生と戯れてさらにはフェイリスたんまで……許さない、絶対にだ」

    この猫耳をしたメイドさんは確か、まゆりお姉ちゃんのお友達のフェイリスさん。
    そういえば、この人ともあんまり話したことなかったな。

    43 = 3 :

    オカクリは一昨日ので充分だったからこれは期待だ

    44 = 23 :

    原作で萎えさんに絡んだのって、店長岡部ダルまゆり鈴羽萌郁くらいのもんか

    45 = 1 :

    岡部「お前は今日も店に出てるのか」

    フェイリス「そろそろ2号店もオープンするから、バリバリ働かないと全然追いつかないのニャ! 凶真も一緒に働かないかニャ?」

    岡部「断る。俺が猫耳メイドになる必要性がない」

    まあ、確かにそうですね。オカリンおじさんがメイド喫茶で働くなんて、すごく場違いです。
    でも一瞬、オカリンおじさんの猫耳メイド姿を想像して――。

    岡部『お、お帰りニャさいませ……って猫耳なんてつけられるか!』バシッ

    ――これはヒドイ。

    岡部「どうした? 何だか顔色が悪いようだが」

    「な、なんでもないです!」

    さすがにあんな想像しちゃったなんて、言えるわけないですよね?

    46 = 1 :

    フェイリス「あれ、その子は……?」

    オカリンおじさんの後ろから、猫耳がヒョコッと覗きます。

    岡部「ああ、ミスターブラウンの娘、天王寺綯だ」

    フェイリス「始めまして、ラボメンNo,007、フェイリス・ニャンニャンニャ!」

    両手を猫みたいに丸めて、ファイティングポーズをとるフェイリスさん。

    フェイリス「……ねえ、ここで働いてみないかニャ? こんなかわいらしいメイドさんなら売上倍増間違いなし――」

    ……はい?

    岡部「おい、こいつを誑かすのはよしてくれ。俺の命もかかっているのだ」

    フェイリス「ええー、凶真のいけずー!」プン

    49 = 1 :

    フェイリスさんはわざとらしくむくれていますが、さっきの目は明らかに本気でした。

    フェイリス「そういえば、今日はどうしたのニャ? まさか今日も、世界の支配構造を塗り替えるための作戦会議かニャ?」

    岡部「いかにも。今こうしている間にも、機関の魔の手はすぐそこまで迫っている」

    フェイリス「ニャニャ!? それなら、このアキバを守る守護結界を強化しないと……機関の企む終末の刻は、いつ訪れてもおかしくないのニャ!」

    岡部「なに、この狂気のマッドサイエンティスト、鳳凰院凶真にかかればそんな陰謀を壊滅させるなど造作もない!」

    フェイリス「さすが、アキバを守護する四天王の1人。フェイリスも、有事の時には天山山脈で兄弟子を犠牲にしてまで手に入れた、必殺奥義を――」

    岡部「……前は、ギアナ高地と言ってなかったか?」

    50 = 1 :

    「あの……お2人は、何を話してるんですか?」

    ダル「ぶっちゃけ、僕にもわけわからん。オカリンの話についていけるのはフェイリスたんだけだしなあ」

    もしかして、フェイリスさんもオカリンおじさんみたいな人なのかな?……だったら、ちょっと嫌だな。
    私が不安そうにしてたからか、ダルおじさんがおずおずと2人に話しかけてくれました。

    ダル「なあオカリン、さすがに綯氏がかわいそうになってきたのだが」

    岡部「ああ、そうだった。フェイリス、まゆりはいるか?」

    フェイリス「マユシィなら奥で接客中ニャ。それでは、3名様ご案内ニャーン!」


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