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    元スレ咲「京ちゃん……」京太郎「……」

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    タグ : - 京太郎 + - + 追加: タグについて ※前スレ・次スレは、スレ番号だけ登録。駄スレにはタグつけず、スレ評価を。荒らしタグにはタグで対抗せず、タグ減点を。
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    1 :

    インターハイ決勝戦。今でも思い出すあの熱気。

    「清澄高校の宮永選手、白糸台の大星選手から大明槓の責任払いでの数え役満で逆転! ついに全国の頂点となる高校が決まりました!」

    優勝が決まった瞬間の皆の表情。茫然自失として、けれど次には喜びを爆発させて。
    部長に至っては泣いてしまう始末。

    三年間の努力が報われたのだから、それも仕方ないけれど。

    その時の俺は何故か喜べなかった。

    普通ならはしゃいでもおかしくなかったのに。

    ただ皆が遠い所に行ってしまうと思っていたのかもしれない。

    雑用でしか役に立たない我が身が怨めしかった。

    今は、周囲から持て囃されるだろうけど、やがて、俺が何故居るのかという話題に変わるだろう。

    得てしてマスコミはゴシップが好きなのだ。

    俺が居る事で皆に迷惑がかかるかもしれない。

    俺が金魚のフン、あるいは小判鮫と呼ばれる事は想像に難くない。

    そのせいで皆に心労を与えたくはない。

    だから、俺は決意した。

    ――離れよう。

    麻雀から。


    SSWiki :http://ss.vip2ch.com/jmp/1351913668

    2 = 1 :

    「ふぅ……」

    ペンを手に取りながら深い溜め息を吐く。
    手元には一枚の書類がある。

    ――退部届。

    そう、俺は麻雀部をやめる。

    何故かと問われると返答に窮する。

    麻雀が嫌いになったわけではないし、皆からいじめられたわけでもない。

    雑用生活に関しては、ほぼ押しつけられてはいたが、自分から望んでやっていた部分は確かにあった。

    俺が雑用をする事で、皆の負担を減らしたかったのは確かなのだから。

    しかし、全国優勝した事で、それも許される事ではなくなった。

    並ある名門や強豪を押さえての優勝。
    そのネームバリューは、おそらく俺が思っている以上に重いだろう。

    全国で優勝する高校に雑用しか出来ない部員がいる。

    それはきっとネットで叩かれる、あるいは陰で良くない噂をされる事につながる。

    しかもマネージャーではなく普通の部員。
    下衆な考えかたをするやつからしたら、体でたらしこんだ、などと思うはず。

    だから俺は自ら辞める。

    皆の重荷にならないために。

    5 :

    こんな展開を待ち望んでいた。支援する

    6 :

    何コレ面白そう

    7 :

    鹿児島スレみたいにはなりませんように(震え声)

    8 :

    都落ち回避か…賢明だが燃え尽き症候群になりそうだし、上手くいくかな

    9 :

    清澄高校二年須賀京太郎にはガッカリしたのでこれには期待している

    10 = 1 :

    退部届を見る。

    この紙を提出すると、俺は麻雀部からいなくなってしまう。

    ただの紙切れ。されど今後を左右する大事な一枚。

    ふと、全国大会から帰ってきた日の事が浮かび上がった。

    ――――――――――

    全国大会が終わり、長野に帰還し、バスで学校に帰る。

    すると垂れ幕で「祝・清澄高校麻雀部インターハイ優勝」という文字が見えた。

    こうして見ることでようやく優勝したのだという実感が沸いてきた。

    学校には在校生だけでなく、OB・OGや父兄、さらには地域の住民も含め、溢れんばかりの人が俺達の帰りを待っていた。

    咲や部長は笑顔に涙を浮かべていた。

    部長は普段の態度とは裏腹に、こういうものに弱いらしく。

    普段の仕返しにからかってやろうとも思ったが。

    「……」

    無言で感慨深げに外を見つめる部長の横顔に、俺のそんな悪戯心など吹き飛んでしまった。

    バスから降りると人が集まってきた。

    その後、サプライズとして咲の父親や和の父親が登場した。

    咲の父親なんかは号泣しながら周りに娘自慢をしていて、咲を真っ赤にさせていた。
    和の父親は壮絶な仏頂面ではあったものの、娘が近づくとわずかに顔をほころばせていた。

    部員もお疲れだという事で、一旦解散になった。

    皆、それぞれの親と帰っていった。

    つもる話もあるだろう。

    俺は一人で帰ることにした。

    ――――――――――

    もしあの時、一人で帰らなければ、俺は退部を決意しなかったかもしれない。

    11 = 1 :

    一人で帰る所まで回想していた所で、ハッと我に帰る。

    辺りを見まわすと、もう夕暮れ時になっていた。

    生徒も部活動に精進する生徒のみ、ほとんどは下校していた。

    退部届は必要事項は記入済みだった。

    書き終えた事だし、部長に提出しなければ。

    教室から部室に向かう。

    本来退部届は顧問に提出するものなのだが。

    麻雀部の顧問は名前だけのお飾り。仕事も早めに切り上げるタイプだ。給料泥棒の可能性が……?

    とにもかくにもうちの麻雀部では書類関係は部長に提出する事になっている。

    すでに引き継ぎは終えたので、部長はまこさんである。

    部ちょ――紛らわしいので久さんと呼ぶ――はすでに引退し、受験生になっているのだが、毎日部室に顔を出している。

    そんな調子で受験は大丈夫か?
    と問いたい所だが、言った所で、大丈夫だ問題ないとでも返るのが見えるので、スルーしておく。

    部室に向かう足取りは重い。

    退部届なんて代物を出すのだから、当然だが。

    13 = 1 :

    部室に入ると、中には部長とタコス、それにやはり久さん(就寝中のようだ)が居た。
    咲や和はまだ来てないようだ。

    「まこさん、ちょっといいですか?」
    「おう、なんじゃ?」
    「実はこれを……」

    そういって退部届けを渡す。

    「なっ……! わりゃあ、本気か?」
    「……はい」
    「……」

    重い空気が包み込む。

    「……まぁ、京太郎が決めた事じゃ。わしは止めはせんが……」

    まこさんが顔を別の方向に向けたのでつられて顔を向けると。

    顔を青くしたタコス――優希が居た。

    「おい……犬……」

    その声は腹から響くような声で。
    あ、これすごく怒ってるよな、と他人事のように思った。

    「退部ってどういうことなんだじぇ!?」
    鼓膜が破けるような声で叫ぶ優希。
    その大声で、久さんも目を覚ます。

    「うるさいじゃないの……って、須賀君? どうしたの? そんなアバターみたいな顔色して」

    「何がアバターですか」

    思わず突っ込んでしまう。

    14 :

    一人で帰る途中に何かあったのかな

    15 :

    実際京太郎の立場になったら外部の声云々以前に退部考えちゃうだろうなぁ。
    全国大会優勝面子の中に弱小の男一人とか無理。

    16 :

    確かに退部しようと思うよな、雑用だって来年にはたくさん1年生入ってくるだろうから
    京太郎の必要性も下がって行ってしまうし……

    17 :

    まあ弱小というか初心者は居づらいよな
    ただの読者好きな幼馴染が実はめちゃくちゃ強かったとかやってられないよ

    18 = 14 :

    まあ問題になってからだとメンタル弱い人なら自殺もありうる境遇になりえないからね

    19 = 4 :

    この後どうなるんだろうね…

    確かに全国優勝した面子の中に初心者はとても居づらいな…

    20 = 17 :

    実際どっかの京ちゃんは死にかけたんだよなぁ・・・(遠い目)

    21 = 4 :

    この京太郎も某都落ちや某鹿児島スレみたいになるのかな…
    スレタイからは想像できないけど

    22 = 1 :

    「ふーん……退部届……ね」

    真剣な表情で届を見る久さん。

    「なんで辞めるのか……私はもうほとんど関係ないけれど、理由教えてくれる?」

    「そうじゃな。わしも気になるのう」

    「さっさと吐くんだじぇ!」

    辞める理由、か。教えるべきか。

    ……いや、秘密にしておこう。

    皆に余計な心配をかけるわけにはいかない。

    「すみません。ちょっと……言えないです」

    「……そう。私が雑用ばかり押し付けちゃったから嫌になったのかしら?」

    「い、いえ! あれは俺が望んでやってましたし。……だからそんな気にする必要はないですよ」

    「そうなの? よかった……」

    案外気にしていたようだ。そんな風には見えなかった、なんて言ったら怒られるだろうか。

    「まぁ、すぐには受理せんからゆっくり考えときんさい」

    まこさんが我が子を見守る母のように言う。

    「はい。それじゃあ失礼します」

    「またのう」

    「おい、犬! 明日も来るんだじょ!」

    「ははは、それはどうかな?」

    「なんだと!」

    表面上いつものように振る舞いながら退室し、家に帰る。


    ――――――――――
    あいつらを守るには俺が犠牲になればいい。

    そうすれば、あいつらは幸せな日々を送れるんだ。

    それに俺には時間が……。そう、時間がないんだ……

    ――――――――――

    続く?

    23 = 4 :

    時間がないって引っ越すのかな?

    24 = 14 :

    時間がないは引越しか病かな・・・

    25 = 1 :

    なおイッチはちょくちょくトリを入れ忘れる模様

    とりあえず短いけれど今日はここまで。

    (鹿児島や白糸台が気になりすぎるとか言えない)


    期待に添えられるかわからないけれど、がんばりますんで。

    リクエストあれば適当になんか書きますーぅ

    26 = 14 :

    中学咲ちゃんが中学京ちゃんと出会う話

    27 = 4 :

    そういえば京太郎が余命宣告されたようなSSって有ったかな?

    28 :

    京太郎死なないで…
    鬱展開は白糸台だけで勘弁な!

    29 = 4 :

    なお鬱展開は白糸台以外にもある模様

    30 = 14 :

    昨日パニキが以前の咲ちゃん輪姦され昏睡、京太郎復讐鬼化ネタの派生で
    咲ちゃん救出ケンカがあったくらいが救いのパニキする

    31 = 17 :

    >>27
    昔どっかに余命3ヶ月?で辞めるSSあった気がする

    途中で終わってて残念だったが

    32 = 15 :

    一人で帰ったことと時間がないことは関係しているのだろうか。
    引越しなら時間関係なく自動的に退部するから懸念は消えるからおかしい。
    病気の場合は一人で帰らなかった場合退部回避できたというのがわからんし。
    熱心なファンから脅迫でも受けたんだろうか?

    33 = 4 :

    >>31
    探してみます

    34 = 17 :

    >>32
    一人の時に何かあったんだろうなぁ・・・
    とりあえず鬱はもう鹿児島と白糸台だけで勘弁して頂きたい

    こういう言い方したらイッチ書きにくくなるかな?

    35 :

    鬱SSは京太郎スレの裏名物みたいなものだから問題ないよね(ニッコリ)

    36 :

    >>35
    裏どころか独壇場じゃないですかー

    37 :

    深夜はぐう畜三銃士の調子がすこぶる良かったからね

    38 :

    余命のSSは今ハーメルンにあるで。

    39 :

    >>37
    借金 白糸台 鹿児島……あと一個何処だ?

    40 :

    >>39
    麻雀を教わりに行って鬱耐性を身につけるスレがあってな

    41 = 17 :

    >>40
    え?
    あのスレ鬱展開あるの⁉

    42 = 14 :

    >>41
    白糸台から暖簾分けして匹敵するレベル

    43 = 1 :

    ん?ガチ鬱がいいのかな?ニッコリ



    >>26

    りょーかい。0時に小ネタ行くで

    44 :

    他スレの話はスレチだからやめよう!

    45 :

    ガチ鬱入れるなら前もって撤退したいから注意書き頼む

    46 = 1 :

    >>45

    おーけーおーけー

    つってもイッチ的鬱はせいぜい死別くらいやから……

    入水とかビデオレターとか腹パンとかはやらんで

    47 :

    過程(入水)を吹き飛ばし結果(死別)だけを残す
    なるほど、犯人はワカメですね

    48 :

    ~京太郎と咲の出会い編~

    4月。新たな出会いの季節。新たな環境に変わる月。

    俺こと、須賀京太郎は今年から中学一年生。
    小学校とは違う奴との出会いの予感に、ワクをムネムネさせていた。

    ん? 何か間違ってる?

    ――――――――――

    学校に到着し、玄関入ってすぐの掲示板に張られたクラス表の所へ向かう。

    人混みが出来ていて、表が見える所まで行くには少し苦労したがなんとか見ることが出来た。

    どうやらAのようだ

    ピョン、ゴンッ

    「いてっ」

    何か、固いものが跳ねて顎に直撃した。痛い。

    跳ねて来た方向を見ると、頭を抱えてうずくまる少女が居た。

    ――――――――――

    「ごめんなさい!」

    その少女はこちらを見るなり全力で頭を下げてくる。

    「いや、悪気はなかっただろうから怒ってねぇよ。そっちこそ、大丈夫か?」

    あれほど派手に激突したのだから、大丈夫なはずはないけれど。

    「ぜっ、絶対大丈夫だよ!」

    ……カードキャプターさくら?

    絶対大丈夫といいながら、その目には涙が浮かんでた。大丈夫ちゃうやん。

    「涙目で言っても説得力ないぞ。ほら、いたいのいたいのとんでけー」

    そういいながら、頭を撫でる。初対面の少女にやるのはちょっとフレンドリーすぎるかもしれないが。
    でも泣きそうになってるし。相当痛かったんだな。

    49 = 1 :

    下げてた

    50 = 1 :

    「な、な、何するの!?」

    頭をなでたらその少女Aは顔を真っ赤にして慌てふためいた。

    「いやー、結構いい音したし、痛いかなーと思って」

    実際俺も痛かった。

    「あ、ぅ……」

    みるみる縮こまる少女A。小動物みたいで可愛い

    「まぁ、ここでぶつかったのも何かの縁だ。俺の名前は須賀京太郎ってんだ、よろしくな」

    「えっ……と、私は宮永咲っていいます……。よろしくお願いします……っ」

    ふんふむ。いい名前だな。可愛いな」

    「ふぇ!?」

    いかん、声に出てたか。
    顔がゆでダコもかくやといわんばかりに真っ赤になった。

    「宮永さんのクラスは……っと、Aか。俺と同じだな!」

    「そ、そうだね」

    なんとなく。そう、本当になんとなくだが。
    この子とは長い付き合いになる。そんな予感がした。




    カンッ


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