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元スレカツオ「姉さん……それはタラちゃんじゃないよ」
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カツオ「姉さん……それはタラちゃんじゃないよ」
タラちゃんが交通事故で亡くなり、一年が経っていた。
今だに姉さんはショックから立ち直れないでいる。
だけど傍から見れば以前となんら変わりのない元気な姉に見えるだろう。
それは、姉さんの中では全てが以前のままだからだ。
サザエ「なに言ってるのよカツオ、タラちゃんならここにいるじゃない」
ボロボロになった縫いぐるみを抱いた姉は、それを我が子だと信じているのだった。
タラちゃんが交通事故で亡くなり、一年が経っていた。
今だに姉さんはショックから立ち直れないでいる。
だけど傍から見れば以前となんら変わりのない元気な姉に見えるだろう。
それは、姉さんの中では全てが以前のままだからだ。
サザエ「なに言ってるのよカツオ、タラちゃんならここにいるじゃない」
ボロボロになった縫いぐるみを抱いた姉は、それを我が子だと信じているのだった。
カツオ「何言ってるんだよ姉さん、しっかりしてよ……」
サザエ「私はしっかりしてるじゃない、あんたこそ顔色悪いわよ、ねえタラちゃん」
姉さんは同意を求めるように腕の中の縫いぐるみに微笑みかける。
もちろん縫いぐるみは何も答えない。
サザエ「今日の夕飯はハンバーグにしようかしら、カツオが元気になるように」
カツオ「わ、わーい……やったー」
サザエ「タラちゃんも好きよね、ハンバーグ」
もちろん縫いぐるみは何も答えない。
サザエ「私はしっかりしてるじゃない、あんたこそ顔色悪いわよ、ねえタラちゃん」
姉さんは同意を求めるように腕の中の縫いぐるみに微笑みかける。
もちろん縫いぐるみは何も答えない。
サザエ「今日の夕飯はハンバーグにしようかしら、カツオが元気になるように」
カツオ「わ、わーい……やったー」
サザエ「タラちゃんも好きよね、ハンバーグ」
もちろん縫いぐるみは何も答えない。
サザエ「カツオ、私は夕飯の支度をするからあんたはタラちゃんと遊んでてくれる?」
カツオ「わかった……じゃあ、あっちで遊ぼうか、タラちゃん」
僕は姉さんから縫いぐるみを受け取る。
抱き抱えるとだらりと四肢が垂れた。
僕はそれを持って自分の部屋へと向かう。
とても姉さんの視線が届くところにはいられなかった。
カツオ「わかった……じゃあ、あっちで遊ぼうか、タラちゃん」
僕は姉さんから縫いぐるみを受け取る。
抱き抱えるとだらりと四肢が垂れた。
僕はそれを持って自分の部屋へと向かう。
とても姉さんの視線が届くところにはいられなかった。
カツオ「ワカメ……ここにいたんだ」
ワカメ「うん、……あ」
ワカメは振り向き僕の手にある縫いぐるみに視線を向けると、僅かに表情を強張らせた。
縫いぐるみを息子だと思い込む姉について、どう思っているのか話合ったことはない。
しかし、一時期のふさぎ込んだ姉さんの姿よりは今の方がよいのでは、と考えているのは同じだろう。
ワカメ「うん、……あ」
ワカメは振り向き僕の手にある縫いぐるみに視線を向けると、僅かに表情を強張らせた。
縫いぐるみを息子だと思い込む姉について、どう思っているのか話合ったことはない。
しかし、一時期のふさぎ込んだ姉さんの姿よりは今の方がよいのでは、と考えているのは同じだろう。
ワカメ「お兄ちゃん、それ……」
カツオ「ああ、姉さんがタラちゃんと遊んでろってさ」
ワカメ「ちょっと貸して」
カツオ「あ」
ワカメ「ここ、ほつれてきてるわ、直さないと……」
縫いぐるみは姉さんが四六時中連れ回しているせいか、ずいぶんとボロボロになっていた。
カツオ「ああ、姉さんがタラちゃんと遊んでろってさ」
ワカメ「ちょっと貸して」
カツオ「あ」
ワカメ「ここ、ほつれてきてるわ、直さないと……」
縫いぐるみは姉さんが四六時中連れ回しているせいか、ずいぶんとボロボロになっていた。
>>9
マスかいてんだろ
マスかいてんだろ
男の子の形を模したその縫いぐるみは、タラちゃんに似ていたからつい、と父さんが買ってきたものである。
タラちゃんが死んでから一ヶ月程経った頃のことだった。
皆はそれを見せたら姉さんがタラちゃんを思い出してよけいに悲しむのではないか、と懸念していたが、事態は予想外の方向へ向かった。
サザエ『あら、タラちゃん!こんな所にいたのね』
仏壇の近くに置いていたその縫いぐるみを、姉さんが明るい声を出しながら抱き上げたのだった。
タラちゃんが死んでから一ヶ月程経った頃のことだった。
皆はそれを見せたら姉さんがタラちゃんを思い出してよけいに悲しむのではないか、と懸念していたが、事態は予想外の方向へ向かった。
サザエ『あら、タラちゃん!こんな所にいたのね』
仏壇の近くに置いていたその縫いぐるみを、姉さんが明るい声を出しながら抱き上げたのだった。
>>12
ただのまとめサイトからのコピペだぞこれ
ただのまとめサイトからのコピペだぞこれ
久しぶりに見る姉さんの笑顔に、家族は皆喜んだ。
タラちゃんを失った悲しみは癒えはしないだろうけど、しばらくはこの縫いぐるみで気を紛らわせるのではないかと思った。
一日中暗い部屋に篭り、ろくに食事もとれないような生活になっていた姉さんは、その日から変わった。
いや、元の姉さんに戻ったのだ。
タラちゃんという存在が欠け、崩れていたバランスが縫いぐるみによって埋められたからである。
タラちゃんを失った悲しみは癒えはしないだろうけど、しばらくはこの縫いぐるみで気を紛らわせるのではないかと思った。
一日中暗い部屋に篭り、ろくに食事もとれないような生活になっていた姉さんは、その日から変わった。
いや、元の姉さんに戻ったのだ。
タラちゃんという存在が欠け、崩れていたバランスが縫いぐるみによって埋められたからである。
>>20
みんが楽しんでるから
みんが楽しんでるから
>>23
キッズなのか知らないけど相当空気読めないんだな
キッズなのか知らないけど相当空気読めないんだな
>>23
こういうノリ知らないキッズがいるからスレ長く続かないんだよな
こういうノリ知らないキッズがいるからスレ長く続かないんだよな
>>24
幼児並みの知能しかないのか知らないけど相当空気読めないんだなw
幼児並みの知能しかないのか知らないけど相当空気読めないんだなw
>>26
お前が言わなければみんな楽しめてたんだぞ?
お前が言わなければみんな楽しめてたんだぞ?
>>29
こういうスレがたくさんあると思った
こういうスレがたくさんあると思った
これだけ昔のネタだとうろ覚えだから普通に面白かったのに
>>28
まとめサイトで楽しんでおいでアホガキ君
まとめサイトで楽しんでおいでアホガキ君
>>33
スレがうまくすすんでたのに台無しにされたから
スレがうまくすすんでたのに台無しにされたから
>>32
☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
この板は「ニュー速VIP」です。
猛虎弁(イッチ、ワイ、メンスなど)を使うと嫌われてしまいます。
書き込む前にもう一度よく本文を見直しましょう。
また、次の2つをよく確認して、分からないことがある時は、しばらく他の人のスレで練習をしてからスレを立てるようにしましょう。
・安価指定がしっかりできる
・画像を貼ることができる
•自分が責められても煽らないでいられる
☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
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この板は「ニュー速VIP」です。
猛虎弁(イッチ、ワイ、メンスなど)を使うと嫌われてしまいます。
書き込む前にもう一度よく本文を見直しましょう。
また、次の2つをよく確認して、分からないことがある時は、しばらく他の人のスレで練習をしてからスレを立てるようにしましょう。
・安価指定がしっかりできる
・画像を貼ることができる
•自分が責められても煽らないでいられる
☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
再放送なことを知ってるマウント取りたいやつが出るだけでこうも微妙になるのか
何のために生きてるんだろうね
何のために生きてるんだろうね
>>37
俺が貼ろうか?????
俺が貼ろうか?????
>>38
よろ
よろ
姉さんは縫いぐるみにタラちゃん、と呼びかけまるで本当の子供のように接した。
皆、始めの頃はそれを暖かく見守っているだけだったけど、それが一月経ち、二月経ち、
変わらず縫いぐるみを可愛がり続ける姉さんが、さすがに不安に思えて来た。
ある日のことである、ついに母さんが姉さんから縫いぐるみを取り上げようとした。
皆、始めの頃はそれを暖かく見守っているだけだったけど、それが一月経ち、二月経ち、
変わらず縫いぐるみを可愛がり続ける姉さんが、さすがに不安に思えて来た。
ある日のことである、ついに母さんが姉さんから縫いぐるみを取り上げようとした。
フネ『サザエや、もういい加減にしたらどうだい』
サザエ『え、何が?母さん』
フネ『これは……』グイッ
サザエ『ああっ、駄目よそんなに乱暴にタラちゃんを引っ張っちゃ!』
フネ『これはタラちゃんなんかじゃないのよ……』
サザエ『あ、ああ……』
フネ『分かってくれたかい?』
サザエ『ほら母さん、タラちゃんが痛がってる!離してあげて!』
フネ『サザエ……』
サザエ『大丈夫?タラちゃん』
サザエ『え、何が?母さん』
フネ『これは……』グイッ
サザエ『ああっ、駄目よそんなに乱暴にタラちゃんを引っ張っちゃ!』
フネ『これはタラちゃんなんかじゃないのよ……』
サザエ『あ、ああ……』
フネ『分かってくれたかい?』
サザエ『ほら母さん、タラちゃんが痛がってる!離してあげて!』
フネ『サザエ……』
サザエ『大丈夫?タラちゃん』
姉さんはすっかり縫いぐるみをタラちゃんだと思い込んでいたのだ。
その件以来母さんは姉さんのことには触れないようになってしまったし、
他の家族も、もっと時間が経てば、元に戻るだろうと楽観的に考えていた。
それにどうしようも無かったのだ。
父さんと母さんは古い人で、姉さんを精神科に連れていくことを決断しかねていた。
マスオ兄さんも我が子を失った悲しみは深く、自分以上に傷ついている妻を狂人扱いすることは出来なかったのである。
その件以来母さんは姉さんのことには触れないようになってしまったし、
他の家族も、もっと時間が経てば、元に戻るだろうと楽観的に考えていた。
それにどうしようも無かったのだ。
父さんと母さんは古い人で、姉さんを精神科に連れていくことを決断しかねていた。
マスオ兄さんも我が子を失った悲しみは深く、自分以上に傷ついている妻を狂人扱いすることは出来なかったのである。
そうして今に至る訳だが、一年近く使われ続けている縫いぐるみは所々ガタが出てきている。
ワカメや母さんが、姉さんの目の届かない所で直しているのだが、いずれ限界がくるだろう。
カツオ「それ、まだ大丈夫そうかい?」
ワカメは頭部に綿を詰め足しながら曖昧に頷いた。
ワカ「うーん、そろそろ危ないかもしれないわね」
薄汚れた縫いぐるみがワカメの手の中でグラグラと揺れている。
ワカメや母さんが、姉さんの目の届かない所で直しているのだが、いずれ限界がくるだろう。
カツオ「それ、まだ大丈夫そうかい?」
ワカメは頭部に綿を詰め足しながら曖昧に頷いた。
ワカ「うーん、そろそろ危ないかもしれないわね」
薄汚れた縫いぐるみがワカメの手の中でグラグラと揺れている。
綿を詰め終わり、開いた部分を針と糸で縫い合わせるワカメの手元を僕はぼーっと眺めていた。
何度もやっている作業のため、スムーズに動く針の動きに見とれていると不意に首筋に視線を感じたような気がした。
カツオ「……誰?」
僕は勢いよく振り向く。
瞬間、ぴしゃりと襖が閉められた。
それを開いて後を追い掛ける勇気は僕には無かった。
ワカメ「どうしたの……?」
カツオ「あ、ああ……誰かが覗いてたみたいだったからさ」
ワカメ「もしかして……!?」
カツオ「大丈夫だって……それは、ない……よ」
そんな根拠はどこにもないのだけれど僕は掠れる声で呟いた。
カツオ「姉さんの訳……ないじゃないか、はは」
何度もやっている作業のため、スムーズに動く針の動きに見とれていると不意に首筋に視線を感じたような気がした。
カツオ「……誰?」
僕は勢いよく振り向く。
瞬間、ぴしゃりと襖が閉められた。
それを開いて後を追い掛ける勇気は僕には無かった。
ワカメ「どうしたの……?」
カツオ「あ、ああ……誰かが覗いてたみたいだったからさ」
ワカメ「もしかして……!?」
カツオ「大丈夫だって……それは、ない……よ」
そんな根拠はどこにもないのだけれど僕は掠れる声で呟いた。
カツオ「姉さんの訳……ないじゃないか、はは」
やがて母さんの声に呼ばれ、僕とワカメは夕食の席に着いた。
カツオ「さ、さあタラちゃん、姉さんの所に行きなよ」
僕は姉さんの隣に縫いぐるみを置く。
先程のあれは本当に姉さんでは無かったのだろうか。
もし部屋を覗いていたとしたらワカメが縫いぐるみを修理していたのを見ていたかもしれない。
姉さんにとってこの縫いぐるみはタラちゃんなのだ、その体を開き、針を刺す場面などどのように映るだろう。
サザエ「さあタラちゃんいらっしゃい、おいしそうなハンバーグでしょう」
僕は笑顔で縫いぐるみを抱き抱える姉さんに、心の中で安堵のため息をついた。
カツオ「さ、さあタラちゃん、姉さんの所に行きなよ」
僕は姉さんの隣に縫いぐるみを置く。
先程のあれは本当に姉さんでは無かったのだろうか。
もし部屋を覗いていたとしたらワカメが縫いぐるみを修理していたのを見ていたかもしれない。
姉さんにとってこの縫いぐるみはタラちゃんなのだ、その体を開き、針を刺す場面などどのように映るだろう。
サザエ「さあタラちゃんいらっしゃい、おいしそうなハンバーグでしょう」
僕は笑顔で縫いぐるみを抱き抱える姉さんに、心の中で安堵のため息をついた。
サザエ「はい、タラちゃんあーんして」
サザエ「おいしい?そう、うふふ」
サザエ「あらー駄目じゃないこんなにこぼしちゃって……」
サザエ「タラちゃんもそろそろ一人で食べられるようにならなきゃ駄目よ」
食卓では姉さんの楽しそうな声が響く。
縫いぐるみは口に押し付けられた食べ物をただボロボロと床に落とすばかり。
最近ではすっかり見慣れた我が家の食事風景だ。
サザエ「おいしい?そう、うふふ」
サザエ「あらー駄目じゃないこんなにこぼしちゃって……」
サザエ「タラちゃんもそろそろ一人で食べられるようにならなきゃ駄目よ」
食卓では姉さんの楽しそうな声が響く。
縫いぐるみは口に押し付けられた食べ物をただボロボロと床に落とすばかり。
最近ではすっかり見慣れた我が家の食事風景だ。
サザエ「あら?どうしたのタラちゃん」
サザエ「もう食べないの?」
サザエ「食欲がないってどうしたのよ」
サザエ「頭が痛いの?うーん、風邪かしら」
サザエ「少しお部屋で横になりましょうか、そうね、それがいいわ」
サザエ「母さん、私タラちゃんを休ませて来るわね」
姉さんから心配そうな言葉が続く、どうやら縫いぐるみの具合がよくないらしいのだ。
フネ「あ、ああ……そうかい」
姉さんは縫いぐるみを大事そうに抱き抱えると、寝室へと向かった。
サザエ「もう食べないの?」
サザエ「食欲がないってどうしたのよ」
サザエ「頭が痛いの?うーん、風邪かしら」
サザエ「少しお部屋で横になりましょうか、そうね、それがいいわ」
サザエ「母さん、私タラちゃんを休ませて来るわね」
姉さんから心配そうな言葉が続く、どうやら縫いぐるみの具合がよくないらしいのだ。
フネ「あ、ああ……そうかい」
姉さんは縫いぐるみを大事そうに抱き抱えると、寝室へと向かった。
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