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    元スレ提督「……転校?」

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    151 = 141 :

    ―――中庭―――

    提督「へぇ、こんなテーブルがあるのか」

    金剛「私も初めて知りましター」

    霧島「知っててここに来たんじゃないんですか……お姉様は」

    金剛「ごめんなさいだヨー……」

    比叡「……」ムスッ

    榛名「比叡お姉様、ほら、笑顔ですよ。笑顔」

    比叡「わかってる……むぅ」

    提督「(ホント、変わった性格の姉妹だな……)」

    提督「(誰に話しかけてみよう?)」

    1.金剛
    2.比叡
    3.榛名
    4.霧島

    >>+2

    153 :

    2

    154 = 141 :

    提督「えーっと、比叡さん」

    比叡「はい?!わ、私ですか!?」

    提督「そ、そうです。その、さっきから気になってたんですけど……なぜ俺を睨みつけてくるんですか?」

    比叡「……気のせいじゃないですか?」プイッ

    提督「気のせいじゃないと思うんだけどな……」

    比叡「被害妄想が激しい方ですね」

    提督「……むぅ」

    榛名「あの、提督さん……その、察してあげてください」

    提督「まぁ、なんとなくわかるんですけど……」ジッ

    金剛「ンー?どうしたノ?提督」

    提督「……なんでもない」

    155 = 141 :

    提督「(うーん、どうすればいいかな……)」

    提督「そうそう。比叡さん」

    比叡「なんですか?」

    提督「金剛ってアメリカではハンバーガーばっかり食べてたんですけど、今はどうなんです?」

    金剛「ちょ、提督ゥ」

    比叡「お姉様!そんな食生活をしていらっしゃったんですか?!」

    金剛「あ、あははー……まぁネー……」

    比叡「そんなのいけません!今日から夕食は体にいいものを……豆腐料理……野菜中心……」

    金剛「オウ……ギブミービーフ……」

    比叡「ダメです」

    金剛「ウー!提督の馬鹿ァー!」

    提督「ご、ごめん」

    156 = 141 :

    金剛「ウー……あ、提督ゥ」

    提督「何?」

    金剛「今日の夜、提督の部屋に行ってイイ?」

    提督「」ブッ

    比叡「」ゴフッ

    榛名「お姉様……大胆過ぎます……」

    霧島「お姉様!それは許しませんよ!」

    金剛「えっ、えっ?何か変なトコあったかナ?」

    提督「まさかの無自覚……」

    157 = 141 :

    金剛「提督の部屋に、アルバム見に行くだけだヨー?」

    提督「ああ、そういう……」

    榛名「それを口実に……ふふふ」ホワンホワン

    比叡「お姉様!行っちゃダメです!ダメえええええ!!!」

    霧島「みんな落ち着いてください……」

    金剛「それじゃあ、今日の夜は部屋で待っててネ♪提督」

    提督「わ、わかった」

    比叡「ダメですうううううううう!!!」


    提督「……あれ、なんか忘れてるような……」

    158 = 141 :

    ―――夜 提督の部屋―――

    文月「……」

    五十鈴「……」

    金剛「……」


    提督「……なんだこの状況……」


    提督以外『こっちのセリフよ(です)(デース)』

    159 = 141 :

    五十鈴「なんで一人増えてるの?ねぇ」

    提督「なんでだろうな……」

    文月「っていうか、金剛姉だ~久しぶり~♪」

    金剛「フミヅキじゃないですカー!久しぶりデース!」

    五十鈴「またあんたの知り合いなの?」

    提督「幼馴染だ」

    五十鈴「ふーん……へぇ……」

    金剛「えーっと、その人ハ?提督」

    提督「クラスメイトだけど……」

    五十鈴「五十鈴よ。よろしく」

    金剛「イスズ、ですカ。よろしくデース」

    文月「というか~。なんで五十鈴さんが~?」

    五十鈴「……別に。気まぐれよ」

    文月「ふ~ん……」

    160 = 141 :

    提督「あ、あの……飲み物、持ってくるな……」

    金剛「コーラがいいデース!」

    文月「私はオレンジジュース~」

    五十鈴「……なんでもいいわ。できるならお茶がいいけど」

    提督「……了解」

    五十鈴「……」ジロジロ

    文月「……」ニコニコ

    金剛「?」

    提督「……(どうしようコレ)」

    161 = 141 :

    金剛「そういえばフミヅキはわかりますガー……イスズは提督とどんな関係なんですカー?」

    五十鈴「わ、私はだから、クラスメイトだって」

    文月「ただのクラスメイトが部屋に来るなんて……怪しいな~」

    五十鈴「昨日引越しの手伝いをして、まだ何か手伝う事があるかと思ってここに来たの。そういえば金剛さん、金剛さんは転校生なのよね?」

    金剛「そうですケド」

    五十鈴「引越しの準備とかしないでいいのかしら」

    金剛「妹達がやってくれるそうなのデ、任せてマース」

    五十鈴「そうなの。いい妹さん達ね」

    金剛「そうですネー。そうだフミヅキ」

    文月「な~に~?」

    金剛「先ほど、お友達が探していましたヨ?」

    文月「……いつもの事だから大丈夫~」

    金剛「あまり友達に心配をかけたらいけませんヨ」

    文月「わかってるよ~」

    提督以外『……』ゴゴゴゴゴ

    162 = 141 :

    提督「……どうするかこれ」

    ピンポーン

    五十鈴「まだ誰か来るの?!」

    金剛「どれだけ呼んだんですカー」

    文月「お兄ちゃんの浮気者~」

    提督「いや?!俺は呼んだ覚えはないぞ?!」

    提督「(一体誰が……?)」


    クラスメイトが呼びに来なかったのは?

    1.金剛
    2.文月
    3.五十鈴

    >>+3

    165 :

    166 = 141 :

    提督「はいはい、どちら様……」

    榛名「こんばんは。提督さん」

    菊月「……こんばんは」

    提督「あ、えーっと。榛名さん?それに……」

    菊月「菊月だ。文月はいるか?」

    榛名「私は金剛お姉様をお願いします」

    提督「え?ああ、わかった」

    167 = 141 :

    提督「金剛、榛名さんが呼んでるぞ」

    金剛「え?なんだロー……」

    提督「あと、文月は菊月?って子が」

    文月「げっ……」

    提督「げっ、てお前……」

    文月「い、いないって事には~」

    提督「しない」

    文月「お兄ちゃんの意地悪~……」

    提督「ほらほら、待ってるんだから早く行けって」

    文月「は~い……」

    168 = 141 :

    榛名「お姉様。お楽しみのところ申し訳ないのですが、部屋に戻っていただけないでしょうか?」

    金剛「え?なんデ?」

    榛名「あの、比叡お姉様が……」

    金剛「……うーん、わかったヨ」

    菊月「見つけたぞ文月……」

    文月「あ、あはは~」

    菊月「今日は大掃除の日のはずだろう。さ、行くぞ」グイッ

    文月「や~だ~……」ズルズル

    提督「……」

    五十鈴「……で、何のために来たの?あの二人は」

    提督「さぁ……」

    169 = 141 :

    提督「それよりもさ。五十鈴」

    五十鈴「何?」

    提督「なんでお前は……そんなに俺の事を気にかけるんだ?」

    五十鈴「は?……気にかけてなんかないわよ」

    提督「そっか」

    五十鈴「……気にかけてなんかない。あたしは監視してるだけ」

    提督「監視?」

    五十鈴「そう。あんたがあんたの父親みたいにならないように、あたしは監視しなくちゃいけないの」

    提督「……」

    五十鈴「べ、別にあんたの事が気になってるわけじゃないんだからね!勘違いしないでよね!」

    提督「お、おう……」

    五十鈴「そんじゃ、あたしも帰るから」

    提督「えっ」

    170 = 141 :

    五十鈴「それじゃ」

    提督「いや待てよ。だったらお前も何のためにここに来たって話になるだろ?!」

    五十鈴「若い男子と女の子が二人きり、なんて怪しまない方がおかしいと思わない?」

    提督「そりゃそうだが……文月だぞ?」

    五十鈴「あんたは文月さんをよく知ってるかもだけど、あたしは文月さんの事も、あんたの事もよく知らないから」

    提督「ぐむ、そりゃそうか……」

    五十鈴「……ま、あんたはそんな事しないでしょうけどね。一応、よ。一応」

    提督「まだまだ信頼されるには程遠いって事か?」

    五十鈴「そーゆーこと」

    提督「……わかったよ。お前の信頼を得るために、これからも頑張ることにするよ」

    五十鈴「ふふっ、頑張りなさいな。それじゃ」

    提督「ああ、また明日」

    171 = 141 :

    ―――翌日―――

    提督「おはよう」

    利根「おはよう。提督。昨夜はお楽しみだったそうだな!」

    五十鈴「はぁ?!あんたは何を言ってるのよこの馬鹿!」

    利根「んなっ、なんだと!!」

    「はわわ……」

    加賀「落ち着いてください」ゴゴゴゴゴ

    利根「ひぃ、加賀!その顔をやめるのじゃ!」

    五十鈴「ご、ごめん」

    加賀「全く……」

    提督「騒がしいなぁ……」

    「おい!大変だ!」

    提督「またお前か」

    「扱い酷くない?!」

    172 = 141 :

    五十鈴「だって、ねぇ?」

    利根「もうレギュラーメンバーでいいのではないだろうか」

    加賀「作者が加えたくないそうですよ」

    「め、メタな発言はやめた方が……」

    加賀「名前をいちいち考えるのも面倒なようですし」

    利根「もういっそ安藤でいいのではないだろうか」

    五十鈴「そうね、もういいわ。で、どうしたの安藤?」

    安藤「もういいよ……それより、落ちてくるらしいぞ?」

    提督「落ちる?」

    安藤「ああ」

    五十鈴「ふーん、珍しいことが続くわね」

    提督「あの、落ちるって?」

    利根「そうか。お主はまだ来たばかりだから【落ちる】の意味を知らなかったのか」

    173 = 141 :

    「お、【落ちる】っていうのは……その、クラス落ちの事です」

    提督「クラス落ち……つまり下のクラスに?」

    利根「そう。何らかの理由があったりするがの」

    安藤「ああ、なんでも不良生徒がEから落ちてくるとか……」

    利根「不良、か」

    「はわわ、怖いのです……」

    五十鈴「迷惑なものよね、変な子はみーんなFクラスに押し付けられるって」

    利根「その変な子の中に我々も入っているのだが」

    五十鈴「……」

    174 = 141 :

    安藤「お、俺あんま関わらないようにするから、お前らも気をつけろよ!」

    五十鈴「あんたに言われなくてもわかってるわよ」

    利根「それに吾輩達はある程度自衛手段はあるからな」

    「む、むしろ提督さんや安藤さんの方が心配です……」

    提督「まぁ、うん……情けない話だけどね」

    加賀「いざとなれば私達が守ってあげますから」

    提督「あはは……よ、よろしくお願いします」

    安藤「なんだよモテモテじゃねーか。このハーレム」

    提督「そんなんじゃないよ……」

    安藤「そろそろHR始まるな。じゃな!」

    提督「おう、それじゃあな。安藤」

    175 = 141 :

    提督「しかし、不良ねぇ……」

    利根「どうした?」

    提督「いや、あんまいいイメージがないんだ。俺、不良に」

    「あの……どうしてかお聞きしても?」

    提督「実は親のことで、どうも喧嘩が強いとかイメージがついちゃったみたいでね」

    提督「たまにボコボコにされてれてたりしたもんだ」

    利根「そうであったのか……」

    提督「でもまぁ、そのお陰か耐性は高いからさ。いざとなったらみんなを身を挺してでも守るよ」

    「はわわ、私達は大丈夫ですよ?」

    提督「いいの。俺にできるのはそれぐらいなんだからさ」

    五十鈴「……はぁ。あんたって奴は……」

    先生「おーい!HRを始めるぞー!」

    提督「じゃあ座ろっか」

    利根「うむ、そうじゃの」

    176 = 141 :

    先生「えー。今日はみんなも知ってると思うが、このFにクラス落ちが出た」

    安藤「せんせー!男子ですか!女子ですか!」

    先生「……まぁ、艦娘だ」

    安藤「ひゃっほー!」

    提督「(アイツ、相手が不良って事を忘れてないだろうか)」

    先生「とりあえず入ってこい」

    天龍「……ふん」

    提督「(が、眼帯……)」

    「はわわ……怖そうなのです……」

    先生「自己紹介をお願いしてもいいかな」

    天龍「……天龍だ。俺には干渉するなよ」

    クラス内『……』

    提督「(なんかヤバイ子が来ちゃったな……)」

    177 = 141 :

    とりあえず今日はここまでで。
    明日も更新できそうなので、同じ時間ぐらいに更新したいと思います。

    とあるモノの説明まで行かなかったので、明日こそはそこまで行きたいなと。

    それではここまで読んでくださった方々、ありがとうございました!

    178 :

    おつー。天龍ちゃん来たか。これは中二病ですわ

    179 :

    金剛さすがイギリス出身。
    アメリカのハンバーガー(=日本人基準だとひどい味)を主食に出来るとは。

    180 :

    おつおつ
    イギリス生まれの金剛とアメリカで会ってるのは勘違いなのかそれともわざとなのか

    181 :

    天龍さん…龍田さん出た時から来るんじゃないかと期待してた!!

    182 :

    >>180 作者のtwitter見てたら勘違いしてたってツイートがあったよん

    183 :

    こんばんは。
    金剛ちゃんは勘違いしてました、ホント申し訳ない……

    イギリスで生まれる→アメリカで実験→実験中に提督と会う

    みたいな感じで解釈していただけるとありがたいです。

    184 = 183 :

    ―――HR終了後―――

    五十鈴「……ねぇ」

    提督「なんだ?」

    五十鈴「どう思う、アレ」


    天龍「……」

    安藤「な、なぁ天龍さん、趣味とかって」

    天龍「もう俺には近づくなと言ったはずだが」

    安藤「そ、そうだけどさ、ほら」

    天龍「うるせぇ」

    安藤「……」


    提督「正直、不良と言うよりは俺には厨二病にしか見えないんだよなぁ。眼帯といい……」

    五十鈴「でも、とある男子をボコボコにしたのは確かのようよ。銃とかはもちろん無しで」

    提督「じゃあただの厨二病ではないということか」

    五十鈴「そう見たいね」

    185 = 183 :

    天龍「……」

    提督「……俺は宣言通り、あんま関わらないようにするよ」

    五十鈴「それが懸命ね……あれ、利根は?」


    利根「おい、お主!」

    天龍「……ああ?」

    利根「吾輩は利根だ!よろしく頼むぞ!」

    天龍「……なんでよろしくされなくちゃいけないんだよ」

    利根「む?同じクラスなのだから、仲良くするのは当然であろう!」

    天龍「同じクラスだから仲良くしなくちゃいけないなんてルールはどこにも存在しねぇけどな」


    五十鈴「……何やってんのよあのバカ……」

    提督「俺は何も見てない、見てないぞ」

    186 = 183 :

    利根「さ、吾輩がFクラスのみんなを紹介してやろう!」

    天龍「いらねぇよそんなもん」ガタッ

    利根「ど、どこへ行くのだ!」

    天龍「どこでもいいだろ。お前には関係ない」

    利根「これから授業があるのだぞ!」

    天龍「知らね。それじゃあな」スタスタ

    利根「お、おい天龍!」


    提督「……行ったな」

    五十鈴「行ったわね」

    「行ったのです」

    五十鈴「電、あんた今までどこに……」

    「つ、机の下に隠れてたのです……」

    187 = 183 :

    利根「むぅ、付き合いの悪い奴じゃの」

    五十鈴「当たり前でしょ。不良、なんだから」

    利根「吾輩にはそうは見えなかったのだ」

    提督「と、いうと?」

    利根「なんというか……無理をしている感じがしたのだ」

    五十鈴「……は?やっぱあんた頭のネジがどっか飛んでんじゃないの?」

    利根「何を?!」

    五十鈴「あんたにわかるんならあたし達にもわかるわよ。ねぇ、電?」

    「わ、私は……えっと……その」

    提督「はいはい、喧嘩はやめやめ。そろそろ授業が始まるぞ」

    利根「後で覚えておれよ五十鈴……」

    五十鈴「どうせあんたが覚えてないんだから意味ないわよ」

    利根「……」

    188 = 183 :

    ―――授業中―――

    提督「(なぁ、利根)」

    利根「(む?なんじゃ?)」

    提督「(さっきの天龍が無理をしているって……どういう事だ?)」

    利根「(吾輩の感覚だからわかりにくいかもしれないが……話をしていてな、どうも変なんじゃ)」

    提督「(変?って)」

    利根「(うーん、嫌そうなんじゃが、嫌じゃなさそうというか……)」

    提督「(……)」

    利根「(そんな顔をしないで欲しいの。吾輩の感覚なんじゃから)」

    利根「(とにかく……わざとあんな風に振舞っている、そう思ったのじゃ)」

    提督「(……うーん)」

    利根「(そろそろ真面目に授業を受けるとするかの)」

    提督「(そうだな……)」

    189 = 183 :

    ―――昼休み―――

    提督「……」ガタッ

    五十鈴「あら?一緒に食べるんじゃないの?」

    提督「今日は文月と約束しててな」

    五十鈴「……ふーん、そうなの」ジトーッ

    提督「……わかったよ。明日はここで食うからさ」

    五十鈴「別に好きにすればいいじゃない。ふんだ」


    利根「……わかりやすいのぉ」

    「なの?」

    利根「電には、まだ早いかのぉ」

    「です?」

    190 = 183 :

    ―――E-2クラス―――

    提督「文月ー?」

    文月「あ、お兄ちゃん~」

    クラス内『ザワッ……』

    提督「……?」

    文月「約束、守ってくれたんだね~」

    提督「そりゃあな」

    文月「それじゃ中庭に行こっか~。お話したいことがあるんだ~」

    提督「お、おう」

    文月「あ、でもその前に~……一人、友達を連れてきたいんだけどいいかな~?」

    提督「構わないぞ」

    文月「それじゃあ、ちょっと待ってて~」

    191 = 183 :

    ―――中庭―――

    皐月「皐月だよっ、よろしくね。提督さん。文月から話はよく聞いてる」

    提督「よろしくな。って、話って何の?!」

    皐月「うーん、なんだっけ。お兄ちゃんがどれだけカッコイ」

    文月「わー!わー!」

    皐月「……どうしてここでは恥ずかしがるんだい?」

    文月「そ、それは、本人がいるから~……」

    提督「?」

    皐月「……まぁ、ボクには関係ないけどさ。今回は別の話だし」

    文月「そ、そうだよ皐月~」

    192 = 183 :

    皐月「えーっと、提督さん」

    提督「なんだい?」

    皐月「提督さんのクラスに、天龍さんが行かなかったかな?」

    提督「……うん、来たけども」

    皐月「それについてね……ちょっと」

    提督「?」

    皐月「天龍さんがなんでFに落ちたのか、知ってるかい?」

    提督「……いや、わからないな。喧嘩とか?」

    皐月「うん、そうだよ。喧嘩、なんだけど……」

    193 = 183 :

    皐月「……それ、ボクのせいなんだ」

    提督「どういう事だ?」

    皐月「ボク、ある男子からストーカー紛いの事をされてたんだ」

    皐月「で、その日も一人で寮まで下校してたら……案の定ストーカーされて」

    皐月「しかもその時は、襲われそうになったんだ」

    提督「……もしかして」

    皐月「うん、その時に助けてくれたのが天龍さんなんだ」

    提督「なるほどな……いや、なら事情を説明すれば」

    皐月「……学園の先生方にも説明したんだけど……けど」

    提督「けど?」

    皐月「……受け入れて、もらえなくて」

    提督「……何?」

    194 = 183 :

    皐月「そのストーカーに、天龍さんが一方的に殴りかかったって、事になってて」

    皐月「そのせいで、天龍さんが、Fクラスに、落ちて」

    皐月「ボク、どうしたらいいか、わかんなくて。頑張ったんだけど、結局ダメで」

    皐月「天龍さんは別に構わないって言うし、だけど、ボクは」

    文月「皐月、落ち着いて~。ほら、ハンカチ」

    皐月「うん、ありがと。文月」

    提督「(……どういう事だ?)」

    提督「(艦娘はある程度は自衛手段は持っているから、ってか?)」

    提督「(身を守れないのは自分が悪い、ってか?)」

    提督「(それとも……金、とかか?)」

    提督「……ふざけんな」

    皐月「えっ?」

    195 = 183 :

    提督「文月、皐月、ごめん。行くところが出来た」

    文月「えっ、えっ、お兄ちゃん?!」

    提督「……また、付き合ってやるから。今はごめんな」

    文月「……うん、わかった」

    提督「それじゃ、また一緒に昼飯、食えたら食おうな。皐月」

    皐月「……うん、ありがと、【兄さん】」

    提督「っ?!」

    文月「ちょ、皐月~!?」

    皐月「ふふふっ、文月の兄なら、ボクにとっても……兄、だよね」

    文月「私のアイデンティティ~!」

    提督「……そ、それじゃ、行ってくるから」

    皐月「よろしくね。兄さん♪」

    196 = 183 :

    ―――校長室―――

    提督「失礼します!」

    校長「はっはっは!君か!よく来たな!」

    提督「……あの、なんでそんなにテンションが高いんですか?」

    校長「私も君に話したい事があってな。ちょうど君の場所へ向かおうと思っていたのだ」

    提督「そうですか。では、校長先生からどうぞ」

    校長「ふむ……天龍君の件だ」

    提督「!」

    校長「もしかして君も、そうなのかい?」

    提督「……はい」

    197 = 183 :

    校長「君も話は聞いているかな?」

    提督「ええ、一応、皐月……さんから」

    校長「ふむ、なら話は早い。実はな、あの件、どうも先生のうちの一人が賄賂を受け取っていたらしい」

    提督「……やはり、ですか」

    校長「ああ。私がいない隙を見計らって受け取っていたらしい」

    校長「それでな、君に頼みたい事がある」

    提督「なんですか?」

    校長「知っての通り、この学園は実力主義だ」

    提督「はい。それはこのクラス制度で嫌というほど知りました」

    198 = 183 :

    校長「先生の方は私がどうにかする……だから」

    校長「君は、生徒の方を懲らしめてやって欲しい」

    提督「……どういう事でしょうか」

    校長「近々、合同演習がある事を知っているね?」

    提督「はい。それが何か?」

    校長「そこで、天龍君と一緒にその生徒を負かしてやって欲しいのだ」

    提督「……それによって、何が起きるんでしょう」

    校長「……私の責任とはいえ、一度Fに落としてしまった天龍君を何も無しにEに戻すことはできない」

    提督「実力主義だからですか」

    校長「そうだ。天龍君が勝つことで、もう一度彼女はEクラスに戻る事ができる」

    校長「更に、演習で下のクラスに負けるということはクラス内でも悪いレッテルが貼られる行為なんだ」

    提督「なんとなくは、わかります」

    199 = 183 :

    提督「ですが、それでは根本的な解決にはならないのでは……?」

    校長「いや、まぁ、そうなんだが、そこは問題ないというか、うーん」

    提督「?」

    校長「とにかく、私のお願いを受けてくれるのか?提督君」

    提督「……俺でいいんですか?」

    校長「何を言っているんだ。君だから頼んでいるんだよ」

    提督「……わかりました。俺でいいなら」

    校長「頼んだよ。君」

    提督「はい、では失礼します」スタスタ



    200 = 183 :

    ちょっと頭が回らないので今日はここまで。
    読んでくださった方々、ありがとうございました。

    ……いい加減、猫はオフラインになってくれませんかね。


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