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    元スレモバP「アイドル三者面談だ!」菜々「え゛っ」

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    101 = 1 :

    ―――――――

    ピンポーン

    ちひろ「あ、小梅ちゃんのお母さんですね」

    P「……生きてます?」

    ちひろ「あの、流石にそれは失礼かと……」


    ガチャン

    ちひろ「鍵を開けましたので、どうぞー」


    ガチャ

    白坂母「わざわざお時間いただきありがとうございます。小梅の母です」

    ちひろ「お久しぶりです」

    白坂母「ああ、千川さんですね。ご無沙汰しております。えーと、そちらの方は?」

    P「ああ、プロデューサーです。はじめまして」

    白坂母「始めまして。聞いていた通り誠実そうな方ですね」

    P「いえいえそんなことないですよ(良かった、思ったより普通そうな人だ)」

    ちひろ「……」



    白坂小梅(13)

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    102 = 1 :

    白坂母「そういえば……今回は面談と聞いていますが、また小梅が何かしましたか?」

    P「え?」

    白坂母「いえ、あの子昔から……少し変な事を言う癖がありまして。
    アイドルという職業柄、あまり良いことではないとわかっているのですが……なかなか」

    P「変なこと?」

    白坂母「あら?ご存知ありませんか?よく『霊がいる』などと言うんですよ。部屋の隅を指差して……」

    P「ああ……」

    ちひろ「ああ……」

    白坂母「その反応は……」

    P「いやまぁ、確かに小梅ちゃんにはそういう部分がありますが、実際に視えているようなのであまり気にしなくてもよいのでは?」

    白坂母「えっ?視えているって……幽霊なんていませんよ!あんなものオカルトです」

    P「うーむ……確かに証明は難しいですが……うちの事務所では割と超常現象もしょっちゅうなので今更驚くほどでもないかなと」

    白坂母「えっ」

    103 :

    何が見えるのかな?

    104 = 1 :

    ガチャー

    小梅「あ、お母さん……」

    白坂母「あら小梅……なんだか最近血色がよくなったわね」

    小梅「日々の……鍛錬の、おかげ」

    白坂母「うんうん。健康なのはすごくいいことよ。そうやって元気なら……。あ、そうだ小梅、
    また幽霊がどうとか言ってるって聞いたわよ?」

    小梅「……いるもん、幽霊はいるもん」

    白坂母「幽霊なんていないの。そんなオカルトばっかり言ってると友達がいなくなるわよ?」

    小梅「いるもん……」グス

    P「まぁまぁ、小梅ちゃんだって別にそこまでおかしいことを言ってるわけでもないんですから」

    白坂母「ねぇ咲良。幽霊なんていないわよね?」


    P「……さくら?」

    ちひろ「えっ」

    ボゥッ……

    「ウン……ユウレイナンテ、イナイヨ」

    P「おわあぁぁぁっ!?」ビクッ

    ちひろ「ちひっ!?な、何が起きてるんですか?」

    白坂母「あ、こちら小梅の妹の咲良です」

    「ハジメマシテ……」

    P「(ど、どう見ても幽霊にしか見えない……足がないし、透けてるし)」

    白坂母「透き通るような透明感のある子でしょう?」

    P「(実際に透けてるんだよなぁ)」

    105 = 1 :

    小梅「咲良もお母さんもわかってない……幽霊はいるの」

    「イナイッテバ……」

    白坂母「はーもう。強情なところは本当私に似たんだから……」

    ちひろ「(あ、なんか私にも見えてきました。すごい、幽霊ってマジでいたんだ)」

    白坂母「咲良は誰に似たのか、素直で、幽霊なんておかしなこと言わないんですけどねぇ……。姉妹でどうしてこうも違うんでしょう?」

    P「か、環境とかの差じゃないッスかね……」

    ちひろ「そッスよ……」

    白坂母「一度言い出すと意地でも曲げないというのは……もう嫌というほど知っていますけどね。
    まぁ、アイドルの活動に問題がないようなら……」

    P「そ、そうですよ。LIVEパフォーマンスにしても、収録にしても小梅ちゃんは素直でいい子ですし」

    ちひろ「そ、そうそう。いろんな会社さんから好評をいただいておりますのでご安心を」

    白坂母「それなら良いんですが……何かご迷惑をおかけするかもしれないと思うと」

    P「大丈夫です。マジで大丈夫ですから」

    白坂母「それならよかった……じゃあ帰りましょう。咲良、お母さん」


    P「え」

    ちひろ「え」


    ボゥッ……


    「じゃあね、小梅ちゃん……」

    小梅「おばーちゃん!」


    P「あっ……」

    ちひろ「……」

    106 = 1 :

    ―――――――


    ちひろ「……」ガサガサ

    ちひろ「……」ガサガサ


    P「見つかりました?」

    ちひろ「……一応全部の資料見ましたけど、小梅ちゃんに妹はいません」

    P「ですよねー……」

    小梅「おばーちゃんはね……い、いろんなこと教えてくれたの……」

    P「なんとなくお前のことがよりよくわかった気がするよ……」ナデナデ

    小梅「……?」ニコニコ

    107 = 1 :

    ――――――――――


    P「ちひろさーん、領収書の束ってそっちにあります?」

    ちひろ「一応データ化したはずですけど再チェックしますか?」

    P「やっときましょうかね」バタバタ

    ありす「あの、今日の面談のことで……」

    P「あーすまんありす!今日は税理士の方がこられることになってな!確定申告の手伝いをしてもらうことになってるんだ。
    だから面談はまた別の日にしてもらいたいんだが」

    ありす「……ああ、なるほど。わかりました」ニコ

    ちひろ「いやー、やっぱりこの量、私たちだけじゃ無理ですね」

    P「毎回来てもらうのもあれですし、事務員増やします?」

    ちひろ「それもアリですよね。事務所の規模考えたら……」



    橘ありす(12)

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    108 = 1 :

    ―――


    ピンポーン

    ちひろ「あ、こられたようです。はいはい今あけまーす」ガチャン


    ガチャ


    税理士「始めまして、税理士の橘です。本日はよろしくお願いします」

    P「ああよろしくおね……え?」

    ちひろ「あ」

    橘母(税理士)「ああ、そういえば今日は面談でしたね。では手短に面談を済ませ、その後確定申告を行いましょう」

    P「え」

    ちひろ「すみません、忘れてました」

    P「マジかちひろ」

    109 = 1 :

    ――


    菜々「粗茶ですが」

    コトリ

    橘母「お気遣いありがとうございます」

    菜々「いえ」

    P「まさか税理士をやっておられたとは」

    ありす「話してませんでしたっけ」

    P「いや聞いてないな」

    橘母「私の職業など瑣末なことです。それより、ありすは上手くやれていますか?」

    P「ええもちろん。普段テレビなどで拝見されませんか?」

    橘母「もちろん録画して見ておりますが、テレビの仕事とは写っている部分以外にもたくさんあるのでしょう?」

    P「流石ですね」

    橘母「テレビの仕事は華のあるように思えて、意外と苦労のほうが多いと聞きますから。
    小学生のありすには少々荷が重いかと感じますが」

    P「確かに……小学生であるありすちゃんに大きな負担をかけていることもまた事実ですね。
    ですが彼女は、我々の思い描くさらに上の成果を持ってきてくれています。本人も楽しそうにやっているので、現状は問題ないかと」

    橘母「そうなの?」

    ありす「うまくできているかはわかりませんが、このお仕事は楽しいです」

    橘母「そう……ならよかった」ニコ

    P「楽しんで仕事をしてもらえると、こちらとしてもやりがいがあります」

    橘母「仕事場に恵まれたのね。ありす」

    ありす「はい」ニコ

    P「(こうしてみると本当に仲がいいなぁ、あまり触れ合いがないかと思ってたが杞憂だったか)」

    110 = 1 :

    橘母「私の家計では……常に『効率』を重んじてきました」

    P「効率ですか」

    橘母「ええ。その育て方で、ありすが息苦しさを感じていないか心配でしたが……この顔を見て安心しました」

    P「……失礼ですが、ひとつお聞きしてよろしいですか?」

    橘母「ええ」

    P「効率を求める教育方針と……アイドルの仕事をやらせるのは少しそぐわない部分があるのでは。
    いえ、この仕事をやっている私が言うのもなんですが」

    橘母「あら、プロデューサーさんはこの仕事が非効率だと?」

    P「そう言っているわけではないのですが」

    橘母「ふふ。プロデューサーさんは、女の幸せって何だと思います?」

    P「女の幸せ……ですか?」

    橘母「ええ。私も同じ女として、ありすには幸せになってほしいんです。
    そのために身を粉にして働き、いろいろなことを教えました」

    P「うーん……結婚、とかでしょうか」

    橘母「はい。私もそう思います。すばらしい相手に恵まれ、幸せな結婚をする。それが女の幸せだと私は考えております」

    ちひろ「……」ウンウン

    橘母「そのために、芸能界というのは素晴らしい場所だとは思いませんか?
    顔、学歴、収入、どれをとっても最高水準の人間と出会う機会があるんです」

    「た、確かに……!」

    ちひろ「さ、流石にその発想はなかったですね」

    橘母「どうですか?非常に効率的でしょう……?」ロンパァ

    ちひろ「(この効果音は!)」

    P「(やっぱりありすのお母さんだな)」

    ありす「……」ニコ

    111 = 1 :

    ―――


    橘母「これで確定申告は終わりですね、ところで……」

    P「はい?」

    橘母「プロデューサーさん、貴方やけにパソコンの扱いに手馴れてますね……何かやってましたか?」

    P「え?別に普通じゃないですか?」

    橘母「そうですか……何もせずにここまで」

    ちひろ「(プロデューサーさんは毎日の激務のせいで体が進化してますからね……)」

    橘母「それじゃあ私は帰りますが……そうだありす、芸能界でいい人は見つかった?」

    P「ははは。お母さん、まだありすちゃんは12歳、そんなのいるわけが」

    ありす「はい」

    P「オゲェッ!?」

    橘母「そう……流石私の娘ね。じゃあ」

    ガチャ

    バタン

    P「ありす、そんな話聞いてないぞ。あのな別に恋愛は自由だがそういうのはまず事務所にだな」

    ありす「大丈夫です、Pさんが心配しているようなことはありませんから」ニコニコ

    P「それでも心配なんだよ!どこのどいつだ、何プロだ!315プロのヤツか!?」

    ありす「うちのプロダクションです」

    P「ええ!?なら大丈夫……なのか?」ウーン

    ちひろ「(まだ気づかないんですね……)」

    ありす「ゆっくり悩んでください。時間はまだまだありますから」クス

    P「うーん……この事務所そもそも男性アイドル所属してたっけ……?」

    112 = 1 :

    ――――――


    ピンポーン


    ちひろ「……プロデューサーさん、俳優の方がこられてますけど」

    P「え、そんな予定ないはずですけど……今日は幸子の面談では?」

    ちひろ「うーん……とりあえず入ってもらってもいいですか?」

    P「ええ、用件聞けばわかるでしょう」

    ガッチャン


    ちひろ「あいてますのでどうぞー」


    ガチャ

    「失礼します……」

    P「(なんか仮面はずしたゼクス・マーキスみたいな人だなぁ)」

    菜々「(PさんガンダムWは最近の子知りませんよ)」

    ちひろ「(こいつら……直接脳内で!?)」

    「あの……ここがCGプロで間違いなかったでしょうか」

    P「ええ、本日はどのようなご用件で?」

    「はい、今日は面談という事を聞いて……」

    P「え」

    ちひろ「え」

    113 = 1 :

    ―――


    幸子「パ……お父さんじゃないですか。ああ、そういえば今日は面談でしたね!」フフーン

    P「ええっ!?」

    ちひろ「あっ」

    P「いやちひろさんは知ってるんじゃないんですか?」

    ちひろ「いや私お母さんとしか会った事なくて」

    P「ああそういう……」

    輿水パパ「幸子……会いたかったぞ。今日も尋常じゃなくカワイイな」

    幸子「フフーン!当然ですよ!ボクが可愛くなかったら何がカワイイんですか!」

    輿水パパ「……そんな幸子の生い立ちを持ってきました」

    ドサドサ

    幸子「フフ……えっ?」

    ちひろ「凄い量のアルバム」

    P「これ何キロくらいあるんですか?」

    輿水パパ「持ってくるのは大変でした……」

    幸子「お父さん、そういうのは今日はいいから」

    輿水パパ「何故だ」

    幸子「何故って、いくらボクがカワイイといっても……」

    輿水パパ「まぁ気にするな……とりあえず私の選んだ幸子カワイイベスト1000を紹介したいのですが」

    P「トップテンくらいで大丈夫ですよ」

    輿水パパ「トップテン……ですか……」

    ちひろ「(すごい神妙な顔してる……)」




    輿水幸子(14)

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    114 = 1 :

    ――――


    輿水パパ「これが幼稚園に入園した時の幸子です……カワイイでしょう」

    ちひろ「かわいいですねー」

    P「確かにかわいい……このむくれっつらがなんとも」

    幸子「あの……ボクがカワイイのはわかってるんで……そういうのは」

    輿水パパ「幸子……今私たちは大事な大人の話し合いをしてるんだ」

    幸子「してないですよね!?」

    輿水パパ「こっちが初めてプールで水遊びをする幸子です……カワイイでしょう」

    P「確かに」

    ちひろ「小さい幸子ちゃんもやっぱりかわいいですねー。今よりほっぺたとか柔らかそうです」

    幸子「……」プルプル

    輿水パパ「どうした幸子……今の幸子も有り余るほどに可愛いぞ。なんならお前の可愛さをレポートにしてもいい。5万字くらい軽い……」

    幸子「そういうことじゃないってば!」

    P「(たまに敬語が抜ける幸子もかわいい)」

    幸子「パパはちゃんとしてればカッコいいんですから……まずはその親バカさえなんとかしてくれれば」

    輿水パパ「幸子、やっとパパと呼んでくれたな……」ニコッ

    幸子「ああもう!人の話を聞かない!」

    P「ん……そういえば、ずっと気になっていたんですが、このアルバム、やけに写真の質がいいですね。
    もしかして本職はカメラマンかなにかですか?」

    輿水パパ「確かに近い部分がありますね……私は写真スタジオで働いており、カメラの販売からアルバムの製作も承っております」

    P「どうりで……」

    ちひろ「装丁もすごく綺麗に行われていますしね。ある意味本職ですね」

    輿水パパ「ええ。自分の職がこのように活かせる日がくるとは思っていませんでした……。
    幸子のカワイさを余すことなく伝えることが、私の使命だと思っております……」

    P「(この親にしてこの子あり……)」

    115 = 1 :

    輿水パパ「ああそうだ、お仕事のほうでは問題ないですか?色々心配な部分もありまして……」

    P「ええ、幸子さんは非常に優秀で、厳しいレッスンにも弱音を吐かず、ライブも非常に好評です。
    今後はもっと幅広く、色々なお仕事に挑戦させていきたいというところでしょうか」

    幸子「……」フフーン!

    輿水パパ「ああ、そういうことよりも……ストーカーとか」

    P「へ?」

    ちひろ「はい?」

    輿水パパ「幸子はこれだけカワイイですから……妙なファンに付きまとわれたり、
    面倒くさいファンレターがキロ単位で届いたりしてませんか……?それが心配で心配で」

    P「え、いや別にそんなことはありませんが」

    輿水パパ「大丈夫ですか?事務所の更衣室に隠しカメラが仕掛けられていたり、幸子の衣装がなくなったりは」

    P「そういうことは一度も無いですね」

    ちひろ「(ちなみに、男性更衣室に隠しカメラがあったり、Pさんの私物がなくなったことは何度もありますよ)」

    輿水パパ「そうですか……それはよかった」

    P「我が事務所ではアイドルの安心安全が第一ですからね。そのへんは安心してください」

    輿水パパ「ええ、事務所のセキュリティも厳しいようですし、安心しました」

    幸子「この事務所はすごくいいところですよ!ボクが保障します!」フフーン

    輿水パパ「そうか、そうか……。いや、幸子がアイドルになることは前々からすごく喜ばしかったんですよ。
    これで世界中に幸子のかわいさを伝えられる、と……」

    P「(振り切ってんなぁ)」

    幸子「……」

    ちひろ「(あの幸子ちゃんが押し黙っている……)」

    116 :

    棟方両親が登場、棟方父が棟方母の胸を常時揉みながら
    棟方母が呆れながら
    ここまで妄想した

    117 = 1 :

    輿水パパ「ただやはり……心配も同じように大きかったです。大切な幸子がストーカー被害にあったらと思うとッ……!!」

    ガタンッ!!

    P「落ち着いてください」

    幸子「ボクは大丈夫ですから!」

    輿水パパ「ああよかった……素晴らしい。これからも幸子のカワイさを世界中に広めるため、頑張ってください。
    私も親として、できる限りのお手伝いをいたします」

    P「え、ええ……ありがとうございます」

    輿水パパ「理解あるプロダクションで本当によかったです。これからもどうぞよろしくお願いします……」

    「ええ!任せてください!必ずや幸子がトップアイドルとして活躍している様をお見せしますよ!」

    輿水パパ「ありがとう……ありがとう……」ポロポロ

    幸子「パパ!!いい歳なんだから泣かないでください!!」

    輿水パパ「おお……パパの心配をしてくれるなんて……なんと親想いな」ボロボロ

    幸子「ああ~……」

    「(なんとなく幸子がしっかりしている理由がわかった気が)」

    ちひろ「(幸子ちゃんも大変なんですねー)」

    118 = 1 :

    ―――――――――


    P「こずえー、今日は面談の日だぞー。ちゃんと覚えてるかー?」

    トコトコ

    こずえ「おぼえてるよぉー……ママ、くるのー?」

    P「ああ、忙しいらしいが、一日だけわざわざお仕事休んできてくれるそうだ!
    こずえのためだったらどんな苦労もいとわないと言ってくれた!いいお母さんだな!」

    こずえ「えへー……ママ、だいすきー……」

    ちひろ「(こずえちゃんの過程も結構謎なんですよね……)」

    ピンポーン

    ちひろ「はーい、今開けまーす」


    ―――――


    ガチャ―――


    遊佐ママ「こずえちゃーーーーんッ!!!」


    ガバーッ!!

    こずえ「ふわぁー……」

    遊佐ママ「ああもう会いたかった会いたかった!こずえちゃん今日も可愛いヤッター!!!」

    ガッシグリグリ

    こずえ「ママー……くるしいー……」

    パッ

    遊佐ママ「あ!ごめんねこずえちゃん。あんまりにも愛おしくてつい……」

    P「け、結構個性的な方ですね」

    ちひろ「私が初めて会ったときもそう思いました……」




    遊佐こずえ(11)

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    119 = 1 :

    遊佐ママ「ああ、ごあいさつが遅れました。こずえの母です。家族で託児所を営んでおります」

    P「ほう、託児所ですか」

    遊佐ママ「ええ、そのためふだんはあまり時間がとれず……こずえちゃんの可愛い姿を見ることも中々叶わず……うっ」シクシク

    P「ま、まぁDVDやCDなども毎回お送りしておりますし……」

    遊佐ママ「その説は本当ありがとうございます!毎日こずえちゃんが見れて可愛いヤッターです!」

    ちひろ「(親子なのにテンションが全く似ていない)」

    遊佐ママ「あ、あの……この事務所にある衣装ってちょっとお借りしてもよろしいですか?」

    P「はい?何に使われるんです?」

    遊佐ママ「とりあえず一通り着せてこずえちゃんを写真に収めようかなと!!」クワッ

    P「え!?いや別にかまいませんが、量が量なので数着にとどめてくださいよ?」

    遊佐ママ「やったぁ!さぁこずえちゃんお着替えにいきましょうねぇ~?」

    こずえ「おきがえ、するのー……?」

    P「うーむ……」

    ちひろ「こずえちゃんがお着替えできないのはあの教育方針のせいですかね……」


    ―――― 数時間後


    遊佐ママ「いや~ありがとうございます!今日は仕事を休んできたかいがありました!」

    こずえ「ふわぁー……ねむいのぉー……」ウツラウツラ

    P「(二時間くらいぶっつづけで撮影だもんな……)」

    P「寝てていいぞ、こずえ」

    こずえ「おやすみぃー……」トコトコ

    遊佐ママ「あら、仮眠室もあるんですか?」

    ちひろ「ええ、我が事務所は様々な設備が揃っていまして」

    遊佐ママ「それはすごい……うちのこずえちゃんがより可愛くなるためにヤッターですね……!」

    P「(この人もうアイドルになったらいいんじゃないかなぁ)」

    ちひろ「(アイドルの親は親バカが多いですね……まぁあれだけ可愛ければ仕方ないですけど)」

    120 = 1 :

    遊佐ママ「ああそうだ、うちのこずえちゃんの調子はどうですか?
    あの子は頭はいいですけど、コミュニケーション能力に欠ける部分がありますから……」

    P「いえいえ、他のアイドルとの関係も良好。仕事に関しては11歳とは思えません、ただ……」

    遊佐ママ「ただ?やはり……体力などに問題が?」

    P「それも大丈夫です。あの、一人で着替える事ができないというのは流石に問題があると」

    遊佐ママ「はい?」

    ちひろ「ほら、お母様がお着替えさせてあげているじゃないですか?だからこずえちゃん、一人で着替えられないんですよ」

    遊佐ママ「……えっと、おっしゃる意味が」

    P「あと、あの子は危機感というものを知らなさすぎです。男の私の前で服を脱ごうとしますし、
    着替えを手伝ってもらおうとしたこともあります」

    ちひろ「11歳とはいえ、流石に成長してきているのですから、そのあたりの教育もすこし……」

    遊佐ママ「ほー……なるほど、なるほど」

    P「はい?」

    遊佐ママ「いえいえ、あの、こずえについてお教えしてませんでしたっけ?」

    P「はい?何がですか?」

    遊佐ママ「あの子は天才なんですよ」

    ちひろ「ああ、それはもう確かに」

    P「はい、こずえちゃんは11歳とは思えないポテンシャルです。体力、記憶力、リズム感などどれをとっても一流です」

    遊佐ママ「あの子が初めて自分で着替えたのは1歳の頃です」

    P「えっ?」

    ちひろ「はい?」

    121 = 1 :

    遊佐ママ「3歳の頃にすっかり言葉を理解し、5歳になる頃には自主的に私の仕事を手伝ってくれるようになりました」


    P「えっ?」

    ちひろ「あ、あの……?それって?」

    遊佐ママ「私も最初はとても心配しました。なんせお預かりしているお子さんに何かあったらと思うと。
    しかしこずえの対処は完璧。見ていて惚れ惚れするほどでした」

    P「……」

    ちひろ「……」

    遊佐ママ「あの子は可愛いので変質者に狙われたこともあります。しかし的確にスネを蹴って牽制、
    防犯ブザーを鳴らし一目散にこども110番の家に逃げ込みました。その後犯人はこずえの丁寧な似顔絵によって顔が割れ、逮捕されました」

    P「え、えっと……?」

    ちひろ「もしかして」

    遊佐ママ「ここまで聞けばお察しだと思われますが、こずえは天才です。舌ったらずなのはどちらかと言えば個性ですね。
    あの子は漢字も書けますし算数どころか数学までできます。なんでしたら英語も話せたはずです」

    P「じゃあどういう事ですか?彼女はこの事務所に来てから、自分で着替えようとしないんです」

    ちひろ「もしかして、反抗期のようなものですか……?」

    遊佐ママ「……そういう態度を見せた事はありません。それに」

    P「それに?」

    遊佐ママ「あの子は自分の魅力をわかっています。男性に着替えさせるどころか、体を見せる事さえなかったと記憶しております」

    P「ええ……?」

    ちひろ「Pさんが特別、ってことですか……?」

    遊佐ママ「おそらく」

    P「えっ」

    遊佐ママ「あの子は非常に聡いんです。とにかく大人の考えをすぐに見抜いてしまう。
    一瞬でも邪な考えが頭をよぎれば、その一瞬で値踏みするでしょう」

    P「……」ゴクリ

    遊佐ママ「お話を聞くと……プロデューサーさんに最大の信頼を置いているようですね。
    聞いていても信じられない事ですが、貴方は嘘をつくような人に見えません」

    ちひろ「なんと……」

    122 = 1 :

    ガチャ

    こずえ「ふわぁー……おはなし、おわったー?」

    P「お、こずえ起きたのか」

    こずえ「ううん、ねるよー……」

    P「ええ?じゃあ仮眠室に戻って……」

    こずえ「こっちがいいー……」

    ポスッ

    ちひろ「(ソファにすわるPさんのひざをまくらに……)」

    こずえ「……」スヤー

    遊佐ママ「……あら、寝ちゃいました?」

    P「寝つきの良さも一流ですね」

    遊佐ママ「うーん……ちょっと悔しいですね。こずえの事、ずっと見てきたつもりでしたが……。
    プロデューサーさんの膝を選ぶとは」

    P「えあっ、いや、何かすみません」

    遊佐ママ「いえ、仕方ないんです。最近忙しくて親らしい事もあまりできていないですし……」

    P「そんなことはありません」

    遊佐ママ「えっ?」

    P「普段のこずえちゃんと……今日のこずえちゃんを見て確信しました。この子はとても愛されて育ってきた子です。
    親からも、周囲からも愛され……幸せに育ってきたのがはっきりとわかります」

    遊佐ママ「……」

    P「ですから、貴方は親として誇りを持ってください。こずえちゃんは貴方のおかげで、こんなに立派に育ちましたよ……!!」

    遊佐ママ「……ああ」ホロリ

    ちひろ「(無駄にかっこいいなぁこの人)」

    遊佐ママ「どうしてこずえが、貴方を選んだか……、今、わかったような気がします」

    123 = 1 :

    ――――――


    遊佐ママ「それでは私は帰ります。こずえが起きたら、よろしく言っておいてくださいね」

    P「起こしましょうか?」

    遊佐ママ「いいえ、天使のように眠るその顔を見てたら、起こすなんてとても」

    こずえ「……」スヤー

    P「確かに」ハハ

    遊佐ママ「こずえを、導いてやってくださいね」

    P「必ず!こずちゃんは……私が一生かけてでも幸せにします!!」    ピッ

    ちひろ「Pさんそれじゃあプロポーズですよ」

    P「ええ!?ああ、いや、そんなつもりは!」

    遊佐ママ「わかっていますとも。それじゃあ、今日はありがとうございました」

    P「こちらこそありがとうございました!」



    ――――


    こずえ「おはよー……」

    P「おおこずえ、ナイスタイミング。この後レッスン入ってるが……いけるか?寝起きはちょっと不安な部分が」

    こずえ「だいじょうぶだよー……いってくるねぇー……」

    トコトコ

    ちひろ「あの姿だけ見てると……とても聞いていたような天才には見えませんよね」

    P「まぁ能ある鷹は爪を隠すっていいますし?」

    ちひろ「なるほどぉ……」






    ――


    ピピッ

    『こずちゃんは……私が一生かけてでも幸せにします!!』

    こずえ「……」ニコニコ

    こずえ「げんち、もらったよー……」

    こずえ「しあわせいっぱいもらおー……ぷろでゅーさー……いっしょう、ずっと……」

    こずえ「えへへー……」

    124 = 1 :

    今回はとりあえずここまでです。
    次回4人書いて終わりって感じです。

    126 :


    みんな可愛いなあ

    127 :

    後四人で終わりなんてそんなバカな
    あ、みんな可愛いですぅ

    128 :


    こずえちゃん…恐ろしい子ッ!

    129 :

    森久保どうなんだろ

    130 :

    時子様のおかあちゃん見たい…

    131 :

    さとみんのお母様ってどんな感じだろう?

    132 :

    川島母の関西弁と川島さんの東京弁の応酬が見たい
    それで時々関西弁が漏れる川島さん見たい

    133 :

    まゆは?

    134 :

    >>132
    わかるわ

    わかるで

    135 :

    周子の親はなんか厳しそうなイメージあるな…
    お土産持って行って必死に頭下げなきゃ(使命感)

    136 :

    しぶりんのお母様も蒼の使い手なのだろうか…

    137 :

    紅の使い手かも

    139 :

    しぶりんの母親は輝子だった…?

    140 :

    こずえちゃんが寝てる間にイタズラしたいけど、展開が全然読めない

    141 :

    礼子さんとかのそろそろヤバイ組が見たい
    部屋の空気凄そう

    142 :

    ヤバい組は親が取り持とうとしそう

    143 :

    川島母「今度家にご飯でも食べに来てくださいなぁ」

    こういうことですかわかるわ

    144 :

    母島さんは帰り際に飴ちゃんくれそうだな……w

    145 :

    村上組の組長が頭を下げにきたらPとちっひが硬直しそう

    146 :

    成人してから三者面談なんかあったか?

    147 :

    志乃さんあたりの年齢だと「父は去年、くも膜下出血で・・・」とか言い出しそう

    148 :

    再開します
    今夜もアニメが楽しみです

    149 :

    >>148
    今夜はアニメは・・・

    150 = 1 :

    と、特別番組あるから……
    とりあえず再開、再開します(忘れてた)


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