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    元スレ小鞠「私のこと、好きにして……?」

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    みんなの評価 :
    タグ : - こまちゃん + - のんのんびより + - ほたるん + - ラブラブ + - 百合豚歓喜 + - 神スレ + - 純愛 + 追加: タグについて ※前スレ・次スレは、スレ番号だけ登録。駄スレにはタグつけず、スレ評価を。荒らしタグにはタグで対抗せず、タグ減点を。
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    51 = 1 :

    ***

    蛍と一緒にテレビを見る。
    金曜日の夜に放送される映画を見るのがここ最近の楽しみの一つ。

    小鞠「……」

    蛍の顔を見つめる。
    今日も蛍は可愛いな。

    「センパイ、どうかしました?」

    小鞠「っ!」

    うっ。
    じろじろ見ているのがバレちゃった。

    小鞠「な、何でもないよ///」

    「センパイ、顔が赤いです」

    小鞠「だ、だいじょうぶ……///」

    そう言ってテレビに視線を戻す。
    映画はちょうど主人公がヒロインに告白される場面。
    そういや今日の映画は恋愛モノだった。

    ――やっぱり、蛍も誰かに告白されたりしているのかな?

    52 :

    冷蔵庫の中にこまちゃん勘弁な

    53 = 5 :

    >>52
    たぶん同じ人っぽいんだよなー

    54 = 1 :

    小鞠「蛍ってさ。高校に入ってから、誰かに告白されたりした?」

    「ええ、ありますよ」

    小鞠「そ、そっか。だよねー、そうだよねー……」

    ……そりゃそうだよね。
    蛍ぐらい美人で気立てのいい娘なんてなかなかいないもん。
    当然周りの人間も放っておかないよね。

    けれども、改めてそういうことを聞くと――何だか心がソワソワする。
    蛍が誰かにとられてしまうんじゃないかって。

    55 :

    いいぞ

    56 :

    俺となっつんの話は?

    57 = 1 :

    小鞠「高校生なんだから告白の1つや2つぐらいあるよね」

    「えっと……」

    小鞠「ん?」

    「い、いえっ。何でもないです!」

    小鞠「どうしたの?言ってごらん」

    「えっと、その。10回以上……」

    小鞠「は?」

    「10回以上告白を受けていて……」

    小鞠「えっ?何それ!?」

    10回以上!?
    まだ今の学校に入って半年も経ってないじゃん!

    確かに蛍は美人だし、誰にも負けないぐらいすっごくいい娘だよ。
    でも告白してきた人達は本当に蛍のことを知って、蛍に恋をして想いを伝えていたの?

    蛍とずっと一緒にいたのは私だから。
    知り合って半年足らずの高校生になんか負けたくない。

    58 = 1 :

    「センパイ、怒ってます?」

    小鞠「えっ!何で?」

    「表情が……」

    いけない。
    つい顔に出ちゃった。

    小鞠「な、何でもないから!」

    慌てて首を横に振った。

    小鞠「ちなみに、どんな人に告白されたの?」

    「ええと。パッと思い出せる範囲だと、クラスの学級委員長やサッカー部の部長、野球部のエース、あと女の子にも告白されました」

    小鞠「すごいね……」

    蛍なら、すっごくカッコよくて頭が良くて背も高い男の子にだって告白されるよね。
    私なんか、頼りなくてスタイル良くないし……。

    61 :

    ほう

    62 = 1 :

    そういえば。

    村にいた時、蛍から告白されたのに。
    「友達のままでいよう」なんて言って振ったのは私の方じゃん。

    小鞠「……」

    あれから蛍は、恋愛的な意味で好意を見せることはなくて。
    私が望んだ通り、「とても仲の良い友達の関係」でいてくれた。



    ――それなのに、今さら好きになったなんて虫が良すぎるよね……。

    63 = 1 :

    「センパイ」

    蛍が私を見つめる。

    「私、告白は全部お断りしてきましたし、お付き合いするつもりもありませんでしたよ」

    小鞠「と、当然だよね!蛍にはもっと相応しい人がいるもんね!」

    そっかぁ。
    誰も蛍の気持ちを動かすことなんて出来なかったんだ。

    小鞠「ふふん」

    私の方を向いて蛍が微笑む。

    「センパイ、何だか嬉しそうですね」

    64 = 1 :

    小鞠「そ、そんなワケないじゃん!」

    「……違うんですか?」

    小鞠「そういうワケじゃなくて、その……」

    「慌てるセンパイ、可愛いです」

    小鞠「っ///」

    「可愛いです♪」

    小鞠「に、二回も言わなくていいから!あーもーやめやめ!この話やめーっ!」

    これ以上話しているとボロが出ちゃいそうだったから、適当にその場を誤魔化して映画の続きに集中することにした。

    67 = 1 :

    ***

    上司「はぁ……。越谷さん、いい加減にしてよ」

    小鞠「えと……その」

    上司「ったく。向いてないんじゃないの?この仕事」

    小鞠「もうしわk」

    上司「申し訳ありませんって口ばっかりだけど、本当にしっかりやろうと考えて行動してる?頭使ってる?」

    小鞠「……」

    上司「君のせいで今作業止まってんの。分かる?残業増えたら君のせいだから」

    小鞠「も、申し訳ありません」

    上司「使えない人は要らないからね」

    小鞠「っ」

    「要らない」
    私って要らない人間なのかな……。

    68 :

    数年後とか誰得だよ



    続けてくださいお願いします

    69 = 1 :

    上司「そういえば君ド田舎の出身なんだっけ?」

    小鞠「はい……」

    ド田舎って、そんな言い方しなくてもいいじゃん。
    それに今は関係ないことじゃ……。

    上司「そんな君の暮らしてきたド田舎での生活のようにね。馬鹿みたいにのんびりやってもらっちゃ困るの。いい?」

    小鞠「……」

    これ……。
    きっと私の故郷も馬鹿にされてる。
    大好きなあの村も……。

    小鞠「はい……」

    でも上司に物を言うことなんて出来なくて、「はい」と返事をするしかない。

    悔しい。ホントに悔しい。
    私が出来損ないのせいでこんなことを言われて。



    もう嫌だよ……。
    やっぱり私、仕事向いてないのかな?

    辞めたい……。
    辛いよ……。

    70 = 1 :

    自分が本当に情けなくて。
    お昼休みにトイレに篭って一人泣いた。

    小鞠「グスッ……ヒック……」

    駅から家まで帰る途中にもまた泣いてしまった。
    でも、蛍にはこんな姿を見せられない。

    小鞠「ただいま」

    「おかえりなさい」

    蛍に甘えたい……。

    小鞠「あ……」

    「どうかしました?」

    小鞠「んっ、いや何でもないからっ」

    蛍に背を向ける。
    この子を見つめていると、どうしてもすがってしまいたくなる。
    あの優しさに助けを求めてしまいそうになる。

    「センパイ」

    小鞠「っ///」

    突然身体に柔らかい感触が伝わる。
    蛍に――抱き締められてる?

    71 = 1 :

    小鞠「わ、わ///」

    顔が赤くなるのが自分でも分かった。

    「センパイ、とっても辛そうです」

    小鞠「え……?」

    「ここ最近……。いや、ずっと前から辛そうにしてました。それで――今日は特にそう感じたので」

    小鞠「蛍……」

    「私で良かったら、話してもらえませんか?私は絶対に小鞠センパイの味方ですよ」

    小鞠「あっ、その……うぅ」

    「センパイ。泣くほど辛かったんですよね……」

    蛍に抱き締められてから涙が止まらない。

    「私にもっと頼って下さい」

    でもっ……。

    小鞠「そんな風に優しくされたら、蛍に甘えちゃう……」

    72 = 1 :

    「……いっぱい、甘えてもいいんですよ?」

    小鞠「でもっ」

    「センパイがいつも一生懸命頑張っているのを知ってます。だから、少しでも苦しい気持ちを吐き出して欲しいんです」

    小鞠「蛍……」

    「『お姉さんだから』と言って無理をしないで下さい。私に頼りたいだけ頼って下さい。私は、ずっとずっとセンパイの味方ですから」

    小鞠「うっ……グスッ……ほたるぅ」

    ダメ……本当に涙が止まらない。

    「センパイ、責任感強いですから。苦しいことを全部一人で背負ってしまわないか心配なんです」

    小鞠「ほたる……グスッ……ふえぇ」

    「センパイ、辛かったですよね……」

    蛍がふんわりと抱き締めてくれる。

    小鞠「あのねっ!私っ、ミスなんてしたくないのにぃ……。グスッ。でもっ……私ドジだからぁ、うっ、いっぱい、怒られてっ……使えない奴って言われてぇ……」

    「いっぱい泣いてもいいんですよ。ここでは誰もセンパイのことを責めたりしませんから」

    小鞠「ほ、ほたるぅ。ヒック、ぅ、仕事、つ、辛いよおっ」

    73 :

    昔の俺みたいだわ
    よく支店長に怒られてたな…
    若いうちは転職したほうがいい
    給料は下がったけど今の仕事は楽しいから続けられる

    74 :

    正攻法ではダメだったから年月をかけて落としにかかるほたるんマジ策士

    75 = 1 :

    「ミスをしたくてする人なんていませんよね。センパイは一生懸命やっています。毎日毎日。私だけはセンパイの姿を見ていますから」

    そう言って、蛍は昔お母さんがやってくれたように背中をゆっくりさすってくれた。

    小鞠「ううっ、私すっごく物覚えが悪くてっ。要領が悪くてっ。こんな邪魔な奴、もう要らないんじゃないかって……グスッ、思って……」

    「私はセンパイのこと、そんな風に思ったりしません。だから安心してください」

    蛍……。
    私、もっと甘えてもいいのかな?

    「いっぱい、甘えて下さい」

    考えを見透かしたかのように、蛍がそう私に囁く。

    小鞠「蛍……もっとギュッてして?」

    「はい」

    回された腕に少し力が入って抱き寄せられる。
    蛍の身体、あったかくて柔らかい……。
    それにすごくいい匂いがする……。

    77 = 1 :

    小鞠「あのね……蛍」

    「はい……」

    こうして、私は今まで辛かったことをたくさん蛍に聞いてもらった。
    蛍はただ聞いてくれるだけじゃなくて、ちゃんと相槌も打ってくれて。
    私が思わず泣いてしまう度に優しく涙を拭いてくれた。

    東京に来てから、こんなに優しくしてくれる人なんていなかった。
    きっと蛍がいなかったら私はすぐに潰されちゃってただろうな。

    今まで私は自分の幼い容姿や考えにコンプレックスを感じて、無理に大人振ろうとしていて。
    そのせいで誰かに甘えるなんてこと、考えつかなくて。

    78 = 1 :

    蛍に甘えたい。

    抱き締めて欲しい。

    頭を撫でてもらいたい。

    蛍のモノになりたい。

    想いを伝えたい。



    ああ。
    やっぱり私は、思いやりがあって優しい蛍のことが大好きなんだ。

    79 :

    いいですね

    81 = 1 :

    「センパイ」

    小鞠「なに?」

    「村で暮らしていた時。センパイに告白したこと覚えてますか?」

    小鞠「もちろんだよ」

    今までお互いに敢えて触れなかった話題。






    「私、今でもセンパイのこと、大好きです」

    82 = 79 :

    ふぉおおおおおおおお

    83 :

    さぁ来ましたよ!!

    84 = 49 :

    ほたるんのターン!

    85 :

    満を持して兄登場か!?

    86 = 1 :

    小鞠「えっ……」

    こんなに素敵な娘が側にいて。
    ずっと私のことを想ってくれていたのに……。

    「エヘヘ、二回目になっちゃいましたね。告白」

    小鞠「蛍……」

    「友達として接して欲しいってセンパイに言われたのに。約束破ってごめんなさい」

    小鞠「……」

    「センパイ……」

    蛍が不安そうな顔で私を見つめた。

    87 = 33 :

    ふんふむ

    88 = 79 :

    っしゃああああああああああ!!!!!!!!!!!

    89 = 1 :

    ごめんね。
    ずっとずっと待っててくれたんだ。
    5年間も。

    相手が「好き」って言ってくれているのに。
    それでも自分から「好き」って伝えるのはこんなにも緊張する。
    相手がどう思っているか分からない時に想いを伝えるなんて、それこそ桁違いに勇気がいることなんだよね。

    声が震えてしまいそうだけど。
    でも、私の想いはちゃんと伝えるから。
    だから聞いてくれるかな?

    小鞠「ありがとう、蛍」






    小鞠「私も蛍のことが好き」

    90 :

    きましたわああああ

    91 = 1 :

    「嬉しいです。とっても」

    そう言うと蛍はぽろぽろと涙を流し始めた。
    ――5年前の光景が頭に浮かぶ。
    けれども、今度の涙はその時と全然違う涙。
    ごめん。私5年前と同じで、蛍に対する気の利いた言葉なんて思いつかない。

    でも。

    小鞠「蛍のことが大好きだよ」

    こうやって、「好き」って言葉は何度でも伝えるから。

    「うぅ……しぇんぱい……」

    すると蛍は私の胸に飛び込んで、声を上げながら泣き始めてしまった。
    そんな姿を見ていると私も目が潤んできちゃって。

    そのまま二人で抱き合いながら、一緒にたくさん涙を流した。

    92 = 79 :

    俺も好きだよー

    94 = 1 :

    涙で顔がぐしょぐしょになるくらい二人して泣いていたはずなのに。










    ――生まれて初めてのキスは、ちょっぴり甘い味がした。

    95 :

    おいついた

    しえん

    96 = 1 :

    ***

    相変わらず仕事は覚えることがいっぱいで、周りから怒られたり上司に嫌味を言われたりもするけれど。
    今はとても大切なパートナーが側にいるから毎日負けずに頑張れる。

    蛍は私のことをいつも愛してくれていて、「やっぱり蛍のことを好きになって良かった」って何度も思う時がある。
    私も、不器用だけど精一杯蛍のことを愛してるつもりだよ。




    「センパイ……」

    部屋でのんびりしていると、蛍がくっついてきて甘える仕草をする。
    こういう時は大抵「キスがしたい」っていう合図。

    小鞠「ん、いいよ……」

    蛍が私のほっぺに手を当てる。

    「んっ……」

    小鞠「んぅ……」

    そのまま二人で唇を触れ合わせる。
    初めての時に比べると、やっぱり上手くなったかもって思う。

    97 = 1 :

    小鞠「んぅっ……」

    「んっ……ちゅっ……」

    恋人とのキスは、私がこれまで想像していた以上に気持ちよかった。

    唇ってとても敏感な場所で、そこを触れ合わせたり、相手の温度や吐息を感じたりするだけで頭がクラクラするぐらい気持ちいい。
    こんなに敏感な場所だから、たった一人の好きな人にしか触れさせたくないんだって思う。

    「ちゅっ……れろ」

    小鞠「んぅっ!……んっ……ふっ」

    少し前から、蛍はキスの時に舌を入れるようになった。
    こうなるとスイッチが入ってしまって、蛍はなかなか私を離してくれない。

    蛍に舌を入れられて、深いキスを繰り返していると全身がとろけてしまいそうになる。
    そうして私の身体に力が入らなくなった後に、耳元で「好き」なんて囁いてくるから蛍はずるい。

    98 = 7 :

    ふぅ……

    99 = 79 :

    ふひひ・・・

    100 = 1 :

    小鞠「んっ、んむっ……はぁっ」

    最近は蛍からのボディタッチも増えてきて。
    キスされながらたくさん身体を触られて、背筋がゾクゾクしてたまらない。

    小鞠「んぁっ……んっ……ふっ」

    そういうことが積み重なると、私って蛍のしたいようにされるのが好きなんだなって感じる。
    もしかしてちょっとMっ気あるのかな。

    ただ、蛍にこうやって求められて気持ちよくなってしまうのは年上としてどうなのかって思ってしまう。

    「ぷはぁ……」

    小鞠「はぁっ、はぁっ……はぁ……」

    「センパイ……大好きです」

    小鞠「私も蛍が好きだよ……」

    だから、私が蛍をリードしてあげなきゃ。
    蛍にばっかりされてちゃ駄目だから。


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