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    元スレ立香「麻帆良学園だって?」

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    1 :

    注意
    このスレにはFGO及び魔法先生ネギまのネタバレ及び一部キャラへのアンチ・ヘイトが含まれています。
    ネタバレは勘弁と言う方は直ちにブラウザバックをするか、タブを閉じてください。
    なお、この世界ではFGOとしてはハッピーエンドを迎え、更に5年程経過した時期から始まっています。
    また、時間軸はFGOに合わせているため、ネギまの世界観もそのまま時期がズレています(ガラケーがスマホになっていたり、メールではなくLINEで連絡を取っていたり)
    なので、例えばアスナの生年月日が1988年4月21日ではなく、2003年4月21日になったりしていますが、多分大きな問題はありません 多分

    SSWiki :http://ss.vip2ch.com/jmp/1501225081

    2 = 1 :

    ………ん? 違う2008年だアスナの生年月日
    よし、では投下始めます 書き溜めはあまりありません

    3 = 1 :

    立香「ダヴィンチちゃん、麻帆良学園って……確か、日本にある学園都市だったよね?
    確か、日本最大とかなんとかって。」

    ダヴィンチ「あぁそうさ、そこにちょっと教師として赴任してもらおうと思ってね。」

    立香「いやいや、俺、教員免許とか持ってないし、一応魔術側の人間なんだけど。
    と言うか、ようやく全部の魔神柱を倒して、アフターケアも終えて、つい先月マシュと結婚したばかりだよ?
    せめてもう少し新婚生活満喫したいんだけど。」

    ダヴィンチ「まぁまぁ、君が世界を救った救世主なのは知っているし、
    未だに召喚したサーヴァント達が座に還らずに色々と世話を焼かれているのも知っているし、
    なんやかんやあってロマンやオルガマリーを召喚出来たのももちろん知っているとも。
    ただ、今回に限っては……いや限ってとも言い切れないけど、中々難しい問題で、魔術協会も手を焼いているのさ。
    それこそ、魔術の神秘の秘匿が完全に意味を成さなくなる可能性もある。」

    立香「えぇ……はぁ、うん、仕方ないか、多少の便宜は図ってもらうからね?」

    ダヴィンチ「それは任せたまえよ、協会からも色々と引き出して見せるさ。」

    4 = 1 :

    立香「ん、ダヴィンチちゃんが凄いのは知ってるし、そこは期待してるよ。
    それで、事情とかの事前説明は貰えるよね。」

    ダヴィンチ「よし、それじゃあここに資料は用意したから、これを使って説明していこうか。
    今回の発端は、今からほんの数十年前だ。
    火星に存在する魔術的な世界と、この現代の地球が繋がって、ほんの一部で交流が始まった。
    これ……即ち異なる世界間の接続と言うのは魔法の領域とも言えるからね、ここでは魔法世界と仮称しようか。」

    立香「うん、さっそくツッコミ所があった気がするけど、一応最後まで聞くよ。」

    ダヴィンチ「そうして貰えると本当に助かるよ……私も未だに半信半疑だからね。
    さて、まぁそんな魔法世界の住人がこちらの世界に来るようになって、困ったのは魔術協会だ。
    何せ、今まで秘匿してきた神秘が公に晒される危険性があったからね。
    そこで、魔法世界の住人達のお偉いさん……まぁ向こうの国の王様とかそんな人になんとか渡りをつけて、
    神秘をこちらの世界で神秘を秘匿するように、更に言うなら人前で魔術―彼らは魔法と呼んでいるけどーを使わないようにと言い含めたんだ。

    もちろん向こうとしては特に聞く理由も無かった、何をふざけた事をと戦いを吹っ掛けてきたんだ。
    まぁ、こちらもそんな可能性を考えていなかったわけじゃない、神秘には神秘を、と言うことで、
    当時既に一部で試験運用されていた英霊召喚の術を用いて、魔法世界の攻撃を退けた。
    この辺りはそうだね、ロマニの持つ千里眼で視る事が出来ると思うよ。
    まぁそんな感じで武力をもって魔法世界に神秘の秘匿を約束させる事に成功したんだが……今回の本題はここからだ。

    今まではその戦争を知っている者も魔法世界に多く居て、神秘の秘匿は必要なものだと考える者も同程度居たんだが、
    ここ最近、そう言った考えが薄れてきている傾向にあるらしい。
    まぁ戦争を知らないわけだし、神秘は科学に並ぶほど便利なモノだ、
    使うなと言われてはいそうですかと答えるのが少なくても仕方ないのかもしれないけどね。
    で、そんな意識が特に欠如した魔術師の子供が、学校の卒業試験とやらで麻帆良学園に教師として赴任したのさ。
    君の仕事は、そんな魔術師の子供による神秘の漏洩を防ぐことだ。」

    5 = 1 :

    立香「………まぁ、いくつか聞きたいことは出来たんだけど。
    まず一つ、世界が繋がった……ってのはまぁ信じることにするよ、俺自身、時間を超えるくらいは割と日常茶飯事だったからね。
    でも、うん、火星?」

    ダヴィンチ「彼ら魔法世界の住人が言うには、火星を魔法で裏と表に分けて、魔法を使う事で初めて裏の魔法世界にたどり着く事が出来る……らしいよ?
    うん、信じられないのは尤もだ、私だって自分で経験しない限りは信じられないしね。」

    立香「じゃあ次……子供が教師って?」

    ダヴィンチ「さっきも言った通り、学校……彼ら的には魔法学校とでも言うのかな?
    その卒業試験って話だね。 あぁ一応学力に限っては問題は無いらしいね。
    大卒程度の学力は間違いなくあるって聞いたけど……まぁ、10歳に満たない子供だ。
    判断能力なんかは期待も出来ないし、世の中を上手く渡る能力も無いだろうね。」

    立香「じゃあ……最後にしとこうかな、そんなのを受け入れる麻帆良学園って何さ?」

    ダヴィンチ「なんでも、多数の魔術師を教師生徒両方に有する学校だってさ。
    学園の中には本物の世界樹が立ってたりするし、普通の生徒や教師の認識をずらす結界を張っているから神秘が辛うじて秘匿されているような、ね。」


    立香「もう学園ごと罰した方が良さそうだけど、それをすると一般人にばれる可能性があるから実行出来ないんだろうね………。」

    6 = 1 :

    ダヴィンチ「そう言う事だね。 それじゃあ今回の任務における支給品について説明しようか。
    まずは礼装、所謂カルデア戦闘服だ。
    まぁ中身は全然違うものになってるから説明するけど、この礼装を身に着けていれば、周囲で霊体化している自分のサーヴァントの力を借りる事が出来る。
    サーヴァントの力を自分の身体で発揮できるって事だけど、一応制限があってね。
    サーヴァントと育んだ絆に応じた割合での力の借用になるのさ。
    所謂絆レベル×0.1倍の力を借りられるんだけど……まぁ君は全サーヴァントとLv10の絆を結んでいるし、無いような制限だね。
    あと、霊体化しているサーヴァントから借りるという性質上、霊体化出来ないサーヴァント、つまりマシュの力は借りられない。
    とまぁそんなところかな。
    他には大量の魔力消費って問題もあるけど、まぁここ数年サーヴァント達に鍛えられた君にはほぼ関係ないね。

    さて、次の支給品だが、麻帆良学園近辺に一戸建てを用意してあるよ。
    3LDK二階建ての立派な家だね。
    今回の任務に必要と言うことで都合されたけど、気に入ったんなら任務が終わった後も使っていいそうだ。
    もちろん家賃はかからない、土地代は掛かるけど、任務の間は協会持ちだね。
    そして最後の支給品だが………。」

    マシュ「勿論私も付いて行きますからね、先輩!」

    ダヴィンチ「と言うことで、日常生活のサポートとしてマシュが付いて行く事になった。
    ここまでは、一回目の協会との打ち合わせで引き出した、最低限のサポートだ。」

    立香「ダヴィンチちゃんナイス、完璧、これだけであと10年は戦えるよ。」

    ダヴィンチ「はっはっは、それじゃあ今日のところはここまでかな。
    ここに君が副担任として受け持つクラスの名簿と、君が監視する子供の情報を纏めた資料があるから、確認しておいてくれたまえよ。」

    立香「ん、ありがとうダヴィンチちゃん……っと、もう定時は過ぎてたのか、じゃあマシュ、一緒に帰ろうか。」

    マシュ「はい、先輩!」

    7 = 1 :

    ~数週間後~ 通勤

    立香「さて、引っ越しの荷解きも大体終わったし、あとはマシュに任せちゃっても問題なさそうだ。
    にしても、まさか女子中等部の教員になるとはね……
    このネギ君って子も、資料によれば考え方がまだ幼い感じだな……。
    一つの目標に向かって進むのは良いけど、あまり良い方向に向かってないみたいだし……」

    清姫『ますたぁ、マシュさんは仕方ないにしても、他の女の子にうつつを抜かすような事はありませんよね?』

    立香「大丈夫だって、マシュより魅力的な子は知らないし、多分居ないし。
    それに教師と生徒って関係になるんだから、そんな不味い関係になる事は普通にありえないって。」

    清姫『それならば良いのですが、私、嘘は嫌いですからね?』

    立香「心配し過ぎだって、俺が今まで清姫の前で嘘を吐いた事があった?」

    清姫『……ありませんでしたね、では、私も信じておりますよ。』

    立香「うん、ありがと。」

    8 = 1 :

    タカミチ「見えない何かとの会話は終わったかい?」

    立香「っと、すみません……? あぁ、もしかして高畑・T・タカミチさんですか?」

    タカミチ「あぁ、君の前任になるのかな、藤丸 立香君。」

    立香「はい、教員免許を取って一ヶ月と経っていない新人ですが、高畑さんの方が良かった等と生徒に言われないように誠心誠意頑張りますね。」

    タカミチ「ははは、期待できそうだね。 それじゃあ教室まで行こうか、生徒達に君を紹介しなきゃならない。」

    立香「え……っと、その前に学園長と顔合わせが必要では?」

    タカミチ「まぁ色々とあってね、顔合わせは今日の放課後にする予定になっているんだ。」

    立香「はぁ……わかりました、では教室の方に行きましょうか。」

    ~移動&他愛無い雑談~

    9 :

    浜風「不倫は遺憾セイバーギルガメッシュやっちゃって」

    ギル&セイバー「エヌマエクス」

    そして男主人公は死んで女主人公が横須賀鎮守府須賀神社に着任しましたとさ

    10 = 1 :

    タカミチ「さて、この2年A組が、君が副担任として受けもつ教室になる。
    丁度朝のHRが終わるようだし、入って行こうか。 立香君が先行してくれ。」

    立香「微妙に隙間が開いててすっごい罠臭いけどわかりました。」
    (書文先生、ちょっと力を貸してください。)

    李書文『む、良いだろう、了解した。』

    立夏「失礼しますっと」ガラッバシャァスッパシィ

    ??「うっそぉ!? ボク達のトラップが全部見切られた!?」

    ??「バケツトラップにゴム結びにパチンコ黒板消しまで全部防がれたです!?」

    立香「鳴滝風香さんに史伽さんだったかな、あとでお話ししようか。
    さて、じゃあまずは自己紹介をしよう。
    俺の名前は藤丸立香、今日から君たちの副担任としてここに赴任してきた。
    君たちが中等部を卒業するまでの1年と少しの間、よろしくね。」

    「身体能力良いなぁ…」「ぱっと二人の名前が出た辺り、やる気も十分のようでござるな」
    「かなり若いし、それで先生なんだから頭も良さそうだよね」「と言うかかなり恰好良くない?」

    立香「うん、女子校に入ったら品定めされるとは思ってたけどね。
    ちなみに年は23歳、かわいいお嫁さんも居るからそこんとこよろしく。」

    「なんだ結婚してたのかぁ」「まぁ当然と言えば当然か」「お嫁さんの写メ見せて見せて!」

    立香「写メは明日の放課後に見せて問題ない奴を選別して現像しておくからそれまで待っててね。
    さて、何故か俺が教室に入ってからずっと黙っているネギ先生には、あとでお話がありますので逃げないようにお願いします。」

    ネギ「は、はい!」

    立香「んじゃ今日の所はこれで顔合わせは終わりかな。
    えっと……龍宮真名さん、桜咲刹那さん、ザジ・レイニーフィールドさん、
    エヴァンジェリン・A・K・マクダウェルさん……は、今日は欠席か。
    以上4名は、明日の放課後お嫁さんの写真を見せた後に少しお話があります。
    また明日も連絡しますが、必ず来てください。
    茶々丸さん、エヴァンジェリンさんに伝言をお願いしても良いですか?」

    茶々丸「はい、了解しました。」

    立香「よし、じゃあHRを長引かせてごめんね。
    次の授業は……数学か、じゃあネギ先生も時間がありますね、付いて来てください。
    それじゃあ皆、今日も1日授業を頑張って。
    将来役に立たないかもしれないけど、将来役に立つ事の方がきっと多いから。
    少なくとも俺は他国語が話せて助かった場面が何度もあったからね、
    人生何があるかわからないよ。」ガラガラ

    明日菜「また新任の教師……いや、年上だし、ネギよりはずっと信用は出来る……わよね?」

    11 = 1 :

    ~屋上~

    立香「さて、ネギ君、君に話と言うのは……っと、一応人払いはしておかないとね。
    メディア、人除けの結界をお願い、呪腕先生は周囲の索敵をしててね。」

    メディア『えぇ、任せなさい。』

    呪腕『ふむ、ここは実力者もそこのタカミチという教師が最上の様子。
    これであればまぁ楽な仕事でしょうな。』

    ネギ「えっと、幽霊の人と話されてるんですか?」

    立香「幽霊じゃなくて英霊、今話してたのは、コルキスの魔女メディアとアサシンの起源たるハサン・サッバーハの一人だ。
    もっとも、こちらに存在している魔術ではなく、異界から流れてきた魔法とやらに傾倒するネギ君は知らないだろうけどね。
    さて、話に入ろうか。
    ネギ君、君は神秘の秘匿はちゃんと出来ているかな?」

    ネギ「………」メソラシ

    立香「はぁ……高畑先生、彼がこの数週間でやらかした事を教えてもらえますか?」

    タカミチ「あーっと……はは……」メソラシ

    立香「…………ドクター、千里眼よろしく。」

    Dr.ロマン『ま、仕方ないね………よし、見えたのをそのまま立香君の脳内に映すよ。』

    12 = 1 :

    立香「………神秘バレが神楽坂明日菜さん、宮崎のどかさんはまだ判断が付かない所か。
    魔力の暴走で周囲の女子中学生のスカートを捲る事数十回、服を消し飛ばす事数回、
    不必要に空を飛んだことも少なからずあって、更には惚れ薬事件、etcetc……」

    ネギ「な、なんでそれを!?」

    立香「これ、学園の結界があるからこれだけで済んでるけど、無かったらすぐに協会にばれて処分されるね。
    うん、俺が知ってる魔術師にも、こんな迂闊なのは居ないよ。」

    ネギ「あ、あの、この事は黙っていて貰えると……このままじゃ、強制送還の上オコジョにされちゃいます…。」

    立香「うん、されちゃえば良いんじゃないかな。
    俺の仕事はあのクラスの子たちを無事に卒業させる事。
    可能であれば今後魔術の世界に足を踏み入れないようにケアする事。
    そして神秘の秘匿を護る事だからね。
    正直、君が居ようが居まいがどうでも良いんだよ
    ………あぁごめん、俺も大分魔術師思考に染まり始めてるな……。」

    ネギ「あうあうあう………」プルプル

    立香「まぁ、こうして職に就いてる時点で君は立派な社会人だ。 年齢も関係なくね。
    それなら相応の責任がある事を自覚して生活するように。
    一応、これまでの問題は聞かなかった事にしておくから、今後気を付けるように。」

    13 = 1 :

    一旦更新はここまで また夜に続きを更新するかも

    一人のセリフが長くなると読みにくい感じが……どうしたものかね

    14 :

    にじファンの頃と同じ空気が…

    15 :

    この土日はFGOのLv120のアカウントをロストしたり勇者になって世界を救う旅に出たりしてました
    更新します




    タカミチ「立香君、少し言いすぎじゃ……」

    立香「高畑先生も同罪です、彼から目を離したら何をするか、ある程度は予測出来るでしょう。
    英雄の息子だかなんだか知らないけれど、それだけで好き勝手して許されるわけがない。」

    タカミチ「………一応聞いておきたいのだけど、誰が許さないんだい?
    この学園内は一種の治外法権と化している、警察の手もそう伸びないよ。」

    立香「決まっているでしょう? この世界を作ってきた、本物の英雄たちですよ。
    特に、王として君臨した人たちが今も怒り心頭のようで。
    仮にも上に立つ者として、民草を余計な危険に巻き込むなど何事だ……と。」

    タカミチ「立香君、君はその英雄達と話すことが出来るのかい?」

    立香「朝もさっきも、話していたでしょう? 彼ら彼女らは俺のサーヴァントで、家族で、戦友で、親友です。
    多少は宥める事も出来ますが、そんな彼らが本気で怒るような事があれば、俺は彼らの側に付きますよ。」

    タカミチ「………わかった、こちらもその英雄殿達を刺激しないように努力しよう。
    ネギ君もだ、良いね?」

    ネギ「………はい。」

    16 = 1 :

    タカミチ「………立香君、マシュちゃんと言ったかな? 一応僕らも彼女の事は聞いていてね。」

    立香「手を出すと言うのなら、この学園から魔法教師が全て消える事になるのでお覚悟の上でお願いしますね。
    まぁ、マシュの方にも何人か付いて貰っているので、刺客は全員返り討ちにされるでしょうが。」

    タカミチ「…………」

    立香「まぁ、学園長の指示があったとしても、あまり悪者ぶるのはやめてください。
    貴方は魔法教師の中では比較的まともな部類だと聞いています。
    事実かどうかはわかりませんが、俺もそんな人と殺しあうのは極力避けたいので。」

    ネギ「待ってください、立香さんのその言い方だと、まるで今までに人を殺したことがあるみたいな……」

    立香「あぁ、あるよ? まぁ直接じゃないし、それでもその衝撃で吐いちゃったりしたけどさ。
    そもそも、今の俺の仕事ってそういうのだからね。基本的にアライメントが善の人間を殺すことは無いけど、
    と言うか、そう言うのは余りやらかさないから、俺に仕事が来ないだけだけどさ。」

    呪腕『立香殿、結界を抜けてこちらへ来る生徒が一人居りますぞ。』

    立香「ん、了解。 どうやら結界を抜けちゃった子が居るみたいだから、話はここでおしまい。
    俺はこのまま学園長に会って、色々と釘を刺さないとならないみたいだし、今日はもう会わないかな。
    じゃあまた明日。」

    タカミチ「……やれやれ、朝から彼に付きまとっていた気配は、彼の言うところである英雄のものだったか。
    これは、波乱が待ち受けていそうだね。」


    このあとめちゃくちゃ学園長に釘刺した
    学園長はお見合い写真持ってた

    17 = 1 :

    ~翌日 5限目の授業~

    立香「さて、2-Aの皆。 俺が受け持つのは歴史、それも世界史の授業だ。 たまに日本史に食い込むかもだけど。
    テストの範囲なんかも一任されちゃったから、まずは机の上の教科書。
    うん、それを鞄にでもしまっちゃおうか。」

    あやか「待ってください立香先生、教科書も無しにどうやって勉強するんですか?」

    立香「ん?口頭でね。 一応重要そうな所は黒板に書くし、黒板に書いた範囲からテストに出すからね。
    まぁ基本的には面白おかしく世界の偉人について学んじゃおうってわけだよ。
    授業中に居眠りをするような子でも、これなら楽しく学べるんじゃないかなってね。
    授業とは別に、通常の範囲については、夏休みや冬休みの宿題に要点だけ纏めておくから、多分それで大丈夫だと思うよ。」

    明日菜「誰も授業中居眠りなんてしないわよ!」

    あやか「貴女達の事ですのよバカレンジャー。」

    明日菜「うっさいないいんちょ!」

    立香「はいはい、喧嘩はしないで……あぁ喧嘩か、よし、じゃあ今日はアーサー王物語から話していこうか。」

    ハルナ「アーサー王伝説ってあれでしょ?エクスカリバーとかそういうの。」

    立香「うん、良く知っているね。 確かにエクスカリバーはアーサー王の代名詞とも呼べる物だ。
    まぁ、アーサー王の武器って言うのは他にも色々あったんだけどね。
    例えば、聖槍ロンゴミニアド。 彼を王として選定した聖剣カリバーン。
    有名所はこんな所かな? さて、じゃあエクスカリバーとはどんな物か。
    そうだね、この辺詳しそうなのは……夕映さんやのどかさんかな?
    じゃあ夕映さん、何か知っている事があれば言ってみて。」

    夕映「え、私ですか? まぁ多少は知ってるですけど。
    聖剣エクスカリバー、妖精の女王から与えられた剣です。
    その剣は持ち主に不老不死の力を与え、あらゆる死を遠ざけるとか。」

    立香「うん、やっぱりそう言う本が好きなのかな。
    さて、じゃあ今の話は大体合ってるんだけど、この話について何か疑問に思う事はあるかな?」

    18 = 1 :

    風伽「アーサー王って、不老不死だったんだよね? じゃー今も生きてるの?」

    立香「うん、いい質問だ。 まずその質問に答えを返すと、NO、アーサー王は死んでいるんだ。
    じゃあなぜ死んだのか、そこをちょっとだけ掘り下げてみようか。
    そうだね、ブリテン……アーサー王が統治していた国は酷く貧しかったり、蛮族に襲われたりと、
    国としては非常に衰退していたんだ。
    そこで、円卓の騎士…アーサー王に近い騎士の中の一人、モードレッド卿が謀反を起こした。
    モードレッド卿はアーサー王の息子なんだけど、そこは別の機会に話そうか。
    モードレッド卿は、同じ円卓の騎士である、太陽の騎士ガウェイン卿を退け、アーサー王に深手を負わせた。
    彼の使っていた剣、クレラントにより深手を負ったアーサー王は、
    ベディヴィエール卿を連れてエクスカリバーを授けてくれた妖精ヴィヴィアーンの居る泉、
    それがある森に逃げ込んだんだ。」

    明日菜「円卓の騎士って、他にも何人も居たんでしょ? だったらなんでその……ベティビエール?だけ連れてったのよ。」

    立香「あー……うん、それはね……」

    アルトリア『マスター、言っても構いませんよ円卓がロクデナシなのは間違いありませんから。』

    立香「………まぁ、他の騎士が謀反で既に命を落としていたり、ベディヴィエール卿と仲が良かったからってのもあるんだろうけどね。
    円卓の騎士って、基本的にロクデナシなんだよ。」

    明日菜「はぁ?」

    19 = 1 :

    立香「例えば、弓に秀でたトリスタン卿。
    彼は叔父の妻と不貞を働き、その結果停戦協定が結ばれていたコーンウォールとアイルランドの間に滅亡の危機をもたらした。
    例えば、太陽の騎士ガウェイン卿。
    基本的に大鑑巨砲主義と言うか……平たく言ってしまえば女性の大きな胸が好きで、それを公言していた。
    例えば、鉄のアグラヴェイン卿。
    彼は非常にまともだったんだけれど、非情で他の騎士にあまり好かれず、更には元々円卓を破壊するために送り込まれたスパイだった。
    それと、モードレッド卿が謀反を働く原因を作ったのも彼だったりする。
    極めつけは湖の騎士ランスロット。
    アーサー王の妻であるギネヴィアを奪ったクズだ。」

    円卓's『』ズーン

    立香「最優の騎士であるギャラハッド卿はその場に居合わせなかったし、その場で一番信用できるのがベディヴィエール卿だったって事だね。」

    明日菜「うわぁ……円卓の騎士って言うからすごいカッコいいの想像してたのに……」

    立香「有名な英雄だって、基本的には良い所が話になるけれど、悪い所を探せばキリが無いからね。
    さて、話を戻そうか。
    アーサー王が致命傷を負って森に逃げ込んで。
    アーサー王は心身共にボロボロだったんだ。
    まぁ当然だね、妻を奪われ、国はガタガタで、息子の攻撃で致命傷だ。
    生きる希望を失った彼は、死を選んだ。
    だけれど、手元にはエクスカリバーがある、自分を切ろうともそれが死に至る事は無い。
    じゃあどうするか、アーサー王はベディヴィエール卿に命じたんだ。
    エクスカリバーを泉に返還せよ……ってね。
    そうして聖剣を受け取ったベディヴィエール卿は、とても悩んだ。
    泉に聖剣を返還すれば、友であるアーサー王は死んでしまう。
    悩みに悩んだ彼は、アーサー王に嘘を吐いたんだ。
    エクスカリバーを泉に返還しましたと。 ただね、そう、嘘なんだ。
    ベディヴィエール卿は聖剣を返還してなんかいなかったんだ。」

    「ふむ、ではアーサー王は死ぬことは無かったのでは? 不老不死は解かれなかったのでござろう?」

    20 = 1 :

    立香「そう、不老不死は解かれなかった。
    ただね、アーサー王の傷も癒えたわけじゃないんだ。
    身を蝕む傷に苦しみながらも、死ぬことが出来ない。
    何日も、何日も、苦しんで、苦しんで。
    見かねたベディヴィエール卿は、今度こそ聖剣を返還しようと泉に行った。
    そして、返還出来なかった。
    都合二回、彼は剣の返還が出来なかったんだ。
    彼はアーサー王に生きていて欲しかった、だけれど苦しむ姿は見たくない。
    そんな二つの感情に板挟みにあって、動くことが出来なかったんだ。
    彼もまた、悩んで、苦しんで、悩んで、苦しんで。
    三度目でようやく、泉に聖剣を返還する事が出来た。
    アーサー王の不死性は消え去り、アーサー王は息を引き取った。
    ベディヴィエール卿は、ひどく泣いたそうだ。
    アーサー王が死んでしまって悲しいと。あれほどまでに苦しませてしまってごめんなさいと。」

    木乃香「うぅ……悲しいお話やねぇ……」

    立香「さて、アーサー王の話はこれで終わりにして……っと、あと二分で授業が終わるな。
    じゃあ今日の授業はここまでにしようか。 皆もアーサー王の物語を読んでみると面白いかもね。
    アーサー王物語に限らず、こういった話は書き手によって中身が大きく変わってくるんだ。
    今日話したのも、数あるアーサー王物語の一つってだけだ。
    だから、色々な作者による物語を読み比べてみるのも良いと思うよ。
    そうして読んだ感想を聞かせてくれると、俺はうれしいかな。」キーンコーンカーンコーン

    21 = 1 :

    あやか「と、チャイムが鳴りましたわね。 では、起立!礼!」

    立香「さて、じゃあ担任のネギ先生が戻ってくるまで、俺のお嫁さんの写真の鑑賞会でもしようか。
    ………うん、不味いのは抜いてきたから問題ないな。」

    ハルナ「せんせー、不味いのってどんな写真さ?」

    立香「そりゃ露出が多いのは流石に不味いだろ? 裸の写真なんかは取ってないにしても、昔は色々……なぁ。
    一応水着はセーフラインにしておいたけどさ。」

    ハルナ「ふーん……うわっキレイな人が一杯居る。」

    立香「どれどれ……あぁ、この辺は5年前のが固まってるんだな。
    これは5年前に事故で無人島に流れ着いた時の写真だよ。」

    まき絵「無人島!?」

    立香「あぁ、この赤い髪でビキニを着てる人、名前は伏せるけど、この人がサバイバルに精通していてね。
    この人の指導で家を作って畑を開墾して水田を作って船を造って……いやぁ、大変だったな。」

    アキラ「流石に嘘くさいかな………」

    22 = 1 :

    立香「本当なんだけどなぁ…ほら、このワンピースの水着を着た子が島に居たうりぼう達と仲良くなってね、
    同じ島に居たでっかいイノシシから、体を張って畑を守ってくれたり……
    あぁそっちの写真にマr…ワンピースの子がうりぼうを抱きしめているのがあるだろ?」

    のどか「わぁ……この子達かわいいです……」

    立香「で、ほらこの白いビキニにパーカーを羽織ったメガネの子が俺のお嫁さんだよ。」

    明日菜「ふぅん……雰囲気は本屋ちゃんに似てるっぽいかな?」

    立香「いやいや、マシュは大分活発な方だよ? 天然入ってて、たまに突拍子も無い事言ったりするけど。」

    夕映「………この無人島?の写真ですが、男が先生しか映ってないですね。
    まさかハーレム状態だったです?」

    立香「あぁいやまぁハーレム状態は否定しないけどさ、男も居なかったわけじゃないんだよ?
    ただ、この時は一人が早々に行方不明になって、他は俺を放って森の中に秘密基地作っててさ。」

    23 = 1 :

    夕映「行方不明って、大丈夫だったです?」

    立香「あぁ、後日普通に見つかったからね。」

    夕映「それならよかったです……」

    立香「まぁ小さい女の子に欲情したり、変なことを教えようとする人だったし、しばらく行方不明でも誰も気にしなかったけどね。」

    ネギ「わぁ、綺麗な海ですねぇ……」

    立香「ネギ先生、来たのなら来たと言ってくれないと。」

    ネギ「あ、すみません、つい僕も気になってしまって……
    それじゃあHRを始めましょうか。
    とは言っても、今日は特に連絡等ありませんから、これで下校となるだけですけどね。
    それじゃあいいんちょさん、号令をお願いします。」

    あやか「わかりましたわネギ先生! それでは……起立!礼!」

    ネギ「はい、それでは皆さんまた明日、ですね。」

    立香「あぁ、昨日も言ったけど、龍宮真名さん、桜咲刹那さん、ザジ・レイニーデイさん、
    来たには来たけど授業中ずっと寝ていたエヴァンジェリン・A・K・マクダウェルさんは、ちょっと時間を貰う事になるよ。
    と言うわけで付いて来てね。」

    刹那「……わかりました。」

    「刹那、そこまで気を張る必要も無いだろう、了解したよ、先生。」

    ザジ「」コクリ

    エヴァ「ふん、この私を呼びつけるとは良い度胸だな?」

    24 = 1 :

    ~移動 屋上~

    立香「さて、君達には聞きたい事があって呼んだんだけど……まぁ共通点は自分でわかってるよね?」

    刹那「それ………は……」

    エヴァ「………なるほど、人外、茶々丸を呼んでいない辺り、命を持っている人外と言ったところか。」

    立香「まぁ、そうだね。 もっと正確に言えば、存在そのものが多大な神秘を孕んでいるってところかな。
    で、質問としては神秘の秘匿がしっかり出来ているかって事なんだけど……どうかな?」

    「一般生徒や教師の前では、普通の生徒として振る舞っているさ。
    ここは仕事の斡旋にも困らないし、最低限卒業までは根を張っている予定だからね。」

    刹那「私も同じく、です。 私の場合は周囲に正体がバレてしまう事も不味いので、その辺りは特に気を使っているつもりですが。」

    ザジ「……………問題ありません、先生。」

    エヴァ「そもそも私は呪いで力が削がれた状態でこの地に縛り付けられている。
    魔法もまともに使えんし、勝算も無しに事を起こすつもりはない。」

    25 = 1 :

    立香「ふむ…………」

    清姫『ますたぁ、彼女たちに嘘は無いようです、ここは信じても良いと思いますよ?』

    エヴァ「む………っ!? 貴様、そこに居るのは何だ! いや、他にも周囲を囲まれているだと!?」

    立香「ん? あぁ……まぁ君達なら口も堅そうだし、いざとなったら手伝いもしてもらえそうだし……教えても良いかな。
       清姫、霊体化を解いて良いよ。」

    清姫『はい、ますたぁ♪」

    立香「と言うことで、サーヴァント・ランサー、清姫だ。」

    清姫「うふふ…よろしくお願いしますね?」

    「その頭部の角……魔族の守護霊か……?」

    清姫「ますたぁに永遠に憑いていると考えれば悪くはありませんが、違いますよ。」

    26 = 1 :

    刹那「龍の角……清姫と言う名前……確か昔、安珍・清姫伝説と言うものを聞いた事が………」

    立香「刹那さん正解。 彼女が、安珍・清姫伝説においてその身を龍へと変じさせた清姫その人だ。」

    清姫「あぁ、私と安珍様のお話が知られているなんて………」モジモジ

    刹那「いや、馬鹿な、あの伝説は1000年以上も前の話……
    如何に龍とは言え、感情によって人が変じただけならばこの時代まで生き長らえているはずが……!」

    清姫「ますたぁが言ったでしょう? 今の私はサーヴァント、伝説が魔力によって肉付けされた存在、
    そしてますたぁの従者です。 ………本当は妻と名乗りたいのですけれど、その座は奪われてしまいましたから。」

    エヴァ「………つまりは、未だに姿を現していない他の……4……5体は、そこの清姫と同じ貴様の従者と言うわけか。」

    立香「そう言う事だね。 まぁ今は人払いをお願いしてるだけだし、そこまで気にする必要も無いよ。」

    エヴァ「………少なくとも、力が封印された今のままでは万に一つの勝機も無い………か。
    で、本当は何の用事で私たちを呼んだ? まさか最初の確認が全て等と言うわけではあるまい?」

    立香「いや、それだけだけど。 積極的に神秘をバラしていくようなら対応を考える必要もあったけどね。
    うん、そうじゃなくて良かった良かった……上からは、君達全員無事に卒業させるようにって言われてるからさ。」

    27 = 1 :

    刹那「仮に、そのように考えていた場合はどうしていたのですか?」

    立香「………さて、時間を使わせちゃってごめんね、今夜の食事でも奢るから、それで手を打ってくれるかい?」

    刹那「質問の答えを―――「ほら、あまり口に出したくない事ってあるでしょ?」っ!」

    立香「深く神秘に関わってしまっている君達から神秘の記憶を奪うような真似をすれば、君達はほとんどの記憶を失うだろうからさ。
    命は取らない程度の、ただし死ぬほど辛いような魔術契約を結ぶ必要が出てきたかもね。
    詳しい契約の内容までは、聞かないでよ?」

    刹那「……わかり…ました……」

    「敵対してしまった時の事は、考えたくも無いね……さ、先生、夕飯を奢ってくれるんだろう?」

    エヴァ「なら、超包子にでも行くか。 五月の中華は美味いからな。」

    清姫「ますたぁ、私は霊体化をしていますね。」

    立香「あぁ、ごめんね。 角を隠せれば良いんだけど、清姫のは難しいから……
    ……よし、じゃあその超包子に行こうか。 折角だし、味次第ではお土産を包んでもらおうかな。」

    この後めちゃくちゃ中華食べた 美味しかったからマシュにお土産買って帰った

    28 = 1 :

    書き溜めが終わったので投下終了です。
    続きはのんべんだらりと書き溜めを作って、ある程度纏まった量が出来たら再開します。

    一応、何か質問があれば、レスを貰えると可能な範囲で回答します。

    29 :

    将来サーヴァント以上に強くなっちゃうネギ先生じゃないか

    30 :

    立香「で、学年末テストで総合一位を取らせないと、ネギ先生はクビになると。」

    ネギ「そうなんです! でもウチのクラスは、その、何と言いますか………」

    立香「明日菜さん、楓さん、まき絵さん、夕映さん、古菲さんの5人が、大きく平均点を下げてますね。
    それ以外のメンバーは悪くても平均ちょい下くらい、鈴音さんや聡美さん辺りは学年トップクラスの成績ですが。」

    ネギ「このままじゃトップは難しいですし……そうなったら僕はクビにされて……」

    立香「まぁ、どうしてもって言うなら、一応成績底上げのプランはありますけど。」

    ネギ「ほ、本当ですか!?」

    立香「テストまでの期間、帰りが遅くなったりしますけど、まぁ補習ですね。
    さっきの5人とそれ以外でわけて補習をします。」

    ネギ「な、なるほど……じゃあ早速今日のHRで告知して………」

    立香「そこは俺がやっとくので、ネギ先生は5人用の補習プリントを作っておいてください。
    5人は強制参加にしておくので、今日の放課後から始めていきます。」

    ネギ「はい、わかりました!」

    立香「あぁ一つだけ………くれぐれもオカルトに頼らないように。
    簡単なおまじない程度ならともかく、それにかまけて勉強をおろそかにするようなら禁止です。」

    ネギ「う……わ、わかりました。」

    31 = 1 :

    ~帰りのHR~

    立香「と、言うわけで、今日の放課後から補習をしていきます。」

    茶々丸「先生、何が「と、言うわけ」なのでしょうか。」

    立香「まぁそこは所謂一つの様式美って事で……簡単に纏めると、今度の学年度末試験、
    クラスの平均点で学年1位にならないと、ネギ先生がクビになってしまいます。」

    「「「えぇ~!?」」」

    立香「能力がある前提でここに赴任しているわけだし、シカタナイネ。
    で、それを避けるために、2-Aの皆の学力を底上げしようと言うわけだ。」

    千雨「………放課後に用事がある人も居ると思うんですけど、その辺はどうなんです?」

    立香「基本的には補習は参加自由、参加すればテストの点は高くなるだろうね。
    ただし、明日菜さん、楓さん、まき絵さん、夕映さん、古菲さん、以上5名は強制参加とします。」

    明日菜「ちょっ何よそれ!?」

    立香「5人は、他の人たちとは別れてネギ先生の補習を受けてもらいます。
    5人以外は俺が教えるよ。………別ける理由は、他の人の補習が進まなくなりそうだから。
    教えるべき範囲が5人だけずれてくるからね。」

    明日菜「ちょっとそれは馬鹿にし過ぎじゃない!?」

    立香「もうその辺はクラスでも公認なんだし、諦めてほしいかな。
    まぁ一方的に補習するって言っても、納得はしにくいだろうし、一応ご褒美は用意してあるよ。」

    32 = 1 :

    「ご褒美って?」

    立香「前回の期末テストの点から、平均して20点以上点数を上げた人。
    前回のテストの点に関わらず、今回95点以上を取った人。
    平均点を30点以上上げたさっきの5人。
    これに該当した人には、俺が出来る範囲でお願いを何でも一つ叶えてあげよう。」

    「なんでも………じゃあ新しいカメラが欲しいとか。」

    立香「勿論良いよ。 流石に金額に上限は付けるけどね。」

    五月 お料理の勉強をさせてほしいです

    立香「お安い御用だ、なんなら料理上手な知り合いに渡りをつけておこう。」

    古菲「組手の相手になってほしいアル!」

    立香「構わないよ、なんなら全力を出しても良いさ。」

    あやか「ネギ先生との仲を取り持ってくださいませ!」

    立香「教師生徒間の恋愛はあまりよろしくないと思うんだ。」

    明日菜「高畑先生と私をくっつけて!」

    立香「以下同文。 いやぶれないね二人とも。
    そう言うわけだから、各人勉強を頑張ってね。
    それじゃあ今日のHRはこれでおしまい、補習を受ける人は教室に残っていて……
    例の5人は空き教室……ここから西に教室8つ行った所ね、そこに集合する事。
    それじゃあ委員長、号令お願い。」

    あやか「わかりました……起立!例!」

    立香「はい、じゃあ補習は10分後から始めます。
    時間は5時半まで、俺の補習は退室自由にするので、もう十分だと思ったら自由に帰って構いません。」

    33 = 1 :

    ~補習を始めて1時間経過~

    立香「水平リーベ(水素H ヘリウムHe リチウムLi ベリリウムBe) 僕の船(ホウ素B 炭素C 窒素N 酸素O フッ素F ネオンNe)
    七曲り(ナトリウムNa マグネシウムMg アルミニウムAl) シップス(ケイ素Si リンP 硫黄S) クラークか(塩素Cl アルゴンAr カリウムK カルシウムCa)
    元素記号の周期表の順に文をあてたものだけど、これだと大分分かりやすいんじゃないかな?」

    史伽「すいへーりーべ……これならうろ覚えだった所も問題なく覚えられそうです」

    立香「うん、この先化学を詳しく学んでいくならともかく、中学テストならこのくらいを覚えておけば問題ないかな。
    余裕があるなら、他に自作の文をあててみたり、21番以降の元素記号にも文をあてていくと便利だよ。」

    風香「21番以降はどんなのがあるのー?」

    立香「んー、じゃあちょっと戻ってカリウムから一列、いってみようか。
    閣下スコッチ暴露マン徹子にどうせ会えんがゲルマン斡旋ブローカー って感じだね。
    こういうのは文の意味を考えたら余計にわからなくなるから、あまり考えないようにね。」

    風香「はーい。」

    立香「それにしても、まさか全員が補習を受けてくれるとはね。」

    ハルナ「報酬が魅力的だからねー? 狙って損するわけでもないし、だったら狙うしか無いじゃん?
    まぁ放課後の自由時間はちょっと減るけど、今後を考えればこっちのが絶対得するわけだし。」

    立香「ははは……撤回はしないけど、ちょっと報酬の設定は早まったかな?
    まぁ良いか、じゃあ次に行こうか 今日中に国数理の大まかな復習、明日は社英の復習。
    明後日以降は各教科もう少し力を入れていく予定だからね。」


    この後数日に亘ってみっちり補習した。
    ………本当に、なんでも一つお願いをってのは早まったかもしれない。

    34 :

    ~テスト前金曜日(テスト三日前)~

    立香「え~……ネギ先生が行方不明なので、今日の英語の授業は俺が担当します。」

    「ネギ君が行方不明?」「どうしちゃったんだろ………」「あぁそんなネギ先生!」

    立香「はいはい、皆静かにしてね。
    行方不明と言っても、無事なのは確認済みだから心配は要らないよ。
    いや、もしかしたら例の五人と木乃香さんがテストに間に合わないかもしれないって心配は必要かもしれないけど。」

    あやか「明日菜さん達も行方不明ですの………?」

    立香「図書館島だっけ? あそこに籠って勉強してるみたいだね。
    それにネギ先生も同行している形になるみたいだよ。
    まぁ授業には出てないし、勉強はしてると言っても残念ながら欠席扱いだけどね。
    帰ってこないようなら明日の放課後には迎えに行くし、皆は明後日のテストに向けてしっかり勉強していこうか。」

    35 = 1 :

    立香(百貌さん、今のところ危険は無いんだよね?)

    百貌『はい、一度ゴーレムに襲われかけていましたが、気付かれる前に呪腕のが処理しました。
    中身はこの学園の長だったため殺してはいませんが、あと二三日は目が覚めないでしょう。』

    立香(了解。 あまり表に出せない状況でアサシンの気配遮断は有用だからね。
    いつもありがとう。)

    百貌『お気になさらず、ハサンの一人として、こうした任務に就けるのなら十分に満足です。』

    立香「ふぅ……さて、じゃあ皆、今日の授業はテスト勉強にしようか。
    各自自習、何かわからない事があったら何でも聞いてね。」

    「「「はーい!」」」

    36 = 1 :

    立香(確か図書館島には魔術書の噂があったな………あれだけオカルトに頼るなって言ったのに………)

    百貌『確かに最初はその魔術書の噂を頼りに向かったようですが、今は真面目に勉学に励んでいます。
    ………きっかけは褒められたものでもありませんが、現状そこまで怒りを覚える必要も無いでしょう。
    帰ってきたあとは説教が必要でしょうが。』

    立香(そうだね、説教は明日帰ってくるまでとっておこうか。)

    百貌『えぇ、それが良いかと。 最近のマスターは思考が酷く魔術師に寄りかけていますから。
    あまりカッカせずに、少しはリラックスでもしたらどうでしょうか?』

    立香(そりゃ良いや、帰ったらマシュに癒してもらおう。)

    百貌『はい、それくらい楽に考えた方が良いでしょう。
    こちらに来ていないサーヴァント達も、マスターの事を心配している様子ですしね。』

    37 = 1 :

    ~テスト前土曜日(テスト二日前)~

    立香「はい、今日の補習はここまで。 委員長、号令を。」

    あやか「起立! 礼!」

    立香「よし、今日はこれで全部終わり、皆帰って自習なり頭を休めるなりする事。
    本番は明後日だ、無理をしてテスト中に居眠りなんてしないように。」

    「「「はーい!」」」
    「明日テスト終わったら映画でも見に行こうよ」「今日はゆっくり寝よーっと」「はぁ、帰るぞ茶々丸」「了解しました、マスター」

    立香「さて、図書館島だったか………まったく、そろそろ迎えにいかないと、テストに遅刻したら意味がないってのに。」

    百貌『裏口があります、そこまで案内しましょう。』

    立香(ありがとう、任せる。)

    38 = 1 :

    立香「―――――で。 これは何?」

    百貌『エレベーター、ですね。 これを使うと彼等の居場所に繋がる階段の最上段まで行けます。』

    立香「…………まぁ良いか。」ポチッウィーン

    百貌『エレベーターは少ししたら止まり……ましたね、この後は長い階段を下る事になりますが』

    立香「………あー、うん、何分掛かるかな、これ。
    底が見えない……あぁ、もしかしてあの光かな?」

    百貌『はい、あそこです。 あそこに庭園のような場所があり、そこで昼夜勉学に集中している状態ですね。』

    立香「仕方ないか………それじゃあ降りよう。」

    39 = 1 :

    ~図書館島・地底図書館~

    立香「ネギ先生、帰りますよ。」

    ネギ「立香先生!? どうしてここに!?」

    明日菜「うっそ本当になんで居るの!?」

    立香「裏口から入ってきましたからね。 で、勉強はしっかり出来た?」

    夕映「まぁ、バッチリです。 ここに居る全員がご褒美を貰うつもりなので、覚悟するです。」

    古菲「ふっふっふ、今から立香先生との組手が楽しみアル!」

    まき絵「ご褒美何にしようかな~♪」

    「今回ばかりは、拙者も自信があるでござるよ。」

    木乃香「皆頑張っとったから、先生もびっくりする思うえ♪」

    立香「それは何よりだね。
    じゃあ今日明日はテスト本番に向けて疲れは残さないように、しっかり休むこと。
    んじゃ裏口から出て帰るよ。」

    「「はーい」」

    40 = 1 :

    立香「ところで、何でわざわざこんな所まで?」

    夕映「ここに、読むだけで頭がよくなる魔法の本があると言う噂を聞いて、それを求めて来ました。
    本はこの通りです。」

    立香「………ネギ先生?」

    ネギ「いや、あの、この本があれば学年一位も確実になるかなぁと思ったり思わなかったりしまして、その………」

    立香「はぁ………補習を始める前、何て言ったか覚えてますか? はい復唱。」

    ネギ「う……くれぐれもオカルトに頼らないように、です………。」

    立香「分かっているなら結構、あとでお説教の時間です。
    そっちの6人も、昨日は授業を無断欠席したわけだし、テストが終わったら反省文を書いてもらうからそのつもりで。」

    明日菜「う……で、でも、勉強はしてたわけだし、コイツだって勉強見てくれてたわけだし、
    わざわざお説教しなくても良いと思わない? 先生の授業を受けたって事にして欠席取り消しとかになったり………」

    立香「なりません。
    あと説教に関しても、昨日一日の職務を放棄した事、生徒を危険に巻き込んだ事が主な原因です。
    教師としての自覚を持っていないなら、今回のテスト如何に関わらず教師をやるには早すぎたと判断できますし、
    自覚を持った上でこんな事をしでかしたなら、それはそれで問題です。
    今回説教のみで済ませるのは俺の優しさだと思ってください。」

    ネギ「は、はい………」

    41 = 1 :

    立香「それと夕映さん、さっきの本を見せてもらえるかな?」

    夕映「? はいです。」

    立香(メディア)パラリ

    メディア『………ただの本ね、魔力は後付された見せかけだけの物、内容はただの学術書よ。』

    立香「それじゃ、これは没収で。」

    夕映「何でですか!?」

    立香「これに頼って気を抜かれても困るしね。
    テストが終わったら返すけど、まぁオカルトに頼っても自分の力は付かないし。
    これが無くても、当然目標点は取れるでしょ?」

    夕映「ま、まぁ、本気を出せば余裕ですけど。」

    42 = 1 :

    立香「じゃあこれを預かっても問題なしと。
    っと、このエレベーターで地上まで上がれるから、生徒6人は先に行ってて。
    多分全員乗ったら重量制限に引っかかるから。」ブー

    「………ギリギリ引っかかるようでござるな。
    拙者もネギ坊主と先生と一緒に上がる事としよう。」

    43 = 1 :

    「さて、皆も行ったようでござるし、立香殿に一つ聞きたい事があるのでござる。」

    立香「ん、何か勉強でわからない事でもあったのかな?」

    「立香殿……拙者と同じ裏の者でござろう?」

    立香「……ネギ君?」

    ネギ「こ、これは僕は知りませんよ!?」

    「あぁ確かにネギ坊主から聞いたのではないでござる。
    拙者も、たまに真名と仕事をしているでござるからな。」

    立香「どこまで聞いてる?」

    「真名が呼び出された際に行われた事を、全て。」

    立香「………わかった、これなら隠す必要も無さそうだね。
    で、聞きたいことってのは、これだけじゃ無いんだろう?」

    44 = 1 :

    「勿論でござる。
    ……立香殿は、英霊なる者を呼び寄せる事が出来ると聞いたのでござるが………
    此度のテストの褒美として、その英霊に会わせてもらうのは可能でござるか?」

    立香「へ? あ、あぁ、呼ぶ相手にもよるけど、問題は無いな。」

    「拙者、甲賀流の忍の者の英霊と会ってみたいのでござる。」

    立香「甲賀か………いや、俺の呼べる英霊には居ないな。
    風魔のなら居るんだけども。」

    「なんと………!」

    立香「あと織田信長とか。」

    「っ……! こ、これはどちらも捨てがたいでござるな。
    風魔の者とも言の葉を交わしてみたいと思うが、
    かつて甲賀の主君であった織田信長殿と言葉を交わす事が出来るかもしれぬとは………」

    立香「まぁ今回の分は一人にしておこうか。
    もう一人はまた別の機会に会わせてあげるよ。
    ほら、エレベーター戻ってきたし、帰ってからゆっくり考えるようにね。」

    「むぐぐ……了解でござる。」


    このあとネギ君にしっかり説教した。
    夜はマシュを抱き締めて寝たらすごい安らいだ。

    45 = 1 :

    今回の投下はここまで 今日も頑張ってパーツを集めてきます。
    後半戦とか特異点解決後にエレシュキガルピックアップとかワンチャンないかなぁ………

    46 :

    ちょっとだけ投下していきます



    ~テスト翌日・放課後職員室~

    立香「で、結果は」

    ネギ「二位に10点差も付けての快勝ですよ! やった! これで僕も先生で居られます!」

    立香「ご褒美ラインにも全員到達………軽いものだと良いけど。
    今年度の予定は、ちょうど来週に修了式、二週間の春休みの後に新学期突入。」

    ネギ「学園長が言うには、僕は正式に2-A……じゃなかった、3-Aのクラス担任に、
    立香先生はその副担任になるそうです。」

    立香「まぁネギ先生の近くで仕事をするのはわかってましたけどね。
    来年度もよろしくと言うことで。」

    ネギ「は、はい! えと、お手柔らかに………」

    立香「普段から真面目にやってれば、怯える理由も無いんですがね?
    まぁ今日の所はそれは置いときましょうか。 一先ずは試験合格おめでとうございます。
    じゃあ今日は特に急ぎのものも無いですし、定時で帰りますね。」

    ネギ「はい、お疲れ様です。」

    立香「今日は少しだけ飲んじゃおうかなっと。」

    このあと酔ったマシュと滅茶苦茶にゃんにゃんした

    47 = 1 :

    ~修了式後~

    ネギ「と言うわけで、明日から春休みですがあまりハメを外しすぎないようにしてくださいね。
    それでは皆さん、3年生になったらまた会いましょう!」

    あやか「ネギ先生、少しよろしいでしょうか?」

    ネギ「いいんちょさん、どうしました?」

    あやか「この後ですが、先週のテストの結果が一位だった事を祝してパーティーをしたいのです。
    それで、皆にしっかりと勉強を教えてくれて、補修にまで付き合ってくれたネギ先生、立香先生にも参加して頂きたいのですが…」

    ネギ「パーティー……良いですね!」

    立香「んー…ダメとは言わないけど、俺とネギ先生はまだ仕事中だからね。
    この後すぐやるとなると、少ししか参加できないけど、それで良いかな?」

    48 = 1 :

    あやか「む、それは……先生方も今回のパーティーの主役ですし、途中で欠けると言うのも……」

    ネギ「立香先生、生徒の皆さんの都合次第ですが、17時半以降なら大丈夫ですよね?」

    立香「……そうですね、使う場所にもよると思うけど……」

    あやか「場所でしたら、女子寮前の芝生の辺りを予定しております。
    多少遅くなっても集まる事は簡単ですわ。」

    立香「それなら大丈夫か、暗くなった後でも引率が付いていれば問題は無いだろうし……」

    あやか「では、本日午後6時に女子寮前に集合と言うことでよろしいでしょうか?」

    立香「それなら大丈夫だ、今夜は楽しむとしようか。」

    ネギ「では、この後の仕事も長引かないようにしないといけませんね!」

    立香「午後6時なら、急げば一旦帰って準備も出来そうだな……。」

    あやか「では、準備はこちらで済ませておきますので、お待ちしておりますわね。」

    49 = 1 :

    ~女子寮前・18時~

    立香「っと、危ない危ない、遅刻する所だった。」

    明日菜「先生遅いわよ!……って、後ろの人ってもしかして」

    立香「そのもしかして、だな。」

    マシュ「初めまして、マシュ・藤丸です。
    その……先輩の、その、お嫁さん、です………!」カァァァ

    立香「マシュ、そこまで恥ずかしがらなくても。」

    マシュ「いえ、その、本当に嬉しいんですけれど、こうして自己紹介するのはまだ慣れないと言うか……
    藤丸って名乗ると、その、本当に先輩のお嫁さんになったんだって実感が湧いて、嬉しくて、すこし恥ずかしくて………」

    明日菜「いいんちょコーヒー頂戴! 苦いの!」

    50 = 1 :

    あやか「明日菜さん、普段ブラックのコーヒーなんて飲まないでしょうに、突然どうしたんですの?」

    明日菜「先生が奥さん連れてきたけどすっごい甘い!口の中ザラザラする!」

    あやか「まぁ……」

    立香「ほら、この間写真見せたら興味があるみたいだったし、今日はせっかくだから連れてきたんだけどさ。」

    マシュ「ちょっと待ってください先輩! 写真っていつのですか!?」

    立香「ん? ほら、無人島の時のだよ。」

    マシュ「あれって水着姿の時のじゃないですか!?」

    立香「大丈夫大丈夫、見たのは女子と子供だけだから。」

    マシュ「そういう問題じゃなくてですね!」

    立香「ほら、生徒の皆が興味あるみたいだったからさ。
    俺も、かわいいお嫁さんの事を皆に知ってもらいたかったんだよ。」

    マシュ「そっ……そんな事言っても誤魔化され……ゴニョゴニョ」カァァァァ

    あやか「なるほど、これは確かにコーヒーが欲しくなりますわね。」

    明日菜「でしょ?」


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