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元スレ両津「夏海の誕生日?」小鞠「そう」
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そういえば田舎から出てマクドナルドを初めて食べた時は感動したな…
~ゲーセン~
両津「くそっ。地方の警官はしつこいな……普段刺激が無い反動でハイになってんのか? 走り通しで熱い……上着を脱ごう」
バサッ
両津「小鞠たちは……あと少しで着くか……。合流しようにも警官が邪魔で身動きがとれん」
両津「……ん? あれ、夏海か?」
ササッ
夏海「~♪」
ドコドコドコドコ 50コンボだドン!
両津「完全に見失ったと思ったが、運よく発見できたな。とりあえずメールでゲーセンにいることを伝えて……」
警官D「あんた、そこで何をしているんだ?」
両津「げっ」
警官D「もしかして、凶悪偽警官……!?」
両津「誇張しすぎだろ……! わしは何もしとらん!」
警官D「怪しい……!」
両津「くそっ。地方の警官はしつこいな……普段刺激が無い反動でハイになってんのか? 走り通しで熱い……上着を脱ごう」
バサッ
両津「小鞠たちは……あと少しで着くか……。合流しようにも警官が邪魔で身動きがとれん」
両津「……ん? あれ、夏海か?」
ササッ
夏海「~♪」
ドコドコドコドコ 50コンボだドン!
両津「完全に見失ったと思ったが、運よく発見できたな。とりあえずメールでゲーセンにいることを伝えて……」
警官D「あんた、そこで何をしているんだ?」
両津「げっ」
警官D「もしかして、凶悪偽警官……!?」
両津「誇張しすぎだろ……! わしは何もしとらん!」
警官D「怪しい……!」
警官D「大人しくしなさい!」
両津「だから、本物の警察官だと言ってるだろうが!」
警官D「こら暴れるな! ……!? そのホルスターの拳銃は……本物か!?」
両津「これか? 本物に決まってるだろ」
警官D「こっちへ渡しなさい!」
両津「……」
ダッ
警官D「あっ! 逃げるな! 本部! ゲームセンターにて偽警官を発見! 拳銃を所持ている模様!」
警官D「待てー!」
両津「だから、本物の警察官だと言ってるだろうが!」
警官D「こら暴れるな! ……!? そのホルスターの拳銃は……本物か!?」
両津「これか? 本物に決まってるだろ」
警官D「こっちへ渡しなさい!」
両津「……」
ダッ
警官D「あっ! 逃げるな! 本部! ゲームセンターにて偽警官を発見! 拳銃を所持ている模様!」
警官D「待てー!」
~ゲーセン~
小鞠「ついたけど……両さんどこにいるんだろう」
蛍「見当たりませんね」
れんげ「いたのん!」
小鞠「どこ?」
れんげ「なっつん!」
小鞠「えっ、か、隠れよう!」
蛍「えっと、えっと」
れんげ「ここに隠れるん!」
ササッ
夏海「ん? 今ねーちゃんとれんちょんの声が聞こえたような……気のせいか」
小鞠「ついたけど……両さんどこにいるんだろう」
蛍「見当たりませんね」
れんげ「いたのん!」
小鞠「どこ?」
れんげ「なっつん!」
小鞠「えっ、か、隠れよう!」
蛍「えっと、えっと」
れんげ「ここに隠れるん!」
ササッ
夏海「ん? 今ねーちゃんとれんちょんの声が聞こえたような……気のせいか」
小鞠「ふぅ……見つからなかったみたい」
れんげ「これもゲームなん?」
蛍「ダークエスケープ、だって」
小鞠「夏海があのゲームを終わらせるまでここに隠れてよう」
れんげ「ウチ、これやりたいのん!」
蛍「じゃあやろっか。先輩もやりますか?」
小鞠「わたしはいいよ。真ん中のとこに座ってる」
れんげ「うち頑張るのんなー!」
蛍「100円を入れて……」
小鞠「ところで、これどういうゲームなの?」
れんげ「これもゲームなん?」
蛍「ダークエスケープ、だって」
小鞠「夏海があのゲームを終わらせるまでここに隠れてよう」
れんげ「ウチ、これやりたいのん!」
蛍「じゃあやろっか。先輩もやりますか?」
小鞠「わたしはいいよ。真ん中のとこに座ってる」
れんげ「うち頑張るのんなー!」
蛍「100円を入れて……」
小鞠「ところで、これどういうゲームなの?」
小鞠「ぎゃあああああああああああああああ」
れんげ「ぬおおおおおおおおおおおおおおおお」
蛍「きゃ~(コマ先輩が抱き付いてくる~)」
小鞠「ゾンビが! ゾンビがきたうあああああああああああああ撃って撃って撃ってえええええええええ」
バリーン
れんげ「くるーーーん!!!! ぬおおおおおお!!!!!」
小鞠「なんか風が!!!! 風がきたんだけど!!!! ぎゃああああああああ揺れる! 揺れ!」
蛍「ひゃ~」
れんげ「ぬおおおおおおおおおおおおおおおお」
蛍「きゃ~(コマ先輩が抱き付いてくる~)」
小鞠「ゾンビが! ゾンビがきたうあああああああああああああ撃って撃って撃ってえええええええええ」
バリーン
れんげ「くるーーーん!!!! ぬおおおおおお!!!!!」
小鞠「なんか風が!!!! 風がきたんだけど!!!! ぎゃああああああああ揺れる! 揺れ!」
蛍「ひゃ~」
小鞠「死ぬかと思った……」
れんげ「楽しかったのんなー!」
蛍「私も楽しかったぁ~」
小鞠「……あれ、夏海いないし」
蛍「ゲームやってる間に行っちゃったみたいですね」
れんげ「どうするん?」
小鞠「どうするったって……あ、両さんからメールきてる」
『駅近くの路地裏にいる』
蛍「警官に追われていたことは解決したんでしょうか……?」
小鞠「どうだか。指定された場所からして真っ最中っぽいんだけど」
れんげ「楽しかったのんなー!」
蛍「私も楽しかったぁ~」
小鞠「……あれ、夏海いないし」
蛍「ゲームやってる間に行っちゃったみたいですね」
れんげ「どうするん?」
小鞠「どうするったって……あ、両さんからメールきてる」
『駅近くの路地裏にいる』
蛍「警官に追われていたことは解決したんでしょうか……?」
小鞠「どうだか。指定された場所からして真っ最中っぽいんだけど」
~路地裏~
小鞠「あれ、誰もいない。ここのはずなんだけど」
蛍「両さんはまだ来てないんですかね」
れんげ「両さーん!」
パカッ
両津「きたか」
小鞠「わーっ! 驚かさないでよ!」
蛍「ゴミ箱に隠れてたんですね……」
両津「町中の警官に追われているからな。なりふり構ってられん」
れんげ「ドラマみたいなん」
小鞠「どうしてそんなことになってんのさ」
両津「成り行きだ。電車にしがみついてたのがまずかったらしい。東南アジアでは普通なのにな」
小鞠「ここ東南アジアじゃないし……」
小鞠「あれ、誰もいない。ここのはずなんだけど」
蛍「両さんはまだ来てないんですかね」
れんげ「両さーん!」
パカッ
両津「きたか」
小鞠「わーっ! 驚かさないでよ!」
蛍「ゴミ箱に隠れてたんですね……」
両津「町中の警官に追われているからな。なりふり構ってられん」
れんげ「ドラマみたいなん」
小鞠「どうしてそんなことになってんのさ」
両津「成り行きだ。電車にしがみついてたのがまずかったらしい。東南アジアでは普通なのにな」
小鞠「ここ東南アジアじゃないし……」
両津「しかしまいったな。夏海のプレゼントどころじゃないぞ」
小鞠「見ればわかるよ……」
蛍「今日は諦めて帰りますか?」
両津「それも癪だな。わざわざここまで来たんだ」
小鞠「だけど、警官に追われてちゃ夏海の後をつけるなんて無理でしょ」
小鞠「そもそも、夏海を見失っちゃったし」
両津「うーむ……。ん? 蛍、そのスーツケース持ってきたのか?」
蛍「あっ、はい。両さんが駐在所を閉めてしまったので、外に置いておくのもどうかなぁと思って」
両津「……よし。いいアイデアがあるぞ」
蛍「え?」
小鞠「見ればわかるよ……」
蛍「今日は諦めて帰りますか?」
両津「それも癪だな。わざわざここまで来たんだ」
小鞠「だけど、警官に追われてちゃ夏海の後をつけるなんて無理でしょ」
小鞠「そもそも、夏海を見失っちゃったし」
両津「うーむ……。ん? 蛍、そのスーツケース持ってきたのか?」
蛍「あっ、はい。両さんが駐在所を閉めてしまったので、外に置いておくのもどうかなぁと思って」
両津「……よし。いいアイデアがあるぞ」
蛍「え?」
犬(両津)「これで完璧だろ」
れんげ「わんこ! 両さん、わんこなんなー! お手!」
犬「やるか!」
小鞠「ほんとによくできてるよね。本物にしか見えないもん」
犬「同僚のペットに変装するためにつくったやつだからな。素人には見抜けん」
蛍「ペットに変装……?」
犬「ほら、夏海を探しに行くぞ」
蛍「あっでも、ペットをリード無しで散歩させると怒られちゃいますよ」
小鞠「そうなの?」
蛍「はい。街中だと流石に……」
れんげ「首輪をつけるん」
犬「おい」
れんげ「わんこ! 両さん、わんこなんなー! お手!」
犬「やるか!」
小鞠「ほんとによくできてるよね。本物にしか見えないもん」
犬「同僚のペットに変装するためにつくったやつだからな。素人には見抜けん」
蛍「ペットに変装……?」
犬「ほら、夏海を探しに行くぞ」
蛍「あっでも、ペットをリード無しで散歩させると怒られちゃいますよ」
小鞠「そうなの?」
蛍「はい。街中だと流石に……」
れんげ「首輪をつけるん」
犬「おい」
小鞠「首輪とリード買ってきたよ~」
犬「本気でやるのか……」
れんげ「ウチ! ウチがリード持つのん!」
蛍「はい」
れんげ「おぉ! ウチ、トレーナーなん! 両さん、お手!」
犬「やらんと言ってるだろうが」
小鞠「じゃ、行こうか」
蛍「はい」
犬「おう」
小鞠「両さん犬でしょ」
れんげ「わんこは『わんわん』言うん」
犬「……わん」
犬(女子小学生に首輪で繋がれるとは、冷静に考えるととんでもなく変態的だぞ。妙な背徳感がある……)
犬「本気でやるのか……」
れんげ「ウチ! ウチがリード持つのん!」
蛍「はい」
れんげ「おぉ! ウチ、トレーナーなん! 両さん、お手!」
犬「やらんと言ってるだろうが」
小鞠「じゃ、行こうか」
蛍「はい」
犬「おう」
小鞠「両さん犬でしょ」
れんげ「わんこは『わんわん』言うん」
犬「……わん」
犬(女子小学生に首輪で繋がれるとは、冷静に考えるととんでもなく変態的だぞ。妙な背徳感がある……)
れんげ「いーぬーのーおまわりさん♪」
小鞠「なんか視線が集まってるような」
蛍「おっきな犬ですからね」
犬「羞恥心が凄い……」
小鞠「喋っちゃだめっ」
蛍「夏海先輩、見つかりませんね」
小鞠「うん……見当無く歩き回ってても駄目かな」
犬「ばう。ばう」
れんげ「? 両さんが何か言いたそうなん」
小鞠「なに?」
犬「………」ピピピピピ
蛍「器用にメール打ってますよ」
『さっきゲーム屋を見た。そこに行ったんじゃないか?』
れんげ「なっつんゲーム好きなんなー」
小鞠「どうでもいいけど凄いシュール」
小鞠「なんか視線が集まってるような」
蛍「おっきな犬ですからね」
犬「羞恥心が凄い……」
小鞠「喋っちゃだめっ」
蛍「夏海先輩、見つかりませんね」
小鞠「うん……見当無く歩き回ってても駄目かな」
犬「ばう。ばう」
れんげ「? 両さんが何か言いたそうなん」
小鞠「なに?」
犬「………」ピピピピピ
蛍「器用にメール打ってますよ」
『さっきゲーム屋を見た。そこに行ったんじゃないか?』
れんげ「なっつんゲーム好きなんなー」
小鞠「どうでもいいけど凄いシュール」
~ゲーム屋前~
蛍「あっ、夏海先輩いますよっ」
小鞠「ほんとだ。結局ゲームか……」
れんげ「突入するん!」
蛍「れんちゃん待って」
小鞠「見つからないようにしないと」
犬「ばう」
蛍「犬はお店に入れませんよ」
れんげ「しかたないのん。ここに繋いでおくん」
小鞠「おーよしよし。大人しく待ってるんだよー」
ナデナデ
犬「ガルルルルル」
小鞠「ひっ。じょ、冗談だよ」
蛍「怒ってるみたいですね」
蛍「あっ、夏海先輩いますよっ」
小鞠「ほんとだ。結局ゲームか……」
れんげ「突入するん!」
蛍「れんちゃん待って」
小鞠「見つからないようにしないと」
犬「ばう」
蛍「犬はお店に入れませんよ」
れんげ「しかたないのん。ここに繋いでおくん」
小鞠「おーよしよし。大人しく待ってるんだよー」
ナデナデ
犬「ガルルルルル」
小鞠「ひっ。じょ、冗談だよ」
蛍「怒ってるみたいですね」
~ゲーム屋~
蛍「店員と話してますね」
小鞠「棚の影に隠れよう」
夏海「すいませんっ! あそこのケースに入ってたやつは……」
店員「ああ、あれね。売れちゃったよ」
夏海「えええぇぇぇえぇ!?」
店員「悪いね」
夏海「そんな……」
小鞠「……なんか欲しかったのかな」
れんげ「なっつん落ち込んでるん」
蛍「店員と話してますね」
小鞠「棚の影に隠れよう」
夏海「すいませんっ! あそこのケースに入ってたやつは……」
店員「ああ、あれね。売れちゃったよ」
夏海「えええぇぇぇえぇ!?」
店員「悪いね」
夏海「そんな……」
小鞠「……なんか欲しかったのかな」
れんげ「なっつん落ち込んでるん」
夏海「はぁ……せっかく金溜めたのに……あーあ……なんか一気にやる気なくした」
犬「……」
夏海「うおっ! なにこのデッカイ犬!」
犬「……」
夏海「……? あっれー、なんか見覚えあるような」
犬(やばいっ。夏海は劇でこの姿を見てたか……!)
夏海「……どこで見たんだっけ、テレビ? でかいなー。お手」
犬「……」
夏海「ほれ、お手」
犬「……」パシッ
夏海「払われた!? なにこの犬、超生意気じゃん」
犬「……」
夏海「うおっ! なにこのデッカイ犬!」
犬「……」
夏海「……? あっれー、なんか見覚えあるような」
犬(やばいっ。夏海は劇でこの姿を見てたか……!)
夏海「……どこで見たんだっけ、テレビ? でかいなー。お手」
犬「……」
夏海「ほれ、お手」
犬「……」パシッ
夏海「払われた!? なにこの犬、超生意気じゃん」
夏海「ほれ、お手だって。お手ー」
犬(しつこいな……あっちいけ)
シッシ
夏海「わん公のくせに夏海ちゃんにそういう態度とるんだ。ふーん」
夏海「意地でもお手をさせたくなってきたなー」
小鞠「あわわっ。夏海が両さんに絡んでるよっ」
蛍「だ、大丈夫でしょうか。バレちゃうんじゃ……」
れんげ「なっつんわんわん好きなん?」
犬(しつこいな……あっちいけ)
シッシ
夏海「わん公のくせに夏海ちゃんにそういう態度とるんだ。ふーん」
夏海「意地でもお手をさせたくなってきたなー」
小鞠「あわわっ。夏海が両さんに絡んでるよっ」
蛍「だ、大丈夫でしょうか。バレちゃうんじゃ……」
れんげ「なっつんわんわん好きなん?」
夏海「お手」
犬「……」
夏海「お手」
犬「……」
夏海「お……手ぇ……!」グイグイ
犬「……!」
ググググググ
夏海「お手!」
犬「っ!」
ガシッ
犬「いい加減にしろ!」
夏海「」
犬「……」
夏海「お手」
犬「……」
夏海「お……手ぇ……!」グイグイ
犬「……!」
ググググググ
夏海「お手!」
犬「っ!」
ガシッ
犬「いい加減にしろ!」
夏海「」
夏海「えっ」
犬(しまった)
夏海「ええええええええええええええ!?!?!?!?」
犬「……わんわん」
夏海「いやいやいや! 今しゃべったよね!? うっそ! 犬ってしゃべれんの!?」
犬「わん?」
夏海「とぼけんなって! しゃべったじゃん!」
犬「わん?」
夏海「しゃべってみ! ほら!」グイグイ
犬「……ばう」
夏海「しゃべりなって! ほれ! さっきみたいに!」グイグイ
犬「……」
夏海「おーい!」
犬(しまった)
夏海「ええええええええええええええ!?!?!?!?」
犬「……わんわん」
夏海「いやいやいや! 今しゃべったよね!? うっそ! 犬ってしゃべれんの!?」
犬「わん?」
夏海「とぼけんなって! しゃべったじゃん!」
犬「わん?」
夏海「しゃべってみ! ほら!」グイグイ
犬「……ばう」
夏海「しゃべりなって! ほれ! さっきみたいに!」グイグイ
犬「……」
夏海「おーい!」
夏海「わん公~」
警官A「ちょっと君。何を騒いでるんだい?」
犬(やべ、よりによって警官が……!)
夏海「あーいや、この犬がしゃべったもんで」
警官A「犬が……?」
夏海「ホントなんですよ。なー、わん公」
犬「……ばう」
警官A「はっはっは。そんなわけないじゃないか。君の犬かい?」
夏海「いや違いますけど……さっき喋ったんだけどなぁ」
警官A「……ん? 犬の背中に何かついてるな」
夏海「え? あ、ほんとだ。なんだろう。金属?」
犬(ファスナーだ!!!)
犬「ばうっ」フルフル
夏海「なに、どうしたの。急に背中を庇いだしたけど」
警官A「ちょっと君。何を騒いでるんだい?」
犬(やべ、よりによって警官が……!)
夏海「あーいや、この犬がしゃべったもんで」
警官A「犬が……?」
夏海「ホントなんですよ。なー、わん公」
犬「……ばう」
警官A「はっはっは。そんなわけないじゃないか。君の犬かい?」
夏海「いや違いますけど……さっき喋ったんだけどなぁ」
警官A「……ん? 犬の背中に何かついてるな」
夏海「え? あ、ほんとだ。なんだろう。金属?」
犬(ファスナーだ!!!)
犬「ばうっ」フルフル
夏海「なに、どうしたの。急に背中を庇いだしたけど」
警官A「針でも刺さっているのかな?」
夏海「とってやるから、こっちおいで」
犬「ばう!」
ガバッ
夏海「わっ! 立ち上がった!」
犬「ばうばう!」
ダッ
警官A「な、なんだ!?」
夏海「あ、ちょっと!」
小鞠「走ってっちゃったよ!」
れんげ「運動選手みたいなん」
蛍「完全に人間の動きですよ、あれ……」
夏海「とってやるから、こっちおいで」
犬「ばう!」
ガバッ
夏海「わっ! 立ち上がった!」
犬「ばうばう!」
ダッ
警官A「な、なんだ!?」
夏海「あ、ちょっと!」
小鞠「走ってっちゃったよ!」
れんげ「運動選手みたいなん」
蛍「完全に人間の動きですよ、あれ……」
夏海「なんだったんだろう、あの犬……」
警官A「……さあ。ああ、それよりも、君。ここらで警察官を見なかったかい?」
夏海「警察官? えっと」
警官A「ああ、僕じゃなくてね。怪しい風貌の警察官を見てないかな」
夏海「いえ、見てませんけど。何かあったんですか?」
警官A「いや……見てないならいいんだ。それじゃあ」
夏海「はぁ、どうも。……なんだろう。さっきから騒がしいのと関係あんのかな」
夏海「まあいいや。目当ての物買えなかったし、もう帰ろう」
夏海「……あ、そうだ。レンタルビデオ店に寄ろうと思ってたんだ。せめてそっちだけでも達成せんと」
警官A「……さあ。ああ、それよりも、君。ここらで警察官を見なかったかい?」
夏海「警察官? えっと」
警官A「ああ、僕じゃなくてね。怪しい風貌の警察官を見てないかな」
夏海「いえ、見てませんけど。何かあったんですか?」
警官A「いや……見てないならいいんだ。それじゃあ」
夏海「はぁ、どうも。……なんだろう。さっきから騒がしいのと関係あんのかな」
夏海「まあいいや。目当ての物買えなかったし、もう帰ろう」
夏海「……あ、そうだ。レンタルビデオ店に寄ろうと思ってたんだ。せめてそっちだけでも達成せんと」
蛍「駅とは反対方向に歩いていきましたね」
小鞠「他の用事があるのかな。追いかけようっ」
れんげ「両さんどうるすん」
小鞠「どうするって……どっか行っちゃったし」
ブブブブブブ
小鞠「と、噂をすれば……」
『駅前のコンビニにいる』
小鞠「コンビニ? 犬の格好で?」
蛍「着ぐるみを脱いだんでしょうか」
れんげ「とにかく行くのん!」
小鞠「他の用事があるのかな。追いかけようっ」
れんげ「両さんどうるすん」
小鞠「どうするって……どっか行っちゃったし」
ブブブブブブ
小鞠「と、噂をすれば……」
『駅前のコンビニにいる』
小鞠「コンビニ? 犬の格好で?」
蛍「着ぐるみを脱いだんでしょうか」
れんげ「とにかく行くのん!」
~コンビニ前~
犬「きたか」
小鞠「なにその格好!?」
犬「ゴミ捨て場にあったコートと帽子だ。辛うじて毛深い人間に見えるだろ」
れんげ「ウチ、知ってるん! 名探偵ホームズなん! わんこが服着てるのん!」
蛍「どうしてわざわざ犬の格好に重ねて変装してるんですか……?」
小鞠「変装道具を手に入れたならその着ぐるみ脱げばいいのに」
犬「わしもそうしようと思ったんだが、背中に手が届かなくて脱げないんだよ」
犬「着ぐるみを脱ぎたいから、人気の無い所へ行こう。変装しなおして夏海探索の再会だ」
犬「きたか」
小鞠「なにその格好!?」
犬「ゴミ捨て場にあったコートと帽子だ。辛うじて毛深い人間に見えるだろ」
れんげ「ウチ、知ってるん! 名探偵ホームズなん! わんこが服着てるのん!」
蛍「どうしてわざわざ犬の格好に重ねて変装してるんですか……?」
小鞠「変装道具を手に入れたならその着ぐるみ脱げばいいのに」
犬「わしもそうしようと思ったんだが、背中に手が届かなくて脱げないんだよ」
犬「着ぐるみを脱ぎたいから、人気の無い所へ行こう。変装しなおして夏海探索の再会だ」
~路地裏~
犬「よし、背中のファスナーを下ろしてくれ」
小鞠「うん」
グググググググ
小鞠「と、届かないっ。ちょっと、犬なんだから立ってないで四つん這いになってよ」
蛍「あの、私がおろしますよ」
犬「ああ、たのむ」
蛍「……あれ?」
犬「なんだ?」
蛍「えっと、えいっ。ふんっ」
れんげ「ほたるんどうしたん?」
蛍「す、すごく、かたくて……全然下りません」
犬「なに!?」
犬「よし、背中のファスナーを下ろしてくれ」
小鞠「うん」
グググググググ
小鞠「と、届かないっ。ちょっと、犬なんだから立ってないで四つん這いになってよ」
蛍「あの、私がおろしますよ」
犬「ああ、たのむ」
蛍「……あれ?」
犬「なんだ?」
蛍「えっと、えいっ。ふんっ」
れんげ「ほたるんどうしたん?」
蛍「す、すごく、かたくて……全然下りません」
犬「なに!?」
小鞠「錆びてるのかな」
犬「……その可能性はある」
れんげ「どうするん? 両さんずっとわんこのままなん?」
犬「冗談じゃないぞ。おい、潤滑油買ってこい」
小鞠「どこで?」
犬「……このさいサラダ油でもいい。滑りをよくして一気に下げてくれ」
犬「……その可能性はある」
れんげ「どうするん? 両さんずっとわんこのままなん?」
犬「冗談じゃないぞ。おい、潤滑油買ってこい」
小鞠「どこで?」
犬「……このさいサラダ油でもいい。滑りをよくして一気に下げてくれ」
~数分後~
ピシャシャシャシャシャ
犬「くそ、屈辱だ……」
蛍「これで滑りは良くなったはずですけど……」
小鞠「ふんっ……! だーめだ、全然動かない」
蛍「……よく見ると、生地を噛んじゃってるみたいですね」
犬「おい! 油をかぶった意味がないじゃないか!」
蛍「す、すいませんっ」
れんげ「両さん、野良犬みたいになってるん」
犬「みすぼらし姿になってしまった……」
小鞠「しょうがないよ。とにかく、夏海を探そう」
蛍「あっちの方へ行きましたよね」
犬「わしはこのままか!?」
ピシャシャシャシャシャ
犬「くそ、屈辱だ……」
蛍「これで滑りは良くなったはずですけど……」
小鞠「ふんっ……! だーめだ、全然動かない」
蛍「……よく見ると、生地を噛んじゃってるみたいですね」
犬「おい! 油をかぶった意味がないじゃないか!」
蛍「す、すいませんっ」
れんげ「両さん、野良犬みたいになってるん」
犬「みすぼらし姿になってしまった……」
小鞠「しょうがないよ。とにかく、夏海を探そう」
蛍「あっちの方へ行きましたよね」
犬「わしはこのままか!?」
~レンタルビデオ店~
夏海「えーっと、あったあった。『ジョニーは戦場へ行った』」
夏海「本当に面白いのかな、これ……姉ちゃんも誘って一緒に観てみよ」
店員「次の方どうぞー」
夏海「ラッキー、ちょうどレジが空いた」
ドンッ
男「……」
夏海「わっ」
男「……」ギロッ
夏海「ってー……横入りぃ? めっちゃ睨まれたし……はぁー、今日は厄日かな」
夏海「えーっと、あったあった。『ジョニーは戦場へ行った』」
夏海「本当に面白いのかな、これ……姉ちゃんも誘って一緒に観てみよ」
店員「次の方どうぞー」
夏海「ラッキー、ちょうどレジが空いた」
ドンッ
男「……」
夏海「わっ」
男「……」ギロッ
夏海「ってー……横入りぃ? めっちゃ睨まれたし……はぁー、今日は厄日かな」
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