私的良スレ書庫
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元スレ京太郎「俺が三年生?」由暉子「ゆきみだいふく、食べませんか?」
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00は100扱いってことで
三尋木プロと瑞原プロで了解
それじゃ、ちょっと失礼します
三尋木プロと瑞原プロで了解
それじゃ、ちょっと失礼します
咏→京太郎 二回目
咏「なにさ、また? ま、いいけどねぃ」
咏「生意気なとこもあるけど、見所はあるんじゃね?」
咏「せっかくだから弟子にしてやってもいいかもねぃ」
咏「は? 年下のイケメン男子はどうだって?」
咏「わっかんねー、全てがわっかんねー」
咏「……まあ、でも誰かに取られるのは気に食わないかね。知らんけど」
はやり→京太郎
はやり「京太郎くんですかー?」
はやり「えっと、将来有望な男の子だと思います☆」
はやり「実は私も密かに目をつけてたんだけど」
はやり「一旦スイッチが入ったらすごいんだよ?」
はやり「ああいう子が出てきてくれたらなぁ」
はやり「え? 異性としてですか?」
はやり「からかいがいがあって、でも頼りがいはあるのかな?」
はやり「もし機会があったらもっと仲良くなりたいな」
はやり「大人気ないこともしちゃいそうだけど……」
はやり「あ、これオフレコでねー」
・二年、冬、鎖でつなぐもの
姫子「あれ、先輩?」
京太郎「なんだ、お前もか」
姫子「もってことは……もしかして部長ですか?」
京太郎「ああ、さっき風に当たってくるって外行った」
姫子「ふぅん、そですか」
京太郎「なんだ、探してたんじゃないのか?」
姫子「や、だって部長、外行く言うて出てきましたから」
京太郎「まぁ、黙って出てくことはないよな」フゥ
姫子「ところで先輩、お疲れですね」
京太郎「半分位はお前らのせいだけどな」
姫子「えー?」
京太郎「ちょっとは反省しろ」グニッ
姫子「ひゃっ!」ビクン
姫子「い、いきなりなんばすっとですかっ」
京太郎「なにって、ほっぺたつまんだだけだろ」
姫子「もう……お嫁に行けん体になったらどうするとですか」
京太郎「お前だったらきっと大丈夫、俺は信じてる」
姫子「……部長と比べて私の扱い雑じゃなかとですか?」
京太郎「そりゃあ、あいつは基本的に良識があるからな」
姫子「むぅ、私にだってありますよ」
京太郎「いいか? 良識あるやつは、知り会って間もないやつに荷物持ちをさせることはないんだ」
姫子「あははー、そがなこつもありましたっけー」
京太郎「まったく……」
姫子「まーまー、お疲れだったらお風呂入っていきません?」
京太郎「客じゃないから温泉には入れないだろ」
姫子「私たちの部屋のでどうですか?」
京太郎「部屋風呂か? ……いや、やめとく」
姫子「えー? のぞきませんから」
京太郎「まぁ、堂々と見てたらのぞきではないけどな」
姫子「……」
京太郎「おい、なぜそこで黙る」
姫子「よかじゃないですかー、入りましょうよぉ」グイグイ
京太郎「だからいいって。家もわりかし近いし」
姫子「え、先輩の家ですか?」
京太郎「……うちにはあげないぞ?」
姫子「なしてですか!?」
京太郎「いや、お前を家に入れるのはそこはかとなく危機感が……」
姫子「あの、先輩? 私ばなんだと思っとーと?」
京太郎「要注意人物」
姫子「ぶちょお、先輩がひどかですよー」
哩「なんね、いきなし」
姫子「聞いてくださいよぉ」
哩「いや、皆まで言う必要はなかね」
姫子「うんうん、やっぱり私と部長はツーカー……」
哩「姫子、須賀くんに迷惑ばかけんのはあまり感心せんね」
姫子「部長!?」
哩「あいつは面倒見のよかとこがあっけん。ばってん、そいに甘えよるばかりなんはどうかと思う」
姫子「……そんなんじゃなかとですよ」
哩「大体、あん荷物ば持ち込んだのだって……」
姫子「あいはほんのジョークですって。そもそも買うとき部長もノリノリやったじゃないですか」
哩「うっ」
姫子「それに、部長も先輩ば……」
哩「……」
姫子「……」
姫子「ちかっと外、行ってきます」
哩「……うん」
哩「……私はなんばしよるんやろ」
哩「こいは……嫉妬? だれに?」
哩「須賀くん……それとも姫子? なんにしても――」
哩「――ほんと、やな女」
京太郎「ふいー、さっぱりしたー」
「あ、やっと出てきた」
京太郎「なに、なんかあったの?」
「さっきあんたの携帯がブルブルーってね」
京太郎「電話か? 風呂に持ってきてくれりゃ良かったのに」
「そうしようと思ったら切れちゃったの。それからは音沙汰なしだし」
京太郎「じゃあ大して重要な用事じゃなかったのかね」
「でももし女の子からだったら大変よ?」
京太郎「なんでさ」
「着信に出てくれなかったのを気にする子、割といるのよ?」
京太郎「んなこと言われてもな……まあ、でも」
『鶴田姫子』
京太郎「ふいー、さっぱりしたー」
「あ、やっと出てきた」
京太郎「なに、なんかあったの?」
「さっきあんたの携帯がブルブルーってね」
京太郎「電話か? 風呂に持ってきてくれりゃ良かったのに」
「そうしようと思ったら切れちゃったの。それからは音沙汰なしだし」
京太郎「じゃあ大して重要な用事じゃなかったのかね」
「でももし女の子からだったら大変よ?」
京太郎「なんでさ」
「着信に出てくれなかったのを気にする子、割といるのよ?」
京太郎「んなこと言われてもな……まあ、でも」
『鶴田姫子』
京太郎「こいつだったら大丈夫そうだけど」
「そういう決めつけって危ないのよ?」
京太郎「まあ、後で折り返してみるよ」
「ダメ、すぐかけなおしなさい」
京太郎「いや、どうしてだよ」
「女の勘、または母親の勘」
京太郎「そんな適当な……」
「いいから早く、ほら!」
京太郎「わかったよ……って着信?」プルルル
「かけなおしてきたんじゃない?」
京太郎「いや、これは……」
京太郎「もしもし、白水か?」
哩『須賀くん?』
京太郎「珍しいな。俺そっちになんか忘れ物したっけ?」
哩『……姫子、そっちにおらん?』
京太郎「……なにかあったのか?」
哩『いや……』
京太郎「なにかあったんだな?」
哩『……』
京太郎「いいから話せ。出られなかったけど、俺の方にさっきあいつから着信があった」
哩『姫子が……わかった』
京太郎「……大体わかった。要は喧嘩だな」
哩『そがん大げさな……』
京太郎「いいや喧嘩だ。誰だってそう思う」
哩『ふぅ……まいるよ』
京太郎「わかったから無理にボケようとすんな」
哩『……ごめん』
京太郎「しかし、お前らでも喧嘩するんだな。普段あんなにべったりなのに」
哩『実際、結構久しぶりやけん』
京太郎「喧嘩するほど仲が良いって言葉もあるけど……原因は食べ物の恨み系か?」
哩『そ、そいは……黙秘権ば行使すんね』
京太郎「まあ、そこらへんはいいけど」
哩『そうやね』ホッ
京太郎「なんにしてももう暗いし、帰ってこないんだったら探さなきゃだな」
哩『わかった。じゃあ手分けして――』
京太郎「いいや、お前は旅館で待機な」
哩『なして!? 私が探さんと……!』
京太郎「だから気負うなって。もしあいつが帰ってきたときにお前がいないんじゃ、面倒なことになるだろ?」
哩『……確かに』
京太郎「そんなわけで、手分けして探すのは俺らの役目だ」
哩『俺ら?』
京太郎「久ちゃんたちとかロリコン野郎にも手伝ってもらうさ」
哩『え、なんねそのヤバげなんは』
京太郎「ああ悪い、ロリコン野郎はメガネに変換しといてくれ」
哩『う、うん』
京太郎「つっても人手不足には変わりないんだよな……」
京太郎「わかりやすく目印でもあればいいんだけど」
「ねーねー、君どこの人?」
「このへんの子じゃないよね?」
京太郎「例えばあんな風に絡まれてたりとかさ」
京太郎「まぁ、そんな都合良くは――」
姫子「あの、話しかけないでもらえます?」
京太郎「ビンゴかよっ!」
「いいねいいね、強気系女子」
「でもちょーっと生意気じゃね?」
「確かにもうちょっと従順なほうがやりやすいか」
「強引にってのも燃えるけどな」
姫子「も、もう行ってもいいですよねっ」
「んなわけないっしょ?」ガシッ
姫子「いやっ」
京太郎「ああもう! またこのパターンか!」
京太郎「おいてめーら! 俺の女に手ぇ出してんじゃねーぞコラ!」
「なんだぁ?」
「あ、あれはまさか……!」
「知っているのかお前!?」
「ああ……あいつはたしか須賀京太郎」
「須賀……あの須賀か!?」
「俺も本物を見るのは初めてだ」
京太郎「え、なにこの流れ」
「やつは英雄の両親を持ち、幼馴染によくアイアンクローをくらっているそうだぜ」
「しかも昼と夜で人格が変わり、悲しみを覚えると死ぬらしい」
「その上、魔法使い派遣会社の社長であり行商人、似顔絵の達人であるとも言われている」
「まさか……天流闘神士であり祓魔師でもあり生身でマッハ20のスピードを出すってのも本当なのか!?」
「ああ……極めつけには魔女と契約して魔王となり、発掘したロボットにプラストオンしてエルゴフォームで王の柱を放つ勇者でもある」
「じゃあ様々な魔眼、邪眼を保有しているってのも……」
「そして決めゼリフは……」
「「闇の炎に抱かれて消えろ!」」
京太郎「だれだデタラメを流布してるのはっ!!」
「やばい、退くぞ!」
「こんなとこでこんなやべぇやつに出会っちまうとはな……」
京太郎「……」
姫子「……」
姫子「あの、とりあえずお礼言っときますね」
京太郎「そっとしといてくれ……半ば無理やり作らされた黒歴史なんだ」
姫子「はぁ」
京太郎「それで、お前はこんなとこでなにしてんだ?」
姫子「なんですかもう、電話に出てくれなかったくせに」
京太郎「やっぱり大事な用事だったのか?」
姫子「別に……」
京太郎「まぁ、それはともかくとして白水が心配してるぞ」
姫子「……そがんこつ、どうでもよかですよ」
京太郎「ふぅ……お前はヘソ曲げてるわけね」
姫子「ね、ちょっと歩きましょうよ」グイッ
京太郎「はぁ? できればさっさと送り届けたいんだけど」
姫子「さっき俺の女って言ったくせに」
京太郎「そりゃあ、あいつらを追い払うためだろ」
姫子「ダメです。責任ば取ってください」
京太郎「わかったよ……」ポチポチ
『ターゲット無事発見、確保に成功』
京太郎「ま、これでいいだろ」ピッ
姫子「もしかして部長ですか?」
京太郎「まあな、一応は知らせとかないといつまでも心配してるだろ」
姫子「……」
京太郎「じゃあ行こうか」
姫子「あ、はい」
京太郎「コーヒーとミルクティ、どっちがいい?」
姫子「ミルクティで」
京太郎「ほら」
姫子「ん、ありがとうです」
京太郎「こんな寒空の下でなにやってんだかな」
姫子「デート?」
京太郎「そんな大層なものじゃないだろ」
姫子「じゃあ逢引ですかね?」
京太郎「なんかデートより響きが重くなったな」
姫子「むぅ……先輩、ノリ悪かですよ」
京太郎「そんなにデートがいいならデートってことにしていいけどよ」
姫子「上から目線はんたーい」
京太郎「少なくとも身長は俺の方がずっと高いけどな」
姫子「……実はですね、今こうやって外におるのも頭冷やすためなんです」
姫子「今まで部長と一緒に色んなことして、見て、触れて……」
姫子「ばってん、一緒じゃダメで独り占めしたいことができて」
姫子「最初は同じもんに興味ば引かれたのは絆の深さかて思うたんですけど」
姫子「部長が独り占めばしたいって思っとることに気がついて、私もそうだって気づいて」
姫子「こい、どうしたらよかとですかね?」
京太郎「……とりあえず、それは分けられるものじゃないんだよな?」
姫子「どうですかね? 少なくとも物理的に分けたらなんも意味がなくなるこつはたしかです」
京太郎「……今一瞬悪寒が走った」
姫子「風邪ですか?」
京太郎「さあな……でも俺はあまり有効なアドバイスができそうにない」
姫子「あはは……気にせんでよかとですよ」
京太郎「悪いな」
姫子「そもそも当人に相談してどがんすって話ですし」ボソッ
京太郎「でもまあ、愚痴とかそういうのは聞き流してやるから好きなだけどうぞ」
姫子「聞いてくれるんじゃなかとですか?」
京太郎「聞くよ? すぐ流すけどな」
姫子「もう……でも先輩のそういうとこ、嫌いじゃなか……です」
姫子「ところで、先輩は運命の赤い糸って信じます?」
京太郎「なんだいきなり」
姫子「世間話ですよぉ、いいからお答えをどうぞ」
京太郎「信じるも信じないもな……まず糸ってのが切れやすそうでやだな」
姫子「あ、そこは私も同意見です」
京太郎「だろ?」
姫子「私だったら、もっと太くて丈夫なもんでつながれたいですね」
姫子「たとえば鎖、とか」
姫子「運命の赤い鎖なんて素敵じゃなかとですか?」
京太郎「それはそれで重そうでやだな」
姫子「ちなみに私と部長の絆は鎖のように頑丈です」
姫子「つながれて、つないで、つなぎとめて、つなぎあって」
姫子「先輩はそんな絆がほしくなかとですか?」
京太郎「絆……ね」
京太郎(つながれたい、つなぎたい、つなぎとめたい……)
京太郎(全部、傍にいたいって言ってるように聞こえるな)
京太郎「大事な人と一緒にいられるなら、悪くないかもな」
姫子「ですよね」パァァ
京太郎「さて、話はここらで終わりだな」
姫子「えー? もっと話しましょうよぉ」
京太郎「ほら、お前の大好きな部長が来たぞ」
姫子「はい?」
哩「姫子ー!」
姫子「部長……」
京太郎「待ってろって言ったのに……まあ、すぐ帰らなかった俺も悪いか」
哩「ぶ、無事だったと?」
姫子「はい、先輩のおかげで」
哩「須賀くん……ありがとう」
京太郎「気にすんな。それじゃあ、俺は席を外すかね」
姫子「え、どこ行くとですか?」
京太郎「また飲み物でも買ってくるからその間にじっくり話しとけ。どうせ一人で考えててもどうしようもないんだから」ポン
姫子「あ……」ピクン
京太郎「じゃあ、喧嘩は仲良くな」
姫子「部長、私……」
哩「皆まで言わんでもよか」
姫子「……はい」
哩「……一つだけ、姫子に譲れんものがあっけん」
姫子「私も、一個だけ部長に渡したくないものができました」
哩「……まさかこがんとこまで一緒になっとはね……」
姫子「まだなんとも言っとらんですけども……あ、言い合いっこします?」
哩「ん、そいはよか提案ね」
姫子「じゃあ――」
哩「せーのっ――」
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