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元スレカツオ「姉さん……それはタラちゃんじゃないよ」
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僕らが食事を終えても、姉さんは戻らなかった。
皆特に気にもせずに、母さんとワカメは食器の片付け、父さんとマスオ兄さんは晩酌を始めていた。
することがなくなった僕は、部屋に戻って漫画でも読もうかと廊下へ歩き出した。
姉さん達の寝室の前を通過する時、妙な音が聞こえてきた。
皆特に気にもせずに、母さんとワカメは食器の片付け、父さんとマスオ兄さんは晩酌を始めていた。
することがなくなった僕は、部屋に戻って漫画でも読もうかと廊下へ歩き出した。
姉さん達の寝室の前を通過する時、妙な音が聞こえてきた。
思わず立ち止まり耳を済ませてみると、その音はどうやら人の囁き声のようだった。
止めておけばいいものを、僕は思わずその場に立ち止まり、耳を済ました。
サザエ「……大丈夫よ、タラちゃん……大丈夫だからね」
どうやら姉さんがタラちゃんを気遣う言葉をかけているようだった。
どこか抑揚を無くしたようなその声に、僕は少しだけ違和感を覚える。
止めておけばいいものを、僕は思わずその場に立ち止まり、耳を済ました。
サザエ「……大丈夫よ、タラちゃん……大丈夫だからね」
どうやら姉さんがタラちゃんを気遣う言葉をかけているようだった。
どこか抑揚を無くしたようなその声に、僕は少しだけ違和感を覚える。
サザエ「大丈夫だからね、すぐに良くなるわよ、すぐに……」
僕頭のの中には、姉さんがタラちゃんに添い寝をしてあげている微笑ましい光景が浮かぶ、ほんの二年前には当たり前だったその光景。
サザエ「ほらね、こうやって悪い所を……」
頭が痛いと言っていたから、撫でてあげているのだろうか。
たとえ全てが姉さんの頭の中で作られた話であっても、当たり前な親子の会話が部屋の中で交わされている。
だけど次の瞬間、頭に浮かんだ微笑ましい親子の図は音もなく崩れさった。
サザエ「痛いところ全部……とってあげるからね」
僕頭のの中には、姉さんがタラちゃんに添い寝をしてあげている微笑ましい光景が浮かぶ、ほんの二年前には当たり前だったその光景。
サザエ「ほらね、こうやって悪い所を……」
頭が痛いと言っていたから、撫でてあげているのだろうか。
たとえ全てが姉さんの頭の中で作られた話であっても、当たり前な親子の会話が部屋の中で交わされている。
だけど次の瞬間、頭に浮かんだ微笑ましい親子の図は音もなく崩れさった。
サザエ「痛いところ全部……とってあげるからね」
マルコに水しか飲ませない奴としんのすけ虐待する奴の方がリアリティがある
プチプチと何かを引き契るような音が聞こえてきた。
とってあげる、とはいったいなんのことだろう。
縫いぐるみを我が子と思い込んでいるはずの姉さんが、いったいなにをしているのか。
僕の頭の中で警報がなる、早くこの場を離れろ、と。
さもなくば見てはいけないものを見てしまうぞ、と。だけど僕はその場から動けなかった。
サザエ「ほら……これが悪いのよ」
サザエ「悪い物を詰められて……痛かったでしょう?」
サザエ「可愛いタラちゃんに針を刺して……こんなことを……」
サザエ「可哀相に……可哀相に……うっうぅ……」
見られていたのだ。
ワカメが縫いぐるみを直していたところも全部。
僕の背中に、凍り付いてしまったのかのような嫌な感覚が広がった。
とってあげる、とはいったいなんのことだろう。
縫いぐるみを我が子と思い込んでいるはずの姉さんが、いったいなにをしているのか。
僕の頭の中で警報がなる、早くこの場を離れろ、と。
さもなくば見てはいけないものを見てしまうぞ、と。だけど僕はその場から動けなかった。
サザエ「ほら……これが悪いのよ」
サザエ「悪い物を詰められて……痛かったでしょう?」
サザエ「可愛いタラちゃんに針を刺して……こんなことを……」
サザエ「可哀相に……可哀相に……うっうぅ……」
見られていたのだ。
ワカメが縫いぐるみを直していたところも全部。
僕の背中に、凍り付いてしまったのかのような嫌な感覚が広がった。
サザエ「うっううぅう……」
部屋の中からは姉さんの嗚咽の混じった声が聞こえてくる。
僕は相変わらず一歩も動けないままに、部屋の襖を凝視していた。
その時、不意に肩を叩かれ僕はヒッと情けない、声にもならないような短い悲鳴を漏らした。
部屋の中からは姉さんの嗚咽の混じった声が聞こえてくる。
僕は相変わらず一歩も動けないままに、部屋の襖を凝視していた。
その時、不意に肩を叩かれ僕はヒッと情けない、声にもならないような短い悲鳴を漏らした。
ワカメ「お兄ちゃん?何やってるのよ、こんなところで」
カツオ「ワ、ワ、ワカメ……」
いつもの調子で話し掛けてくるワカメに、僕は震える声でようやく答えた。
頭の中では姉さんに気づかれてしまったのではないかということでいっぱいで、一秒でも早くこの場から立ち去りたかった。
ワカメ「母さんにこれを姉さんの部屋にって頼まれたのよ」
ワカメの手の中には水とお粥の乗った盆があった。
母さんが、姉さんに縫いぐるみに食べさせるように、と作ったものだろう。
カツオ「ワ、ワ、ワカメ……」
いつもの調子で話し掛けてくるワカメに、僕は震える声でようやく答えた。
頭の中では姉さんに気づかれてしまったのではないかということでいっぱいで、一秒でも早くこの場から立ち去りたかった。
ワカメ「母さんにこれを姉さんの部屋にって頼まれたのよ」
ワカメの手の中には水とお粥の乗った盆があった。
母さんが、姉さんに縫いぐるみに食べさせるように、と作ったものだろう。
ワカメ「そこ、開けてお兄ちゃん」
カツオ「……」
僕は瞬時に返事を返すことが出来なかった。
ワカメはまだ知らない、姉さんがさっき僕らの部屋を覗いていたということを。
この部屋の中で起きているであろう事を。
開けてはいけない、そんな予感が頭に渦巻く。
だけどいつの間にか止まっていた姉さんの嗚咽に、先程の声の現実感が薄らいでいた。
中にいるのは僕の姉さんだ、それは紛れも無い真実。
姉さんの部屋の襖を開けることにどんな危険があるものか。
僕は、静かに襖を横に引いた。
カツオ「……」
僕は瞬時に返事を返すことが出来なかった。
ワカメはまだ知らない、姉さんがさっき僕らの部屋を覗いていたということを。
この部屋の中で起きているであろう事を。
開けてはいけない、そんな予感が頭に渦巻く。
だけどいつの間にか止まっていた姉さんの嗚咽に、先程の声の現実感が薄らいでいた。
中にいるのは僕の姉さんだ、それは紛れも無い真実。
姉さんの部屋の襖を開けることにどんな危険があるものか。
僕は、静かに襖を横に引いた。
ワカメ「姉さーん!こ、……」
一歩先に部屋へ踏み出したワカメ、その足が止まった。
カツオ「ワカメ?」
僕は固まってしまった妹を押しのけるように姉さんの部屋を覗きこむ。
カツオ「姉さん……?」
一歩先に部屋へ踏み出したワカメ、その足が止まった。
カツオ「ワカメ?」
僕は固まってしまった妹を押しのけるように姉さんの部屋を覗きこむ。
カツオ「姉さん……?」
ワカメ「いやあぁあああ!」
ワカメは悲鳴を上げると手に持っていた盆をひっくり返しながら、その場から走り去った。
僕は何も反応することが出来ずに、姉さんの事をただ眺めていた。
部屋中に散乱する白い綿。
縫いぐるみにぎゅうぎゅうに詰められていたそれを全て引きずり出したようだ。
抜け殻のようになった布を抱きしめた姉さんが虚ろな目でこちらを眺めていた。
ワカメは悲鳴を上げると手に持っていた盆をひっくり返しながら、その場から走り去った。
僕は何も反応することが出来ずに、姉さんの事をただ眺めていた。
部屋中に散乱する白い綿。
縫いぐるみにぎゅうぎゅうに詰められていたそれを全て引きずり出したようだ。
抜け殻のようになった布を抱きしめた姉さんが虚ろな目でこちらを眺めていた。
サザエ「……」
なにやら懸命に口を動かす姉さんに、始めは何かを話しているのかと思ったけれど、違ったようだ。
中身の抜けた縫いぐるみを持ったのとは逆の手を口許に運ぶ、その手には綿が一掴み握られていた。
姉さんはそれを食べていたのだ。
なにやら懸命に口を動かす姉さんに、始めは何かを話しているのかと思ったけれど、違ったようだ。
中身の抜けた縫いぐるみを持ったのとは逆の手を口許に運ぶ、その手には綿が一掴み握られていた。
姉さんはそれを食べていたのだ。
サザエ「……」
僕は状況を理解するのに少し時間がかかった。
その間にも姉さんは何度か手を動かし、口いっぱいに綿を詰め込む。
サザエ「うっうううぐっ」
カツオ「姉さん!」
姉さんの苦しそうな声に僕はようやく動くことが出来た。
カツオ「何やってるんだよ……!」
僕は姉さんの口に手を突っ込むと、中の物を掻き出そうとした。
僕は状況を理解するのに少し時間がかかった。
その間にも姉さんは何度か手を動かし、口いっぱいに綿を詰め込む。
サザエ「うっうううぐっ」
カツオ「姉さん!」
姉さんの苦しそうな声に僕はようやく動くことが出来た。
カツオ「何やってるんだよ……!」
僕は姉さんの口に手を突っ込むと、中の物を掻き出そうとした。
カツオ「なんでこんな……窒息しちゃうよ!!」
姉さんは綿を次々に飲み込んでいたようで、僕はそれを吐かせなくては、と
片方の手で背中を叩き、もう片方の手の指を喉の奥へと押し込んだ。
サザエ「うあえっえおぉ」
姉さんは綿を次々に飲み込んでいたようで、僕はそれを吐かせなくては、と
片方の手で背中を叩き、もう片方の手の指を喉の奥へと押し込んだ。
サザエ「うあえっえおぉ」
カツオ「痛いっ!!」
姉さんは苦しかったのか、僕の指の付け根を強く噛んだ。
僕は痛さに指を引いたけど、噛み付く力が強すぎて抜けない。
サザエ「ふうぅうう、ふうぅううぅ」
姉さんは荒い呼吸を繰り返している。
僕は空いている方の手でその背中をさすった。
噛み付かれた手は姉さんの口の中で血を流しているようで、指を伝い赤いものが見える。
姉さんは苦しかったのか、僕の指の付け根を強く噛んだ。
僕は痛さに指を引いたけど、噛み付く力が強すぎて抜けない。
サザエ「ふうぅうう、ふうぅううぅ」
姉さんは荒い呼吸を繰り返している。
僕は空いている方の手でその背中をさすった。
噛み付かれた手は姉さんの口の中で血を流しているようで、指を伝い赤いものが見える。
フネ「サザエッ!?な、な、なんだいこれは……」
ワカメが呼んだのだろう、母さんが部屋に入ってきた。
一瞬動揺したようだが、気丈な彼女はすぐに状況を把握し、僕らの側に座る。
フネ「サザエ、サザエわかるかい?ほら、カツオの手を離しておやり」
サザエ「うぅう……」
母さんの言葉が届いたのか、一瞬顎の力が弱まった。
その隙に僕は手を抜いた。
かみ砕かれ無かったのは幸いだけど、指の根本には引き裂かれたような傷がついていた。
鋭利な刃物でつけられた傷よりも、そうでない物で切られた方が酷い怪我になるという。
この傷はしばらく残りそうだ。
ワカメが呼んだのだろう、母さんが部屋に入ってきた。
一瞬動揺したようだが、気丈な彼女はすぐに状況を把握し、僕らの側に座る。
フネ「サザエ、サザエわかるかい?ほら、カツオの手を離しておやり」
サザエ「うぅう……」
母さんの言葉が届いたのか、一瞬顎の力が弱まった。
その隙に僕は手を抜いた。
かみ砕かれ無かったのは幸いだけど、指の根本には引き裂かれたような傷がついていた。
鋭利な刃物でつけられた傷よりも、そうでない物で切られた方が酷い怪我になるという。
この傷はしばらく残りそうだ。
フネ「ほらゆっくり口の中のものを出しなさい、苦しいでしょう」
サザエ「うあぉお」
姉さんは母さんに背中をさすられながら、口の中の綿を吐き出していく。
僕の血で染まった綿は、まるで真っ赤な髪の毛のようにみえた。
サザエ「あぁあっ……たらちゃ……が」
フネ「サザエ、これはタラちゃんじゃないんだよ……」
サザエ「ううぅうああぁあ」
姉さんは母さんの膝に顔を埋めるようにして泣いていた。
サザエ「うあぉお」
姉さんは母さんに背中をさすられながら、口の中の綿を吐き出していく。
僕の血で染まった綿は、まるで真っ赤な髪の毛のようにみえた。
サザエ「あぁあっ……たらちゃ……が」
フネ「サザエ、これはタラちゃんじゃないんだよ……」
サザエ「ううぅうああぁあ」
姉さんは母さんの膝に顔を埋めるようにして泣いていた。
次の日、何もかも元通りになったかのようだった。
母さんと姉さんはいつも通り二人で並んで朝食の支度をしていたし、笑い声も響いていた。
ただ、そこにはもう縫いぐるみはなかった。
ワカメは昨日の出来事がショックだったのか口数が少なかったが、明るく笑う姉さんを眺める視線に暗いものはなく、
学校に行く時間にはいつもの彼女に戻っていた。
縫いぐるみをタラちゃんと呼んでいた姉さんは以前と変わらないようでいて、やはりどこか異様だった。
だけど今朝の姉さんは昨日までの姉さんとは雰囲気が違っている。
きっと姉さんもタラちゃんを失ったショックから立ち直り、現実を受け入れられるようになったのだ、僕はそう思っていた。
母さんと姉さんはいつも通り二人で並んで朝食の支度をしていたし、笑い声も響いていた。
ただ、そこにはもう縫いぐるみはなかった。
ワカメは昨日の出来事がショックだったのか口数が少なかったが、明るく笑う姉さんを眺める視線に暗いものはなく、
学校に行く時間にはいつもの彼女に戻っていた。
縫いぐるみをタラちゃんと呼んでいた姉さんは以前と変わらないようでいて、やはりどこか異様だった。
だけど今朝の姉さんは昨日までの姉さんとは雰囲気が違っている。
きっと姉さんもタラちゃんを失ったショックから立ち直り、現実を受け入れられるようになったのだ、僕はそう思っていた。
カツオ「ただいまー」
学校は何事もなく終わり、僕は家に帰って来た。
台所では姉さんが昨日のハンバーグで使った残りであろうひき肉をこねていた。
母さんは買い物にでもいったのか、ワカメはまだ帰っていないのか、二人とも姿が見えなかった。
僕は別段気にも止めずに、駆け足で部屋へと向かう。
中嶋たちが野球をするためにいつもの公園で待っているのだ。
昨日の姉さんに噛まれた傷口も、巻かれた包帯こそ痛々しいが、痛みはすっかり引いていた。
僕は早く出掛けたいために、はやる気持ちを抑え切れずに机の上にランドセルを放り投げた。
学校は何事もなく終わり、僕は家に帰って来た。
台所では姉さんが昨日のハンバーグで使った残りであろうひき肉をこねていた。
母さんは買い物にでもいったのか、ワカメはまだ帰っていないのか、二人とも姿が見えなかった。
僕は別段気にも止めずに、駆け足で部屋へと向かう。
中嶋たちが野球をするためにいつもの公園で待っているのだ。
昨日の姉さんに噛まれた傷口も、巻かれた包帯こそ痛々しいが、痛みはすっかり引いていた。
僕は早く出掛けたいために、はやる気持ちを抑え切れずに机の上にランドセルを放り投げた。
どうでもいいけど自演だとバレてないと思ってるのがほんま滑稽
頭悪すぎて笑える
頭悪すぎて笑える
衝撃でランドセルの中身が散らばるが、気にしてはいられない。
カツオ「いってきまーす!」
靴を履く時間ももどかしく、僕は公園へと走りだした。
だけどしばらく走った後、バットとグローブを忘れて来たことに気がつき、僕は元来た道を引き返すことになった。
カツオ「お、ワカメも帰ってきたのか」
入れ違いになったのだろう、僕が玄関に戻るとワカメの靴が揃えて置かれていた。
カツオ「……姉さんはどうしたんだろう」
さっきは台所にいたはずの姉さんがいない。
だけど早く野球に行きたい僕は特に気にも止めずに自分の部屋へと急いだ。
カツオ「いってきまーす!」
靴を履く時間ももどかしく、僕は公園へと走りだした。
だけどしばらく走った後、バットとグローブを忘れて来たことに気がつき、僕は元来た道を引き返すことになった。
カツオ「お、ワカメも帰ってきたのか」
入れ違いになったのだろう、僕が玄関に戻るとワカメの靴が揃えて置かれていた。
カツオ「……姉さんはどうしたんだろう」
さっきは台所にいたはずの姉さんがいない。
だけど早く野球に行きたい僕は特に気にも止めずに自分の部屋へと急いだ。
>>74
悔しそう
悔しそう
>>74
あ、また来た
あ、また来た
カツオ「あれ」
てっきり部屋にはワカメがいるものだと思っていた僕は、だれもいないことに拍子抜けしてしまった。
姉さんの部屋にでもいったのか。
カツオ「姉さんの……部屋」
僕は昨日の出来事を思い出し、少しだけ顔をしかめた。
何故だか胸騒ぎがする。
だけど机の上にぶちまけられたかばんの中身に目をやると、そちらに気を取られて勘違いのような不安なんて吹き飛んでしまった。
カツオ「これは……」
てっきり部屋にはワカメがいるものだと思っていた僕は、だれもいないことに拍子抜けしてしまった。
姉さんの部屋にでもいったのか。
カツオ「姉さんの……部屋」
僕は昨日の出来事を思い出し、少しだけ顔をしかめた。
何故だか胸騒ぎがする。
だけど机の上にぶちまけられたかばんの中身に目をやると、そちらに気を取られて勘違いのような不安なんて吹き飛んでしまった。
カツオ「これは……」
>>78
頭悪そう
頭悪そう
カツオ「まずいまずい、テストの答案がまる見えだ」
今日返された限りなくゼロに近い数字がかかれた紙切れを僕は慌てて拾いあげる。
こんなものが姉さんに見られたら大目玉だ。
その答案用紙も含め、散らばった荷物をそのままかばんに詰め直し、僕は目的のバットとグローブに手を伸ばす。
その時、廊下の方から物音が聞こえた。
今日返された限りなくゼロに近い数字がかかれた紙切れを僕は慌てて拾いあげる。
こんなものが姉さんに見られたら大目玉だ。
その答案用紙も含め、散らばった荷物をそのままかばんに詰め直し、僕は目的のバットとグローブに手を伸ばす。
その時、廊下の方から物音が聞こえた。
読みたい奴は勝手に検索して読むだろ
代行で貼ってる奴は何がしたいの?
代行で貼ってる奴は何がしたいの?
>>82
悔しそう
悔しそう
>>77
やっぱりこれが無いとダメだよな
やっぱりこれが無いとダメだよな
ズル……ズル……と何かを引きずるような音。
そして言葉までは聞き取れないが、何かをぶつぶつと呟くような声。
カツオ「姉さん……?」
僕は何故かその音の正体を確かめることが出来なかった。
襖を開け、廊下に出てしまうのは簡単なのに、どうしても足が進んでくれない。
カツオ「こっちに来てる……?」
その場に動けないでいるうちに、姉さんの声は確実に近づいてきているのがわかる。
昨日姉さんの部屋の前で感じた、警告音のような嫌な感覚が全身に広がる。
そして言葉までは聞き取れないが、何かをぶつぶつと呟くような声。
カツオ「姉さん……?」
僕は何故かその音の正体を確かめることが出来なかった。
襖を開け、廊下に出てしまうのは簡単なのに、どうしても足が進んでくれない。
カツオ「こっちに来てる……?」
その場に動けないでいるうちに、姉さんの声は確実に近づいてきているのがわかる。
昨日姉さんの部屋の前で感じた、警告音のような嫌な感覚が全身に広がる。
>>84
IDまで変えて必死っすなあ
IDまで変えて必死っすなあ
姉さんはいったい何をしているのか確かめたい。
この場から逃げ出してしまいたい。
確かめなくては。
逃げなくては。
二つの感情が僕の頭の中で渦巻いて結論が出ない。
逃げようと思えば窓からでも逃げられるのだし、確かめるのには廊下に出てしまえばいいのだ。
だけど僕はそのどちらも選ばず、部屋の中に留まることにした。
押し入れの中に身を隠し、息を潜める。
姉さんがこの部屋に入るとは限らないが、もしもの場合にいきなり鉢合わせてしまう事態を避けるためだ。
この場から逃げ出してしまいたい。
確かめなくては。
逃げなくては。
二つの感情が僕の頭の中で渦巻いて結論が出ない。
逃げようと思えば窓からでも逃げられるのだし、確かめるのには廊下に出てしまえばいいのだ。
だけど僕はそのどちらも選ばず、部屋の中に留まることにした。
押し入れの中に身を隠し、息を潜める。
姉さんがこの部屋に入るとは限らないが、もしもの場合にいきなり鉢合わせてしまう事態を避けるためだ。
押し入れに入ってしまうと謎の音も姉さんの声も聞こえない。
押し入れの襖の模様に紛れるように空けた小さな穴から外を伺う。
そこにはただの日常が広がっていた。
なんの変哲もない僕とワカメの部屋だ。
ただ布団に圧迫されるように押し入れに隠れている僕が息苦しい思いをしているだけだ。
押し入れの襖の模様に紛れるように空けた小さな穴から外を伺う。
そこにはただの日常が広がっていた。
なんの変哲もない僕とワカメの部屋だ。
ただ布団に圧迫されるように押し入れに隠れている僕が息苦しい思いをしているだけだ。
>>90
こういう煽りって最後に書いたヤツが勝ちみたいなのあるよね
こういう煽りって最後に書いたヤツが勝ちみたいなのあるよね
>>95
悔しそうw
悔しそうw
しばらくそうしていたが、姉さんが入って来るわけでもワカメが入って来るわけでもなく、時間だけが過ぎた。
先程僕が感じた危機感のようなものなんて、とうの昔に薄れて消え去って、
なんだか隠れているのが馬鹿馬鹿しく思えてきた。
もうやめよう、気のせいだったのだ。
だって今朝の姉さんはあんなに明るくて、笑顔だった。
口うるさくてお節介な僕の姉さん、ただそれだけなのに、僕はなんで隠れていなければならないのか。
カツオ「……出よう」
そう思い押し入れを開けようと手を掛けた瞬間、廊下と僕の部屋を繋ぐ襖が開かれた。
べちゃり、そんな音を立てて、何かが投げ込まれる。
先程僕が感じた危機感のようなものなんて、とうの昔に薄れて消え去って、
なんだか隠れているのが馬鹿馬鹿しく思えてきた。
もうやめよう、気のせいだったのだ。
だって今朝の姉さんはあんなに明るくて、笑顔だった。
口うるさくてお節介な僕の姉さん、ただそれだけなのに、僕はなんで隠れていなければならないのか。
カツオ「……出よう」
そう思い押し入れを開けようと手を掛けた瞬間、廊下と僕の部屋を繋ぐ襖が開かれた。
べちゃり、そんな音を立てて、何かが投げ込まれる。
それがいったいなんなのか僕にはなかなかわからなかった。
サザエ「あれー?カツオは帰って来てたんじゃなかったのかしら?」
真っ赤で、同じ色の液体を滴らせるそれはワカメの服を着ていた。
サザエ「おかしいわねー、一回出てってまた戻ってきたと思ったのに……」
言葉だけ聞けばいつもの姉さんとなんら変わりはないように思えるが、感情の篭らない声と虚ろな瞳は
まるで昨日の姉さんのようだった。
サザエ「あれー?カツオは帰って来てたんじゃなかったのかしら?」
真っ赤で、同じ色の液体を滴らせるそれはワカメの服を着ていた。
サザエ「おかしいわねー、一回出てってまた戻ってきたと思ったのに……」
言葉だけ聞けばいつもの姉さんとなんら変わりはないように思えるが、感情の篭らない声と虚ろな瞳は
まるで昨日の姉さんのようだった。
>>97
悔しそうで笑えるね低知能君
悔しそうで笑えるね低知能君
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