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    元スレモバP「俺この仕事向いてないのかな……」

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    1 :

    「凛、これ明日の○×スタジオの仕事の資料だから……」スッ

    「見とけばいいんでしょ」バッ

    「あ、ああ……あと内容を――」

    「奈緒、加蓮、あっちで明日の仕事の資料見ようよ」スタスタ

    加蓮「うん」スタスタ

    奈緒「おー」スタスタ

    ガチャッ……バタン

    (…………はあ)

    ちひろ(プロデューサーさん……)ヒソヒソ

    「はは、まあアイドルたちも年頃の女の子ですしね……こんなもんでしょう」

    ちひろ(随分と乾いた笑いを……)

    「まあ、プロデューサーがアイドルたちと仲良く出来ないっていうのは致命的だと思いますけどね」

    2 = 1 :

    「たくさん仕事させてやれると、加蓮だって自分に自信を持てるようになるだろうし」

    「ニュージェネレーションとトライアドプリズムのリーダー兼任してる凛だってやりがいを感じてくれるだろうし」

    「奈緒も現場にどんどん慣れてくれているし、もっとみんなにはアイドルを楽しんでもらわないと」

    ちひろ「はあ……まあ、プロデューサーさんがいいっていうなら私は別にいいんですが」

    「それに俺と仲良くしてくれなくても、仲間内で楽しくやってくれてるならいいんですよ」

    「さて……それじゃちょっと□△局まで行ってきますね。打ち合わせが入ってるので」

    ちひろ「あ、はい、気をつけてくださいね」

    「いってきまーす!」ガチャッ……バタン



    (…………)コソコソ

    ちひろ「あれ、楓さん見かけないと思ったらソファで寝てたんですか……」

    3 :

    続きはよ

    4 = 1 :

    ――夜、事務所

    (よしよし、来月のバラエティ番組だけど番組の最後のほうでNGとTPで歌わせてもらえるようになったしいい感じに話をもっていけたな)

    (今日中に構成決めて明日持っていかないとな……あれ、まだ事務所に明かりが?)


    「プロデューサーってさ、ホント口煩いよね」

    卯月「現場で実際に頑張ってるのって私たちなのにねー」

    奈緒「あたしたちだって仕事できるようになってんのにな」

    加蓮「毎日顔合わせるたびに『今日は調子どうだ?』とか『頑張れよ』とか一々声掛けてくるのイライラするんだよね」

    未央「あははは!プロデューサーってもしかして加蓮にその気でもあるんじゃない?」

    加蓮「え、やだそんなのキモすぎ。事務所これなくなっちゃうじゃん」

    「アイドルに手出すとか犯罪じゃん。どうかしてるって」


    アハハハナニソレヤダー


    (…………適当な場所で時間潰してから戻るか)

    5 = 1 :

    ――レッスン場

    ボイトレ「うーん……もういい時間ですし、今日はこれでおしまいにしましょうか」

    「……お疲れ様でした」

    ボイトレ「もうちょっと全体的にキリッと歌えるようになりましょうか」

    「もう少し、頑張ります」シュン



    「あら、プロデューサー……こんなところでどうしたんですか」

    「ああ楓さん、レッスンお疲れ様です。……ちょっと今日の打ち合わせ内容の整理をしようと思いまして」

    「事務所でやらないんですか?」

    「ははは、事務所は他の娘たちがまだいたので……」ポリポリ

    (しまった、楓さん今日はレッスンだったな。わざわざこっちで仕事してるなんて変に思われるだろうか)

    「そうですか」

    7 = 1 :

    「あ、そ、そういえば!今日のレッスンはどうでしたか?」

    「それが、あまり進んでなくて……」

    「ふむ、やっぱり初めてのCDですしね。大変でしょう?」

    「いえ、プロデューサーのほうが毎日大変じゃないですか。一人でアイドル全員受け持ってますし」

    「俺はいいんですよ。これが仕事なんですから」

    「でも……」

    (プロデューサーの頑張りが全然みんなに評価されてない……)

    「そうだ、歌の話ですけど上手くいってない場所、俺が見ましょうか?」

    「いいんですか?」

    「うちのアイドルが困ってるなら助けるのが俺の仕事ですよ!あ、それとももうお帰りですか?」

    「ふふっ……いえ、ではお願いします」クスッ

    (楓さんはやっぱり大人だし落ち着いてるな……俺ともちゃんと話してくれるし)


    「レッスンが上手くいかなくてれっすん先は闇……ふふふっ」ウキウキ

    (大人……うん、大人のはず……)

    8 :

    年頃の女の子なんてこんなもんよなあ
    いやわからないけど

    9 = 1 :

    ――深夜、事務所


    「とりあえずはこんな感じで、あとは先方と決めていくか」カタカタカタ

    「うーん……っと、もう0時過ぎてるか。今日も事務所で寝るかな」

    (そういえば、最後に休んだのっていつだろうか)カチッカチッ

    (勤務表、今月は土日も全部出てるな……先月と先々月も)カチカチ

    「4ヶ月前に半休取っただけか……もう着替えとかもめんどくさいから事務所の仮眠室に置いてるし、たまには家に帰っておかないとなあ」

    「残業代も働いた分全部出るわけじゃないし、全額出るならもうちょっと頑張れるんだがなあ」

    「はあ……まあ次のバラエティ番組は全国放送だし、歌枠も取らせてもらったしもう少し頑張るか!」

    「みんなだってせっかくユニット組んでるんだし歌わせてあげたいしな。仕事もまだまだ増えていい調子だし」



    「楓さんも……最近はあまりレッスンが捗ってないみたいだけど何とかしてあげれないものかなあ」

    (最初の頃に比べると仕事もできるようになってるし……まあ初めてのCDだしもう少し楓さんには付いててあげないとな)

    「俺がもう少し要領よく仕事できてたらなぁ……」ボソッ

    10 = 1 :

    ――翌日

    ちひろ「おはようございまーす」

    「おはようございます」

    ちひろ「あ!Pさんもしかしてまた徹夜して事務所に泊まりましたね?」

    「ははは……」

    ちひろ「ははは、じゃないですよ!Pさんここ半年くらい毎月の長残100時間以上付いてるんですから、たまには早く帰ってください!」

    ガチャッ

    凛奈緒加蓮「おはようございます」


    ちひろ「長残ばっかりで、うちは残業代も全額出せないし体調管理はしっかりしてください!」

    「む、無理そうだったらちゃんと休みますので……」

    「何ちひろさん、またプロデューサー徹夜だったの?」

    11 = 6 :

    まゆはどうなってるんだ

    12 = 8 :

    別プロダクションか仙台かかな

    13 = 1 :

    まゆの存在すっかり忘れてた

    14 = 8 :

    こらー

    15 :

    別に全てのプロダクションに、まゆがいなければならないなんて縛りは無いんだ

    16 = 1 :

    いや、今回Coのメンバーしかいないからそもそも考えてなかったっていうか、うんごめん

    17 = 1 :

    ちひろ「あ、凛ちゃんおはよう。……そうね、仕事が残ってたみたいで」

    「プロデューサーいつも残業してばっかりだね。要領悪いんじゃないの?」

    加蓮「私には体調管理はしっかりやれって口煩く言ってるのにね」

    「め、面目ない……」

    加蓮「私にいつもあーだーこーだ言う割りにそんなんじゃ全然説得力ないよね」

    「いやまあ、加蓮には体調管理には特に気をつけてほしくてな……」

    加蓮「何それ」

    「ま、どうでもいいや。荷物置いたら私たちレッスンいってくるから」

    「おう、頑張ってこいよ。気をつけていってこい」

    「はいはい」スタスタ

    18 :

    なにこれ切ない

    19 :

    えげつねぇな

    20 = 1 :

    「おはようございます」

    Pちひろ「おはようございます」

    (プロデューサー……寝癖がある)

    「プロデューサー、昨日も徹夜でした?」

    「はは、まあ……」

    「たまには息抜きも大事ですよ。今度飲みにでもいきましょう」

    「じ、時間のあるときならいつでも」

    (いつ時間ができるかは分からんが)


    加蓮(うわっ……楓さんの顔見てニヤニヤしてる……キモ)ヒソヒソ

    奈緒(鼻の下伸びてるよな、あれ)ヒソヒソ


    (はは……は……)

    21 :

    仕方ないね

    22 = 1 :

    ――それから数日後


    トゥルルルルル

    ちひろ「はい、CGプロダクションです」ガチャッ

    「……」ボケー

    ちひろ「はい、はい?……ええっ!?」

    「?」

    ちひろ「はい、わかりました、すぐそちらに向かいますので……失礼します」ガチャッ

    「どうしたんですか?」

    ちひろ「プロデューサーさん、現場の移動中に倒れて病院に運ばれたって……」

    「……え?」

    ちひろ「ちょっと私行ってきますね。楓さん、レッスン行くときは事務所の鍵閉めておいてください」ガチャッ

    バタンッ……

    (……プロデューサー)

    23 :

    辞めて独立しちまえ

    24 :

    あーあ

    25 :

    プリムスはプロデュースから外そう

    他のメンバーは売れ出したのに自分達が売れないのを焦って、涙目になりながら枕やる話はよ

    26 = 1 :

    ――病院


    「すみません、忙しいのところ来て頂いて……」

    ちひろ「まったく、だから働きすぎだってあれほど言ったじゃないですか」

    「まさか1週間入院することになるとは……」

    ちひろ「いい機会ですから、ゆっくり休んでください。ここ最近有給どころか休日すら無かったんですから」

    「そうですね……あ、みんなにはとりあえず今のところ持ってる仕事だけやってくれって言っておいてください」

    ちひろ「はいはい、こんなときまで仕事熱心なんですから……それじゃ私は戻りますね」

    「早く治して戻ってきますよ」

    ガチャッ……バタン

    「……はあ、結局ちひろさんやみんなに迷惑掛けることになったか」

    「NGとTPは……今週はレギュラーのラジオ収録と現場の撮影くらいだしまあ大丈夫だろう」

    「楓さんはしばらくはレッスン漬けだし……」

    (レッスン……楓さん、歌は大丈夫かな……中々上手くいってないみたいだし」

    「こんな大事な時期に倒れるなんてなあ、やっぱり俺って全然ダメだな……仕事も片付いてないし」

    「やっぱり俺、この仕事向いてないのかな……」

    27 :

    レッスンしてくれる人倒れてるなwww

    28 = 23 :

    この加蓮なら死んでもまあいいや

    30 = 1 :

    「は?プロデューサーが倒れて入院?」

    ちひろ「ええ、だからみんなには悪いけどしばらくは現場にも自分たちで行ってねって」

    加蓮「残業ばっかやって結局ぶっ倒れるとかバカみたい」

    卯月「けど、私たちだけでも仕事できるようになってるしプロデューサーさんいなくても全然大丈夫だよね!」

    未央「仕事はいつもあるし、プロデューサーいなくても普段と何も変わんないんじゃない?」

    ちひろ(その仕事を必死に取ってきてるのはプロデューサーさんなんだけど……)

    奈緒「んじゃ早く現場行くか。今日は電車かあ……」

    ちひろ「ごめんなさいね、私が送れるときは送ってあげるから……」

    「ちひろさんが謝る必要なんてないよ。プロデューサーが倒れたのが悪いんだから」

    ちひろ(はあ……この娘たちはまったく……)

    31 :

    32 = 1 :

    ちひろ「はいっ、こちらCGプロ……はいっ、え、今日打ち合わせ!?」

    ちひろ「申し訳ありません、Pですが本日から1週間ほど入院中でして……はい……はい、申し訳ありません」ガチャッ


    ちひろ「はいCGプロダクションです……お世話になっております。はい……申し訳ありません、Pは今日から1週間ほど入院しておりまして……」

    ちひろ「了解致しました。それでは明日そちらにお伺いしますので……はい、失礼致します」ガチャッ



    ちひろ「あの人どんだけ仕事持ってきてたのよ……把握してなかった私も悪いけどこれよく一人で回してたわね……はあ」

    ちひろ(こりゃあれだけ残業するはずよ……)

    「おつかれさまです」ガチャッ


    ちひろ「新しいプロデューサーでも雇おうかしら……」


    「……!?」

    33 :

    あれ?ちひろが天使…?

    34 = 1 :

    ちひろ「電話多すぎよ……あ、楓さんお疲れ様です。レッスンどうでした?」

    「え、まあ……それなりですけど、それより……」

    ちひろ「プロデューサーさんがいなくなってホントもうしんどいですよ……現場の仕事全部あの人に任せてましたけど」

    ちひろ「よくもまあ一人でこれだけ仕事持ってきて回してましたよ。報告書だけじゃなくてちゃんと進捗も聞いておくべきだったわ」ハァ

    「ちひろさん、さっき新しいプロデューサーって……」

    ちひろ「え?ああ、正直プロデューサーさん一人にアイドル全部お任せしてるのもやっぱり酷かと思いまして……」

    ちひろ「楓さんのレッスンも最近よく見てくださってたみたいですけど、こう倒れることがこれからあるなら人増やそうかと」

    (新しい人が増えたら、いまのプロデューサーは……)


    ちひろ「ま、とりあえず1週間は何とかしてみますよ。帰ってきてからプロデューサーさんが泡食わないようにやっておかないと……はあ」

    35 = 6 :

    蘭子ちゃんに熊本弁で罵倒されたい

    37 = 27 :

    ふむ

    38 :

    新しいPに半沢直樹投入してアイドルの性根叩き直そう

    39 = 1 :

    ――××スタジオ

    監督「はいオッケー。みんなお疲れ様」

    凛奈緒加蓮「お疲れ様でした」

    監督「そういえば今日はプロデューサーさんは来てないのかい?」

    「なんか倒れて入院したみたいで」

    監督「入院?そりゃまた……」

    加蓮「すみません、ご迷惑お掛けしてしまいまして」ペコッ

    監督「いやいや大丈夫だよ。ちょっと次のお仕事の話をしようと思っててね。まあ次の機会にでも」



    奈緒「あーあ、次の仕事の話ってなんだったんだろうなあ」

    加蓮「プロデューサーいないせいで仕事1つ取り逃ちゃったのかもしれないよね」

    「ホント何やってんのって感じ。私たちの足引っ張って……」

    奈緒「まあ明日はレギュラーのラジオ収録あるしさ、まだまだ仕事だってたくさんあるじゃん」

    加蓮「そうだね。プロデューサーいなくても何とかなってるし、別にこのままいなくてもいいんじゃないかな」

    「今日も私たちだけで十分やっていけてるしね」

    40 :

    見てるぜってレスできるってのが嬉しい
    規制め…

    41 :

    辛いお

    42 = 1 :

    ――翌日、病院


    (仕事してないってこんなに暇なのか……)

    (今日はTPメンバーはラジオ収録か。卯月と未央は雑誌のインタビューだし、楓さんは今日はグラビア撮影だったか)

    「あーあ、来月のバラエティ番組の話してーなぁ……先方も結構期待してくれてるみたいだし」ゴロゴロ

    「やっぱり奈緒はいじられ役にして、凛と未央と加蓮で突っ込みか……卯月はまあ普通にこなしてくれるだろうし」

    「あー、費用の話もちゃんと出来てないんだよなあ。どうしたもんか」

    コンコン

    「ん?はい」

    「失礼します」ガチャ

    「あれ、楓さん?今日は撮影のはずじゃ……」

    「もう終わりましたよ」

    「あれ、もう?いつもより早く終わってるような」

    「なんですかそれ」プクー

    「え、ああいや、特に他意はないです、はい……」

    43 :

    甘々なPはよしてくれよな?

    44 :

    楓さんマジ女神、マジエンジェル
    マジルシフェル

    45 :

    楓さんこそ正義
    高校生組はポイーで

    46 = 1 :

    「その、プロデューサーのお見舞いに来たかったので」

    「えっ、そんなわざわざ……忙しいのにありがとうございます」

    (その手に持ってる酒瓶は一体……)チラッ

    「あ、これお見舞いの品です」

    「いやあんたこれ病人に渡すもんじゃないでしょう」

    「…………」シュン

    (ああもう……!!)

    「た、退院したら一緒に飲みましょうか」

    「早く退院しましょう、今すぐに」パアッ

    (自分が飲みたいだけか)

    「えっと、大丈夫ですか?」

    「まあそれなりに……すみません、大事な時期に」

    「いえいえ、プロデューサーは少しどころじゃなく働きすぎだったのでちょうどいいお休みになるかと」

    「ははは、ちひろさんにも同じこと言われましたよ……」ポリポリ

    47 :

    何かを上げるために他を下げるのは5流

    48 = 41 :

    高校生ということを考えるとこんなものさ

    49 = 1 :

    「ちひろさん……そういえば……」

    「はい?」

    「ちひろさん、今日事務所で『新しいプロデューサー雇おうかしら』って……あっ」



    「」

    「あ、あの、えっと……」


    「いや、ちひろさんの言うことは当然ですよ……はは」

    「俺はいつも残業ばっかりで仕事片付けるの遅いし、アイドルたちと仲良くできてないし……」

    「鈍くさいから凛たちにはいつも呆れられてますしね」

    「プロデューサーの俺がしっかりしてなきゃならないのに……」

    「プロデューサー……」

    50 = 27 :

    よし、ヒモになればいい


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