男「けどまぁ、実験体とは」

男「君もいわゆる亜人症ってヤツなんじゃないの」

男（軍事基地とか極秘資料とか言われた時点で、なんとなーく色々と察しはついてるけど）

金髪ロリ「はっ、馬鹿じゃないアンタ？」

男「この馬鹿めにどうぞ講釈をお願いします」

金髪ロリ　ｼﾞﾘｯ

男「美少女金髪ロリっ子様のすばらしい知識をこの馬鹿にお与え下さい」

金髪ロリ「そ、そう？」

男「へい」

金髪ロリ「ん、んっ、そこまで言われたら言ってあげるのが情けってヤツかな？」ﾌﾌﾝ

前髪パッツン「どうするんだ」ﾋｿﾋｿ

男「とりあえず気分良くしたっぽいし話聞こうか」ﾋｿ

金髪ロリ「で、な、何が聞きたいのよ」ﾌﾝｯ

>>85
こいつは基本的にssを完結させないからな
これもきっと未完で終わるだろ

男「取り合えず、君実験体って言ったけど」

男「世間さまで流行ってる亜人症と何か違うの？」

金髪ロリ「はぁ？　そんな事も知らないで来てんの？」

男「馬鹿なもので」

金髪ロリ「まぁ良いわ」

金髪ロリ「基本は同じよ」

男「ふむ」

金髪ロリ「ただ、プロトタイプって言えばいいのかな」

男「ん？」

金髪ロリ「亜人症を世間にばらまく前段階での、成功体ってワケ」

金髪ロリ「より強く、力を引き出せるようにされてる」

男「……なるほど。ちなみに、亜人症をばらまく、とは？」

男「世間で流行ってるのは人為的なものだと？」

金髪ロリ「あったりまえじゃない」

金髪ロリ「人類を進化させるって大義があって、名誉ある試験体、その中でも成功したのがこのあたし」

男（軍事基地で何かやってるのに）

男（人類を進化させるだなんて、ウソくせぇ……）

金髪ロリ「なんなら、あんたも仲間にしたげようか？」

男「えっ」

金髪ロリ「あんた良いヤツっぽいし、あたしが話つけてあげても良い」

男「いやぁそんな無理をロリ様にさせるわけには」

金髪ロリ「何を遠慮してんのよ」

前髪パッツン「……これ、願ってもないチャンスじゃないか」ﾋｿｯ

男「え？」ﾋｿｯ

前髪パッツン「中入れる」ﾋｿｯ

男「あっ、そうか」

金髪ロリ「何グズグズしてんの」

金髪ロリ「どーすんの」

男「えっと、じゃあ、お仲間にさせて貰えるなら」

.

金髪ロリ「決まり」ﾌｰﾝﾌﾝ

男「なんか凄い上機嫌っすね」

金髪ロリ「別に……そうそう、あんたオオカミになって」

男「えっ」

金髪ロリ「アタシはほら、犬だから」ｽｯ　ﾋﾟｺﾋﾟｺ

男「犬耳……」

金髪ロリ「そうそう。オオカミみたいな強いオスが居たらいいなって思ってたから」

男「でもなんかオオカミって他にすでに居そうだけど」

金髪ロリ「気に入ったオスをそうするのが良いの」

男「は、はぁ……」

金髪ロリ「あんたの事ちょっと気に入った」

金髪ロリ「食べ物の趣味も合いそうだし」

金髪ロリ「あのビーフジャーキーどこで買ったの？」

男「手作りですが」

金髪ロリ「マジで！？」

パッツン

男「まぁ好きだし」

金髪ロリ「……そういやあんた犬派？　猫派？」

男「犬派」

金髪ロリ「～～♪」

前髪パッツン「ちなみに私は」

金髪ロリ「お前にはきいてない」

前髪パッツン　ｼｭﾝ

金髪ロリ「これは運命にも近いかも」

男「は、はぁ」

金髪ロリ「犬のどこが好きなの？」

男「頭いいし」

金髪ロリ「それは当たり前よ」ﾌﾌﾝ

男「かわいいし」

金髪ロリ「何告ってんだっての///」ﾊﾞｼﾊﾞｼ

男「いたいいたい」

犬耳金髪ロリとか自ら進んで餌になりたい

とりあえず早く犬耳と結婚させてねようぜ

基地入り口


軍人「むっ」

金髪ロリ「あたしよあたし」

軍人２「これは金髪ロリ殿……後ろのお方は？」

金髪ロリ「あたしの夫（はぁと）」

軍人「……」ｷｯ

男（なんで睨まれてんの）

軍人２「な、なるほど、してもうお一方は」

金髪ロリ「なんかオマケ」

前髪パッツン「お、おまけ……」ﾋﾟｷｯ

男「おさえて」

前髪パッツン「だ、大丈夫だ」

金髪ロリ「ほらこっちこっち」ﾀﾀﾀｯ

男「はいは――」ぐい

軍人「キサマ……許さんぞ。俺たちのアイドルに……」

男「えぇ……」

軍人「どこのウマの骨とも知れぬ外のヤツが……ど、どうやって気に入られた」

男（……そういやなんで気に入られたんだろうな）

軍人「言え」

男「……ビーフジャーキーを作れれば、とか？」

軍人「きさま、馬鹿にしているのか！！」

男「ごめんなさいごめんなさい」

金髪ロリ「早く早く」

男「じゃ、そういうことなんで」

軍人「絶対殺してやる」ﾎﾞｿｯ

男「ひっ」

男（なんか今聞こえてはいけない単語が聞こえたような）

前髪パッツン「……まぁ何はともあれ、潜入成功、だな」ﾋｿ

男「まぁ一応ね」

ﾃｸﾃｸ
ﾃｸ


数分後


男「……」

金髪ロリ「で、あっちが～」

男「あの」

金髪ロリ「何よ」

男「なんで腕組んでるんですかね」

金髪ロリ「嫌なの？」

男「別に……」

男（極秘資料を奪取するまでは機嫌を損ねるワケには、な……）

男（ただ……、後ろからなぜか前髪パッツンのキツい視線と）

前髪パッツン　ｼﾞｰ

男（軍人たちから凄い勢いでガンつけられてると言うね）

軍人たち「ﾅﾝﾀﾞｧｱｲﾂｩ」「ﾌﾞｯ殺ｽ」

男（ここの基地はロリコンの巣窟なのだろうか）

男（あぁはなりたくないもんだね）

金髪ロリ「で、ここがあたしの部屋！」ｶﾞﾁｬ

男（わーおすっごいピンク色。それに……）

金髪ロリ「どう？」

男「ぬいぐるみがいっぱいです……犬とオオカミの」

男（なんかこの子とは分かり合えるような気がしてきた）

前髪パッツン「ふん、ガキの部屋」

金髪ロリ「ハァ？　ババアにはわかんないんだろうね」

前髪パッツン「私はまだ二十歳だ」ﾋﾟｷｷｯ

金髪ロリ「うっそーもう５０かと思ってたぁ」ﾌﾝｯ

前髪パッツン「何の冗談かな？」ﾋﾟｷｯ

金髪ロリ「冗談だと思ったの？」

ﾊﾞﾁﾊﾞﾁﾊﾞﾁ

男（なんか空気重い……）

男（やだこの空気の中に長くいたくない）

？？？「……おや、散歩はもういいのかい」

金髪ロリ「あっ、博士」

男「ん？」

博士「おやおや、これは珍しい」

博士「軍人ではないね……君が連れてきたのかな？」

金髪ロリ「そう。……この男ね、良いヤツで、博士にオオカミにして貰おうと思ったの」

博士「オオカミに……」

金髪ロリ「博士なら出来るっしょ？」

博士「まぁ、ウイルスにまだ罹ってなければ、だけどね」眼鏡ｸｲｯ

博士「ふむ」ｼﾞﾛｼﾞﾛ

男「……」

博士「そんなにこの男の事が気に入ったのかい？」

金髪ロリ「何を隠そう、あたしの旦那さまになる男なんだから」

見てるよ

はよ

博士「はっはっは、それは凄い」

博士「……そうか。そうだね」

博士「君もそういう歳になった、と言う事かな」

男「この人は……」

金髪ロリ「博士。亜人症の産みの親の一人」

男　ﾋﾟｸｯ

博士「……」ｼﾞｨ

前髪パッツン「……」

博士「そうか。なるほど、ね」

金髪ロリ「？　で、博士……」

博士「今は忙しいから、すぐに、とは行かないよ」

博士「まぁでも、前髪パッツン君のほうはともかく、少年のほうはまだウイルスに罹ってないようだね」

金髪ロリ「じゃあ」ﾊﾟｧｯ

博士「はっはっは、私の手があくまでの辛抱だ。それまでは少年たちもゆっくりしてくれて構わない」

男「は、はぁ……」

このスレどうせ落ちてるだろと思ったらあったワン

博士「なんだい、気のない返事だね」眼鏡ｸｲｯ

男「いや、俺たち部外者ですし、そんなにゆっくり、と言われても」

金髪ロリ「何よ、どうせ仲間になるんだから、ずっと居ていいの」ｷﾞｭｳ

博士「おおっと、本当に気に入ったんだね、この少年の事が」

金髪ロリ「だから今さっき旦那さまになる男だって」

博士「そうだったそうだった。駄目だねぇ、私は」

博士「本当に駄目だ、私は……」

男（……なにかこう、この人からは違和感のようなものを……）

博士「そんなに見ないでくれ。私はこう見えて小心者でね」

男「す、すいません」

博士「いやいや、いいよいいよ。まぁ、本当にゆっくりしてくれて構わないよ」

博士「それこそ、この建物のどこに何があるかを、全部把握するくらい居ても、ね」

男「……」

前髪パッツン「……」

ほう…

前髪パッツン「この博士とか言う男、何かおかしい」ﾋｿ

前髪パッツン「まず、なぜ私がすでに亜人症に罹ってると分かったのだろうか」ﾋｿ

前髪パッツン「私の見た目は、他のと違って、確実に人間だ。一番の特徴の獣の耳が無いのだから」ﾋｿｯ

男「……産みの親の一人だと言うし、何か見分ける方法でもあるんじゃないか」ﾋｿ

前髪パッツン「……」

男「何かおかしいような雰囲気は、俺も確かに感じるけど」ﾋｿｯ

博士「ふふっ……それでは私はもう行くよ」

金髪ロリ「なるべく早くしてよ」

博士「はっはっは、善処するよ」ｽﾀｽﾀｽﾀ

金髪ロリ「じゃー次いこ」ｸﾞｲｯ

男「おっとどこへ」

金髪ロリ「おっきな水槽あんのよあっちに、一緒にみよ」

男「まぁいいけどさ」

前髪パッツン「……私は少し別行動しよう」

金髪ロリ「気きくじゃん」

前髪パッツン「ではな」ｽﾀｽﾀ

金髪ロリ「邪魔者いなくなった」ｸﾞｲｸﾞｲ

男「はいはい」

ﾃｸﾃｸ
ﾃｸ

男「……おー立派な水槽」

金髪ロリ「でしょ？」

男「魚まで泳いでるし」

金髪ロリ「博士が作ってくれたんだ」

男「さっきの人が？」

金髪ロリ「うん。あたし、ここから出た事なくて……本で水族館っていうの知って、綺麗だーって書いてたから、見てみたいって言ったら」

男「……なるほど。って言うか、ここから出た事ないって、俺と会ったの外だったけど」

金髪ロリ「あれは散歩。基地の近くウロウロしていいってだけ」

男「なるほどね……」

ｼﾞｬﾎﾟ

金髪ロリ「魚はねた！」

男「だねぇ」

金髪ロリ「……」ｼﾞｨ

男「……」

金髪ロリ「ねぇ」

男「何」

金髪ロリ「本当の水族館って、もっと大きな水槽とかあるんでしょ？　行ったことある？」

男「小さい頃に一回だけ」

男「まぁたしかに、これより大きな水槽も普通にあるし、広さもあった」

男「当たり前だけどここより多い種類の魚もいるし」

金髪ロリ「……いいなぁ」

男「そんなに魚好きなの？」

金髪ロリ「……どうだろ」

男「どうだろって……」

金髪ロリ「……本にはさ」

男「？」

金髪ロリ「好きな人と行って、思い出作る場所だってあって……デートスポットってヤツ？」

男「あーまぁそういう捉え方もある」

男（もはや映画館と並ぶテンプレデートコースだが）

金髪ロリ「そういうの、なんか良いなって」

金髪ロリ「なんかよくわかんないけど」

金髪ロリ「本当わかんないけど、なんて言うのか、羨ましかったのかな、あたし」

男「……」

金髪ロリ「……な、なんか暗くなったし。はいはい次いこ」

男「はいはい」

金髪ロリ「あははっ」

男「どした急に」

金髪ロリ「いや、今『はいはい』ってあたしが言ったら、それに対してあんたも『はいはい』って言ったじゃん。なんかおかしくって」

まだあったのか

男「そんなにおかしいか？」

金髪ロリ「おかしいおかしい、あははっ」

男「……そっか。それもそうだな、ははっ」

金髪ロリ「うん」ｷﾞｭｯ

男「……」


ｺﾂｺﾂｺﾂ
ｺﾂｺﾂ
ｶﾞﾁｬ

前髪パッツン（……ここでも無さそうだ）

博士「……探してるものは、これかな」ﾊﾞｻﾊﾞｻ

前髪パッツン「っ」ｸﾙｯ

博士「……やぁ」眼鏡ｸｲｯ

前髪パッツン「あなたは」

博士「……ん？　あれ？　これじゃなかった？　探し物は極秘資料だって『話』だけど」

前髪パッツン「……」ｼﾞｯ

博士「そんな構えないで貰いたいんだけどね……これは渡すしね、はい」ｽｯ

前髪パッツン「……その『話』はどこで？｣ﾇｯ

博士「うわっと、だから構えないで構えないで」

博士「……話は、彼女から聞いたよ」

前髪パッツン「彼女……もしかして、ババア様！？」

博士「だね。連絡が来たのは今朝だけど」

博士「彼女も私が協力するかどうか、半信半疑な所もあっただろうけど」

博士「まぁ私は普通に協力するさ」

前髪パッツン（私の事を知っていたのも、意味深な言葉も、確かにそれなら合点がいく。しかし）

前髪パッツン「……なぜ」

博士「色々と、考える所があるのさ」

前髪パッツン「まぁ、くれると言うなら貰うが」ﾊﾞｯ

博士「……どーぞ」

博士「ただ、一つだけ約束して欲しい事がある」

前髪パッツン「約束？」

博士「そう。まぁ君と言うより、少年としたい約束……いや、お願い、かな？」

前髪パッツン「男を呼んだほうがいいのか？」

博士「機会を見て私の方から少年に切り出すさ」

博士「だから、それまではこの基地に居座ってて欲しい、かな」

前髪パッツン「それは構わないが、これが手に入ったという事は男には伝えるぞ」

博士「それも別に構わないよ」

前髪パッツン「あいつは結構淡白のようだから、頼みを聞く前に居なくなるかも知れないが」

博士「その時は……その時さ」

前髪パッツン「……」

博士「まぁ、それじゃ」ｸﾙｯ

前髪パッツン「どうでもいい事だが」

博士「ん？」

前髪パッツン「ババア様とはどういった仲なんだ？」

博士「昔の友達さ。……おっと、昔なんて言葉を使ったら、彼女は怒りそうだ。そうだね、友達かな」

前髪パッツン「いわゆるセックスフレンドと言うヤツか？」

博士「……私の言葉のどこをどう解釈するとそうなるのか。君、頭大丈夫かい」眼鏡ｽﾞﾙｯ

ねるねるねーるね

おやすみ

は？

おい

まだあったのか