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    元スレ億泰「幻想御手…? こいつぁ違うぜぇ~」

    SS覧 / PC版 /
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    みんなの評価 : ★★★
    タグ : - ゆとり社員 + - よつばと + - ジョジョ + - 億泰 + - 木山 + 追加: タグについて ※前スレ・次スレは、スレ番号だけ登録。駄スレにはタグつけず、スレ評価を。荒らしタグにはタグで対抗せず、タグ減点を。
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    151 = 128 :

    ■原子力実験所前・広場

    巨大な剣のように尖らせた力場の塊を電撃で破壊し距離をとる御坂。
    ぽたりと大粒の汗が額を流れ落ちる。

    御坂美琴が疲労している原因のひとつはここから立ち去ろうとしない『一般人』の存在だった。

    虹村億泰から幻想猛獣を引き離すように攻撃を打ち消しながら動き回っていたせいで想像以上の体力が消耗。

    ぜぇぜぇと荒い息をつく御坂。

    そしてもうひとつの原因。
    それは一万人の怨念のようなイメージを至近距離で受け続けた精神的な疲弊だった。


    「ntns欲sr」
    「n羨rls」
    「gw苦dgz」
    「助wsdpl」
    「jed救zj」

    御坂「あぁもう! ホンっとキリない!!」

    苛立も混ぜながら大きな電撃を放たんと身構える御坂。
    その時だった。

    億泰「アホかてめぇ!! なにボケッとしてんだぁっ!」

    御坂の背後に大きな怒声が叩きつけられた。

    152 = 149 :

    むむむ

    153 = 128 :

    振り返った御坂の目に飛び込んできたのは猛烈な勢いでこちらに駆け寄ってくる億泰の姿。

    御坂「なっ!? 危ないから離れててっ言ったでしょ!」

    疲弊した御坂美琴は気づいていなかった。
    死角からこっそりと回りこむように地を這う一本の悪意に。

    獲物を見つけた蛇のように鎌首をもたげ、勢い良く美琴に迫るは赤ん坊の腕を模した触手。

    御坂「へっ!? いつの間にっ!? つーかヤバッ!」

    ようやく己に迫るそれを見て目を丸くする御坂だったが…

    億泰「ンなこという暇あんならよぉ~ 避けろっつーんだよぉーッ!!」

    間一髪。
    御坂の襟首を掴んだ億泰が引き抜くようにして後方に放り投げる。

    そのまま軽々と数メートルは宙を飛び、尻餅をつく御坂。

    御坂「っ! 痛テテ… もうちょっと優しくしなさいよねー」

    痛む腰をさすりながら立ち上がる御坂。

    御坂「………え?」

    そこには信じ難い光景が広がっていた。

    154 = 128 :

    ごえん寝るす
    もし残ってたら再開は明日の午前中って感じになると思うますです
    残ってたらレベルアッパーまではvipで、落ちたら制速ってスタンスは変わってないんで保守めんどくさかったら落としてくださいな。

    155 = 148 :

    おつ

    157 :

    明日って今さ!!

    159 :

    乙。

    YOU!VIPで完結させちゃいなよ!!

    160 :

    VIPで完結させるために保守ッ!!

    161 :

    ほすほす

    163 :

    ほす

    今回は割と短そうだな

    165 :

    “保守する”と心の中で思ったならッ!その時スデに行動は終わっているんだッ!

    いいかッ!よく見てろ!!!

    ダンッ! ダンッ! ダンッ!(クリック音)

    よし!保守『したッ!』

    166 = 148 :

    ドララ

    167 :

    >>165兄貴の言ったこと、今理解した……

    頭でなくっ!心でっ!

    ポチッポチッポチッポチポチッ(プッシュ音)

    ポチッポチッポチッ(プッシュ音)
    ポチポチッ(プッシュ音)

    保守『した』っ!

    168 = 165 :

    保守は…お前に…ある…ぞ…やるんだ…>>167…オレは…お前を…見守って…いるぜ…

    170 :

    億泰がさっさとスタンド使ってりゃこんな苦戦することはなかっただろうにw

    171 :

    スゥ~~
    ハ~~~~~
    スゲーッ 爽やかな気分だぜ
    新しい保守をしたばかりの 正月元旦の朝のよーによォ~~~~~~ッ

    172 :

    >>153

    億泰「う…うおおおおおッッ!?」

    触手から無数に生えた赤ん坊のような小さな手に捕らわれる億泰。

    グジュグジュと耳障りな音を発する手は食虫植物のようにゆっくりと億泰を取り込み始めていたのだ。

    億泰「ヤッヤベーぜこいつはっ! ビクとも動けねぇ~」

    踏ん張る億泰だったが、抵抗むなしく幻想猛獣の本体に呑み込まれはじめる。

    御坂「ご、ごめん…あたしそんなつもりじゃあ…」

    結果的に自分の身代わりとなってしまった億泰。
    幻想猛獣のうちに引きずり込まれていく億泰に向かい震えた声で謝る御坂。

    だが。

    億泰「気…気にすんじゃあねぇぜぇ… オマエのせいじゃあねえ…」

    無数の手に身体を固定され、ズブズブとその肥大した肉の塊に取り込まれながらも億泰が返事をした。

    御坂「でもっ! 私のせいで!」

    気休めのような優しい言葉を否定しようとする御坂。
    しかし、それを聞いた億泰の声が静かにそれを遮った。

    173 :

    おはよ

    174 = 172 :

    億泰「オレじゃなくてもよぉ… きっと『アイツ』だって同じことをしてたはずだしなぁ…」

    御坂「…え」

    そう呟く億泰。
    御坂の脳裏に映ったのは、ある少年の後ろ姿だった。

    馬鹿で無鉄砲で飄々としているツンツン頭。
    自分のことを『超電磁砲』としてではなく、一人の少女として相手をしてくれた初めての少年のことを。

    言葉を失った御坂に向かい、さらに億泰が語りかける。


    億泰「『アイツ』ならよぉ… きっとこう言うはずだぜェ…」

    億泰「『悲しんでる暇があるなら…自分の手で切り拓けよ!』ってなぁ~…」


    そこまで言ってチラリと遠く離れた高架下を見る。
    そこには佐天と初春、そして見知らぬ女性が呆然とこちらを見ていた。

    175 = 172 :

    ■幹線道路・高架下

    佐天「…うそ」

    初春「に、にじむら…さん?」

    目の前で起きている事実を認められずぺたんと尻餅をつく佐天と初春。

    もはや億泰の身体の殆どはAIMバースト…幻想猛獣に取り込まれていた。

    首だけを動かしてこちらを見た億泰の口元が動く。
    しかしその呟きは佐天と初春に届かず、虚空に消える。

    木山「馬鹿な… 拡散力場の塊が人を取り込むのか?」

    ある意味では一番驚いていたのは木山だった。
    ネットワークの塊、AIM拡散力場の集合体が人間を取り込むなど考えられることではない。

    しかし、現実は無情にも木山の推測をまたしても裏切っていた。

    176 = 172 :

    ■原子力実験所前・広場

    佐天と初春に向けて何事かを呟いた億泰が再び御坂に視線を戻す。
    真っ青な顔で…それでも視線をそらすことなくこちらを見つめている御坂美琴。

    黙りこくった御坂を鼓舞するように口を開く億泰。

    億泰「…オマエならよぉ~ 判ってるはずだよなぁ~?」

    億泰「今一番守らなきゃあいけねえのが… 何なのかってことをよぉ」

    それは御坂に決意を促す言葉。
    その言葉は確かに御坂美琴に届いた。

    少女の瞳に映る意志を、決意を確認して、空を見上げる億泰。
    真っ青に晴れ渡った空に目を細めながらポツリとちいさく呟いた。


    億泰「あばよ……『  』」


    かけがえのない親友に向かいそう別れの言葉を口にしたのとほぼ同時。
    肉の塊に埋もれていくように億泰の身体は完全に幻想猛獣の内部へと取り込まれ…消えた。

    177 = 135 :

    ふがふが

    179 = 172 :

    億泰が幻想猛獣に取り込まれた途端、その場にいる全員の頭の中を雑音が駆け巡る。
    間断なく流れていた一万人の負の感情。
    それが塗りつぶされていくように変わっていく。


    それは虹村億泰の記憶。


    ――『おやじのやつ…また億泰を殴りやがったなっ! クズめっ!』

    ――『10年間だっ! 俺達兄弟はッ! 10年間もの間っ! 欲望に魂を売った肉の塊みてえな親父と共に暮らしてきたんだっ!』

    ――『親父だからこそ…やりきれねえんだ… せめてフツーに死なせてやりてえって気持ちがあんだ…』

    ――『俺にさわるんじゃあねえっ! 億泰ッ! おめーも引きずり込まれるぜっ!』


    それは実の父親に虐待され続けてきた力ない兄弟の記憶だった。

    父を救うために父を殺す方法を探し続け、非道に堕ちた兄の記憶だった。

    そして…その身を呈して兇手から弟を救った兄との別れの記憶だった。

    180 = 172 :

    それは虹村億泰の記憶。

    ――『仲間だどっ! オラたち同じ力をもつ仲間だよねぇ~っ!』

    ――『目が醒めたど…オラ欲に目がくらんでた…』

    ――『よかったら弁当だけ買って一緒に来ればいいどっ』

    ――『オラが守るどっ! 『パパ』と『ママ』をっ! 『この街を』守るんだどっ! 』


    それは友情を履き違えていた小柄な少年との記憶だった。

    両親以外に認められることがなかった孤独な少年だった。

    一人でランチを食べることに何の疑問も抱かなかった後輩と共に悪ふざけをした記憶だった。

    そして…父と母を、この街の平穏を守ろうとして散っていった友人との別れの記憶だった。

    181 :

    重ちー

    182 :

    最後の記憶って億泰が知りえない情報じゃね

    183 = 172 :

    >>182
    うん、そうなんだ。
    だが頼む!そこは目を瞑ってくらしあ

    184 = 172 :

    少女たちの頭の中に流れるイメージは億泰が抱えていた悲しい記憶そのもの。

    普段の態度からは想像がつかないほどの重く辛い想い出だった。

    言葉もなく立ちすくむ少女たち。


    そして…動かなくなったのは幻想猛獣も同じだった。

    幻想猛獣「ギ…ギィィヤアアアァァァァァァッッッ!!!」

    耳をつんざくような物凄い叫び声をあげる胎児の形をしたAIMバースト。
    苦痛に耐えられないような悲鳴をあげながら幻想猛獣の全身がブクブクと膨れ上がり、肥大する。

    幻想猛獣「キィィヤアアアァァァァァァッッッ!!!」

    まるで内部で爆発が起きているかのように肉が盛り上がり…そして『弾けた』

    ボタボタと周囲に肉片を撒き散らす幻想猛獣。

    吹き飛んだAIM拡散力場の欠片が雨のように地面を叩く。

    185 :

    力場に肉体ってあるの?

    186 = 172 :

    だが、それで終わったわけではない。
    幻想猛獣はいまだそこに存在していた。

    四散した肉片をそのままに、再生をはじめる幻想猛獣。
    数回まばたきができるほどの僅かな時間で先程と同じ巨体を取り戻す。

    そしてまたゆっくりと動き始める幻想猛獣。
    その歩みの先にショートカットの少女が立ちはだかる。

    御坂「自爆…ってわけでもないようね」

    御坂美琴の見据える先に立つは先程と変わらぬ巨体を揺らす幻想猛獣の姿。

    御坂「ごめん。 恨んでくれても構わない」

    ポツリとそう呟く御坂。

    187 :

    いっつも思うんだけど
    ザ・ハンドの右手でつかまれて消えた物ってドコ行くん?
    俺頭悪いからわかんねーよ

    188 = 172 :

    小さなコインをその手に握り、構える御坂。

    御坂「原子力施設の破壊だけは…させるわけにはいかない」

    それは幻想猛獣を億泰諸共、超電磁砲にて貫くことを意味していた。

    御坂「人を殺しちゃえばきっと…私は一生笑えなくなる」

    『お姉様がお姉様ではなくなってしまう…そんな予感がしてならないですの…』
    人知れず呟いた黒子の小さな言葉。

    御坂美琴は一人の少年を思い浮かべる。

    御坂「アイツなら…あの馬鹿なら…アンタを救えたのかもしれない…」

    あの少年ならばきっと現状を打開してくれる…御坂美琴はそう思う。

    御坂「でも」

    だが、この場に彼は…上条当麻はいない。

    御坂「私はアイツじゃないんだ…………ごめん」

    静かに懺悔しながら超電磁砲を撃ちだすため指先に電撃を集中しだす御坂。


    …その時だった。

    189 = 165 :

    >>187
    ガオンッ

    190 = 167 :

    >>187
    俺も頭悪ぃからよぉ~
    よくわかんねぇけど、でもよぉ~
    『消える』って事だけは確かだぜ

    191 = 172 :

    【まったく…どこまでも馬鹿な弟だ。 だが……ちょっとは成長したか】

    どこからか。

    【しししっ でもさっきの億泰さんは中々カッコよかったど】

    声がした。


    幻想猛獣の思念のように響く二つの声。
    だが、AIMバーストの垂れ流す思念とは、ある一点が決定的に違っていた。

    マイナスな感情を吐き出す幻想猛獣と違い、暖かく力強い意志の込められた声。


    御坂「…なに? なんなの?」


    突如響いた正体不明の声に驚く御坂は違和感に気付く。

    辺り一帯でもぞもぞとナニカが動き出していたのだ。

    …それは爆散し、無数にはじけ飛んだ幻想猛獣の肉片。

    AIMバーストの肉片から生まれ出てくるようにして姿を現したモノを見て御坂は声を失う。

    192 = 185 :

    想像したらキメェ

    194 :

    これって皆にスタンドのことバレたってことでおk?

    195 = 172 :

    ずらりと幻想猛獣に向かう小さな影。


    …それは武装した兵士。

    【整列しろっ! バッド・カンパニィーッ! 攻撃準備だぁッ!】

    幻想猛獣の体内から響く雄々しい声に指揮をされ幾何学の形に整然と並ぶ軍隊。

    小さな兵士の手に握られているのはM-16カービンライフル。

    パラパラと独特のローター音を鳴らしながら宙を旋回するはAH-64攻撃ヘリ。

    キャタピラ音を鳴り響かせながら砲塔を向けるはM1戦車とT-55戦車。


    …それは異形の戦士。

    【ハーヴェストッ! 油断するんじゃあないどっ!】

    まだ声変わりをしていないであろう少年の声が大気を震わせる。

    異形の戦士は腕を大きく広げ、幻想猛獣の前に立ちはだかる。

    太い縞のはいった特徴的なカラーリングは生物ならば誰しも恐れる自然界での警戒色。

    4本の腕を持つ無数の小人が幻想猛獣を取り囲む。

    196 = 148 :

    スタンド無双を期待

    197 = 172 :

    ■幹線道路・高架下

    四散した幻想猛獣の肉片から生まれでたモノを見た木山がボソリと呟く。

    木山「あれに常識が通用しないことなど…判っていたはずだった」

    木山「…一万人のAIM拡散力場が触媒になっているんだ。 何が起こっても不思議ではない」

    木山「意志と力の塊であるAIMバーストならば…どのような能力をふるってもおかしくはないと…そう思っていた」

    木山「…だが」

    そこまで言って天を仰ぐ。

    木山「これは…いったいどういうことなんだ?」

    それは奇しくも御坂美琴が口にした『怪獣映画』のワンシーンのよう。
    体長数十メートルに達しようとする幻想猛獣に立ちはだかるのは無数の兵士と戦士の混合部隊。

    198 = 172 :

    ■原子力実験所前・広場

    【全隊~~~~~~~~ッ! 攻撃態勢にうつれッッ!!】

    【おまえたちっ! 気ぃ抜くんじゃないどっ!】

    幻想猛獣からの声に従い、アサルトライフルを構える小さな兵士と拳を握る戦士たち。

    AIMバーストの欠片から生まれしものがAIMバーストを討ち滅ぼさんとする光景。
    それは反乱だった。

    「ntns欲sr」
    「n羨rls」
    「gw苦dgz」
    「助wsdpl」
    「jed救zj」

    苦痛の悲鳴をあげながら足元に散らばる己の身体から生まれたものを見下ろす幻想猛獣。

    自分の意思を伝える方法をそれしか知らぬと言わんばかりに触手を振り上げる。

    天をさすかのように振り上げられた触手が唸りをあげて落下するのと同時に叫ぶ二つの声。

    199 :

    熱い展開じゃあないか

    200 = 135 :

    ふがふが


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