私的良スレ書庫
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元スレ晴絵「なぜ笑うんだい?」京太郎「ヒェッ・・・」
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灼の結婚式
晴絵「おっ、おめでとう……」
灼「ありがとハルちゃん!ブーケ受け取ってね!」
晴絵(オイオイオイ……おかしいだろ……)
晴絵(灼に先を越されるとか原作的にやっちゃ駄目だろ……)
灼「ハルちゃんも来年辺り?」
灼「憧も再来年に挙式するみたいだから楽しみだね」
晴絵「…………」
晴絵「うわぁああああああ!」
晴絵「いつ私の順番が来るんだよぉおおおお!!」
晴絵「人気独占してたのに実業団は潰れるし!」
晴絵「プロになったのが遅過ぎたってのか!」
晴絵「一番充実してた時期に何もしなかったのが駄目だってのか!」
晴絵「若いしか取り柄がないプロはチヤホヤされて!!」
晴絵「ちくしょぉおおおおおお!!」
ピロリロリロリン ピロリロリロリン
晴絵「うっ……ううっ……」グス
晴絵「なんだよ……また灼か?」ピッ
晴絵「メール?憧から――!?」
憧『ハルエが何であの場にいたのかは誤魔化しておく』
憧『だけど、暴力ふるった相手の方はどうしようもない』
晴絵「え!!?」
憧『訴えられる覚悟はしておいてね』
晴絵「そっ、そんな!」サァア
晴絵「そんなことされたらプロまで剥奪されるかも」ピッピッ
憧「はい、もしもし」
晴絵「あああっ、憧!ど、どうも!」
憧「…………」
晴絵「ひっ、久しぶりだな!遅くに電話して大丈夫?」
晴絵「さっきは逃げちゃってゴメン!」
晴絵「いやー!それにしても偶然だよな!」
晴絵「実は法事が早く終わったから夕食をあそこで――」
憧「別にいいわよ、取り繕わなくても……」
晴絵「へ……?」
憧「ハルエの状況、なんとなく分かってるから」
憧「前の仕事で色々な人を見てきたからさ」
晴絵「そ、そうか……ははっ……」
晴絵「私って……みっ、見っともないよな……」
晴絵「調子ノリな性格は治らないしプライドも高くて……」
憧「…………」
晴絵「でもさ、こんなこと言うのはダサいかもしれないけど」
晴絵「好きなんだ、本当に麻雀が……」
憧「でしょうね……」
晴絵「麻雀まで失ったらもうどうしていいか……」
憧「ま、私も一緒に謝ってあげるからさ」
憧「上手く話せばなんとかなるでしょ」
憧「この日空いてる?」
晴絵「だっ、大丈夫!」
憧「じゃあ、後で詳細をメールで送っておくから」
晴絵「……憧!」
憧「?」
晴絵「ありがとう……それと、ごめんなさい……」
晴絵「理由もないのに結婚式に出なくて……」
憧「いいってもう!あ、でも……」
晴絵「な、何?」
憧「どうせなら謝られるより祝ってほしいな」
晴絵「そ、そうだね!……結婚おめでとう、憧」
憧「ありがと、ハルエ♪」ピッ
憧「さーて、恩人の為にいっちょやってやりますか!」
晴絵「憧……凄く良い女になったな……」
晴絵「いや、それは憧だけじゃない、か」
晴絵「……私も、これから正直に生きていかないと」
晴絵「この件が終わったら皆にも謝ろう」
晴絵「…………」
晴絵「そして、まず相手の人に誠心誠意で謝ろう……」
晴絵「でも、やっぱり怖ひ……」ブルブル
ジャラ ジャラ ジャラ
晴絵「なぁ、憧」
憧「そろそろ来るかなー?」
晴絵「憧、あこ、AKO」ツンツン
憧「もう、さっきからなによ」
晴絵「呼び出す場所がなんで雀荘なんだ?」
憧「んー?ホームグラウンドの方がいいかと思ってねー」
晴絵「イヤイヤイヤ、どう考えてもおかし――」
京太郎「あのー」ノソリ
晴絵(きっ、来た!!)ビクッ
晴絵「こっ、この度は!ご迷惑をおかけし誠に――」
憧「あー、座って座って」
京太郎「は、はい」
晴絵(なんで遮んの!?)
憧「そんじゃハルエ、これにサインして」
晴絵「色紙?へ?うん」シュルシュル
晴絵(条件反射で普通のサインしちゃった……)
京太郎「うっ!うわー!本物だ、すげぇ!!」
晴絵「……へ?」
京太郎「あんまり顔見えてなかったから嘘かと思ったけど」
京太郎「改めて見るとやっぱ本物の赤土プロだ!」
京太郎「パコさん!ありがとうございます!」ペコリ
憧「私は客に嘘はつかない主義だからねー」
憧「それと、とっくに辞めてるから源氏名で呼ばないでね」
晴絵「あ、あの……どゆこと?」
京太郎「え?不快な想いをさせたことを謝りに来たんですが」
晴絵「はい?」
京太郎「憧さんから向こうも悪いことしたと思ってて」
京太郎「お互いしてほしい事して両成敗の形にしてくれるって」
晴絵(だっ、騙したのか!憧ーーーー!!)ギロッ
憧(心外ね、私は嘘はついてないわよ)ヒソヒソ
晴絵(訴えられる覚悟はしておけって!)ヒソッ
憧(覚悟はしておけと言ったけど?)ヒソヒソ
憧(相手が確実に訴えるなんて一言も言ってないわよ)ヒソヒソ
晴絵(な ん だ と ー !)ピキピキ
京太郎「じゃあ、そろそろ打ちますか?」
憧「そうね、そろそろ卓が空くから入りましょうか」
晴絵「はぁ?」
憧(ちなみに、ハルエ側の条件は)ヒソヒソ
憧(一般人の牌譜を参考にしたいから一日打ってもらう)ヒソヒソ
憧(そういうことにしたからしっかり見ててね)ヒソヒソ
晴絵(勝手に決めやがってー!)ヒソッ
憧(あーら、確かにその人は怒ってないけど)ヒソヒソ
憧(嘘をつかれた私は怒ってるんだからねー)ニヤリ
晴絵(ぐ……ぬぬぬ……)
京太郎「うーん、何回やっても憧さんには勝てないなー」
晴絵「…………」ジー
憧「これでも結構ブランクあるのよ」
憧「一般の雀荘で一着率60%、全盛期なら80%はあったかもね」
京太郎「これが全国、それも上位の選手と差かー」ジャラジャラ
晴絵「あのさ、ここの場面だけど……」
京太郎「あっ、はい」
憧(流石現役プロ、情緒不安定だったのに顔つき変わってる♪)
憧「ふー!打った打ったー!」
京太郎「ありがとうございました!」
晴絵「ま、お疲れ様」
京太郎「凄く勉強になりました!」
京太郎「憧れの人から教われて感謝します」
晴絵「憧れ?ははっ、私なんかより強い人はいくらでもいるし」
晴絵「プロには若い子もモチがデカい子も増えてるよ」シレッ
憧(あー、不貞腐れちゃってるわ……)
憧(打つのに久々で夢中だったからフォロー入れ忘れてた)
京太郎「あの……俺、まだちゃんと謝ってませんでしたね」
晴絵「別にいいよ、聞き流せない私が悪かったんだし……」
晴絵「思い上がってて行き遅れてるの本当だしね」
憧「ハルエ……」
京太郎「それでも、すみませんでした」ペコッ
晴絵(何やってんだろ、謝らないといけないのはこっちなのに)
晴絵(私って、ほんとバカ……)
京太郎「……これ、嫌みじゃないんですけど」
京太郎「俺、赤土プロみたいな人になりたかったんです」
晴絵「あはは、数年後にはアラフォーの仲間入りの私に?」
晴絵「見え透いたお世辞は止めてってばww」
京太郎「俺、赤土さんがプロになってからそれまでの経歴も見ました」
晴絵(WIKIにも載ってるからねぇ……)
京太郎「選手として挫折して、理不尽な苦境も味わって……」
晴絵「…………」
京太郎「それでも指導者として実績を残し、プロにもなった」
京太郎「つまずいても立ち上がっている」
京太郎「それに比べて、俺は立ち上がれていないままだから……」
晴絵「え……?」
憧「京太郎君……」
京太郎「サイン、宝物にします!ありがとうございました!」ダッ
晴絵「ちょ、ちょっと君――」
憧「……行っちゃった」
晴絵「憧、あの子何かあったのか?」
晴絵「立ち上げれてないとかどういう――」
憧「実は、かくかくしかじか」
晴絵「まるまるうまうま、そんなことが……」
憧「で?彼はどうだった?」
晴絵「どう?それってどういう意味な――!?」
晴絵「ばっ、馬鹿!何を言ってるんだ!!」
憧「はい?」
晴絵「いくら長年恋人ができない私だって」
晴絵「一回り近くも歳が離れてるのにそんな!」
憧「は?彼を指導してどうだった?て聞いてるんだけど」
晴絵「へっ……」
憧「私たちの高校時代みたいに」
憧「教えることで気分転換できたかなーって」
憧「プロでは試合ばっかりみたいだし」
晴絵「」
憧「ふんふむ、でも案外相性いいかもね」
晴絵「うわぁああ!今の忘れろ!!」
憧「はい、彼のメアド」ピッ
憧「進展したらこっそり教えてよね~」スタスタ
晴絵「なぁあ!ちょ、ちょっと憧ー!」
赤土宅
晴絵「…………」
晴絵「……はぁ……」
晴絵「……」
京太郎『俺は立ち上がれていないままだから……』
晴絵「思えば私は、恵まれてるよな……」
晴絵「熊倉監督に阿知賀の皆……」
京太郎『サイン、宝物にします!』
晴絵「…………」ピッ
半年後
穏乃「いや~驚きましたね、赤土先生のこと」
玄「てっきりお1人様満喫してるのかと思ったのですww」
宥「もう、そんな事は言っちゃ駄目だよ」
憧(妊娠&婚約報告って、短期間でナニしてんだか……)
憧(ハルエから攻めまくったのが目に浮かぶ)
灼「でも、もっと驚いたのは彼氏さんの方」
玄「まさかの居酒屋で締め上げられてた金髪DQN!」
穏乃「ということは、あれは単なる痴話喧嘩だったんだね」
憧「そうだったみたいね~」シラー
宥「私たちが想像していたのと違って良かった」
灼「うん、少し心配だった」
憧(真実は私の胸だけにしまっておいてあげるか)
晴絵「おまたせー!」ガラッ
穏玄「ぶっwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」
晴絵「なぜ笑うんだい?」ズイッ
穏玄「ヒェッ・・・」
憧(いや、アラフォーがメイド姿で現れたらそりゃね)
憧(しかもゴズロリ風だし……)
宥「赤土先生、その恰好は……」アセアセ
灼「え?どこかおかしいの?」キョトン
晴絵「いやな、彼ってメイド萌えでな///」
玄「いつもその恰好なんスか?ww」
穏乃(ちょwwwwそれ聞く?wwwwwwww)
晴絵「いや、二人きりだともっと露出が――」
穏玄「ぶっwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」
晴絵「って!何を言わせるんだ!!」
宥灼「わわわ……///」
憧(まぁ、幸せそうでなによりね♪)
憧「そんなことより、そろそろじゃないの?」
晴絵「そうだった!京太郎のデビュー戦の中継!」
宥「麻雀にかなりブランクあった人なんだよね?」
灼「ハルちゃんに経歴が少しだけ似てるかも」
玄「プロが付き添いでずっと指導はズルいですのだ」
穏乃「私たちの後輩みたいなものですよ」
京太郎『……』ニコニコ
穏乃「映ったらカメラ目線で笑顔全開ww」
玄「不自然な程にキメェwwwwwwww」
宥「そういう風に言っちゃ駄目だよ」
憧「ハルエに向けて、じゃないの?」チラッ
灼「え?」
晴絵「…………」ジッ
京太郎『え?なぜ笑ってるのかって?』
晴絵『君のミスを指摘したつもりだが……』
晴絵『私の今の言い方もキツくなかったか……?』
京太郎『それも嬉しいんですよ』
京太郎『全部、俺の為に教えてるじゃないですか』
晴絵『そ、そうなんだけどな……』
晴絵(ヒス女とか思ってないだろうな……)ビクビク
京太郎『晴絵さんには感謝しています』
京太郎『麻雀見てもらった後に呼び出されたとき』
京太郎『プロを目指さないかって誘われましたよね』
京太郎『驚きましたけど、嬉しかったんです』
京太郎『個人的な理由で麻雀からは離れていたけど』
京太郎『心残りも、プロへの憧れも残っていました……』
晴絵『…………』
京太郎『貴女が俺に真剣に言ってくれたのが嬉しかった』
京太郎『俺も晴絵さんみたいになりたくて……』
京太郎『それに、その厳しい指導でプロになれたんですよ』
晴絵『そうだった、な』
京太郎『でも俺にできる事は感謝を示すぐらいだから』
京太郎『晴絵さんの前では常に笑顔でいたいんです』
京太郎『あ、でも、もし嫌だったら――』
晴絵『嫌なわけ……ないだろ……////』
京太郎『ツモッ!』
穏乃「おー!親倍あがったー!」
玄「幸先良いですのだ」
晴絵「よっし!良し!!」
灼「ハルちゃん嬉しそう」
宥「恋人が頑張ってて嬉しいんだね」
京太郎『ドヤッ・・・(キリッ』ニコッ
晴絵「まったく……浮かれ過ぎだぞ……」
晴絵(プロの道も私たちの未来も……)
晴絵「始まったばかりなのに♪」
憧「~~~~♪」ニマニマ
晴絵「なぜ笑うんだい?」クスッ
カン
クリロナネタだしギャグ系なのかなと思ったら意外といい話で草
面白かったです!
面白かったです!
最初がひどかったからオチもひどいかと思っていたら幸せな終わりでよかった
アラフォーとくっつけられるのには何も言わない百合豚
やっぱり若くないと興味ないんだなって
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