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    元スレ魔王「助けてくれぇ勇者ぁ!」

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    51 :

    魔王「貴様にやれる物は無い、我に処される前に早々に去れ」

    我が の間違いですかねぇ……

    52 :

    乙です。
    とりあえず強気に出ておいて相手がやる気だったら命ごいをする、実にいいな。

    53 :

    そういうのも良いと思う

    54 :

    盗賊「ケッ…脅かしやがって、おら、さっさと金の在り処を教えな!」ドガッ

    魔王「蹴らんでおくれっ! わ、悪かったからこんなじじいをいじめないでおくれ…」

    魔王「ほらそこに見える豚の貯金箱の中じゃ…」

    盗賊「あぁ!? 通帳も出せ! カードもだ! 早くしろ!」

    魔王「ひっ…それだけは後生じゃ……我が野たれ死んでしまうではないか!」

    盗賊「うるせぇ! 今ここで殺されてぇのか!」

    魔王「頼むぅ…それだけはぁ!」

    盗賊「使えねぇじじいだ……おら、てめぇそこに居ろ、縄で縛ってやる」

    盗賊「言っとくが暴れようものなら殺す、いいな!」

    魔王「は、はひぃ…」グルグル

    55 = 1 :

    盗賊「おら、くそじじい! 通帳はどこに置いてあるか言え!」

    魔王「つ、通帳は…そこの引き出しの中だ……も、もう良いだろう…やめとくれぇ」

    盗賊「へっ…最初からそう言っておけば痛い見ずにすんだのによ!」ガラッ

    盗賊「それじゃあコイツの金は……んだよ、ほとんどカラじゃねぇか、とことん使えねぇじじいだ」ポイッ

    盗賊「それならなんか売れそうなものでも……あん? この扉、やけに魔力がかかってるじゃねぇか」


    魔王「そこの扉には何もないぞ、ただ単に魔法っぽいのがかかっておるだけだ」

    魔王「もっとも、貴様にその結界が破れるとは思わぬがな」

    盗賊「生憎俺は盗賊になる前は魔法使いでな、実力だってかなり上の方だったんだぜ?」

    盗賊「だけど今はこうだ! 勇者が魔王を倒しちまったのがいけねぇんだ!」

    盗賊「俺はこうするしか生きていけなかったんだよぉ!」

    魔王「お主も辛かったであろうな…」

    56 = 1 :

    魔王「しかしその先には行ってはならぬ、やめておくのだ」

    魔王「そこだけは開けてはならぬ、我以外に踏み入ってはいけぬ場所だ」

    魔王「今ならば間に合う、そこだけは入るでない」

    盗賊「うるせぇよ、じいさん……こうも必死になるって事はいいものが幾つかあるってことだよなぁ?」

    魔王「やめるのだ……でなければ、我は残った魔力を全て使ってでも貴様を消すしかなくなる!」

    盗賊「よぼよぼの爺さんが俺に敵うとでも思ってんのか?」

    盗賊「話が分かったらそこで指咥えて見てなクソじじい」

    盗賊「結構頑丈な結界が貼られてるが、この俺には通じねぇな…結界関係の魔法は得意だからなぁ」バキン



    魔王「ぐっ結界が……よもやこの様な事になろうとは…」

    魔王「まだ間に合う、早く縄を解いてここであった事を忘れるのだ…告げ口はせぬ」

    盗賊「まだそんな事言うのか…ま、何が出来るでもねぇじいさんは放っておくか」

    57 = 1 :

    魔王「仕方あるまい……では望み通り、貴様は我が消させてやろう」ブチィ

    盗賊「っ!? な、なんだ…っ!」ゾクッ


    魔王「光栄に思うが良い、人の子よ……我は魔王、今一度全ての力を持って貴様を消してやろう」

    魔王「よもやこの場から逃げおおせると思うな……か弱き人間よ」

    魔王「安心しろ、一瞬で済む」

    盗賊「お、おい…テメェ冗談言ってんじゃねぇよ」

    魔王「生憎、我は冗談というのがほとほと苦手でな……この存在を知った者をこのまま帰すとでも思うか?」

    魔王「この魔王の手にかかって消えるのだ、後に自慢話にでもするが良い」


    盗賊「ぐっ…くそ、これでも喰らえ! 氷結魔法!」

    魔王「ふん、その程度か……魔法というのはこう使うのだ」

    魔王「空間転移魔法!」


    盗賊「空間魔法っ!? そんな最上級魔法を、詠唱も無しに……ぐぅっ!」

    魔王「当然であろう、魔王なのだからな…貴様如きには少々贅沢な魔法であったか?」

    魔王「我の知っている魔法使いであれば、その状態からでもこの程度の魔法なぞ跳ね除けおったが…貴様は無理なようだな」

    58 = 1 :

    盗賊「か、体が……どこへ行くんだっ…ぐ、ぁああああ!!!」


    シュンッ


    魔王「……消えよったか、安心するが良い、この国で一番安全な場所に放り込んだだけだ」

    魔王「まぁ、そこは牢屋なんじゃがな…」

    魔王「ぐっ……がはぁ!」ドサッ

    魔王「……まさか魔法一回で、立っていられぬ程とは…我も落ちぶれたものよ」

    魔王「だ、だが…あの場だけは……守らねば…」



    魔王「……魔水を、得ねば…結界を張りなおさねば…」ググッ

    59 = 1 :

    魔法「ねぇ僧侶、本当にここが魔王の家なの?」

    僧侶「そうです、このお家が魔王さんのお家ですよ」

    魔法「へぇ…このボロ家がねぇ」

    僧侶「ぼ、ボロでもちゃんと立派なお家じゃないですか」

    魔法「あの魔王がこのボロ家にねぇ…ぷっくくっ…あー、ダメ! おかしすぎて涙出てきちゃう!」

    魔法「だって魔王よ!? あの魔王がここで暮らしてるって…あっはは!」

    魔法「はぁ……んで、僧侶がなんで魔王の家に行こうなんて言い出したの?」

    僧侶「えっと、昨晩魔王さんからお料理の本を貰ったのですが、やっぱり教えてもらおうかなと」

    魔法「ふーん、まぁ魔王の手料理は正直美味いからねぇ…そこだけは私も認めちゃうかなぁ」

    60 = 1 :

    魔法「魔王―いるんでしょー?」コンコン

    僧侶「ちょ、魔法使いさん! それはあまりにも失礼なのでは…」

    魔法「いいのよ、魔王だったらそろそろなんじゃーとか言いながら出てくるだろうし」

    魔法「それにお裾分けしてるお皿も返してもらわないとだし?」

    僧侶「あ、そう言えば勇者様が魔王さんに少しお鍋のお裾分けをしたんでした」

    魔法「えっマジ? 鍋って僧侶が作ったの?」

    僧侶「はいっ! 勇者様からも美味しかったって好評でして、また機会があれば作ってみたいです!」

    魔法「にわかに信じがたいわね……奇跡が起きたって言うの?」

    僧侶「そ、そんな事ないですよ…たぶん」



    魔法「にしても、遅いわねぇ…寝てるのかしら?」

    僧侶「昨晩コンビニのバイトでしたから…どうなんでしょう?」

    魔法「まぁいいわ、案外鍵が開いてたりしてねっと……」ガチャ



    魔法「…うそっ本当に開いちゃったんだけど」

    僧侶「魔王さんもうっかりしてたんですかね?」

    61 = 1 :

    魔法「おーい、魔王? 家鍵あけっぱよ?」

    魔法「……魔王?」

    僧侶「何か、様子が変です…」

    魔法「みたいね…少し上がらせてもらうわよ」


    魔法「……まるで空き巣に入られたかのように荒れてるわね」

    僧侶「それに、この微量に残る魔力の感覚……これはもしや」

    魔法「間違いないわね、魔王の魔力だわ……思い出しただけで寒気がする感覚よ、忘れられるはずもないわ」

    62 = 1 :

    魔王「ぐっぅぅ……魔水を、早く、魔力を…」ズルッ

    僧侶「魔王さん! ど、どうしたのですか!?」

    魔法「おい魔王! アンタどうしたってのよ!」

    魔王「僧侶に、魔法使いか……ふ、ふふ…少し筋トレしすぎてな」

    魔王「体中が痛くて動けんのだ…ふはは、歳には勝てぬか」

    魔法「嘘言ってんじゃないわよ! 大方賊に荒らされて抵抗したってとこらしいけどね」

    魔法「魔王の魔力なんて他の奴と違いすぎて一発で分かるわよ」



    魔王「フッ…流石は勇者一行のメンバーだな、すまぬが、起こしてはくれぬか?」

    僧侶「わ、分かりました! 魔王さん、肩をどうぞ」

    魔王「すまぬ……よもや我が僧侶の肩を借りるとは…」

    魔王「少し前なら考えられる出来事よ……」

    63 = 1 :

    訂正:魔王「少し前なら考えられぬ出来事よ……」





    魔王「ぐっ…我も落ちぶれたものよ……たかが賊一人にこのザマとは」

    魔法「…ねぇ魔王、この扉……何か隠していたりしてない?」

    魔法「ただの扉じゃない、厳重な結界が貼られていた痕跡が残っているわ」

    魔法「まさかとは思うけど、魔王……アンタ悪巧みでもしてないでしょうね?」


    魔王「フッ…そうだと言えば?」

    魔法「簡単よ、もう一度魔王を倒すだけ…今のアンタなら片腕だけで倒せそうだけどね」

    魔王「怖いのう……しておるわけなかろう、じゃが…その先には行くでない」

    魔王「我のプライベートがその中に隠されておるのだ、秘密基地と言うべきかの」

    魔法「何もやましい事をしてなければ入ってもいいじゃない…そんなに勇者ご一行は信頼できないわけ?」

    魔王「信頼どうこうの問題じゃないのだ……特に貴様ら二人だけは絶対に入らせぬ」

    僧侶「えっ私もですか!?」

    魔王「そうだ、貴様もだ僧侶……やはり言わねばならぬのか?」

    魔法「腐っても魔王だからね……で、何があるのよこの先に」

    魔王「それはじゃな……誰にも言うでないぞ?」





    魔王「その先には我が幾千年と集めてきたとってもえっちな物が秘蔵されておる」

    64 = 1 :

    僧侶「」

    魔法「うわぁ……引くわぁ」

    魔王「だ、だから言いたくなかったのだ! プライベートと言っておっただろうに」

    魔王「じゃから…今日は帰ってはくれぬか? 厳重な結界を作り直さねばならぬからな」

    魔法「そうしとく……帰るよ、僧侶」

    僧侶「あ、あの……ごめんなさい」

    魔王「よい、貴様らが来なくては我はあと2時間はあのままであっただろうからな、感謝するぞ」

    魔法「礼とかいいから、ドすけべ魔王」

    魔王「な、なんだと貴様! もう一度申してみよ! この我にそのような言葉を口にしたことを後悔させてやる!」

    魔法「…へぇ、いいんだ?」

    魔王「冗談ですよ、冗談……我、もう敵わんし…やめてくれんかの」

    65 = 1 :

    一旦終了。

    68 :

    乙です。
    そら結界張ってでも魔翌力開放してでも守護るわ。

    69 :

    乙でございます
    これは守らずにはいられない

    70 :

    幾千年と集めたらたとえただのエロ本でも過去の民族文化を伝える立派な歴史文献だわ

    71 :

    エタったか………

    73 :

    いいスレ見っけたと思ったら、2ヶ月も前に止まってたのかよ

    75 :

    えー…

    76 :


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