元スレレッド「また会おうな」
SS覧 / PC版 /みんなの評価 : ★
101 = 1 :
ミュウツーの動きが止まる
〈…どういうことだ〉
「今いるポケモンを全て消し去る。ポケモンのいなかった世界に戻すんだ」
そしてレッドは今までのことを全てミュウツーに話した。
フジ爺さんに聞いたことも、オーキドの研究のことも。
「俺は本当にポケモンが好きなんだ。人とポケモンが一緒に幸せに暮らせる世界に出来ないかとずっと考えてた。いろいろ試してみた」
「でも、ダメだった。俺じゃ何も変えられなかった」
「それどころか研究はどんどん進んでる。このまま進み続ければ本当に取り返しのつかないことになる」
「だから せめて…。せめて、もうポケモンが人間の道具としてこれ以上ひどく扱われないように……って考えたら、これしか方法がなかったんだ」
「それには君の力が必要なんだ、ミュウツー」
102 = 79 :
ミュウツーは全てのポケモンのプロトタイプ的な存在なのだろうか
103 = 1 :
ミュウツーは、ずっとレッドを見つめていた瞳を閉じる
再び開いた目は、とても優しい目だった
〈これほどポケモン想いの人間がいるとは知らなかった。私は、人間は馬鹿しかいないとばかり思っていたよ〉
〈俺じゃ何も変えられなかった、なんてことはない。現にお前は私の心を変えられた〉
〈協力しよう。ポケモンの世界の終わりに〉
レッドは安堵の表情を浮かべた
104 :
中々興味深い
105 :
久々の良SS
106 = 1 :
みんなをボールから出す
「みんな、先に言わなくてごめん。そして こんな答えしか出せなくて、本当にごめんな。最低のトレーナーだよ…」
〈最低のトレーナーなんて誰が言った?〉
〈そうですよ!〉
〈俺にとっちゃ、最高のトレーナーだぜ!〉
〈私にとってもよ〉
〈お腹すいた…〉
濡れた瞳で笑うレッド
〈どんな道を選んでも俺達はレッドに着いて行く。俺達がずっと思ってたことだぜ〉
そう言うと、レッドはみんなを抱きしめた
〈いい仲間じゃないか。本当に…〉
それをミュウツーは後ろから眺めていた
107 = 1 :
「さて。最期に俺からお願いがあるんだ」
「ピカチュウとミュウツーは俺と一回シロガネ山に戻ってほしい。みんなはここで待っててほしいんだ」
みんな なんとなくレッドの考えがわかっている
〈一緒に旅できて、本当によかったぜ〉
リザードンの声が震えている
〈ライバルの頃から、ずっと尊敬してるぞ〉
微笑むカメックス
〈たくさんのありがとうを伝えきれないです〉
唇を噛みしめるフシギバナ
〈おいしいご飯、また作ってね〉
満面の笑みのカビゴン
〈大好きだよ、レッド〉
大きな瞳からポロポロと涙をこぼすエーフィ
108 = 56 :
おい誰だよ俺のPCに涎だか鼻水だかツバだかわからん液体垂らしたの
109 :
>>108
おまえ抜く場面なんかなかったろw
110 = 88 :
>>108
俺かもしれん
111 = 1 :
ID変わったけど>>1です
サルくらってた
レッドは泣いていた
それでも、必死に笑顔を作っていた
「俺もみんなが大好きだよ」
みんなに手を振り、レッドはミュウツーにテレポートを頼んだ
112 = 1 :
シロガネ山の頂上に戻ってきた
そこでレッドは俺とミュウツーにこの後の具体的な指示をした
「よし…こんなもんか」
笑顔のレッド
「本当に、ピカチュウには世話かけっぱなしだな」
〈ほんとだよ〉
少しいじわるを言ってみる
「ごめんな。もう俺はこれ以上は耐えられない。ポケモンの命を奪い過ぎた。もう…限界なんだ……」
限界なんてとっくの昔にきていたくせに。
それでもレッドは戦っていた
ポケモンの為にポケモンの命を奪い、ポケモンと戦っていた。
大好きなポケモンと、自分と。
113 :
俺のラティオスとアーケオスとラグラージも抜け殻なのかな・・・
114 = 51 :
>>1に繋がりそうになってきた
115 = 105 :
ヌケニンも抜け殻なのかな…
116 = 1 :
ポケモンを絶滅させる
その選択肢はかなり前からあったのだろう
それでも、そうならないように必死にもがいていた
チャンピオンの地位が唯一の希望だった
しかし、オーキドの爺さんの力があまりにも大きすぎた
研究は進む一方で、時間もない
これしかない。
その選択は、どれほどレッドの心を抉っただろう
117 = 1 :
レッドの隣に座る
頂上からは、レッドと一緒にまわったカントーが一望できる
今日は天気がいい。
遠くまでよく見える。
空でポッポが群れを成し、海でドククラゲがぷかぷか浮いている
森でバタフリーの夫婦が住処を探し、町では誰かがバトルをしている
何も言わず、並んでそれを眺める、
風が木々を優しく撫で、波打つ緑が何故か懐かしく感じた。
119 = 1 :
〈楽しかったよ。レッドと一緒で〉
「俺もだよ。ピカチュウがいてくれてよかった」
〈俺にとって、レッド以上のトレーナーはいねぇ。俺を選んでくれてありがとう〉
「俺にとっても、ピカチュウ以上の相棒はいないよ。俺からもありがとう」
〈またこうして、並んでいい景色を眺めようぜ〉
「そのときは人間として生まれてこいよな」
〈次はレッドが人間じゃないかもな〉
「それは考えてなかった!」
120 = 56 :
121 = 1 :
ミュウツーはずっと黙って離れたところにいてくれている
「ピカチュウ…、本当に最期まで迷惑かけてごめんな」
うるせぇ
「本当に本当に、ありがとな」
うるせぇ
「大好きだ。みんなが、ピカチュウが」
うるせぇんだよ
前が見えなくて狙いが外れたらどうすんだ。
言うな
言うなよ
お前が決めた、最期の言葉を。
「また会おうな」
ッ!────────……
122 = 1 :
シロガネ山の山頂に一本の雷を落とした。
俺のすぐ隣に。
その爆音はハナダの仲間にも届いただろう
これも、レッドが選んだ道
俺達はそれを信じて進むだけ
衝撃で地下まで抉れ、焦げた地面は見ないようにミュウツーのもとへ歩く
〈いこうか〉
〈あぁ、頼む〉
再びテレポートでハナダへ向かい、みんなにレッドからの指示を伝える
最後の戦い。
ポケモンの終わりが始まろうとしていた
124 :
追いついたわ
126 = 1 :
リザードンは森と空へ、カメックスは山へ、フシギバナは海へ、俺とカビゴンは町へ
ミュウツーとエーフィにそれぞれテレポートで送ってもらう
2人には力を温存しつつ、みんなを手伝ってもらうように頼んだ
そして俺の雷を合図に、一斉にポケモンへ攻撃を始める
野生もトレーナーのポケモンも関係ない
ポケモンは全て攻撃対象だ
127 = 1 :
俺はエーフィについてきてもらい、各ポケセンを潰してまわった
途中何度もトレーナーと戦ったが、どれも相手にならない
シオンでフジ爺さんに会った。
セキチクでジョーイさんに会った。
レッドのことを話すと、2人とも涙を流してくれた
そして俺に優しい言葉をかけてくれた
この人達に会えて、本当によかった。
心からそう思った。
129 = 1 :
エーフィに海に送ってもらい、フシギバナを手伝った
死体が転がっていく
構わずどんどん倒していく
次はリザードンの背中に送ってもらって、空のポケモンを殺していく
空から、みんなの戦っている姿が見えた
フシギバナは海底まで根を這わせ、カメックスは山を水浸しにし、カビゴンは町を壊している
エーフィとミュウツーもみんなのもとへ行って一緒に戦ったり傷薬を運んだりしている
森を灼いたリザードンも俺も含め、みんな かなり疲労しているようだ
人間の悲痛な叫び声が、俺達への恨みの声が、俺達の心を削っていく
それでも攻撃はやめない
ポケモン達の必死の抵抗も、力で振り払う
130 = 73 :
あれ?目から汗が止まらん...
131 = 98 :
でもオーキドたそが無からポケモン産み出したんだし死んだポケモンもデータあれば復元出来るんだし根本から先にぶっ壊さないと意味ないんじゃ
132 = 1 :
ミュウツーを呼び、マサラタウンへ向かってもらう
そろそろ全ての元凶を潰しにかかろう
博士とグリーンが研究所の外で異変に混乱する中、俺の姿を見つけた
「グリーン…あの赤いポケモンは……」
「あれは…レッドのピカチュウだよ、じいちゃん……」
そうか、俺は今赤いピカチュウなのか
返り血を浴びていることすら気付かなかった
「おい、何があったんだよピカチュウ!…レッドは?レッドはどこだよ!?」
〈死んだよ〉
〈……俺が殺した〉
133 = 35 :
>>1に戻ったか
134 = 1 :
「何をいっておる、そんなわけなかろう!レッドはどこじゃ!」
喚く爺さんを横目に、グリーンは落ち着いた声で言う
「レッドがそれを選んだのか?」
〈あぁ〉
「この異変もか?」
〈あぁ。これしかないって、レッドが決めたんだ〉
レッドの決断をグリーンに話す
その間も爺さんはずっとパニックで叫んでいた
「そうか…わかった。じゃあ俺の仲間も頼む。できるだけ…苦しまないようにしてやってくれ……」
ここでそう言えるグリーンは、本当に強いと思う。
研究所の中にボールを置いてくれと言った
135 = 71 :
しえん
137 = 1 :
研究所を見る
ここがなければ、ポケモンが生まれることはなかった
ここがなければ、レッドが死ぬことはなかった
ここがなければ、俺達はレッドと出会うことはなかった
いい方向に ここが使われていれば、この世界はもっと違った形でまわっていただろう
もっと幸せな世界が……
139 = 1 :
〈…チュウ……ピカチュウ〉
はっ、とミュウツーの声で我にかえる
〈もういいだろう、何発雷を落とすつもりだ〉
目の前の黒焦げの地面が大きく穴をあけていた
それをオーキドの爺さんが絶望の表情で見ている
グリーンは、悲しい目で空を見ていた
研究所は跡形もなくなっていた
〈…悪い。ぼーっとしてた〉
141 = 1 :
どれほど殺しただろう
もうほとんどポケモンもいなくなった
俺達も既に限界だ
これほど力を暴走させたことはない
みんな傷だらけでボロボロになっている
〈エーフィ、ミュウツー、そろそろ頼む〉
〈…わかった〉
エーフィには、人間からポケモンに関する記憶を全て消し去るように頼んでいた
額の赤い珠が光り、カントー中の人々に念力をかける
ミュウツーには まだ生き残っているポケモンや隠れているポケモンを探してもらい残りのみんなでそれを倒していく
142 :
視点がピカチュウとは…にくいね
143 = 1 :
もう立っているのもやっとだ
カビゴンとフシギバナがついに倒れてしまった
リザードンとカメックスは今にも倒れそうな中、まだ戦ってくれている
俺も戦う。
エーフィも限界が近付いている
〈あとは…マサラだけ……〉
マサラに向けて、さらに強い念力を送り続ける
すると、パリンッと音を立ててエーフィの額の珠が突然割れてしまった
〈エーフィ!〉
〈大丈夫…成功したから……。もう誰も…ポケモンなんていう存在を知らないはず。だから…ちょっとだけ…休むね……〉
そう言ってエーフィも倒れてしまった
144 :
カントーの話っていうのがニクいよな
145 :
もうこいつらレベルカンストしてんだろ
支援
147 = 1 :
〈もうこの世界にポケモンは私達しかいない〉
ミュウツーの言葉に終わりを実感する
〈エーフィのおかげで、今眠っている人間達も起きた時には何も覚えていないだろう〉
〈そうか…。ミュウツー、すまねぇが俺達をシロガネ山の山頂に運んでくれねぇか〉
最期のわがまま。
ミュウツーは快く引き受けてくれた
148 = 79 :
カントーは殲滅しても他の地方が・・・
150 = 144 :
あまり結末には触れないで見守ろうぜ
みんなの評価 : ★
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