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    元スレ新ジャンル「堂守」

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    1 :

    落葉掃けばころころ木の実

    2 :

    壁の新聞の女はいつも泣いて居るんですね

    3 :

    放哉かよw

    5 :

    なぜだろう
    荒れ寺で柱にもたれかかって茶碗酒呑んでる用心棒の先生が思い浮かんだ

    6 :

    実家近くのお堂は確か野良鶏の巣になってたっけな……

    7 :

    放哉と先生と鶏か……


    なにこの無茶苦茶な三題噺?

    9 :

    どう考えても喪暮らししか思い浮かばねえw

    10 :

    もちろん若い女の子じゃなくてジジィですよね?

    11 :

    「「 自由な人たち 」」 011+01  2010.22.9.6--001 
    *** 知人たち ***

     公園に入りベンチに座った。じっと見つめられている。
     「なぜ、そんなに見るの」
     じっと見つめていたいのに理由を聞くのかと思った。
     「好きだから」
     見るだけじゃなくて、何か面白い事を言えばいいのにと思った。
     「何か言ってよ」
     何か言えって、何も言いたく無かった。言った所でしょうがないと思った。
    髪を触り、指に絡ませてみた。
     「何よ、何も言う事ないの」
     髪が指に絡み、その感触がたまらない。
     「綺麗な髪だね、君は綺麗だよ」
     手を払い、髪を触るのを辞めさせた。
     「何か言ってよ。何か聞きたいのよ」

    12 :

    「「 自由な人たち 」」 011+02  2010.22.9.7--002 
    *** 知人たち ***

     公園で何を話せと言うのだろう。
     「好きと言うだけじゃいけない訳」
     好きな事は分った。好きなだけじゃやなのよ。
     「好きになるなんて、簡単でしょう」
     どうして、好きになって、好きという気持を言葉で伝える事は大変なことでしょう。
     「好きに成る事を告白することは簡単じゃないよ。人を好きになり、それを相手に
    伝え、そして、相手にも好きと言わせる。何処が、簡単なんだ」
     だから、私の何処が好きになり、二人はこれからどうなるのよ。それを言いなさいよ。
     「分った。私を好きなのね。私も、好きと言った。でも、それだけよ」
     考えたんだ。大分悩んだ。告白するかどうか。止めようと思った。でも、なぜか、
    諦めることが出来なかった。会うと嬉しくなり、合わないと不安に成った。前に、
    言ったじゃないか。
     「好きに成った理由なんて、分らない。全てが好きなのかもしれない」
     具体的に聞きたい。抽象的は嫌い。はっきりして欲しい。
     「これから、どうするの」
     焦るなよ。時間は幾らでもあると思うけど。

    13 :

    「「 自由な人たち 」」 011+03  2010.22.9.8--003 
    *** 知人たち ***

     「好きで、一緒にいたくて、会っていると楽しい。それから」
     私が求めているものは何だろう。欲しいものは何だろう。
     「何が欲しい。一緒にいてどうするの」
     だから、焦るなって言うの、欲しいものを聞いてどうする訳、好きと言っているのに
    それ以上、答えようがないと思うけど。
     「取り合えず、好きなんだ、何が欲しいって、言っていい分け」
     何か言わなければ分らない。何でも言って欲しい。
     「別に、貴方の欲望を聞いているわけじゃないのよ」
     欲望、それが全てと思うけど、男と女がいて、欲望が無かったら、好きなんて
    言えない。
     「多分、欲望だけしかないと思うけど、好きと言ったわけだから」
     誘ったのは貴方よ。声を掛けたのは貴方、感じが良くて、話を聞きたくなった。
    だから、誘いに乗ったのに、欲望だけなんて、何だかおかしい。
     「好きなことは分ったわ、趣味なんか在るの」
     趣味なんか聞いてどうする。まともに答えられない。多分、悪趣味と思われる。
     「趣味か、沢山あるよ。何でもしたいのが趣味かな、多趣味、趣味って欠点にも
    なるよね。言っていい趣味と言わないほうがいい趣味」

    14 :

    「「 自由な人たち 」」 011+04  2010.22.9.9--004 
    *** 知人たち ***

     公園のベンチに座り、詰まらない話ね。趣味もなさそう、これからどうする訳。
     「私は無趣味です。無趣味ってどうですか」
     趣味なんか、お互い違ってもいいじゃないか。趣味が在ったからって、その
    趣味に付き合う必要も無いと思うけど。
     「無趣味ですか。それは珍しいですね。今日の服装は趣味がいいと思うけど、
    おしゃれが趣味だったりして」
     好きな相手が趣味が在ろうが無かろうが関係ない。自分に取って大事な事は
    その人といることで、満足できればいいし、より高い位置を望む意欲が増せば
    それでいいと思っている。
     貴方に取って私は何なの女というだけ、それならば女なんて幾らでもいるで
    しょう。
     「こんな感じが好きなの」
     「そうです。でも、何でも似合うと思うけど、好きだから、何でも」
     女なら何でもいいって言ってるよう。まあ、そんなものでしょうね。
     「どうして、そんなに好きって言うの、それは分った」
     好きと言えば、何でも済むと思っている。
     「尻痛くないですか。このベンチ少し堅いですね」
     公園のベンチなんてみんな堅い。貴方が誘ったのに。確かに、お尻が痛くなりだした。

    15 :

    「「 自由な人たち 」」 011+05  2010.22.9.11--005 
    *** 知人たち ***

     「お尻、見て、痛そうと思った訳」
     「いえ、そんな、そんな事は考えてない、ですよ」
     何よ、考えているくせに、いつも何もしないで、訳の分らない話ばかり、
    うんざりだわ。
     「ここでいつまでも話しているつもりですか」
     そんなつもりはないけど、今、考え中なんだ。食事か、映画、それとも、何処か、
    二人になれる所。
     「食事出来ます。出来れば、一緒にしたいですね」
     当然でしょう。そのつもりで来ているのに、食事しないって言ったら、許さない。
    でもまだ時間は早いけど。
     「食事にはまだ時間早くない」
     話し方が雑になりだした。多分、性格が雑なんだな。
     「どうするかな、ここで話します」
     尻が痛いでしょうと言っておきながら、ここで話すなんて結論はない。
     「私のお尻、気にならない」
     話すだけならばここでもいいと思うけど、尻が痛いのではしょうがないな。
     「何処かに入りますか」
     「ホテルですか」

    16 :

    「「 自由な人たち 」」 011+06  2010.22.9.13--006 
    *** 知人たち ***

     好きな人とホテルに入る。それも良いか。でも、それは余りにも短絡的であり、
    無謀な感じもする。
     「そんな事を言って、良いの。現状ではホテルは結び付かない」
     本気ならば、別にいいけど、でも、本気じゃなければ、まだ、許すことは出来ない。
    大事な体を自由にされてはたまらないわ。ホテルでお茶って言っておこう。
     「ホテルで何するつもりと思っているの。ホテルでお茶はどう」
     お茶かそれはそうだ。好きと言っただけで、ホテルに行こうじゃ恋も冷めるよ。
     「ホテルって言ったので驚いたよ。お茶だね」
     私も、つい言ってしまったけど、本気なら、ホテル行ってもいいと思った。本気って
    何処で判断するのか分らない。今はホテルで二人で泊るなんて、在りえない。
     二人は歩き出し、手を繋いだ。しかし、直に離した。何かを確かめたのか。多分、
    何かを感じたかったのかも知れない。指先が触れ、その後から、軽く握り在って、
    その感触を確認した。

    17 :

    「「 自由な人たち 」」 011+07  2010.22.9.14--007 
    *** 知人たち ***

     歩きながら思ったことは一緒にいたいという事だ。
     「好きに成るって、どういうこと」
     難しい質問、姿形で好きに成ったり、話し合っている間に好きに成ったり、色々
    だろう。
     「歩いているときに答えられない」
     それもそうね。好きに成った理由なんて、そんなに簡単に答えられない。
     「お茶でも飲みながら、聞こうかな」
     簡単に答えられなくもないか。体が貴方を求める。こんな答えならいつでも言える。
     「君も好きなんだろう」
     お茶を飲みながらって言ったばかりなのに同じ事を聞くなんて、馬鹿な人。
     「好きよ」
     好きに、理由なんて必要か。必要だろうな。どれくらい好きかとか、その好きさを
    どんな形で表すことができるとか。

    18 = 17 :

    「「 自由な人たち 」」 011+08  2010.22.9.15--008
    *** 知人たち ***

     好きになって、相手も好きと言ったときから、何だか、考えることが増えてきて、
    息苦しくなる。自分だけが好きなとき、片思いのときは夢が無限に広がり、全てが
    ばら色、それが相手に告白し、相手もその気になり、好きと言ったときから、何となく
    重く感じる。
     「好きって、好きだけじゃないね」
     思わず、口に出してしまった。好きなだけじゃなかったら、他に何かがあると
    言う事に成る。
     「何で、何があるの」
     何言っているのよ。好きじゃないって事、そんなに付き合っていないのに、答えを
    聞かなくっちゃ。
     「何かおかしかった。好きだから、それは間違いない。でも、それだけじゃない。
    どこかおかしいかな」
     答えようとしない。まあいいか、好きだけで解決する問題なんて、世の中には
    少ないし、好きじゃないことは非常に多い。

    19 = 17 :

    「「 自由な人たち 」」 011+09  2010.22.9.15--009
    *** 知人たち ***

     「好きに成ったことで実現することが沢山あるでしょう。それに好きだから、
    それを守る為に、好きじゃないことも乗り越えることが出来る」
     性格は道徳的だね。世の中は道徳だけでは生きられないけど、道徳が無ければ
    生きられない。好きな人が道徳的ってどういうことに成るわけ。
     「好きに成ると想像することが多くなるね。何でも想像する」
     例えば、君の体のこととか。想像すると止まらなくなるし、それを実行したくなる。
    これって道徳的か。好きになって相手の体を想像しても、それを道徳が無いとは
    言わないだろう。
     「想像する事はいいことでしょう。現実は想像通りには行かないけど」
     何を想像しているの。想像するのは勝手だけど、目の前にいることを忘れないで
    欲しい。
     「別に、違っていても、そんなに気にはしないよ。今は想像するほかないし」
     二人の未来を想像しているの、それとも単に二人の交わりを想像しているの、
    なんなのよ。

    20 :

    「「 自由な人たち 」」 011+10  2010.22.9.16--010
    *** 知人たち ***

     コーヒーの香りがする店内に入り、多くの人たちの顔を見ながら、空いている
    席を探し、二人は座った。
     「こんなに込んでいるだ。驚き」
     結局、何もないのかも知れない。やっぱり、少し冒険がしたいし、好きなときに
    触れ合う感触は欲望を越えた愛欲の世界を味わう事ができるはずだ。
     「コーヒー。それに何か食べます。ケーキでも」
     薄笑いを浮かべながら、頷いた。何でもいいよ。たかがコーヒーなんだから。
    ケーキは太るよ。太った体もいいけど。
     「何もないのかな、何か少し、在ってもいいと思うけど」
     何よ、それって、何か要求しているつもり、ホテルに誘ったのは私よ。それで
    十分と思うけど。この先は任せる。
     「ここは初めて、いいわね。ガラスに貴方が映ってる。少し、横向いて」
     馬鹿ね。そんなにいい顔とは思わないのに、何となく興味を持ってしまった。
    顔じゃないといいたいけど、顔も大事ね。でも、この辺で決めるかな。
     「貴女も映ってる。貴女を見ている誰かの顔はあまりいい男とは言えないね」

    21 = 20 :

    「「 自由な人たち 」」 011+11  2010.22.9.16--011
    *** 知人たち ***

     お互いガラスに映った姿に話し掛け、自分の心と顔との違いを確かめようと
    しているようだ。
     「貴方って、素敵よ」
     何だよ、突然、ガラスの中の自分を見た。にやけてる。馬鹿、にやけている場合か。
     「先に言わないでよ。美しい二人の貴女にこんな所で会えるなんて思ってもいな
    かった」
     貴方でいいかな。幸せにしてくれそうだから。でも、まだ、愛してるって言葉聞いて
    いない。
     「私、綺麗、そんな事を言われた事ない」
     みんな言うのよ。美しいとか綺麗とか、でも本心じゃない。その場限り。目的を
    達成する為に適当に言うだけ、みんなその場限りなのよ。
     「これから、何回も会いたいと思っている。貴女はどうかな」
     目の前の3Dとガラスに映った顔を交互に見ながら、確かめた。でも、分らない、
    本気のようでもある。でも、まだ、よく分らない。この人を好きと思う自分を信じる
    ほかないのかな、結局、人生なんて運と賭けのようなもの。
     「それはかまわないけど、というより、それは当然でしょう。好きっていたでしょう」
     嘘っぽい顔、本気なのに、何で、顔と心が合わないの。もう一度言わせて欲しい。
     「声が大きいよ」

    22 :

    別板に行って下さい

    23 :

    「「 自由な人たち 」」 011+12  2010.22.9.17--012
    *** 知人たち ***

     だって、今日が人生の大事な日になりそうだから、でも、冷静にならなくちゃね。
     「少し、興奮気味、なんでだろう。変な顔」
     一人で盛り上がっている。可愛いけど、余裕が無いね。もっと、優雅に振舞って
    欲しい。
     「考えてみるとこんな気持になったの初めて、そんな感じかな、言葉に出来ない」
     何で、分る訳、そんな感じ、この胸の内を言葉にすると、私、これから生きていけ
    ないような感じ。
     ガラスの中の自分が別人のようだ。貴女は誰なの、私は恋する乙女、貴女は。
    私は嘘吐き女、恋する乙女なんかじゃない。
     「きっと、二人は合うと思うよ」
     暗示にかけようとしている。何が合うというのよ。好きだから、ただ、それだけで。
     「いつから、その、好きだったのは」
     これが定番ね。好きに成ったのはいつよ。どうして、なぜ、私なの。言えばいいのよ。
    適当にどうぞ、聞いてやる。
     「ずっと前から」
     品定めをした。適当じゃ駄目と思った。その為に自分を変えようと思った。

    24 :

    「「 自由な人たち 」」 011+14  2010.22.9.18--014
    *** 知人たち ***

     「合格した訳、貴方の女として、嬉しいと言えばいいの」
     馬鹿、馬鹿、何てこと言うのよ。恋する乙女なのに。最低。
     「君に会ったときから合格をしていた。でも、僕が不合格だった」
     一目ぼれなんだ。それって弱みね。いじめてもいいって事かな。面白そう。
    貴方は私しだいってこと、合格、不合格を出すのは貴方じゃなくって、私ね。
     「勿論、君が決める事なんだ。僕が合格かどうかは」
     それはそうよ。でも、心を見透かされている感じ。何となく、侮れない。私は
    貴方に合格点を付けたい。だから、合格して欲しい。
     「私の事を何も知らないのに合格した訳、それっておかしくない」
     人生には色々な関門があるって事。そして、その都度、合格しないとね。安心
    出来ない。めがねにかなったと言うだけ。全てはこれから。まだ、幾らでも不合格を
    出せるんだよ。
     「良く君を見ていた。君が分らなかっただけ、そして、合格点を付け、次の段階に
    入った」
     そうなんだ。貴方はそういう人なのね。貴方に任せるわ。貴方が不合格になれば
    私は貴方から去ればいいだけだから。

    26 :

    「「 自由な人たち 」」 011+14  2010.22.9.19--014
    *** 知人たち ***

     「人を好きに成ると自分を見つめ直し、自らの至らなさに気付き、嘆き苦しみ、
    少しでもその苦しみを和らげようと努力する。君のハードルは高かった」
     勝手にハードル高くされても困るな。お互い好きならそれでいいと思うけど。
     「何事も私が貴方を好きに成らないと始まらない。だから、貴方に取って私は
    知人でしか無かったと言うわけね」
     何も知らない同士がお互いを見て興味を抱き、言葉を交わし、自らが抱いた
    感情を確かめる為に恐る恐るお互いを知ろうと距離を狭め、息遣いが分る
    位置まで近付き、それと共に胸の高まりの異常に驚き、言葉を交わす前に
    未だ経験しない恋する相手に対する胸の鼓動の速さと高鳴る鼓動の強さに
    耐えがたい重圧と悲しみとも取れる喜びを感じ、初めての言葉を交わす瞬間、
    新たな世界が目の前に広がるような気持とそこには別人になった自分が存在
    している事に気付く。
     好きと告白された人に取って、大変なのはそのとき、何一つ感情がないことよ。
    貴方は私を好きでも私は貴方を好きでも嫌いでもない。貴方はただの男なのよ。
    興味もなければ尊敬もない、貴方に対して、好きという感情の欠片もない。全く
    持って白紙なのよ。残念ながら。それなのに私は貴方の誘いに乗り、好きと
    言ってしまった。その理由をこれから探さなければ成らない。もし、貴方にその理由
    が見つからなければ、私は嘘吐きに成るし、貴方から去らなければならない。

    27 :

    「「 自由な人たち 」」 011+15  2010.22.9.20--015
    *** 知人たち ***

     「僕が好きなったのは貴女の幻であって、貴女でないことがだんだん分って来た」

     当然でしょう。貴方が好きに成ったのは貴方が想像した私よ。それが間違いよ。
    貴方に本当の私を想像できる筈が無いわ。これからみっちり私を知ってもらうわ。

     「貴方が想像した私はわたしではないの、それは貴方が作った虚像よ。幻よ。
    貴方が私を知れば知るほどそれが破壊され。そして、本当の私が現れる。
    貴方は地獄に落ちるのよ」

     その通り、でも、始まりはみんなそんなものでしょう。貴女の笑顔を見て、貴女の
    話す姿を見て、貴女の声を聞いて、貴女に惹かれ、想像を含ませ、寝ても醒めても
    貴女のことを考え出し、貴女に直接会って思いを告白しなければならない状況が
    訪れた。それも相当悩み、その悩みを解消する為に学び、自分に足らないものを
    揃えようと努力をした。僕の人生のパートナーの為に出来る事は全て準備した
    かった。

     「地獄に落ちるんだ。何で、最初から、そんな事を聞かなければ成らないのか
    分らない」

     好きに成るってことはそう言うことよ。地獄から這い上がってこそ本物ね。

    28 :

    「「 自由な人たち 」」 011+16  2010.22.9.21--016
    *** 知人たち ***

     「好きだからこそ、地獄のような私に耐えられる筈よ」

     貴方は知らないのよ我侭な私を、好きだからできる事なんて、たかが知れている。
    嫌いになって私に尽くす事こそが本当の愛、それが出来ないのなら私には意味が
    ない人ね。私が欲しいのは私に取って必要な人なの。

     愛の代償なんのか、それとも、地獄のような天使と言う事か。始めから天国という
    のも詰まらない。地獄からの出発、上等じゃないか。

     「君を判断するのは僕だ。君はありのままでいいよ。多分、地獄でも天国でも
    一緒の筈だから、いつも一緒ならばそれも仕方ない」

     二人になれば、何もかもが変わる筈だ。君も僕も変わる。どのように変わるかは
    お互いがどのように深く関わるかによって決まる。
     別々の人格がお互いの人格と接し、結ばれるものもあれば結ばれないものも
    あり、その数やその強さによって、お互いの絆を確かめ合い、関係が続く場合も
    あれば続かない場合もある。それは仕方ないこと。

    29 :

    「「 自由な人たち 」」 011+17  2010.22.9.22--017
    *** 知人たち ***

     「退屈な生活は耐えられない。貴方に何を望めるの」

     人生なんて気の持ちようでどうにでもなると思うけど、でも、好きな人と退屈な
    日々を考えてみると退屈な日々が好きな人といることで我慢できると思う。

     「人生は時間と共に変わると思うから、退屈はさせないと思うけど、ただ、
    何を持って退屈というかかな」

     今は会うだけで満足するけど、会うだけでいつまでも満足は出来ない。貴方は
    私に何を与えてくれるの。

     「欲しいものが一杯あるの」

     それは君しだいだね。君が欲しいものは何でも叶えて遣りたいけど、それには
    条件がある。与えるだけの価値があるかという事と与える事で君が変化して行くか
    という事。
     それに君に与える事で私自身も変化して行くかと言うこと。

    30 :

    「「 自由な人たち 」」 011+18  2010.22.9.24--018
    *** 知人たち ***

     「人生は退屈でもないだろう。仕事も友達も恋人もいる。それに日々の生活には
    身の回りのもろもろの雑用が沢山あるよ。顔を洗い、食事して、歯を磨き、トイレに
    入って、風呂に入る。君は化粧もするだろう」

     生きるだけで、大変だ。好きな人の面倒も見なければ成らない。そう言えば
    夜のお勤めもある。幾ら時間があっても足りない。それが現実だろう。

     「私、食事作るの」

     私は楽しく生きたいの食事作るのはどうも苦手なのよ。食事作るの大変よ。
    買い物から始まり、野菜を洗い、食べ易い大きさに切ったり、擦ったりしなければ
    成らない。そして、煮る、炒める、焼く、材料は野菜だけではなく、肉、魚、果物、
    缶詰、瓶詰めなどね、これを料理して、盛り付ける。そして、食べてからは後
    片付けをする。こんなの出来ない。貴方も手伝うの。

     「料理好き、好きじゃなの」

     料理は作ればいいってものではない。味だ、それに栄養、栄養もあればいいって
    ものではない。それぞれの体調を考える必要がある。季節感もあるし、土地による
    名品もあり、色々と工夫をすることで、人生を楽しく送る事ができる。

    31 :

    「「 自由な人たち 」」 011+19  2010.22.9.28--019
    *** 知人たち ***

     「料理って、難しいでしょう。結婚したら、でも、作れるよ。多分」
     結婚したい訳、早いよ。料理が出来なければ、結婚しないってこと。まだ、
    何もしてないのに、それとも料理作って食べさせてってこと。
     「僕は料理しますよ。まあ、適当ですが、中々上手いですよ」
     なんだ、自分が出来る訳か。ということは料理を食べさせてくれる。それって、
    家に誘われ、遊びにこないか。そう言うことか。その手には乗らない。
     「どんなものが作れるって聞くと、食べたいと思うでしょうね」
     別に誘ったつもりは無いけど、食べたいのなら作ってもいいか。
     「食べに来ます。もし、食べたい物があれば言ってください。何でも作りますよ」
     もう、食べに行くかな、でも、食べるだけではすまないだろうな、行けば私の
    肉体は食べられる。それは間違いない。
     「食べに行ったら、食べられそう。食べないって約束できます」
     何だよ、それって、もういいだろう。我慢の限界だ。
     「勿論、変な事はしません。食べるのは料理ですよ。僕が貴女を食べると
    思ったわけですか。そうでしょうね。そう思うでしょうね。でも、心配しないでください」
     まだ、早いのに、何も知らないし、だからと言って、知るためには冒険も必要だし、
    でも、食べられてしまったら、私の鮮度はまた落ちる。
     「料理の仕方で、食材は結構変わりますよ。少し鮮度の落ちたものも大丈夫
    ですよ。でも、僕は鮮度のいいものしか食べませんが」

    32 :

    「「 自由な人たち 」」 011+20  2010.22.10.1--020
    *** 知人たち ***

     料理なんてどうでもいい、私が知りたいのはそっちの料理ではなくって、私の
    料理よ。私をどう料理するつもりなのよ。
     「私の鮮度はどう思います」

     何だよ、自分の鮮度が気になる訳、好きとか、嫌いに鮮度なんてないだろう。
    どうかしてる。でも、気になるか。
     「突然ですね。僕は人には鮮度を感じたことはないですね。それって、どう
    知ることが出来ます。それにそんな事を聞けるはずが無い」

     不味かったとか、良かったとか、そんな事も鮮度に入ると思うけど、私の事を
    好きと言うのなら、何で好きかとか、どうしたいとか言って欲しいし、それに
    よって、女は変わるのに。
     「聞いて欲しいけど、新鮮度も大事でしょう。表現の仕方には色々あると
    思うけど」

     まあ、鮮度がよければ、それに越した事はないか。でも、鮮度が保たれている
    方が大事かもしれない。荒波を乗り越えても常に鮮度を持ちつづける。まあ、
    理想はこれだな。
     「人は気持だから、新鮮度はどうですかね。新鮮じゃなければ駄目って
    ものでもないでしょう」

    33 :

    >>32
    エロパロ板に移動して下さい!

    34 :

    「「 自由な人たち 」」 011+21  2010.22.10.4--021
    *** 知人たち ***

     思い返せば人生って一度きりのことがほとんど、だから、何でも大事にしたい。
    これからも、初めての経験があると思うけど、ただ、通り過ぎるのではなく、出来る
    限り忘れないようにして、そして、振り返れるような経験をしたいなぁ。
     「こんど何処かに行かない。そこで、美味しい物を食べて、色々な所に行って
    楽しみたいの」

     それもいいな、君を知る為にも、僕を知ってもらうためにも、見たり、食べたり、
    そして、語り合う事で、新しい発見もあるだろうし、お互いの欠点も知ることが
    出来る。
     「付き合ってくれるの。何処でも行くよ。山、それとも、海、好きな所に行こう」

     何だかいい感じ、私の言う事を聞いてくれるんだ、好きだから、好きじゃなかったら
    見向きもしないのかしら。
     「早いかな、好きと言われて、直に何処かに行きたいっていうのは」

     何だか、簡単過ぎる感じがする。軽い感じ、これでいいのだろうか。でも、誘って
    誘われたと言う事は君も好きに成ったということ。
     「早くないよ。早い方がいい。人の心は光の速さぐらい早く感じ取れるときがあると
    聞くよ。僕もそうだった。君を見た瞬間、好きと思った。光の速さという根拠は
    正しいと思う。君は多分、大分前に僕を好きに成ったと思う」

    35 :

    「「 自由な人たち 」」 011+22  2010.22.10.5--022
    *** 知人たち ***

     好きという感情を大事にしたい。誰でも好きに成るわけではないし、次から次へと
    変える事は出来ない。出来ないというより、してはいけない。
     「私のどこが好きって言ったけ。聞かせて、いいでしょう」

     何回も言ったのに、何て言ったか忘れたよ。何でも好きって訳でもないし、こうして
    会えば色々な発見がある。
     「全てかな、何が好きか、最近、分らなくなった。会う事で、新しい発見があるし、
    洋服や髪型、化粧、話す内容、しぐさや顔の表情、別れる時の寂しさ、上げると
    きりが無い」

     私は何を求めているのだろう。退屈な生活から逃れる為、仕事の疲れか
    解放されたいから、肉体が求める本能が持つ欲望の為、知りたいけど、分らない。
     「そんな事を知っても、しょうがないか。貴方が好きなのは私そのものということに
    するかな、でも、それでは駄目ね、私が私のことを知らない感じがするから」

     難しいことを考えるな。何回も会う事で、それが絆になり、その絆が太くなると
    考えれば、好きと感じたときのことは単なるスターと地点あり、それは細い絆で
    しかない。
     「会って二人で何をするか。何をしたいか。それが会わない時より、どれほど、
    会っている方がいいか。楽しいか。会いたいかということかな。だから、会いたいか
    ということ」

    36 :

    ※エロ・18禁等の作品はお絵描き・創作板、エロパロ板へお願いします。

    37 :

    「「 自由な人たち 」」 011+23  2010.22.10.10--023
    *** 知人たち ***

     会えないとき、会う事が出来ないとき、会いたいとき、そのとき、何を考え
    過ごしているか。会えなくても、満たされれば。隣にいなくても、その存在を感じて
    満足できれば。そんな存在で在って欲しい。そんな存在で在りたいなんて。
     「会えないときもあると思うけど、そのとき会いたくなったら」

     会えないときの方が長いだろうな。一緒にいる時間は短い。だから、会いたく
    なったら、会えばいいと思うけど。
     「会いに行くよ。呼んでくれれば、一生の中で一緒にいる時間は短いよ」

     会えないときも私のことを考えていてくれる。考えないだろうね。考えるときも
    あると思うけど、私も貴方がいないときは、何を考えているだろう。仕事のことや
    本のこと、ふと、思い出すときが幸せかな。
     「最初は好きだから、いつも一緒にいたいのかな。これから、どうなのか」
     
     好きなのは分ってくれたし、好きと言ってくれた。これから、会って何をするか。
    何をしたいか。何をすればいいんだ。
     「何も考えなくてもいいと思う。自然に気持を感じて貰いたいし、在りのままを
    感じるだけ」

    38 :

    「「 自由な人たち 」」 011+23  2010.22.10.11--024
    *** 知人たち ***

     風がふっと吹き、髪を揺らし、顔にも当たり心地よい感触で風が通り過ぎた。

     「風よ。店の人が窓を開けたのよ。風もいいね。すごく気持ちよかった」

     風に吹かれてか、これから、風は何処に向って吹くのかな。風のような人生は
    ご免だ。まあ、普通は風に向って行くものだろうな。風を吹かせるとか風を起こす。
    風に乗る。色々な風がある。
     「今、見たよ。君の髪が風に揺れて、目を閉じた顔を、綺麗な顔なんだな。
    驚いた」

     目を閉じただけで、驚くんだ。好きに成られると何と無く徳な感じ、目を閉じて
    驚かれたら、何をしても驚くわね。
     「いつも目を閉じていようかな。いつも、こうしてる。こんな感じ」

     風に乗ってきたのかな、変な感じだ。そんな事無いか。好きに成ればそんな
    ものだよ。風に乗るしかないな。でも、風はいつかは止むけど。止まない。
    この風は止まない。
     「目を閉じた顔を見て、また、好きに成った。そんな顔は僕だけにして欲しい」

     目を閉じたまま、頷き、笑った。好きなんだなと思った。どうすればいいのかと
    手のひらで顔を塞いだ。

    39 :

    「「 自由な人たち 」」 011+25  2010.22.10.13--025
    *** 知人たち ***

     生きることの難しさは、まず、一人では生きることが出来ないこと。どのような
    生き方を望んでも、一人では何も出来ない。
     「貴方は私のことが好きな訳でしょう。私は今、好きと言われた訳でしょう。だから、
    直には好きとは言えないと思わない。好きと言ったら嘘になる」

     好きと言ってくれると楽なんだけどね。生きる為に必要な人と思っているから、
    好きと打ち明けた訳で、好きなものは自分のものにしたい。
     「好きって言ってくれてもいいけど、嘘でもいいから、それは無理か」

     でも、印象はいい。感じるものはあるし、嫌いじゃない。どちらかと言えば、
    好きなタイプ。
     「私がここにいるから、それは想像して欲しい。ても、好きとは今は言えない。
    それはいいでしょう。貴方だって、私に声を掛ける為に何か葛藤があったでしょう」

     勿論、何回も確かめた。君は気付かなかったけど、君とは何回もすれ違ったし、
    君を360度から見つめた。そうだ、上かも見たな、残念だけど、下からは見てない。
     「観察の対象だったな。観察する事で益々好きになった。そして、夢に見た。
    夢の中では良く話したな」

     夢の中ね。それは私ではないわね。あくまでも夢であって、空想の中の私。
    多分、夢の話したいだろうな。私は聞きたくないけど。
     「夢の中の私と何した。話だけ、何にを話した。夢の中の私と現実の私は
    違うと思うけど、それを確かめる」

    40 :

    「「 自由な人たち 」」 011+26  2010.22.10.16--026
    *** 知人たち ***

     夢の話は止めておこう。夢の話をしたら、多分、分らないだろうし、好きな人間と
    好きになるかどうか分らない人間では感じるものも違うし、夢は所詮夢だから。
     「今の所、君は夢以上、夢では君を空を飛んで追いかけた。中々上手く飛べなくて、
    君に追いつけない、君は振り返り僕を見て、笑っていた」

     やっぱり、話してしまった。話すと思ってた。結局、それしか話すことがないからな。
     「夢見ます」
     
     夢の中の私と何をしたのよ。きっと、話すわ。そんな顔をしている。きっと、変な
    事をしたと思う。
     「夢ですか。私はあまり見ません。どんな夢でした。話したいような顔してる」

     困ったな。夢だから、それを話すのはどうかと思う。ほくろがあったけど、それを
    夢の中で話したな。でも、何処にあったかを話す訳には行かない。
     「夢は想像以上に過激なもので、いつもの自分ではない自分がいる訳ですよ。
    なんたって、空を飛ぶわけだから、そんな事、現実には出来ないでしょう」

     飛ぶだけじゃないでしょう。現実に出来ることを夢の中でしたでしょう。何だか、
    困らせているようで、どうかしている。
     「夢の中と現実とは違うと思うけど、夢の中で現実に出来る事もあるでしょう。
    例えば正夢とか、夢遊病者が夢と現実が同時進行するとか」

     夢の話は失敗だったな、これでは何となく、間違った方向に進みそうで、何とか
    しないと嫌われそうだ。
     「夢ですよ。止めます。子供のようで恥ずかしい」

    41 = 40 :

    「「 自由な人たち 」」 011+26  2010.22.10.16--026
    *** 知人たち ***

     夢の話は止めておこう。夢の話をしたら、多分、分らないだろうし、好きな人間と
    好きになるかどうか分らない人間では感じるものも違うし、夢は所詮夢だから。
     「今の所、君は夢以上、夢では君を空を飛んで追いかけた。中々上手く飛べなくて、
    君に追いつけない、君は振り返り僕を見て、笑っていた」

     やっぱり、話してしまった。話すと思ってた。結局、それしか話すことがないからな。
     「夢見ます」
     
     夢の中の私と何をしたのよ。きっと、話すわ。そんな顔をしている。きっと、変な
    事をしたと思う。
     「夢ですか。私はあまり見ません。どんな夢でした。話したいような顔してる」

     困ったな。夢だから、それを話すのはどうかと思う。ほくろがあったけど、それを
    夢の中で話したな。でも、何処にあったかを話す訳には行かない。
     「夢は想像以上に過激なもので、いつもの自分ではない自分がいる訳ですよ。
    なんたって、空を飛ぶわけだから、そんな事、現実には出来ないでしょう」

     飛ぶだけじゃないでしょう。現実に出来ることを夢の中でしたでしょう。何だか、
    困らせているようで、どうかしている。
     「夢の中と現実とは違うと思うけど、夢の中で現実に出来る事もあるでしょう。
    例えば正夢とか、夢遊病者が夢と現実が同時進行するとか」

     夢の話は失敗だったな、これでは何となく、間違った方向に進みそうで、何とか
    しないと嫌われそうだ。
     「夢ですよ。止めます。子供のようで恥ずかしい」

    42 :

    落葉掃けばころころ木の実ナナ

    43 :

    「「 自由な人たち 」」 011+27  2010.22.10.21--027
    *** 知人たち ***

     もう、大人の付き合いをしたいのに、私たちはいつまでも知人と同じ、どうすれば
    いいの、時間は過ぎるだけ、私も歳を取ってしまう。

     「歳は取りたくない。理由は簡単よ。化粧が必要になるし、化粧は嫌いなの」

     誰の為に化粧をするのか、美しくなって何をしたいのか、誰かに何かをされて
    嬉しいのか、それも歳をとることで、分らなくなる。

     「結局、好きな人には素肌を見られるから化粧しても意味がないと思う」

     化粧している人たちは、まだ、誰かを探しているのかも知れない。化けの皮を
    剥されるの期待して。

     「化粧は自分の為よ、誰の為でもない。自分を飾る事で幸せになれる。だから、
    化粧は必要、化粧をすることで別な人格に成れる」

     変化するということは、ただ、外見が変わるだけではない、全てが変わるのよ。
    特に気持が違う、素顔の自分と化粧した自分は別人と言ってもいい。

     「化粧して誰かに好きになって欲しいとは思わない。好きな人には隠し通すことは
    出来ない。だから、化粧は好きな人の為にする訳ではない」

     化粧したからと言って、そんなに変わるかしら、もし、別人になってしまったら、
    それは化粧ではなく、特殊メイクと言った方がいいでしょう。

    44 :

    「「 自由な人たち 」」 011+28  2010.22.10.23--028
    *** 知人たち ***

     私は仕事を優先したい。女だから。そんな女は嫌い。それならそうと言っても
    いいけど。
     「貴方は仕事と私、どっちを取る。私は仕事を取るけど」

     好きにすればいい。金が無ければ、君を幸せには出来ない。仕事を取って
    くれれば、その方がいい。
     「仕事と何を比べる訳、仕事と君、僕は君を取るけど、ただ、仕事と結び付ける
    理由が分らない。仕事と子供なら分るような感じはするけど」

     なるほど、その方が正しい意見ね。どう答えればいいの、仕事と言えば子供は
    産まないと思われる。子供は欲しい。子供は産む。
     「そうね、男と女に取って、子供の存在は無視できない。女はそれが重大な
    問題ね」

     仕事を取るにしてもその理由が何であるかだろう。闇雲に仕事を取ると言っても、
    全てに仕事を優先する人って、何となくおかしい感じがするけど。
     「君は何か勘違いしているよ。それは僕を好きに成ってから考えればいいよ。
    僕が君に取ってどんな存在になるかで全ては決まると思う。それからでも
    遅くはない。でも、仕事は大事なことだから、無視するつもりはないけど」

     女と仕事即ち金はどちらも大事なのは分っているけど、どちらも自由にならない。
    自由にしたい気持が強過ぎるのかもしれない。

    45 :

    「「 自由な人たち 」」 011+29  2010.22.10.26--029
    *** 知人たち ***

     貴方を受け入れるのにお金も仕事も関係ないのよ。全ては、私の軟らかい皮膚が
    この体にまつわりつく貴方を受け入れられるかどうか
     「結局、こうして二人でいることで全てを理解できると思う」

     何が言いたい訳、理解するってどういうこと。僕は合格ということなのか。
     「そうだよ。こうしていればいつか分るし、理解するはずだ。簡単なことだな」

     でも、受け入れただけではないと思う。私にも欲がある。私はどん欲よ。貴方に
    求めるものはこの私の柔肌に纏わり付く貴方だけではないと言う事ね。
     「私は貴方に取って何者、それを考えて欲しい。私は貴方を受け入れでも、
    直に、次のことを考えると思うわ」

     全てを欲しいということか、僕の全てを独占し、更に僕の可能性すらも自分の
    ものにしたいということ。
     「好きとか愛とかは二人に取ってほんの一部でしかない。僕もそう思うよ」

     一部って何よ。それは永遠に続く事よ。その為の努力を私は貴方に求めると
    言いたいわ。

    48 :

    「「 自由な人たち 」」 011+30  2010.22.10.28--030
    *** 知人たち ***

     きっと始めは何も分らない。分ったころはもう取り返しが付かないで、諦める
    しかない。多分、私の人生はそんなもの、だから、始めに拘るのよ。
     「考えすぎで、面倒臭いでしょう。考え直した。人間って、話して見ないと
    分らないものでしょう」

     きっと始める前から分ってる。分ったとしても何も変られない、諦めろと言われても
    それも出来ない。多分、私はそんな人生を歩むはず、だから、始めなければならない。
     「千江美さんには分らない、千江美さんの良さがある。それが分るのは僕だけ。
    そう思いません」

     貴方が私の人生を探してくれると言うの、私が知らない私の人生なんて、何処に
    あるというのよ。
     「なんで、そんな大変なことをするの、貴方の人生は貴方だけのもので、私の
    人生は私だけのものでしょう」

     たった一人で生きるのは余りにも寂しい。その寂しさを癒してくれるのが人の
    温もり、その温もりを僕も欲しい。その温もりを貴方にも知って欲しい。
     「千江美さんの人生に関わりたい、それって、必要ですよ。体も温まると思うし、
    いつか、必ず、誰かとそうなる筈だから、その誰かが僕と思えばいい」

     嘘よね。嘘吐き、騙されると思う。貴方が私の人生に入り込んだら、それは
    私の人生ではなくなるでしょう。

    49 :

    「「 自由な人たち 」」 011+31  2010.22.10.30--031
    *** 知人たち ***

     君は単なる小娘じゃないか、人間として、女として、どれほどの人間なんだ。
    人と人と交じ合うことで、人として成長し、更に自分自身も知ることができる。
    それが人間というもだろう。
     「別に、結論を求めている訳じゃないよ。ただ、僕が千江美さんと一緒にいたい
    だけなんだ」

     貴方じゃなければ成らない理由はあるの、貴方がいつも私の傍に居なければ
    成らない訳は何なのよ。
     「私は貴方に取って、足手まといに成るわよ。貴方は自分の事ができなくなる
    私は貴方に色々なことを求め、貴方の時間を奪ったりして」

     それもそれそうだな、女なんか幾らでもいる。別に君じゃなくても、満足は出来る。
    でも、それは別な満足であって、君しかないものがある訳よ。
     「まあ、色々あると思うけど、男と女と考えると必要なもの、相手は必要と思うけど。
    そうでしょう。人間として、すべきことがある訳だから、仕事は仕事と考えれば、
    千江美さんと仕事は別で、人間として大事な人と言う事になる」

     私をただの女としてしか見てないくせに、人間として、そんな大それた考え方
    する。貴方に取って、私は女なのよ。それだけでしょう。
     「貴方は私を女にしたいだけでしょう。私が女だから」

     何だよ。女だろう。男かよ。女を女として見て、とごが悪い。それが聞きたいね。
    勿論、女として好きだから、好きと言っているのに。
     「そんな、千江美さんを女としてだけ、見ている訳じゃない。僕の人生そのもの
    としてですよ」

    50 :

    「「 自由な人たち 」」 012+01  2010.22.11.9--032
    *** 太陽に照らされた月 ***

     二人は楽しく話していた。月明かりに照らされ、二人の影もそれにつられ楽し
    そうに揺らいだ。

     「貴方が話掛けたときを思い出した。あの時は少し驚いた」

     冨美はいつも行くパン屋で、何回か、幸雄を見かけていたので、顔は知っていた。
    いつしか、幸雄は冨美を見ると笑って挨拶をするようになった。そのときから、
    冨美はいつか、話でもしたいなと思っていた。

     「私と話したいっていたのよ。何だか、私の気持が通じたのかと思ったわ。
    それに、貴方は何となく、思い出させるの、話さなくても、顔を見るだけで、
    嬉しくなった」

     幸雄は冨美を見たとき、子供のころに見た憧れの人に似ていたので、少し胸に
    感じるものがあり、いつしか、挨拶をするようになり、そのときから、身近な存在に
    成った。

     「私ね、貴方が話していると嬉しくなって、少し、はしゃいでしまうの、それ、
    見てて分る」


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