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    元スレ女「誘拐するならちゃんと誘拐しなさいよ!」

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    251 :

    なにもありませんように

    252 = 117 :

    肉をつければそこらの売れない文庫本くらいには勝てるんじゃないか

    255 = 1 :

      
    「あがったか」

    「えぇ」

    「じゃあ俺も入ってくる」



    30分後

    「えーなんでうまく曲がれないの!」ピコ

    「……」

    「だからなんでアイテムとアイテムの間通り抜けるのよ!」ピコ

    「……」

    「また8位になっちゃったじゃない…」

    「あがったよ女さん」

    「!」ビクッ

    「い、いたのね…」

    257 = 1 :

      
    「女さんってゲームするとき声出すタイプなんだな」

    「……だいっきらい」

    「勝手に聞かないでよ」

    「リビングでやってたら聞こえるよそりゃ」

    「……」

    「レースゲーム初めてなんだから別にいいじゃない…」

    ………

    ……



    1時間後

    「寝室行きたい」

    「眠たくなった?」

    「うん…」

    「じゃあ俺も行くよ」

    258 :

    さるよけ

    260 = 1 :

      
    寝室

    「駅でできなかった話…」

    「……今していい?」

    「もちろん」

    「その後で俺も話す」

    「わかった…」

    ………

    ……



    「私…」

    「中1の7月から学校行ってないの」

    「……」

    「家族が夜逃げしたから。私を残して」

    「……」

    261 :

    元彼って男の?

    262 = 1 :

      
    「それからネットで知り合った人の家に泊まるようになったの」

    「最初はオフ会にまぎれて…」

    「そこで知り合った人のところに泊めてもらってた」

    「……そうか」

    「ただで泊めてもらってたのか?」

    「……」

    「一人目は…」

    「簡単に事情話して」

    「家事手伝いして1週間くらい泊めてもらった」

    「でもずっと家事手伝いでやってきたわけじゃなくて…」

    「……」

    「……」

    263 = 121 :

    やめろ

    264 = 132 :

    さるよけ

    265 = 74 :

    ビッチ?

    266 = 254 :

    女はビッチ系処女だな(願望)

    267 = 1 :

      
    「途中からは愚痴聞き屋みたいなのやってた」

    「……名前の通りか」

    「掲示板に書き込んで返答があったら行くって感じね」

    「その時私がいる漫画喫茶とかまで迎えに来てくれることと最低2泊を条件にして」

    「じゃあ基本2泊がメインなのか」

    「ううん。一番多かったのは4日か5日くらいよ」

    「(思ってたより長いな…)」

    「そこで愚痴を聞いてる間は衣食住の保障をしてもらってたの」

    「……たまにお金くれる人もいたから」

    「人が途切れた時はそのお金使って漫画喫茶で過ごしてたわね」

    「漫画喫茶に戻るなら毎回人は途切れるんじゃないのか?」

    「……家のパソコン使わせてくれる人もいたから」

    「泊まってる間に次の人を募集して…みたいな」

    268 = 102 :

    対価身体でも別によかったのに

    269 = 121 :

    身体は処女厨で童貞の俺が発狂するからよろしくない

    270 = 91 :

    >>269
    救いようねぇな

    271 = 1 :

      
    「誕生日聞いていい?」

    「……5月26日」

    「(ってことは愚痴聞き屋スタートが13歳で今が1月だから…)」

    「もう一年半くらいはこんな生活か…」

    「うん」

    「家に行ったのは100回くらいで…」

    「人数は80人くらいかしら。リピーターもいたし」

    「なるほど」

    「……そのうち何割が同性?」

    「9割は同性よ」

    272 = 152 :

    俺も発狂するからよろしくない

    273 = 251 :

    お話の中ぐらい夢見させろよ

    274 :

    そんなリアリティいらんわ

    275 :

    二十歳超えてるもんだと思ってた

    276 :

    おれも
    口調とかおとなっぽい

    277 = 1 :

      
    「残り1割は…」

    「オネエよ」

    「!」

    「さすがに困ってても男の家には行きたくないわ」

    「…………」

    「なに?」

    「もしかして安心したの?」

    「…まぁ一応」

    「でも襲われかけたことあるわよ」

    「!!」

    「同性愛に目覚めかけた女の人に…」

    「ちょっと怖かったわ」

    「泣いたら謝ってくれてそこからは大丈夫だったけど」

    「……」

    279 = 121 :

    俺も安心した

    280 :

    元カレは>>1の元カレだよ

    281 = 107 :

    百合を期待してたのに

    282 = 1 :

      
    「他にも危ない愚痴とか相談とかあったんじゃないのか?」

    「そうね…」

    「基本的には人間関係だったりするけど金銭面の愚痴も多かったわよ」

    「まぁそれでも何日も泊めてもらうから悩みという悩みをぶちまけられるわ」

    「よく聞き続けられたな」

    「…………私だって聞きたくてしてたわけじゃないわよ」

    「そうだな。ごめん」ギュッ

    「……抱きつかないでよ」グイッ

    「……」

    「でも中には優しい人もいてね」

    「さっきのお金もそうだけど服とかもらったり…」

    「あんたに誘拐された日に行くはずだった人は前に靴プレゼントしてくれたのよ」

    「……そっか」

    「きっと約束破られたって嘆いてるわよ。あんたのせいで」

    283 = 1 :

      
    「すいません」

    「……そういえばあの人には私がよく愚痴を聞いてもらったわね」

    「そうなんだ」

    「初めて言う側に回って楽しさがわかったわ」

    「……ただ私なら家出少女を家に呼んでまで話す気にはならないわね」

    「俺は女さんになら家に呼んでまで話したいけど」

    「あんたのは呼ぶじゃなくて連れ去るなの。わかる?」

    「…はい」

    「まったくもう…」

    「あと聞きたかったんだけど」

    「愚痴聞き屋で何を得られたと思う?」

    「…………適応力?」

    「きっと合ってる」

    「そうかしら」

    284 = 132 :

    さるよけ

    285 :

    猿避け支援

    287 = 1 :

      
    「他にも聞きたいな」

    「……」

    「好きな男のタイプとかは…」

    「誘拐しない人」

    「うぅ…」

    「あとすぐ落ち込まない人」

    「……」

    「冗談よ」

    「……ていうかカバンの中の手帳とか見てなかったんだ」

    「?」

    「手帳とかあったのは見たけど…」

    289 = 1 :

      
    「……その手帳の内容見たらわかるようなことも聞いてたから驚いたのよ」

    「だって女の子の手帳勝手に見るなんて好感度下がりそうなことできないし…」

    「久々にバカみたいな返答ね」

    「誘拐したんだから好感度なんて一生最低値よ」

    「でも逆に安心できるかもね。もう何しても下がらないわよ」

    「……かなしい」グスッ

    「きもちわるっ、なに泣いてんのよ」

    「嘘泣きです」

    「なにそれ。バッカじゃないの…?」

    「ねぇ…ほんとに」

    「…………」グスッ

    「……ねぇ泣かないでよ」

    「な、なんであんたが泣いてんのよばかぁ…」ポロポロ

    291 :

    かわいい

    293 = 1 :

      
    「!!」

    「せっかぐっ……ながないようにしてたのに…」グスッ

    「あ、あれは笑わせるためのボケというか…」

    「それくらいわかってるわよ…!」

    「だから…ちゃんとツッコんだのに…!」ポロポロ

    「でもっ…いろんなことおもいだして…」

    「…………」

    「ううっ…」グスッ

    「うああああぁぁああぁぁん!!!」

    ………

    ……

    294 = 132 :

    さるよけ

    297 :

    ここさる

    298 = 1 :

      
    20分後

    「……」ゴシゴシ

    「……」

    「……正直ね」

    「?」

    「駅の近くで交番見つけた時とか…」

    「遊園地とかで一人になったときに」

    「まだちょっとだけ逃げることとかも考えてたの」

    「うん」

    「でもすぐにどうでもよくなって…」

    「前の生活に戻りたくないからって思ってたけど違うの」

    「居心地がいいの」

    「…………」


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