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    元スレさやか「私達の戦いはこれからだ」

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    タグ : - 魔法少女まどか☆マギカ + 追加: タグについて ※前スレ・次スレは、スレ番号だけ登録。駄スレにはタグつけず、スレ評価を。荒らしタグにはタグで対抗せず、タグ減点を。
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    102 = 2 :

    てすと

    103 = 2 :

    さやか「スーパーさやかちゃん!!全力全開ぃいいい!!」

    バシュッっと背後の魔方陣を蹴り、ほむらを目掛け一直線に宙を駆ける。
    パワー、スピード、ダメージ回復能力、出し惜しみ一切無しだからこそ可能な特攻戦法である。

    ほむら「無駄な事を」

    さやか「ぬぉおおおおお!?」

    次の瞬間、さやかは全然見当外れの場所に弾き飛ばされていた。
    いつの間にかひしめくように湧き出したほむらの使い魔達が彼女の進行を阻んだのである。

    ほむら「忘れたの?わたしは悪魔でここはわたしの結界。あなたに勝てる道理なんてない。
    盤上のチェスの駒が打ち手を殺そうっていう位荒唐無稽な話だわ」

    さやか「なめてんじゃないわよー!!」

    104 = 2 :

    ダメージは楽譜の魔方陣によって瞬く間に回復される、痛みの感覚をも断ち切り、なおも突っかけるさやか。

    ほむら「無駄だっていっているでしょう?」

    今度は見えた。四方八方から投げつけられる血の様に紅いトマト。
    突進しながらも凄まじい剣捌きでそれを切り裂いていく。

    ほむら「相変わらず物分りが悪いわね!!」

    さやか「!!」

    トマトへの迎撃に気を取られたさやかの頭上から、無数の兵隊の様な使い魔が降り注ぐ。
    咄嗟にかわそうとはしたが数が多すぎる。反撃の暇すらなく押し潰されるように動きを封じられるさやか。

    105 = 2 :

    ほむら「もうやめにしましょう。あなたも佐倉杏子も、素直に最後の時を楽しみなさい。
    今ならサービスでソウルジェムの穢れも浄化してあげるわよ?」

    さやか「お心遣い痛み入るね。でもお生憎様!わたしの狙いはここからだよ!!」

    ほむら「強がりはよしなさい。その体勢から一体何をどうするっていうの」

    さやか「こうするのよ!!」

    無数の兵隊の山から漏れ出す様に立ち上る蒼い炎。それはさやかのソウルジェムの魔力の大放出だ。
    その勢いはさながら蛇口を全開きした湯水の如くである。

    ほむら「わざわざ魔力を無駄遣いする気?あなた一体何を…」

    カッ!黒い稲光が兵隊の使い魔達を吹き飛ばした。
    中から現れたのはさやかの魔女化した姿、人魚の魔女、オクタヴィア。

    107 = 2 :

    ほむら「自ら魔女化したですって?自分の結界で私の結界を侵食する気?!」

    オクタヴィアを中心に広がりだす結界。しかし妙だ。
    その広がり方は、通常見られるような均等な拡散ではなく、真っ直ぐと真上を目指しているかの様な…

    ほむら「まさか?!」

    オクタヴィアの結界がほむらの結界の天井へと達する。その瞬間、わずかながらほむらの結界に亀裂が入る。
    すかさずオクタヴィアは自らの結界を解除した。生じた僅かな隙間から覗くのは結界の外の世界。

    ほむら「自らの結界を楔にわたしの結界に亀裂を…!!」

    ほむら「円環の理を呼ぶつもり?!」

    110 = 2 :

    結界が破れ、外の世界へと通じてしまえば、円環の理が魔女となったさやかの存在を察知するのは自明の理である。
    体育館の天井をも突き破り、広がる夜空の彼方から一陣の神々しい光が差した。

    ほむら「まずい!今はまだ…」

    しかしもう遅い。程なくして円環の理がその姿を現す。
    白い後光を背負いながら降臨する女神、その目には人間であるまどかを欠いている影響か生気がない。
    機能だけで動く存在。そして、その安定化のためにほむらが施した数々の処置は、ご丁寧に全て解除されている。

    ほむら「インキュベーター…やってくれたわね…」

    歯軋りをするほむら。だが

    ほむら「でもまだよ!まださっきまどかに施した遮断フィールドが残って…」

    111 = 2 :

    突如オクタヴィアが声にならない咆哮を放った。

    その咆哮に弾かれるようにまどかの方に目を向けるほむら。
    そこには…まどかと共にフィールドの内側に眠っていた深紅の少女…

    「助けてくれってか?ったく…」

    杏子は

    「言うのが遅すぎんだよ…バカさやか」

    言われなくてもわかっていた。

    ほむら「やめてぇえええええ!!」

    杏子の巨大化した槍が遮断フィールドを内側から穿つ。
    フィールドが粉々にくだけ散ったその瞬間…

    まどか「思い出したよ…ほむらちゃん」

    ほむら「まどかぁあああ!!」

    その瞬間を境に再び世界は暗転した。

    112 = 2 :

    さやか「……!!」

    ガバッ!!さやかは跳ねるように起き上がった。意識を失っていたのか?どれくらい?状況はどうなった??

    なぎさ「恐らくほんの一時だと思いますよ」

    さやか「なぎさ…あんた…」

    なぎさ「お察しの通り、円環の使いとしての記憶が戻ったのです。
    まったくさやかは無茶をする人です。状況を察知して慌てて飛んできました。」

    114 = 2 :

    さやか「飛んできたって、ここは?」

    マミ「ここは世界改変の特異点…という事らしいわね」

    さやか「マミさん!どうしてここに??」

    なぎさ「円環の使いとしての力がほんとに戻ったのか確かめたくて、ちょっくら肩慣らしに導いてみました」

    さやか「はぁ?!」

    なぎさ「嘘です。冗談です。この場に居合わせるべき人だと思って単に強引に連れてきたんです。」

    さやか「あんたねぇ…」

    117 :

    きっと私達が馬鹿なんだよ・・・・

    幸せ馬鹿

    118 = 2 :

    マミ「最初はなぎさちゃんが何を言っているのかさっぱりだったけど…
    なんだかこの子からさっぱりな話を聞くのは初めてじゃないような気がして
    自分でも驚くほど状況がすんなり飲み込めてしまったわ」

    さやか「あはは…いやぁそれはそれは」

    QB「もっともここは世界改変の特異点だ。この空間に入った時点で過去二回の世界改変を跨って、
    全ての記憶は蘇っているはずだけどね」

    さやか「QB!あんたも来てたの?」

    QB「本当は僕はこの隙にスタコラサッサと逃げ出したかったのだけど…」

    杏子「ざっけんなバッキャロー、この期に及んでそんな無責任な事許すかよ。
    あんたにも最後まで見届けてもらうよ」

    さやか「杏子!!」

    124 :

    さるったな

    126 = 2 :

    杏子「よぉさやか」

    さやか「杏子…ごめんね…色々と辛い思いさせちゃったね」

    杏子「へっ、今更謝ったって許してやるもんか、一人で盛り上がりやがって、
    その上、どてっ腹にあんなもん突っ込まれて…」

    QB「一人で盛り上がって…」

    マミ「お腹に突っ込まれた…?」

    さやか「こらそこぉ!!良からぬ妄想はやめなさい!!」

    なぎさ「?一体どういう意味なのですか」

    QB「いいかい?なぎさ、君達人類はね、雄しべと雌しべが…」

    さやか「ギャー!!余計な事は教えんでいいーー!!」

    杏子「おい…ふざけんのもいい加減にしやがれ」

    さやか「ご、ごめん・・・」

    127 = 2 :

    さやか「人に散々説教しておきながら、わたし自身があんたを置き去りにして突っ走っちゃった。
    不安にさせちゃってほんとにごめん」

    杏子「ふん、いいよもう。あんたがあたしの為を思ってくれてたってのは分かったからさ。
    でも次はゆるさないからな。助けてほしいんなら最初っから素直に頼りやがれ」

    さやか「うん、そうだね。」

    ぐいっとさやかは杏子を抱き寄せる。

    杏子「んなっ!」

    さやか「助けてくれて本当にありがとう。これからもあたしをよろしくね」

    杏子「バ!おい!さやか、やめろ!離せ!」

    なぎさ「ラブラブなのです」

    マミ「どうやら雄しべは美樹さんの方らしいわね」

    QB「さて、あちらの二人の方も早いとこ丸く収まってくれるといいのだけどね」

    128 = 2 :

    QBの声を合図に一同は同じ方向へと目をやった。
    そこには…まるで神話の様な光景。
    女神・鹿目まどかと、悪魔・暁美ほむらが向かい合っていた。

    QB「まどかもほむらも共に真の姿を取り戻した。概念を生み出す者と概念をねじ曲げる者、
    この両者が互いに拮抗し、今世界の改変は保留状態で停止している。」

    ほむら「まどか…」

    まどか「ほむらちゃん…」

    杏子「なぁさやか、あんたの考えってもしかして…」

    さやか「そう、たぶんその通り」

    杏子「うまくいくのかよ?それ」

    さやか「大丈夫、きっとあの子達も分かってると思うよ」

    129 = 2 :

    向かい合ったまま長いこと会話を交わせない両者。空気に耐えきれず先に切り出したのは

    ほむら「まどか…あの…」

    ほむらが何かを言おうとしたのをきっかけにまどかがツカツカとほむらへ距離をつめていく。
    その表情にはなにか張り詰めた物が・・・。

    ほむら「ま、まどか…?」

    キョトンとしたほむら目掛けて、なんと女神は

    まどか「ほむらちゃんの…バカァ!!」

    バッシーン!!
    大きく振りかぶった渾身の平手打ちが悪魔の左頬をしたたかに張った!

    ほむら「…え?」

    130 = 2 :

    鳩が豆鉄砲を食らった様な表情のほむら。
    それを見つめていた一同もほぼ同じ様な心境であった。

    まどか「こんなとんでもない事しようとして…駄目じゃない!!
    わたしがいつこんな事して欲しいって頼んだの?!」

    ほむら「え…だって…わたし…」

    まどか「ほむらちゃんのわからず屋!なんでわたしの気持ち分かってくれないの!」

    その台詞を聞いて今の今まで呆け気味だったほむらの中で、なにかが弾けた。

    ほむら「なによ…まどかだって!!」

    バチーン!!

    先程の一撃に負けずとも劣らない威力の平手打ちが、女神の左頬で爆ぜる!

    まどか「いった…」

    ほむら「誰がこんな事頼んだかですって?それはこっちの台詞よバカまどか!
    一人になるなとか言っといて、いつもいつも一人で突っ走って、ちょっとはこっちの身にもなりなさいよ!」

    131 = 2 :

    まどか「じゃあわたしあの状況で他にどうすれば良かったの?!」

    バッシーン!!

    ほむら「だからその状況ごとわたしがひっくり返してやろうとしたんじゃない!!」

    バッチーン!!

    まどか「ほむらちゃんは色々やり過ぎなんだよ!知ってる?そーゆーのヤンデレって言うらしいよ!?」

    バッシーン!!

    ほむら「ヤンデ…もう怒った!なによ!一人になりたくないってピーピー言ってたのはまどかじゃない!」

    バッチーン!!

    まどか「あ、あの時はそうだったかもしれないけど、わたしはもう大人になったんだもん!!」

    バッシーン!!

    ほむら「大人が聞いて呆れるわね!黒歴史ノート全宇宙に公開するわよ!?」

    バッチーン!!

    まどか「わたし元々はリア充だもん!ほむらちゃんなんてループ一周目から、
    微妙にタイプが変わっただけでずっとコミュ障のくせに!!」

    ほむら「ぬぅうううううううう!!?」

    132 = 124 :

    さる

    133 = 2 :

    マミ「ねぇ…あれってあのままやらせておいていいのかしら?」

    さやか「いいんですよ。これがあたしの狙いだったんです。」

    なぎさ「それじゃあ…」

    さやか「そ、あの二人はね、一度腹割ってとことん喧嘩するべきだったのよ。
    ほんとに二人揃ってコミュ障なんだから」

    杏子「腹を割ってっつーか頬を張ってって感じだけどな…」

    QB「まったく君達人間は意思の疎通方法まで非合理的なんだね。訳が分からないよ」

    さやか「その人間の感情につけこんでせっせと営業活動してたのはどこのどいつよ?」

    QB「きゅっぷい」

    杏子「おい、そろそろあいつらも一段落つくみたいだぜ」

    ほむら・まどか「「ぜぇ、はぁ、ぜぇ、はぁ」」

    134 = 2 :

    ほむら「そ、そろそろ終わりにしましょう。このままではあなたの顔面の理が崩壊してしまうわ」

    まどか「そう…だね、ほむらちゃんも、もう頬っぺたがおっぱいより膨れちゃってるもんね…」

    ほむら「やっぱりもう一発殴るわ」

    まどか「ウェヒヒ、冗談だよ」

    ひとしきり殴りあい、罵りあい、心なしかすっきりした表情の二人。
    呼吸を落ち着かせ、今度はまどかが先に切り出した。

    まどか「ほむらちゃん、ほむらちゃんを迎えに来たときね、ほむらちゃんがわたしを捕まえて、
    わたし本当にびっくりしたんだよ?」

    ほむら「そうでしょうね…我ながら突拍子もない事をしたもんだと思うわ…」

    まどか「最初はなんでこんな事するの?って全然理解できなかった。
    でもほんとに悪いのはわたし、あんな事しちゃうくらいほむらちゃんを追い詰めていたのはわたしだったんだね」

    ほむら「まどか…」

    135 = 2 :

    まどか「でももうわかったよ。自分一人で強がって、それで誰かを助けられたとしても、
    それじゃあ自分の一番大切な人は守れないんだね」

    ほむら「う、うぅ…」

    まどか「今まで寂しい思いをさせてごめんね。ほむらちゃんはわたしの最高の友達だよ」

    ほむら「まどかぁああああ」

    胸に飛び込んでくるほむらを、まどかは優しく抱き止める。
    堰を切ったように泣き出したほむらの頭をまどかが慈しむ様に撫でる。

    ほむら「まどか、まどかごめんなさい!わたし…わたしね…」

    まどか「うん…大丈夫…全部わかったよ。だって…わたしも本当は寂しかったもん。
    素直に最初からそう言えば良かったんだね。本当にごめんね。」

    ほむら「でもわたし…結局同じ事をしようとしていたわ…あなたの本当の気持ちを確かめるのが、
    ずっと怖かったの」

    まどか「うん、そうだね。それはとても良くない事だね。」

    138 :

    p


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