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    元スレ女「うぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉいぃぃ!」

    SS覧 / PC版 /
    スレッド評価: スレッド評価について
    みんなの評価 : ★★★×4
    タグ : - 許嫁 + - なかなかシリアス + - カオス + - シリアス + - ヤンデレ + - 勇者 + - 吸血鬼 + - + 追加: タグについて ※前スレ・次スレは、スレ番号だけ登録。駄スレにはタグつけず、スレ評価を。荒らしタグにはタグで対抗せず、タグ減点を。
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    51 = 35 :

    展開読めた
    さる防止して寝る

    52 = 1 :

    「ああ、もしかして話ができると思って俺のことを?」

    「そ、それもある。あ、ありがとう」

    「ふーむ、怒らないで聞いて欲しいんだが、それって誤解じゃないか?
      俺より犬と意思の疎通ができる人なんていっぱいいるし、犬とお前はまた違うだろ」

    「そ、それも。桃。か、風邪の時、買ってもらえる」

    「ああ、他にも理由があるのか」

    「き、きっかけ。そ、それ以来、うぉれはうぉまえを、を、を……ストーキング?」

    「ちょっと違うだろ。観察とかじゃないのか?」

    「そ、それ。見てた。見ちゃいました」

    「ふーむ」

    「うぉまえ、面白い。いい年して犬と笑顔で喋れる。気取りがない。優しい」

    「う、うーん、自分ではあんまりそう思えないんだが、お前にはそう見えたんだな?」

    「おぉぅ……惚れた」

    「うーん、お前のイメージする俺と、俺のイメージする俺に差異がある気がしなくもない」

    祖父「……言葉にするからですな」

    「おおう!?」

    53 :

    「おおう!?」

    54 :

    >>16
    お前だけは絶対に許さない

    55 :

    素晴らしい。支援

    56 = 1 :

    祖父「ああ、驚かせてしまってすまないね。珈琲を持って来たんだが
       話が弾んでいたので入るタイミングを見計らっていたんだ」

    「じ、じじいは見たか?壁にじいさんがいて、障子にじいさんがいるのか?でも障子ないぞ?」

    祖父「すまないね、盗み聞きをするつもりはなかったんだが」

    「いえ……でも言葉にするからというのはどういうことですか?」

    祖父「ふむ、字面通りさ。この子が言葉にしたのは君で、君が言葉にするのも君だ
        元々は同じ一つのものを、違う人間が言葉にするから差異が出てしまう」

    「でも、言葉にする前に、それぞれの感じ方、捉え方に違いがありますよね?」

    祖父「それはそうだ」

    「だったら、言葉にする以前の問題な気がするのですが」

    祖父「ほう、なかなか論理的な思考力を持っているね」

    「インテリか?やっぱりインテリゲンチャなのか?」

    祖父「知識ではないよ、知恵の問題さ。高校生にしてはなかなか聡明だ」

    「孔明!逃げろじじい!うぉまえも逃げろ!罠だ!」

    「違うよな、そういうことじゃないよな、話を戻していいか?」

    「おぉぅ」

    57 = 1 :

    祖父「確かに感じ方の違いは、表現としての言葉に先駆けて存在する。それは君が正しい」

    「はあ」

    祖父「だが、互いに感じたイメージをぶつけるフィールドとして、言語空間が存在する
        単純な感情は表情に表れるし、それを互いに読み取ることができるがね」

    「い、犬の人だ。たまに食われる時代や場所がある」

    祖父「そう、犬相手なら言葉はいらないね。単純な感情や欲求なら態度だけでやり取りが可能だ」

    「なるほど、人間が互いに抱くイメージの詳細や、感情の理由は言葉でしかやり取りできないわけですね」

    祖父「そう、先ほどの君とこの子のやりとりのようなレベルでのイメージの交換
        意志の交感は言葉がなければ難しい。だから言葉の規格性が問題になる」

    「英語はわからぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁん!!日本に来たら日本語喋れぇぇぇぇぇ!!」

    祖父「あまりに規格が違い過ぎるとこうなるね。これが大げさだとしても別の言語扱いになる」

    「なるほど、ちょっと難しくなってきましたが、わかる気がします」

    59 :

    頭が弱そうだがそこがかわいい

    60 = 1 :

    祖父「で、見てのとおりこの子の言語規格は、若干の違いがある
        専門性というレベルではなく、我々が普通に、日常的に使っているレベルでだ」

    「時々ドキドキ困る」

    「えっと、確かに色々と逸脱気味ですが、だいたいわかりませんか?」

    祖父「文字にして、抑揚やその場の空気を消してしまえばそうかもしれないね
        でも、実際にこの子が自由に喋りかけると、相手は大体嫌な顔をするね」

    「私はうちう人ですか?皆はちきう人ですか?外人などいないですか?」

    「あー、そうかもしれません。俺も最初はちょっと困りました」

    「アウトォォォォォォォォォォォォォ!青春とか幻想でしたぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!」

    「落ち着け、最初はと言っている。すぐ慣れただろ」

    祖父「私みたいな身内や、仕事柄慣れている人はそうやってすぐ適応できるのだがね
        もしかして、君は身内に何か障害を持った人がいたりするかね?」

    「いえ、特には」

    祖父「ふむ、それはなかなか珍しいことだ。きっとこの子も君を観察しているうちに
        君のそういうところを感じ取ったんじゃないかな」

    「うぉれはハンタァァァァァァァァァ!!海賊王になるぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅ!」

    「なんか混ざってるぞ」

    61 = 1 :

    祖父「まあ、無理にとは言わないし、そもそも私は何もお願いをしないよ」

    「え?」

    祖父「私の口からこの子と仲良くしてやってくれなんて、そんな傲慢なことは言わない」

    「私は人間ですか?思春期ですか?胸はないですか?」

    祖父「そう、この子は一人の人間だし、もう小さい子供でもない
        君がこの子とどう付き合って行くのかは君達の問題だし、それぞれの自由だ」

    「なるほど……」

    祖父「だから君は自由にしなさい。必要以上に責任を感じることはない
       普通に、男として最低限の常識さえ持ってくれれば良い」

    「わかりました。って言うか最初から特に意識はしてないです」

    「うぉれは意識しているぞぉぉぉぉぉぉ!顔真っ赤になるぞぉぉぉぉぉぉぉ!!」

    「そういう意味じゃなくてだな。まあ、なんか保護欲はそそられますけど
      なんか、妹の小さい頃を思い出します」

    「い、妹いるのか?それ、美味しいか?」

    「残念、人肉を食べる習慣はないぞ」

    「そうか、安心したぞ。うぉれも食べたくない」

    祖父「……とにかく、また来る気になったらうつでも来たまえ。私は歓迎するよ」

    62 = 1 :

    「言葉……か」

    「言葉がどうかしましたか兄さん?」

    「うん、考え事をしている時にいきなり後ろから声をかけるのはやめような
      兄ちゃんの心臓が止まったら大変だから」

    「ごめんなさい、でも、夕食を外で食べてくるなんて珍しいし、どうしたのかなーって」

    「ああ、昨日言ってた子の家に行ってた」

    「な゛」

    「なあ、お前さ、いきなり外人に英語でベラベラ話しかけられたらどう思う?」

    「う、うーん、そうですね、大きい男の人だとちょっと怖いですね」

    「「ああ、そうか。じゃあ、自分の好みのイケメンに片言の日本語で口説かれたらどうだ?」

    「……どうでしょう。片言だとちょっと怖いかもしれないです」

    「そうか。女の子は怖いって感情が強いのかな?」

    「私の例だけで女の子全体を見ちゃ駄目だと思いますけど、男の人よりはそうかもしれません」

    「……うーん」

    (どうしたんでしょう兄さん……)

    (適切な例が浮かばないなあ……)

    63 = 1 :

    「おーっす」

    「……おいっす」

    「なんだ、眠そうだな?」

    「あー、なんか考え事してたらなかなか眠れなくてな」

    「へえ、思春期か?」

    「まあ、そんなことかねえ。ところでさ、お前さ、犬と喋れるか?」

    「残念、俺は猫派だ」

    「ああ、じゃあ猫でいいや。喋れるか?」

    「喋るってわけでもないが、家の猫ならだいたい何を言ってるかわかるぞ
      餌くれー、なでなでしろー、構えー、遊べー、ほっとけー、うざいー、とかなら」

    「ふむ、じゃあ子供はどうだ。こう、まだちゃんと喋れない子供」

    「ああ、兄さんの子供がそんな感じだな。可愛いけど、時々困るよな
      何を言ってるかわからない時とか、こっちがどう伝えればわかってもらえるか悩む時とか」

    「ふーむ」

    「なんなんだ?本当に大丈夫か?」

    「いや、すまん、大丈夫だ。参考になった」

    64 = 1 :

    「昼だぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!太陽がうぉれを照らしてる!うぉまえも照らしてる!」

    「そうだな、サンシャインだな」

    「……な、なんかテンション低いのか?うぉれのせいか?」

    「いや、違うぞ。いや、違わないんだが、なんというか、意識してみると色々わからなくてな」

    「昨晩の過ちか?」

    「何も過ちは犯していないが、そうだな、昨日お前のじいさんと話して、なんか色々思うことがあってさ」

    「……き、嫌いになったか?鷹ですか?」

    「それは本当に違うぞ。そういうことじゃなくてさ……ああ、じゃあ、お前はなんで俺を好きになったんだ?」

    「昨晩の過ちをもう一度?」

    「うん、今度は口を挟まないから、よければ教えてくれないか?
      俺達、まだこうやって話すようになってまだ何日も経ってないし、お前のことをもっと知りたいんだ」

    「あー、あー、照り付けてるぞ、太陽が」

    「す、すまん、改まって言うとさすがに照れるか」

    「サンシャインのパートナーは阿修羅マンだろぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!」

    「追い討ちだったか、本当にすまん」

    65 = 58 :

    支援

    時間悪いなぁ

    66 = 1 :

    「うぉ、うぉまえ、ふ、普通だ。ふ、普通に大地の恵みっぽい」

    「……ふむ」

    「お前、犬と喋ることを変だと思わない。私も思わない」

    「うん」

    「す、素直。か、固くない。ね、粘土好きか?不思議な踊りは困るです」

    「ふむ」

    「なんか……あ、あ、温かい。気化はしませんが」

    「そこまでいくと熱いだし、困るな」

    「そ、そう。困る。で、でもお前は、な、なんか、困らない。わ、私も困らない」

    「ふーむ」

    「だ、だから、もっと近づきたいと思ったんですぅぅぅぅぅ!!イカロスの翼は溶けるけどぉぉぉ!!」

    「ありがとう、お前が俺をどう思っていたのか少しわかった気がする」

    「届いたか?郵便は届くものなのか?フランスか?イタリアか?」

    「ああ、ちゃんと届いたぞ」

    68 = 1 :

    「ま、ま、マタンゴが表れました」

    「うん、待ってないぞ、大丈夫だ」

    「そ、そうか。でも新興宗教は嘘臭い」

    「そうだな、営利目的の宗教はなんか違うよな」

    「し、信仰は頼るものじゃなくて、つ、貫くものだ」

    「ん、良いこと言うな」

    「おぉぅ?私良い子だ?お前良い子か?」

    「そうだな、俺もお前も良い人間でいられたら本当に良いと思うぞ」

    「おぉぅ……」

    69 :

    つまらんくなってきた

    71 = 1 :

    「葛西」

    「?」

    「火災」

    「??」

    「が、が、がががががががが」

    「落ち着け、ゆっくりでいいから」

    「が、が、画材」

    「ああ、絵を描く道具か。買いに行きたいのか?」

    「そう、必要なのです。ガイアが求めているのです。囁くのです」

    「よくわからんが、わかった。いいぞ、寄っていこう」

    「輝け大地!」

    72 :

    とりあえず>>1は頭よすぎw

    73 :

    これは夜やって欲しかったなwwwwwwwwww

    74 = 1 :

    「へー、画材屋って初めてだ。色々あるんだなあ」

    「……(コクコク」

    「ふむ、絵の具も死ぬほど種類があるんだなあ」

    「……(コクコク」

    「喋らないお前もそれはそれで面白いな」

    「……」

    「ああ、大丈夫だぞ。『も』だから。元気なお前も面白い」

    「……(ポッ」

    「言っておくが、面白いと好きは別だからな?」

    「……」

    「すまん、涙目にならないでくれ。でも、適当なこと言うよりいいだろ?」

    「……(コクコク」

    「それにお前が俺に幻滅する可能性もあるし、それもお前の自由だろ?先のことはわからないさ」

    「……」

    「あああ、すまん、泣かせたいわけじゃないんだ……」

    75 = 73 :

    女版江頭のスレかと思った

    76 = 1 :

    「目当ての物は買えたか?」

    「目も当てられない?」

    「違うぞ、欲しかった物はあったのか聞いてるんだ」

    「おぉぅ、あった、ありました。有史以前から」

    「そうか、古代の壁画とかあるもんな。絵ってそう考えると凄いな」

    「す、凄いです。絵もお前も、や、やっぱり、思った通り魔だった」

    「うん、魔は余計だよな。でも、そうか。俺は嫌じゃないのか」

    「うぉれの三つ目は世界一ぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃ!!」

    「そうか、俺は自分を見る目に自信がないから、ちょっと羨ましい」

    「……泣きたい時は思いっきり投げろ」

    「いや、そこまで悲しいとかじゃないから大丈夫。ありがとうな」

    「うぉぅ」

    77 :

    微妙にラーメンズのコントっぽいが好きだ

    78 :

    最初はただのイッポンダタラかと思ったけど
    途中からなんか違うな

    79 = 1 :

    チャララ~チャララララ~

    「うう……携帯か……休日の朝っぱらから誰だ……」

    ピッ

    「起きてるかぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!?」

    「……はい、起きました。瞬間的に」

    「そ、そうか。き、急激なニューロンの発火は、の、脳に良くないかもしれなくもない」

    「うん、そう思うなら今度からは電話の第一声はもう少し小さな声で頼む」

    「おぉぅ……」

    80 :

    俺ら自体、軽く障害者だからな

    81 = 1 :

    「へえ、いい公園だな、ここ。木陰といい池といい、ちょっとした避暑地だな」

    「秘書の血文字か?ホーソンの緋文字ですか?」

    「どっちも違うぞ、暑さを避けるのにいい場所だってことだ」

    「こ、高原地帯の少数民族の独立を!」

    「そうだな、中国は酷いよな」

    「絵を、絵を、描きに来ます。来たりします。来ちゃったりすると迷惑ですか?」

    「うんうん、俺のことか公園のことかはわからないが、どっちも大丈夫だぞ」

    「今日はうぉまえを描こうと思います」

    「俺か?モデルやるのか?」

    「……じ、時給800円じゃ安いか?安宿過ぎて初体験は嫌か?」

    「いや、時給はいらないし、モデル初体験は嫌じゃないぞ」

    「そか。そうか。そうですか。ありがとう。ありがたい。蟻が行列を作っています。連れ去られないで」

    「大丈夫だ、蟻に捕食されるほど小さくないからな」

    「それじゃあ描くぞぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!」

    「うん、描くのはいいけど、声のトーン落としてな」

    82 = 1 :

    「……なあ、喋ってもいいのか?」

    「は、発言の許可を申請……許可が下りました、ど、どうぞ」

    「なあ、お前って絵を描く時、凄く真剣な顔するのな」

    「わ、私は常に全力です。あ、諦めたらそこで試合終了だから」

    「うん、それはわかってる。だけど、何ていうか、絵を描く時の集中力なのかな
      いつもより何割マシで真剣な顔してる。なんかオーラを感じるくらい」

    「絵は、絵は、私の、私の……」

    「うん、ゆっくりでいいぞ」

    「私の……武器だから」

    「ふむ」

    「絵なら、絵なら誰もうぉれに脅えません。普通みたいです。伝わるみたいです」

    「ああ、なるほど。それはそうだな。でも、普通ではないぞ」

    「え……え……駄目ですか?私の夏は終了ですか?」

    「ああ、すまん、そういう意味じゃなくて、普通よりも上手いって意味だ。凄く上手いぞ」

    「インターハイは可能ですか?トップを狙えますか?全国制覇ですか?」

    「俺は素人だけど、絵画にそういう大会があったらきっと狙えるし、できると思うぞ」

    83 :

    こんな時間に素敵なSSをありがとう…。

    84 = 1 :

    祖父「やあ、いらっしゃい」

    「お邪魔します」

    「邪魔じゃない、邪魔じゃない、頂きます、頂きます」

    「ああ、そうだな。頂きますみたいなものだな」

    祖父「お茶と珈琲、アイスとホット、どれがいいかね?」

    「紅茶、紅茶。レモン。冷たいの。マンモスを未来に送れるくらい」

    祖父「ああ、紅茶がいいのか、わかった。君は?」

    「すいません、じゃあ俺もそれでお願いします」

    祖父「わかった、ソファーにでも座って待っててくれ」

    「ありがとうございます」

    「マンモス氷ティーレモン入りは好きですか?」

    「マンモスが入っていると困るけど、アイスレモンティーは好きだぞ」

    「私は!お前が!好きだ!」

    「うん、ありがとう。俺もお前は嫌いじゃないぞ。面白い」

    85 = 1 :

    「ごちそうさまでした。地球の皆さんありがとう。今日も紅茶をありがとう」

    「植物も皆さんの中に入っているんだな」

    「お風呂が私を呼んでいます。呼ばれたので行ってきます」

    祖父「ん、まだ沸かしてないからシャワーだけどいいかい?」

    「シャワーの人も好きです。このヌルヌルした何かを退治することが可能な人です」

    祖父「そうか、じゃあ行ってきなさい」

    「えっと、じゃあ俺はこのへんで……」

    「え……え……」

    祖父「ふむ、この子がシャワーから出てくるまでちょっと私に付き合わないかね?」

    「えっと、じゃあ、はい」

    「ではうぉれは逝ってくるぞぉぉぉぉぉぉぉ!!」

    「行くのはいいが、逝くのはまずいな」

    「おぉぅ」

    86 = 83 :

    男みたいな立派な男になりたいな。

    87 :

    ガンバガンバ>>1ガンバ

    88 = 1 :

    祖父「どうだい、また来てくれたところを見ると、あの子が気に入ったかい?」

    「えっと、まだ好きとかそういうのはわかりませんが、面白いと思います」

    祖父「そうだね、あの子は面白い。面白いというのは個性だ。それに蓋をしてはいけない」

    「あ、すいません……失礼な場合もありますね、こういう言い方は」

    祖父「うん、引け目を感じている場合、面白いという言い方は傷つける場合があるね
        だが、私やあの子はそういう気遣いはいらない。むしろその方が傷つくね
        だから君の自然な在り方で構わないよ。君は君の好きにやりなさい」

    「……はい。おじいさんは俺を聡明だと言ってくれましたが、やっぱり馬鹿です
      あんまり難しいことを考えるのは向いてないみたいです
      だから自由にやります。都合のいい方の言葉だけ貰います」

    祖父「はっはっは。そうだ、それでいい」

    「って言うか一緒に居て思ったんですが、あいつなんだか喋ることがあれなだけで
      特に何も問題がない気がするんですが。TPOを弁えているし、勉強も問題ないですし」

    祖父「そうだね、特に何か知能の面で障害があるわけではないからね
       器質的な障害は一切ないよ、医学的には」

    「ええ、だから、その、気を使うとか使わないとか、そういうのを考えてもよくわからなくて」

    祖父「……そうだね、でも、あの子の両親はそう思えなかったんだろうねえ」

    「え?」

    89 :

    サル避け

    91 = 83 :

    実にいい

    92 = 1 :

    祖父「私や君があの子を思うようには、あの子の両親には思えなかったんだよ」

    「……俺が聞いていい話なんですか?」

    祖父「重く考えることはない。どこにでもある、ありふれた家庭の話だ
       あの子は元気に生きている、あの子の両親もここではないが元気に生きている
       交通事故で自分以外の家族を失ったケースの方が客観的にはよほど悲惨さ
       ま、こういうのは当人達の感じ方の問題だから、比較に意味はないんだがね」

    「……確かに」

    祖父「あの子の両親は音楽家でね。と言ってもバイオリンとピアノの演奏者なんだが」

    「はい」

    祖父「それで当然、娘達にも楽器を教えようと思ったんだね」

    「……達?」

    祖父「ああ、あの子には姉がいたんだ。あの子が十歳の時に死んでしまったがね」

    「……」

    祖父「これもよくある話さ。あの子の姉はとてもピアノが上手くてね
        十歳になる頃にはその筋では名前の売れた、将来を有望視されるピアニストだったんだ」

    93 :

    よきスレに出会った

    94 :

    !?

    95 :

    お…追いついてしまった

    96 :

    ドラマ化はいつなんだ

    97 :

    ズボンを上げる日はいつになることやら

    98 = 1 :

    祖父「だけど中学校に入ったあたりから伸び悩んでね、自殺してしまったよ
        私は音楽のことはよくわからんが、あまり早い時期に完成してしまったのかもしれないな」

    「……」

    祖父「まあ、本当の理由はわからないし、この話には関係ない
        関わりがあるのは、あの子の姉が自殺してから、両親はあの子に音楽家の夢を託したんだなあ
        私は娘に画家の道を強要しなかったのだが、あの子の両親は自分の娘の道を限定したんだねえ」

    (ああ、あいつが絵を描くのはおじいさんの影響だったのか)

    祖父「しかしねえ、あの子の両親は言ってはなんだが、あまり賢くない方法であの子を縛った
        『お前は姉さんみたいに失敗しちゃいけない』なんて言葉は子供に言っていい言葉じゃない」

    「……」

    祖父「あの子の両親はあまり私の所に顔を出したりしなかったから
       姉妹仲がどうだったのかはわからないが、それにしたって酷い言葉だ」

    「そうですね、そう思います」

    祖父「死んだ姉の人生を失敗の一言で片付け、自分もピアノで大成しなければ失敗作の仲間入り
       これでどうにかならない方が変な話だ。案の定、あの子も中学に入ったあたりで参ってしまってね」

    「……」

    祖父「精神のバランスが狂ったんだな、言葉は今よりも支離滅裂で、心も明らかに変だったよ、あの頃は」

    100 = 94 :

    バッドエンドのにおい


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