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元スレ【物理】Belle実験で荷電B中間子と中性B中間子の崩壊で異なるCP対称性の破れを観測
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大学共同利用機関法人高エネルギー加速器研究機構(KEK)の電子陽電子衝突型加速器(KEK Bファクトリー:KEKB)を
使って実験を行っているBelle実験グループは、ボトム・クォークを含む中間子であるB中間子がK中間子とπ(パイ)中間子
に崩壊する過程を詳細に調べ、この崩壊における「CP対称性の破れ」が、荷電B中間子の場合と中性B中間子の場合で
異なることを観測した。この実験結果は、宇宙の物質優勢を説明する新しい物理理論につながる結果として注目され、
ネイチャー誌に掲載された。
物質と反物質はビックバンにおいて等しく生成されたと予言されているが、われわれが観測する宇宙は明らかに物質の方
が圧倒的に多い。この反物質消滅を理解する前提条件の1つが粒子と反粒子に働く物理法則の違いであるが、素粒子
物理学ではこの対称性の破れを「CP対称性の破れ」と呼ぶ。これまでにCP対称性の破れはK中間子とB中間子の崩壊で
観測されており、特にB中間子の崩壊ではより大きなCP対称性の破れが観測されているが、今までのところ、素粒子物理
学の標準理論と矛盾しない。しかしながら標準理論に基づくCP対称性の破れは小さ過ぎて、われわれの宇宙における物質
の優位性を説明できないことが知られている。
今回Belle実験が測定を行ったのは、B中間子がK中間子とパイ中間子に崩壊する過程である。B中間子には電荷をもた
ない中性B中間子と電荷をもつ荷電B中間子がある。実験グループは、まず図1に示すように、中性の反B中間子が電荷
-1をもつKマイナス中間子と電荷+1をもつパイプラス中間子に崩壊する過程と、これを反転した中性B中間子がKプラス
中間子とパイマイナス中間子に崩壊する過程を比較した。その結果、前者の崩壊が1856事象、後者の崩壊が2241事象
観測され、後者の崩壊の方がより多く観測された。この事象数の差を両者の和で割ったものをCP非対称度と呼び、この
測定では約-10%と求まった。次に、実験グループは図2に示すように、荷電B中間子の崩壊を調べ、Bマイナス中間子が
Kマイナス中間子と中性パイ中間子に崩壊する過程と、これを反転したBプラス中間子がKプラス中間子と中性パイ中間
子に崩壊する過程を比較した。この比較でもCP対称性の破れが見えているが、前者の数が多く、CP非対称度は約+7%
と求まった。従って、荷電B中間子と中性B中間子の崩壊におけるCP非対称度は、符号も異なり明かに違うことがわかった。
この結果は、以前のBelle実験の結果や米国のBファクトリー実験であるスタンフォード線形加速器センター(SLAC)のBaBar
(ババール)実験の結果と一致しているが、今回の報告結果は最も精度が高く、これによって上記の差異が確かなものと
なった。
(>>2につづく)
KEKプレスリリース
http://www.kek.jp/ja/news/topics/2008/BelleBKpi.html
Difference in direct charge-parity violation between charged and neutral B meson decays
Nature 452, 332-335 (20 March 2008) | doi:10.1038/nature06827
http://www.nature.com/nature/journal/v452/n7185/abs/nature06827.html
使って実験を行っているBelle実験グループは、ボトム・クォークを含む中間子であるB中間子がK中間子とπ(パイ)中間子
に崩壊する過程を詳細に調べ、この崩壊における「CP対称性の破れ」が、荷電B中間子の場合と中性B中間子の場合で
異なることを観測した。この実験結果は、宇宙の物質優勢を説明する新しい物理理論につながる結果として注目され、
ネイチャー誌に掲載された。
物質と反物質はビックバンにおいて等しく生成されたと予言されているが、われわれが観測する宇宙は明らかに物質の方
が圧倒的に多い。この反物質消滅を理解する前提条件の1つが粒子と反粒子に働く物理法則の違いであるが、素粒子
物理学ではこの対称性の破れを「CP対称性の破れ」と呼ぶ。これまでにCP対称性の破れはK中間子とB中間子の崩壊で
観測されており、特にB中間子の崩壊ではより大きなCP対称性の破れが観測されているが、今までのところ、素粒子物理
学の標準理論と矛盾しない。しかしながら標準理論に基づくCP対称性の破れは小さ過ぎて、われわれの宇宙における物質
の優位性を説明できないことが知られている。
今回Belle実験が測定を行ったのは、B中間子がK中間子とパイ中間子に崩壊する過程である。B中間子には電荷をもた
ない中性B中間子と電荷をもつ荷電B中間子がある。実験グループは、まず図1に示すように、中性の反B中間子が電荷
-1をもつKマイナス中間子と電荷+1をもつパイプラス中間子に崩壊する過程と、これを反転した中性B中間子がKプラス
中間子とパイマイナス中間子に崩壊する過程を比較した。その結果、前者の崩壊が1856事象、後者の崩壊が2241事象
観測され、後者の崩壊の方がより多く観測された。この事象数の差を両者の和で割ったものをCP非対称度と呼び、この
測定では約-10%と求まった。次に、実験グループは図2に示すように、荷電B中間子の崩壊を調べ、Bマイナス中間子が
Kマイナス中間子と中性パイ中間子に崩壊する過程と、これを反転したBプラス中間子がKプラス中間子と中性パイ中間
子に崩壊する過程を比較した。この比較でもCP対称性の破れが見えているが、前者の数が多く、CP非対称度は約+7%
と求まった。従って、荷電B中間子と中性B中間子の崩壊におけるCP非対称度は、符号も異なり明かに違うことがわかった。
この結果は、以前のBelle実験の結果や米国のBファクトリー実験であるスタンフォード線形加速器センター(SLAC)のBaBar
(ババール)実験の結果と一致しているが、今回の報告結果は最も精度が高く、これによって上記の差異が確かなものと
なった。
(>>2につづく)
KEKプレスリリース
http://www.kek.jp/ja/news/topics/2008/BelleBKpi.html
Difference in direct charge-parity violation between charged and neutral B meson decays
Nature 452, 332-335 (20 March 2008) | doi:10.1038/nature06827
http://www.nature.com/nature/journal/v452/n7185/abs/nature06827.html
(>>1のつづき)
なぜ、このような差異が起こるのかは謎である。図1、2に示すように、中性B中間子と荷電B中間子の違いは、ボトム・
クォークと対をなす構成クォークの違い(中性B中間子はダウン・クォーク、荷電B中間子はアップ・クォーク)だけなので、
両者がK中間子とパイ中間子に崩壊する際のCP対称性の破れはほぼ同じになると予想される。従って、観測された違いは、
B中間子が崩壊する際に働く強い相互作用の理論が破たんしているか、もしくは、崩壊の過程で標準理論を超える新しい
物理の効果が見えている可能性を示唆する。後者であれば、宇宙の物質優勢の謎解きにもつながる。
観測された差異が新しい物理によるものかどうかを見極めるには、他の同様の崩壊-例えば中性B中間子が中性K中間子
と中性パイ中間子に崩壊する場合-におけるCP対称性の破れを精度よく測定することが必要である。現在のところ、これら
の崩壊モードに対する測定精度は十分でなく、より大量のデータが必要となる。こうしたCP対称性の破れにおける新しい
物理の探索は、今後のBelle実験における主要テーマのひとつである。
(図など詳細はソースにて)
なぜ、このような差異が起こるのかは謎である。図1、2に示すように、中性B中間子と荷電B中間子の違いは、ボトム・
クォークと対をなす構成クォークの違い(中性B中間子はダウン・クォーク、荷電B中間子はアップ・クォーク)だけなので、
両者がK中間子とパイ中間子に崩壊する際のCP対称性の破れはほぼ同じになると予想される。従って、観測された違いは、
B中間子が崩壊する際に働く強い相互作用の理論が破たんしているか、もしくは、崩壊の過程で標準理論を超える新しい
物理の効果が見えている可能性を示唆する。後者であれば、宇宙の物質優勢の謎解きにもつながる。
観測された差異が新しい物理によるものかどうかを見極めるには、他の同様の崩壊-例えば中性B中間子が中性K中間子
と中性パイ中間子に崩壊する場合-におけるCP対称性の破れを精度よく測定することが必要である。現在のところ、これら
の崩壊モードに対する測定精度は十分でなく、より大量のデータが必要となる。こうしたCP対称性の破れにおける新しい
物理の探索は、今後のBelle実験における主要テーマのひとつである。
(図など詳細はソースにて)
何を言っているのか解らない俺は法律学部卒。
果実と聞くと「収入」と思ってしまう。
果実と聞くと「収入」と思ってしまう。
>従って、観測された違いは、
>B中間子が崩壊する際に働く強い相互作用の理論が破たんしているか、もしくは、崩壊の過程で標準理論を超える新しい
>物理の効果が見えている可能性を示唆する。後者であれば、宇宙の物質優勢の謎解きにもつながる。
これを言いたいが為の実験だな
>B中間子が崩壊する際に働く強い相互作用の理論が破たんしているか、もしくは、崩壊の過程で標準理論を超える新しい
>物理の効果が見えている可能性を示唆する。後者であれば、宇宙の物質優勢の謎解きにもつながる。
これを言いたいが為の実験だな
理解できないだろうなと思いつつ読んだが
理解できないと再認識しただけだった。
理解できないと再認識しただけだった。
>>12
ガンダムは無理だがナディアを見ろと
ガンダムは無理だがナディアを見ろと
プラス・マイナス0の概念でしか物事を考えられない者としては困るんだよね、世の中の不公平も肯定しなければならないのかな?
対象性が破れてるのってなんか美しく無いよね
今の世界があることを理由にこじつけてる感じして嫌いだなぁ
まぁ現実逃避しても仕方ないんだけど
今の世界があることを理由にこじつけてる感じして嫌いだなぁ
まぁ現実逃避しても仕方ないんだけど
こういう分野に進むやつって何を考えてるんだろ
論文にだせる成果が出ても百人級の著者数で、成果はほぼリーダーのもの
ポストもない
ほんとご愁傷様だね
論文にだせる成果が出ても百人級の著者数で、成果はほぼリーダーのもの
ポストもない
ほんとご愁傷様だね
「CP対称性の破れ」って、簡単に言うと
・プラスとマイナス
・右と左
これらは単純な逆ではないかも?ってこと?
・プラスとマイナス
・右と左
これらは単純な逆ではないかも?ってこと?
つまり「ちんちんは真っ直ぐよりちょっと曲がってるくらいがいいんだ」ってことだな
>>1
だからもう一つの共役の宇宙に気付け!
だからもう一つの共役の宇宙に気付け!
ちょっと聞きたいんだけど
何回CP対称性の破れを検出するつもりなの?
もう耳にタコができるぐらい聞いたよ
他の対称性の破れでも検出する他の実験でもしたらどうなん?
もうCP対称性の破れは理論上からもわかってるんだからさ
何回CP対称性の破れを検出するつもりなの?
もう耳にタコができるぐらい聞いたよ
他の対称性の破れでも検出する他の実験でもしたらどうなん?
もうCP対称性の破れは理論上からもわかってるんだからさ
宇宙は左右、上下、前後、+-のどちらかを偏愛しない。
しかしこの宇宙では対称性が破られている。とすると残
可能性はこれまで有り得ないと思われていた部屋にこの
宇宙から消えたものがあるに違いない。そこは暗黒物質
の世界。
だが向うからみるとこちらの宇宙がダークマター
しかしこの宇宙では対称性が破られている。とすると残
可能性はこれまで有り得ないと思われていた部屋にこの
宇宙から消えたものがあるに違いない。そこは暗黒物質
の世界。
だが向うからみるとこちらの宇宙がダークマター
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