元スレ大男「ガハハ、抱きしめてやるぜぇ!!!」妻「ダメ……壊れちゃう」
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みんなの評価 :
101 :
得意な話題は超早口
102 = 1 :
大男「こないだは完敗でしたよ」
黒剣士「久しぶりに会ったので、少し稽古をつけたくなってしまった」
黒剣士「お前たちも現役を退いたとはいえ、戦闘能力は保てていて何よりだ」
大男「ガハハ、こりゃどうも! ま、今も鍛えてるんで!」
妻「あの頃は……隊長に何度殺意を抱いたか分からないわ」
大男「まったくだな! 毎日のように殺されかけてたしよ!」
黒剣士「いや、ホントすまん」
103 = 1 :
大男「隊長は……今も陛下の命で働いてるんですよね?」
黒剣士「ああ……国内の賊を討伐したり、悪事を働く公人に制裁を加えたりしている」
黒剣士「おかげで、一部からは“災いを呼ぶ剣士”などと噂されるようになってるよ」
大男「そりゃあんたが行く所には災いが起こりますよねえ」
大男「なんせ、災いが起きそうなところに行ってるわけですから」
妻「お辛い立場ね」
黒剣士「だが……今の立場も決して嫌いではない」
黒剣士「私が訪れた町は、みんな私を恐れて警戒するようになるから」
黒剣士「そのおかげで、賊の襲撃に上手く対処できた、というケースもあるからな」
104 = 40 :
まさかの夫婦の過去wwwwwwwww
105 = 1 :
大男「そろそろ本題に入りましょうか。隊長はどうしてこの町に?」
黒剣士「今、私が追っている連中は二つ……。一つは盗賊団だ」
妻「盗賊……」
黒剣士「通称≪劇団≫、手練れが集まった凶悪な盗賊団だ」
大男「なんすか、その劇団ってのは」
黒剣士「手口が独特な連中でな」
黒剣士「例えば行商団に化けたり、サーカス団に化けたりして村や町を襲う」
黒剣士「聞けば、この町は祭りが近いんだろう? そこを狙って襲撃してくる可能性がある」
大男「悪趣味な連中だぜ……」
妻「気をつけなきゃいけないわね」
黒剣士「そして、もう一つが――」
106 = 40 :
見てるぞ はよ
107 = 1 :
黒剣士「≪警備隊≫だ」
大男「えっ!?」
妻「どうして……」
黒剣士「警備隊は今までにもいくつかの町に派遣されたそうなのだが……」
黒剣士「国のお墨付きを受けているのをいいことに、市民へ恐喝・暴行を働いてる疑いがある」
黒剣士「そこで私は奴らの悪行を確かめ、陛下に報告するように命じられている」
黒剣士「そうすれば、警備隊は解体されるだろうな」
大男「頼れる奴らだと思ったが……とんでもねえな!」
妻「とりあえず、目下のターゲットは警備隊というわけね」
黒剣士「そういうことになる」
109 = 1 :
黒剣士「もちろん、これらの仕事は私一人でこなすつもりだが……」
黒剣士「元部下のお前たちがこの町にいたのは幸運だった」
黒剣士「もし、何か気になったことや、気づいたことがあったら、私に報告して欲しい」
大男「分かりました!」
妻「そうします」
黒剣士が家を出て――
大男「隊長は……相変わらずだったな」
大男「俺たちに普通の暮らしをさせてくれてるのに、今も国のために血にまみれてる」
妻「あの人は……本当は誰よりも優しいものね」
大男「しっかし、盗賊に警備隊……このまま何も起きなきゃいいんだけどよ……」
110 = 101 :
劇団が警備隊に化ければ最恐ということだな!
111 = 40 :
まさかの警備隊wwwwwwwwwwwwwwwwwwwww
112 = 1 :
……
それから祭りまでの日々は――
大男「おっ、チンピラ、お前もお立ち台作りを手伝ってんのか」
チンピラ「ケッ、まぁな」
子分「俺たちも祭りは楽しみっすから!」
看板娘「いっつも散々迷惑かけてる分、サボらずしっかり働きなさいよォ!」
チンピラ「へいへい!」
~
老人「ふぉおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!」ドドドドドッ
孫娘「おじいちゃん、待ってーっ!」タタタタタッ
妻「まだ元気があり余ってるのね……」
113 = 1 :
大男「祭りに出る露店もだいぶ出来てきたな!」
妻「ホントね」
商人「当日はジャンジャンお買い物して下さいよ! お安くしときますから!」
~
町長「祭り当日の警備はぬかりなくお願いしますぞ」
警備隊長「お任せ下さい」
警備隊長「当日の警備体制を今一度確認するぞ!」
副隊長「…………」
「はいっ!」 「はいっ!」 「はいっ!」
114 = 1 :
大男「隊長の話を聞いてから、俺もそれとなく警備隊の奴らを見張ってるが……」
大男「特に問題を起こしてる様子はねえな」
妻「そうね」
大男「心を入れ替えたってんなら何よりだが……。それより、祭りが楽しみだぜ!」
妻「私もよ」
大男「じゃあ今夜は……お前を抱きしめてやるぜぇ!!!」
妻「ダメ……壊れちゃう」
何事もなく過ぎていった――
115 = 80 :
スレタイ回収はやくね
116 = 1 :
祭り前日――
― 森 ―
大男「明日は祭りだし、今日は木を切らず、のんびりキノコ採りでもしようぜ!」
大男「頼むぜ、名人!」
木こり「うん……」
大男「なんだよ、やっぱり違和感があるのか?」
木こり「そうなんだよ……。いずれ消えると思ってたけど、全然消えないんだ……。どうなってんだろ」
大男「だったら今日は徹底的に原因を突き止めてみようぜ!」
117 = 1 :
“違和感”の正体を探る二人。
ザッザッザッ…
大男「こっちの方は殆ど来たことがねぇなぁ」
木こり「ここらへんだ……」
大男「…………」
大男(たしかに……よぉく見ると、なにか埋められたような跡があるな)
大男「よっしゃ、俺が斧で掘ってみるぜ。お宝だったら山分けな!」
木こり「そんないいもんじゃないと思うけど……」
118 = 1 :
大男「ちょいと離れてな」
木こり「うん」ササッ
大男「ぬううう……!」
大男「おぉりゃぁっ!!!」
ドバァッ!!!
土が一気に掘り返される。
木こり「すごい……噴火みたいだ!」
120 = 1 :
大男「これは……!」
木こり「ひっ……!」
土の中には大量の――
大男「死体だ……!」
木こり「ど、ど、どういう……こ、こ、こと……!?」
…………
……
121 = 40 :
まさかの大量の死体
122 :
しえん
123 = 1 :
……
……
夜――
― 警備隊詰所 ―
警備隊長「…………」
警備隊長「いい月夜だ」
警備隊長「動きやすく、かつ動きは察知されにくい」
警備隊長「町民たちはきっと、明日の祭りを楽しみに、ぐっすり眠ってることだろう」
124 = 1 :
警備隊長「全員、準備はいいか?」
隊員たちがうなずく。
警備隊長「よし、では速やかに仕事に移る」
警備隊長「スムーズかつ残虐に、町民どもを地獄に叩き落としてやれ」
警備隊長「財産を奪い、なるべく大勢を殺し、最後には全て焼き尽くす。いつも通りにな」
副隊長「…………」
隊員A「全員、この町の地形は裏道までバッチリ抑えてますからね」
隊員B「金のある家ない家も把握済みです」
警備隊長「では、ゆく――」
127 = 1 :
警備隊長「――む」
黒剣士「ここから先へは通さん」
大男「まさか……お前らが盗賊だったとはな」
妻「どうりで隊長がいう、“悪さする警備隊像”と食い違いがあるわけだわ」
三人が立ちはだかった。
128 = 40 :
あげ
129 = 1 :
警備隊長「……なぜ分かった?」
大男「ついさっき、俺のダチのおかげで、森の中で大量の死体を発見した」
大男「身ぐるみひっぺがされた、素っ裸の死体をな」
大男「お前らが殺し、入れ替わった……“本物の警備隊”のなァ!」
警備隊長「……ほう」
警備隊長「絶対分からぬよう埋めたはずだったのに、大したものだ」
黒剣士「お前たちは盗賊団、通称≪劇団≫だな?」
警備隊長「その通り。こうして仕事前に見破られたのは初めてのことだ」
130 = 101 :
すまんかった
131 = 1 :
黒剣士「何かに化け、人々の信頼を得て、略奪をする……。どうしてこんな真似をする?」
警備隊長「私はね……幸せの絶頂にある人間が、そこから一気に墜落するのを見るのが大好きでね」
警備隊長「いつだったか、サーカス団を装い、サーカスが開かれるのを楽しみにする村人を皆殺しにしたが」
警備隊長「実に素晴らしい喜劇となった……」
警備隊長「今回も、頼もしい警備隊に、よりによって祭りの前日に殺される町民の顔を是非とも拝みたかったんだ」
黒剣士「……聞いた私がバカだった」
黒剣士「国の平和のため……貴様らは全員仕留める」チャキッ
大男「おうっ!」バッ
妻「ええ」サッ
武器を構える。
132 = 40 :
見てるぞ見てるぞ
133 = 1 :
警備隊長「事前に我々のことを察知していたのに、たった三人でやってきたのは」
警備隊長「住民を巻き込みたくないからだろうが……我々もナメられたものだ」
警備隊長「我々≪劇団≫は日々の鍛錬も欠かしてはいない」
警備隊長「お前たちはすぐ血祭りに上げ、すぐこの町を血染めの舞台にしてやろう」
警備隊長「かかれ」
ザザザッ…
黒剣士「集中しろ」
大男「ピリピリしてきたぜぇ!」
妻「昔を思い出すわね」
135 = 122 :
やったれ
137 = 1 :
隊員A「喰らえッ!」ビュオッ
ギィンッ!
黒剣士「はっ!」
ズバッ!
隊員A「ぐ、あァ……ッ!」ドサッ…
一太刀で切り捨てる。
黒剣士(今の斬り込みの鋭さ……確かに盗賊のレベルではないな)
黒剣士(部下がこれほどなら……首領の強さも相当のものと見るべきだろう)
138 = 101 :
無言の副隊長が気になる
139 = 1 :
大男「ぬがりゃあっ!!!」ブオンッ
ガシュッ!
隊員B「ぐぎゃあっ!」
妻「お先真っ暗にしてあげる」ヒュババババッ
グササササッ
隊員C「いぎゃぁぁぁぁ! 目にぃぃぃぃぃ!」
警備隊長(三人とも、明らかに戦い慣れしている)
警備隊長(あの黒ずくめの剣士でもしやと思ったが、こいつらあの≪死神部隊≫出身か)
警備隊長(だとするなら――)
140 = 1 :
警備隊長「やめ」
ピタッ…
盗賊団の攻撃が止まる。
黒剣士「どうした? 怖気づいたか?」
警備隊長「ここであまり犠牲を出すと、略奪劇を楽しめなくなる。得策ではない」
警備隊長「よって各自バラバラに散開し、町で略奪を開始しろ」
警備隊長「そうすれば、数で劣るこいつらでは手の打ちようがなくなる」
黒剣士「な……!」
141 = 1 :
黒剣士「させるかッ!」
警備隊長「無駄だ。たった三人で、散らばる我らをどうやって追いかける?」
警備隊長「我らの本業は盗賊だ……数人町に入り込めれば、面白いように蹂躙できる」
大男「…………」ニヤッ
警備隊長「なにを笑っている」
大男「さっきお前は、“ナメられたものだ”っていってたな」
大男「だが、俺たちを……この町をナメてるのは、お前の方なんだよォ!」ブオンッ
凄まじい勢いで、斧を地面に叩きつける。
ドゴォンッ!!!
142 = 1 :
ワアァァァ……! ワアァァァ……!
「今の音は……」
「合図だ!」
「こっちだ!」
ドドドドド…
警備隊長「……なんだとォ!?」
144 = 1 :
チンピラ「うおおおお! 主役が登場だぜぇ!」
子分「準主役の登場っす!」
看板娘「ジャジャーン!」
木こり「僕たちも……戦うよ!」
武器を持った大勢の町民が駆けつけてきた。
警備隊長「なんだこいつらは……!」
大男「俺たちはな……死体を発見した後、集められるだけ人を集めて、ちゃーんと話してたんだよ!」
大男「隊長や俺ら夫婦の経歴、お前らの正体、全部な!」
妻「それで、どうするか聞いたの」
妻「もちろん、最初は町の人には避難してもらうことになった……」
145 = 40 :
まさかの急展開
146 = 1 :
~
チンピラ『俺たちも……戦おうぜ!』
子分『アニキ!?』
チンピラ『だってよ、あんたら三人だけに任せておけねえだろ!』
黒剣士『しかし……危険すぎる。避難した方が……』
木こり『それに≪劇団≫って連中は賢いんだろう? みんなが避難したら絶対気づかれるよ』
看板娘『うん、そうなったら何してくるか分からなくなっちゃう!』
商人『うむ、それだったらいっそ迎え撃った方が安全かもしれない……』
黒剣士『うーん……だが……』
大男『大丈夫ですよ、隊長!』
妻『ええ、この町の人達はヤワじゃないわ』
~
147 :
みてる
148 = 1 :
チンピラ「いいか、みんな! 倒そうとすんじゃねえ! 奴らを邪魔してやるんだ!」
ワァァァァ……! ウオォォォォ……!
ガンッ! バキッ! ザシュッ!
町民たちは、盗賊団を散らばらせないように戦う。
黒剣士(死人が出なければいいが……)
大男「隊長ッ!」
妻「町のみんなは私が針でサポートする」シャキンッ
黒剣士「うむ、分かった……。町民を信じよう!」
149 = 101 :
ずしおうまると互角に渡り合う村人を思い出した
150 = 1 :
ワァァァ… ワァァァ…
警備隊長「どうやら……劇に少々狂いが生じたようだ。いいだろう、相手になってやる」
警備隊長「お前も演技をやめていいぞ」
副隊長「…………」
副隊長「ウガアアアアアアアアアアアアアアアアアアッ!!!」
巨漢が吼える。
大男「隊長……あの野郎は俺が倒します!」
黒剣士「ああ……私が首領をやる」
黒剣士vs警備隊長、大男vs副隊長の戦いとなった。
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