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元スレ勇者「ハーレム言うなって言ってるじゃないですか」盗賊「……3、だよ……」
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――――――――――
勇者『きっときっと……父さんは。大丈夫だよ』
勇者『……父さんがしんだなんて、ぜったいうそだ』
戦士『ゆうしゃっ、ごべんっ、あたしっ、あたしっ……!!!!うあぁぁっ!!うあぁぁぁん!!!!』ポロポロ
勇者『……………………ありがとう……』ギュゥゥ
――――――――――
戦士(アタシは、アタシは…………どんだけ)
――――――――――
勇者『ああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!』
勇者『うがあああああああっっ!!!!!!!!あああああああああああああああ!!!!!!』
勇者『あああああああ!!あがぁっ!!うああああああああああっ!!!!!!うあああああああ!!!!!』
――――――――――
カンダタ「この女も!!お前も!!」
カンダタ「雑魚で!!!役立たずで!!!!」
カンダタ「何にもできねえ、口だけの正義の味方だ!!!!!」
戦士「……」
―――アタシは、どんだけ……弱いんだ
勇者『きっときっと……父さんは。大丈夫だよ』
勇者『……父さんがしんだなんて、ぜったいうそだ』
戦士『ゆうしゃっ、ごべんっ、あたしっ、あたしっ……!!!!うあぁぁっ!!うあぁぁぁん!!!!』ポロポロ
勇者『……………………ありがとう……』ギュゥゥ
――――――――――
戦士(アタシは、アタシは…………どんだけ)
――――――――――
勇者『ああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!』
勇者『うがあああああああっっ!!!!!!!!あああああああああああああああ!!!!!!』
勇者『あああああああ!!あがぁっ!!うああああああああああっ!!!!!!うあああああああ!!!!!』
――――――――――
カンダタ「この女も!!お前も!!」
カンダタ「雑魚で!!!役立たずで!!!!」
カンダタ「何にもできねえ、口だけの正義の味方だ!!!!!」
戦士「……」
―――アタシは、どんだけ……弱いんだ
勇者「カ ン ダ タ ア ア ア ア ア ア ア !!!!!!!!!!!!!!」
ダッ!!!!
カンダタ「!!!」
勇者「っ!!!!」タッタッタ!!
カンダタ「かははっ!!」
カンダタ(頭に血がのぼって飛び込んで来やがったか!!)
カンダタ「来いや糞ガキィ!!!!」
ザッ!!
カンダタ「!!?」
ダッ!
勇者「ふっ!!!」
カンダタ「きひひっ!!!」
カンダタ(勢い良く突っ込むと見せかけてステップで攪乱させるって魂胆かよ!!)
カンダタ(芸がねえぞボケ!!!)
ジャキッ
カンダタ(しかもこのステップの行き先は――!!)
ザッ!!
勇者「っ……!!」
カンダタ「……へっ!!!!」
カンダタ(さっきと全く同じ場所だ糞ボケェ!!!!!)
カンダタ(さっきは掠る程度に終わったが……!!今度こそ――……!!!!)
ヒュンッ!!!
勇者「!!」
カンダタ子分「あっ!!」
カンダタ子分B「っ~!!」
グプタ「あああっ!!」
タニア「きゃあああああああ!!!!!」
戦士「……勇者」
カンダタ「もらったああああああああああああああ!!!!!!!!!!!!」
ヒュンッ!!!
勇者「!!」
カンダタ子分「あっ!!」
カンダタ子分B「っ~!!」
グプタ「あああっ!!」
タニア「きゃあああああああ!!!!!」
戦士「……勇者」
カンダタ「もらったああああああああああああああ!!!!!!!!!!!!」
カンダタ(……――――あ?)
カンダタ(……?)
カンダタ(なんだ)
カンダタ(この感覚は、なんだ)
カンダタ(なぜだ)
カンダタ(なんで視界が回ってやがる)
カンダタ(なんだ)
カンダタ(なんで、あのガキ)
カンダタ(一瞬、笑ってやがった)
カンダタ(な)
カンダタ(なんで俺は)
ドォン!!
カンダタ「がはぁっ!!!!?」
パラパラ……
カンダタ「…………っ」
カンダタ「っく……!!……なっ……!!」
「動くな」
ジャキンッ!!!!
カンダタ「……?」
カンダタ「…………!!!!」
勇者「はぁっ……!!はぁっ!!」
カンダタ(なんで、俺はこいつに……!!捻じ伏せられてんだ!!!!!)
カンダタ子分「な、なんだ、今の」
カンダタ子分C「あの、野郎っ……今何しやがった」
戦士「……」
戦士「…………ゆう、しゃ」
――――――――――――――
『……何か力が無くても効率よく使える技があればいいんだけどね……』
――――――――――――――
戦士「…………っ」
戦士(いまの、技……)
――――――――――――――
ドサッ
勇者『はっ……はぁっ……!』ゼェゼェ
戦士『ふぅ……とりあえず、やっぱり力、速さ不足かな』
勇者『はぁっ……!や、やっぱりそうだよね』ゼェゼェ
戦士『もう技の形とかは完璧なんだけどな……力と速さがあってこその技が多いし……』
勇者『ぐ……そうだよね……何か力が無くても効率よく使える技があればいいんだけどね……』
戦士『そうだな……ちょっと立ってみ』
勇者『へ?うん』スクッ
戦士『アタシの肩あたりに軽く一発やってみ』
勇者『一発?わかった……』
ソッ……
戦士『ふっ!』
ガシッ グイッ!
勇者『えっ?うわっ!!』グルンッ!
ドサァッ!
勇者『い、いてて……』スクッ
戦士『……ほら、今アタシが何をやったか、わかるか?』
勇者『うん……僕の檜の棒を振りかざした手を、僕の下一瞬で潜り込んで引っ張って……』
勇者『その反動で僕の体を回して跳ね上げた……って感じかな?』
戦士『ははは!相変わらず分析だけはすげー早いのな!』
勇者『“だけ”は余計だよ』
戦士『ま、とにかくだ。今みたいに自分の力だけじゃなく相手の力任せで相手を捻じ伏せたりもできるんだ』
戦士『勇者はそっちを頑張った方がいいかもな』
――――――――――――――
戦士(昨日……アタシが教えたあの――……!!)
カンダタ子分C「あの、野郎っ……今何しやがった」
戦士「……」
戦士「…………ゆう、しゃ」
――――――――――――――
『……何か力が無くても効率よく使える技があればいいんだけどね……』
――――――――――――――
戦士「…………っ」
戦士(いまの、技……)
――――――――――――――
ドサッ
勇者『はっ……はぁっ……!』ゼェゼェ
戦士『ふぅ……とりあえず、やっぱり力、速さ不足かな』
勇者『はぁっ……!や、やっぱりそうだよね』ゼェゼェ
戦士『もう技の形とかは完璧なんだけどな……力と速さがあってこその技が多いし……』
勇者『ぐ……そうだよね……何か力が無くても効率よく使える技があればいいんだけどね……』
戦士『そうだな……ちょっと立ってみ』
勇者『へ?うん』スクッ
戦士『アタシの肩あたりに軽く一発やってみ』
勇者『一発?わかった……』
ソッ……
戦士『ふっ!』
ガシッ グイッ!
勇者『えっ?うわっ!!』グルンッ!
ドサァッ!
勇者『い、いてて……』スクッ
戦士『……ほら、今アタシが何をやったか、わかるか?』
勇者『うん……僕の檜の棒を振りかざした手を、僕の下一瞬で潜り込んで引っ張って……』
勇者『その反動で僕の体を回して跳ね上げた……って感じかな?』
戦士『ははは!相変わらず分析だけはすげー早いのな!』
勇者『“だけ”は余計だよ』
戦士『ま、とにかくだ。今みたいに自分の力だけじゃなく相手の力任せで相手を捻じ伏せたりもできるんだ』
戦士『勇者はそっちを頑張った方がいいかもな』
――――――――――――――
戦士(昨日……アタシが教えたあの――……!!)
カンダタ「ぐっ……!!」
ジャキッ!!
カンダタ「!!」
勇者「動くな」
カンダタ「……てめえ」
勇者「わかるだろ……ちょっとでも動いたら首を刎ねる」
カンダタ子分「てめぇっ!」ザッ
勇者「お前たちも動くなっ!!!」
カンダタ子分B「っ!!」グッ
カンダタ子分C「……っの野郎……!!」
勇者「はぁっ……はぁっ……いくら非力な僕だからって……お前の首を刎ねるくらいは簡単だ」
カンダタ「……」
勇者「それに……これは人間同士の争いだ…………僕がお前を殺せば……ルビス様の加護も効かずに……お前は死ぬぞ」
カンダタ「……」
勇者「だから、動くな……!僕の話を聞け……!!」
カンダタ「……」チラッ
ポタポタ
カンダタ「……けっ」
勇者「なんだ……!」ジャキッ
カンダタ「そう殺気走るな……なるほどな」
カンダタ「さっきわざとその傷を受けたのは……俺の反射的な攻撃軌道を正確に捉えるためか」
勇者「……」
カンダタ「……同じ場所に唐突にステップで潜り込めば、同じ場所に反射的に攻撃するからな」
カンダタ「その傷の場所に手の意識を集中させて……俺の攻撃を利用して……俺をひっくり返したってわけだ」
勇者「……」
カンダタ「くくっ……!あの似合わねえトラッシュトークも俺の余裕をなくさせて手癖を見るための行動だったか」
勇者「…………どうでもいいだろ、そんな事」
カンダタ「……ああ、どうでもいいな」
カンダタ「…………俺が余りにも馬鹿だったぜ……いろいろと、ドジが多すぎた」
カンダタ「俺の負けだ。殺せ」
カンダタ子分「親分っ!!!!」
ジャキッ!!
カンダタ「!!」
勇者「動くな」
カンダタ「……てめえ」
勇者「わかるだろ……ちょっとでも動いたら首を刎ねる」
カンダタ子分「てめぇっ!」ザッ
勇者「お前たちも動くなっ!!!」
カンダタ子分B「っ!!」グッ
カンダタ子分C「……っの野郎……!!」
勇者「はぁっ……はぁっ……いくら非力な僕だからって……お前の首を刎ねるくらいは簡単だ」
カンダタ「……」
勇者「それに……これは人間同士の争いだ…………僕がお前を殺せば……ルビス様の加護も効かずに……お前は死ぬぞ」
カンダタ「……」
勇者「だから、動くな……!僕の話を聞け……!!」
カンダタ「……」チラッ
ポタポタ
カンダタ「……けっ」
勇者「なんだ……!」ジャキッ
カンダタ「そう殺気走るな……なるほどな」
カンダタ「さっきわざとその傷を受けたのは……俺の反射的な攻撃軌道を正確に捉えるためか」
勇者「……」
カンダタ「……同じ場所に唐突にステップで潜り込めば、同じ場所に反射的に攻撃するからな」
カンダタ「その傷の場所に手の意識を集中させて……俺の攻撃を利用して……俺をひっくり返したってわけだ」
勇者「……」
カンダタ「くくっ……!あの似合わねえトラッシュトークも俺の余裕をなくさせて手癖を見るための行動だったか」
勇者「…………どうでもいいだろ、そんな事」
カンダタ「……ああ、どうでもいいな」
カンダタ「…………俺が余りにも馬鹿だったぜ……いろいろと、ドジが多すぎた」
カンダタ「俺の負けだ。殺せ」
カンダタ子分「親分っ!!!!」
勇者「……」
カンダタ「……」
カンダタ「……どうした?おい……殺さねえのか?」
カンダタ「簡単なんだろ?おう、さっさとスパーンと首を刎ねちまえよ」
勇者「……」
カンダタ子分「親分……!」
カンダタ子分B「やだ、そんなのやだよ親分……!!」
グプタ「……旅の、人」
タニア「だ、だめ……」
戦士「……!」
勇者「……」
勇者「…………刎ねない」
カンダタ「……あぁ?」
勇者「僕は、お前を殺さない」
カンダタ「……」
勇者「僕が欲しいのは、お前の首にかけられてる賞金でも、お前の首でもない」
カンダタ「……何だ」
勇者「三つだ」
カンダタ「あ?」
勇者「三つある…………」
ジャキッ
勇者「……殺されたくなかったら、従え」
カンダタ「……言ってみろ」
カンダタ「……」
カンダタ「……どうした?おい……殺さねえのか?」
カンダタ「簡単なんだろ?おう、さっさとスパーンと首を刎ねちまえよ」
勇者「……」
カンダタ子分「親分……!」
カンダタ子分B「やだ、そんなのやだよ親分……!!」
グプタ「……旅の、人」
タニア「だ、だめ……」
戦士「……!」
勇者「……」
勇者「…………刎ねない」
カンダタ「……あぁ?」
勇者「僕は、お前を殺さない」
カンダタ「……」
勇者「僕が欲しいのは、お前の首にかけられてる賞金でも、お前の首でもない」
カンダタ「……何だ」
勇者「三つだ」
カンダタ「あ?」
勇者「三つある…………」
ジャキッ
勇者「……殺されたくなかったら、従え」
カンダタ「……言ってみろ」
勇者「一つは……あの二人を解放しろ」
タニア「!」
グプタ「っ、旅のお方!」
カンダタ「…………おい」
カンダタ子分「は、はい!」
カンダタ「……その二人、離してやれ」
カンダタ子分C「で、でも……いいんですか?」
カンダタ「ああ……どっちにしろ、もう時間だろ」
カンダタ子分B「はいっ」
タッタッタ
カチャカチャッ パッ
タニア「っ、グプタ!!」
グプタ「タニア!!」
カンダタ「そいつら、外にたたき出せ」
カンダタ子分C「はい!!おい、こっちだ!」
タニア「っ、あ、ありがとうございました!旅のお方、剣士さん!」
グプタ「すぐに!すぐに助けを!!」
カンダタ子分C「黙って歩け!!」
スタスタ……
勇者「……ぜったい、無事に連れて行くだろうな」
カンダタ「……そう疑うな……で、二個目は」
勇者「…………戦士を解放しろ」
戦士「!」
カンダタ「……」
勇者「戦士を縛ってるあの糸……あれを解く方法、あるんだろ?」
勇者「それで、戦士を解放しろ」
タニア「!」
グプタ「っ、旅のお方!」
カンダタ「…………おい」
カンダタ子分「は、はい!」
カンダタ「……その二人、離してやれ」
カンダタ子分C「で、でも……いいんですか?」
カンダタ「ああ……どっちにしろ、もう時間だろ」
カンダタ子分B「はいっ」
タッタッタ
カチャカチャッ パッ
タニア「っ、グプタ!!」
グプタ「タニア!!」
カンダタ「そいつら、外にたたき出せ」
カンダタ子分C「はい!!おい、こっちだ!」
タニア「っ、あ、ありがとうございました!旅のお方、剣士さん!」
グプタ「すぐに!すぐに助けを!!」
カンダタ子分C「黙って歩け!!」
スタスタ……
勇者「……ぜったい、無事に連れて行くだろうな」
カンダタ「……そう疑うな……で、二個目は」
勇者「…………戦士を解放しろ」
戦士「!」
カンダタ「……」
勇者「戦士を縛ってるあの糸……あれを解く方法、あるんだろ?」
勇者「それで、戦士を解放しろ」
カンダタ「……緩解剤がちゃんとあるぜ……おい!」
カンダタ子分B「は、はい!」
カンダタ「隣から緩解剤取って来い」
カンダタ子分B「うすっ!」ダッ
勇者「……やけに聞き分けがいいな」
カンダタ「…………三つ目は?」
勇者「……」
カンダタ「……おい、なんだ?言ってみろよ」
勇者「……」
カンダタ「……?」
勇者「…………」
勇者「…………謝れ」
カンダタ「…………は?」
勇者「謝れ」
勇者「謝れ……今すぐ」
カンダタ「はぁぁ……?お前にか?」
カンダタ「かっはっはっは!!!そんなにむかっ腹立ってたってのかよ!!」
ジャキッ!!
カンダタ「おっと」
勇者「違う」
カンダタ「……じゃあ何に謝るんだ」
勇者「戦士に、謝れ」
戦士「!」
カンダタ「…………」
勇者「戦士を殴った事、簀巻きにした事」
ギリッ!!
勇者「戦士を、馬鹿にした事っ!!!!謝れ!!!!」
戦士「……勇、者……?」
カンダタ子分B「は、はい!」
カンダタ「隣から緩解剤取って来い」
カンダタ子分B「うすっ!」ダッ
勇者「……やけに聞き分けがいいな」
カンダタ「…………三つ目は?」
勇者「……」
カンダタ「……おい、なんだ?言ってみろよ」
勇者「……」
カンダタ「……?」
勇者「…………」
勇者「…………謝れ」
カンダタ「…………は?」
勇者「謝れ」
勇者「謝れ……今すぐ」
カンダタ「はぁぁ……?お前にか?」
カンダタ「かっはっはっは!!!そんなにむかっ腹立ってたってのかよ!!」
ジャキッ!!
カンダタ「おっと」
勇者「違う」
カンダタ「……じゃあ何に謝るんだ」
勇者「戦士に、謝れ」
戦士「!」
カンダタ「…………」
勇者「戦士を殴った事、簀巻きにした事」
ギリッ!!
勇者「戦士を、馬鹿にした事っ!!!!謝れ!!!!」
戦士「……勇、者……?」
カンダタ「……くくっ……そんな事かよ。拍子抜けだz」
グイッ
カンダタ「!」
勇者「……っ!!」ギリギリ
勇者「戦士が雑魚だって言ったなお前……!!言ったよな……お前!!」
勇者「いいか!!お前に勝った僕は……戦士の弟子なんだ!!!」
戦士「!!」
勇者「今日は調子が悪くてああだっただけだ!!普段の戦士は数百倍強い!!!」
勇者「それを、戦士の事を、今日一日まぐれで勝っただけのお前が笑うな!!!!!」
カンダタ「……」
勇者「そして、戦士に何も守れないとも言ったろ!?」
勇者「取り消せ!!!全部取り消せ!!」
勇者「戦士は僕の憧れる人なんだ!!!!」
勇者「昔から僕を守ってくれてる……凄い奴なんだ!!!!!」
戦士「……」
戦士(な、に……言ってんだよ)
戦士(何、言ってんだよ)
戦士(アタシなんか、いつも、何にも、できなくて)
戦士(お前に、助けられてばっかで――……)
グイッ
カンダタ「!」
勇者「……っ!!」ギリギリ
勇者「戦士が雑魚だって言ったなお前……!!言ったよな……お前!!」
勇者「いいか!!お前に勝った僕は……戦士の弟子なんだ!!!」
戦士「!!」
勇者「今日は調子が悪くてああだっただけだ!!普段の戦士は数百倍強い!!!」
勇者「それを、戦士の事を、今日一日まぐれで勝っただけのお前が笑うな!!!!!」
カンダタ「……」
勇者「そして、戦士に何も守れないとも言ったろ!?」
勇者「取り消せ!!!全部取り消せ!!」
勇者「戦士は僕の憧れる人なんだ!!!!」
勇者「昔から僕を守ってくれてる……凄い奴なんだ!!!!!」
戦士「……」
戦士(な、に……言ってんだよ)
戦士(何、言ってんだよ)
戦士(アタシなんか、いつも、何にも、できなくて)
戦士(お前に、助けられてばっかで――……)
勇者「ちなみに、最後のあの技だって戦士が教えてくれた技だ!!」
勇者「いいか!!お前は僕に負けたんじゃない!!戦士に負けたんだ!!!!」
カンダタ「……」
勇者「戦士の努力も、芯の強さも、優しさも!!」
勇者「何もわかってねえような奴が!!知ったふうな口きくな!!!!」
勇者「戦士を馬鹿にした事!!!!!謝れ!!!!!!!!!」
カンダタ「……」
勇者「はぁっ、はぁっ!」
カンダタ「……く」
カンダタ「くくっ、くひひっ」
カンダタ「ぎゃははははははっ!!!!!」
ジャキッ!!
勇者「わ、笑うなよ!」
カンダタ「くっくく……!!お前、それで俺に一発、くくくっ!!入れたがって……きひひっ!!!!」
勇者「笑うなって!!」
カンダタ「どんだけ甘ちゃんで、どんだけ馬鹿なんだてめぇっ!!ぎゃはははははは!!!!」
勇者「……う、ぐ」
カンダタ「はははっ!くくっ!!ひ、ひぃっ……ぷくくっ……!!」
カンダタ「はー…………くはははっ!!くひぃっ!」
カンダタ「ふぃー…………ああ、分かった分かった」
カンダタ「……嬢ちゃん」
戦士「!」
カンダタ「…………悪かった」
戦士「……」
勇者「いいか!!お前は僕に負けたんじゃない!!戦士に負けたんだ!!!!」
カンダタ「……」
勇者「戦士の努力も、芯の強さも、優しさも!!」
勇者「何もわかってねえような奴が!!知ったふうな口きくな!!!!」
勇者「戦士を馬鹿にした事!!!!!謝れ!!!!!!!!!」
カンダタ「……」
勇者「はぁっ、はぁっ!」
カンダタ「……く」
カンダタ「くくっ、くひひっ」
カンダタ「ぎゃははははははっ!!!!!」
ジャキッ!!
勇者「わ、笑うなよ!」
カンダタ「くっくく……!!お前、それで俺に一発、くくくっ!!入れたがって……きひひっ!!!!」
勇者「笑うなって!!」
カンダタ「どんだけ甘ちゃんで、どんだけ馬鹿なんだてめぇっ!!ぎゃはははははは!!!!」
勇者「……う、ぐ」
カンダタ「はははっ!くくっ!!ひ、ひぃっ……ぷくくっ……!!」
カンダタ「はー…………くはははっ!!くひぃっ!」
カンダタ「ふぃー…………ああ、分かった分かった」
カンダタ「……嬢ちゃん」
戦士「!」
カンダタ「…………悪かった」
戦士「……」
勇者(……やっぱりなんだかやけに素直だな)
カンダタ「で?終わりか?」
勇者「ああ…………僕の命令はもう終わりだ」
カンダタ「じゃあ解放してくれるのか」
勇者「いや……お前はどこかの警兵に引き渡す」
カンダタ「……そうか」
勇者「これ以上悪事を働かないように――……」
カンダタ「でも、それじゃ困るんだよな」
勇者「……何言ってんだよ」
カンダタ「なあ、ここは見逃してくれねえか?」
勇者「だから本当に何言ってんだって」
カンダタ「お前に負けるなら、と死ぬ事に諦めもついたもんだが……そうじゃねえならのうのうと牢獄にゃいられねえ」
カンダタ「なあ、宝は少々だが分けてやるぜ?」
勇者「そんなものいらないよ」
カンダタ「なにかしらの礼はまた後日してやるが」
勇者「そんなものいらないっていってるだろ」
ジャキッ!!
勇者「一般人を誘拐したり、盗賊や戦士に手をかけたり……」
勇者「そんな奴はもうこれ以上放っておけないよ」
カンダタ「……そうか」
勇者「そうと決まればまずは戦士を縛ってるあの糸みたいなのをお前の手にも――……」
カンダタ「じゃあ、交渉決裂だ」
勇者「……え?」
カンダタ「で?終わりか?」
勇者「ああ…………僕の命令はもう終わりだ」
カンダタ「じゃあ解放してくれるのか」
勇者「いや……お前はどこかの警兵に引き渡す」
カンダタ「……そうか」
勇者「これ以上悪事を働かないように――……」
カンダタ「でも、それじゃ困るんだよな」
勇者「……何言ってんだよ」
カンダタ「なあ、ここは見逃してくれねえか?」
勇者「だから本当に何言ってんだって」
カンダタ「お前に負けるなら、と死ぬ事に諦めもついたもんだが……そうじゃねえならのうのうと牢獄にゃいられねえ」
カンダタ「なあ、宝は少々だが分けてやるぜ?」
勇者「そんなものいらないよ」
カンダタ「なにかしらの礼はまた後日してやるが」
勇者「そんなものいらないっていってるだろ」
ジャキッ!!
勇者「一般人を誘拐したり、盗賊や戦士に手をかけたり……」
勇者「そんな奴はもうこれ以上放っておけないよ」
カンダタ「……そうか」
勇者「そうと決まればまずは戦士を縛ってるあの糸みたいなのをお前の手にも――……」
カンダタ「じゃあ、交渉決裂だ」
勇者「……え?」
グラァッ
勇者「……あ、れ?」
カンダタ「お、ジャストのタイミングか……」
フラッ
勇者「な、なん、だ、これっ」ヨロッ
勇者(め、眩暈がして、視界が、ゆがんで)
勇者(手足、しびれて、のうみそが、気持ち悪い)
スクッ
カンダタ「ふう……俺の体感時計も捨てたもんじゃなかったな」
カンダタ子分「親分っ!!!」ダッ
カンダタ子分D「怪我は無いっすか!?」
カンダタ「おう、そのガキよりは全く無傷だぜ」
勇者「カ、ンダタ、お前ッ」
グラァッ
戦士「ゆ、勇者!?大丈夫かおいっ!!勇者!!」
勇者「~~っぎぃっ……!」
カンダタ「まだ片膝ついてやがる……タフな野郎だ」
戦士「カンダタァ!!!!お前!!勇者に何したぁっ!!!」
勇者「ま、さか……お前っ、刃に」
カンダタ「おう……痺れ薬を盛らせてもらった」
カンダタ「最初の一撃から大体15分……効き目がバッチリみてえだな」
勇者「……!!」
カンダタ「なんだその顔?悔しくてたまらなそうな顔してやがんな」
スタスタ
勇者「お、まえっ……!!」
カンダタ「お前、俺が馬鹿正直に戦うとでも思ったかよ」スタスタ
カンダタ「本当に甘ちゃんだ、ダメダメだお前は」スタスタ
ザッ
カンダタ「……」
勇者「ぎぃっ……!!」ギロォッ
カンダタ「…………くふっ……!!まだ俺を睨みつける余力があんのかよ」
勇者「ま、さか……お前……タニ、アさんと、グプタさん……を」ヨロッ
ジャキンッ!!
勇者「く、そォっ……!!!」
カンダタ「……安心しな」
勇者「……っ、え……?」
カンダタ「あの二人を解放したのは、嘘じゃないさ」
勇者「……」
カンダタ「だが」ブンッ
バキャァッッ!!!
勇者「……――~~~~っ!!!?」グラァッ
カンダタ「これくらいの仕返しはさせてもらうぜ」
ドシャァッ!!!
勇者「あ、ぎっ……」
戦士「ゆ、勇者!!!」
カンダタ「ただ顎に一発御見舞いしただけだっつの。騒ぐんじゃねえよ」
ザッ
カンダタ子分B「親分!緩解剤持ってきました」
カンダタ「おう、貸せ」
スタスタ
勇者「あ……かはぁっ……!」
カンダタ「……満身創痍の体に痺れ毒、そして俺のパンチを顎にもらってんだ」
カンダタ「なかなかにキツイだろ。しばらくはもう手足さえ動かせないと思うぜ?」
勇者「う、ぐぅぁ……!!」ギロッ
カンダタ「……ははっ、まだ睨む気力あんのか。もう呆れ越したぜ」
コトッ
勇者「ぐ……?」
カンダタ「これが緩解剤だ……」
勇者「……」
カンダタ「痺れが切れるか、他のヤツが助けが来たらこれを使って解いてやんな」
勇者「…………っ」ググッ
カンダタ「しばらくは安静にしといた方が楽だと思うがなぁ」
勇者「……ぎっ、ぎぎぃっ……!!」
カンダタ「……」
カンダタ「……やっぱり、お前は、いいな」
勇者「がぁっ……!!」グググッ
カンダタ「…………お前みてぇな勇者達が大勢いれば……」
カンダタ「……」
カンダタ「くふっ……いや、くだらねえな」
ザッ
カンダタ「あばよ!!糞ガキ!俺はトンズラさせてもらうぞ!」
戦士「まっ、待てぇぇっ!!!」ギギッ
カンダタ「けけっ!!威勢の良い姉ちゃんだ」
戦士「お前ら、よくも勇者にこんなっ!!こんなっ!!」ギギギッ
ブツッブツッ!!
カンダタ「!」
カンダタ子分「親分!!」
戦士「許さねぇっ!!ゼッタイ!!ぶっ飛ばしてやるっ!!!!」ギギギッ
ブツンッ!!ブツンッ!!
カンダタ「おいおい、嘘だろオイ……」
カンダタ子分B「あの女気合であの特殊糸をぶっちぎってやがる!!」
カンダタ「お、お前ら!!トンズラだ!!早いとこ行くぜ!!」ダッ!!
カンダタ子分ズ「「「うっす!!」」」ダッ!!
戦士「おいっ!!!!まてっ!!待てぇぇぇっ!!!!」
カンダタ「かははっ!!!!嬢ちゃんもあばよ!!縁があっても会いたくねえ奴らだったぜ!!」
戦士「こっちのセリフだ!!待て!!待てえええ!!!」ギギギッ
タッタッタ
ッタ
……
戦士「ぐぎ――……はぁっ!!はぁっ!!」
戦士「くそっ……!!」
戦士「本当に、何でできてるんだこの糸……!!」
戦士「っ、それより!!勇者!!無事か――……」
ズリッ ズリッ……
戦士「……!!」
勇者「はぁっ……はぁっ……!!」ズリッ……ズリッ……
戦士「勇者!何動いてんだ!!休んでろ!!」
勇者「ぐぅっ……だい、じょぶ」ズリッ……ズリッ……
戦士「アタシの事は今いいから!!もうすぐみんながっ!!」
勇者「……だい……じょう、ぶ」ズリッ……ググッ
勇者「せめて、これ、くらい……!」ズリッ……ズリッ……
戦士「……!」
勇者「……ぎぎっ……!!」ズリッ……ズリッ……
ザッ
勇者「へへ……今、解く、ね……」
戦士「……」
戦士「ほんと……」
戦士「ほんと……馬鹿だ……」
戦士(本当…………馬鹿すぎて、どうしようもないよ)
戦士(こいつも……アタシも……)
sageてあったから気づかなかった
乙です
これでまた2か月待てる
乙です
これでまた2か月待てる
トポトポ……
ドロッ……ビチャッ
勇者「……ほ、ら……解けた、よ」
戦士「ぐっ……ふっ!」ズルッ
ガバッ!!
戦士「勇者……!!ああ、お前、傷が……!!」
勇者「よか、った……ちゃ、んと……解け、て」
戦士「ばか……馬鹿馬鹿……!!お前、こんな酷い傷作ってまで……!!」ギュッ
勇者「えへ、、へ……慣れっこ、だって」
戦士「待ってろ!アタシ、薬草持ってるからっ!!」
勇者「ほ、んと……?ごめん、お願い……できる、かな」
ゴソゴソッ バッ
戦士「ほらっ!服!!服脱げっ」
勇者「痛っ……ぐっ」
バッ
戦士「……!」
勇者「はぁ……はぁ……」
戦士「……」
戦士「……っ……」
ブチッ ピタッ……
勇者「はぁ……あり、がと……」
戦士「…………」
戦士(すげー傷だ……)
戦士(数え切れない傷……服の下に、こんなに隠してたのか)
戦士(隠してるのは……知ってた、けど……想像以上に多い)
ドロッ……ビチャッ
勇者「……ほ、ら……解けた、よ」
戦士「ぐっ……ふっ!」ズルッ
ガバッ!!
戦士「勇者……!!ああ、お前、傷が……!!」
勇者「よか、った……ちゃ、んと……解け、て」
戦士「ばか……馬鹿馬鹿……!!お前、こんな酷い傷作ってまで……!!」ギュッ
勇者「えへ、、へ……慣れっこ、だって」
戦士「待ってろ!アタシ、薬草持ってるからっ!!」
勇者「ほ、んと……?ごめん、お願い……できる、かな」
ゴソゴソッ バッ
戦士「ほらっ!服!!服脱げっ」
勇者「痛っ……ぐっ」
バッ
戦士「……!」
勇者「はぁ……はぁ……」
戦士「……」
戦士「……っ……」
ブチッ ピタッ……
勇者「はぁ……あり、がと……」
戦士「…………」
戦士(すげー傷だ……)
戦士(数え切れない傷……服の下に、こんなに隠してたのか)
戦士(隠してるのは……知ってた、けど……想像以上に多い)
戦士(あたしは傍にいながら……ずっとこの傷の多さに……気付かなかったのか)
戦士「……」
勇者「はぁ……はぁ……戦、士」
戦士「なっ、なんだ!?どうしたっ!?痛むか!?」
勇者「ううん……僕は、大丈、夫」
勇者「大丈、夫……だから……戦士、は……タニアさん、と……グプタさんの所へ……」
戦士「何言ってんだ!!置いていけるかっ!」
戦士「あの二人なら多分皆が保護してる……お前はお前の心配してろよ!」
勇者「はぁ……ふぅ……」
戦士「こんな時までお前っ……人の心配ばっかで……!!」
戦士「…………馬鹿」
戦士「お前、本当、馬鹿だよ……っ」
勇者「……」
戦士「アタシの、事なんかっ……!ほっときゃいいのに……!!」
戦士「お前、アタシの事で、あんなムキになって……!!」
ポロッ
勇者「戦、士……?」
戦士「お前っ……!!本当に、本当に!!」
戦士「本当に!!!いい加減にしろよッッ!!!!!」ポロポロ
勇者「……」
戦士「アタシの事なんかどうでも、どうでもよかっただろ!!!」ポロポロ
戦士「お前ッ!!もうすぐで殺されちまうところだったんだぞ!!!」
戦士「どんだけ自分を大切にしないんだよ!!!本当に、何やってんだよ!!!」
戦士「アタシは、ルビス様の加護がある……!!怪我したって、どうとでもなるんだよ!!」
戦士「お前は!!お前は違うじゃんか!!!!」
戦士「アタシのために戦ったつもりかよ!!アタシを守るために、戦ったつもりかよぉっ!!!!」
勇者「……」
戦士「……」
勇者「はぁ……はぁ……戦、士」
戦士「なっ、なんだ!?どうしたっ!?痛むか!?」
勇者「ううん……僕は、大丈、夫」
勇者「大丈、夫……だから……戦士、は……タニアさん、と……グプタさんの所へ……」
戦士「何言ってんだ!!置いていけるかっ!」
戦士「あの二人なら多分皆が保護してる……お前はお前の心配してろよ!」
勇者「はぁ……ふぅ……」
戦士「こんな時までお前っ……人の心配ばっかで……!!」
戦士「…………馬鹿」
戦士「お前、本当、馬鹿だよ……っ」
勇者「……」
戦士「アタシの、事なんかっ……!ほっときゃいいのに……!!」
戦士「お前、アタシの事で、あんなムキになって……!!」
ポロッ
勇者「戦、士……?」
戦士「お前っ……!!本当に、本当に!!」
戦士「本当に!!!いい加減にしろよッッ!!!!!」ポロポロ
勇者「……」
戦士「アタシの事なんかどうでも、どうでもよかっただろ!!!」ポロポロ
戦士「お前ッ!!もうすぐで殺されちまうところだったんだぞ!!!」
戦士「どんだけ自分を大切にしないんだよ!!!本当に、何やってんだよ!!!」
戦士「アタシは、ルビス様の加護がある……!!怪我したって、どうとでもなるんだよ!!」
戦士「お前は!!お前は違うじゃんか!!!!」
戦士「アタシのために戦ったつもりかよ!!アタシを守るために、戦ったつもりかよぉっ!!!!」
勇者「……」
戦士「ぐす……っ!!こんなんじゃ、こんなんじゃ……!!」
ギュウッ
勇者「……戦士」
戦士「こんなんじゃあっ……!アタシ……!!……!!」ポロポロ
戦士「いない、ほうが……!!まし、じゃんかぁっ……!!」
戦士「お前が……傷ついて、たら……!!」
戦士「アタシは…………やだよっ……!!」
戦士「結局……いつだって、なんだって……!!」
戦士「お前に……ひぐっ……!!……何も、してやれない、じゃんかぁ……!!」ボロボロ
勇者「……」
戦士「ぐすっ……!!ひぐっ……!!」
戦士(何、何泣いてんだ、アタシ)
戦士(なんで、アタシを守ってくれた……勇者に……怒ってんだ)
戦士(アタシ、なんでこんな……滅茶苦茶なんだ……)
戦士(恥ずかしい……ほんと、もう、恥ずかしい)
戦士(こんなの、駄々をこねる、子供となんら変わりないじゃんか……)
戦士(…………あぁ)
――――アタシは、本当に……こいつに何も
勇者「……ちがう」
戦士「っ……」
戦士「ぐすっ…………――え?」
勇者「ちがう……ちがうよ」
勇者「何も、してやれない、とか、いらない……とか……バカだよ……戦士」
勇者「僕は……そんな事……思った事……ない」
戦士「……っ、でもっ」
勇者「でも、じゃ……ないよ」
勇者「いつも、たくさん……いろんなもの……もらってる……」
ギュウッ
勇者「……戦士」
戦士「こんなんじゃあっ……!アタシ……!!……!!」ポロポロ
戦士「いない、ほうが……!!まし、じゃんかぁっ……!!」
戦士「お前が……傷ついて、たら……!!」
戦士「アタシは…………やだよっ……!!」
戦士「結局……いつだって、なんだって……!!」
戦士「お前に……ひぐっ……!!……何も、してやれない、じゃんかぁ……!!」ボロボロ
勇者「……」
戦士「ぐすっ……!!ひぐっ……!!」
戦士(何、何泣いてんだ、アタシ)
戦士(なんで、アタシを守ってくれた……勇者に……怒ってんだ)
戦士(アタシ、なんでこんな……滅茶苦茶なんだ……)
戦士(恥ずかしい……ほんと、もう、恥ずかしい)
戦士(こんなの、駄々をこねる、子供となんら変わりないじゃんか……)
戦士(…………あぁ)
――――アタシは、本当に……こいつに何も
勇者「……ちがう」
戦士「っ……」
戦士「ぐすっ…………――え?」
勇者「ちがう……ちがうよ」
勇者「何も、してやれない、とか、いらない……とか……バカだよ……戦士」
勇者「僕は……そんな事……思った事……ない」
戦士「……っ、でもっ」
勇者「でも、じゃ……ないよ」
勇者「いつも、たくさん……いろんなもの……もらってる……」
戦士「ひぐっ……!!う、そだ……!!」
戦士「アタシ……アタシ……全部…………中途半端、でっ……!!」
戦士「お前の、お前の事っ……!!」
勇者「戦士」
戦士「……ぐすっ……!ひぐっ……!アタシなんかっ」
ピシッ
戦士「あたっ」
勇者「……落ち着けって……」
戦士「ひ、っく……!!ひぐっ……!!」
勇者「……」
戦士「で、も……!でも、お前っ……!!」
勇者「……そうだね……色々、言わせて、もらうけど」
勇者「…………別に、命が惜しくなくて……カンダタに挑んだわけじゃ……ないよ」
戦士「…………え……?……ぐすっ」
勇者「正直……今回は、殺されない自信が……あったんだ」
戦士「なん、で……ひぐっっ」
勇者「……ちょっとした、考えが……あってね」
勇者「…………カンダタは、人を殺せない……そんな確信が、あったんだ」
戦士「そ、そんなわけねぇだろうが!現にお前っ」
勇者「カンダタが、その気だったら、僕はもう……げほっ!……多分、死んでる」
戦士「……!」
勇者「…………だって、考えても、みなよ……僕を本気で、殺そうとするなら……子分達も、戦いに参加させるはずだよ」
勇者「でも……アイツは、それを……しなかった」
戦士「……ぐすっ……」
戦士「アタシ……アタシ……全部…………中途半端、でっ……!!」
戦士「お前の、お前の事っ……!!」
勇者「戦士」
戦士「……ぐすっ……!ひぐっ……!アタシなんかっ」
ピシッ
戦士「あたっ」
勇者「……落ち着けって……」
戦士「ひ、っく……!!ひぐっ……!!」
勇者「……」
戦士「で、も……!でも、お前っ……!!」
勇者「……そうだね……色々、言わせて、もらうけど」
勇者「…………別に、命が惜しくなくて……カンダタに挑んだわけじゃ……ないよ」
戦士「…………え……?……ぐすっ」
勇者「正直……今回は、殺されない自信が……あったんだ」
戦士「なん、で……ひぐっっ」
勇者「……ちょっとした、考えが……あってね」
勇者「…………カンダタは、人を殺せない……そんな確信が、あったんだ」
戦士「そ、そんなわけねぇだろうが!現にお前っ」
勇者「カンダタが、その気だったら、僕はもう……げほっ!……多分、死んでる」
戦士「……!」
勇者「…………だって、考えても、みなよ……僕を本気で、殺そうとするなら……子分達も、戦いに参加させるはずだよ」
勇者「でも……アイツは、それを……しなかった」
戦士「……ぐすっ……」
勇者「前の、シャンパーニの塔の時だって……そうさ」
勇者「あいつは、監視者の塔が……ルビス様の加護に守られてて……落ちても、死なない事、知ってた」
勇者「なのに、僕の腕を叩き斬ったあと……トドメをささないで…………僕を、塔から、落としたんだ」
勇者「その後、盗賊を組み伏せた後も……盗賊に、攻撃を与える事なんて、しないで……」
勇者「僕を、心配して、泣いてくれた盗賊を……すぐに、塔から、落とそうとしたんだ」
勇者「…………これが、普通の、悪漢なら……僕は、殺されてる」
戦士「……」
勇者「多分……あいつは、“人を殺す”ってことに……なんらかの、ブレーキみたいなのが、あるんだろうね」
勇者「あいつは…………根っからの、悪党じゃ、ない…………憎い事には、変わりない、けど」
勇者「……まぁ、正直、最後……挑発してからは……攻撃に、迷いが無くなって、ヒヤっとしたけどね……はは」
戦士「……ぐすっ……」
勇者「……だから、別に」
戦士「…………でも……」
勇者「ん?」
戦士「でも……、お前が」
戦士「勇者が…………アタシのために……戦ってくれたのは……!本当、じゃんか……!」
戦士「こんな……ボロボロに、なって、まで」
勇者「…………」
戦士「……アタシはっ……」
戦士「アタシは……!お前に、こんな事……!」
勇者「……じゃあさ……逆の、立場なら……どうだった……?」
戦士「……え」
勇者「僕が、戦士で……戦士が僕だったら……」
勇者「ううん……僕じゃ、なくても」
勇者「幼馴染の……誰か、他の皆が……傷つけられてたら」
戦士「……」
勇者「…………多分、同じこと……してたと、思うよ……戦士、だって」
勇者「あいつは、監視者の塔が……ルビス様の加護に守られてて……落ちても、死なない事、知ってた」
勇者「なのに、僕の腕を叩き斬ったあと……トドメをささないで…………僕を、塔から、落としたんだ」
勇者「その後、盗賊を組み伏せた後も……盗賊に、攻撃を与える事なんて、しないで……」
勇者「僕を、心配して、泣いてくれた盗賊を……すぐに、塔から、落とそうとしたんだ」
勇者「…………これが、普通の、悪漢なら……僕は、殺されてる」
戦士「……」
勇者「多分……あいつは、“人を殺す”ってことに……なんらかの、ブレーキみたいなのが、あるんだろうね」
勇者「あいつは…………根っからの、悪党じゃ、ない…………憎い事には、変わりない、けど」
勇者「……まぁ、正直、最後……挑発してからは……攻撃に、迷いが無くなって、ヒヤっとしたけどね……はは」
戦士「……ぐすっ……」
勇者「……だから、別に」
戦士「…………でも……」
勇者「ん?」
戦士「でも……、お前が」
戦士「勇者が…………アタシのために……戦ってくれたのは……!本当、じゃんか……!」
戦士「こんな……ボロボロに、なって、まで」
勇者「…………」
戦士「……アタシはっ……」
戦士「アタシは……!お前に、こんな事……!」
勇者「……じゃあさ……逆の、立場なら……どうだった……?」
戦士「……え」
勇者「僕が、戦士で……戦士が僕だったら……」
勇者「ううん……僕じゃ、なくても」
勇者「幼馴染の……誰か、他の皆が……傷つけられてたら」
戦士「……」
勇者「…………多分、同じこと……してたと、思うよ……戦士、だって」
今日はおしまいです
二、三日中までにまたまとめて投下しにきます
すみません
二、三日中までにまたまとめて投下しにきます
すみません
新しいキャラの画像が欲しいなーなんて…
ランシール勇者とか!
ランシール勇者とか!
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