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元スレ大昔の料理レシピを書きまくるスレ
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大正14年発行
タピオカカスタード
タピオカ大匙山三杯半 温牛乳二合 卵一ヶ半 砂糖大匙平三杯 鹽茶匙平半分 バタ中匙一
拵へ方
タピオカを一時間水に浸す。水を切り、牛乳を加へ湯煎にかけて凡三十分位、タピオカの透明になる迄
煮る。卵を輕く泡立て、鹽砂糖を加へバタと混ず。バタを引たる型に入れ、弱火の天火にて三十分位乃
至四十分位燒く。
他にもタピオカを使ったレシピがそこそこあるので、高価だったろうけどそんな珍しいものでもなかったのかしら。
タピオカカスタード
タピオカ大匙山三杯半 温牛乳二合 卵一ヶ半 砂糖大匙平三杯 鹽茶匙平半分 バタ中匙一
拵へ方
タピオカを一時間水に浸す。水を切り、牛乳を加へ湯煎にかけて凡三十分位、タピオカの透明になる迄
煮る。卵を輕く泡立て、鹽砂糖を加へバタと混ず。バタを引たる型に入れ、弱火の天火にて三十分位乃
至四十分位燒く。
他にもタピオカを使ったレシピがそこそこあるので、高価だったろうけどそんな珍しいものでもなかったのかしら。
大正14年発行
蒲萄の泡
ゼラチン十枚 水七勺 葡萄酒七勺 牛乳七勺 砂糖二十匁 卵白二箇
拵へ方
ゼラチンを細くし分量の水を加へて十分間置く。火にかけて煮、溶けたる時砂糖及牛乳と加へ
一寸煮て葡萄酒を加へ、まぜ乍ら冷す。温度降りて重く感ずるに到り、充分泡立たる卵白を混じ、
豫め冷し置きたるゼリー型に入れて冷し固む
ワインムースかな。当時は相当ハイカラな食べ物だったんでしょう、きっと。
蒲萄の泡
ゼラチン十枚 水七勺 葡萄酒七勺 牛乳七勺 砂糖二十匁 卵白二箇
拵へ方
ゼラチンを細くし分量の水を加へて十分間置く。火にかけて煮、溶けたる時砂糖及牛乳と加へ
一寸煮て葡萄酒を加へ、まぜ乍ら冷す。温度降りて重く感ずるに到り、充分泡立たる卵白を混じ、
豫め冷し置きたるゼリー型に入れて冷し固む
ワインムースかな。当時は相当ハイカラな食べ物だったんでしょう、きっと。
明治38年発行
サンドウイッチ(肉挟みパン、西洋辦當(せいようべんこを) )
パン一斤 ハム(臘乾(らかん)と云って豚の股や脛を鹽漬にして燻したもの)又はジャミ大匙三
バタ少々 (ジャミわ果物で拵へた餡のようなものです)
パンを薄切りにして置き、外にハム(又わ牛肉の蒸したものでもよろしい)を極く薄く切り、又
前に薄く切って置たパンの一方にバタを塗って其上に肉を置き、其れから又パンの薄切りを乗
せるのです。つまり、パンとパンの間に、肉を挟んだ物です、辦當にわ大変結搆です、又、肉
の代りにジャミを挟むこともあります。挟み物をジャミ(果物を砂糖で煮た物)にする時にわ
パンにバタを引いてわいけません。
サンドイッチとは何かということをここまで詳しく説明してるということは、全く未知の食べ物
だったんだろうなあ。パンとパンで挟むって発想自体なかったから、詳しく説明しないとピンと
こなかったのかも。ジャムにしても、果物を甘く煮る保存食は珍しかったんだろうね。
辦當は弁当のようです。
サンドウイッチ(肉挟みパン、西洋辦當(せいようべんこを) )
パン一斤 ハム(臘乾(らかん)と云って豚の股や脛を鹽漬にして燻したもの)又はジャミ大匙三
バタ少々 (ジャミわ果物で拵へた餡のようなものです)
パンを薄切りにして置き、外にハム(又わ牛肉の蒸したものでもよろしい)を極く薄く切り、又
前に薄く切って置たパンの一方にバタを塗って其上に肉を置き、其れから又パンの薄切りを乗
せるのです。つまり、パンとパンの間に、肉を挟んだ物です、辦當にわ大変結搆です、又、肉
の代りにジャミを挟むこともあります。挟み物をジャミ(果物を砂糖で煮た物)にする時にわ
パンにバタを引いてわいけません。
サンドイッチとは何かということをここまで詳しく説明してるということは、全く未知の食べ物
だったんだろうなあ。パンとパンで挟むって発想自体なかったから、詳しく説明しないとピンと
こなかったのかも。ジャムにしても、果物を甘く煮る保存食は珍しかったんだろうね。
辦當は弁当のようです。
これが大正になると、サンドイッチもかなり進化。
大正14年発行
サンドウヰツチ
食パン一斤
鋸(ノコ)を扱ふ氣持にて輕く前後に刃を動かしつゝ、一分位の厚さに切る。ナイフにて庖丁として
よけれど手際よく切りうるなり。二枚づゝ一組に揃へる。内面の一方にバタを塗る。但、ジャミの
分はバタを附せず。
コーンドビーフ五分の一缶 レタス(西洋チサ)一莖
コーンドビーフを刻みフライパンに入れ一寸いためる。レタスは葉を一枚宛、はぎて洗ひ一寸水にて
洗ひ、更に水中に浸す。水を含みてピンとしたる時、布巾にのせて一寸拭き、芥子(砂糖少量混じて
熱湯を入れよく掻き立しもの)を少し塗る。パンの一片にビーフの冷めしを平に置き、レタスを置き
他の一片にて重ねる。
卵二箇
固くゆで、皮を取りて黄白に分つ。卵白を一分角位に刻む。卵黄を潰し砂糖を茶匙三、鹽三分の一、
酢中匙半分、胡椒少量入れて味を整ふ。卵白を混じパンの間に擴げて挟む。又は刻みたる白と潰し
たる黄とを混じ、マイナイスドレツシングにて和へる。
サージン
鰯の鑛詰を出し、バタを塗りたるパンの上に置き、ナイフにて押し擴げて上よりパン片を被ふなり。
トマトサージンも同様に用ふ。
胡瓜
丸のまゝ水中に浸し置き、皮を去りて五厘位の厚さに切り、鹽パラツト振りてバタを塗りたるパン
に挟む。
大正14年発行
サンドウヰツチ
食パン一斤
鋸(ノコ)を扱ふ氣持にて輕く前後に刃を動かしつゝ、一分位の厚さに切る。ナイフにて庖丁として
よけれど手際よく切りうるなり。二枚づゝ一組に揃へる。内面の一方にバタを塗る。但、ジャミの
分はバタを附せず。
コーンドビーフ五分の一缶 レタス(西洋チサ)一莖
コーンドビーフを刻みフライパンに入れ一寸いためる。レタスは葉を一枚宛、はぎて洗ひ一寸水にて
洗ひ、更に水中に浸す。水を含みてピンとしたる時、布巾にのせて一寸拭き、芥子(砂糖少量混じて
熱湯を入れよく掻き立しもの)を少し塗る。パンの一片にビーフの冷めしを平に置き、レタスを置き
他の一片にて重ねる。
卵二箇
固くゆで、皮を取りて黄白に分つ。卵白を一分角位に刻む。卵黄を潰し砂糖を茶匙三、鹽三分の一、
酢中匙半分、胡椒少量入れて味を整ふ。卵白を混じパンの間に擴げて挟む。又は刻みたる白と潰し
たる黄とを混じ、マイナイスドレツシングにて和へる。
サージン
鰯の鑛詰を出し、バタを塗りたるパンの上に置き、ナイフにて押し擴げて上よりパン片を被ふなり。
トマトサージンも同様に用ふ。
胡瓜
丸のまゝ水中に浸し置き、皮を去りて五厘位の厚さに切り、鹽パラツト振りてバタを塗りたるパン
に挟む。
ハム
豫め水に浸しおきしハムを鍋に入れ、小切(一斤位)三十分位大切(十斤以上)四五時靜かにゆで、其儘
冷し置きて出す(略式)。水氣を拭ひ、薄く庖丁してカラシを塗り、パンに挟む。又、庖丁したる生ハム
をフライパン中にて燒きてもよろし。
魚
ゆで又は蒸したるをドレツシングにて和へて挟むか、又玉菜などと混ぜて同様になしてもよし。海老も
ゆで一寸酢に浸し、玉菜をまぜマイナイスにて和へて用ふ。
ピーナツト
落花生をいり、細かに刻み蜜にてしめして挟むか、又は摺りて鹽及少量の砂糖水にて少し濕を興へて挟む。
又は干柿、干蒲萄を刻みて落花生の刻みたるとまぜ、蜜にて濕すか、一寸ゼリーにて粘を付して挟めば殊更よし。
ビート
赤蕪を洗ひ、皮のまゝ充分軟かになる迄ゆで、皮を剥きて一分位の輪切となし甘酢に浸し置きしを挟む。
ソーセージ
極めて薄く輪切となし、場合によりては細かに刻みて其儘か又は一寸溶芥子をあしらひて挟む。
挽肉
豚又は牛肉の挽肉をみぢん葱と共にてため、鹽胡椒にて味付す。みぢん切パセリを混ずるか、
又はなほゆでたる馬鈴薯の細切少量を混じて挟む。
鶏肉
蒸燒せしものゝ薄切、或はゆでたるものに野菜を合せてサラドドレツシングにて和へたる物
等挟む。
レタス
一枚一枚葉をはがし、よく洗ひて水浸し置きものに、溶芥子をぬり肉の相手として挟むか又は
マイナイスソースを塗りて挟む。
牡蠣
レタスの上に茶匙一のマイナイスソースを塗り、其上に牡蠣のフライを二列に交互に挟みて後
一ヶ宛挟まり居るやうに三角形に庖丁す。
コンビーフ、サーディン、ピーナツ(干柿ってのもすごい)、ビーツまでも挟むすごい進化。
この頃は、周知された食べ物になったんでしょう。
他に、りんごジャミを挟むってのもありました。
豫め水に浸しおきしハムを鍋に入れ、小切(一斤位)三十分位大切(十斤以上)四五時靜かにゆで、其儘
冷し置きて出す(略式)。水氣を拭ひ、薄く庖丁してカラシを塗り、パンに挟む。又、庖丁したる生ハム
をフライパン中にて燒きてもよろし。
魚
ゆで又は蒸したるをドレツシングにて和へて挟むか、又玉菜などと混ぜて同様になしてもよし。海老も
ゆで一寸酢に浸し、玉菜をまぜマイナイスにて和へて用ふ。
ピーナツト
落花生をいり、細かに刻み蜜にてしめして挟むか、又は摺りて鹽及少量の砂糖水にて少し濕を興へて挟む。
又は干柿、干蒲萄を刻みて落花生の刻みたるとまぜ、蜜にて濕すか、一寸ゼリーにて粘を付して挟めば殊更よし。
ビート
赤蕪を洗ひ、皮のまゝ充分軟かになる迄ゆで、皮を剥きて一分位の輪切となし甘酢に浸し置きしを挟む。
ソーセージ
極めて薄く輪切となし、場合によりては細かに刻みて其儘か又は一寸溶芥子をあしらひて挟む。
挽肉
豚又は牛肉の挽肉をみぢん葱と共にてため、鹽胡椒にて味付す。みぢん切パセリを混ずるか、
又はなほゆでたる馬鈴薯の細切少量を混じて挟む。
鶏肉
蒸燒せしものゝ薄切、或はゆでたるものに野菜を合せてサラドドレツシングにて和へたる物
等挟む。
レタス
一枚一枚葉をはがし、よく洗ひて水浸し置きものに、溶芥子をぬり肉の相手として挟むか又は
マイナイスソースを塗りて挟む。
牡蠣
レタスの上に茶匙一のマイナイスソースを塗り、其上に牡蠣のフライを二列に交互に挟みて後
一ヶ宛挟まり居るやうに三角形に庖丁す。
コンビーフ、サーディン、ピーナツ(干柿ってのもすごい)、ビーツまでも挟むすごい進化。
この頃は、周知された食べ物になったんでしょう。
他に、りんごジャミを挟むってのもありました。
大正Sugeeeeee!!!
牡蠣フライはコッペにサンドしたいかも。
牡蠣フライはコッペにサンドしたいかも。
玉菜って何かと思ったらキャベツか
サーディンもあるしすごいな
でも、こんな本読める人も少なかっただろうから、一部の人しか作らなかったんだろうなあ
サーディンもあるしすごいな
でも、こんな本読める人も少なかっただろうから、一部の人しか作らなかったんだろうなあ
明治38年発行
オレンジパイ(みかん饅頭)
玉蜀黍粉(コンスターチー)大匙一杯半 玉子黄味二つ、白味二つ 鹽小匙一杯 砂糖大匙二杯 湯一合
夏蜜柑の汁大匙一杯 ベーキングパウダー(ふくらがし粉)大匙半分
このオレンジパイと云ふのは、どろ〱とした汁を皮に包んだ饅頭のよをなものです。
先づ、どろ〱した汁を拵へるにわ、黄味を能く溶き、コンスターチー(きび粉)を入れ、鹽と砂糖とを入れて混ぜ、鍋に
入れ湯を注ぎ五分間交ぜながら煮て少し冷し、夏蜜柑の汁を入れ又、混ぜをいて別に白味を泡立て置き、白味三分一丈
を(殘った二つ分わ、あとで遣うのです)前の鍋の中え入れて、混ぜ一寸煮て置くなり。
今度わ皮を拵へる爲に、別にメリケン粉、鹽、バタ、ベーキングパウダーとに水を見計らって入れて、捏ねてから棒で
薄く(二分位)伸し、大さわ此伸した品を入れる器より少し大きい程に伸し(伸すときわ、捏ねた粉の所々にバタを少し宛
入れて、二ツに折返して伸すのです。つまりバタをよく混るためです)縁わ器の形に切取り、若し伸す時にバタを入れぬ
時わ器に一寸引いてストーブで燒くのです。此燒皮が出來たら皮の中え前に拵へて置いた、どろ〱の餡の様な物を入れて
而して三分の二つ許殘してある泡立た白味に黄味、コンスターチーと鹽と砂糖と夏蜜柑とを混ぜて、餡の様なものを拵へ
て其れで葢の様に上え一体に掛け、又もストーブの中に入れて燒くのです。又、前り様にパイの皮を燒かずに唯、粉を伸
した儘、器に入れて直にどろ〱の汁と鹽と砂糖を入れて、其上に白味を一体に注ぎかぶせて(泡ですから上にかぶさります)
ストーブで燒いてもよろしい。下の皮わ柔かで味もよろしい。
こころづけ 客に勸める時わそれを、主婦の前に置き主婦わパイを切って皿に盛るのです。
パイなんて知るよしもないから、饅頭に例えたのでしょうね。今で言う、オレンジクラフティに
近いものかと。白味を一体にかけて焼くというのは、ファンショネットに近いものでしょうか。
カスタード生地の上にメレンゲをのせて焼くスタイルですね。パイ生地は錬り込みパイに近いと
思われます。オレンジなんてあっても高価すぎて夏蜜柑で代用したのでしょうかね。
オレンジパイ(みかん饅頭)
玉蜀黍粉(コンスターチー)大匙一杯半 玉子黄味二つ、白味二つ 鹽小匙一杯 砂糖大匙二杯 湯一合
夏蜜柑の汁大匙一杯 ベーキングパウダー(ふくらがし粉)大匙半分
このオレンジパイと云ふのは、どろ〱とした汁を皮に包んだ饅頭のよをなものです。
先づ、どろ〱した汁を拵へるにわ、黄味を能く溶き、コンスターチー(きび粉)を入れ、鹽と砂糖とを入れて混ぜ、鍋に
入れ湯を注ぎ五分間交ぜながら煮て少し冷し、夏蜜柑の汁を入れ又、混ぜをいて別に白味を泡立て置き、白味三分一丈
を(殘った二つ分わ、あとで遣うのです)前の鍋の中え入れて、混ぜ一寸煮て置くなり。
今度わ皮を拵へる爲に、別にメリケン粉、鹽、バタ、ベーキングパウダーとに水を見計らって入れて、捏ねてから棒で
薄く(二分位)伸し、大さわ此伸した品を入れる器より少し大きい程に伸し(伸すときわ、捏ねた粉の所々にバタを少し宛
入れて、二ツに折返して伸すのです。つまりバタをよく混るためです)縁わ器の形に切取り、若し伸す時にバタを入れぬ
時わ器に一寸引いてストーブで燒くのです。此燒皮が出來たら皮の中え前に拵へて置いた、どろ〱の餡の様な物を入れて
而して三分の二つ許殘してある泡立た白味に黄味、コンスターチーと鹽と砂糖と夏蜜柑とを混ぜて、餡の様なものを拵へ
て其れで葢の様に上え一体に掛け、又もストーブの中に入れて燒くのです。又、前り様にパイの皮を燒かずに唯、粉を伸
した儘、器に入れて直にどろ〱の汁と鹽と砂糖を入れて、其上に白味を一体に注ぎかぶせて(泡ですから上にかぶさります)
ストーブで燒いてもよろしい。下の皮わ柔かで味もよろしい。
こころづけ 客に勸める時わそれを、主婦の前に置き主婦わパイを切って皿に盛るのです。
パイなんて知るよしもないから、饅頭に例えたのでしょうね。今で言う、オレンジクラフティに
近いものかと。白味を一体にかけて焼くというのは、ファンショネットに近いものでしょうか。
カスタード生地の上にメレンゲをのせて焼くスタイルですね。パイ生地は錬り込みパイに近いと
思われます。オレンジなんてあっても高価すぎて夏蜜柑で代用したのでしょうかね。
■ちょっと休憩 脱線■
こういう古い本の中には、いろいろなオマケが付いてたりします。本に挟んであった紙きれなのですが、
「帝国在郷軍人會會歌」 楽譜付きです(簡単な)。
♪1 帝国二千有余年 神聖比なき皇國の 世界に負へる大使命 果すは誰の任務ぞや
♪2 朝日輝く旗風に 迷妄の雲拂ひ去り 正義の利剣人類を 救ひ匡すはいつの日ぞ
♪3 郷に入りては忠良の 民とし勵み事あらば 出でて皇國に捧ぐべき われらが此身この命
♪4 つとむる業は異なれど 思ひは一ついつとても 皇國を護る赤誠は 吾等が胸に燃ゆるなり
♪5 あゝいくそたび天皇(すめらぎ)の 降したまへる敕語の(みおしへの) 聖旨かしこみ束の間も
心ゆるめず鍛へばや
♪5 忠勇義烈の血を享けし 日本男子(ヤマトオノコ)の輝ける譽たうみいざやいざ 雄雄しく共に
進まばや
超怖いんだけどこの歌・・・・。戦時中の歌でしょうか。こんなもの配ってまで愚かな戦争続けてたって
ことでしょうかね。要するに、日本男児ならば、国のため、天皇陛下のために命を捨てろってことなんでしょう。
これ見たとき、ぞっとしました。
こういう古い本の中には、いろいろなオマケが付いてたりします。本に挟んであった紙きれなのですが、
「帝国在郷軍人會會歌」 楽譜付きです(簡単な)。
♪1 帝国二千有余年 神聖比なき皇國の 世界に負へる大使命 果すは誰の任務ぞや
♪2 朝日輝く旗風に 迷妄の雲拂ひ去り 正義の利剣人類を 救ひ匡すはいつの日ぞ
♪3 郷に入りては忠良の 民とし勵み事あらば 出でて皇國に捧ぐべき われらが此身この命
♪4 つとむる業は異なれど 思ひは一ついつとても 皇國を護る赤誠は 吾等が胸に燃ゆるなり
♪5 あゝいくそたび天皇(すめらぎ)の 降したまへる敕語の(みおしへの) 聖旨かしこみ束の間も
心ゆるめず鍛へばや
♪5 忠勇義烈の血を享けし 日本男子(ヤマトオノコ)の輝ける譽たうみいざやいざ 雄雄しく共に
進まばや
超怖いんだけどこの歌・・・・。戦時中の歌でしょうか。こんなもの配ってまで愚かな戦争続けてたって
ことでしょうかね。要するに、日本男児ならば、国のため、天皇陛下のために命を捨てろってことなんでしょう。
これ見たとき、ぞっとしました。
オマケって言うのは、持ち主本人も忘れてたらしく本の中に挟んでいたままで、たまたま私が
見つけたって意味のオマケです。
見つけたって意味のオマケです。
>>312
まさに今の某近隣の国々を髣髴とさせる歌詞だね。
まさに今の某近隣の国々を髣髴とさせる歌詞だね。
すげえな、こんな料理スレにまで政治色が持ち込まれて、しかも他国バッシングまでなされるのか
明治38年発行
アイリッシ スチウ(餡かけのスチウ)
牛肉一斤 玉葱、馬鈴薯、大根、胡蘿蔔(にんじん)何れも(どれも)見計い 鹽少し 胡椒少し
メリケン粉少し
酢を入た水で肉を洗い、筋を横に見て五六部角に厚さわ一分五厘位に切り外に蔬菜類(やさいるい)
を同じ大きさに切って、最初に蔬菜を少し鍋え入れて、其上に肉を一列ならべて置き、又、蔬菜を
其の上にならべ、又肉を置き、又蔬菜を置いて鹽を見計いに入れて味を附け(間〱に胡椒や鹽を極少
し宛振り入れてもよろしい)胡椒を少し振掛てから、水が蔬菜の上に漸〱(やっとやっと)かぶさる位
に入れて(澤山要れ様に)とろ火で二時間以上も其儘煮て、折々鍋の柄を持ってゆすふせり、(決して
攪交ぜてわいけません)其れから鍋を下して、メリケン粉を溶いて入れ、一寸煮て汁をどろ〱にする
とよろしい。
アイリッシ スチウ(餡かけのスチウ)
牛肉一斤 玉葱、馬鈴薯、大根、胡蘿蔔(にんじん)何れも(どれも)見計い 鹽少し 胡椒少し
メリケン粉少し
酢を入た水で肉を洗い、筋を横に見て五六部角に厚さわ一分五厘位に切り外に蔬菜類(やさいるい)
を同じ大きさに切って、最初に蔬菜を少し鍋え入れて、其上に肉を一列ならべて置き、又、蔬菜を
其の上にならべ、又肉を置き、又蔬菜を置いて鹽を見計いに入れて味を附け(間〱に胡椒や鹽を極少
し宛振り入れてもよろしい)胡椒を少し振掛てから、水が蔬菜の上に漸〱(やっとやっと)かぶさる位
に入れて(澤山要れ様に)とろ火で二時間以上も其儘煮て、折々鍋の柄を持ってゆすふせり、(決して
攪交ぜてわいけません)其れから鍋を下して、メリケン粉を溶いて入れ、一寸煮て汁をどろ〱にする
とよろしい。
明治38年発行
オックステイルスウプ(牛の尾の骨の汁)
牛の尾の骨と足の骨一本 牛肉半斤から一斤
これわ誠に徳用な汁です。味も惡いことわありません。先づ、牛の尾の骨
一本と、足の骨一本とを鋸か斧で二三寸に切り碎き、これにスウプ用の下等
の肉半斤か一斤を足して鍋に入れ、水わ見計いで入れ、四五時間煮た後に
濾して用いるのです。味の附け方わ鹽胡椒でよろしい。是だけあれば、凡
三十人前出來ます。西洋人(外人)わ多人數の客の際わ、時〱此スウプを用い
るもので、タネ(材料)が下等でも決して粗末な料理でわありません。
こころづけ
スウプを出すにはスウプ皿と申して、肉や蔬菜等を盛る物よりも少し深めの皿を
用います。是に入れて出し、別に「クラッカー(曹達ビスケツト)」と云ふのを添
へて出すか、又わパンの薄切を添へて出すものですから、スウプの中え小さく
破割って入れ食る事もあり又、次の西洋うどんと云ふのを入れて出すこともあります。
そこでこの西洋うどん(ヌードルとも云ふ)の拵へ方わ、玉子一つを白黄味とも能く交ぜ、
メリケン粉を篩にかけて入れ、程よい堅さに捏て、板の上にのせ麵棒で一分位の厚さに延
ばし、其儘三時間計り風にあて置いた後、巾一寸二三分に切り、其れをいくつも重ねて置いて
細く切り、スウプを沸騰せて其中えぱら〱と振りながら少し入れ(此時ぱら〱と振って
入れないと團子の様にかたまります)ザツと煮立せた後、スウプと一緒に盛って出します。
ですが、澤山に盛らぬのがよいのです。
スープ皿から説明してますね。汁物はお椀という概念があるので説明したのでしょうか。
スープの出し方にも注意書きしてあり、この当時はスープですら珍しいものだったのでしょう。
オックステイルスウプ(牛の尾の骨の汁)
牛の尾の骨と足の骨一本 牛肉半斤から一斤
これわ誠に徳用な汁です。味も惡いことわありません。先づ、牛の尾の骨
一本と、足の骨一本とを鋸か斧で二三寸に切り碎き、これにスウプ用の下等
の肉半斤か一斤を足して鍋に入れ、水わ見計いで入れ、四五時間煮た後に
濾して用いるのです。味の附け方わ鹽胡椒でよろしい。是だけあれば、凡
三十人前出來ます。西洋人(外人)わ多人數の客の際わ、時〱此スウプを用い
るもので、タネ(材料)が下等でも決して粗末な料理でわありません。
こころづけ
スウプを出すにはスウプ皿と申して、肉や蔬菜等を盛る物よりも少し深めの皿を
用います。是に入れて出し、別に「クラッカー(曹達ビスケツト)」と云ふのを添
へて出すか、又わパンの薄切を添へて出すものですから、スウプの中え小さく
破割って入れ食る事もあり又、次の西洋うどんと云ふのを入れて出すこともあります。
そこでこの西洋うどん(ヌードルとも云ふ)の拵へ方わ、玉子一つを白黄味とも能く交ぜ、
メリケン粉を篩にかけて入れ、程よい堅さに捏て、板の上にのせ麵棒で一分位の厚さに延
ばし、其儘三時間計り風にあて置いた後、巾一寸二三分に切り、其れをいくつも重ねて置いて
細く切り、スウプを沸騰せて其中えぱら〱と振りながら少し入れ(此時ぱら〱と振って
入れないと團子の様にかたまります)ザツと煮立せた後、スウプと一緒に盛って出します。
ですが、澤山に盛らぬのがよいのです。
スープ皿から説明してますね。汁物はお椀という概念があるので説明したのでしょうか。
スープの出し方にも注意書きしてあり、この当時はスープですら珍しいものだったのでしょう。
明治38年発行
サラド(蔬菜(やさい)の酢の物のたぐい)
玉子三つ 牛乳一合 酢五勺少し餘 胡椒少し 砂糖大匙山に三杯 鹽小匙二杯 バタ大匙三杯
玉子の黄味だけを能くかきまわして、これに牛乳、砂糖、胡椒、鹽、バタを入れて能く
混ぜ其れから別に玉子三つの白身で泡を立て(泡立機械又わ肉叉で風の吹き通す處(ところ)で
暫く攪き立てると白味は皆泡になる者です)かき廻しながら前の品に入れ別に酢を土鍋に入れて
沸騰せたのを混ぜながら(沸湯でもよし)、拵へて置いた品の中に入れ、後に又、土鍋に火を
掛け燒付かない様に絶へず攪き廻しながら、ぼた〱する位の度合で火から下し、土鍋の儘で水に
入れて冷し又、別に馬鈴薯の皮をむき黒芽の所を去り暫時水に浸け置いて後、鹽を少し加へた
水で湯煮をして薄く細かに切り、之に生の萵茞(チサ)、栗、胡桃、林檎か赤大根などの薄切か
細切にしたもの二種三種を見計って混ぜ鉢に盛って前に拵へたぽた〱したる汁を懸けて食べる
のです。來客の時客の數だけ赤大根を花の形に切って、上に並べ飾って主婦の前に出すことも
あります。
こころづけ
饗應(ごちそを)の時、サラドわ大皿の儘、主婦の前に出すものですから、主婦わ先づこれを大匙
(テーブルスプン)と肉叉(フオーク)とで皆の皿に取分け、給仕人に運ばせるのを法とします。
野菜と言えば漬物か煮付けだった当時の人たちにとっては、生で食べドレッシングをかけるという
のは、これだけ説明しないとわからなかったのでしょう。
卵白を涼しい場所で泡立てるのは、冷蔵庫がない時代の知恵でしょうか。冷えた卵白のほうが
泡立ちががいいですし。栗や胡桃の入ったサラダは現在でもありますね。赤大根は、現在ではとても
珍しい野菜となりました。興味のある方は「赤大根」でぐぐってみてください。
給仕の仕方まで書くのは、当時は膳に各自一人分ずつ運んでいたスタイルだったからでしょうか。
今でこそ普通ですが、当時は1つの皿から皆で取り分けるというスタイルはなかなか受け入れられな
かったそうです。
サラド(蔬菜(やさい)の酢の物のたぐい)
玉子三つ 牛乳一合 酢五勺少し餘 胡椒少し 砂糖大匙山に三杯 鹽小匙二杯 バタ大匙三杯
玉子の黄味だけを能くかきまわして、これに牛乳、砂糖、胡椒、鹽、バタを入れて能く
混ぜ其れから別に玉子三つの白身で泡を立て(泡立機械又わ肉叉で風の吹き通す處(ところ)で
暫く攪き立てると白味は皆泡になる者です)かき廻しながら前の品に入れ別に酢を土鍋に入れて
沸騰せたのを混ぜながら(沸湯でもよし)、拵へて置いた品の中に入れ、後に又、土鍋に火を
掛け燒付かない様に絶へず攪き廻しながら、ぼた〱する位の度合で火から下し、土鍋の儘で水に
入れて冷し又、別に馬鈴薯の皮をむき黒芽の所を去り暫時水に浸け置いて後、鹽を少し加へた
水で湯煮をして薄く細かに切り、之に生の萵茞(チサ)、栗、胡桃、林檎か赤大根などの薄切か
細切にしたもの二種三種を見計って混ぜ鉢に盛って前に拵へたぽた〱したる汁を懸けて食べる
のです。來客の時客の數だけ赤大根を花の形に切って、上に並べ飾って主婦の前に出すことも
あります。
こころづけ
饗應(ごちそを)の時、サラドわ大皿の儘、主婦の前に出すものですから、主婦わ先づこれを大匙
(テーブルスプン)と肉叉(フオーク)とで皆の皿に取分け、給仕人に運ばせるのを法とします。
野菜と言えば漬物か煮付けだった当時の人たちにとっては、生で食べドレッシングをかけるという
のは、これだけ説明しないとわからなかったのでしょう。
卵白を涼しい場所で泡立てるのは、冷蔵庫がない時代の知恵でしょうか。冷えた卵白のほうが
泡立ちががいいですし。栗や胡桃の入ったサラダは現在でもありますね。赤大根は、現在ではとても
珍しい野菜となりました。興味のある方は「赤大根」でぐぐってみてください。
給仕の仕方まで書くのは、当時は膳に各自一人分ずつ運んでいたスタイルだったからでしょうか。
今でこそ普通ですが、当時は1つの皿から皆で取り分けるというスタイルはなかなか受け入れられな
かったそうです。
>>300,301
昔のレシピにタピオカとかがよく出くるのは、昔の日本が台湾とかの南方に
も植民地を領有してたせいで、そこの食材や食生活にもなじみがあったから。
子供の頃、うちの近所に住んでいた兵隊経験のあるじいちゃんなんかも、南方
に駐留してたとかで、その時に持ち帰った謎のトロピカルフルーツを庭でずっ
と栽培してたよ。
(一度貰った事があるけど、めっちゃ濃厚で甘かった記憶がある)
昔のレシピにタピオカとかがよく出くるのは、昔の日本が台湾とかの南方に
も植民地を領有してたせいで、そこの食材や食生活にもなじみがあったから。
子供の頃、うちの近所に住んでいた兵隊経験のあるじいちゃんなんかも、南方
に駐留してたとかで、その時に持ち帰った謎のトロピカルフルーツを庭でずっ
と栽培してたよ。
(一度貰った事があるけど、めっちゃ濃厚で甘かった記憶がある)
明治38年発行
プッジング(食後の口直し物)
牛乳一合、又わコンデンスミルク大匙山一杯 水一合 片栗粉小匙三杯(堅いのを好な人わ
匙四杯) 白砂糖(牛乳の時わ大匙山一杯、コンデンスミルクの時は小匙山一杯)
前に入れるの後に入れるのと云ふことわありません。皆一度に能く混合せて鍋に入れ、火に
掛けて攪混ぜながら煮て、かたまった時に皿に入れるのですが、ジャミなどを入れたい時わ
出來て皿に取る時皿底に一體に(いったいに)ジャミを引いて其上に取ります。暖いのを好な
人わ、ストーブの中に其儘入れて置て食る際に出せばよろしい。又、皿に取分る時わ
大匙で下のジャミ迄すくい取るのです。
プディングというより、葛餅を片栗で代用したようなモチモチペタペタのものかしら。
プッジング(食後の口直し物)
牛乳一合、又わコンデンスミルク大匙山一杯 水一合 片栗粉小匙三杯(堅いのを好な人わ
匙四杯) 白砂糖(牛乳の時わ大匙山一杯、コンデンスミルクの時は小匙山一杯)
前に入れるの後に入れるのと云ふことわありません。皆一度に能く混合せて鍋に入れ、火に
掛けて攪混ぜながら煮て、かたまった時に皿に入れるのですが、ジャミなどを入れたい時わ
出來て皿に取る時皿底に一體に(いったいに)ジャミを引いて其上に取ります。暖いのを好な
人わ、ストーブの中に其儘入れて置て食る際に出せばよろしい。又、皿に取分る時わ
大匙で下のジャミ迄すくい取るのです。
プディングというより、葛餅を片栗で代用したようなモチモチペタペタのものかしら。
>>309 うちのじーちゃん玉菜って今でも言ってるwww
大正14年発行
カルフオルニアフイズ(飲料)一人前
ぶどう汁(見計) 砂糖大匙一 炭酸水(見計) 檸檬一切 水(見計) 葡萄酒大匙一
これらを混ぜ、飲料とす。
今で言う、グレープフィズ大正風??自分で味を見ながら、好みの濃度にしてたっぽい。
カルフオルニアフイズ(飲料)一人前
ぶどう汁(見計) 砂糖大匙一 炭酸水(見計) 檸檬一切 水(見計) 葡萄酒大匙一
これらを混ぜ、飲料とす。
今で言う、グレープフィズ大正風??自分で味を見ながら、好みの濃度にしてたっぽい。
大正14年発行
ウイスターソース(西洋醤油)
カレー粉茶匙一 胡椒茶匙一 砂糖茶匙一 唐辛子二本 胡蘿蔔(人参らしい)二分輪切一
玉葱四分の一 肉桂(今で言うシナモン。ニッキではないっぽい)一寸 生姜五分角位
パセリ、月桂樹葉、丁子(クローブ)少量 水一合 醤油一合 酢一合二勺
唐辛子、胡蘿蔔、玉葱、生姜、肉桂を刻み他の藥味を加へ、水を入れて中火に掛く。底に
つかぬ様攪拌しつゝ材料の軟かになり水氣の略無くなる迄煮詰む。砂糖及醤油を入れ、
五分間煮沸す。酢を加へ、一度煮て火より下す。汁と共に材料も漉し得る丈裏漉に掛く。
手作り日本風ウスターソースでしょうか。熟成させてませんし、イギリスのウスターシャー
ソースのようにアンチョビやニンニク、他にも多種スパイスは使ってませんし、日本のウスター
のように果物も使っていないので、リーアンドペリンと日本のウスターの中間のような、かなり
あっさりした物だったのかな?と思われます。きっと、多種のスパイスの役目をカレー粉に
頼ったのだと思われます。
ウイスターソース(西洋醤油)
カレー粉茶匙一 胡椒茶匙一 砂糖茶匙一 唐辛子二本 胡蘿蔔(人参らしい)二分輪切一
玉葱四分の一 肉桂(今で言うシナモン。ニッキではないっぽい)一寸 生姜五分角位
パセリ、月桂樹葉、丁子(クローブ)少量 水一合 醤油一合 酢一合二勺
唐辛子、胡蘿蔔、玉葱、生姜、肉桂を刻み他の藥味を加へ、水を入れて中火に掛く。底に
つかぬ様攪拌しつゝ材料の軟かになり水氣の略無くなる迄煮詰む。砂糖及醤油を入れ、
五分間煮沸す。酢を加へ、一度煮て火より下す。汁と共に材料も漉し得る丈裏漉に掛く。
手作り日本風ウスターソースでしょうか。熟成させてませんし、イギリスのウスターシャー
ソースのようにアンチョビやニンニク、他にも多種スパイスは使ってませんし、日本のウスター
のように果物も使っていないので、リーアンドペリンと日本のウスターの中間のような、かなり
あっさりした物だったのかな?と思われます。きっと、多種のスパイスの役目をカレー粉に
頼ったのだと思われます。
明治38年発行
チッケンカットレッツ(鳥の天ぷら)
鶏肉 玉子 鹽少し パン粉
鶏肉を厚さ二分位、巾二寸長さ三寸位に切り、庖丁の裏で切らない様に敲き次に玉子
を能く溶き、鹽を少し足して置き其中に肉を入れて直にパン粉の中に入れ両面え粉を
付けラード(豚脂)を沸騰せて(餘り沸騰せると品物が黒くなる故パン粉の小片でも入れ
て加減を見るべし)其中に入れ、両面狐色になるのを程あいとして揚げて、皿の上に
西洋紙を敷きその上に並べて、西洋紙に上油を吸い取らしてから皿に盛り、並のソース
をかけて出すのです。
肉に塩を振るのではなくて玉子に塩を混ぜて、小麦粉は付けずに玉子にくぐらせていたようです。
チッケンカットレッツ(鳥の天ぷら)
鶏肉 玉子 鹽少し パン粉
鶏肉を厚さ二分位、巾二寸長さ三寸位に切り、庖丁の裏で切らない様に敲き次に玉子
を能く溶き、鹽を少し足して置き其中に肉を入れて直にパン粉の中に入れ両面え粉を
付けラード(豚脂)を沸騰せて(餘り沸騰せると品物が黒くなる故パン粉の小片でも入れ
て加減を見るべし)其中に入れ、両面狐色になるのを程あいとして揚げて、皿の上に
西洋紙を敷きその上に並べて、西洋紙に上油を吸い取らしてから皿に盛り、並のソース
をかけて出すのです。
肉に塩を振るのではなくて玉子に塩を混ぜて、小麦粉は付けずに玉子にくぐらせていたようです。
大正6年発行
チキンフーカデン附伏屋の月
玉子五箇 鶏肉二百匁 メリケン粉又はパン粉中匙三四杯 鹽小匙三杯 胡椒小匙一杯 生玉子二箇
準備
玉子を水より鍋に入れて黄身の偏らぬやうに硬煠でになし皮を剥き前後を切り置く。
鶏肉を細かに切りてよく敲きて(叩くであろう)後擂鉢に入れて十分に擂り、鹽と胡椒にて
味をつけて又よく擂り十分擂れたる時玉子の白身を一箇づゝ入れてよく擂り置くべし。
拵へ方
よく擂りたる肉を、布巾を擴げたる(広げであろう)上にとり五箇の玉子を芯にして一巻き
する程に平に擴げて四隅を注意して直角にするやうに肉を置き、手前より巻きて天パンに充分
バタをしきたる上に載せて、肉の上にも所々に少々バタを置き、鹽をパツと振りて天火の中
に挿入して三十分間程して肉を檢すべし。バタも熔けて肉に色澤つき指先にて壓して硬くなり
たる時はテンパンを取り出し、其まゝ少時冷して後、小口より五分位の厚さに切りて一切づゝ
皿に盛りて出すべし。味も體裁も最上等に出來るなり。附合にはパセリ或は青味をつくべし。
應用
フーカデンは他に何肉にて製し得べきか。
鶏肉の代りに牛肉にてもよろしく豚肉と牛肉と半々に交ぜたるにてもよろし。
魚肉にては如何に。
魚肉にても造り得るなり。魚肉には搾りたる豆腐を魚肉の二分の一程入るゝもよろし。最安價にて
しかも滋養豊富に體裁もよきは、伏屋の月なり。之は鰯の骨を抜き皮を取りてよく肉を擂りぬき
搾豆腐を入れて尚よく擂り、鹽、砂糖、味淋(味醂であろう)にて味をつけて、煠玉子を芯に巻き
天パンにて載せて燒きて同じく輪切にして出すべし。
玉子を巻いたミートローフのようなもののようです。
チキンフーカデン附伏屋の月
玉子五箇 鶏肉二百匁 メリケン粉又はパン粉中匙三四杯 鹽小匙三杯 胡椒小匙一杯 生玉子二箇
準備
玉子を水より鍋に入れて黄身の偏らぬやうに硬煠でになし皮を剥き前後を切り置く。
鶏肉を細かに切りてよく敲きて(叩くであろう)後擂鉢に入れて十分に擂り、鹽と胡椒にて
味をつけて又よく擂り十分擂れたる時玉子の白身を一箇づゝ入れてよく擂り置くべし。
拵へ方
よく擂りたる肉を、布巾を擴げたる(広げであろう)上にとり五箇の玉子を芯にして一巻き
する程に平に擴げて四隅を注意して直角にするやうに肉を置き、手前より巻きて天パンに充分
バタをしきたる上に載せて、肉の上にも所々に少々バタを置き、鹽をパツと振りて天火の中
に挿入して三十分間程して肉を檢すべし。バタも熔けて肉に色澤つき指先にて壓して硬くなり
たる時はテンパンを取り出し、其まゝ少時冷して後、小口より五分位の厚さに切りて一切づゝ
皿に盛りて出すべし。味も體裁も最上等に出來るなり。附合にはパセリ或は青味をつくべし。
應用
フーカデンは他に何肉にて製し得べきか。
鶏肉の代りに牛肉にてもよろしく豚肉と牛肉と半々に交ぜたるにてもよろし。
魚肉にては如何に。
魚肉にても造り得るなり。魚肉には搾りたる豆腐を魚肉の二分の一程入るゝもよろし。最安價にて
しかも滋養豊富に體裁もよきは、伏屋の月なり。之は鰯の骨を抜き皮を取りてよく肉を擂りぬき
搾豆腐を入れて尚よく擂り、鹽、砂糖、味淋(味醂であろう)にて味をつけて、煠玉子を芯に巻き
天パンにて載せて燒きて同じく輪切にして出すべし。
玉子を巻いたミートローフのようなもののようです。
昭和になるとやや進化。
昭和12年発行
味つけした挽肉の中に、茹玉子や靑豆をはさんで蒲鉾形につくつて蒸した美しい西洋
蒲鉾で、味は腸詰に似て結構です。
挽肉(鶏でも豚でもよろしい)八十匁 茹玉子二個 玉葱小一個 生玉子一個 靑豆少々
砂糖、鹽、醤油、味の素、パン粉、生姜少々
玉葱を微塵切りとし、挽肉と混ぜ擂鉢に入れて砂糖大匙一杯半、鹽小匙一杯、味の素小匙半杯、
パン粉大匙三杯、玉子、生姜の搾り汁少々を加へてよく擂り、終つて靑豆を入れよく混ぜます。
蒲鉾板を洗つて拭き、味つけした挽肉を二三分厚みに擴げ、茹玉子を縦二つに切りとして肉の
眞中に黄身を下にして並べ、殘りの挽肉をその上からこんもりと蒲鉾形に塗りつけ、ご飯蒸し
か蒸籠に入れて十五分位蒸します。蒲鉾を取出し、フライ鍋に大匙一杯のバタ或は牛脂を溶かし
蒲鉾の表面だけをじゆつと燒いて焦目をつけます。次に蒲鉾を板からはがし、三分位の厚みに切り
サラド菜を敷いた洋皿にとり野菜サラドなどを附合せとしてすゝめます。これはサンドウヰッチに
はさんでもよく又、芥子をそへて麥酒(ビールであろう)のつまみものに應用しても必ず珍しがられ
るお料理になります。
この時代でもまだ珍しい料理だったっぽい。昭和に入ると、味の素が欠かせない調味料であったらしく
どの料理にもほとんど、味の素が入っている。
昭和12年発行
味つけした挽肉の中に、茹玉子や靑豆をはさんで蒲鉾形につくつて蒸した美しい西洋
蒲鉾で、味は腸詰に似て結構です。
挽肉(鶏でも豚でもよろしい)八十匁 茹玉子二個 玉葱小一個 生玉子一個 靑豆少々
砂糖、鹽、醤油、味の素、パン粉、生姜少々
玉葱を微塵切りとし、挽肉と混ぜ擂鉢に入れて砂糖大匙一杯半、鹽小匙一杯、味の素小匙半杯、
パン粉大匙三杯、玉子、生姜の搾り汁少々を加へてよく擂り、終つて靑豆を入れよく混ぜます。
蒲鉾板を洗つて拭き、味つけした挽肉を二三分厚みに擴げ、茹玉子を縦二つに切りとして肉の
眞中に黄身を下にして並べ、殘りの挽肉をその上からこんもりと蒲鉾形に塗りつけ、ご飯蒸し
か蒸籠に入れて十五分位蒸します。蒲鉾を取出し、フライ鍋に大匙一杯のバタ或は牛脂を溶かし
蒲鉾の表面だけをじゆつと燒いて焦目をつけます。次に蒲鉾を板からはがし、三分位の厚みに切り
サラド菜を敷いた洋皿にとり野菜サラドなどを附合せとしてすゝめます。これはサンドウヰッチに
はさんでもよく又、芥子をそへて麥酒(ビールであろう)のつまみものに應用しても必ず珍しがられ
るお料理になります。
この時代でもまだ珍しい料理だったっぽい。昭和に入ると、味の素が欠かせない調味料であったらしく
どの料理にもほとんど、味の素が入っている。
味の素が欠かせないらしき記述。
昭和6年発行
味の素は大變便利な調味料で凡ゆる料理に用ひて居りますが、特に西洋料理には
至極便利で即席の場合はスープを採る世話もなく一流コツクの技俠と孌らぬ美味な
洋食が出來るので御座います。特に玉子料理や野菜料理及びスープの味付けに用ひ
て風味とその味あひは味の素の眞價はが偉大であることが分ります。只今東京の
各西洋料理店やその他の一般家庭に於ては殆んど味の素を使用せぬ家は御座いません。
ここまで言い切るとは・・・・料理書でここまで力説ですから、大事も大事、絶対
必要な調味料であったようです。
昭和6年発行
味の素は大變便利な調味料で凡ゆる料理に用ひて居りますが、特に西洋料理には
至極便利で即席の場合はスープを採る世話もなく一流コツクの技俠と孌らぬ美味な
洋食が出來るので御座います。特に玉子料理や野菜料理及びスープの味付けに用ひ
て風味とその味あひは味の素の眞價はが偉大であることが分ります。只今東京の
各西洋料理店やその他の一般家庭に於ては殆んど味の素を使用せぬ家は御座いません。
ここまで言い切るとは・・・・料理書でここまで力説ですから、大事も大事、絶対
必要な調味料であったようです。
昭和6年発行
コキイュドクルマエビグラセ
車海老大五匹 バタ大匙三杯 茹で馬鈴薯三十目 玉子黄身二箇
松露大五箇(トリユツフのかわり(トリュフでしょう) ベシヤメルソース五勺位
魚のヴルウテ三勺 鹽少々
先づ帆立貝の内縁へ馬鈴薯を漉して此の中に玉子の黄味と鹽及びヴルウテを加へてよく
混ぜて絞り出し次に車海老を鹽茹でにして皮を取り薄く切りベシシヤメルソースにてよく
交ぜて其の上に置き又其の上に松露を細く切りて天火にて七八分位燒きて用ふ。
ベシヤメルソース
牛乳一合 上等バタ大匙一杯半 メリケン粉大匙一杯半 味の素小匙一杯
胡椒少々 鹽少々 肉原汁五勺
先づソース鍋にバタを入れ火にかけ良く溶かしメリケン粉を加へ手早く掻きまぜ
火より下し牛乳少々宛加へ又、肉原汁を加へ又火にかけ又火より下し牛乳及肉原汁
を全部入れ能く交ぜ合せ光澤の出るようにねり鹽と胡椒を加へ最後に味の素を加へて
味付し此れを一度布巾にて漉して用ふ。
今作ったらこれ、原価いくらだろう・・・。ヴルウテは何なのか不明。
現在はブイヨンなどは入れずに(入れる場合もありますが)作ってホワイトソースとして
ますが、当時はまだブイヨンを入れて作る昔通りのやり方だったようです。
相当なハイカラ料理のようで、沸國式西洋料理という但し書してあります。
コキイュドクルマエビグラセ
車海老大五匹 バタ大匙三杯 茹で馬鈴薯三十目 玉子黄身二箇
松露大五箇(トリユツフのかわり(トリュフでしょう) ベシヤメルソース五勺位
魚のヴルウテ三勺 鹽少々
先づ帆立貝の内縁へ馬鈴薯を漉して此の中に玉子の黄味と鹽及びヴルウテを加へてよく
混ぜて絞り出し次に車海老を鹽茹でにして皮を取り薄く切りベシシヤメルソースにてよく
交ぜて其の上に置き又其の上に松露を細く切りて天火にて七八分位燒きて用ふ。
ベシヤメルソース
牛乳一合 上等バタ大匙一杯半 メリケン粉大匙一杯半 味の素小匙一杯
胡椒少々 鹽少々 肉原汁五勺
先づソース鍋にバタを入れ火にかけ良く溶かしメリケン粉を加へ手早く掻きまぜ
火より下し牛乳少々宛加へ又、肉原汁を加へ又火にかけ又火より下し牛乳及肉原汁
を全部入れ能く交ぜ合せ光澤の出るようにねり鹽と胡椒を加へ最後に味の素を加へて
味付し此れを一度布巾にて漉して用ふ。
今作ったらこれ、原価いくらだろう・・・。ヴルウテは何なのか不明。
現在はブイヨンなどは入れずに(入れる場合もありますが)作ってホワイトソースとして
ますが、当時はまだブイヨンを入れて作る昔通りのやり方だったようです。
相当なハイカラ料理のようで、沸國式西洋料理という但し書してあります。
大正14年発行
支那料理煮餃子(チユチヤヲツ)
豚肉三十匁 生姜茶匙一 葱一本 漬菜三十匁 醤油中匙一 鹽茶匙四分の一 水中匙一杯半
胡麻油茶匙一
豚肉は細かに刻み、更に敲きて挽肉の如くなす。漬菜はゆで、水に取り細かに刻みて水氣を絞る。
前記の材料及び調味品はすべて混じ充分に混ぜ合す。生姜、葱は極微塵とす。別に次の如くして皮
を作る。
メリケン粉三十匁 水中匙四 鹽茶匙平四分の一
水と鹽を混ず。メリケン粉を丼の類に入れ中央に穴をあけてメリケン粉の土手を作る。穴の中に鹽
水を入れ漸次粉を混じゆく。かくして水分をよくまぜたるものを粉を敷たる板の上に出してよくこね、
二十箇に千切る。其一つ一つを丸く三厘厚み位にのばす。初の材料をのばしたるものの中に入れ、
編み笠風に包み合せ目をしつかりとつける。熱湯中にて二三同差水をしつゝゆで十分位にしてあげる。
温かきを酢醤油又はウスターソース、醤油等つけて食す。
餃子は、昭和に入ってからだと思ってたのですが(ペリメニというロシアの餃子に似たものは昭和15年の
婦人之友にレシピ掲載されています)大正ですでに入ってたんですね。
ですが普通の人々が餃子を食べるようになったのは昭和30年代からだそうです。30年代の人がはじめて食べた
感想は「味がしつこい!」が圧倒的だったそです。
支那料理煮餃子(チユチヤヲツ)
豚肉三十匁 生姜茶匙一 葱一本 漬菜三十匁 醤油中匙一 鹽茶匙四分の一 水中匙一杯半
胡麻油茶匙一
豚肉は細かに刻み、更に敲きて挽肉の如くなす。漬菜はゆで、水に取り細かに刻みて水氣を絞る。
前記の材料及び調味品はすべて混じ充分に混ぜ合す。生姜、葱は極微塵とす。別に次の如くして皮
を作る。
メリケン粉三十匁 水中匙四 鹽茶匙平四分の一
水と鹽を混ず。メリケン粉を丼の類に入れ中央に穴をあけてメリケン粉の土手を作る。穴の中に鹽
水を入れ漸次粉を混じゆく。かくして水分をよくまぜたるものを粉を敷たる板の上に出してよくこね、
二十箇に千切る。其一つ一つを丸く三厘厚み位にのばす。初の材料をのばしたるものの中に入れ、
編み笠風に包み合せ目をしつかりとつける。熱湯中にて二三同差水をしつゝゆで十分位にしてあげる。
温かきを酢醤油又はウスターソース、醤油等つけて食す。
餃子は、昭和に入ってからだと思ってたのですが(ペリメニというロシアの餃子に似たものは昭和15年の
婦人之友にレシピ掲載されています)大正ですでに入ってたんですね。
ですが普通の人々が餃子を食べるようになったのは昭和30年代からだそうです。30年代の人がはじめて食べた
感想は「味がしつこい!」が圧倒的だったそです。
昭和初期ならではの荒業イタリア料理。
イタリー風のうどん
魚(何でもよい)五切 玉子三箇 茹うどん 玉葱 トマト
フライ鍋にバタを溶かし微塵切の玉葱を炒め、次に賽目に切ったトマト、うどんの順に炒めて
トマトから味の出たところで鹽、胡椒、味の素で味を調えます。別に魚は一人前十匁ほどの
切身のように薄く二つに切って鹽胡椒し、玉子は一人半箇宛の割でほぐし切身を玉子に浸して
熱したフライ鍋に入れ魚に火が通ったら殘りの玉子を一面に浸して、裏も返してよく燒きます。
深目の器に炒めたうどんを小高く盛り。魚入りの玉子を上にのせて、熱いうちに好みのソースを
かけて召上ってください。鯖とか鰯のようにくせのある魚でしたら。初めに夏蜜柑の汁を振掛け
てから使いますと臭みも消えてお味もよくなります。
主婦之友 昭和16年発行
いくら何でも強引すぎ・・・。トマトソースもどきうどんバージョン・・・・?
でも、一般のごくごく普通の人であれば、パスタなんて知らないし手に入れるのも
困難だったからでしょうか。パスタは明治ですでにあったようですが。(上のどこか
にウプしてるはず)それにしても、これはイタリアンに対する冒涜としか・・・笑
イタリー風のうどん
魚(何でもよい)五切 玉子三箇 茹うどん 玉葱 トマト
フライ鍋にバタを溶かし微塵切の玉葱を炒め、次に賽目に切ったトマト、うどんの順に炒めて
トマトから味の出たところで鹽、胡椒、味の素で味を調えます。別に魚は一人前十匁ほどの
切身のように薄く二つに切って鹽胡椒し、玉子は一人半箇宛の割でほぐし切身を玉子に浸して
熱したフライ鍋に入れ魚に火が通ったら殘りの玉子を一面に浸して、裏も返してよく燒きます。
深目の器に炒めたうどんを小高く盛り。魚入りの玉子を上にのせて、熱いうちに好みのソースを
かけて召上ってください。鯖とか鰯のようにくせのある魚でしたら。初めに夏蜜柑の汁を振掛け
てから使いますと臭みも消えてお味もよくなります。
主婦之友 昭和16年発行
いくら何でも強引すぎ・・・。トマトソースもどきうどんバージョン・・・・?
でも、一般のごくごく普通の人であれば、パスタなんて知らないし手に入れるのも
困難だったからでしょうか。パスタは明治ですでにあったようですが。(上のどこか
にウプしてるはず)それにしても、これはイタリアンに対する冒涜としか・・・笑
昭和初期の荒業料理2
うどんかん
氷瓊脂一本(寒天) 淸水三合 ザラメ砂糖百匁 みかん絞汁二箇 茹うどん
氷瓊脂を半日ほど淸水に浸け、固く水氣を絞って鍋の中にちぎり入れ、淸水を加へて
強火にかけ煮込み、充分に溶かした後、みかん汁、砂糖を加へよく交ぜます。
茹うどんを加へ、うどんが熱くなる頃、深皿に流し涼しい場所で冷やします。
みかん色の氷瓊脂の中に白いうどんが見えてきれいです。
きれい云々より、その発想は一体どこから・・・・。
昭和17年発行主婦之友
うどんかん
氷瓊脂一本(寒天) 淸水三合 ザラメ砂糖百匁 みかん絞汁二箇 茹うどん
氷瓊脂を半日ほど淸水に浸け、固く水氣を絞って鍋の中にちぎり入れ、淸水を加へて
強火にかけ煮込み、充分に溶かした後、みかん汁、砂糖を加へよく交ぜます。
茹うどんを加へ、うどんが熱くなる頃、深皿に流し涼しい場所で冷やします。
みかん色の氷瓊脂の中に白いうどんが見えてきれいです。
きれい云々より、その発想は一体どこから・・・・。
昭和17年発行主婦之友
昭和17年かぁ…
そろそろ甘味品が欠乏し始めて、そういう謎な食い物が生まれたのかもね
そろそろ甘味品が欠乏し始めて、そういう謎な食い物が生まれたのかもね
大正15年発行
ボイルドライス
米二五〇瓦(瓦でグラムらしい) 水五竕(竕でデシリットルらしい) 鹽二瓦 玉子六十瓦
牛乳二竕
米を軟らかき飯に炊き鹽にて味付し、牛乳を加へて再び煮込み、玉子の泡立てたるを
上よりかけて半熟として皿に盛りて供す。
ちょっと想像がつかない。ミルク粥に、半熟スフレ・・・?
ボイルドライス
米二五〇瓦(瓦でグラムらしい) 水五竕(竕でデシリットルらしい) 鹽二瓦 玉子六十瓦
牛乳二竕
米を軟らかき飯に炊き鹽にて味付し、牛乳を加へて再び煮込み、玉子の泡立てたるを
上よりかけて半熟として皿に盛りて供す。
ちょっと想像がつかない。ミルク粥に、半熟スフレ・・・?
玉子を使わぬマヨネーズ
小麦粉、もしくは生大豆粉や食用粉(一体何の粉だ)でとろっとした糊を作って冷まし、塩を入れ
酢一に油十の割合に加えてよく掻き混ぜる。溶き芥子を入れるとなおよい。玉子も油も使わぬ方法は
馬鈴薯か甘藷を煮て突きつぶし、塩、胡椒を振掛け酢でどろっと伸ばす。
昭和20年発行 主婦之友
五人家族で配給されたお魚がたった一切。どうにも工夫の余地がないと匙を投げる前に調味料に活用する
ことを考えてみましょう。
潰し魚のソース
魚少々、沢庵、大根菜など。魚は蒸して潰し、みじんに刻んだ材料と一緒に代用マヨネーズに混ぜ込む。
トマトソース
トマト、大根菜(靑菜なら何でもよい)、にら(なくてもよい)、調味料はごく少量ずつ
小麦粉で糊を作り少しの油、塩胡椒、醤油などで味を調えたところへ野菜類を全部刻み込む。
昭和19年発行 主婦之友
もう涙出てきます。
小麦粉、もしくは生大豆粉や食用粉(一体何の粉だ)でとろっとした糊を作って冷まし、塩を入れ
酢一に油十の割合に加えてよく掻き混ぜる。溶き芥子を入れるとなおよい。玉子も油も使わぬ方法は
馬鈴薯か甘藷を煮て突きつぶし、塩、胡椒を振掛け酢でどろっと伸ばす。
昭和20年発行 主婦之友
五人家族で配給されたお魚がたった一切。どうにも工夫の余地がないと匙を投げる前に調味料に活用する
ことを考えてみましょう。
潰し魚のソース
魚少々、沢庵、大根菜など。魚は蒸して潰し、みじんに刻んだ材料と一緒に代用マヨネーズに混ぜ込む。
トマトソース
トマト、大根菜(靑菜なら何でもよい)、にら(なくてもよい)、調味料はごく少量ずつ
小麦粉で糊を作り少しの油、塩胡椒、醤油などで味を調えたところへ野菜類を全部刻み込む。
昭和19年発行 主婦之友
もう涙出てきます。
昭和6年発行
イタリヤンソース
月掛葉(月桂樹でしょう)五枚 洋茸又は松茸少々 鹽、胡椒 玉葱中一箇 生レモン半箇
褐色肉原汁一合 コツク用白葡萄酒大匙五杯 メリケン粉大匙一杯 オレーブ油大匙二杯 味の素少々
先づソース鍋にオレーブ油を入れて火にかけこの中に玉葱を細少切として入れ、色の付かぬ
位に炒り次に松茸、マシルーム(洋茸はマッシュルームのことらしい)を刻み込み、又一寸
炒り鹽と胡椒にて味を付けメリケン粉を加へ又炒り次に白葡萄酒を少しづゝ入れて交合せ
次に肉原汁を少々づゝ加へて全部入れ此中へ月掛葉を入れて良く交ぜ、乍ら弱火で煮て最後に
葉を取り出しレモンの汁を搾り込み次に味の素を加へて味付けして用います。
カツレツに多く用ふべし又メリケン粉を加へず作りたる物はボイルドビーフ、ローストビーフ、
又はロースチキン等にかけるべし。
イタリヤンと言うからには、トマトを使ってほしいのは我侭か。
この当時はまだ松茸は高価なものではなかったらしく、松茸レシピも多く惜しげもなく使うレシピ
が多くある。生レモンと指定してあるということは、乾燥レモンでもあったのだろうか。
イタリヤンソース
月掛葉(月桂樹でしょう)五枚 洋茸又は松茸少々 鹽、胡椒 玉葱中一箇 生レモン半箇
褐色肉原汁一合 コツク用白葡萄酒大匙五杯 メリケン粉大匙一杯 オレーブ油大匙二杯 味の素少々
先づソース鍋にオレーブ油を入れて火にかけこの中に玉葱を細少切として入れ、色の付かぬ
位に炒り次に松茸、マシルーム(洋茸はマッシュルームのことらしい)を刻み込み、又一寸
炒り鹽と胡椒にて味を付けメリケン粉を加へ又炒り次に白葡萄酒を少しづゝ入れて交合せ
次に肉原汁を少々づゝ加へて全部入れ此中へ月掛葉を入れて良く交ぜ、乍ら弱火で煮て最後に
葉を取り出しレモンの汁を搾り込み次に味の素を加へて味付けして用います。
カツレツに多く用ふべし又メリケン粉を加へず作りたる物はボイルドビーフ、ローストビーフ、
又はロースチキン等にかけるべし。
イタリヤンと言うからには、トマトを使ってほしいのは我侭か。
この当時はまだ松茸は高価なものではなかったらしく、松茸レシピも多く惜しげもなく使うレシピ
が多くある。生レモンと指定してあるということは、乾燥レモンでもあったのだろうか。
>松茸
地方によってはタダでいくらでも取れるのに味気ないから
すき焼きや弁当の増量剤にするしかなかったほどだしねえ
地方によってはタダでいくらでも取れるのに味気ないから
すき焼きや弁当の増量剤にするしかなかったほどだしねえ
婦人倶楽部昭和8年発行
支那揚げパン(炸千會魚)
サンドウヰッチが西洋ではパン料理の代表的なものですが、これはパンを用ひた支那料理の
王座を占めるものです。
食パンを厚さ二分横一寸、縦一寸五六分に切つて三十五切、蝦の摺身七十匁
鮃又は鰈の肉を薄くパンと同形ぐらゐに切つて三十五切 ハム又は燒き豚の霰切大匙十杯
長葱の微塵切大匙五杯 片栗粉 鹽 砂糖 ラード又は胡麻油或は大豆油 パセリ少々
蝦の摺肉に葱と鹽小匙一杯半と砂糖大匙一杯ほどをよく捏り混ぜます。パンの一切づつの
片面に蝦肉をヘラか匙で平に塗りつけ、その上に魚肉を押しつけ、片栗粉を濃く水で溶かし
たものを塗りつけ、更にその上にハムの霰切をふりつけます。そこで鍋に揚油をタツプリと
煮立て、調えた材料を静かに入れて狐色に揚げ、油をきつて皿に鵜體裁よく盛り重ねパセリ
の枝を飾ります。
ほんとにパンを使った中華の王座なんてあるのか・・・?中華で食パン使うの初めて見たんだ
けど、勘違い料理なのか、何かをパンで代用したのか・・・。
支那揚げパン(炸千會魚)
サンドウヰッチが西洋ではパン料理の代表的なものですが、これはパンを用ひた支那料理の
王座を占めるものです。
食パンを厚さ二分横一寸、縦一寸五六分に切つて三十五切、蝦の摺身七十匁
鮃又は鰈の肉を薄くパンと同形ぐらゐに切つて三十五切 ハム又は燒き豚の霰切大匙十杯
長葱の微塵切大匙五杯 片栗粉 鹽 砂糖 ラード又は胡麻油或は大豆油 パセリ少々
蝦の摺肉に葱と鹽小匙一杯半と砂糖大匙一杯ほどをよく捏り混ぜます。パンの一切づつの
片面に蝦肉をヘラか匙で平に塗りつけ、その上に魚肉を押しつけ、片栗粉を濃く水で溶かし
たものを塗りつけ、更にその上にハムの霰切をふりつけます。そこで鍋に揚油をタツプリと
煮立て、調えた材料を静かに入れて狐色に揚げ、油をきつて皿に鵜體裁よく盛り重ねパセリ
の枝を飾ります。
ほんとにパンを使った中華の王座なんてあるのか・・・?中華で食パン使うの初めて見たんだ
けど、勘違い料理なのか、何かをパンで代用したのか・・・。
エビのすり身が乗ったトーストだよね。パンを細かくして丸めれば
鹿の子揚げ。あれ大好きだー(*´Д`) ……つか中華で食パン使うのって
これくらいなんじゃないの?王座とかいっても大臣も庶民もおるまいよ。
私が知らんだけかもしれないが。
鹿の子揚げ。あれ大好きだー(*´Д`) ……つか中華で食パン使うのって
これくらいなんじゃないの?王座とかいっても大臣も庶民もおるまいよ。
私が知らんだけかもしれないが。
長崎の「ハトシ」だね。
香港のハートーチも同じ感じ。
ところで私が持ってる「カレー料理全集」(昭和廿五年発行)では
サンドイッチは「パンの博多押し」と説明されています。
この小冊子はヱスビーが発行しているもので
めくるめく昔カレー料理のオンパレード!
ぼちぼちアップします。大昔でなくて恐縮ですが……
香港のハートーチも同じ感じ。
ところで私が持ってる「カレー料理全集」(昭和廿五年発行)では
サンドイッチは「パンの博多押し」と説明されています。
この小冊子はヱスビーが発行しているもので
めくるめく昔カレー料理のオンパレード!
ぼちぼちアップします。大昔でなくて恐縮ですが……
>>345
それが、食パンを使ったレシピがあと3つあるんですわ・・・。
明治38年発行
コロッケー(刻み肉入りの天ぷら)
牛肉半斤(スープがらでよし) 馬鈴薯大三つ 胡椒少し 鹽少し 玉葱一つ
肉のスープを拵え置き馬鈴薯の皮をむき捨て、二十分計り水に浸て置てから鹽を少し加えた水で
茹で、後に湯を捨てて水氣を去る爲め、一寸からいりをして丼に入れてつぶし薯の三分の一だけの
肉を鹽湯で茹でて切るか又わ機械に懸けて細かにして置く。別に細かにした玉葱と胡椒とを見計って
入れ味を見て好きな形に握り(大抵長さ一寸五分丸身七八分位の棒に握るのです)パン粉の中に入れて
次に玉子の溶いた中え入れまたパン粉の中え入れてラード(豚油)で揚げるのです。
現在は小麦粉→卵→パン粉ですが、この頃はパン粉を二回つけて厚めの衣だったみたいです。
それが、食パンを使ったレシピがあと3つあるんですわ・・・。
明治38年発行
コロッケー(刻み肉入りの天ぷら)
牛肉半斤(スープがらでよし) 馬鈴薯大三つ 胡椒少し 鹽少し 玉葱一つ
肉のスープを拵え置き馬鈴薯の皮をむき捨て、二十分計り水に浸て置てから鹽を少し加えた水で
茹で、後に湯を捨てて水氣を去る爲め、一寸からいりをして丼に入れてつぶし薯の三分の一だけの
肉を鹽湯で茹でて切るか又わ機械に懸けて細かにして置く。別に細かにした玉葱と胡椒とを見計って
入れ味を見て好きな形に握り(大抵長さ一寸五分丸身七八分位の棒に握るのです)パン粉の中に入れて
次に玉子の溶いた中え入れまたパン粉の中え入れてラード(豚油)で揚げるのです。
現在は小麦粉→卵→パン粉ですが、この頃はパン粉を二回つけて厚めの衣だったみたいです。
明治38年発行
肉のスープ(肉の吸い物) 上のコロッケーで使われているもの
肉の吸い物を拵らえるには、あたりまえわ肉類を用いますが、鳥や牛、羊等の肉が第一で
味も美いのですけれど魚、貝類、蔬菜でも甘い物が出來ます。ですが、製法わ大きな差わ
ありませんから玆でわ肉の吸い物を書きましよを。
水を見計らって鍋に入れてから、肉を(大切のままでもよし、又わ薄く大きく切ってもよし)
入れ、初めわとろ火で追々に火の力を増し、二三時間煮て(油が餘に澤山浮いた時わ、匙で折々
すくい取り)好かろをと思う頃に肉をすくい出して、あとえ鹽と胡椒を少し入れて味を付ければ
よろしいのです。もし濁らない汁が宜いならば鹽を入れた後に濾せばよろしい。それからすぐに
胡椒を入れるかどちらでもよろしい。
肉のスープ(肉の吸い物) 上のコロッケーで使われているもの
肉の吸い物を拵らえるには、あたりまえわ肉類を用いますが、鳥や牛、羊等の肉が第一で
味も美いのですけれど魚、貝類、蔬菜でも甘い物が出來ます。ですが、製法わ大きな差わ
ありませんから玆でわ肉の吸い物を書きましよを。
水を見計らって鍋に入れてから、肉を(大切のままでもよし、又わ薄く大きく切ってもよし)
入れ、初めわとろ火で追々に火の力を増し、二三時間煮て(油が餘に澤山浮いた時わ、匙で折々
すくい取り)好かろをと思う頃に肉をすくい出して、あとえ鹽と胡椒を少し入れて味を付ければ
よろしいのです。もし濁らない汁が宜いならば鹽を入れた後に濾せばよろしい。それからすぐに
胡椒を入れるかどちらでもよろしい。
明治38年発行
ワップルー
メリケン粉三合五勺 玉子三つ ベーキングパウーダー小匙四杯 牛乳一合五勺 砂糖三十五匁
たねを皆まぜて、かたまりのない様にして置き、燒き型にバタを引いて、其中え注込んで燒くのです。
(丁度、玉子燒をするように)ジャミ入りわ、燒いた皮を二つ折りにしてジャミを入れて
柏餅の様に包んで燒くのです。
二つ折りタイプのようですが、現在のようにバターが入らない生地なので、あっさりした
パンケーキのような味だったのかも。最初から全部混ぜてるし、食感はポソポソしてたんじゃ
ないかと。
ワップルー
メリケン粉三合五勺 玉子三つ ベーキングパウーダー小匙四杯 牛乳一合五勺 砂糖三十五匁
たねを皆まぜて、かたまりのない様にして置き、燒き型にバタを引いて、其中え注込んで燒くのです。
(丁度、玉子燒をするように)ジャミ入りわ、燒いた皮を二つ折りにしてジャミを入れて
柏餅の様に包んで燒くのです。
二つ折りタイプのようですが、現在のようにバターが入らない生地なので、あっさりした
パンケーキのような味だったのかも。最初から全部混ぜてるし、食感はポソポソしてたんじゃ
ないかと。
明治38年発行
ヂエリー類は、皆どろ〱゛して、梅露の様なものでして其の儘なめてもよし又パンになどに
つけても美味しいです。
レモンマーマーレード(橙の砂糖煮の汁)
橙、砂糖いずれも同じ量目
橙の上皮を成丈け薄くむき(白い皮が出ない程に)その皮を極細かに切り鍋に水を入れて
一時間計り沸騰せてから煮汁をしぼって置いて上皮を剥いた橙の皮を皆むいて、中の實(身)
を出し一袋宛背の方を切開いて、肉刀(ないふ のルビ有)の背で中の實を掻出して次の仕事
にかかるのです。偖て(さて)、實を取ったあとの袋と種子とを皆集めて鍋に入れ水一合五勺
入れて五分間沸騰せて(種子が沈んだり燒付いたりしてな様に時々交ぜて)後に布で漉し(汁
が煮つまった時わ元の一合五勺になる様に水と足し)此中え前に茹た皮と砂糖とを入れて、
絶えず交ぜて沸騰せながら彼れ是れ四十分間煮るとどろ〱゛した汁が出來ますから、熱い内に
壜に入れ堅く葢をして置くと、味の變る(変わる)事がありませんから、何時でも食べられます。
ゼリーとジャムの境界線が曖昧だったのでしょうか。ゼラチンを使ったもののレシピも同じ項目
で紹介されています。ゼラチンレシピもそのうちウプします。
レモン=橙だったのか、レモンの代用なのか、まだ日本にレモンがなかったのか。どちらにしても
どろどろした甘いものは珍しかったらしい。梅露をぐぐると、梅干しか出てこないのですが、昔の
梅露(ばいろ)はどろどろしてたのでしょうか。マーマレードの作り方も、現在とは異なっています。
ヂエリー類は、皆どろ〱゛して、梅露の様なものでして其の儘なめてもよし又パンになどに
つけても美味しいです。
レモンマーマーレード(橙の砂糖煮の汁)
橙、砂糖いずれも同じ量目
橙の上皮を成丈け薄くむき(白い皮が出ない程に)その皮を極細かに切り鍋に水を入れて
一時間計り沸騰せてから煮汁をしぼって置いて上皮を剥いた橙の皮を皆むいて、中の實(身)
を出し一袋宛背の方を切開いて、肉刀(ないふ のルビ有)の背で中の實を掻出して次の仕事
にかかるのです。偖て(さて)、實を取ったあとの袋と種子とを皆集めて鍋に入れ水一合五勺
入れて五分間沸騰せて(種子が沈んだり燒付いたりしてな様に時々交ぜて)後に布で漉し(汁
が煮つまった時わ元の一合五勺になる様に水と足し)此中え前に茹た皮と砂糖とを入れて、
絶えず交ぜて沸騰せながら彼れ是れ四十分間煮るとどろ〱゛した汁が出來ますから、熱い内に
壜に入れ堅く葢をして置くと、味の變る(変わる)事がありませんから、何時でも食べられます。
ゼリーとジャムの境界線が曖昧だったのでしょうか。ゼラチンを使ったもののレシピも同じ項目
で紹介されています。ゼラチンレシピもそのうちウプします。
レモン=橙だったのか、レモンの代用なのか、まだ日本にレモンがなかったのか。どちらにしても
どろどろした甘いものは珍しかったらしい。梅露をぐぐると、梅干しか出てこないのですが、昔の
梅露(ばいろ)はどろどろしてたのでしょうか。マーマレードの作り方も、現在とは異なっています。
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