元スレ棚町「ふ~ん、純一でもあたしのこと意識したりするんだ?」

みんなの評価 : ☆
1 :
~数日前 お昼休み 3年A組にて~
田中「ねぇ、薫。22時ちょうどに、中央階段にある鏡に運命の人が映るんだって」
棚町「ホントにぃ? ちょっと胡散臭くない?」
梅原「その噂話を知ってるなんて……田中さんもなかなか通だね~」
田中「あっ!? 梅原君と橘君」
純一「やぁ、二人とも」
棚町「やっほー」
梅原「悪いね、いきなり話に割り込んじまって」
田中「ううん、気にしないでいいよ。梅原君はこの話詳しいの?」
梅原「ちょっと今、調べてる話でさ。実はうちの学校の『七不思議』の一つらしい!」
田中「『七不思議』だったの、この話?」
梅原「なんだ? 田中さん、知らなかったのか?」
田中「う、うん」
2 :
上崎さんだね
3 = 1 :
棚町「それで? どういう話なの?」
梅原「うーん、確か夜の22時ちょうどに中央階段にある姿見を覗き込むと……」
純一「うんうん」
梅原「その人の運命の異性の姿が映るって話だな」
棚町「へぇ~ なんだかロマンチックな話ね」
田中「でしょ~?」
梅原「ただ……ここからが七不思議と言われる由縁でさ……」
純一「う、うん……」
梅原「その鏡に運命の異性の姿が映らなかった人は……」
田中「ご、ごくり……」
梅原「……一生を一人身で過ごすことになるとかならないとか?」
田中「えぇ~! そうなんだぁ。それは知らなかったなぁ……」
4 :
つまり七咲だな
6 = 1 :
棚町「それで、他にはどんな話があるの?」
梅原「よっくぞ、聞いてくれました!……聞きたいか?」ニヤリ
純一「もったいぶるなよ、梅原」
梅原「おう! まずは定番の『生物室の動く人体模型』だな」
棚町「うん、普通ね」
田中「そうね」
梅原「次に『開かずの倉庫』……」
純一「へぇ、何だいそれ?」
梅原「あぁ……生徒会が管理している倉庫があるだろ?」
田中「ん~と、創設祭とかの用具がしまってある倉庫のこと?」
梅原「そう、その倉庫!」
棚町「その倉庫がどうかしたの?」
8 = 1 :
梅原「なんでも、ある年の創説祭の準備期間中に起きた話らしいんだけど……」
純一「うんうん」
梅原「夜遅くまで準備をしていた男子生徒が、倉庫にある荷物を出そうとしていた時に……」
田中「うん……」
梅原「見回りの先生が、その生徒が倉庫の中にいるのを気づかずに、倉庫の鍵を閉めちまったらしい」
棚町「へぇ~それで?」
梅原「その年の冬っていうのが……大雪が降るような厳しい寒さだったらしくてさ……」ブルブル
田中「……ちょ、ちょっと…雰囲気出しすぎじゃない?」
梅原「翌朝、その生徒は倉庫で冷たくなった姿で発見されたんだけど……」
純一「ご、ごくり……」
梅原「倉庫のドアには、必死になって外に出ようとした男子生徒がつけたと思われる……」
梅原「……無数の引っかき傷が残されていたそうだぜ?」
田中「や、やだ……」
9 = 1 :
梅原「もちろん、そのドアは交換されたんだけど……」
梅原「それ以来……倉庫に入る時には、決してドアを閉めないよう、厳重に注意してるらしい……」
棚町「どうして閉めちゃいけない訳?」
梅原「ドアを閉めちまうと、鍵を掛けてないのにドアが開かなくなっちまって……」
純一「うっ……」
梅原「一人で……寂しく亡くなっちまった男子生徒の幽霊に……一緒にあの世に連れてかれちまうんだと」
田中「こ、怖いよぉ……」ブルブル
棚町「その話はちょっとクルわね……」
梅原「……だろ?」ニカッ
純一「これで三つか……」
梅原「あとは『夜のプールに蠢く影』『校内を彷徨う少女』……」
田中「う、うん」
梅原「それに『教員トイレから聞こえる女性のすすり泣き』っていうのがあるらしいんだが……」
梅原「……残念ながら、詳しい内容は現在調査中だ!」
棚町「なによ、それ!」
10 = 4 :
七咲の出番になったら起こして
11 :
風呂場でチソチソ洗う時に何故だか意識しちゃうよね
12 = 1 :
純一「ひーふーみー…………あれ? 六つしかないじゃないか?」
田中「うん、言われてみれば……」
棚町「最後の一つは何なの?」
梅原「う~ん、それがな……最後の一つもあるらしいんだが、どうもはっきりしなくてな」
純一「最初から『六不思議』しかなかったとか?」
梅原「いや、先輩達が代々受け継いで聞いてるのは、間違いなく『七不思議』らしい」
田中「ふ~ん」
梅原「間違いなく『七不思議』なんだけど、七つ目の話を誰も聞いたことがない……ってな」
棚町「『七つ目の話がわからない』っていうのが、最後の不思議とか?」
梅原「なるほど……そういう線もありだな」
純一「薫、相変わらず冴えてるな」
棚町「えへへっ、まーね♪」
梅原「そんで、田中さんは鏡に映る運命の人を確認したいのかい?」
田中「うん、だから、薫についてきてもらおうと思ってたんだけど……」
純一「……けど?」
13 :
君には期待しとるよ
14 = 1 :
田中「梅原君の話を聞いて、ちょっと怖くなってきちゃった……」
棚町「何言ってんの、恵子が『私の運命の王子様を見に行きたい』って言い出したんでしょ?」
田中「そ、それはそうなんだけど……」
梅原「よしっ! そこで一つ提案があるんだが?」
純一「提案?」
梅原「おう。田中さんは『運命の王子様』を確認したい」
田中「う、うん」
梅原「棚町は田中さんが心配だから、当然つき添うんだろ」
棚町「そうね」
梅原「俺は『七不思議』の情報を集めたい……そこでだ!」
棚町&田中「うん」
梅原「皆で夜の学校に潜入するってのはどうだ? 男手があった方が田中さんも安心だろ?」
田中「うん、それは……そうかな」
棚町「ん、確かに、あんたらでもいないよりはいいか」
純一「ちょ、ちょっと待ってくれ!」
15 = 1 :
梅原「どうした、大将?」
純一「もしかして、僕も一緒に行くのか?」
棚町「当たり前でしょ」
田中「……」コクコク
梅原「大将~つれないこと言うなよ? 俺たちの仲だろ」
純一「で、でも……」
棚町「純一……あんた、あたしと恵子のこと、見捨てる気なの?」
田中「……」コクコク
梅原「見捨てる気なの?」クネクネ
純一「み、見捨てるとかじゃなくてだな」
棚町「あたしと恵子が梅原に襲われたらどうするのよ?」
田中「……」コクコク
梅原「そうそう、俺に襲われたら……って、ヒドイだろ、二人とも!」
棚町&田中「あははっ」
16 = 1 :
純一「はぁ……わかったよ、行くよ」
棚町「あはっ、そうこなくっちゃ♪」
梅原「さっすが大将、話がわかるぜ」
田中「橘君、ありがと」
純一「それで、いつにするんだ?」
棚町「そうねぇ~ 今日はちょっと都合が悪いから……明日とかは? ちょうど土曜日だし」
梅原「明日か? 俺は構わないぜ?」
純一「田中さんはどう?」
田中「うん、土曜なら、薫の家に泊まることにすれば、夜に家を出ても怒られないと思う」
純一「よし、それじゃ明日で決まりだな。時間は夕方……18時頃集合でどう?」
梅原「ちょっと早すぎやしないか?」
純一「あんまり遅い時間に集まると、田中さんも家を出にくくなるんじゃないかな?」
田中「うん、そうだね。それくらいなら大丈夫だと思う」
17 :
田中さんはかわいいなあ!
18 = 13 :
>田中「……」コクコク
かわいい
19 = 1 :
棚町「ひゅーひゅー やっさしぃ~」
純一「茶化すなよ。薫もそれでいいだろ?」
棚町「ん、私は夕方以降なら何時でも大丈夫よ」
梅原「そんで、集合場所はどうする? 学校か?」
純一「いや……集合場所なんだけど、薫のバイト先のファミレスでいいよな?」
棚町「私の? 私は別に構わないけど……」
純一「薫、お前夕方までバイトだろ?」
棚町「え? うん……そうだけど」
梅原「なんだ。棚町はバイトだったのか?」
純一「うん、ファミレスで集合なら薫も時間を気にしなくて済むし……」
田中「そうだね」
純一「暗くなるまで、ファミレスで時間を潰せばいいだろ」
梅原「だな、行く前に簡単な打ち合わせも出来るし、さっすが大将」
20 = 1 :
純一「うん、それじゃ明日の18時頃に薫のバイト先のファミレスに集合ってことで」
棚町「おっけー」
田中「うん、わかった」
梅原「よっしゃ。んじゃ、俺はもう少し情報を集めとくわ」
純一「頼むぞ、梅原」
絢辻「…………はぁ」
21 :
薫とはお眼が高い
22 :
支援いたす
23 = 1 :
~放課後 通学路にて~
田中「ねぇ、薫」
棚町「ん~ どうしたの恵子?」
田中「橘君って結構すごかったんだね」
棚町「スゴイって、何が?」
田中「うん、今日のお昼の時に話してた、夜の学校に行くこと」
棚町「それがどうかしたの?」
田中「橘君、最初は私たちと一緒に来る気なかったでしょ?」
棚町「そうね~ちょっとノリ悪い感じだったもんね」
田中「でも、一緒に来るって決めてから、パッと仕切っちゃって……」
棚町「梅原のヤツも呆気にとられてたね」クスッ
田中「そうそう」クスクス
棚町「…………」
24 :
ほう
25 = 1 :
田中「しかも、薫や私が困らないように色々考えてくれて……あんな人が彼だったら素敵かも」
棚町「あ、ごめ~ん、あたしバイトだからここでね」
田中「そっかぁ……バイト頑張ってね、薫」
棚町「てーんきゅ。また明日ね♪」
田中「うん、また明日♪」
棚町(……あたしは……知ってたよ)
棚町(あいつが優しくて、気配りも出来て、スゴイやつだって……あたしは前から知ってるの)
棚町(……でも)
棚町「……はぁ」
棚町「しゃっきりしろ……あたし!」
26 = 5 :
じと目の綾辻さんに冷たい目で見られたい
27 = 13 :
さすがだ薫
28 :
薫ペロペロペロリンチョ
29 = 1 :
~土曜日 2年A組にて~
梅原「じゃ、俺は幾つか準備があるから先に帰るぜ?」
田中「うん、またあとでね」
純一「梅原、遅れるなよ?」
梅原「わぁってるって。大将こそ遅れたりするなよ? 棚町もあとでな」
棚町「おっけー ファミレスのウェイトレス姿で待っててあげるわよ♪」
梅原「うっひょ~ こりゃぁ意地でも遅刻出来なくなっちまったな、大将!」
純一「い、いや、僕は何度か見てるから」
田中「薫、そうなの?」
棚町「え? あ、純一は何度か、バイト先に遊びに来てくれたことあるから」
梅原「大将~ そりゃぁちょっと冷たいんじゃないか?」
純一「な、なんでだよ?」
梅原「あのなぁ、棚町はうちのクラスどころか、学年でも絢辻さんと二分するぐらい人気があるんだぞ?」
純一「そうなのか?」
梅原「その棚町のウェイトレス姿を独り占めなんて…ファンに後から刺されるぞ?」
30 = 1 :
田中「確かに薫は人気あるよね……何度か告白されてるし」
棚町「け、恵子!?」
純一「へ、へえ、すごいんだな、薫」
田中「でも、薫は告白されて、とりあえずつき合ってみるけど、すぐ別れちゃうのよねぇ」
棚町「け、恵子! 余計なこと言わないの」
田中「へへへ~、ごめんね」
純一「……なぁ、薫は何ですぐに別れるんだ?」
棚町「う~ん」
梅原「そうそう、とりあえずとはいえ『つき合う』って事は、好きな人がいるって訳じゃないんだろ?」
棚町「……なんていうかさ」
田中「うんうん」
31 = 1 :
棚町「つき合ってみないと、その人がどんな人か?ってわかんない訳じゃない?」
純一「まぁ、確かにそれは言えるな」
棚町「で、つきあってみるんだけど……なんかしっくりこないっていうか」
田中「それで、すぐに別れちゃうんだよね」
棚町「えへへっ♪」
梅原「なるほどなぁ……って大将、ちょっと顔色が悪くないか?」
田中「うん、なんだか少し元気ないね~」
純一「……最近、寝つきが悪くてさ。ちょっと寝不足気味なんだ」
棚町「なぁんだ、あたしが人気者って知って、ショックを受けたのかと思ったのに」
純一「ば、バカ。薫が人気があるのは知ってるよ、昔っからのことじゃないか」
棚町「好きでもない人とつき合って、あんたの気をひこうとしてるのに……」
純一「なっ?!」
32 = 4 :
薫ってビッチなのか
33 :
ちょっとその設定はいらなかったです
34 = 1 :
梅原「健気だねぇ~棚町は」ニヤニヤ
田中「薫、かわいそう……」
純一「ちょ、ちょっと二人まで」アセアセ
棚町「それなのに純一は……なんてかわいそうなあたし……恵子に慰めてもらおっと♪」
田中「よーし、よし」ナデナデ
純一「た、田中さん……」
梅原「まぁ、具合が悪いなら、あんま無理すんなよ? なんだったら、二人のエスコートは俺に任せて……」
田中「えぇ!? 橘君来ないの~?」
梅原「た、田中さん……ワザトヤッテマセンカ?」
純一「……ぷっ。大丈夫、集合時間まではまだあるし、少し休めば良くなると思うから」
田中「そっかぁ……でも、無理しないでね?」
純一「ありがとう、田中さん」
35 = 1 :
棚町「あんた、あたしが仕事してるところに、寝ぼけた顔で来ないでよ?」
純一「わかってるよ、薫」
棚町「で、でも……ホントに辛かったら、ちゃんと言いなさいよ?」
純一「うん、ありがとう」ニコッ
梅原「……なんかさ、二人だけの世界作っちまって、なぁ?」ニヤニヤ
田中「……うん、私たち邪魔者~って感じだよね?」
棚町「ちょ、ちょっと!///」
純一「お、おい!///」
36 = 1 :
梅原「よしっ! 二人の邪魔にならないよう、帰ろうか!」キリッ
田中「ふふっ、そうだね。私も帰ろ~」
純一「う、梅原!///」
棚町「け、恵子!///」
梅原「んじゃ、またあとでな」
田中「またね~」
…………
純一「ぼ、僕たちも行こうか」
棚町「そ、そうね」
38 = 1 :
~夕方 ファミレスにて~
棚町「いらっしゃいませ~……って純一じゃない。随分早かったのね」
純一「うん、帰る時にみんなに心配掛けちゃったから、早めに来ておこうと思って」
棚町「そっか……こちらにどうぞ」
純一「やっぱり僕が一番最初?」ヒソヒソ
棚町「うん、あんたが一番だね……顔色、良くなったじゃない?」ヒソヒソ
純一「ただの寝不足だって言ったじゃないか。少し寝たら良くなったよ」ヒソヒソ
棚町「そっか、良かった♪」
棚町「ご注文がお決まりになりましたら、お呼びください」
純一「あ、とりあえずコーヒーを」
棚町「コーヒーだけなの?」
純一「コーヒーだけだよ。そんなにお金がある訳じゃないし」
棚町「しょうがないなぁ、薫さんがなんとかしてあげよう♪」
…………
39 = 1 :
棚町「お待たせしました。カップルに大人気♪ 『らぶらぶジャンボパフェ』とコーヒーです」
客A「……おい、あいつ一人で『あれ』頼んでるぜ?」ヒソヒソ
客B「甘い物が好きなんだろうけど……何も一人で頼まなくてもなぁ……」ヒソヒソ
純一「ちょ、ちょっと薫!」グイッ
棚町「なぁによぉ~ 急に引っ張らないでってば」
純一「どうしてよりによって『これ』なんだよ?」ヒソヒソ
棚町「『薫さんがなんとかする』って、さっき言ったでしょ?」ニッコリ
純一「それにしても一人で食べる量じゃないだろ、これは」アセアセ
棚町「じゃ、あたしが一緒に食べてあげよっか?」
純一「か、薫は仕事中だろ」
棚町「あと10分くらいであがりだし、さすがの純一でも10分で全部食べるのは難しいでしょ?」
純一「そ、そりゃそうだけど……まさか薫が食べたいから、持ってきた訳じゃないよな?」
棚町「う~ん、確かに私も食べたいかも?」
純一「お、おい……」
40 = 1 :
棚町「それにさ……疲れてる時は甘い物がいいって言うし」
純一「あ……」
棚町「これ食べて、元気だしてよ」ニコッ
純一「ありがとう……薫」
棚町「えへへっ、どういたしまして♪」
…………
梅原「よぉ~、バカップッ……ぐぼぉぉぉっ!?」ドガスッ!!
田中「薫、橘君、遅くなっちゃった」
純一「やぁ、田中さん」
棚町「恵子、あんたこのヘンタイに何かされなかった?」
田中「大丈夫、入口で偶然会っただけだから」
棚町「そう? ならいいけど」
梅原「う、ぐっ……た、棚町……出会い頭に……みぞおちにパンチなんて入れるか?」
純一「さっきのは梅原が悪いな」
棚町「そうよ! あんたがいきなり変なこと言おうとするから」
41 = 1 :
梅原「だって、お前たちが食べてるのって……」
梅原「直径10cm深さ5cmのピンクガラスの器にフレークを2cm敷き敷き詰めて……」
梅原「バニラ、チョコ、ストロベリーの三種のアイスに12種類のフルーツに大量の生クリーム……」
梅原「加えて、可愛らしいスプーンが2つセットでついてくる……」
梅原「正式名称『らぶらぶジャンボパフェ♪』通称『バカップルパフェ♪』じゃないか!」
棚町「説明ありがと」
田中「すごいすごい」パチパチ
純一「梅原、なんでそんなに詳しいんだ?」
梅原「そりゃぁ、彼女が出来た暁には、是非一度頼んでみようと思ってたからな!」エッヘン
棚町「それで、頼んだことは?」
梅原「ないっ!」エッヘン
純一「だろうな」
田中「ふふふっ」クスクス
42 = 1 :
梅原「まぁ……それにだ……」チラッ
純一「うん?」
梅原「四人席だってのに、わざわざ隣りに座って、そんなもの食べてたら、誰がどう見ても『バカップル』だろ」
棚町「だってぇ~ 純一が『一人じゃ寂しい……』って言うから~♪」ギュッ
純一「こ、こら、薫!? くっつくな!」
田中「わぁ~ 薫ったら積極的♪」
梅原「大将は俺を置いて、大人の階段を登っちまったんだな……」
…………
43 = 1 :
店員「棚町君、あんまり騒ぐと他のお客さんに迷惑だから、ほどほどで頼むよ」
棚町「はい、ごめんなさい」ペロッ
店員「ん……わ、わかってくれたらそれでいいから///」スタスタ
梅原「なんだ、あれ? 棚町に気でもあるんじゃないのか?」
田中「うん、顔が真っ赤になってたね」
純一「薫はどこに行っても人気があるな」
棚町「ただの同僚だってば、興味ないわよ」
梅原「だって……ホレ、大将のこと睨んでるぜ?」
田中「ほんとだ」
棚町「も~うっさいなぁ」
純一「そ、それで、梅原。あれから何かわかったのか?」
梅原「おぉ? 『七不思議』の話か?」
純一「そうそう」
梅原「『生物室の動く人体模型』『開かずの倉庫』『中央階段の運命の姿見』は話したっけ?」
田中「その三つは聞いたかな」
44 :
ワカメが一番すき
45 = 1 :
梅原「あとは『夜のプールに蠢く影』『校内を彷徨う少女の霊』『教員トイレから聞こえる女性のすすり泣き』か」
棚町「それと、七つ目の不思議もね」
梅原「そうだな……結論から言うと、七つ目の不思議はよくわからないままだな」
純一「そっか……それで残りの三つは?」
梅原「『校内を彷徨う少女』は、片思いの初恋が実らなかったことを苦にして、自殺した生徒の幽霊らしい」
棚町「へぇ~そんな子がいたんだ?」
梅原「あくまで噂話だからな。まぁ、その初恋の相手を探して、今も校舎内を彷徨ってるらしいぜ」
田中「なんだかかわいそうなお話ね」
梅原「あと『教員トレイのすすり泣き』だけど、何でも男性教員に騙された教育実習生の幽霊だとか」
純一「そういや、毎年実習生は来てるもんな……そういう話があってもおかしくないか」
梅原「騙されたことを恨みに思って、腹いせにトイレで命を絶ったとかで……」
田中「う、うん」
梅原「その男性教員どころか、世の中の男全員に対して、恨み言を繰り返すそうだ」
棚町「ウジウジした幽霊ねぇ」
純一「いや、幽霊ってそういうもんじゃないかな?」
46 :
モジャルートとな
47 = 4 :
>>1は田中さん派
48 = 1 :
梅原「で、最後に『夜のプールに蠢く影』だけど……」
田中「うん」
梅原「これは……デマみたいだな」
純一「そうなのか?」
梅原「あぁ。どうも、大会前に遅くまで練習していた水泳部員じゃないか?って話だ」
棚町「なぁ~んだ、つまんないの」
純一「それじゃあ、実質『五不思議』になるのか?」
梅原「う~ん、そうなっちまうなぁ、これまでの調査結果だと」
田中「ずいぶんと減っちゃったね」
棚町「『幽霊の正体見たり枯れ尾ひれ』って言うじゃない」
純一「それを言うなら『枯れ尾花』だろ」
棚町「細かいわね~ 似たようなもんでしょ」
梅原「まぁまぁお二人さん。……で、そろそろ行かないか?」
49 = 1 :
純一「もうそんな時間か?」
田中「少し早くないかな?」
梅原「ちょっと早いかもしれないけど、何が起こるかわからないだろ?」
田中「……な、何か起こるの?」
棚町「ちょっと、あんまり恵子のこと、怖がらせないでよ」
梅原「すまんすまん。まぁ……何もないと思うけど、一応念のために……な」
純一「まぁ、ギリギリに行くよりはいいんじゃないかな?」
棚町「それもそうね……それじゃ行きましょ。二人ともゴチソウサマ♪」
梅原「お、俺たちが払うのか?」
棚町「あったり前でしょ~♪ あ、パフェの分は大丈夫だから」
純一「最初に言ったと思うけど、僕あまりお金持ってないぞ」
田中「ねえねえ。薫、悪いよぉ~」
棚町「大丈夫だって。これぐらいの甲斐性がないとモテないよ?」
50 = 1 :
梅原「かぁ~っ、そう来るか! ……しょうがない、ここは俺が大将の分も立て替えとくぜ」
純一「す、すまん、梅原」
棚町「てーんきゅ♪」
田中「ほんとにいいの?」
梅原「大将、その代わりに新作のお宝本……頼んだぜ?」
純一「わ、わかった」
棚町「あんたたち、それがなきゃモテるのに……」ボソッ
梅原「……ん? 何か言ったか?」
棚町「なんでもな~い」
田中「ふふふっ」クスクス
みんなの評価 : ☆
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