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元スレ千棘「私、一条くんと親友になったのーっ!」クロード「!?」
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楽「なにを言われようが、俺は桐崎を無視した」
楽「だんだん弱ってくあいつを見るのは辛かったが、見ないようにして、また無視を続けた」
楽「だけどお前や小咲、宮本がいる前では、無視をやめた。普通に、友達のフリをした」
楽「普通に無視するよりも、あいつの感情を揺さぶるに当たって、効果的だと考えてな。結果は、成功だったと思う」
楽「途中、わざとあいつが俺を殴るように、誘った時もあった」
楽「もちろんその後、あいつに俺を殴ることをやめるように、訴えかけるためにな」
楽「結果、あいつは暴力を振るわなくなった。矯正計画の、大きな成果だ」
楽「それでもあいつは俺に、謝ることはなかったが……。それで、よかった」
楽「あいつが謝るより先に、俺が謝ってやると……。そう心に、決めていたからな」
集「……」
楽「どっかのタイミングで、『もやし』って呼び方も、やめさせた」
集「……最近は『一条くん』って、呼んでるよな。正直最初は、違和感バリバリだったが」
楽「まあ、普通に呼び捨てでもよかったが……。なんかナメられそうな気がしたから、くん付けで」
集「それだけかよ……」
楽「とにかくこれも、矯正計画の成果だ。そしてあとはもう、あいつの心を折るだけだった」
集「……はぁ?」
楽「あいつの心をバキバキに折って……。もうどうしようもないぐらい、絶望させて……」
楽「そして最後に俺が、手を差し伸べる。希望を、与える」
楽「突然与えられた希望に、泣きながらすがるあいつを想像して――」
楽「その時のあいつなら、俺の『普通の友達』になってくれるんじゃないかと、そう考えたんだ」
――
ブロロロロ……
小野寺(な、なんか一人で帰るの、すごい久しぶりな気が……)
小野寺(……楽くんと舞子くん、今頃どんなお話してるのかなぁ)
キキーッ バタン
小野寺(ま、いっか。また明日学校で、会えるし――)
「小野寺 小咲だな」
小咲「……えっ?」
「一条 楽の、『ホンモノの恋人』の……」
小咲「えっ。あ、あの、どちら、様で……」
「悪く思うな。全ては一条 楽が、招いたことだ――」トンッ
小野寺(えっ……。な、に……。なんか、頭が、くらくらして……)
小野寺(らく、くん……)ドサッ
「……一条 楽。貴様には、罪を償ってもらう」
「お嬢を悲しませた、罪をな……」
――
楽「桐崎の心を折るためにまず考えたのが、あいつが小咲に嫌われる方法だった」
楽「小咲が桐崎のことを嫌いになれば、きっと宮本も……。そうすればあいつは、一人になる」
集「……でもさ、小野寺がそう簡単に人のこと、嫌いになるか?」
楽「そうだ。そこが悩みどころだった。でも、俺は小咲を、信じた」
楽「きっと小咲は……。『俺の事』を悪くいうヤツのことなら、嫌いになってくれるんじゃないかって」
集「ほう……」
楽「だから俺は、桐崎の感情を、揺さぶり……。わざとあいつが小咲に、俺の悪口をぶちまけるように、誘導した」
楽「まあ、本当に嫌われたら怖いから、先手は打たせてもらったが」
集「ははっ……。本当に小野寺のこととなると、お前は……」
楽「ああ……。ここが俺の、『弱点』かもな」
もう>>1はニセコイの原作をやるべき
楽「だから、桐崎に『小咲が俺のことを嫌ってる』っていう話を聞いた時は……。正直、死のうかと思ったね」
集「……ははっ。桐崎さん、そんな嘘を……」
楽「ああ。嘘だったんだ。それが分かったあの時は、本当に、ホッとしたなぁ……」
楽「ったく桐崎のヤツ、あんな嘘、つきやがって……」
楽「だから桐崎には、制裁を加えることにした。わざと小咲には、桐崎の嘘のことは言わなかったんだ」
楽「あいつが勝手に小咲に、バラしてくれると思ったし、その方が小咲にとって、衝撃的だと思ってな」
楽「結果は……大成功だった。小咲は完全に、桐崎のことを、軽蔑するようになった」
楽「同時に、宮本も……。そしてあいつは孤独に、なったんだ。心が折れるのももう、時間の問題だった」
楽「……お前が余計なこと、しなけりゃな」
集「……ははっ」
集「仕方ないじゃーん。桐崎さんのこと、見てられなかったんだもん」
楽「……だからって、小咲を悲しませるようなことすんじゃねえよ。鍵、お前が盗んだんだろ?」
集「バレてたかぁ。まあでもあれは結局、桐崎さんに返してもらったんでしょー? なら、よかったじゃん」
楽「別に鍵はもう、いいんだが……。結局お前は、桐崎になにを吹き込んだんだよ?」
集「だからぁ。この鍵を小野寺に返してあげれば、みんなと仲直りができると――」
楽「じゃあ桐崎が言ってた、『勝手に鍵を使って、約束の女の子になろうとした』っていうのは、なんだよ」
集「……そう怒るなよ。俺だって、桐崎さんから作戦を聞いた時は、ぶったまげたんだから」
集「まあ面白そうだったから、協力してあげたんだけどね」
楽「てめーなぁ……」
楽「ペンダントがもし開いてたら、どうするつもりだったんだよ。あいつがもし、『約束の女の子』ってことになったら――」
楽「あいつとはもう、『普通の友達』じゃいられなくなる。計画が台無しになるとこだったんだ」
集「『普通の友達』じゃいられなくなる……?」
楽「だってそうだろ。もしそれで俺とあいつが友達になったら、まるで『約束の女の子』だから、そうしたみたいじゃないか」
楽「俺はそれが嫌だった。『約束の女の子』なんて関係ない。桐崎だから、俺は友達になりたいと思ったんだよ」
楽「だから……。お前から、桐崎の大切な鍵を探したことがある、って話を聞いた時……。ギョッとしたよ」
集「はは。まああれも、桐崎さんのためについた嘘だったんだけどな」
楽「嘘だったのかよ……。俺はその話がきっかけで、ペンダントを壊す決心をつけたってのに」
集「……へえ、そうだったんだ」
集「そういえばお前、せっかく付き合えたのに、なんで小野寺が『約束の女の子』かどうか、確かめようとしなかったんだ?」
楽「……桐崎の場合と同じだ。小咲が『約束の女の子』だろうがなんだろうが、俺が小咲を好きなことに、変わらないんだから」
集「だから確かめる必要はなかったと?」
楽「……その筈だったんだが、情けないことに俺には、やっぱり確かめたいと思う気持ちも、あったんだ」
楽「だって俺は10年も、あの子のことを忘れられずに、あの約束を胸に、ずっとペンダントを持ち続けていたんだから……」
楽「だから小咲が『約束の女の子』だったら……。やっぱり嬉しかっただろうし、違ったら、残念に思ったんだろうな」
楽「そしてある時、俺は思ったんだ。もし小咲がそうじゃなかったとして……」
楽「……ある日突然、本当の『約束の女の子』が、俺の目の前に現れたら――」
楽「小咲とその子、どっちを選ぶんだろうなって」
集「……」
楽「……答えは、一つしか考えられなかった。だって、だから俺は、小咲に告白したんだから」
楽「小咲と『約束の女の子』だったら、絶対に小咲を選ぶ。その気持ちは、絶対だった」
集「はは……。やっぱり桐崎さんのあの作戦は、最初から破綻してたんだ」
楽「だけど、小咲が『約束の女の子』だという可能性も、やっぱりあったわけだし……」
楽「だからペンダントは、まだ捨てられなかった。別に本物が現れたとしても、小咲を好きな気持ちは変わらないんだから、持っててもいいかなって」
集「いやだから、確かめりゃよかったじゃん。付き合えたんなら、機会はいくらでもあったろ」
楽「……いや、その、本当のこと言うと、やっぱりちょっと怖かったし、言いだせなくて」
集「結局それかよ……。まあお前らのことだからな。小野寺の方もどうせ、そうだったんだろう?」
楽「……うぅ」
集「それで、俺の話がきっかけで、ペンダントを壊したってのは?」
楽「……最初にペンダントを壊そうと思ったのは、小咲が鍵を失くした時だよ」
楽「小咲……。すごい悲しそうな顔してたからさ。やっぱりあの鍵は、『約束の鍵』だったのかなって、思った」
楽「……そして、小咲を悲しませるような『約束』なら、もういらないんじゃないかとも、思った」
楽「そして、お前の話を聞いて……。桐崎も、鍵を持ってることを知って……」
楽「俺のペンダントさえ無くなれば、小咲が悲しむこともなくなり、桐崎とも、『普通の友達』になれる」
楽「全てが旨くいくと……。そう、考えたんだ」
集「それにしたってまさかお前が、『約束の女の子』との関係を自ら、断ち切るとは……」
集「その子との再会が、夢だったんじゃないのかよ? だからお前はペンダントを、10年も大事に……」
楽「夢だったさ。でも俺には他の、もっと大きな夢があった。その夢のためなら……、仕方がなかった」
楽「そういうわけだ。だから小咲が『約束の女の子』だったのかはもう、確かめられないし……」
楽「小咲が違ったとしても、本当の『約束の女の子』とはもう、再会できないだろう。でも、それでいいんだ」
集「……そういえば、例えば桐崎さんが小野寺の鍵を使って、お前のペンダントを開けてたら……。お前は桐崎さんが『約束の女の子』だと、信じたのか?」
楽「小咲がいたら分からんが……。俺一人なら、信じたかもしれないな。お前が余計な嘘をついたせいで」
集「そう言ってもらえると、嘘をついた甲斐があったよ」
楽「本当に、危なかったところだ。小咲ならまだしも、桐崎が『約束の女の子』だなんて……」
集「桐崎さんと、結婚しなきゃならなくなるところだったな」
楽「いや、でも俺は、小咲を選んだんだ。約束を破ることにはなるが、結婚は流石にしねえよ」
集「あはは、でも桐崎さんの方は、錠が開いたら本気で、お前と結婚するつもりだったみたいだけど?」
楽「ははっ……」
楽「……は?」
集「いや、結婚とまでは言ってなかったな。でも、ホンモノの恋人同士になりたいとかは、言ってたか」
楽「な、なんだそれ、まるであいつが、俺のことを好きだったみたいな――」
集「そうだよ? 気づいてなかったの?」
楽「……」
『いちじょうくんのことが、すきなのぉっ! だいすきなのぉっ!!』
楽「……あれって、そっちの『好き』だったのか」
集「えっ……。まさか、告白されたの……?」
楽「あっ……。う、うん。まあ……」
集「お前なぁ……。なんでそれで気づかねえんだよ。流石に鈍感過ぎんだろ」
集「ラブコメの主人公じゃねんだからさ……」
楽「……っ!!」
楽「……と、とにかく、お前のせいで、大変なことになるとこだったんだからな」
集「はいはい。でも、結果オーライだったろ? その鍵も使えなくなって……桐崎さんは」
楽「ああ……。一度希望が見えた分……この上なく、絶望しただろうな」
楽「その上、抗争も収まって……。俺と関わる理由も、なくなっちまった」
楽「大かた、親にもう一度俺と、ニセコイ関係を築けとかなんとか、言われてたんだろうよ」
楽「じゃなきゃあいつだって俺のこと、無視してりゃよかったんだから」
集「……」
楽「……そして完全に心が折れたあいつを、俺は、助けた」
楽「襲われそうになってたところを、な。まああいつら全員、集英組の者だったわけだが……」
集「……ははっ。お前は、本当に……」
楽「桐崎のヤツ、すごい顔してたなぁ。あの顔見た時、計画の完遂を、確信したよ」
楽「正直あの時の桐崎、めちゃくちゃ可愛かったよ。やっと普通の女の子に、なってくれたというか……」
集「……そうだな。俺も今の桐崎さん、すごい可愛いと思う」
楽「ああ。そしてその後俺たちはようやく、『普通の友達』同士になれたんだ……」
楽「まあ、あいつが俺のことを好きだったっていう話は……。うん、置いといてだな」
集「置いとくなよ」
楽「……今は、毎日が楽しいよ。あいつと一緒にいるとすごく楽しいし……」
楽「あいつが転入してきたのは、結構前の話だけど……。でも今また、新しい仲間が、増えたような感じだ」
集「そう、か……」
楽「これが計画の全容だ。長くなったが、これが全てだ」
集「……ほんとに?」
楽「本当だよ。俺は桐崎と、『普通の友達』になりたかった。それだけだ」
集「ふーん……」
集「じゃあ、小野寺と付き合ったのは?」
楽「……は?」
集「これも、計画の内だったのか? 桐崎さんとのニセコイ関係を、解消するための……」
集「だとしたら、すごいよな。計画のために、好きな娘に告白するなんて……」
楽「……あのなぁ。集」
集「ていうかお前、そこでフラてたら、どうするつもりだったんだよ」
集「それともあれか? 実は小野寺もグルで――」
楽「いくらお前でも、殴るぞ?」
集「……お前が暴力を振るって、どうする」
告白したときにゴメン寝てたwすれば心がボッキボキになっただろうに惜しかったな
楽「いつも言ってただろうが……。小咲と付き合うのが俺は、夢だったんだよ」
楽「だからこれは、計画とは関係ない。ただ俺が勇気を出して、告白して、夢を叶えた。それだけの話だ」
集「……そうか。それを聞いて、安心したよ」
楽「当たり前だろうが……。むしろ小咲と付き合うに当たって、桐崎とのニセコイ関係が、どうしても邪魔だったから……」
楽「そこから、『桐崎とただの友達同士になれたらなぁ』と考えたことはあるけどな」
集「やっぱり関係あるじゃん。小野寺に告白したところから、全てが始まったわけだろ?」
楽「まあな……。もし小咲にフラれてたら……。どうしてたかは分からない」
楽「やっぱり桐崎とは『普通の友達』同士になりたいと、思ってたかもしれないし――」
楽「ニセモノの恋人でもいいから……。俺を慰めてほしいと、思ってたのかもしれない」
集「……一つ聞いていいか、楽」
楽「なんだ?」
集「前の桐崎さんの方が、変わる前の桐崎さんの方が、やっぱり良かったなって、後悔したことは――」
楽「ない。有り得ない。断じて、ない」
集「……あっそう」
楽「当たり前だろうが。あんなゴリラ女、大っきらいだったよ」
集「……久しぶりに聞いたな。その、ゴリラ女って」
楽「ふん。それに比べて、今の桐崎は、性格もやわらかくなって、優しくなって、純粋になって……」
楽「髪も短くなって、なんというか、よりいっそう――」
楽「――小咲みたいな理想の女の子に近づいて、可愛くなったよなっ!」
集「……」
集「ま、そうかもな……。ははっ」
ヴーヴー
楽「ん、電話だ。……非通知?」
集「……?」
楽「でてみよう。もしもし――」
集(……楽、本当にお前の話は、あれで終わりか?)
集(俺にはお前が、まだ何か隠してるようにしか、思えない)
集(お前の『計画』は、本当に桐崎さんの性格を矯正するためだけの、ものだったのか?)
集(もっと大きな何かを……。お前は、隠してるんじゃないのか?)
集(……分からない。考えても、分からないんだ。だから、いつか、いつでもいいから――)
集(その話の続き、聞かせてくれよ)
楽「……終わりじゃ、なかった」
集「……え?」
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