のくす牧場
コンテンツ
牧場内検索
カウンタ
総計:127,598,138人
昨日:no data人
今日:
最近の注目
人気の最安値情報
VIP以外のSS書庫はSS+をご利用ください。

元スレ咲「ここどこ?」憧「あれは……」

SS覧 / PC版 /
スレッド評価: スレッド評価について
みんなの評価 :
タグ : - + 追加: タグについて ※前スレ・次スレは、スレ番号だけ登録。駄スレにはタグつけず、スレ評価を。荒らしタグにはタグで対抗せず、タグ減点を。
←前へ 1 2 3 4 次へ→ / 要望・削除依頼は掲示板へ / 管理情報はtwitter

51 = 1 :

「ちょっと私、はるちゃんを探してくる」

「どうしたの灼ちゃん?」

「はるちゃんなら、きっと、清澄高校の電話番号も調べられるし、もしかしたら関係者の電話番号も知ってるかもしれない」

穏乃「さすが灼さん! なんか部長みたい!」

「実際に部長だけど」

「シズは和の連絡先知らないの?」

穏乃「インターハイの時はそれどころじゃなかったから、連絡先交換できなかった……」

「まあしょうがないね」

……

52 = 1 :



「廊下でうろうろしてたはるちゃんを連れて来た」

赤土「おっ、それが灼の言う迷――ヒエー、コカジプロトオナジクウキ」びくびくっ

赤土「度一切苦厄舎利子色不異空空不異色色即是空空即是色……」

「あんたもかいっ!」

……

55 = 1 :

赤土「冗談冗談、伝説級のジョークだ」

赤土「トラウマはあんた達のおかげで克服したしね」

赤土「宮永咲だっけ? 災難だったね」

「は、はい。おじゃましてます」

「はるちゃんは清澄の部長の電話番号知ってるんだって」

「なんでよ……?」

(そういえば部長、インターハイが終わった時、主要な人物に声かけまくって、連絡先交換してたなあ……)

「でもこれでなんとかなりそうだね!」

「きっと咲ちゃんのお友達も心配してるよ! 早く安心させてあげよう!」

……

56 = 1 :

長野

「ええ、わかりました」

「そちらで保護してくださると助かります」

「いえ、本当にありがとうございます」ぴっ

「咲さんの居場所がわかったんですか!?」

優希「のどちゃん、ちょっと落ち着くじぇ」

「咲さんが行方不明なんですよ! 落ち着いていられますか!」

優希「どうどう」

「それで、部長、咲さんは?」

「それが私にもよくわからないんだけど……」

「なんか奈良にいるみたい」

「え?」

京太郎「はあ? なんでアイツそんなとこにいるんだよ?」

まこ「奇怪じゃのう」

57 = 1 :

「なんで長野で迷子になって、奈良にいるんですか?」

「そんなオカルトありえません」

「私に聞かれてもねえ」

「あれじゃない、咲の特殊な力が発動したとか?」

「リンシャンマイゴー、なんちゃって」てへっ

まこ「アクウカンで時空を超えたのかもしれんなあ」

「二人ともこんな時にふざけないでください!」

「あはは、ごめんごめん」

まこ「すまんのう、今のは少し不謹慎じゃったわ」

「あと部長、その上手いこと言ってやったみたいな顔やめてください」

「たいして上手いこと言ってませんから」

「……」

「……」

「リンシャンマイゴー、けっこう上手いと思ったんだけどなあ……」ぽつり

優希「のどちゃんは咲ちゃんがいなくなって、ぴりぴりしてるだけだじぇ」

59 = 1 :

……


奈良

「咲はさあ、明日なんか予定あるの?」

「特には……」

「だったら一泊くらい、泊まっていけば?」

「へっ?」

「へっ、じゃなくて。今から帰るの逆に大変じゃない? もう時間も遅いし」

「それなら泊まっていったほうがよくない?」

「あたしの家な――」

「はいはいー! 咲ちゃんは私の家に泊まっていけばいいと思います」

「おねーちゃんもいいよね?」

「うん、歓迎するよ」

「あの……ホントにいいんですか?」

「大丈夫なのです!」

60 = 1 :

赤土「親御さんと部の仲間への連絡は私がやっておくよ」

「さすがはるちゃん」

「ありがとうございます」

穏乃「良かったね!」

「うん」

「咲ちゃん、ホントに遠慮しないでいいからね」

「なんか困ったこととか不満とかあったら言うのです」

「本当に何から何までありがとうございます」

「なんか玄さんって、面倒見がよくて、おねーちゃんって感じですね」

「おねーちゃん??!」

「あ、いえ、なんていうかその、深い意味はな――」

「おねーちゃんどうしようおねーちゃんみたいって言われちゃった!!」

「よかったねくろちゃん」

61 = 1 :

「咲ちゃん!」

「はいっ!」びくっ

「咲ちゃんには特別に、私のことをくろおねーちゃんと呼ぶ権利を贈呈するのです!」

(うーわー、玄になんか変なスイッチ入ちゃった……)

「えっと……」

「くろ……おねーちゃん?」

「えへへ、玄おねーちゃんって呼ばれちゃった、えへへ」

「いや自分で言わせたんでしょうが」

「くろちゃん嬉しそう」ほくほく

「えへへ、くろおねーちゃんだって」

穏乃「なんかいいですね、こういうの」

「まあ玄はたしかに面倒見はいい方だよね」

「どう見ても姉っぽくはないけど」

63 = 1 :

「あれでも、咲ちゃんって本物のおねーちゃんいなかった?」

(いなかった?じゃなくてあんたは実際に戦ったでしょうがっ!)

「うん……」

「でもでもっ、ここにいる間は、私のこと、本当のおねーちゃんだと思っていいのですよ?」えっへん

「えっと、あ、ありがとうございます」

(咲がちょっと困ってるし)

……

64 = 1 :

松実家

「じゃじゃーん」

「ここが私たちのお家なのです」

「自分の家だと思ってくつろいでおっけーだよ」

「うん、遠慮しないで」

「本当にありがとうございます」ぺこっ

「咲ちゃんさっきから、感謝しっぱなしですね」

「姉妹で助け合うのは当たり前だから、そんなにかしこまらないでいいのですよ」

「姉妹で助け合うのは、当然、ですか……」ぼそっ

……

65 = 40 :

麻雀楽しむのかな?

66 = 1 :



「zzz……」

「……」

「……」

「咲ちゃん起きてる?」

「はい」

「もしかして眠れないの?」

「いえ、そういうわけでは……」

「なんとなく目が覚めてしまって」

「そう……」

「……」

「本当に、阿知賀のみなさんには感謝しても感謝しきれないです」

67 = 1 :

「こんな私のために、色々と……」

「みんな好きでやってるだけだから、別に負い目に感じなくていいんだよ」

「くろちゃんは咲ちゃんがいてとっても楽しそうだし」

「私も、妹が一人増えたみたいで嬉しい……なんてね」

「宥さん……ありがとうございます」

「少しでもいいから、寝たほうがいいよ」

「はい」

「それじゃあおやすみー」

「おやすみなさい」

……

68 = 1 :

「優希ちゃん優希ちゃん」

優希「ん、なんだ」

「これから優希ちゃんのこと、タコスちゃんって呼んでいい?」

優希「突然どうしたんだじぇ咲ちゃん!? 頭でも打ったか?」

「和ちゃん和ちゃん」

「はい、なんでしょう咲さん」

「これから和ちゃんのこと、おっぱいちゃんって呼んでいい?」

「おおおおお、おっぱ……ってなにを言っているですか咲さん!!」


――――


「zzz……」

(……変な夢を見ちゃった)

69 = 3 :

おっぱいちゃんww

70 = 1 :

(確かに私は人付き合いとか苦手だけど、あんな失礼なことは言わないよう)

(どうして夢の中の自分って、おかしな行動をとるんだろう)

(あんなことありえないのに、和ちゃんのしぐさとか反応とかが妙に生々しくて)

(嫌な汗かいちゃった)

(…………)

(眠気がどっかいちゃったし……)

(でも、ぼーっとしてればそのうち眠くなるよね)

ごろごろ

「……咲ちゃーん」むにゃむにゃ

「っ!」

(玄さんが、寝ぼけて私の布団に……)

71 = 1 :

「むみゃむにゃ……大丈夫だよ、咲ちゃん、私がついてるからね」ぎゅっ

(ぅぅぅ……玄さんの体温が伝わってくる……)

(あったかくて、心地よいけど、すごく恥ずかしいよ……)

(というか、二つの柔らかい塊が腕に当たって……)ふにふに

「むにゃむにゃ……安心していいのですよ……」ぎゅぎゅっ

(うー、なんか顔から火がでそう……)

(でも玄さんに抱きしめられてると、あったかくて、包まれてるって感じがして、すごく気持ちいいかも……)

(って私なに考えてるんだろ! ううう……)

「そうなのです! 私はおねーちゃん力53万なのです」むにゃむにゃ

(玄さん気持ち良さそうに寝てるから、無理矢理剥がして起こしたら悪いし……)

(どうしよう! 余計に眠れなくなっちゃった)

……

72 :

芳香かよ

73 = 1 :

翌朝 松実家

穏乃「オッスオラしずの!」

穏乃「というのは冗談で遊びに来ましたー」

「おはよー」

「おも……おはよう」

「おはよう」

「咲はもう起きてる?」

「……ん?」

「ここどこ?」むにゃ

「あらら、まだ寝ぼけてるみたいね」

穏乃「すっごく眠そうだー」

「朝が弱いタイプなんだね」

「ふふっ、咲ちゃんってばお寝坊さんだねー」

……

74 = 1 :

阿知賀麻雀部部室

「遊ぶっつっても、結局こうなるわけか」

「まあでも、折角長野のエースがいるんだから、手合わせしなきゃもったいないよねえ?」

「そんな……エースだなんて、私は別に……」

「ん? 別に咲のことだなんて言ってないけどぉ?」

「あ……えっと」

「こらっ、憧ちゃん! 咲ちゃんをいじめる人は、このくろおねーちゃんが許さないのですよ!」

「めっ!なのです!」

(うわあ……すげえめんどくさい……)

75 = 1 :

「まあ今のは少し意地悪だったけど、あたしが咲のことを長野のエースだと思ってるのは本当」

(というかあの天江衣を倒したんだから実質長野最強じゃないの?)

(どうせ咲本人は否定するんだろうけど)

穏乃「はいはいっ! 私も咲と戦いたい!」

「私も、ちょっとうってみたいかも」

「私も」

「はい、よろしくお願いします」

「うふふ、咲ちゃん大人気なのです」

「なんで玄が嬉しそうなの」

……

77 :

シズって衣に咲の天敵みたいなこと言われてたけど
どう考えても山の上に花が咲くよな

78 = 1 :

穏乃「うへー、またリンシャンカイホー」

「うう、咲ちゃんつよーい……」

「あれ、ぼろ負けしてるのに玄が正気だ」

「一緒に過ごして免疫ついたんじゃない?」

「免疫って……病原菌扱いですか……」

(しっかし、ホント麻雀やってる時と普段のギャップありすぎでしょ)

(普段は普通の、うううん、普通よりも少し気弱な女の子なのに)

(麻雀中はどっからどう見ても怪物だよねえ)

(シズがいるから、多少は抑えられてるはずなのに……)

……

79 = 1 :



「つかれたー、少し休憩」

穏乃「あ、そうだ憧! ピンポン玉拾ったからピンポン野球ごっこしようよ」

「いいけど。咲もどう?」

「私は……遠慮しとこうかな」

「そう」

穏乃「残念」

「バットは……シズが拾って来た用途不明の木の棒でいいか」



「あはは、部室でやるつもりなんだね」

「なんて迷惑な」

80 = 1 :

穏乃「さあ! ばっちこい!」

「なんでシズからバッターなの?」

穏乃「いいじゃんいいじゃん」

「そうだね、すぐ三振にとるからいっか」

穏乃「お、言ったなー」

「偏差値70overナックル!」ばしゅっ

ブン! スカっ

穏乃「くっそー!」

穏乃「これが偏差値70以上の力か……」

「いや、偏差値は関係ないかと」

「ピンポン玉だからやたら曲がるね」

81 = 1 :

「もういっちょ、偏差値70overナックルカーブ!」ばしゅっ

「あっ」

ぺちっ

穏乃「いたっ」

「デッドボール……」

「痛そう……」

穏乃「もう、どこ投げてるんだよ!」

「ごめんごめん」

82 = 2 :

卓球の玉で野球って中学生がよくやるよな

83 = 40 :

俺は高校生の頃やってたけど普通の女子高生はやらないだろ

84 :

自分で偏差値70overとか言っちゃう憧ちゃん倍満可愛い

85 = 1 :

「でもピンポン玉だから、当たってもあんま痛くないでしょ?」

穏乃「そういう問題じゃないよ」

穏乃「憧のノーコンッ!」

「はあ? 偏差値70overのあたしがノーコンなわけないでしょ?」

「だから偏差値は関係ない……」

わいわい がやがや

「…………」

「…………」

「そんなぼーっとしてどうしたのですか?」

「咲ちゃんも混ざりたいのなら、やってくるのといいのです」

「あはは、私はいいです……」

「遠慮はいかんのですよ」

「本当にそういうわけじゃないんです……」

86 = 2 :

>>83
裸ジャージで山登りする美少女は、どう考えても普通の女子高生じゃないだろwww

87 = 1 :

「ただ……」

「少し羨ましいなって思いまして……」

「羨ましい?」

「ああいう、軽口を言い合える関係が……」

「ちょっとのことでは揺るがない、堅い絆があるんだなって……傍目にもわかって……」

「そういうの少し、憧れちゃいます」

「咲ちゃんだって清澄のみんなと仲良しさんだよね」

「まあ、そうなんですけど……」

「うん?」

「なにか気になることでもあるの?」

「いえ、別に…………」

88 = 1 :

「そんな寂しそうな顔で言われても説得力ないのです」

「なにか悩み事があるのなら、このくろおねーちゃんに話してみるといいのですよ」えっへん

「……それは……」

「えとえと、私じゃ、頼りないですか?」

「そんなことは……ないです」

「確かに、私と咲ちゃんは出会ったばっかりだよ」

「でも逆に、その方が話しやすいということもあるんじゃないかな」

「それに妹が悩んでいたら、悩みを聞いてあげるのが姉の勤めなのです。それが姉妹というやつですよ」

「それが姉妹……ですか……」

「…………」

「悩みってほどではないんですが……」

「……気にし過ぎかもしれませんが、私だけ、みんなと、あまりなじめてないように感じるんです……」

「みんなってのは、清澄のお友達のことですか?」

「はい」

90 :

しえん

91 = 1 :

「うーん? 傍目では、とっても仲良しさんに見えました」

「そうですね、和ちゃん達はすごくやさしくて、本当によくしてくれてます」

「言葉にできないくらい、みんなには感謝しているんです」

「…………」

「私は、みんなと出会う前は、ずっと一人で本ばかり読んでました」

「それで寂しいと思ったことは、ほとんどありませんでした」

「多分、そう感じていることすら、自分で気付いてなかったんだと思います」

「そんな私を変えてくれたのが、麻雀部のみんななんです」

「自分の殻に閉じこもっていた私を無理矢理麻雀部に連れて行ってくれた京ちゃん、いつも明るくムードメーカ的な優希ちゃん、染め手が得意な染谷先輩、
色んなイベントを企画したりして私たちを引っ張ってくれる部長、そして麻雀の楽しさを、麻雀と真剣に向き合うことを思い出させてくれた和ちゃん」

「みんなみんな大好きで、大切な仲間です」

92 :

いいよー

93 = 1 :

「だけど、時々、妙に寂しい気分になるんです」

「みんなといるはずなのに、みんなと楽しく麻雀をやっているはずなのに、感じてしまうんです、深い孤独を」

「一人でいるときには、そんなもの感じたこと無かったのに」

「おかしいですよね? 一人でいる時には感じなかったのに、みんなといる時に孤独を感じるなんて」

「咲ちゃん……」

「それでどうしてなんだろうって考えて……」

「私だけ、みんなと少し距離があるじゃないかって思って……」

「うーん、そうは見えなかったけど」

「特に和ちゃんとは仲良しさんだったし……」

「和ちゃんは、私のこと、咲『さん』って呼ぶんです」

「優希ちゃんのことは、ゆーきって呼ぶのに」

「穏乃ちゃんと憧ちゃんのことも、呼び捨てですよね」

「そうだね……」

94 = 2 :

うお、この咲さんはすこしメンヘラくさいな

95 = 1 :

「そりゃあ、出会ってからそこまで経ってないし、過ごして来た時間が違うのもわかります」

「清澄では私が一番の新参ですし……」

「……」

「……」

「あはは……なんか話してて思いましたけど、私って贅沢ですね」

「悩みなんてものじゃなく、憧ちゃん、穏乃ちゃん達のような、阿知賀のみなさんの絆が羨ましかっただけなんです」

「私もあんな絶対的な絆を、清澄のみんなと持ちたかったな、って」

「…………」

「なんかすみません、こんな気が滅入る話して……」

「……」

「咲ちゃん、縁って、絆って不思議なものだと思わない?」

「はい?」

96 = 1 :

「実はね、私が中学生の頃、みんなバラバラだった時期があるんだよ」

「え? そうなんですか?!」

「うん、その頃は、麻雀部もなくてね、憧ちゃんとも穏乃ちゃんとも、ほとんど会わなかった」

「意外です……」

「幼なじみって聞いてたから、てっきり小さい頃からずっと一緒なんだって思ってました」

「それにね、私は面識あったけど、穏乃ちゃんにとっては灼ちゃんとおねーちゃん、あ、このおねーちゃんは、私のことじゃなくて、私のおねーちゃんね」

「はあ……」

「この二人は穏乃ちゃんが中三の時に初めて会ったんだよ」

「え? みんな幼なじみじゃ……」

「うううん」

98 = 1 :

「全員と小さい頃から面識があったのは私だけ」

「これも意外です……」

「そしてみんなを繋いでくれたのが和ちゃんなのです」

「和ちゃん?」

「和ちゃんは長野に引っ越してしまって、疎遠になってしまったけど、一度結んだ絆は、簡単に消えたりしないのですよ」

「穏乃ちゃんがテレビで和ちゃんを見たのがきっかけで、阿知賀麻雀部は復活したのです」

「もし、私たちが和ちゃんと出会ってなかったら……、友達になってなかったら、阿知賀麻雀部は復活しなかったし、五人こうして集まることもなかったのです」

「繋がっているのですよ、遠く離れていたって」

「和ちゃんと結んだ絆が、私たち五人を結んでくれたのです」

「そして転校してから長野で、和ちゃんを麻雀部に誘った子がいるはずなのです」

(優希ちゃんのことかな……?)

99 = 1 :

「その子がいなければ、和ちゃんは、インターミドルで優勝することは無かったし、それを見た穏乃ちゃんが戻って来てくれることもなかったかも」

「和ちゃんが長野で新しく結んだ絆が、知らず知らずのうちに、私たちを結んでくれた」

「確かにそう考えると少し不思議ですね……」

「私は憧ちゃんみたいに賢くないから、難しいことはわかんないです」

「でもこう思うのです」

「絆ってものは、出会った時に結ばれて、そうして、相手を大切に思うことで、強くなっていくものだって」

100 = 1 :

「咲ちゃんは清澄のみんなのことが好きですか?」

「はい、大好きです」

「大切に思ってますか?」

「かけがえのない、大切な仲間です」

「なら、きっと、咲ちゃんだけの、咲ちゃんしか結ぶことのできない素敵な絆を、結ぶことができるのです」

「はい……」

「くろさん……ありがとうございます」

「なんか元気でてきました」

「そこはくろおねーちゃんと言って欲しかったよおー」

「あはは……」

「でも、別に新しく結ぶ必要はなかったかもしれないですね」

「はい?」

「だって咲ちゃんはすでに……」


←前へ 1 2 3 4 次へ→ / 要望・削除依頼は掲示板へ / 管理情報はtwitterで / SS一覧へ
スレッド評価: スレッド評価について
みんなの評価 :
タグ : - + 追加: タグについて ※前スレ・次スレは、スレ番号だけ登録。駄スレにはタグつけず、スレ評価を。荒らしタグにはタグで対抗せず、タグ減点を。

類似してるかもしれないスレッド


トップメニューへ / →のくす牧場書庫について