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元スレキョン「ハルヒに暇を出された」

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スレッド評価: スレッド評価について
みんなの評価 : ★★★
タグ : - 涼宮ハルヒの憂鬱 ×2+ - 長門 + - エヴァ + - キョン + - キョン「ハルヒに + - キョン子 + - スネーク + - ツンデレ + 追加: タグについて ※前スレ・次スレは、スレ番号だけ登録。駄スレにはタグつけず、スレ評価を。荒らしタグにはタグで対抗せず、タグ減点を。
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201 : ◆Mene.O - 2008/10/10(金) 19:51:25.19 ID:2eX1G/dt0 (+50,+30,-186)
理由を求めて俺は走った。
しかし理由は得られていない。

ならば、その先にある結果を見据えて、俺たちは動かなくてはならない。

「…長門、ハルヒはどこだ?」
「分からない。私たち自身が特異空間にいると判明した以上、
 さっき話した通りもう感知能力は信用できない」

閉鎖空間。

そう、いやにカラフルな、色づいたこの世界。
秋色に色づいた木々。早まった橙の夕焼け。
笑う人々。いない神人。

どこもかしこも、あの灰色の空間とは似ても似つかないというのに。
202 : 以下、名無しにか - 2008/10/10(金) 19:52:05.14 ID:InJSWT4M0 (-20,-8,-1)
支援
203 : 以下、名無しにか - 2008/10/10(金) 20:00:11.25 ID:LUFkOC9Z0 (-23,-8,-1)
支援
204 : ◆Mene.O - 2008/10/10(金) 20:00:19.60 ID:2eX1G/dt0 (+50,+30,-100)
もうSOS団の中に、あいつが消すべき人間は二人しかいない。
ならば、俺は…。


俺はふと時間を見る。
時計の針が、とうの昔に昼休みが終わっていることを告げる。
話に集中する余り、意識の遠くでとらえるにとどまったらしいチャイムの音。


唐突。扉が開く音。

早鐘。俺は入り口の方に顔を向ける。

団長?神?何者なのか。



涼宮ハルヒがそこに立っていた。
205 : 以下、名無しにか - 2008/10/10(金) 20:02:18.97 ID:sYYyO6DPO (+20,+27,-11)
涼宮ハルヒの豹変
206 : 以下、名無しにか - 2008/10/10(金) 20:02:48.78 ID:wznsGQOB0 (+18,+25,-5)
クオリティ高いSSだな
207 : ◆Mene.O - 2008/10/10(金) 20:04:58.92 ID:2eX1G/dt0 (+50,+30,-68)
昨日以来のその顔。
やや、うつむきながらの入室。

「よう、ハルヒ」
「…なんでここにいるの?授業は?」

普段なら「お前には言われたくない!」と返すところだが、
今日は違う。

…俺の決意は固まっていた。
本当にハルヒが二人を消したなら。そして本当にそのトリガー、いや合図が、
SOS団からの追放ならば。



…やられる前にやってやる。



208 : 以下、名無しにか - 2008/10/10(金) 20:07:23.87 ID:LUFkOC9Z0 (-23,-8,-1)
支援
209 : 以下、名無しにか - 2008/10/10(金) 20:09:52.70 ID:APDnjCdNO (-24,-9,+0)
ちょwwww
210 : ◆Mene.O - 2008/10/10(金) 20:09:56.17 ID:2eX1G/dt0 (+50,+30,-129)
「ハルヒ、そのままでいい。俺の話を良く聞け」
「…あんた…何様のつもり?」

いつもなら軽くいなせるはずのその言葉。
しかし今目の前にいるこの女は、考えられないほどの威圧感を放っていた。

だが俺もひるまない。
あいつが俺の顔を見ていなかろうが、こっちはお前の顔を見据えて言ってやる。

「何様だろうと関係ない。もうこれまでだ」

いつもより凄みを効かせたつもりの言葉。
しかしハルヒはこちらを向かない。
俺は構わず、続きを言った。


「いいか、俺と長門は今この瞬間、SOS団をやめる」
211 : 以下、名無しにか - 2008/10/10(金) 20:13:30.58 ID:k84A1DzXO (+22,+29,-2)
うおおぉぁぁああ!
wktk!!!!
212 : 以下、名無しにか - 2008/10/10(金) 20:13:50.59 ID:IRvs+86q0 (+1,+11,+0)
新展開
213 : 以下、名無しにか - 2008/10/10(金) 20:17:59.89 ID:wOrldFP00 (+0,+12,-12)
wktkしえん
214 : ◆Mene.O - 2008/10/10(金) 20:18:33.20 ID:2eX1G/dt0 (+50,+30,-149)
ここ二日で初めて、ハルヒが俺の顔を見る。

何の意味もないのかもしれない。
ハルヒが本気で俺たちを消そうと考えたら、こんなことは何の抵抗にもならないだろう。

だがやられっぱなしでいられるか。
最後に、自分でケジメをつけてやる。

ここまで覚悟を決めておいて、ハルヒ本人を力ずくで黙らせるという行為に出ない俺は、
…なんなんだろうな。

正義感をあふれる若者か。あるいはただの臆病者か。
まあ、どっちでもいいさ。

言いたいことをすべて言い、長門を連れて部室から出て行こうとしたその時…

「…待ちなさいっっ!!」

俺が聞いたことのある中でも一、二を争う大声で、ハルヒが吼えた。
215 : 以下、名無しにか - 2008/10/10(金) 20:18:57.54 ID:wznsGQOB0 (+22,+29,+0)
>>1の他の作品読んでみたい
216 : 以下、名無しにか - 2008/10/10(金) 20:19:26.90 ID:FL+vojme0 (+27,+29,-34)
なんてクオリティの高さだ・・
読み切りで発売したら絶対買う
217 : 以下、名無しにか - 2008/10/10(金) 20:20:20.54 ID:nW3zgFInO (+6,+13,-3)
支援!

wktkが止まんない!!
218 : 以下、名無しにか - 2008/10/10(金) 20:20:26.78 ID:InJSWT4M0 (-20,-8,-1)
支援。
219 : 以下、名無しにか - 2008/10/10(金) 20:22:19.38 ID:RCh6gTnrO (-10,+4,-2)
続き!続き!
220 : 以下、名無しにか - 2008/10/10(金) 20:22:44.07 ID:X0QOlU5c0 (-12,+0,+0)
wktk
221 : 以下、名無しにか - 2008/10/10(金) 20:23:29.98 ID:k84A1DzXO (+27,+29,-8)
こんなに次レスが待ち遠しいのは初めてだ!
>>1がんばれ!
222 : ◆Mene.O - 2008/10/10(金) 20:26:30.06 ID:2eX1G/dt0 (+50,+30,-131)
俺は立ち止まる。いや立ち止まらざるを得なかったといえるだろう。
本校舎まで届いたんじゃないかというけたたましい声を聞き、
ケジメをつけたことで少し落ち着いていた心臓がまた、早鐘を打ち始める。

振り返る。長門も俺に続く。

ハルヒはさっきと同じように俺を見ていた。

「あんたたちが勝手に辞めるなんて許さないわ。団長は私なんだから」
「だからなんだ!どうせ俺たちもクビにするつもりだったんだろうが!」

今度は俺が声を張り上げる。


「…あら、やっぱり気づいてたんだ?」
223 : 以下、名無しにか - 2008/10/10(金) 20:27:39.61 ID:InJSWT4M0 (-20,-8,-1)
支援。
224 : 以下、名無しにか - 2008/10/10(金) 20:28:38.58 ID:OJ0w5xYR0 (+22,+29,-3)
これは・・・
なかなか面白い展開
225 : ◆Mene.O - 2008/10/10(金) 20:31:18.20 ID:2eX1G/dt0 (+50,+30,-69)
やはり俺は怖れているのか?
こいつを怖いと認識しているのか?

…いや、こいつはさっきの大きな声以外は、あくまで普段通りの
口調だった。

ではなぜ?


…決まってる。

消えるのが恐ろしいからだ。

長門がそういう恐怖を感じているのかはわからないが、
少なくとも俺は…消えたくない。

もっと生きていたい。
そしてもっと…。
226 : 以下、名無しにか - 2008/10/10(金) 20:32:35.34 ID:InJSWT4M0 (-20,-8,-1)
支援。
227 : 以下、名無しにか - 2008/10/10(金) 20:42:29.12 ID:FL+vojme0 (+22,+29,-1)
あぁぁ待ち遠しいっ
228 : ◆Mene.O - 2008/10/10(金) 20:42:39.20 ID:2eX1G/dt0 (+50,+30,-170)
扉から今にも出て行きそうな俺たちに背を向け、
ハルヒは窓の方を見る。

「勝手にやめるのは許さない…。でも大丈夫よ」

ハルヒは、再びこちらを向いた。

「私が直々にクビを切ってあげるわ。
 二人とも、部室の外に出なさい」

直接手を下しての追放。
それは執念なのか?あるいは恨み…でもあるのだろうか?


言われたとおり、表に出る俺と長門。
ドアのところまで出てきたハルヒが、最後の宣告をする。


「有希、キョン、あんたたち…明日から来なくていいから」

ドアノブが引かれる。
見慣れた扉が、大きな音をたてて閉まる。



まるで、もう集まることのない団員の名残を、惜しむかのように。
229 : 以下、名無しにか - 2008/10/10(金) 20:44:11.13 ID:W6W3kEQz0 (+2,+17,-3)
これは…
支援
230 : 以下、名無しにか - 2008/10/10(金) 20:45:33.96 ID:iFCA3Hrr0 (+19,+29,-18)
なに?雛見沢症候群?
231 : 以下、名無しにか - 2008/10/10(金) 20:47:09.66 ID:sm+5C9Ig0 (+22,+29,+1)
いいよーいいよー
232 : 以下、名無しにか - 2008/10/10(金) 20:53:17.91 ID:wznsGQOB0 (-12,+0,+0)
wktk
233 : ◆Mene.O - 2008/10/10(金) 20:54:18.19 ID:2eX1G/dt0 (+50,+30,-62)
廊下を歩く。
長門と一緒に。

こいつはさっきからずっと沈黙を守っている。

一旦長門の教室に寄り、長門の荷物を回収する。

そして次は俺の教室だ。
すでに時間は放課後。
教室の入り口で、帰り際の谷口と国木田に会う。
234 : 以下、名無しにか - 2008/10/10(金) 20:54:25.84 ID:xLt2ofs5O (+22,+29,-4)
追い付いた!すげーおもしろい
支援
235 : ◆Mene.O - 2008/10/10(金) 20:55:13.97 ID:2eX1G/dt0 (+50,+30,-143)
「な!お前…長門と一緒に校内を歩くとはいい度胸だな」

実に谷口らしい発言だ。

続いて、国木田も口を開く。

「どうしたの二人とも?部活じゃないの?」

さすがは国木田、まともな質問だ。
それだけに俺たちにとってはありがたくないんだが。

「ああ、実はな…。ハルヒに暇を出された」
「何ぃ?何かあったのか?」

谷口が詰め寄る。

「…何も。ただの休みだよ。ここんとこしばらく休みがなかったからな」

実際は暇を出されたわけではない。
だがクビになったなんて言えば、さらなる質問攻めを受けることになるだろう。


ましてや、「たった今、神に抗ってきたところだ」なんて、言えるはずもない。
236 : 以下、名無しにか - 2008/10/10(金) 20:56:47.16 ID:InJSWT4M0 (-20,-8,-1)
支援。
237 : 以下、名無しにか - 2008/10/10(金) 20:56:53.97 ID:L2wKD+WkO (+14,+29,-3)
ん…





んふ
238 : 以下、名無しにか - 2008/10/10(金) 20:58:31.06 ID:gfmMTVAk0 (+2,+9,+0)
タイトルktkr
239 : ◆Mene.O - 2008/10/10(金) 21:05:59.25 ID:2eX1G/dt0 (+50,+30,-228)
学校を出る。
神に致命的なクーデタを起こしたばかりの俺たちは、
ゆく当てもなく、ただ坂道を下りる。

おとといや昨日と違い、まだ夕方にはなっていない。

ぶらぶら歩いて、気がつけば目の前にはいつしかの公園。
長門が俺を呼び出した、あの公園だ。

適当にベンチを見つけ、長門と一緒に座る。

「長門…図書館でも行くか?」

長門は首を振る。
最後に望むのは、本を読むことではないらしい。

あっという間の時間。あたりにおり始める夜の帳。
結局、想い出を探しても、浮かぶのはSOS団のことばかり。
その皮肉さが、不思議と俺を冷静にさせる。

「死」と「消失」はどう違うのだろうか。
古泉や朝比奈さんは、消えてもその存在はまわりに記憶さていた。

ならば…。

長すぎる走馬灯のごとき省みが、
ゆっくりと、その時が近づいていることを知らせているような気がした。
240 : 以下、名無しにか - 2008/10/10(金) 21:08:54.28 ID:InJSWT4M0 (-20,-8,-1)
支援。
241 : ◆Mene.O - 2008/10/10(金) 21:17:09.25 ID:2eX1G/dt0 (+50,+30,-163)
唐突に、長門の姿が足元から消え始めた。

「長門!」
「大丈夫、痛みはない」

そういうことじゃなくてだな…。
と思いつつ、不思議と落ち着いている俺がいるのは確かだ。

長門は情報操作などを試みようともしていないようだ。多分わかっているんだろう。
神の力には抗えないということを。

古泉も、朝比奈さんも、その消える瞬間を看取ることは出来なかった。
ならば、せめて長門だけは…。

「私はあなたたちに会えてよかった。あなたに会えてよかった。
 …さようなら」

明瞭で、短いその言葉。





そうして、ベンチに腰掛けるのは、俺だけとなった。
242 : 以下、名無しにか - 2008/10/10(金) 21:17:21.54 ID:QMbcct/70 (-20,-8,-1)
支援
243 : 以下、名無しにか - 2008/10/10(金) 21:17:34.24 ID:sm+5C9Ig0 (+17,+29,-2)
長門・・・
244 : 以下、名無しにか - 2008/10/10(金) 21:17:53.22 ID:X0QOlU5c0 (+17,+29,-5)
ハルヒ冷酷だな
245 : 以下、名無しにか - 2008/10/10(金) 21:18:10.65 ID:IRvs+86q0 (+24,+29,-1)
最後鬱エンドかこれ
246 : 以下、名無しにか - 2008/10/10(金) 21:18:22.70 ID:QMbcct/70 (+22,+29,-14)
そもそもハルヒはどうして、ぐわぁぁ
247 : 以下、名無しにか - 2008/10/10(金) 21:19:09.83 ID:InJSWT4M0 (-6,-8,-1)
支援。
248 : 以下、名無しにか - 2008/10/10(金) 21:19:18.38 ID:lMwAspac0 (+22,+29,-16)
こんなに良いSSは久しぶりに見たわ
249 : 以下、名無しにか - 2008/10/10(金) 21:20:43.20 ID:34q7JwZK0 (+27,+29,-32)
ここから生き残るにはハルヒを殺すしかないよね、ね!!
250 : 以下、名無しにか - 2008/10/10(金) 21:21:26.76 ID:QMbcct/70 (+21,+25,+0)
>>247
sageのままになっておるよ
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