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    元スレ魔王「今日こそこの村から制圧する」

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    1 :

    魔王「うぅ・・・グスッ」

    村人A「おいお嬢ちゃんwwwさっきの威勢はどうしたwwww」

    魔王「ふ、フン!誰が貴様らなどのような下等な者に・・・」

    「ワン!」

    魔王「ヒャアア!!モゥッヤダァ!!うわぁああああああん!!!!!」

    魔物A「ヨッシャ!!今日も賭けに勝った!!」

    村人B「クソッ!!そろそろ大穴が来ると思っていたのに・・・」




    臣下「・・・どうしてこうなった」

    2 :

    >>1

    他に行き場所の無い作品を投稿するスレ4
    http://engawa.2ch.net/test/read.cgi/mitemite/1322313024/l50
    二次創作総合スレ
    http://engawa.2ch.net/test/read.cgi/mitemite/1282482997/l50
    【新ジャンル】「台詞系SS総合スレ」( ^ω^)
    http://engawa.2ch.net/test/read.cgi/mitemite/1280803360/l50

    創作発表板はVIPと違い、放っておいてもスレが落ちません
    新ジャンルなど台詞系の単発スレを立てるときは、
    そのスレを>>1000か容量いっぱいまで投下する心づもりで

    単発SSなら↓の板おすすめ

    SS速報VIP
    http://ex14.vip2ch.com/news4ssnip/index.html

    3 = 1 :

    ~~数日まえ~~

    臣下「大変です!魔王様!」

    魔王「うるさいぞ臣下、今何時だt・・・」


    臣下「大魔王様が・・・大魔王様がお亡くなりになりました・・・!!」

    魔王「!?、そ、そんな・・・父上が・・・」

    魔王「何故だ・・・何故なのだ!?答えよ!臣下!!」


    臣下「・・・それが、大魔王様は大きな病を患っておりまして・・・それが原因かも知れません」

    臣下(いやー、まさかサキュバスに腹上死しただなんていえませんよ、普通)


    魔王「そうか・・・父上は、私に病気のことを悟られまいと気遣っておられたのだな」

    臣下(病気なんて持ってませんでしたけどね)

    5 :

    続きはよ

    6 :

    >>5

    すまない、ここで書いてるんだ↓
    http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1342016241/

    7 :

    勇者「いざ、魔王ッ!俺が来たからには貴様の命もこれまでだッ!」

    魔王「よくきた勇者よ。わしが王の中の王、魔王だ」

    魔王「ほほう、姫を連れてきてくれたのか。ご苦労であったな」

    魔王「もしわしの味方になるなら、世界の半分をお前にやろう」

    魔王「……どうじゃ?わしの味方にならんか?」

    勇者「黙れッ!俺はお前に勝てば、半分どころか世界が丸々貰えるんだ!」

    魔王「……???すまん、お前の言っとることがよく分からん」

    魔王「……あっ!?お前!その姫様のお腹がやたら大きいのは……まさか!?」

    勇者「そう、そのまさかだ!」

    姫様「妊娠8か月ですわ……ぽっ」

    魔王「身重の女連れでわしの所に……勇者よ、貴様はわしを舐めとるのか?」

    勇者「黙れ!これには事情があったんだ!」

    魔王「事情?」

    8 = 7 :

    勇者「あの日……あの洞窟で俺と姫様は出会ったんだ」
    ――8か月前
    ドラゴンをやっつけた!▽

    勇者「姫様~っ!ご無事ですかっ!?」

    姫様「まあ!こんな所に助けに来て下さる方がいらっしゃるなん、て……!」

    姫様「……あら、嫌だわ私ったら、名前も聞かずボーっとして……ぽっ」

    勇者「……これは、まるで天使のような姫様ではないか……!」
    ――
    姫様「まるで稲妻が走ったかのようで、一瞬で恋に落ちてしまいました……」

    勇者「同じく、一目見て惚れてしまったんだ」

    魔王「……だから何だッ?やはりわしを馬鹿にしておるのか!?」

    勇者「まあ待て!話はまだ終わりじゃないんだ」

    魔王「何を!?まだそんなのろけ話につき合わそうと言うのか!?」

    9 = 7 :

    ――宿屋
    勇者「僕は父無し子として、今までずっと淋しい思いをしてきたんです」

    姫様「まあ、それではお父様はもうこの世には……」

    勇者「はい。魔王討伐の途中で火山の火口に落ちて帰らぬ人に……」

    勇者「そのうえ父の志を継いで勇者になったら、母からも祖父からも離れてしまって……」

    姫様「それは、さぞかし辛い思いをしたんでしょうね」

    勇者「……でもこうして姫様に出会った今はもう、淋しい事なんてありませんよ!」

    姫様「まあっ、勇者さまったら!……ぽっ」

    勇者「姫様っ!僕は、あなたを心から愛していますっ!」

    姫様「勇者さまっ……!私も、あなたを心からお慕いしています!」

    勇者「はぁ、はぁ、姫様っ、姫様ぁっ!!姫様ぁ~~っ!!!」ガバッ

    姫様「きゃっ……!!ん、んぁっ……!ゆ、勇者さ、まぁ……っ!!」ギシギシ
    ――
    宿屋「ゆうべはお楽しみでしたね」ニタニタ

    10 = 7 :

    ――城
    王様「おお勇者!よくぞ姫を助け出してくれた!心から礼を言うぞ!」

    王様「さあ姫。わしの隣へ来るのだ!」

    姫様「待ってくださいませ。私は勇者さまのお供をしとうございます」

    王様「な、何じゃと!?!?突然何を言い出すのだ!?!?血迷うたのか姫!?!?」

    姫様「勇者さまを愛する私の心……!どうか分かって下さい、お父様っ!」キラキラ

    王様「まさか本気で勇者に惚れてしまったのか!?……ええい、その輝く目をやめんかっ!!」

    王様「……仕方がないな。勇者よ、姫をよろしく頼むぞ!不束な娘で申し訳ないがのう」

    王様「今日という日をわしは一生忘れないであろう。本当に心から礼を言うぞ!」

    王様「そして全てが片付いた暁には、娘の婿としてこの国を……ゴホン!」
    ――
    勇者「こういう事情だ!これで分かっただろ!」

    魔王「お前たちの馴れ初めが大半ではないか!長々と赤裸々話なんか聞かせおって!!」

    魔王「やはりわしを馬鹿にしておるようだな!?ええい、何処からでもかかってこい!」

    11 = 7 :

    勇者「待たせたな。覚悟しろよ魔王」

    姫様「勇者さまーっ!頑張って下さいねーっ!」キャピキャピ

    魔王「フン、人間ごときがわしに敵う筈がないわ」

    魔王があらわれた!▽

    魔王はこごえる吹雪を吐いた!
    魔王ははげしい炎を吐いた!
    合わせて勇者に85ポイントのダメージ!▽

    勇者「くっ!!流石は魔王だな……!」
    勇者の攻撃!魔王に18ポイントのダメージ!▽
    勇者「……なっ、何だとぉ……ッ!?」
    魔王「フン、貴様の力はその程度か」

    魔王はイオナズンを唱えた!
    魔王の攻撃!痛恨の一撃!
    合わせて勇者に186のダメージ!▽
    勇者「ぐあああっ!!」
    姫様「ゆ、勇者さまぁーーっ!!!」

    12 = 7 :

    魔王はドルマドンを唱えた!
    魔王の攻撃!合わせて勇者は98ポイントのダメージを受けた! ▽
    勇者「があああっ!ぐわあああっ……!」
    姫様「勇者さまっ!お腹の子供の為にも頑張って下さいっ!」

    勇者「ハア、ハア……うおぉぉぉ!!」
    勇者の攻撃!魔王に42ポイントのダメージ!
    勇者「まだだッ!俺は子供の為にも、勝たねばならんのだァ……ッ!」
    勇者の攻撃!会心の一撃!魔王に145ポイントのダメージ!▽
    魔王「くっ……!だがこれしきのキズなど!!」

    魔王「勇者ッ!これで終わりだァッ!」
    魔王はバギクロスを唱えた!
    魔王はメラゾーマを唱えた!
    合わせて勇者は332ポイントのダメージを受けた!▽
    勇者「ぐふッ……」ドサッ
    姫様「嫌ァーーッ!!勇者さまァーーッ!!」
    勇者「ッ……」ガクッ

    13 = 7 :

    魔王「フフフ……フハハハハ!愚かなり勇者よ!!」

    魔王「『闇の衣』をまとったわしに敵うものなぞ無いわ!」

    魔王「この衣を剥ぐことの出来るものは『光の玉』しか無いのだ!」

    魔王「しかしその『光の玉』は我が手で粉々に砕け散った!」

    魔王「つまり貴様のような人間どもには勝ち目は無い!初めから勝負は決まっておったのだ!」

    姫様「おのれ卑怯者っ!!次は私が相手になりますっ!!」

    勇者「……い、いけませ……ん、姫様……ッ」

    姫様「ゆ、勇者さま……!!」

    魔王「ほう、まだ口が利けたのか。勇者の称号を持つだけの事はあるな」

    魔王「お前に良い事を教えてやろう。世界の半分とは即ち『闇の世界』だ!」

    魔王「落ちたら最期、二度とこの上の世界へは上がって来れぬ!フハハハハ!」

    勇者「それが……どうし、た……ッ」

    魔王「勇者よ、まだ判らぬのか?『闇の世界』は、わしに逆らう愚か者の流刑地なのだ」

    14 :

    魔王「そうだ、ここは『闇の世界』ことハローワーク。お前のような無職ニートはここでとっとと仕事を探して働くべきなのだ!」

    勇者「なっ! し、仕事だと!?」

    魔王「ハハハッ!そうだ勇者よ、お前はこんな下らんファンタジーなんかに浸ってないで、とっとと仕事をすべきなのだ。
        時給800円くらいの、工場内軽作業とか、派遣社員登録してキャノン系列の製造工場で電子部品を作るとか、
        でなきゃ『すき家』で格安の時給で深夜バイトしてみたらどうだ?よく強盗が狙うらしいからな(笑)」

    勇者「何を言っているんだ、魔王め!
        どうして勇者であり英雄である俺が、そんな下らん仕事などやらなきゃならないんだ!
        俺は勇者だ!貴様のような魔王を打ち倒すために、冒険の旅を繰り広げているんだ!」

    魔王「低学歴のブサイクが何をほざく(笑)
        勇者さま気取っても中学校じゃ女子に「あいつキモいよね」って裏口叩かれてたくせに(高笑)
        それに中高時代、おまえはずっとパシリだったじゃないか、憶えてないのか(笑)
        いじめられるのが怖くて前田とか山中なんかの脅しにヘイコラしてたじゃないか(爆笑)
        成績もろくなもんじゃなかったな、お前はよ(爆笑)
        両親が苦労してお前を塾に通わせたっていうのに、お前ときたら部屋でエロ動画検索してオナニーばっか(大爆笑)
        ああ、そういえばお前、クラスメートのレナちゃんとか美佐ちゃんとかオカズにしてたこともあったなあ。
        ちなみに言っとくけど、レナちゃんはお前のこと「マジでキモいよね、あいつ」って本気で気持ち悪がってたしな。
        ああ、それにレナちゃんはとっくに3年のバスケ部の先輩とやりまくってたから(笑)
        ちなみに美佐ちゃんの方は前田でとっくに開通済み。今頃前田の家でやりまくってるぜ(大爆笑)」

    勇者「それが……どうし、た……ッ」

    魔王「どうしたもこうしたもないわっ!
        お前はそんな下らない自分と向き合うことができずに、ファンタジーみたいな世界に逃げ込んできた男じゃないか(笑)
        ブサイクで低学歴でエロゲオナニーばかりの無職童貞キモヲタ……勇者よ、それがお前の真の姿だよ(笑)
        要するにだ、お前は弱者なんだよ。お前は『勇者』ではなく、『弱者』なんだよ(大爆笑)」

    魔王の精神攻撃は勇者10000000000000000ポイントのダメージを与えた。
    勇者は即死だった。いや、正確には『勇者』ではなく『キモヲタ弱者』というべきだろう。
    こうして勇者の伝説は終わりを告げた。

    15 = 14 :

    勇者は履歴書と求職票を握り締め、ハロワのカウンターの列に並んだ。
    正社員のクチなどまったくなかったため、とりあえず十ヶ月の期間雇用で輸送機器メーカーの工場で働くことにしたのだ。
    とりあえず時給がよかったからだ。早番で午前10時から午後9時で、日給9400円。
    恐らく勇者にとって、人生でもっとも高額な給与になるはずだった。
    しかも資格などは特に必要としていない、という点も魅力だった。

    だが、ここにきて履歴書の学歴欄と職歴欄の空欄が、勇者にとっては痛かった。
    まさにこれだけの間、勇者さまは現実逃避を続け、ファンタジーの世界でありえない夢を見続けてきたのだから。

    そして30分後、ハロワの担当者は勇者に残酷な事実を告げる。
    別の仕事を探してはいかがですか?と。
    勇者さまのようなだらしないキモヲタタイプは、こうした結構な肉体労働に耐えられない、と担当者は思ったのだ。

    さらに担当者は言う。例えば介護の資格でもお取りになってはいかがでしょうか?と。
    実は過酷な労働条件の仕事なのだが、勇者のように学歴も職歴もろくなもんでない男にとって、
    とりあえず仕事にありつきやすいのは、せいぜい介護職くらいだからだ。

    勇者は考え込んだ。というよりも途方に暮れていた。
    自分の夢に見ていたファンタジー世界では、自分はイケメン細マッチョで頭も切れる勇者さまだったはずなのに………。

    そんな勇者さまの哀れな姿を、魔王は高笑いしながら見下ろしていた。

    姫様「わ、私はどうなるの?」

    魔王「そうだな、まあお前は体でも売るんだな。
        お前がよく読んでる女性誌にもたくさん広告が出てるだろ。
        3時間ホテルで撮影会やるだけで5万円ももらえるんだぞ。若い女は得だな。
        まあ、今まで自分のことを『姫様』と本気で思い込んでこれたくらいナチュラルハイな女なんだ。
        男優と絡んでる動画をネットで晒されても、お前くらい頭が弱い女だったら大丈夫だよ
        その馬鹿げたお姫様のコスプレでヨガれば、それなりに喜んで貰えるんじゃないか?」

    こうして姫様は、企画モノAV女優としてデビュー。
    デビュー作でゴスロリのコスプレで男優にズコバコやられ、3本目には汁男優10人にぶっ掛けられ、
    4本目にはカメラの前で泣きながら脱糞させられ、引退作品となった5本目で、ついにキモ男優のウンコを喰わされた。

    かくして勇者と姫様は現実社会の荒波にもまれることとなった。
    勇者はその後、介護職を目指すも失敗。派遣登録サイトで紹介された日雇いバイトで食いつなぐ人生を生きることになる。
    とりあえず生活保護を請求してみたものの、役所であっさりと却下。
    勇者は今日も絶望的な未来に怯えながら、安い日給の日雇いバイトにあくせくしている。

    これこそまさに、魔王の言った『闇の世界』そのものだった。

    その後、姫様はその後、安いデリヘルに飛ばされ、そこで下らんチンピラ男にクスリ打たれて稼ぎを毟られる日々を送る。
    そんな中でも姫様は、いつか素敵な王子様が私のところにやってきて、自分を幸せにしてくれる!という夢にすがっていた。
    そのようなシンデレラコンプレックスに浸ってでもいなければ、一回2時間6000円の売春稼業に耐えられなかったのだ。
    そして今日もまた、姫様はラブホに向かう。ハゲででっぷりしたサラリーマンの男がそこで待っていた。
    姫様はホテルに入ると、男がシャワーを浴びている間に電話をかけ、デリヘルの社長の携帯に「いま、入りました」と告げる。
    今夜はチェンジされなかった。最近、クスリのやりすぎで容貌が崩れてきた姫様は、客にチェンジされることが多くなってきたのだ。
    そして男がシャワーから出てくる。今夜のお仕事の始まりだ。
    20分後、男は姫様の乳房の上に大量の精液を放った。

    これこそまさに、魔王の言った『闇の世界』そのものだった。

    16 :

    >>14
    責任もってお前がこのスレを使い切るんだぜw

    17 :

    とにかく、これから先はこのスレどうすんの?

    18 :

    延々と>>14の自己紹介SS(笑)が続きますw

    ネタはニートとハロワのみ。それしか経験がないから書けないw

    19 :

    それってこの板のアヴェレージだよな

    20 :

    ここは>>1が移動した時点で削除依頼出てるから以後放置で

    21 :

    本当だろうか

    23 :

    その昔、アリアハン国は世界中を治めておりました。

    しかし、大きな戦争が起り、国は分裂してアリアハンも、今では小さな国……。

    ロマリア、エジンベアなどの国々は、この時に建国されたと伝えられています。

    ――やがて時は流れ、いずこよりか悪の権化、魔王がこの地上に現れたのです。

    いにしえの魔物の封印は解かれ、世は再び邪悪と混迷へと向かいました。

    かつて大魔王ゾーマが倒されてから、この世界は長き平和が続いていたのです。

    世界中の人々は、まだ魔王の存在さえも知りません。

    しかし、このままでは世界は、滅ぼされてしまうのです。

    多くの勇士達が魔王に戦いを挑みましたが、いずれも悲惨な結果を迎えるばかり……。

    そして今、国王の待つ城へと向かおうとする、ひとりの若者の姿があったのでした。

    こうして、新たなる勇者の冒険の旅が始まろうとしていたのです……。

    24 = 23 :

    ~~アリアハンの城下町~~

    それは、勇者が16歳になる誕生日の朝のことであった。

    母親「起きなさい、起きなさい、私の可愛い勇者や……」

    勇者「う、う~ん……」

    母親「おはよう勇者。もう朝ですよ」

    母親「今日はとても大切な日。勇者が初めてお城に行く日だったでしょ」

    母親「この日のためにお前を勇敢な男の子として育てたつもりです」

    母親「さあ、母さんについていらっしゃい」

    母親「……ここからまっすぐ行くとお城です」

    母親「王様にちゃんと挨拶するのですよ。さあ行ってらっしゃい」

    勇者「分かってるって。……それじゃ母さん、行ってきます」

    25 = 23 :

    ~~アリアハンの城~~

    王様「よくぞ来た!勇者よ!」

    王様「亡き父の跡を継ぎ、旅に出たいというそなたの願い、しかと聞き届けた!」

    王様「世界の人々はいまだ魔王の存在すら知らぬ」

    王様「だがこのままではやがて世界は魔王に滅ぼされよう」

    王様「勇者よ!その手で魔王を倒して参れ!」

    勇者「はいっ!」

    大臣「だがしかし一人旅は危険すぎる」

    大臣「町の西のはずれルイーダの酒場で仲間を見つけるがよろしか」バーン!

    姫様「勇者さんお願いっ!私も仲間に加えて!」

    一同「えええええっ!?!?」

    26 = 23 :

    姫様「ちょっとは呪文の心得もあるわ。だから私も一緒に……」

    王様「いや!ならぬ!ならぬぞっ!お前は女。しかも我が国の姫なのだぞ!」

    王様「外の世界へ魔王討伐の旅に出るなど、このわしが許さん!」

    姫様「でもこのままでは世界は魔王に滅ぼされるんでしょう?だったら」

    王様「ええい、ならぬと申すにっ!どうしてお前はそうお転婆なのじゃ……」

    姫様「……」プイッ

    王様「よいなっ!?この城から出てはならぬぞっ。まったく……」

    勇者「あの、私はそろそろ……」

    王様「あ、すまぬ。では行くがよい!我がアリアハンの勇敢なる若者よ!」

    勇者「はいっ。それではこれにて失礼いたします!」

    27 = 23 :

    ~~勇者の実家~~

    祖父「……わが家は先祖代々伝わるアリアハン随一の名家じゃ」

    祖父「御先祖様、勇者アルスは大魔王ゾーマを倒した伝説の英雄」

    祖父「わしは若いころ今のアリアハンの王様のしつけ係じゃった」

    祖父「お前の父親は立派な勇者だった。このじいの息子じゃ」

    祖父「お前も、御先祖様の名に恥じぬよう頑張るのじゃぞ」

    祖父「お前くらい立派な勇者はおらん!このじいの孫じゃ!」

    勇者「……じゃ行くよ、じいちゃん」

    祖父「頑張って魔王を倒してくるのじゃぞ」

    勇者「……うん」

    祖父「……でも、これからしばらく淋しくなるのう……」

    28 = 23 :

    ~~ルイーダの酒場~~

    ルイーダ「ここはルイーダの店。旅人達が仲間を求めて集まる出会いと別れの酒場よ」

    ルイーダ「で、今日は何をお望みかしら?」

    勇者「一緒に冒険に出てくれる仲間を紹介して欲しいんですが」

    ルイーダ「ええとね、今この名簿に登録されているのは……」

    ルイーダ「戦士さーん!勇者さんがお呼びよー!」

    勇者「ありゃりゃ勝手に呼び出しちゃうんですね」

    階段「みしみしみしっ」ドタドタドタドタ!

    戦士「さて勇者どの!これからよろしく頼みますぞっ!」

    ルイーダ「これで全員よ」

    勇者「えええっ!?!?」

    ……戦士が仲間に加わった!▽

    29 :

    戦士「それでは勇者どの、さっそく旅に行きましょうぞ」

    勇者「……」

    戦士「おや、どうかなされたかな?」

    戦士「魔王を倒すというのに、私と二人きりでは不安ですかな」

    勇者「正直かなり不安です」

    戦士「年は喰っても元はアリアハンの王宮戦士!足手まといにはなりませんぞ!」

    戦士「仲間のことなら心配ご無用。旅先で見つければよいのです」

    勇者(序盤にしてもたった二人で冒険開始はきついでしょ)

    勇者(しかもカイゼル髭のおっさんと二人きりで冒険だなんて……)

    戦士「さあ出発しましょうぞ!世界をまわる冒険の旅へ!」

    ルイーダ「行ってらっしゃい!お二人とも頑張ってね」

    30 = 29 :

    ~~フィールド~~

    戦士「うおおおおおっ!」ザシュッ!

    おおがらすに40ポイントのダメージ!

    おおがらす「カァ……」ドサッ

    魔物の群れをやっつけた!▽

    勇者「いやー予想外にお強いですね」

    戦士「力ばかりで呪文は使えませんがな」

    勇者「でもまあ呪文は僕が何とかしますよ」

    戦士「勇者どののMPじゃそれにも限度が」

    勇者「そりゃまあそうですけど……」

    戦士「やはり早めに魔法使いや僧侶も欲しいですなぁ」

    31 = 29 :

    戦士「フィールドに出てみたものの、まずはどこに行けばよいやら」

    勇者「それなら心配ご無用。ちゃんとお城で聞いてきました」

    戦士「流石は勇者どの。それで、まずはどこに行くんですかな?」

    勇者「西の島にそびえ立つ塔が見えますよね」

    戦士「ふむ……。あれは確かナジミの塔とか言いましたな」

    勇者「あそこの頂上に『盗賊のカギ』を持つ老人がいるとかで」

    戦士「『盗賊のカギ』?」

    勇者「いろんな扉を開ける事ができるカギだそうです」

    戦士「宿屋の女湯の扉もですかな?」

    勇者「よ、よほどの扉でなければ多分」

    戦士「……それは凄い代物ですな」ニヤニヤ

    32 = 29 :

    勇者「お城から海づたいに歩いて来てみたけど」

    戦士「あの島に渡る橋も船もなさそうですな」

    戦士「とりあえず、いったんアリアハンの町に引き返しましょうぞ」

    勇者「折角ここまで来たんです。もう少し行ってみましょう」

    戦士「勇者どのがそう申すのでしたら」トコトコトコトコ

    勇者「……」トコトコトコトコ

    勇者「あっ」

    戦士「うぬっ?」

    勇者「ほら、あれを見てください」

    戦士「……洞窟ですな。中に入ってみますかな?」

    勇者「はい」

    33 = 29 :

    ~~岬の洞窟~~

    勇者はホイミを唱えた。勇者のキズが回復した。▽

    勇者「ふう。もうだいぶ奥に進んできてる筈ですよね」

    戦士「おお、あそこに階段がありますぞ」

    勇者「上の階から光が差しているぞ」

    勇者「という事はこの地下迷宮から出られるのかな」ガコガコ

    勇者「……ここは!?人工の建築物みたいだ」

    戦士「ふむ。地理的に考えてどうやら塔の中のようですな」

    戦士「一応は目的地にたどり着いたみたいですぞ」

    戦士「……それでは勇者どの。この塔の頂上を目指しましょうぞ」

    勇者「はい」

    34 :

    スライム「ピギー」ボヨヨーン

    スライムの攻撃!勇者に3ポイントのダメージ!

    勇者「くっ……ギラっ!」ゴオオオオ

    スライム「ピギィ……」バタッ

    戦士「おりゃあああ!」ズドーン!

    ドラキー「」グチャッ

    魔物の群れをやっつけた!▽

    戦士「ふう。雑魚相手でもやはり疲れてきましたなぁ」

    勇者「ところでもうMPが尽きかけてきたんですが」

    戦士「それは一大事!魔物に襲われぬうちに一気に駆け上がりますぞ!」ダダダダダ

    勇者「えええっ!?!?まっ、待って下さいよ戦士さんっ!!!!」ダダダダダ……

    35 = 34 :

    ~~ナジミの塔の頂上~~

    勇者「あのーごめんください」ガチャ

    老人「やっぱりきたか勇者よ」

    老人「わしが見たのはお前にカギを渡す夢じゃった」

    老人「だからお前に盗賊のカギを渡そう!受け取ってくれるな?」

    勇者「あ、はい」ドウモ

    老人「ではゆくがよい勇者よ!わしは夢の続きを見るとしよう」

    勇者「お邪魔しました」バタン

    戦士「……ちょっと変わったご老人ですな」

    勇者「そりゃこんな所に住んでるぐらいですからね」

    戦士「これでもう用は済みましたな。アリアハンの町に戻りますぞ」

    戦士はキメラの翼を放り投げた!▽

    36 = 34 :

    ~~アリアハンの城下町~~

    王様「おお、ご苦労であったな勇者よ」

    戦士「王様みずから町の入口でお出迎えとは」

    勇者「何かあったのですか王様?」

    王様「姫がお城の壁を呪文でぶち破ってそのまま行方が知れぬ」

    勇者「は?」

    王様「勇者よ頼む!どうか姫を無事に連れ戻してくれ」

    勇者「……姫様の目的などに心当たりはおありですか?」

    王様「おそらく魔王討伐じゃと思うが」

    勇者「いやそうではなくて行き先とか」

    王様「……それが全く分からんのじゃ」

    37 = 34 :

    ~~~~

    王様の命令を受けて、仲間となった戦士と共にアリアハンを出立、

    町の西に位置するナジミの塔で、盗賊のカギを手に入れた勇者。

    世界を滅ぼさんとする、魔王の野望を打ち砕く第一歩を踏み出した。

    アリアハンの町に凱旋すると、なんと王様自らのお出迎え。

    勇者一行の冒険している間に、おてんば姫が行方知れずに。

    おてんば姫は呪文の使い手、その目的は魔王討伐。

    それはならぬ、姫を無事に連れ戻してくれと王様の命令。

    こうして勇者はおてんば姫の行方を追うことになったのであった。

    第一部

    勇者の旅立ち・完

    38 :

    ~~その半日前~~

    祖父「散歩がてら久々に王様に謁見してこようかの」トコトコトコ

    姫様はイオラを唱えた!お城の壁が吹き飛んだ!▽

    祖父「ぬわ~~っ!!!!」ガラガラガラ

    姫様「ふ~っ!お城の外って広くて気持ちい~い!」

    祖父「……」ピクピク

    姫様「……ごめんなさい、おじいさん」

    姫様はベホイミを唱えた!祖父のキズが回復した!▽

    姫様「……あれれっ!?おじいさんは確か、お父様が幼少の時の」

    祖父「あっ!!ひ、姫様!!これは一体どういうことですかっ!?」

    姫様「え、えへへへ……」

    40 = 39 :

    その昔、アリアハン国は世界中を治めておりました。

    しかし、大きな戦争が起り、国は分裂してアリアハンも、今では小さな国……。

    やがて時は流れ、いずこよりか悪の権化、魔王がこの地上に現れたのです。

    かつて大魔王ゾーマが倒されてから、世界には永き平和がもたらされていました。

    いにしえの魔物の封印は解かれ、世は再び邪悪と混迷へと向かいました。

    世界中の人々は、いまだ魔王の存在さえも知りません。

    しかし、このままでは世界は、滅ぼされてしまうのです。

    多くの勇士達が魔王に戦いを挑みましたが、いずれも悲惨な結果を迎えるばかり……。

    アリアハンの勇敢なる戦士オテルガも例外ではなく、火山に落ちて、その命を絶ったと伝えられています。

    そして今、国王の待つ城へと向かおうとする、ひとりの若者の姿があったのでした。

    こうして、新たなる勇者の冒険の旅が始まろうとしていたのです……。

    41 = 39 :

    ~~アリアハンの城下町~~

    それは、勇者が16歳になる誕生日の朝のことであった。

    母親「起きなさい、起きなさい、私の可愛い勇者や……」

    勇者「う、う~ん」

    母親「おはよう勇者。もう朝ですよ」

    母親「今日はとても大切な日。勇者が初めてお城に行く日だったでしょ」

    母親「この日のためにお前を勇敢な男の子として育てたつもりです」

    母親「さあ、母さんについていらっしゃい」

    勇者「フワーア」テクテクテクテク

    母親「ここからまっすぐ行くとお城です」

    母親「王様にちゃんと挨拶するのですよ。さあ行ってらっしゃい」

    42 = 39 :

    ~~アリアハンの城~~

    王様「よくぞ来た!勇者よ」

    王様「亡き父の跡を継ぎ、旅に出たいというそなたの願い、しかと聞き届けた!」

    王様「世界の人々はいまだ魔王の存在すら知らぬ」

    王様「だがこのままではやがて世界は魔王に滅ぼされよう」

    王様「勇者よ!その手で魔王を倒して参れ!」

    勇者「はいっ!」

    大臣「だがしかし一人旅は危険すぎる」

    大臣「町の西のはずれルイーダの酒場で仲間を見つけるがよろしか」バーン!

    姫様「お願い勇者さんっ!私も仲間に加えてっ!」

    一同「ええええっ!?!?」

    43 = 39 :

    姫様「呪文の腕には自信があるわ。だから私も一緒に行っても……」

    王様「いや!ならぬ!ならぬぞっ!お前は女。しかも我が国の姫なのだぞ!」

    王様「外の世界へ魔王討伐の旅に出るなど、このわしが許さん!」

    姫様「でもこのままでは世界は魔王に滅ぼされるんでしょっ?だったら」

    王様「ええい、ならぬと申すにっ!どうしてお前はそうお転婆なのじゃ……」

    姫様「……」プイッ

    王様「よいなっ!?この城から出てはならぬぞっ。まったく……」

    大臣「王様は姫様を想ってこう言っておられるのですぞ」

    勇者「あの、私はそろそろ……」

    王様「あ、すまぬ。では行くがよい!我がアリアハンの勇敢なる若者よ」

    勇者「はいっ。それではこれにて失礼いたします」

    44 = 39 :

    兵士「ゴニョゴニョ」

    騎士「ゴニョゴニョ」

    勇者(盗み聞き)スタスタ

    兵士「で、聞きましたか?さっきの姫様の話」

    剣士「聞いたよ。おてんばにも程があるぜ」

    兵士「教育係がもっとびしっとせんからです」

    剣士「そりゃそうだ」

    騎士「あれがアリアハンの婿取り姫だもんな。困ったもんだ」

    兵士「王様も姫様のお転婆っぷりに結婚相手がいないのではと嘆いているとか」

    勇者(……どうも姫様の評判はあまり良くないらしいぞ)

    勇者(周囲の人々も色々と苦労してるんだろうな)スタスタ

    45 = 39 :

    ~~勇者の実家~~

    母親「もう行ってしまうのね……」ウルウル

    勇者「見送りに涙は禁物だよ、母さん」

    母親「……そうね。これじゃ父さんに怒られちゃうわね」

    母親「父さんの遺志を継いで魔王を倒しに行くんだもの」

    母親「邪魔をするなって天国できっと怒ってるわね」

    勇者「父さんに代わって、俺がきっと世界を平和にしてみせるさ」

    母親「……ところで、おじいちゃんにも挨拶してきたんでしょうね?」

    勇者「まだ」

    母親「旅立つ前にちゃんと挨拶してらっしゃい」

    勇者「はい」

    46 = 39 :

    祖父「……わが家は先祖代々伝わるアリアハン随一の名家じゃ」

    祖父「御先祖様の勇者アルスは大魔王ゾーマを倒した伝説の英雄!」

    祖父「わしは姫様の教育係という名誉ある職を務めておる!」エッヘン

    祖父「お前の父親オテルガは立派な勇者だった。このじいの息子じゃ!」

    祖父「お前も、御先祖様の名に恥じぬよう頑張るのじゃぞ」

    祖父「お前くらい立派な勇者はおらん!このじいの孫じゃからな!」

    勇者「じゃ行ってくるよ、じいちゃん」

    祖父「頑張って魔王を倒してくるのじゃぞ!」

    祖父「……でも、これからしばらく淋しくなるのう……」ウルウル

    祖父「……父のオテルガと同じ運命を辿らぬよう、気を付けてな……」グスン

    勇者「……うん」

    47 = 39 :

    ~~ルイーダの酒場~~

    ルイーダ「ここはルイーダの店。旅人達が仲間を求めて集まる出会いと別れの酒場よ」

    ルイーダ「で、今日は何をお望みかしら?」

    勇者「一緒に冒険に出てくれる仲間を紹介して欲しいんですが」

    ルイーダ「ええとね、今この名簿に登録されているのは……」

    ルイーダ「戦士さーん!勇者さんがお呼びよー!」

    勇者「ありゃりゃ勝手に呼び出しちゃうんですね」

    戦士「さて勇者どの。これからよろしく頼みますぞっ」

    戦士が仲間に加わった!▽

    ルイーダ「他にはもう誰もいないわよ」

    勇者「えええっ!?そんな馬鹿な!?!?」

    48 = 39 :

    勇者「仲間を求めて集まる酒場なんですよね!?嘘でしょ!?!?」

    ルイーダ「最近は魔王の脅威に怯えて、冒険者が激減ちゃったのよ」

    ルイーダ「……しかも、本当はさっきまで一人もいなかったのよ」

    勇者「え?」

    戦士「私はアリアハンの王宮戦士です。いやー実はですね」

    戦士「この酒場に冒険者がいない、ということは勇者どのは一人旅になる」

    戦士「それではあまりに不憫だということで王様から遣わされたのです」

    勇者「……なるほど、そうでしたか……」

    戦士「ま、他の仲間は旅先で探すしかないというわけですな」

    戦士「当分は私と二人旅になりますが、宜しく頼みますぞ」

    勇者「いえ、こちらこそ宜しくお願いします」ペコペコ

    49 :

    戦士「ところで勇者どの、装備のほうは宜しいのですか?」

    勇者「装備も道具もばっちりです」

    戦士「装備を整えるのは旅の基本です。よく覚えておくと良いでしょう」

    勇者(……そんな、町人Aみたいなセリフを……)

    戦士「それでは勇者どの、さっそく冒険に出ましょうぞ」

    勇者「最初の目的地は、アリアハン西の島にそびえ建つナジミの塔です」

    勇者「そこに盗賊のカギがあると聞きました」

    戦士「宿屋の女湯の扉などもそのカギで開けられるんでしょうかな?」

    勇者「……は?」

    戦士「いや興味本位で聞いただけですからお気になさらず」

    50 = 49 :

    ~~フィールド~~

    戦士「うぬおおおおっ!」ザシュッ!

    おおがらすに70ポイントのダメージ!

    おおがらす「カァ……」ドサッ

    魔物の群れをやっつけた!▽

    勇者「いやーお強いですね」

    戦士「力ばかりで呪文は使えませんがな」

    勇者「まあ呪文は僕が何とかしますよ」

    戦士「勇者どののMP値じゃそれにも限度が」

    勇者「そりゃまあそうですけど……」

    戦士「やはり早めに魔法使いや僧侶も欲しいものです」


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