元スレ佐天「上条さん、か……クリスマスはどうするんだろう」
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351 = 217 :
御坂妹「…さぁ、早く続きを―――」
「―――まず、一手」
御坂妹「――――!?」
「学園都市……第一位の能力者」
黒子「―――一方通行」
一方「…ったく」
御坂妹「――――!?」
一方「…なンで俺がこンな役回りばっかりしなきゃなンねーンだ?」
佐天「……銃弾を……止めた……?」
御坂妹「……っ、あなたは……」
一方「…よう……クローン共」
御坂妹「……っ」
352 = 217 :
黒子「全く…危ないじゃありませんか」
黒子「もっと早く出てきてもらわないと困りますわ」
佐天「……白井さん!」
一方「テメェ……なンならもっと遅めに出てきてやってもよかったんだぞ?」
黒子「…あら、そうですか。私一人を銃弾から守れないなんて…使えない駒ですわね」
一方「守ったろーがテメェ!…大体テメェが長ったらしく喋ってやがるから、タイミングがなァ…!」
黒子「次は言い訳ですか。…はぁ、これだから白髪は」
一方「白髪は関係ねぇーだろ!つーかテメェいい加減にしろよ!」
黒子「ああもう、うるさいですわねぇ」
黒子「…そんなことより」
黒子「…目の前の問題をさっさと片付けてしまいませんか?」
一方「…けっ、切り替えの早ぇーやつ…」
御坂妹「……」
黒子「…さて、いかがいたしましょう?」
御坂妹「……っ」
353 = 217 :
黒子「あなたは、ご存知でしょう?…私と彼が、共闘していたこと」
御坂妹「……」
一方「…ま、テメェらがあのクソガキを拉致なンてしてなけりゃ…」
一方「…ンなことにはならなかっただろうがな」
御坂妹「……」
黒子「…そう、それが、あなたの最大のミスだった」
黒子「打ち止めさんはあなた方を止める最後の手段であり…」
黒子「…それは一方通行の『弱み』として、彼の行動を制限できた」
御坂妹「……」
黒子「そこを押さえたいのはわかりますが……少々、その『副作用』が大きすぎたようですね」
御坂妹「……っ」
黒子「…さて…そろそろ、良いでしょう」
黒子「―――初春」
初春「…っ」ビクッ
354 = 217 :
黒子「…あなただけではないのですよ」
初春「…え…?」
黒子「あなただけが、巻き込まれているわけではない」
初春「…あ…」
黒子「ご覧のように…」
黒子「こんな…私達と関係のないような人も、巻き込まれているんですよ」
黒子「ふふっ、迷惑な話でしょう?」
一方「…全くだ」
初春「……」
黒子「…でも……私は、この関係を絶ちたいとまでは考えません」
初春「…え…?」
黒子「…人間同士の関係の『輪』というのは……繋がっているからこそ、出来るものです」
黒子「…その輪を通して、私達はお互いの存在を感じながら、生きているのです」
初春「……」
355 = 217 :
黒子「…そしてそこには……『信頼』がある」
初春「……!!」
黒子「…お互いに信頼が成り立っているからこそ、私達は繋がっている」
黒子「…だから、その繋がりの中で、誰かが災厄に巻き込まれたとしたなら…」
黒子「…必然的に、私達にも、その影響は出てしまうものだと思うのですよ」
初春「……信…頼……」
黒子「…ええ」
黒子「あなたは、あの時私が言った言葉を…どうやら覚えてくださっているようですね」
初春「……え?」
黒子「…私達は、あなたを信頼しています、と」
黒子「…そう言ったのですよ、初春」
初春「……うっ……」
黒子「…苦しいでしょう?」
初春「…う……うぅ」
黒子「『信頼』と言う言葉は、重たいでしょう?」
356 = 217 :
初春「…っ…」
黒子「あなたがその苦しさから逃れるために、その引き金を引くことは…簡単でしょうね」
初春「…っ…う……」
黒子「…けど」
黒子「…あなたと私達のこれまでの繋がりの中の生活は……もう、戻ってこなくなるんですよ」
初春「……っ!」
黒子「…ねぇ、初春」
初春「……」
黒子「もう一度、言いましょう」
初春「……っ」
黒子「私は…」
黒子「私達は、あなたを信頼しています」
黒子「決して、裏切ったりすることはありません」
黒子「だからあなたも、私達を信頼してください」
初春「――――…」
357 = 217 :
黒子「さぁ、初春」
黒子「―――帰ってきなさい」
初春「………」
佐天「……初…春…?」
初春「………佐天…さん」
佐天「………」
初春「…私」
初春「…佐天さん達の……傍に……居たい……!」
佐天「…初春…!」
初春「………私、もう……戻れないって……」
初春「……こんなことしても…何も……残らないのに……」
初春「…私……私………うっ……うぅ…」
佐天「……いいの、初春」
358 = 217 :
初春「…うぅ…ひぐっ…うっ」
佐天「…初春が…また私の傍に居てくれるって言ってくれただけで…」
佐天「…私はもう……十分だから」
初春「……佐天…さん…?」
佐天「…私の方が……初春にたくさん謝らなきゃいけないし………本当に、辛かった」
初春「…うっ…」
佐天「…でも、もう『ごめんなさい』は、無しにしたいの」
初春「……佐天さん…っ」
佐天「初春…」
佐天「ありがとう、戻ってきてくれて」
佐天「そして……お帰りなさい」
初春「……うっ……ただいま、佐天さん!」ガバッ
佐天「…わっ、ちょっと初春!…痛いよ!」
初春「あ、ごごごめんなさい。…って、佐天さん、どうしたんですか!!ボロボロじゃないですか!」
佐天「ははは……今頃気付いたんだ」
359 = 217 :
初春「わわっ、血が!血が!血が出てますよ!きゅ、救急車!救急車!」
佐天「ちょ、初春!落ち着いて!今そんな時じゃ…」
ガシャリ
黒子「――――っ!」
妹達「………」サッ
佐天「………!!」
初春「………!!」
黒子「…っ、しまっ…」
御坂妹「…良いですね。なかなか感動的で」
佐天「……っ」
御坂妹「それで?いつまでそんな友達ごっこを続けるおつもりですか?」
黒子「…油断しましたね……いつの間に妹達を…」
御坂妹「…いつの間に?その質問はおかしいですね」
黒子「……っ!」
360 = 217 :
御坂妹「あなた達のまわりには、何人の妹達がいると思ってるんですか?」
御坂妹「正確には…『いつでも』の間違いですよ、白井様」
御坂妹「あなた達の不意をつくことなど、『いつでも』出来る」
黒子「……っ」
一方「…はっ、ちょこまかと動きやがるなァ…」
一方「…なら、テメェら一人一人ぶっ殺して行けばいい話だろ?」
黒子「…待ちなさい」
一方「…あァ?」
黒子「…あなたが今動けば、すぐに初春と佐天さんに危害が及びます」
一方「……ンなもン、俺には関係……」
黒子「……」
一方「……はぁ。わーったよ」
御坂妹「……ふふっ、残念ですね」
御坂妹「ここまで来て、あなたの後輩が殺されようとしているのに、何もできない」
黒子「……」
361 = 217 :
御坂妹「もう、これで終わりに―――」
黒子「あなたは」
御坂妹「……はい?」
黒子「…自分が追い詰められていることを、まだ自覚されていないのですか?」
御坂妹「……何を言っていらっしゃるのですか?」
御坂妹「私が追い詰められている?…逆でしょう?」
黒子「言ってる意味がわからないということは、つまり、そういうことなのでしょうね」
御坂妹「……何を…言って」
妹達「―――うあああ!!」
御坂妹「………!?」
黒子「…まだわからないですか?」
御坂妹「!……あの……電気は……」
黒子「―――2手、3手」
ビリリ
362 = 217 :
黒子「学園都市、第三位のレベル5の能力者」
黒子「…『超電磁砲』こと…」
黒子「…御坂美琴」
美琴「……お待たせ」
佐天「…御坂さん!!」
白井「御坂さん!」
黒子「――――そして」
御坂妹「……!?」
トコトコ…
黒子「…20001番目の妹達…」
黒子「…ラストオーダー」
打止「…メリークリスマス」
363 = 217 :
佐天「ミサカちゃん!」
御坂妹「……っ」
美琴「……さてと」
佐天「…御坂さん…」
美琴「…佐天さん!…ひどい怪我じゃない!」
佐天「あ…あはは。ちょっと、色々ありまして…」
美琴「…佐天さん…私…」
佐天「…?」
美琴「…私ね……あなたに、仮がある」
佐天「……」
美琴「…とっても大きな、仮がね」
佐天「……」
美琴「だから…ちょっと待っててね」
美琴「…利子付きで…返してあげるから」
365 = 217 :
御坂妹「……お姉さま」
美琴「……」
御坂妹「……怒っていらっしゃるようですね」
美琴「…ふふっ」
御坂妹「……?」
美琴「あんた……何言ってるの?」
美琴「…私は、怒ってなんかないわ」
御坂妹「……え?」
美琴「…私はただ、監禁されて………知り合いをこれだけ傷つけられて……」
美琴「―――ぶちギレてるだけよ」
御坂妹「……!」
美琴「…あんたたちがやってしまったことは、私にも責任がある」
美琴「だから……しっかりとお仕置きをしないとね」ビリリ
366 = 217 :
御坂妹「…っ」
御坂妹「しかしながら……お姉さま」
美琴「…何?」
御坂妹「…そういうお姉さまも、私と同じようなことをなさったのでは?」
美琴「……」
御坂妹「……1ヶ月前、ここにいる佐天様を抹殺しようとしたのは…」
御坂妹「…他でもない、あなたでしょう?」
美琴「……」
御坂妹「そんなお姉さまなら、私がどんな気持ちか……わかっていただけるのではないですか?」
美琴「……」
御坂妹「あの方を奪われてしまった気持ちが…」
御坂妹「どうしようもない憎い気持ちが……あの時のお姉さまにもあったでしょう?」
美琴「……」
御坂妹「…なら、お姉さまと私は同じ……」
佐天「―――違う!」
367 :
お仕置き///
368 = 217 :
御坂妹「…!」
佐天「…御坂さんは…あなたとは、違う…!」
美琴「……佐天さん?」
佐天「…確かに…あなたがやってることと、御坂さんがやったことは、同じようなことかもしれません」
佐天「…初春を惑わし…利用したり……私を、殺そうとしたことや……その動機も」
美琴「……っ」
御坂妹「……」
佐天「……でも御坂さんは、私に一人で向かってきました」
御坂妹「……」
佐天「…あなたみたいに複数で…集団で私を殺そうなんて、考えていない」
美琴「…佐天さん…」
御坂妹「……」
佐天「…1ヶ月前は…最終的には私と御坂さんとの、勝負でした」
佐天「…でも…あなたのは、勝負ですらない」
佐天「ただの一方的な暴力で解決しようとする……猟奇的な考えしかしてない」
369 = 217 :
御坂妹「……黙ってもらえますか?」
御坂妹「人を殺すのに、やり方など関係ありませんよ。…それに…」
御坂妹「あなたのような人に、とやかく言われる筋合いはない」
佐天「…それでも…あなたは御坂さんとは…違う」
御坂妹「…黙れと……!」ガシャリ
打止「…待って」
御坂妹「…!」
打止「…怒っちゃ、いけないと思うってミサカはミサカは言ってみたり」
佐天「…ミサカちゃん…」
打止「…久しぶりだね、お姉ちゃん」
佐天「…良かった…無事だったんだね」
打止「うん!ミサカはミサカは大丈夫!…それより、あなたの方が…」
佐天「…あ、私は…心配しなくていいよ。もう、血も止まったし…」
打止「……」
打止「……マフラー」
370 = 217 :
佐天「…え?」
打止「……返すね?」
佐天「…え…ミサカちゃ…」
打止「…よいしょ……これでよし」
打止「…やっぱり、このマフラーはあなたが着けてた方が似合うの」
佐天「…ミサカちゃん……ありがとう」
打止「ううん。いいの……ただ」
佐天「……?」
打止「…ミサカはまた、たこ焼き食べさせて欲しいの」
佐天「…!」
打止「…一緒に、また食べたいの」
佐天「…うん。約束…したもんね」
打止「えへへっ、ありがとう」
黒子「出費がかさみますわね、佐天さん」
佐天「あはは……望むところです」
371 = 217 :
黒子「…ふふっ……さて」
黒子「…何か言いたいことでもありますか?」
御坂妹「……」
黒子「…ご覧のように…こちらには、レベル5の能力者が二人と……ラストオーダー」
黒子「そして、あなたが最後に使おうとしていた初春も、取り返しました」
御坂妹「……」
黒子「…負けです」
黒子「あなたの、負けですよ……妹達」
御坂妹「……ふっ」
黒子「……」
御坂妹「…私の負けですって?」
御坂妹「冗談を言うのはやめてください」
黒子「……」
372 = 217 :
ザッ
打止「…うわっ」
妹達「動かないでください」
佐天「…!ミサカちゃ…」
妹達「…あなたもです」ガシャ
佐天「……!」
一方「……チッ」
美琴「…(レールガンで…)」
御坂妹「―――お姉さま」
美琴「…!」
御坂妹「申し訳ありません。あなたにも動かれるとやっかいですので、そこでじっとしていてもらえますか?」
美琴「……っ」
御坂妹「……同じことの繰り返しですよ、白井様」
黒子「……」
373 = 217 :
御坂妹「…あなたは私達の負けだと言いますが…」
御坂妹「…いくら強い駒を用意したところで、その駒自体は取れなくとも…」
御坂妹「…その駒の『弱味』はいつでもこちらで握ることができる」
黒子「……」
御坂妹「私達が追い込まれることなど…ありえないんですよ」
黒子「………そうですか。それは仕方ありませんね」
御坂妹「……」
黒子「では、先に一つご確認しておきたいことがございますので、よろしいですか?」
御坂妹「…何でしょう?」
黒子「……1ヶ月前」
黒子「…お姉さまに、『マフラーをプレゼントすればいい』と言ったのは………あなたですか?」
佐天「(…え…)」
美琴「……!」
374 = 301 :
このSSのKJさんは某白い人並みに空気だな
375 = 217 :
御坂妹「…………そうですが」
黒子「なるほど……では…」
黒子「……あの殿方に『カップル優待券』を渡したのも、あなたですね?」
佐天「……!?」
美琴「……!!」
黒子「…佐天さんに聞いた話では…上条当麻がその券を入手したのは…」
黒子「…『道を歩いていたら、誰か知らない人に渡された』ということです」
御坂妹「……」
黒子「…お姉さまによれば、あの券はなかなか手に入らないものだったようですが…」
黒子「…そんなものを、わざわざ道を歩く見ず知らずの人に、果たして貰える物なのでしょうか」
御坂妹「……」
黒子「…なら、その券を渡した人物というのは…」
黒子「もしかしたら、何か意図があって、上条当麻にその券を渡したんじゃないかと思いましてね」
御坂妹「……ふふっ、お得意の推測ですか?」
黒子「……」
376 = 217 :
御坂妹「………私が、渡しましたよ」
佐天「…!」
美琴「…!」
御坂妹「何故だかわかりますか?…佐天様とお姉さま様」
美琴「……あんた、まさか…」
御坂妹「…私は…上条当麻様のお気持ちが、わかっていました」
美琴「…!」
御坂妹「あの方の傍にいるうちに、段々とわかってしまったのですよ…」
御坂妹「…その好意が、佐天様に向いているということが」
佐天「…!」
御坂妹「一度は…諦めかけたんですがね」
御坂妹「しかし、どうしても……その好意が私に向かないことが……嫌になりました」
御坂妹「……そこで、同じようにあの方に好意を持っているであろう、お姉さまを……利用した」
佐天「なっ…!」
美琴「……!」
377 = 217 :
御坂妹「…正確にはお姉さまには私はこう言ったはずですよね?」
御坂妹「『マフラーをプレゼントして、受け取ってもらえなかった場合は、選んでもらえばいい』と」
御坂妹「『彼にもし、1ヶ月以内に好きな人が出来れば……その人にマフラーを渡し…』」
御坂妹「『…もし、それが出来なければ……マフラーを返してもらって、お姉さまを選んでもらえばいい』と」
美琴「……」
御坂妹「結果は、最初からわかっていましたからね」
御坂妹「…あの方は、きっと佐天様にマフラーを渡すだろう、と」
美琴「……っ」
御坂妹「…そして、お姉さまは、あるファミレスの券を手に入れた」
御坂妹「…それが、例の限定の『優待券』」
佐天「…!」
御坂妹「…当然、渡すであろう相手は決まっている」
御坂妹「…しかし…当然、彼が断るであろうこともわかっていました」
美琴「……」
御坂妹「なぜなら…私が彼に……既に券を渡していたからです」
378 = 217 :
佐天「……!」
黒子「……それは、あなたの正体がバレないように渡したのですか?」
御坂妹「ええ…変装は結構得意なもので」
御坂妹「…そしてその券と、マフラーを持った彼が行き着く先……そこに、佐天様がいるのも、わかっていました」
佐天「……!」
御坂妹「…もう、お分かりですよね?」
御坂妹「そこからは、負の連鎖の繰り返しです」
御坂妹「…マフラーを佐天様に渡したこと、佐天さんと一緒に優待券を使ったこと…」
御坂妹「…それに対してのお姉さまの佐天様への嫉妬。そして、嫉妬から憎悪に、憎悪から殺意に…」
御坂妹「…あのように、お姉さまが狂ってしまわれることも……わかっていました」
佐天「……!!」
美琴「……あん…た…っ」
御坂妹「…お姉さまには…佐天様をあのまま消し去っていただこうと思っていたのですよ」
佐天「…!」
御坂妹「…お姉さまが佐天様を亡き者にしてしまえば……あの方がそれを知れば、お姉さまのことを、あの方は当然許すことはないでしょう」
379 :
それにしても肝心の主人公はなにやってんだ・・・
380 = 217 :
美琴「……」
御坂妹「…そうすれば、後は傷心の彼を、私が奪ってしまえば…」
御坂妹「…私の望みは、叶えられたんですよ」
佐天「…なんて…こと…」
美琴「…っ」
御坂妹「しかし…佐天様は生きていた。…それは、予想外でした」
佐天「……」
御坂妹「…腹が立ちました」
御坂妹「…計画通り行けば、もう存在すらしていない佐天様は生きていて……更には、お姉さまと和解までしてしまった」
御坂妹「…そして、当然のように、彼と付き合い始めた」
佐天「……」
御坂妹「…こんな事実を知って……私が…黙っているとでもお思いですか?」
黒子「…それであなたは、今日のこの日までに……お姉さまや打ち止めさんの監禁…」
黒子「…佐天さんと最も身近にいる友達の初春の洗脳といった計画を企て……自分の手で、佐天さんを抹殺しようとしたと?」
御坂妹「…正解です」
381 = 217 :
御坂妹「…ああ、それと。お姉さまを今回監禁していたもう一つの理由ですが…」
黒子「……?」
御坂妹「…元々私は……佐天さんだけでなく、お姉さまといったライバル全てを…」
御坂妹「―――順に抹殺して行こうと考えていた」
黒子「な…!」
美琴「……!!」
佐天「…!!」
御坂妹「…もちろん、入れ替わったのはあなた達を監視するという目的がありましたが…そんなもの、後付けに過ぎません」
御坂妹「そしていずれは……その関係者であるあなた方も、同じように始末しようと考えていましたしね」
黒子「……とことん、狂ってますわね」
御坂妹「…ふふっ、言ったでしょう?」
御坂妹「私には、全てを犠牲にしてでも手に入れたい物があると」
黒子「……そんなことを……あの方が、許すとお思いですか?」
御坂妹「……最初から許して貰おうとなど、思っていません」
御坂妹「…どちらにしろ、あなた方にはここで死んでいただきますから」
382 = 217 :
黒子「……はぁ」
黒子「あの時のお姉さまと同様…。あなたも、冷静に考えられる精神を既にお持ちになっていらっしゃらないようですね」
御坂妹「……いいえ、私は冷静です。冷静に考えた上で言っているだけのこと」
御坂妹「…今さら…これ以上何を…」
黒子「…み……です」
御坂妹「……はい?」
黒子「『詰み』です」
黒子「言ったでしょう?『駒』は、揃っていると」
御坂妹「…何が…」
黒子「『王将』を詰むための布石は…もう既に打ってあります」
御坂妹「……今さら何を言って…」
黒子「一つ一つ、自分の駒の行く先を読み…一つ一つ、その駒を進めていく」
御坂妹「……」
黒子「そして…、じわじわと……尚且つ、確実に…」
黒子「…相手に悟られないように、動きを奪う」
383 = 217 :
御坂妹「…何をおっしゃっているのですか?」
黒子「ふふっ、いえいえ…。ただ……困っているのですよ」
御坂妹「……?」
黒子「…いつまで経っても……自分が完全に詰まれていることを、認めようとしない、わがままな『王将』がいらっしゃるので」
御坂妹「…っ、なにを」
黒子「あなたの敗因を言っておきます」
御坂妹「――――?」
黒子「…たかが」
黒子「『たかが一万人程度』で……私達に勝とうなどと、考えたことですよ」
御坂妹「…なっ…」
黒子「―――最後の一手です」
御坂妹「――――!」
384 :
しゃべり過ぎ
佐天さん死んじゃうww
385 = 217 :
「…こんなとこでクリスマス会か?」
―――『王将』を詰ませる
「…ったく、こっちは彼女に待ちぼうけ食らってよ…」
―――最後の一手
「一人でたこ焼き買ってるって言うのに…」
―――その駒
「…俺を差し置いてクリスマスパーティーとは…」
―――その名を
上条「…随分な扱いじゃねーか」
黒子「―――『幻想殺し』の…上条当麻と申します」
387 = 275 :
上条さんキターーーーーーーー!!!!!!!
388 = 217 :
御坂妹「―――!!」
佐天「―――上条さん!!」
美琴「あんた…!」
一方「…テメェ…」
初春「……上条さんっ」
打止「やっと来たの!」
上条「おう、皆さんお揃いで」
上条「…それにしても、えらい大所帯だな、このパーティー会場は」
佐天「上条さん…!」
上条「佐天さん……これまた、ひでぇ怪我じゃねーか」
佐天「…あ、いえ…大丈………あ……れ…?」フラッ
上条「…おっと」ポスッ
初春「佐天さん!」
佐天「…あ…………」クタッ
389 = 217 :
初春「佐天さん!!佐天さん!!」
黒子「大丈夫…眠っただけですわ。直に救護もきます」
上条「おまえな……携帯で俺を呼び出したかと思えば……佐天さんはこの様だし…」
上条「……おまけに、悪い話も立ち聞きしちまったし…」
上条「…一体どういうことだ?」
黒子「…そういうこと、ですわ」
上条「……はぁ。言うと思ったけどな」
一方「……テメェ」
上条「…おう、おまえか。何してんだこんなとこで」
一方「俺はテメ…」
打止「私達はそのお姉ちゃんを助けに来たの!!ってミサカはミサカは言ってみたり!」
上条「…へぇ。そうか」
打止「うん」
上条「…ありがとな」ナデナデ
打止「…えへへ」
390 = 217 :
一方「……おい」
上条「ん?なんだ?おまえも頭撫でて欲しいのか?」
一方「…っざけンなテメェ!誰のせいで俺たちが…」
上条「…悪かったよ」
一方「…っ」
上条「…ホントに、すまなかった」
一方「……はっ。謝って済むンなら、俺はこンなに苦労してねーよ」
上条「…はは、いやいや…それにしても…」
一方「……?」
上条「……あほ毛か…」
打止「…?」
上条「……なるほど、ね……やっぱ、俺にも関係あることだったんだよな…」
美琴「……あんた」
上条「…ようビリビリ。久しぶりじゃねーか」
391 :
御坂妹放置wwwwwwwwwwwwwwwwwwww
392 = 217 :
美琴「……来るのが、遅いわよ…」
上条「……知らなかったか?主役は遅れて現れるもんだぜ」
美琴「……っ、あんた」
上条「…わかってるよ」
美琴「……」
上条「……わかってる」
上条「……だから、ちょっと待ってろ。…すぐ、片付けるからよ」
美琴「……バカ」
御坂妹「……」
上条「……よう」
御坂妹「……」
上条「…クリスマス、楽しんでるか?」
御坂妹「……はい」
上条「そりゃあ良かった」
393 = 217 :
御坂妹「……聞いていたんでしょう?」
上条「…何のことだ?」
御坂妹「…私が…お姉さまを利用したこと」
上条「……」
御坂妹「…初春様を利用して佐天様を、2度も殺そうとしたこと」
上条「……」
御坂妹「…聞いていたんでしょう?」
上条「……」
御坂妹「……あなたは、私を……」
上条「…ははっ」
御坂妹「……!」
上条「馬鹿だなぁ、おまえは」
御坂妹「……」
上条「――くだらねぇテメェの妄想で勝手に進んだ話になんざ、俺は興味ねぇーんだよ」
394 :
しえん
395 = 217 :
御坂妹「……!」
上条「んなことより……さっさと始めようぜ」
御坂妹「…え…?」
上条「何ボーッとしてんだ?」
御坂妹「……?」
上条「―――戦えよ」
御坂妹「―――!」
上条「俺と、戦え」
御坂妹「……何を…!」
上条「テメェこそなんだ?散々俺の知り合いを妹達とぐるになってボロボロにしたくせに…」
上条「…俺とはやれないってか?」
御坂妹「…当たり前です…あなたは私の…」
上条「…ふざけんな」
御坂妹「…!」
上条「今、俺はテメェの大好きな喧嘩をわざわざ買ってやってんだよ」
396 = 217 :
御坂妹「…っ」
上条「さぁ―――その銃で、俺の心臓を貫いてみろよ」
御坂妹「……っ!!」
上条「やってみせろよ」
上条「……佐天さんの体にやったように」
御坂妹「……それ…は…っ」
上条「―――やれってんだろうがァ!!」
御坂妹「―――!!!」
上条「……」
御坂妹「……っ、……うっ……」
上条「……」
御坂妹「……できま……せん」
上条「……」
御坂妹「……あなたを撃つことは……できない…」
397 :
しえん
398 = 217 :
御坂妹「……それだけは……でき……ない…」
上条「……」
御坂妹「……っ…」
上条「……あー、すっきりした」
御坂妹「………え?」
上条「…なぁ、聞いてくれよ」
御坂妹「……?」
上条「…今日さ、クリスマスなんだぜ?」
御坂妹「……」
上条「…なのに、待ち合わせの時間を過ぎても佐天さんは来ねぇし……たこ焼きが手に落ちて熱いし…」
上条「…なんでか佐天さんから電話で今さら愛の告白されるし……ツリーは点灯しちまうし…」
上条「…なんか路地の方に来いとか、意味のわからん電話来るし…」
御坂妹「……」
上条「…んで、着いてみたら……大勢の妹達に囲まれて…」
上条「…青白い顔した佐天さんが…クリスマスパーティーやってんだ」
399 = 217 :
上条「…全くよ…。…彼氏放ったらかして、何やってんのかねぇ……このお嬢さんは」
佐天「………スー…スー…」
御坂妹「……」
上条「…情けねぇんだよ」
御坂妹「…え?」
上条「……こうなる前に、助けてやれねぇ自分が」
御坂妹「……」
上条「…前も、同じなんだよな」
上条「…俺の知らない所で、みんな傷付いてて…気付いた時には、もう遅い」
御坂妹「……」
上条「…もう、やめにしてーんだよ。……こんなくだらねぇ……馬鹿みてぇな話を」
御坂妹「……」
御坂妹「…あなたは」
上条「…ん?」
御坂妹「どうして…彼女を選んだのですか?」
みんなの評価 : ★★
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