私的良スレ書庫
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元スレキョン「ハルヒ。好きだ付き合ってくれ」ハルヒ「嫌よ」
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後に残されたのは俺1人。
しかし、しばらくしてうめき声を聞き取ってハッとした。
キョン「は、ハルヒか!?」
声がした体を抱き起こす。
九曜……これはわざとか、それともたまたまか。
とにかく、ハルヒは息をしていて、驚くことに意識もあった。
しかし、しばらくしてうめき声を聞き取ってハッとした。
キョン「は、ハルヒか!?」
声がした体を抱き起こす。
九曜……これはわざとか、それともたまたまか。
とにかく、ハルヒは息をしていて、驚くことに意識もあった。
ハルヒ「キョン……?」
キョン「ああ! 俺だ! 待ってろ、いま救急車……」
そんな俺の襟元を、ハルヒは弱々しく握った。
ハルヒ「もう、わ……わたしは、助か、らない」
キョン「馬鹿言うな!まだなんとか……」
ハルヒ「あんた、無事で……よかっ……」
ハルヒ「……はぁはぁ、……ごめ……ね」
キョン「なんでおまえが謝って!」
ハルヒ「みく……るちゃん、こ……いずみくん……」
キョン「……!」
こんな時まで。
自分がもう死ぬって時に。
こいつは、他人のことを。友達のことを、思えるのか。
その姿は、正しく、世界で、いや宇宙で最も気高い、俺たちSOS団の団長だった。
キョン「ああ! 俺だ! 待ってろ、いま救急車……」
そんな俺の襟元を、ハルヒは弱々しく握った。
ハルヒ「もう、わ……わたしは、助か、らない」
キョン「馬鹿言うな!まだなんとか……」
ハルヒ「あんた、無事で……よかっ……」
ハルヒ「……はぁはぁ、……ごめ……ね」
キョン「なんでおまえが謝って!」
ハルヒ「みく……るちゃん、こ……いずみくん……」
キョン「……!」
こんな時まで。
自分がもう死ぬって時に。
こいつは、他人のことを。友達のことを、思えるのか。
その姿は、正しく、世界で、いや宇宙で最も気高い、俺たちSOS団の団長だった。
キョン「ハルヒ。……好きだ。おまえのことが」
ハルヒは、涙と血で汚れた顔を崩すように笑って、深く、息を吐いた。
ハルヒ「もっと……はやく言……なさい、よ、バカ……キョン」
そこからは記憶を引っ張り出すのも恥ずかしい話だ。
部室にハルヒ達を置いて来た俺は、涙で顔をグシャグシャにしながら、血のついた制服のまま長門の家まで全力疾走した。
長門宅に着いた時には上履き(当然履き替える余裕なんてなかった)が片方なくなっていたほどだ。
とにかくその状態で長門の家に入り込んだ(鍵はあいていた)俺は、長門がリビングの床に倒れているのを見つけた。
ハルヒは、涙と血で汚れた顔を崩すように笑って、深く、息を吐いた。
ハルヒ「もっと……はやく言……なさい、よ、バカ……キョン」
そこからは記憶を引っ張り出すのも恥ずかしい話だ。
部室にハルヒ達を置いて来た俺は、涙で顔をグシャグシャにしながら、血のついた制服のまま長門の家まで全力疾走した。
長門宅に着いた時には上履き(当然履き替える余裕なんてなかった)が片方なくなっていたほどだ。
とにかくその状態で長門の家に入り込んだ(鍵はあいていた)俺は、長門がリビングの床に倒れているのを見つけた。
キョン「長門! しっかりしろ! 長門!」
長門「……」
かなりキツそうだが、意識はあるようだった。
そして、うっすら目を開けて俺を捉えるなり、長門は信じられないことをいった。
長門「すべてが、手遅れになった」
曰く、もう終わりだと。
もう、打つ手もなく終わっていると。
長門は苦しそうにしながらも俺に語ってくれた。
長門「……」
かなりキツそうだが、意識はあるようだった。
そして、うっすら目を開けて俺を捉えるなり、長門は信じられないことをいった。
長門「すべてが、手遅れになった」
曰く、もう終わりだと。
もう、打つ手もなく終わっていると。
長門は苦しそうにしながらも俺に語ってくれた。
長門「天蓋領域とのコミュニケーションは不可能。よって今回の行動も一切が不明」
長門「分かっているのは今回の襲撃が涼宮ハルヒとその近しいものの抹殺であること。朝比奈みくるの親しい友人も、あなたのクラスメイトも、家族も、おそらく生き残りはいない」
絶望的な報告だった。途方に暮れるには充分なほどの。
しかし、長門はそこで終わらなかった。
長門「でも、あなたが残った」
長門「分かっているのは今回の襲撃が涼宮ハルヒとその近しいものの抹殺であること。朝比奈みくるの親しい友人も、あなたのクラスメイトも、家族も、おそらく生き残りはいない」
絶望的な報告だった。途方に暮れるには充分なほどの。
しかし、長門はそこで終わらなかった。
長門「でも、あなたが残った」
長門「これは奇跡。あなたは最も重要度の高いターゲットの1人なのに。あなたは、特別なのに」
特別な、一般人。九曜が、あの殺戮兵器が言っていた。
長門「私も、もうもたない」
キョン「おい! そんなこと言うな!」
長門「情報統合思念体とも連絡が取れない。おそらく彼らも無事ではない」
あの長門の親玉ですら無事じゃないだと?
本当に、一体どうなってやがるんだ!
長門「でも、あなたが残った」
もう一度、長門は繰り返した。
俺なんかが、1番役に立たない俺なんかが残って、どうするっていうんだ。
特別な、一般人。九曜が、あの殺戮兵器が言っていた。
長門「私も、もうもたない」
キョン「おい! そんなこと言うな!」
長門「情報統合思念体とも連絡が取れない。おそらく彼らも無事ではない」
あの長門の親玉ですら無事じゃないだと?
本当に、一体どうなってやがるんだ!
長門「でも、あなたが残った」
もう一度、長門は繰り返した。
俺なんかが、1番役に立たない俺なんかが残って、どうするっていうんだ。
長門「あなたに、すべてを託す」
キョン「え?」
長門「これから行うのは極めて確率の低い無謀な行為。しかし、私達に残された最後の手段。これをし損じれば、世界が閉じる。リスクは大きい。それでも、あなたに、すべてを託す」
再三の言葉を口にして、長門は、俺の額にそっと手をあてた。
長門「願って。あなたの世界を。12時の鐘が鳴る、その時まで」
長門の唇が細かく高速で動いたかと思うと、俺の意識はどこか遠くに吹き飛んでいった。
愉快なキョン見れるかと期待してたんだが
地の文はいりはじめてから急激にしらけたな
地の文はいりはじめてから急激にしらけたな
キョン部屋
キョン「ん……もう朝か」
あれから、一年がたった。
といっても、俺はあの事件の最後、どうやら時間遡行とはまったく別のタイプの時間移動をしてのけたらしい。
俺は、なんと入学したての、あのハルヒの馬鹿な自己紹介を聞いた日の放課後までタイムスリップしていた。
だから、そこから一年、つまりやっとあの事件の時期まで追いついたわけである。
キョン「中身はまったく違った一年間だったけどな……」
キョン「ん……もう朝か」
あれから、一年がたった。
といっても、俺はあの事件の最後、どうやら時間遡行とはまったく別のタイプの時間移動をしてのけたらしい。
俺は、なんと入学したての、あのハルヒの馬鹿な自己紹介を聞いた日の放課後までタイムスリップしていた。
だから、そこから一年、つまりやっとあの事件の時期まで追いついたわけである。
キョン「中身はまったく違った一年間だったけどな……」
ハルヒは馬鹿な自己紹介はしたが、なぜかSOS団を結成しなかった。
俺がどんなに提案しても、興味はゼロ、関心が沸かない様子だった。
そうなれば寂しいもので、古泉や朝比奈さん、長門と仲良くなる機会も得られず、元・SOS団員達はお互いがお互いの青春をそれぞれ展開しながら、この一年を過ごした。
その間俺がした事と言えば、あいつらのどこかに眠っているかもしれない記憶を、引きずり出そうと躍起になっていた。
いや、ただ単に何を話してもこちらを向いてくれない友人達に構って欲しくて、ずっと道化を演じてきた。
この先も、ずっと、そうして行くのだろうか。
そうするしかないのだろうか。
キョン「そうしないと、俺がどうにかなっちまうんだよ……」
一度壊れたこの世界を、俺は、どんな世界にしたのだろう。
俺は長門のいった低確率な賭けに勝ったのか?
何もわからない。
何もわからないけど、だからこそ、一つだけ。
俺に残された最後の団長命令だけは、この世界で目覚めた即日のうちにやってのけた。
あるいは、あれがいけなかったのかもしれないが、仕方のない事だった。
当初の俺には、この世界では俺とハルヒがまだ喋ってもいない、ただ席が前後にあるというだけの真っ赤な他人同士であるなんて事、わかるわけもなかったんだから。
キョン「なんにしても、今日もがんばるか」
俺は長門のいった低確率な賭けに勝ったのか?
何もわからない。
何もわからないけど、だからこそ、一つだけ。
俺に残された最後の団長命令だけは、この世界で目覚めた即日のうちにやってのけた。
あるいは、あれがいけなかったのかもしれないが、仕方のない事だった。
当初の俺には、この世界では俺とハルヒがまだ喋ってもいない、ただ席が前後にあるというだけの真っ赤な他人同士であるなんて事、わかるわけもなかったんだから。
キョン「なんにしても、今日もがんばるか」
ここまでコピペ
====================================================================================
ここからもコピペ
(書き溜めだから間違いではないはず・・・)
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ここからもコピペ
(書き溜めだから間違いではないはず・・・)
教室
ハルヒ「げっ」
キョン「よう」
ハルヒ「…………」
キョン「さて、今日は土曜日だから半ドンか。気が楽でいいな」
ハルヒ「……」
キョン「この午後全部フリーって感覚はたまらないよな」
ハルヒ「……」
キョン「あ、一限、宿題やったっけ?」
ハルヒ「………………ちょっと」
キョン「ん? なんだ」
ハルヒ「あんた、その、いつもみたいにやらないの」
キョン「いつもみたいに?」
ハルヒ「……! もういい! こっち見んな!」
キョン「うわっ! シャーペン振り回すな!」
ハルヒ「げっ」
キョン「よう」
ハルヒ「…………」
キョン「さて、今日は土曜日だから半ドンか。気が楽でいいな」
ハルヒ「……」
キョン「この午後全部フリーって感覚はたまらないよな」
ハルヒ「……」
キョン「あ、一限、宿題やったっけ?」
ハルヒ「………………ちょっと」
キョン「ん? なんだ」
ハルヒ「あんた、その、いつもみたいにやらないの」
キョン「いつもみたいに?」
ハルヒ「……! もういい! こっち見んな!」
キョン「うわっ! シャーペン振り回すな!」
キョン(なんだと言うんだこいつは)
キョン(相変わらず情緒不安定なやつだ。大体俺が何をしたって言うんだ)
しかし、この時の俺はわかっていなかった。
何をしたか、だと?
俺は何もしていない。何もしていないんだ。
なぜだろう。
毎日、朝にはハルヒに愛の告白をしていたのに。この世界になってから、一日も欠かさなかったのに。
どうして……?
放課後
キョン「おーす」
長門「……」
キョン「ふぅ、部室はやっぱり落ち着くなあ」
なんだ。
キョン「長門、今日はなんの本読んでるんだ?」
長門「……」
なんだ、この焦燥感は。
キョン「ああ、またシンデレラか」
長門「出て行って」
何か大切なことを……
キョン「……シンデレラ?」
シンデレラだと?
キョン「おーす」
長門「……」
キョン「ふぅ、部室はやっぱり落ち着くなあ」
なんだ。
キョン「長門、今日はなんの本読んでるんだ?」
長門「……」
なんだ、この焦燥感は。
キョン「ああ、またシンデレラか」
長門「出て行って」
何か大切なことを……
キョン「……シンデレラ?」
シンデレラだと?
長門「ちなみにシンデレラは何かの隠語では」
キョン「ちょっとそれ貸してくれ!」バシィッ
長門「」
話を知らないわけではない。
むしろ知っているからこそ読もうと思ったのだ。
確認のために。
あの日、最後に聞いた長門の言葉。
『願って。あなたの世界を。12時の鐘が鳴る、その時まで』
キョン「そうか……!!」
いや、でも、まだ足りない。まだ、シンデレラと言えば、アレが……。
キョン「長門! おまえ、知らないか!?」
キョン「ガラスの靴を!」
キョン「ちょっとそれ貸してくれ!」バシィッ
長門「」
話を知らないわけではない。
むしろ知っているからこそ読もうと思ったのだ。
確認のために。
あの日、最後に聞いた長門の言葉。
『願って。あなたの世界を。12時の鐘が鳴る、その時まで』
キョン「そうか……!!」
いや、でも、まだ足りない。まだ、シンデレラと言えば、アレが……。
キョン「長門! おまえ、知らないか!?」
キョン「ガラスの靴を!」
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俺の予測が正しければ……こいつが。
長門「……知らない」
知らない、か。
こうなると、かなりマズイ展開だがーーー
長門「しかし」
長門「今朝、私の家に持ち主不明の上履きが、片方だけあった。今日、下駄箱に置いていこうと思って……」
持ってきている、と。
長門は鞄から袋を取り出した。
俺はひったくるようにそれを受け取ると、中身をあらためる。
間違いなく、俺のものだった。
無論、いま俺はしっかり両足に上履きを履いている。
となれば残る可能性は一つ。
長門「……知らない」
知らない、か。
こうなると、かなりマズイ展開だがーーー
長門「しかし」
長門「今朝、私の家に持ち主不明の上履きが、片方だけあった。今日、下駄箱に置いていこうと思って……」
持ってきている、と。
長門は鞄から袋を取り出した。
俺はひったくるようにそれを受け取ると、中身をあらためる。
間違いなく、俺のものだった。
無論、いま俺はしっかり両足に上履きを履いている。
となれば残る可能性は一つ。
これでなにもなかったら頭抱えるレベルの中二発作で見てて胸が苦しい
前の世界で、長門の家に向かって走った時に失くしたものだ。
俺は持っていたシンデレラの本を長門に押し付け、激しい音を立てながら部室を出て行く。
キョン「ありがとな!長門」
長門「……いい」
しかし、なぜだろう。
これが最後の試練なのか。
ハルヒに今日だけは。今日だけはしていない事があった。
あの日から毎日、休みの日は電話で、繋がらなくなってからは家まで行って、学校では毎朝、言い続けてきたのに。
12時の鐘が鳴る、その時まで。
俺はちゃんとあいつに言い続けなければいけないのに。
俺が生きた、あの世界で、最後に受けた団長命令。
それを、守らないと。
それが、守られないと、あの世界は、本当に無かったことになってしまう。
たしかに俺は、みんなの死を前に、命乞いをしたような馬鹿野郎だ。
救いようもなく、それなのにあの世界を救おうだなんて。
それでも。
それでも俺は。
きっと、あの長門が告げた12時の鐘とは、真に12時のことは言っていない。
そう、あの時。
俺が生きた、あの世界で、最後に受けた団長命令。
それを、守らないと。
それが、守られないと、あの世界は、本当に無かったことになってしまう。
たしかに俺は、みんなの死を前に、命乞いをしたような馬鹿野郎だ。
救いようもなく、それなのにあの世界を救おうだなんて。
それでも。
それでも俺は。
きっと、あの長門が告げた12時の鐘とは、真に12時のことは言っていない。
そう、あの時。
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