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元スレ棚町「ふ~ん、純一でもあたしのこと意識したりするんだ?」
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~数日前 お昼休み 3年A組にて~
田中「ねぇ、薫。22時ちょうどに、中央階段にある鏡に運命の人が映るんだって」
棚町「ホントにぃ? ちょっと胡散臭くない?」
梅原「その噂話を知ってるなんて……田中さんもなかなか通だね~」
田中「あっ!? 梅原君と橘君」
純一「やぁ、二人とも」
棚町「やっほー」
梅原「悪いね、いきなり話に割り込んじまって」
田中「ううん、気にしないでいいよ。梅原君はこの話詳しいの?」
梅原「ちょっと今、調べてる話でさ。実はうちの学校の『七不思議』の一つらしい!」
田中「『七不思議』だったの、この話?」
梅原「なんだ? 田中さん、知らなかったのか?」
田中「う、うん」
田中「ねぇ、薫。22時ちょうどに、中央階段にある鏡に運命の人が映るんだって」
棚町「ホントにぃ? ちょっと胡散臭くない?」
梅原「その噂話を知ってるなんて……田中さんもなかなか通だね~」
田中「あっ!? 梅原君と橘君」
純一「やぁ、二人とも」
棚町「やっほー」
梅原「悪いね、いきなり話に割り込んじまって」
田中「ううん、気にしないでいいよ。梅原君はこの話詳しいの?」
梅原「ちょっと今、調べてる話でさ。実はうちの学校の『七不思議』の一つらしい!」
田中「『七不思議』だったの、この話?」
梅原「なんだ? 田中さん、知らなかったのか?」
田中「う、うん」
棚町「それで? どういう話なの?」
梅原「うーん、確か夜の22時ちょうどに中央階段にある姿見を覗き込むと……」
純一「うんうん」
梅原「その人の運命の異性の姿が映るって話だな」
棚町「へぇ~ なんだかロマンチックな話ね」
田中「でしょ~?」
梅原「ただ……ここからが七不思議と言われる由縁でさ……」
純一「う、うん……」
梅原「その鏡に運命の異性の姿が映らなかった人は……」
田中「ご、ごくり……」
梅原「……一生を一人身で過ごすことになるとかならないとか?」
田中「えぇ~! そうなんだぁ。それは知らなかったなぁ……」
梅原「うーん、確か夜の22時ちょうどに中央階段にある姿見を覗き込むと……」
純一「うんうん」
梅原「その人の運命の異性の姿が映るって話だな」
棚町「へぇ~ なんだかロマンチックな話ね」
田中「でしょ~?」
梅原「ただ……ここからが七不思議と言われる由縁でさ……」
純一「う、うん……」
梅原「その鏡に運命の異性の姿が映らなかった人は……」
田中「ご、ごくり……」
梅原「……一生を一人身で過ごすことになるとかならないとか?」
田中「えぇ~! そうなんだぁ。それは知らなかったなぁ……」
棚町「それで、他にはどんな話があるの?」
梅原「よっくぞ、聞いてくれました!……聞きたいか?」ニヤリ
純一「もったいぶるなよ、梅原」
梅原「おう! まずは定番の『生物室の動く人体模型』だな」
棚町「うん、普通ね」
田中「そうね」
梅原「次に『開かずの倉庫』……」
純一「へぇ、何だいそれ?」
梅原「あぁ……生徒会が管理している倉庫があるだろ?」
田中「ん~と、創設祭とかの用具がしまってある倉庫のこと?」
梅原「そう、その倉庫!」
棚町「その倉庫がどうかしたの?」
梅原「よっくぞ、聞いてくれました!……聞きたいか?」ニヤリ
純一「もったいぶるなよ、梅原」
梅原「おう! まずは定番の『生物室の動く人体模型』だな」
棚町「うん、普通ね」
田中「そうね」
梅原「次に『開かずの倉庫』……」
純一「へぇ、何だいそれ?」
梅原「あぁ……生徒会が管理している倉庫があるだろ?」
田中「ん~と、創設祭とかの用具がしまってある倉庫のこと?」
梅原「そう、その倉庫!」
棚町「その倉庫がどうかしたの?」
梅原「なんでも、ある年の創説祭の準備期間中に起きた話らしいんだけど……」
純一「うんうん」
梅原「夜遅くまで準備をしていた男子生徒が、倉庫にある荷物を出そうとしていた時に……」
田中「うん……」
梅原「見回りの先生が、その生徒が倉庫の中にいるのを気づかずに、倉庫の鍵を閉めちまったらしい」
棚町「へぇ~それで?」
梅原「その年の冬っていうのが……大雪が降るような厳しい寒さだったらしくてさ……」ブルブル
田中「……ちょ、ちょっと…雰囲気出しすぎじゃない?」
梅原「翌朝、その生徒は倉庫で冷たくなった姿で発見されたんだけど……」
純一「ご、ごくり……」
梅原「倉庫のドアには、必死になって外に出ようとした男子生徒がつけたと思われる……」
梅原「……無数の引っかき傷が残されていたそうだぜ?」
田中「や、やだ……」
純一「うんうん」
梅原「夜遅くまで準備をしていた男子生徒が、倉庫にある荷物を出そうとしていた時に……」
田中「うん……」
梅原「見回りの先生が、その生徒が倉庫の中にいるのを気づかずに、倉庫の鍵を閉めちまったらしい」
棚町「へぇ~それで?」
梅原「その年の冬っていうのが……大雪が降るような厳しい寒さだったらしくてさ……」ブルブル
田中「……ちょ、ちょっと…雰囲気出しすぎじゃない?」
梅原「翌朝、その生徒は倉庫で冷たくなった姿で発見されたんだけど……」
純一「ご、ごくり……」
梅原「倉庫のドアには、必死になって外に出ようとした男子生徒がつけたと思われる……」
梅原「……無数の引っかき傷が残されていたそうだぜ?」
田中「や、やだ……」
梅原「もちろん、そのドアは交換されたんだけど……」
梅原「それ以来……倉庫に入る時には、決してドアを閉めないよう、厳重に注意してるらしい……」
棚町「どうして閉めちゃいけない訳?」
梅原「ドアを閉めちまうと、鍵を掛けてないのにドアが開かなくなっちまって……」
純一「うっ……」
梅原「一人で……寂しく亡くなっちまった男子生徒の幽霊に……一緒にあの世に連れてかれちまうんだと」
田中「こ、怖いよぉ……」ブルブル
棚町「その話はちょっとクルわね……」
梅原「……だろ?」ニカッ
純一「これで三つか……」
梅原「あとは『夜のプールに蠢く影』『校内を彷徨う少女』……」
田中「う、うん」
梅原「それに『教員トイレから聞こえる女性のすすり泣き』っていうのがあるらしいんだが……」
梅原「……残念ながら、詳しい内容は現在調査中だ!」
棚町「なによ、それ!」
梅原「それ以来……倉庫に入る時には、決してドアを閉めないよう、厳重に注意してるらしい……」
棚町「どうして閉めちゃいけない訳?」
梅原「ドアを閉めちまうと、鍵を掛けてないのにドアが開かなくなっちまって……」
純一「うっ……」
梅原「一人で……寂しく亡くなっちまった男子生徒の幽霊に……一緒にあの世に連れてかれちまうんだと」
田中「こ、怖いよぉ……」ブルブル
棚町「その話はちょっとクルわね……」
梅原「……だろ?」ニカッ
純一「これで三つか……」
梅原「あとは『夜のプールに蠢く影』『校内を彷徨う少女』……」
田中「う、うん」
梅原「それに『教員トイレから聞こえる女性のすすり泣き』っていうのがあるらしいんだが……」
梅原「……残念ながら、詳しい内容は現在調査中だ!」
棚町「なによ、それ!」
純一「ひーふーみー…………あれ? 六つしかないじゃないか?」
田中「うん、言われてみれば……」
棚町「最後の一つは何なの?」
梅原「う~ん、それがな……最後の一つもあるらしいんだが、どうもはっきりしなくてな」
純一「最初から『六不思議』しかなかったとか?」
梅原「いや、先輩達が代々受け継いで聞いてるのは、間違いなく『七不思議』らしい」
田中「ふ~ん」
梅原「間違いなく『七不思議』なんだけど、七つ目の話を誰も聞いたことがない……ってな」
棚町「『七つ目の話がわからない』っていうのが、最後の不思議とか?」
梅原「なるほど……そういう線もありだな」
純一「薫、相変わらず冴えてるな」
棚町「えへへっ、まーね♪」
梅原「そんで、田中さんは鏡に映る運命の人を確認したいのかい?」
田中「うん、だから、薫についてきてもらおうと思ってたんだけど……」
純一「……けど?」
田中「うん、言われてみれば……」
棚町「最後の一つは何なの?」
梅原「う~ん、それがな……最後の一つもあるらしいんだが、どうもはっきりしなくてな」
純一「最初から『六不思議』しかなかったとか?」
梅原「いや、先輩達が代々受け継いで聞いてるのは、間違いなく『七不思議』らしい」
田中「ふ~ん」
梅原「間違いなく『七不思議』なんだけど、七つ目の話を誰も聞いたことがない……ってな」
棚町「『七つ目の話がわからない』っていうのが、最後の不思議とか?」
梅原「なるほど……そういう線もありだな」
純一「薫、相変わらず冴えてるな」
棚町「えへへっ、まーね♪」
梅原「そんで、田中さんは鏡に映る運命の人を確認したいのかい?」
田中「うん、だから、薫についてきてもらおうと思ってたんだけど……」
純一「……けど?」
田中「梅原君の話を聞いて、ちょっと怖くなってきちゃった……」
棚町「何言ってんの、恵子が『私の運命の王子様を見に行きたい』って言い出したんでしょ?」
田中「そ、それはそうなんだけど……」
梅原「よしっ! そこで一つ提案があるんだが?」
純一「提案?」
梅原「おう。田中さんは『運命の王子様』を確認したい」
田中「う、うん」
梅原「棚町は田中さんが心配だから、当然つき添うんだろ」
棚町「そうね」
梅原「俺は『七不思議』の情報を集めたい……そこでだ!」
棚町&田中「うん」
梅原「皆で夜の学校に潜入するってのはどうだ? 男手があった方が田中さんも安心だろ?」
田中「うん、それは……そうかな」
棚町「ん、確かに、あんたらでもいないよりはいいか」
純一「ちょ、ちょっと待ってくれ!」
棚町「何言ってんの、恵子が『私の運命の王子様を見に行きたい』って言い出したんでしょ?」
田中「そ、それはそうなんだけど……」
梅原「よしっ! そこで一つ提案があるんだが?」
純一「提案?」
梅原「おう。田中さんは『運命の王子様』を確認したい」
田中「う、うん」
梅原「棚町は田中さんが心配だから、当然つき添うんだろ」
棚町「そうね」
梅原「俺は『七不思議』の情報を集めたい……そこでだ!」
棚町&田中「うん」
梅原「皆で夜の学校に潜入するってのはどうだ? 男手があった方が田中さんも安心だろ?」
田中「うん、それは……そうかな」
棚町「ん、確かに、あんたらでもいないよりはいいか」
純一「ちょ、ちょっと待ってくれ!」
梅原「どうした、大将?」
純一「もしかして、僕も一緒に行くのか?」
棚町「当たり前でしょ」
田中「……」コクコク
梅原「大将~つれないこと言うなよ? 俺たちの仲だろ」
純一「で、でも……」
棚町「純一……あんた、あたしと恵子のこと、見捨てる気なの?」
田中「……」コクコク
梅原「見捨てる気なの?」クネクネ
純一「み、見捨てるとかじゃなくてだな」
棚町「あたしと恵子が梅原に襲われたらどうするのよ?」
田中「……」コクコク
梅原「そうそう、俺に襲われたら……って、ヒドイだろ、二人とも!」
棚町&田中「あははっ」
純一「もしかして、僕も一緒に行くのか?」
棚町「当たり前でしょ」
田中「……」コクコク
梅原「大将~つれないこと言うなよ? 俺たちの仲だろ」
純一「で、でも……」
棚町「純一……あんた、あたしと恵子のこと、見捨てる気なの?」
田中「……」コクコク
梅原「見捨てる気なの?」クネクネ
純一「み、見捨てるとかじゃなくてだな」
棚町「あたしと恵子が梅原に襲われたらどうするのよ?」
田中「……」コクコク
梅原「そうそう、俺に襲われたら……って、ヒドイだろ、二人とも!」
棚町&田中「あははっ」
純一「はぁ……わかったよ、行くよ」
棚町「あはっ、そうこなくっちゃ♪」
梅原「さっすが大将、話がわかるぜ」
田中「橘君、ありがと」
純一「それで、いつにするんだ?」
棚町「そうねぇ~ 今日はちょっと都合が悪いから……明日とかは? ちょうど土曜日だし」
梅原「明日か? 俺は構わないぜ?」
純一「田中さんはどう?」
田中「うん、土曜なら、薫の家に泊まることにすれば、夜に家を出ても怒られないと思う」
純一「よし、それじゃ明日で決まりだな。時間は夕方……18時頃集合でどう?」
梅原「ちょっと早すぎやしないか?」
純一「あんまり遅い時間に集まると、田中さんも家を出にくくなるんじゃないかな?」
田中「うん、そうだね。それくらいなら大丈夫だと思う」
棚町「あはっ、そうこなくっちゃ♪」
梅原「さっすが大将、話がわかるぜ」
田中「橘君、ありがと」
純一「それで、いつにするんだ?」
棚町「そうねぇ~ 今日はちょっと都合が悪いから……明日とかは? ちょうど土曜日だし」
梅原「明日か? 俺は構わないぜ?」
純一「田中さんはどう?」
田中「うん、土曜なら、薫の家に泊まることにすれば、夜に家を出ても怒られないと思う」
純一「よし、それじゃ明日で決まりだな。時間は夕方……18時頃集合でどう?」
梅原「ちょっと早すぎやしないか?」
純一「あんまり遅い時間に集まると、田中さんも家を出にくくなるんじゃないかな?」
田中「うん、そうだね。それくらいなら大丈夫だと思う」
棚町「ひゅーひゅー やっさしぃ~」
純一「茶化すなよ。薫もそれでいいだろ?」
棚町「ん、私は夕方以降なら何時でも大丈夫よ」
梅原「そんで、集合場所はどうする? 学校か?」
純一「いや……集合場所なんだけど、薫のバイト先のファミレスでいいよな?」
棚町「私の? 私は別に構わないけど……」
純一「薫、お前夕方までバイトだろ?」
棚町「え? うん……そうだけど」
梅原「なんだ。棚町はバイトだったのか?」
純一「うん、ファミレスで集合なら薫も時間を気にしなくて済むし……」
田中「そうだね」
純一「暗くなるまで、ファミレスで時間を潰せばいいだろ」
梅原「だな、行く前に簡単な打ち合わせも出来るし、さっすが大将」
純一「茶化すなよ。薫もそれでいいだろ?」
棚町「ん、私は夕方以降なら何時でも大丈夫よ」
梅原「そんで、集合場所はどうする? 学校か?」
純一「いや……集合場所なんだけど、薫のバイト先のファミレスでいいよな?」
棚町「私の? 私は別に構わないけど……」
純一「薫、お前夕方までバイトだろ?」
棚町「え? うん……そうだけど」
梅原「なんだ。棚町はバイトだったのか?」
純一「うん、ファミレスで集合なら薫も時間を気にしなくて済むし……」
田中「そうだね」
純一「暗くなるまで、ファミレスで時間を潰せばいいだろ」
梅原「だな、行く前に簡単な打ち合わせも出来るし、さっすが大将」
純一「うん、それじゃ明日の18時頃に薫のバイト先のファミレスに集合ってことで」
棚町「おっけー」
田中「うん、わかった」
梅原「よっしゃ。んじゃ、俺はもう少し情報を集めとくわ」
純一「頼むぞ、梅原」
絢辻「…………はぁ」
棚町「おっけー」
田中「うん、わかった」
梅原「よっしゃ。んじゃ、俺はもう少し情報を集めとくわ」
純一「頼むぞ、梅原」
絢辻「…………はぁ」
~放課後 通学路にて~
田中「ねぇ、薫」
棚町「ん~ どうしたの恵子?」
田中「橘君って結構すごかったんだね」
棚町「スゴイって、何が?」
田中「うん、今日のお昼の時に話してた、夜の学校に行くこと」
棚町「それがどうかしたの?」
田中「橘君、最初は私たちと一緒に来る気なかったでしょ?」
棚町「そうね~ちょっとノリ悪い感じだったもんね」
田中「でも、一緒に来るって決めてから、パッと仕切っちゃって……」
棚町「梅原のヤツも呆気にとられてたね」クスッ
田中「そうそう」クスクス
棚町「…………」
田中「ねぇ、薫」
棚町「ん~ どうしたの恵子?」
田中「橘君って結構すごかったんだね」
棚町「スゴイって、何が?」
田中「うん、今日のお昼の時に話してた、夜の学校に行くこと」
棚町「それがどうかしたの?」
田中「橘君、最初は私たちと一緒に来る気なかったでしょ?」
棚町「そうね~ちょっとノリ悪い感じだったもんね」
田中「でも、一緒に来るって決めてから、パッと仕切っちゃって……」
棚町「梅原のヤツも呆気にとられてたね」クスッ
田中「そうそう」クスクス
棚町「…………」
田中「しかも、薫や私が困らないように色々考えてくれて……あんな人が彼だったら素敵かも」
棚町「あ、ごめ~ん、あたしバイトだからここでね」
田中「そっかぁ……バイト頑張ってね、薫」
棚町「てーんきゅ。また明日ね♪」
田中「うん、また明日♪」
棚町(……あたしは……知ってたよ)
棚町(あいつが優しくて、気配りも出来て、スゴイやつだって……あたしは前から知ってるの)
棚町(……でも)
棚町「……はぁ」
棚町「しゃっきりしろ……あたし!」
棚町「あ、ごめ~ん、あたしバイトだからここでね」
田中「そっかぁ……バイト頑張ってね、薫」
棚町「てーんきゅ。また明日ね♪」
田中「うん、また明日♪」
棚町(……あたしは……知ってたよ)
棚町(あいつが優しくて、気配りも出来て、スゴイやつだって……あたしは前から知ってるの)
棚町(……でも)
棚町「……はぁ」
棚町「しゃっきりしろ……あたし!」
~土曜日 2年A組にて~
梅原「じゃ、俺は幾つか準備があるから先に帰るぜ?」
田中「うん、またあとでね」
純一「梅原、遅れるなよ?」
梅原「わぁってるって。大将こそ遅れたりするなよ? 棚町もあとでな」
棚町「おっけー ファミレスのウェイトレス姿で待っててあげるわよ♪」
梅原「うっひょ~ こりゃぁ意地でも遅刻出来なくなっちまったな、大将!」
純一「い、いや、僕は何度か見てるから」
田中「薫、そうなの?」
棚町「え? あ、純一は何度か、バイト先に遊びに来てくれたことあるから」
梅原「大将~ そりゃぁちょっと冷たいんじゃないか?」
純一「な、なんでだよ?」
梅原「あのなぁ、棚町はうちのクラスどころか、学年でも絢辻さんと二分するぐらい人気があるんだぞ?」
純一「そうなのか?」
梅原「その棚町のウェイトレス姿を独り占めなんて…ファンに後から刺されるぞ?」
梅原「じゃ、俺は幾つか準備があるから先に帰るぜ?」
田中「うん、またあとでね」
純一「梅原、遅れるなよ?」
梅原「わぁってるって。大将こそ遅れたりするなよ? 棚町もあとでな」
棚町「おっけー ファミレスのウェイトレス姿で待っててあげるわよ♪」
梅原「うっひょ~ こりゃぁ意地でも遅刻出来なくなっちまったな、大将!」
純一「い、いや、僕は何度か見てるから」
田中「薫、そうなの?」
棚町「え? あ、純一は何度か、バイト先に遊びに来てくれたことあるから」
梅原「大将~ そりゃぁちょっと冷たいんじゃないか?」
純一「な、なんでだよ?」
梅原「あのなぁ、棚町はうちのクラスどころか、学年でも絢辻さんと二分するぐらい人気があるんだぞ?」
純一「そうなのか?」
梅原「その棚町のウェイトレス姿を独り占めなんて…ファンに後から刺されるぞ?」
田中「確かに薫は人気あるよね……何度か告白されてるし」
棚町「け、恵子!?」
純一「へ、へえ、すごいんだな、薫」
田中「でも、薫は告白されて、とりあえずつき合ってみるけど、すぐ別れちゃうのよねぇ」
棚町「け、恵子! 余計なこと言わないの」
田中「へへへ~、ごめんね」
純一「……なぁ、薫は何ですぐに別れるんだ?」
棚町「う~ん」
梅原「そうそう、とりあえずとはいえ『つき合う』って事は、好きな人がいるって訳じゃないんだろ?」
棚町「……なんていうかさ」
田中「うんうん」
棚町「け、恵子!?」
純一「へ、へえ、すごいんだな、薫」
田中「でも、薫は告白されて、とりあえずつき合ってみるけど、すぐ別れちゃうのよねぇ」
棚町「け、恵子! 余計なこと言わないの」
田中「へへへ~、ごめんね」
純一「……なぁ、薫は何ですぐに別れるんだ?」
棚町「う~ん」
梅原「そうそう、とりあえずとはいえ『つき合う』って事は、好きな人がいるって訳じゃないんだろ?」
棚町「……なんていうかさ」
田中「うんうん」
棚町「つき合ってみないと、その人がどんな人か?ってわかんない訳じゃない?」
純一「まぁ、確かにそれは言えるな」
棚町「で、つきあってみるんだけど……なんかしっくりこないっていうか」
田中「それで、すぐに別れちゃうんだよね」
棚町「えへへっ♪」
梅原「なるほどなぁ……って大将、ちょっと顔色が悪くないか?」
田中「うん、なんだか少し元気ないね~」
純一「……最近、寝つきが悪くてさ。ちょっと寝不足気味なんだ」
棚町「なぁんだ、あたしが人気者って知って、ショックを受けたのかと思ったのに」
純一「ば、バカ。薫が人気があるのは知ってるよ、昔っからのことじゃないか」
棚町「好きでもない人とつき合って、あんたの気をひこうとしてるのに……」
純一「なっ?!」
純一「まぁ、確かにそれは言えるな」
棚町「で、つきあってみるんだけど……なんかしっくりこないっていうか」
田中「それで、すぐに別れちゃうんだよね」
棚町「えへへっ♪」
梅原「なるほどなぁ……って大将、ちょっと顔色が悪くないか?」
田中「うん、なんだか少し元気ないね~」
純一「……最近、寝つきが悪くてさ。ちょっと寝不足気味なんだ」
棚町「なぁんだ、あたしが人気者って知って、ショックを受けたのかと思ったのに」
純一「ば、バカ。薫が人気があるのは知ってるよ、昔っからのことじゃないか」
棚町「好きでもない人とつき合って、あんたの気をひこうとしてるのに……」
純一「なっ?!」
梅原「健気だねぇ~棚町は」ニヤニヤ
田中「薫、かわいそう……」
純一「ちょ、ちょっと二人まで」アセアセ
棚町「それなのに純一は……なんてかわいそうなあたし……恵子に慰めてもらおっと♪」
田中「よーし、よし」ナデナデ
純一「た、田中さん……」
梅原「まぁ、具合が悪いなら、あんま無理すんなよ? なんだったら、二人のエスコートは俺に任せて……」
田中「えぇ!? 橘君来ないの~?」
梅原「た、田中さん……ワザトヤッテマセンカ?」
純一「……ぷっ。大丈夫、集合時間まではまだあるし、少し休めば良くなると思うから」
田中「そっかぁ……でも、無理しないでね?」
純一「ありがとう、田中さん」
田中「薫、かわいそう……」
純一「ちょ、ちょっと二人まで」アセアセ
棚町「それなのに純一は……なんてかわいそうなあたし……恵子に慰めてもらおっと♪」
田中「よーし、よし」ナデナデ
純一「た、田中さん……」
梅原「まぁ、具合が悪いなら、あんま無理すんなよ? なんだったら、二人のエスコートは俺に任せて……」
田中「えぇ!? 橘君来ないの~?」
梅原「た、田中さん……ワザトヤッテマセンカ?」
純一「……ぷっ。大丈夫、集合時間まではまだあるし、少し休めば良くなると思うから」
田中「そっかぁ……でも、無理しないでね?」
純一「ありがとう、田中さん」
棚町「あんた、あたしが仕事してるところに、寝ぼけた顔で来ないでよ?」
純一「わかってるよ、薫」
棚町「で、でも……ホントに辛かったら、ちゃんと言いなさいよ?」
純一「うん、ありがとう」ニコッ
梅原「……なんかさ、二人だけの世界作っちまって、なぁ?」ニヤニヤ
田中「……うん、私たち邪魔者~って感じだよね?」
棚町「ちょ、ちょっと!///」
純一「お、おい!///」
純一「わかってるよ、薫」
棚町「で、でも……ホントに辛かったら、ちゃんと言いなさいよ?」
純一「うん、ありがとう」ニコッ
梅原「……なんかさ、二人だけの世界作っちまって、なぁ?」ニヤニヤ
田中「……うん、私たち邪魔者~って感じだよね?」
棚町「ちょ、ちょっと!///」
純一「お、おい!///」
梅原「よしっ! 二人の邪魔にならないよう、帰ろうか!」キリッ
田中「ふふっ、そうだね。私も帰ろ~」
純一「う、梅原!///」
棚町「け、恵子!///」
梅原「んじゃ、またあとでな」
田中「またね~」
…………
純一「ぼ、僕たちも行こうか」
棚町「そ、そうね」
田中「ふふっ、そうだね。私も帰ろ~」
純一「う、梅原!///」
棚町「け、恵子!///」
梅原「んじゃ、またあとでな」
田中「またね~」
…………
純一「ぼ、僕たちも行こうか」
棚町「そ、そうね」
~夕方 ファミレスにて~
棚町「いらっしゃいませ~……って純一じゃない。随分早かったのね」
純一「うん、帰る時にみんなに心配掛けちゃったから、早めに来ておこうと思って」
棚町「そっか……こちらにどうぞ」
純一「やっぱり僕が一番最初?」ヒソヒソ
棚町「うん、あんたが一番だね……顔色、良くなったじゃない?」ヒソヒソ
純一「ただの寝不足だって言ったじゃないか。少し寝たら良くなったよ」ヒソヒソ
棚町「そっか、良かった♪」
棚町「ご注文がお決まりになりましたら、お呼びください」
純一「あ、とりあえずコーヒーを」
棚町「コーヒーだけなの?」
純一「コーヒーだけだよ。そんなにお金がある訳じゃないし」
棚町「しょうがないなぁ、薫さんがなんとかしてあげよう♪」
…………
棚町「いらっしゃいませ~……って純一じゃない。随分早かったのね」
純一「うん、帰る時にみんなに心配掛けちゃったから、早めに来ておこうと思って」
棚町「そっか……こちらにどうぞ」
純一「やっぱり僕が一番最初?」ヒソヒソ
棚町「うん、あんたが一番だね……顔色、良くなったじゃない?」ヒソヒソ
純一「ただの寝不足だって言ったじゃないか。少し寝たら良くなったよ」ヒソヒソ
棚町「そっか、良かった♪」
棚町「ご注文がお決まりになりましたら、お呼びください」
純一「あ、とりあえずコーヒーを」
棚町「コーヒーだけなの?」
純一「コーヒーだけだよ。そんなにお金がある訳じゃないし」
棚町「しょうがないなぁ、薫さんがなんとかしてあげよう♪」
…………
棚町「お待たせしました。カップルに大人気♪ 『らぶらぶジャンボパフェ』とコーヒーです」
客A「……おい、あいつ一人で『あれ』頼んでるぜ?」ヒソヒソ
客B「甘い物が好きなんだろうけど……何も一人で頼まなくてもなぁ……」ヒソヒソ
純一「ちょ、ちょっと薫!」グイッ
棚町「なぁによぉ~ 急に引っ張らないでってば」
純一「どうしてよりによって『これ』なんだよ?」ヒソヒソ
棚町「『薫さんがなんとかする』って、さっき言ったでしょ?」ニッコリ
純一「それにしても一人で食べる量じゃないだろ、これは」アセアセ
棚町「じゃ、あたしが一緒に食べてあげよっか?」
純一「か、薫は仕事中だろ」
棚町「あと10分くらいであがりだし、さすがの純一でも10分で全部食べるのは難しいでしょ?」
純一「そ、そりゃそうだけど……まさか薫が食べたいから、持ってきた訳じゃないよな?」
棚町「う~ん、確かに私も食べたいかも?」
純一「お、おい……」
客A「……おい、あいつ一人で『あれ』頼んでるぜ?」ヒソヒソ
客B「甘い物が好きなんだろうけど……何も一人で頼まなくてもなぁ……」ヒソヒソ
純一「ちょ、ちょっと薫!」グイッ
棚町「なぁによぉ~ 急に引っ張らないでってば」
純一「どうしてよりによって『これ』なんだよ?」ヒソヒソ
棚町「『薫さんがなんとかする』って、さっき言ったでしょ?」ニッコリ
純一「それにしても一人で食べる量じゃないだろ、これは」アセアセ
棚町「じゃ、あたしが一緒に食べてあげよっか?」
純一「か、薫は仕事中だろ」
棚町「あと10分くらいであがりだし、さすがの純一でも10分で全部食べるのは難しいでしょ?」
純一「そ、そりゃそうだけど……まさか薫が食べたいから、持ってきた訳じゃないよな?」
棚町「う~ん、確かに私も食べたいかも?」
純一「お、おい……」
棚町「それにさ……疲れてる時は甘い物がいいって言うし」
純一「あ……」
棚町「これ食べて、元気だしてよ」ニコッ
純一「ありがとう……薫」
棚町「えへへっ、どういたしまして♪」
…………
梅原「よぉ~、バカップッ……ぐぼぉぉぉっ!?」ドガスッ!!
田中「薫、橘君、遅くなっちゃった」
純一「やぁ、田中さん」
棚町「恵子、あんたこのヘンタイに何かされなかった?」
田中「大丈夫、入口で偶然会っただけだから」
棚町「そう? ならいいけど」
梅原「う、ぐっ……た、棚町……出会い頭に……みぞおちにパンチなんて入れるか?」
純一「さっきのは梅原が悪いな」
棚町「そうよ! あんたがいきなり変なこと言おうとするから」
純一「あ……」
棚町「これ食べて、元気だしてよ」ニコッ
純一「ありがとう……薫」
棚町「えへへっ、どういたしまして♪」
…………
梅原「よぉ~、バカップッ……ぐぼぉぉぉっ!?」ドガスッ!!
田中「薫、橘君、遅くなっちゃった」
純一「やぁ、田中さん」
棚町「恵子、あんたこのヘンタイに何かされなかった?」
田中「大丈夫、入口で偶然会っただけだから」
棚町「そう? ならいいけど」
梅原「う、ぐっ……た、棚町……出会い頭に……みぞおちにパンチなんて入れるか?」
純一「さっきのは梅原が悪いな」
棚町「そうよ! あんたがいきなり変なこと言おうとするから」
梅原「だって、お前たちが食べてるのって……」
梅原「直径10cm深さ5cmのピンクガラスの器にフレークを2cm敷き敷き詰めて……」
梅原「バニラ、チョコ、ストロベリーの三種のアイスに12種類のフルーツに大量の生クリーム……」
梅原「加えて、可愛らしいスプーンが2つセットでついてくる……」
梅原「正式名称『らぶらぶジャンボパフェ♪』通称『バカップルパフェ♪』じゃないか!」
棚町「説明ありがと」
田中「すごいすごい」パチパチ
純一「梅原、なんでそんなに詳しいんだ?」
梅原「そりゃぁ、彼女が出来た暁には、是非一度頼んでみようと思ってたからな!」エッヘン
棚町「それで、頼んだことは?」
梅原「ないっ!」エッヘン
純一「だろうな」
田中「ふふふっ」クスクス
梅原「直径10cm深さ5cmのピンクガラスの器にフレークを2cm敷き敷き詰めて……」
梅原「バニラ、チョコ、ストロベリーの三種のアイスに12種類のフルーツに大量の生クリーム……」
梅原「加えて、可愛らしいスプーンが2つセットでついてくる……」
梅原「正式名称『らぶらぶジャンボパフェ♪』通称『バカップルパフェ♪』じゃないか!」
棚町「説明ありがと」
田中「すごいすごい」パチパチ
純一「梅原、なんでそんなに詳しいんだ?」
梅原「そりゃぁ、彼女が出来た暁には、是非一度頼んでみようと思ってたからな!」エッヘン
棚町「それで、頼んだことは?」
梅原「ないっ!」エッヘン
純一「だろうな」
田中「ふふふっ」クスクス
梅原「まぁ……それにだ……」チラッ
純一「うん?」
梅原「四人席だってのに、わざわざ隣りに座って、そんなもの食べてたら、誰がどう見ても『バカップル』だろ」
棚町「だってぇ~ 純一が『一人じゃ寂しい……』って言うから~♪」ギュッ
純一「こ、こら、薫!? くっつくな!」
田中「わぁ~ 薫ったら積極的♪」
梅原「大将は俺を置いて、大人の階段を登っちまったんだな……」
…………
純一「うん?」
梅原「四人席だってのに、わざわざ隣りに座って、そんなもの食べてたら、誰がどう見ても『バカップル』だろ」
棚町「だってぇ~ 純一が『一人じゃ寂しい……』って言うから~♪」ギュッ
純一「こ、こら、薫!? くっつくな!」
田中「わぁ~ 薫ったら積極的♪」
梅原「大将は俺を置いて、大人の階段を登っちまったんだな……」
…………
店員「棚町君、あんまり騒ぐと他のお客さんに迷惑だから、ほどほどで頼むよ」
棚町「はい、ごめんなさい」ペロッ
店員「ん……わ、わかってくれたらそれでいいから///」スタスタ
梅原「なんだ、あれ? 棚町に気でもあるんじゃないのか?」
田中「うん、顔が真っ赤になってたね」
純一「薫はどこに行っても人気があるな」
棚町「ただの同僚だってば、興味ないわよ」
梅原「だって……ホレ、大将のこと睨んでるぜ?」
田中「ほんとだ」
棚町「も~うっさいなぁ」
純一「そ、それで、梅原。あれから何かわかったのか?」
梅原「おぉ? 『七不思議』の話か?」
純一「そうそう」
梅原「『生物室の動く人体模型』『開かずの倉庫』『中央階段の運命の姿見』は話したっけ?」
田中「その三つは聞いたかな」
棚町「はい、ごめんなさい」ペロッ
店員「ん……わ、わかってくれたらそれでいいから///」スタスタ
梅原「なんだ、あれ? 棚町に気でもあるんじゃないのか?」
田中「うん、顔が真っ赤になってたね」
純一「薫はどこに行っても人気があるな」
棚町「ただの同僚だってば、興味ないわよ」
梅原「だって……ホレ、大将のこと睨んでるぜ?」
田中「ほんとだ」
棚町「も~うっさいなぁ」
純一「そ、それで、梅原。あれから何かわかったのか?」
梅原「おぉ? 『七不思議』の話か?」
純一「そうそう」
梅原「『生物室の動く人体模型』『開かずの倉庫』『中央階段の運命の姿見』は話したっけ?」
田中「その三つは聞いたかな」
梅原「あとは『夜のプールに蠢く影』『校内を彷徨う少女の霊』『教員トイレから聞こえる女性のすすり泣き』か」
棚町「それと、七つ目の不思議もね」
梅原「そうだな……結論から言うと、七つ目の不思議はよくわからないままだな」
純一「そっか……それで残りの三つは?」
梅原「『校内を彷徨う少女』は、片思いの初恋が実らなかったことを苦にして、自殺した生徒の幽霊らしい」
棚町「へぇ~そんな子がいたんだ?」
梅原「あくまで噂話だからな。まぁ、その初恋の相手を探して、今も校舎内を彷徨ってるらしいぜ」
田中「なんだかかわいそうなお話ね」
梅原「あと『教員トレイのすすり泣き』だけど、何でも男性教員に騙された教育実習生の幽霊だとか」
純一「そういや、毎年実習生は来てるもんな……そういう話があってもおかしくないか」
梅原「騙されたことを恨みに思って、腹いせにトイレで命を絶ったとかで……」
田中「う、うん」
梅原「その男性教員どころか、世の中の男全員に対して、恨み言を繰り返すそうだ」
棚町「ウジウジした幽霊ねぇ」
純一「いや、幽霊ってそういうもんじゃないかな?」
棚町「それと、七つ目の不思議もね」
梅原「そうだな……結論から言うと、七つ目の不思議はよくわからないままだな」
純一「そっか……それで残りの三つは?」
梅原「『校内を彷徨う少女』は、片思いの初恋が実らなかったことを苦にして、自殺した生徒の幽霊らしい」
棚町「へぇ~そんな子がいたんだ?」
梅原「あくまで噂話だからな。まぁ、その初恋の相手を探して、今も校舎内を彷徨ってるらしいぜ」
田中「なんだかかわいそうなお話ね」
梅原「あと『教員トレイのすすり泣き』だけど、何でも男性教員に騙された教育実習生の幽霊だとか」
純一「そういや、毎年実習生は来てるもんな……そういう話があってもおかしくないか」
梅原「騙されたことを恨みに思って、腹いせにトイレで命を絶ったとかで……」
田中「う、うん」
梅原「その男性教員どころか、世の中の男全員に対して、恨み言を繰り返すそうだ」
棚町「ウジウジした幽霊ねぇ」
純一「いや、幽霊ってそういうもんじゃないかな?」
>>1は田中さん派
梅原「で、最後に『夜のプールに蠢く影』だけど……」
田中「うん」
梅原「これは……デマみたいだな」
純一「そうなのか?」
梅原「あぁ。どうも、大会前に遅くまで練習していた水泳部員じゃないか?って話だ」
棚町「なぁ~んだ、つまんないの」
純一「それじゃあ、実質『五不思議』になるのか?」
梅原「う~ん、そうなっちまうなぁ、これまでの調査結果だと」
田中「ずいぶんと減っちゃったね」
棚町「『幽霊の正体見たり枯れ尾ひれ』って言うじゃない」
純一「それを言うなら『枯れ尾花』だろ」
棚町「細かいわね~ 似たようなもんでしょ」
梅原「まぁまぁお二人さん。……で、そろそろ行かないか?」
田中「うん」
梅原「これは……デマみたいだな」
純一「そうなのか?」
梅原「あぁ。どうも、大会前に遅くまで練習していた水泳部員じゃないか?って話だ」
棚町「なぁ~んだ、つまんないの」
純一「それじゃあ、実質『五不思議』になるのか?」
梅原「う~ん、そうなっちまうなぁ、これまでの調査結果だと」
田中「ずいぶんと減っちゃったね」
棚町「『幽霊の正体見たり枯れ尾ひれ』って言うじゃない」
純一「それを言うなら『枯れ尾花』だろ」
棚町「細かいわね~ 似たようなもんでしょ」
梅原「まぁまぁお二人さん。……で、そろそろ行かないか?」
純一「もうそんな時間か?」
田中「少し早くないかな?」
梅原「ちょっと早いかもしれないけど、何が起こるかわからないだろ?」
田中「……な、何か起こるの?」
棚町「ちょっと、あんまり恵子のこと、怖がらせないでよ」
梅原「すまんすまん。まぁ……何もないと思うけど、一応念のために……な」
純一「まぁ、ギリギリに行くよりはいいんじゃないかな?」
棚町「それもそうね……それじゃ行きましょ。二人ともゴチソウサマ♪」
梅原「お、俺たちが払うのか?」
棚町「あったり前でしょ~♪ あ、パフェの分は大丈夫だから」
純一「最初に言ったと思うけど、僕あまりお金持ってないぞ」
田中「ねえねえ。薫、悪いよぉ~」
棚町「大丈夫だって。これぐらいの甲斐性がないとモテないよ?」
田中「少し早くないかな?」
梅原「ちょっと早いかもしれないけど、何が起こるかわからないだろ?」
田中「……な、何か起こるの?」
棚町「ちょっと、あんまり恵子のこと、怖がらせないでよ」
梅原「すまんすまん。まぁ……何もないと思うけど、一応念のために……な」
純一「まぁ、ギリギリに行くよりはいいんじゃないかな?」
棚町「それもそうね……それじゃ行きましょ。二人ともゴチソウサマ♪」
梅原「お、俺たちが払うのか?」
棚町「あったり前でしょ~♪ あ、パフェの分は大丈夫だから」
純一「最初に言ったと思うけど、僕あまりお金持ってないぞ」
田中「ねえねえ。薫、悪いよぉ~」
棚町「大丈夫だって。これぐらいの甲斐性がないとモテないよ?」
梅原「かぁ~っ、そう来るか! ……しょうがない、ここは俺が大将の分も立て替えとくぜ」
純一「す、すまん、梅原」
棚町「てーんきゅ♪」
田中「ほんとにいいの?」
梅原「大将、その代わりに新作のお宝本……頼んだぜ?」
純一「わ、わかった」
棚町「あんたたち、それがなきゃモテるのに……」ボソッ
梅原「……ん? 何か言ったか?」
棚町「なんでもな~い」
田中「ふふふっ」クスクス
純一「す、すまん、梅原」
棚町「てーんきゅ♪」
田中「ほんとにいいの?」
梅原「大将、その代わりに新作のお宝本……頼んだぜ?」
純一「わ、わかった」
棚町「あんたたち、それがなきゃモテるのに……」ボソッ
梅原「……ん? 何か言ったか?」
棚町「なんでもな~い」
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