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    元スレ志希「愛に堕ちよ! ヤンデレニナール(ヤンデレになる)』だよ♪」

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    1 :

    志希博士の薬シリーズ第17弾。
    今作は飲んだ人が「ヤンデレ」になる薬です。

    ヤンデレといってもバイオレンスな要素はありません。いつも通りキャッキャするだけのコメディです。

    またしばらくの間、お付き合いいただけると嬉しいです。
    始めます。

    SSWiki :http://ss.vip2ch.com/jmp/1508507473

    2 = 1 :

    (事務所)

    グツグツグツ...ボ-ン!!

    志希「あ、やべ」

    志希「『デレデレニナール』を作ろうとしてたのに…ちょっと焦がしちゃったよ」

    志希「これ…飲んだら『ヤンデレ』になっちゃうんだろうなぁ」

    志希「…」

    志希「むしろ、こっちの方が面白いか♪」

    志希「よーし♪ 深く考える必要もなし! どんどん投薬していくぞー!」

    志希「にゃははは♪」

    3 = 1 :

    【別の場所】

    P「よくわからないけど今ゾッとしたよ」

    まゆ「風邪ですか?」

    P「急に寒くなってきたからなぁ」

    まゆ「では、温かい紅茶でも淹れますね♪」

    P「ありがとう」

    4 = 1 :

    ケース1. 二宮飛鳥

    テクテクテク

    志希「♪」

    飛鳥「おや、志希じゃないか…キミが朝の事務所にいるなんて珍しいな」

    志希「あ、飛鳥ちゃんおっはよう♪」

    飛鳥「ああ、おはよう」

    飛鳥「…」ジッ

    志希「?」

    5 = 1 :

    飛鳥「…目の下にはクマ、けれど寝不足に反して上機嫌…また何か怪しい薬でも完成させたのかい?」

    志希「ご明察だねぇ♪ シャーロック・ホームズさん」

    志希「探偵の断定したことは正解だよん♪」

    飛鳥「ボクは断定なんかしていないし、探偵じゃないが…ああ、そうか言葉遊びか」

    志希「探偵、断定、端的、ダンテ♪」

    飛鳥「ふふ。まるで唄を歌っているようだね」

    志希「ダンテの神曲だけに?♪」

    飛鳥「さあね」フッ

    6 = 1 :

    飛鳥「ボクが当てることができたのは、キミのライフスタイルを多少なりとも知っていたからこそだよ。知ってさえいれば推察することくらい誰だってできるさ」

    志希「ん~、でもアタシのことを知ってくれてるだけで嬉しいねー♪」ハスハスハス

    飛鳥「お、おい。どうしてそこで匂いを嗅いでくるんだ。離れてくれ」グイ-

    志希「ああん、もういけずぅ~♪」

    飛鳥「まったく…で、どんな薬を開発したんだい?」

    志希「このやり取り。普段はプロデューサーとしてるから新鮮だなー」

    7 = 1 :

    志希「この新しい薬はね、ざっくりいうと『愛』が深くなる薬なんだー♪」

    飛鳥「愛、ね…つまり『愛情ホルモンの分泌を高める薬』といったところかい?」

    志希「ん~、ふふふ♪」ニマニマ

    飛鳥「…違うのか?」

    志希「当たらずとも遠からす、ってところかな~♪」

    飛鳥「…へぇ」

    飛鳥「まあいいさ。人と人との問い問答では100点満点の回答ができるとも思わないし、そもそも存在するとも思わない」

    飛鳥「問いに対して完璧な解答ができるものなんて、ボクらの生きるセカイには学校のテストくらいしかないものなんだ。正解はいつだって虚ろに移ろうものなのさ」

    8 = 1 :

    志希「詩的だねぇ♪」

    飛鳥「ふふ。志希なら理解るんじゃないかい?」

    飛鳥「薬の配合に失敗したら思いがけず良いものができてしまうように、コインの裏と表は時と場合よって変わるように、本来、見方によって正解は不正解になりうるし、不正解は正解になりうるものなんだ」

    飛鳥「人生はそれの連続さ。ボクの正解は誰かの不正解になり得る。どこかで日が昇ればどこかで月が輝くんだ」

    飛鳥「まあ…決してノーマルとは言えない斜に構えた14歳の個人的な考えだけどね」

    9 = 1 :

    志希「いやいや、志希ちゃんは好きな考え方だけどな~♪」

    飛鳥「ふふ。そうかい」

    志希「てなわけで、飛鳥ちゃん。薬を飲んでわざと『失敗』してみよう! 思いがけず幸運が訪れるかもよ~♪」ニヤニヤ

    飛鳥「強引だな。それとこれとはまた話が違う気もするが…」

    志希「ん♪」スッ

    飛鳥「…」

    飛鳥「…まったく。仕方ないな。ボクも多少興味はあるんだ。愛が深まるというのはどんな感覚なんだろうかってね」

    志希「やったね♪ 飛鳥ちゃんは話がわかるっ! ささ、一気にぐびっとイッちゃってよ♪」

    飛鳥「そう急かさないでくれ。飲むと決めているんだからね」

    10 = 1 :

    飛鳥「…」スッ...スンスン

    飛鳥「妙な匂いはしない、か」

    飛鳥「まあいい。毒ではないんだ。飲んでやろうじゃないか」

    グビグビ...ボンッ!!

    飛鳥「…」

    志希「…プロデューサーはもうすぐ仕事終わるよ♪」

    飛鳥「…へぇ」ハイライトオフ

    11 = 1 :

    (少しして)

    P「あー、疲れた」グデ-

    P「…もう予定もないし。荷物まとめてさっさと帰るか」

    カチャ...パタン

    飛鳥「…やあ、プロデューサー」

    P「おや、お疲れ様。飛鳥。残ってたのか」

    飛鳥「レッスン終わりに志希と偶然会ってね。話をしていたら少し長くなったんだ」

    P「そういや飛鳥って志希と仲良かったんだよなぁ」

    飛鳥「フフッ。フィーリングが少しばかり合致しているだけさ」

    12 = 1 :

    飛鳥「…それよりプロデューサー。ちょっとこっちに来てくれないかい?」

    P「ん? どうかしたのか?」

    飛鳥「頼みたいことがあるんだ。来てくれ」

    P「いいけど…」

    P「(飛鳥が頼み事なんて珍しいな…)」

    スッ...テクテクテク...

    P「で、何の用ーーー」

    ガシッ...ギュム-

    P「…」

    飛鳥「…」

    P「…何故いきなり抱きついたんだ?」

    飛鳥「大した理由はないさ」

    P「そうなのか?」

    飛鳥「そうさ。フフッ♪」

    ムギュ-...スリスリ...

    13 = 1 :

    P「(何やら飛鳥が甘えてきているようだ)」

    P「(…志希に『アマエタクナール』でも飲まされたかな?)」

    飛鳥「ああ…キミに抱きついているのは思いのほか安心するものだね…♪」

    P「そうか」

    P「(可愛いなー)」

    飛鳥「…あと言い忘れていたことがあるんだ。プロデューサー」

    P「ん?」

    飛鳥「もし…いまからボクを引き離そうとしたり、ボクを咎めるようなことを言った場合、迷わず『刺す』」ニコリ

    14 = 1 :

    P「…刺すって何を?」

    チクッ...

    P「…」

    飛鳥「…背中に尖ったものが当たるのを感じたかい?」

    P「…あ、あ、飛鳥さん?」

    飛鳥「安心してくれ…ボクだけを見て…ボクだけを抱きしめて…ボクだけに愛を与えてくれれば何もしないからね…♪」ハイライトオフ

    P「」

    15 = 1 :

    ムギュ-...スリスリ...

    飛鳥「はぁ…ようやくキミのことを手中に収められたような気がするよ…♪」

    飛鳥「いつもは大人と子供。そしてアイドルとプロデューサーの関係。立場は対等だが、それでも一人前としては見られていないようだからね」

    飛鳥「それも悪い心地ではないけれど…やはりこうして自分のものにしてしまうことが1番だ…ずっと夢見ていたことさ…♪」

    P「…あ、飛鳥。わかったからとりあえず手に持ってる刃物らしきものを下ろそうか。な?」

    飛鳥「…わかった。いいだろう」

    飛鳥「その代わり…ボクのことを強く抱きしめるんだ...胸に抱き抱えるようにね♪」

    P「は、はい」

    16 = 1 :

    飛鳥「わかっているとは思うけれど…痛いのは嫌だ。ボクのことを大事に扱って欲しいんだ」

    飛鳥「1人の女として…愛を向けてくれ…」ボソリ

    P「…」ゾクッ

    飛鳥「さぁ…ボクばかり抱きついているのは不公平だろう。キミも早く…」

    P「…」

    ムギュ-...サスサス...

    飛鳥「…エヘヘ」

    P「ん? いまなんか可愛い声が…」

    飛鳥「き、気のせいだっ」

    チクッ...

    P「あ、はい。痛いし怖いからヤメテ」

    飛鳥「なら…黙って抱きしめてくれ///」

    P「…ウィ」

    17 = 1 :

    ムギュ-...サスサス...

    飛鳥「…♪」ムフ-

    P「…」

    ムギュ-...

    飛鳥「…はは。不思議なものだね。単に身体と身体が触れ合っているだけの話なのに…こんなにも心が安らぐ…♪」

    飛鳥「それにしても…スーツ越しなのにキミの身体は温かいな…」

    P「そ、そうなのか?」

    飛鳥「…ああ。ところでボクの身体はどうだい? 未熟な子供にしては悪くないものだと自負しているんだが…」

    ムギュ-...ムニュッ...ムニュッ...♪

    P「」

    18 = 1 :

    飛鳥「無言はずるいな…キミのコトバできちんと聴かせて欲しいんだ…」

    飛鳥「ボクのことをどう考えているのか…ボクのことをどう感じているのか…ボクに対してどんな気持ちを抱いているのか…全部話してほしい…」ハイライトオフ

    ムギュ-...

    P「」ゾクッ

    飛鳥「…まぁ…いいさ。これからはボクだけを見てもらうんだ。じっくりと互いにさらけ出していけばいい…」

    P「そ、ソウダネ」

    ムギュ-...スリスリ...

    飛鳥「…///」

    19 = 1 :

    飛鳥「はぁ…ボクらがこうして触れ合っている時間こそ『幸福』ってやつなのかもしれないね。キミもそう思うだろう…?」

    P「…エット」

    飛鳥「…思うだろう?」

    チクリ...

    P「…オモイマス」

    飛鳥「そうさ…これが幸せなんだ…プロデューサーの幸せはボクを見ること…そしてボクの幸せは…その…キミを見て、キミを知って、キミと一緒にいること...なんだ…///」

    ムギュ-...

    P「」

    20 = 1 :

    飛鳥「…2度と他の偶像に目なんか向けさせない。ボクだけがキミの唯一の偶像なんだ…だからもっと愛してくれ…もっと見てくれ…そう誓ってくれ…プロデューサー…」ジッ

    P「...誓うって?」

    飛鳥「コトバにしてほしいんだ…二宮飛鳥だけを見ていると、ね」

    ムギュ-...

    P「エ-...」コンワク

    P「(何の薬を盛られたのかは知らないが…これはまずい。とんでもない劇薬を投薬されたのはわかる)」

    P「(志希のやつめ…今度ばかりは許さん! 折檻してやる…!!)」

    飛鳥「…」ジッ

    P「(生きて帰れたらな!!)」

    飛鳥「さぁ…誓うんだ。ボクの目を見ながら、ね…///」

    P「えー…と」

    P「(致し方ない。ここは大人しく…従うしかないか)」

    P「ん。ごほん…飛鳥」ジッ

    飛鳥「…ああ」ジッ

    P「(改めて見つめ合うと照れるな)」

    21 = 1 :

    プシュゥゥゥ...(薬の切れる音)

    飛鳥「…」ハイライトオン

    飛鳥「…ん。ボクは一体…? プロデューサー?」ジッ

    P「一生涯。二宮飛鳥だけを見て、愛することを誓います」ジッ

    飛鳥「...」

    P「…」

    飛鳥「…へ?」

    P「…返事は?」

    飛鳥「…」

    ボンッ!!

    飛鳥「ミャ-...///」

    22 = 1 :

    P「ん?」

    飛鳥「」カァァァァァァ!!

    パタリ

    P「あ、飛鳥!? 急に顔を真っ赤にしてどうしたんだ!?」

    飛鳥「」

    P「飛鳥ぁー!?」

    【しばらくの間、会うたびに顔を真っ赤にして避けられました】

    ケース1. 二宮飛鳥 end

    23 = 1 :

    (次の日・事務所)

    志希「というわけで、今回の薬は『ヤンデレニナール』でした。飲んだ人をヤンデレに変える薬でーす♪」

    P「というわけで、じゃないよ。おばか。死ぬかと思ったぞ」

    志希「まさか。飛鳥ちゃんは『爪を立てて』脅してきただけでしょ♪」

    P「何も知らなかったんだから怖かったんだよ。心臓に恐ろしく悪い」

    志希「んふふ♪ それはごめんね~♪ でも、ヤンデレニナールを飲んだ人は他人を傷付けないようにする効果もあるから流血騒ぎにはならないはずだよん♪」

    P「それは安心したけど、心臓に悪いことに変わりはないよ」

    24 = 1 :

    志希「ドキドキだったかな♪」

    P「背筋の凍る怖さやら、飛鳥が可愛いやらで、大変だった」

    志希「なら成功だね♪」

    志希「このヤンデレニナールの正確な効果は『飲んだ人の欲求の優先順位』を変えるものなんだー♪」

    P「優先順位?」

    志希「うん♪ 自分の近しい人に対して過剰な愛情をいだき、かつ、愛情を感じるとそれが『最優先されるべき欲求』になるの」

    P「ぜんぜん言っていることがわからない」

    25 = 1 :

    志希「んー、プロデューサーはマズローさんって知ってる?」

    P「知らない」

    志希「じゃあ『心理学系のエライ人だー』って覚えればいいよ♪」

    志希「そのマズローさんの説にね『欲求5段階説』っていうものがあるんだ。『人間の欲求はピラミッド型の5段階に分かれている』っていう説♪」

    P「うん」

    志希「人間はピラミッドの下の方の欲求が満たされると上の欲求を満たそうとするの」

    26 = 1 :

    志希「欲求の種類は1番下が『食う飲む寝る』の欲求」

    志希「2番目が『安全な場所にいたい』欲求」

    志希「3番目が『仲間や社会の一員になりたい』って欲求」

    志希「4番目が『みんなに認められたい』欲求」

    志希「そしてピラミッドの1番上が『自分のポテンシャルを発揮したい』欲求」

    志希「…って構造なの。わかるかな♪」

    P「なんとなーくな」

    27 = 1 :

    志希「例えば、戦争中だと『ごはん食べたい』『死にたくない』って欲求が最優先されるのは想像できるでしょ。ピラミッドの下層の欲求だね。身なりになんか気にしないでご飯や安全を求めるんだよ」

    志希「ひるがえって、現代の日本だと食べ物に困らないし、安全も確保されてる。でも、アタシたちの欲はなくならない。新しい車を欲しがったり、モテたりしたい。人間は下の欲求が満たされると上の階層の欲求を満たそうとするわけ」

    志希「まあ『ようは欲には順位がある』ってことを知って欲しいのよ♪」

    P「ふむふむ」

    28 = 1 :

    志希「で、ヤンデレニナールを飲んだ人は『近しい人に愛されたい欲求』がピラミッドにどーんと割り込んできて、最優先事項になるわけ♪」、

    志希「喉がカラカラになった人が水を求めるように、愛を求めるわけさ♪」

    P「長くて半分くらい理解できなかったけど『とんでもなくやべえ薬を作りやがった』ってことはわかったよ」

    志希「素敵でしょ♪」

    P「没収だ!」カッ!

    ヒョイ! タッタッタ!!

    P「あ! こら! 逃げんな!」

    志希「にゃはははー!」

    ビュ-...スタコラサッサ-!!

    P「…やべえ」

    29 :

    ”他人を”傷付けないようにする効果……あっ(察し)

    30 = 1 :

    休憩します。
    しばらくハイペースだったので、今作はゆっくり進めていこうと思います。

    また「この子見たいぞ」みたいなレスをくれると嬉しいです。もちろん全員を書くわけではありませんが、誰を書くのかはほとんど決めてないので「あ、これいいな」と思った子は積極的に採用させていただきます。

    いつもお読みいただきありがとうございます。
    先に釘を刺しておきますが柚にいちごパスタを食べさせないでください。

    31 :

    フレデリカと志希にゃんオナシャス
    楓さんもオナシャス

    32 :

    もともと愛が重い早耶とか見たいです

    33 :

    あすかわいい
    雪乃さんが見たい

    34 :

    妹が完治して依存先がなくなり不安定な妄想が捗るネネさんとか

    35 :

    柚にはこれあげよう

    36 :

    たまには肇をね

    37 :

    楓さん見たいでつ

    38 :

    比奈さん

    39 :

    40 :

    みじゅき

    41 :

    実は柚が大好きな橘さん

    もちろん流れはいちごパスタで

    42 :

    拓海と早苗さん

    43 :

    これはゆっこやなあ

    44 = 41 :

    おまけ程度でいいので、こずえに芳乃に聖にクラリスに茄子といった不思議な皆さんをお願いします

    45 :

    たくさんのレスありがとうございます。
    書く人数は本編5人、おまけ10人くらいの予定です。

    次の子は肇ちゃんで書き始めていますが、まだまだ募集は受け付けてますので希望の子をレスしていただけると嬉しいです。

    次の投稿までいましばらくお待ちください。

    46 :

    美穂を

    47 = 41 :

    「わぁい、うどんさんのヤンデレだぁ」

    48 :

    ゆかり嬢も紗枝はんも書いてもらったばっかだからなぁ…智絵里で

    49 :

    加蓮がみたい

    50 :

    ちひろさん


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