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元スレ京太郎「修羅場ラヴァーズ」憧「気が付いたら、目が合って」
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恋愛に勝ち負けは無いと、母は言っていた。
失恋に痛みはあっても後悔はなかった、とも言っていた。
……だったら。
今この瞬間、胸を絞める感情は、一体なんなんだろうか。
失恋に痛みはあっても後悔はなかった、とも言っていた。
……だったら。
今この瞬間、胸を絞める感情は、一体なんなんだろうか。
◆
「~♪」
ネリー・ヴィルサラーゼはかつてないほど上機嫌だった。
想い人と結ばれ、触れ合う日々の幸せは何よりも彼女を満たす。
幸せで蕩けてしまいそうな錯覚すら覚える。
「よし♪」
身なりを鏡の前で整えて、部屋を出る。
京太郎と会えることを楽しみにして、彼女は登校する。
その足取りは、放っておけばスキップでも始めそうなほどに軽く弾んでいた。
「~♪」
ネリー・ヴィルサラーゼはかつてないほど上機嫌だった。
想い人と結ばれ、触れ合う日々の幸せは何よりも彼女を満たす。
幸せで蕩けてしまいそうな錯覚すら覚える。
「よし♪」
身なりを鏡の前で整えて、部屋を出る。
京太郎と会えることを楽しみにして、彼女は登校する。
その足取りは、放っておけばスキップでも始めそうなほどに軽く弾んでいた。
ただ、一つ彼女は知らなかった。
恋は盲目という言葉があり。
今の自分が、正にそれにあたるということを。
好きな人、須賀京太郎が抱える気持ちを、真に理解しきれていないということを。
そして、それがどうなるかは――
恋は盲目という言葉があり。
今の自分が、正にそれにあたるということを。
好きな人、須賀京太郎が抱える気持ちを、真に理解しきれていないということを。
そして、それがどうなるかは――
◆
「あの」辻垣内智葉が髪を切った。
京太郎が登校した時、クラスの話題はそれ一つだった。
見事で艶やかな長い黒髪が、襟首にかかる程度まで短くなっている。
一体、土日を挟んだ間に何があったのか――と、話好きのクラスメイトたちは好き勝手に噂する。
「……まぁ、そうだよなぁ」
――サトハが家の仕事で関わることでミスを犯した。小指を詰める代わりに髪を切ったのだ。
――人斬りとしての衝動を抑えるために自分で切った。
――いや、自分で切ったのではない。抗争の中で失ったのだ。
……などとまぁ、好き勝手に噂する声が聞こえる。
京太郎は予め知っていたので今更驚くことはなかったが、彼らの気持ちも理解できてしまう。
だからまぁ、尊敬する部長が好き勝手に噂されても、ちょっとイラつくだけで口に出して責める気にはなれなかった。
なんせ、京太郎自身も智葉が髪を切ったワケは知らないのだから。
……あまり、深く踏み込んではいけない部分のような気がして。
「あの」辻垣内智葉が髪を切った。
京太郎が登校した時、クラスの話題はそれ一つだった。
見事で艶やかな長い黒髪が、襟首にかかる程度まで短くなっている。
一体、土日を挟んだ間に何があったのか――と、話好きのクラスメイトたちは好き勝手に噂する。
「……まぁ、そうだよなぁ」
――サトハが家の仕事で関わることでミスを犯した。小指を詰める代わりに髪を切ったのだ。
――人斬りとしての衝動を抑えるために自分で切った。
――いや、自分で切ったのではない。抗争の中で失ったのだ。
……などとまぁ、好き勝手に噂する声が聞こえる。
京太郎は予め知っていたので今更驚くことはなかったが、彼らの気持ちも理解できてしまう。
だからまぁ、尊敬する部長が好き勝手に噂されても、ちょっとイラつくだけで口に出して責める気にはなれなかった。
なんせ、京太郎自身も智葉が髪を切ったワケは知らないのだから。
……あまり、深く踏み込んではいけない部分のような気がして。
臨海本編更新ひさしぶりであまり感覚が掴めない
キャラ安価下3ー
キャラ安価下3ー
「もしかして、前から知っていたのですか?」
休み時間の間に、ハオが問いかける。
その内容は、智葉の髪の件について。
噂に対して京太郎のリアクションが薄いからこそ、つい気になったのだという。
「まぁ、知っていたというか……何というか」
「ハッキリしないですね」
京太郎は、何となく次の質問の予想がついた。
ハオより先に口を開く。
「ちょっと前に智葉さんちで麻雀教わってさ」
「……ふむ」
「その時の……帰り際には、なんかもう短くなってた」
「……何ですか、ソレ」
「何なんだろうなぁ」
京太郎も、ちょうど彼女が髪を切った直後に立ち会ってはいるが何故切ったのかまでは知らない。
その点については好き勝手に噂する連中と同レベルだ。
そして、彼は自分のした失言に気付いていない。
判定直下
1~50 「行ったのですか。智葉の家に」
51~98 「……二人きりで?」
ゾロ目 ???
休み時間の間に、ハオが問いかける。
その内容は、智葉の髪の件について。
噂に対して京太郎のリアクションが薄いからこそ、つい気になったのだという。
「まぁ、知っていたというか……何というか」
「ハッキリしないですね」
京太郎は、何となく次の質問の予想がついた。
ハオより先に口を開く。
「ちょっと前に智葉さんちで麻雀教わってさ」
「……ふむ」
「その時の……帰り際には、なんかもう短くなってた」
「……何ですか、ソレ」
「何なんだろうなぁ」
京太郎も、ちょうど彼女が髪を切った直後に立ち会ってはいるが何故切ったのかまでは知らない。
その点については好き勝手に噂する連中と同レベルだ。
そして、彼は自分のした失言に気付いていない。
判定直下
1~50 「行ったのですか。智葉の家に」
51~98 「……二人きりで?」
ゾロ目 ???
「……あと」
「ん?」
「行ったのですか。智葉の家に」
「え? まぁ」
急に話題の方向が変わる。
その声音に、小さな棘を感じた。
「……京太郎は、ネリーと付き合っているのでは?」
「あ、ああ……そういうことか」
何となく、ハオの言わんとしていることに気が付いて。
京太郎は頭を振ってその推測を否定する。
「確かに智葉さんとこに行ったけど『そんなん』じゃねえって」
「では」
「麻雀の指導だよ。ただの」
今の京太郎はネリー一筋。
誰かに邪推されるのは望むところではない。
だからそこはしっかりと否定する。
「ん?」
「行ったのですか。智葉の家に」
「え? まぁ」
急に話題の方向が変わる。
その声音に、小さな棘を感じた。
「……京太郎は、ネリーと付き合っているのでは?」
「あ、ああ……そういうことか」
何となく、ハオの言わんとしていることに気が付いて。
京太郎は頭を振ってその推測を否定する。
「確かに智葉さんとこに行ったけど『そんなん』じゃねえって」
「では」
「麻雀の指導だよ。ただの」
今の京太郎はネリー一筋。
誰かに邪推されるのは望むところではない。
だからそこはしっかりと否定する。
……そう言いながらも、突かれると若干の後ろめたさはあった。
ネリーという恋人がいながらも、智葉の家に一人で行ったことは確かだからだ。
「なるほど、なるほど」
「ん?」
「いえ。ネリーは幸せものですね」
「……まあ、な」
だから、京太郎は勘違いする。
ハオが棘を向けた、その相手を。
ネリーという恋人がいながらも、智葉の家に一人で行ったことは確かだからだ。
「なるほど、なるほど」
「ん?」
「いえ。ネリーは幸せものですね」
「……まあ、な」
だから、京太郎は勘違いする。
ハオが棘を向けた、その相手を。
今日はここまで
ここからは臨海編は安価少なめで進むかもしれません
ここからは臨海編は安価少なめで進むかもしれません
このスレであまりにもネリーが可愛いから原作でも京太郎がネリーと自分を同じ扱いにしちゃったじゃないか!つまり原作はネリールートか
時間が癒せる傷がある。
時間で消えない痛みがある。
そして、私――小鍛治健夜が抱えているものは、後者だった。
時間で消えない痛みがある。
そして、私――小鍛治健夜が抱えているものは、後者だった。
「久しぶりですね、戒能プロ」
「えぇ」
二人きりで話がしたい。
そんな連絡を送ってきたのは、後輩のプロ雀士戒能良子。
彼女とは個人的にそこまで仲が良いわけではないが――昔、とあることで争いあった為に関係は深いとも言える。
「それで、話って?」
前置きやら何やらをすっ飛ばして本題を聞く。
個人的に彼女には苦手意識があり、出来るなら早く切り上げたかった。
それでも、彼女の呼び出しに応じたのは。
「これを」
そう言って戒能プロが取り出したのは一枚の写真。
一組の男女が抱き合っているシーンが映し出されている。
女性の名前は瑞原はやり。同じプロ雀士。
そして、男性の方は――。
「京太郎のことについて、です」
「えぇ」
二人きりで話がしたい。
そんな連絡を送ってきたのは、後輩のプロ雀士戒能良子。
彼女とは個人的にそこまで仲が良いわけではないが――昔、とあることで争いあった為に関係は深いとも言える。
「それで、話って?」
前置きやら何やらをすっ飛ばして本題を聞く。
個人的に彼女には苦手意識があり、出来るなら早く切り上げたかった。
それでも、彼女の呼び出しに応じたのは。
「これを」
そう言って戒能プロが取り出したのは一枚の写真。
一組の男女が抱き合っているシーンが映し出されている。
女性の名前は瑞原はやり。同じプロ雀士。
そして、男性の方は――。
「京太郎のことについて、です」
須賀京太郎。
私の――私『たち』の想い人で、昔に彼を巡って色々なことがあった。
最終的な結果は、語るまでもなくその写真を見ればわかるだろう。
「……それが、どうしたの?」
「フェニルエチルアミン、というものをご存知ですか?」
「ごめん、なにそれ」
異性に好意を持ったり、何かに集中しているときに脳内で分泌されるホルモン。
間脳の脳下垂体から分泌されて、脳内で性的興奮と快感に直接関係する神経伝達物質として機能する――というのが彼女の説明だった。
「……で、それが?」
小難しいことを言っているけれど。
ようは、恋愛をしていれば誰もが抱くものだろう。
そんな話をする為にわざわざ呼び出されたのではたまったものじゃない。
「ソレを。人工的に作れるとしたら」
「え」
「瑞原プロが――彼のフェニルエチルアミンを、意図的に作れるとしたら?」
私の――私『たち』の想い人で、昔に彼を巡って色々なことがあった。
最終的な結果は、語るまでもなくその写真を見ればわかるだろう。
「……それが、どうしたの?」
「フェニルエチルアミン、というものをご存知ですか?」
「ごめん、なにそれ」
異性に好意を持ったり、何かに集中しているときに脳内で分泌されるホルモン。
間脳の脳下垂体から分泌されて、脳内で性的興奮と快感に直接関係する神経伝達物質として機能する――というのが彼女の説明だった。
「……で、それが?」
小難しいことを言っているけれど。
ようは、恋愛をしていれば誰もが抱くものだろう。
そんな話をする為にわざわざ呼び出されたのではたまったものじゃない。
「ソレを。人工的に作れるとしたら」
「え」
「瑞原プロが――彼のフェニルエチルアミンを、意図的に作れるとしたら?」
恋愛ホルモンを狙って生み出せたら。
そんなことは有り得ない。けれど、もしも出来たら。
「瑞原プロが、彼を洗脳している」
「……」
言葉が出なかった。あまりに話が突飛すぎて。
それでも話を続けようとする彼女の言葉を遮るように、私は咳払いを一つした。
「だから、どうしたって言うんですか」
彼女に対して苛立ちを感じている自分がいる。
仮に。仮に彼女の言葉が正しかったとして。
私に、何が出来るというのか。
「出来るんですよ」
「なにが」
「同じことが」
「小鍛治プロ。あなたの協力があれば――瑞原プロと、同じことが出来るんですよ」
そんなことは有り得ない。けれど、もしも出来たら。
「瑞原プロが、彼を洗脳している」
「……」
言葉が出なかった。あまりに話が突飛すぎて。
それでも話を続けようとする彼女の言葉を遮るように、私は咳払いを一つした。
「だから、どうしたって言うんですか」
彼女に対して苛立ちを感じている自分がいる。
仮に。仮に彼女の言葉が正しかったとして。
私に、何が出来るというのか。
「出来るんですよ」
「なにが」
「同じことが」
「小鍛治プロ。あなたの協力があれば――瑞原プロと、同じことが出来るんですよ」
それが出来るとして。
それの意味するところは、つまり。
あまりにも、モラルに反していて。
「一緒に、彼を取り返しませんか」
それなのに。
私は、戒能プロの瞳に吸い寄せられたかのように、目線を外せなかった。
それの意味するところは、つまり。
あまりにも、モラルに反していて。
「一緒に、彼を取り返しませんか」
それなのに。
私は、戒能プロの瞳に吸い寄せられたかのように、目線を外せなかった。
お前ほどの女がなにを迷うことがある!
奪いとれ、今は悪魔が微笑む時代なんだ!
奪いとれ、今は悪魔が微笑む時代なんだ!
京ちゃんは巨乳好きだから
良子さんなら押し倒せば1発(意味深)でゴールインやろ
はやりんが何年間"牌のお姉さん"をやってるかは知らないけど、
年数次第では京ちゃんの巨乳好きははやりんの番組を見てたのが原因だとも考えられる。
良子さんなら押し倒せば1発(意味深)でゴールインやろ
はやりんが何年間"牌のお姉さん"をやってるかは知らないけど、
年数次第では京ちゃんの巨乳好きははやりんの番組を見てたのが原因だとも考えられる。
恋は盲目。バカップル。
呼び方は様々であるが、彼らは麻雀牌が角砂糖にでも見えているのだろうか――とアレクサンドラは目の前の光景に対してそんな感想を抱いた。
「うりうり」
「このー♪」
ネリーを膝に乗せ、頬を突っつく京太郎。
語尾を楽しそうに弾ませ、されるがままのネリー。
付き合い始めたばかりの恋人たちがイチャついている。
まぁ、それ自体は何もおかしくはないだろう――ここが、部室でなければ。
呼び方は様々であるが、彼らは麻雀牌が角砂糖にでも見えているのだろうか――とアレクサンドラは目の前の光景に対してそんな感想を抱いた。
「うりうり」
「このー♪」
ネリーを膝に乗せ、頬を突っつく京太郎。
語尾を楽しそうに弾ませ、されるがままのネリー。
付き合い始めたばかりの恋人たちがイチャついている。
まぁ、それ自体は何もおかしくはないだろう――ここが、部室でなければ。
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