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元スレしずか「私は源しずかという人間が嫌いです」
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ジャイ子が過去に戻って別の道を歩めば、ジャイ子が死ぬこともなくなるのでは…
>>185
パラドックスは過去に行った場合だろ
パラドックスは過去に行った場合だろ
しずか「ジャイ子ちゃん…」
私はジャイ子ちゃんに目線を合わせた。
しずか「どうか挫けないで。どうか自分を信じて。あなたはあなたが信じるものを描き続けて。お金や名声なんかに、自分の魂を売り渡したら駄目よ。どうかそういう、心の強い漫画家さんになってね。そうすれば未来で、あなたのお兄さんを救うことに繋がるから」
武さんとスネ夫さんが病室に入ってきた。
武「そろそろ行くよ…」
武さんはベッドに近づくと、無言でジャイ子ちゃんを抱き締めた。
ジャイ子ちゃんはちょっと鬱陶しそうにしていた。
私たちは並んで病院を出、そこで別れることにした。
私はジャイ子ちゃんに目線を合わせた。
しずか「どうか挫けないで。どうか自分を信じて。あなたはあなたが信じるものを描き続けて。お金や名声なんかに、自分の魂を売り渡したら駄目よ。どうかそういう、心の強い漫画家さんになってね。そうすれば未来で、あなたのお兄さんを救うことに繋がるから」
武さんとスネ夫さんが病室に入ってきた。
武「そろそろ行くよ…」
武さんはベッドに近づくと、無言でジャイ子ちゃんを抱き締めた。
ジャイ子ちゃんはちょっと鬱陶しそうにしていた。
私たちは並んで病院を出、そこで別れることにした。
スネ夫「ああもう足がクタクタさ」
武「二人ともありがとな。のび太にも伝えてくれ。悪かったってさ。それからのび太の力になってやってくれよな」
スネ夫「もちろんさ」
武「じゃあな…」
武さんが片手を挙げる。
しずか「待って武さん!」
武「ん?」
しずか「武さんは…ロクちゃんの包帯の下の素顔を見たの?」
武「いいや、見てないよ」
しずか「そう…」
武「しずかちゃん?」
しずか「さようなら武さん、スネ夫さん、いつかまたどこかで」
私は二人の前から駆け出した。
武「二人ともありがとな。のび太にも伝えてくれ。悪かったってさ。それからのび太の力になってやってくれよな」
スネ夫「もちろんさ」
武「じゃあな…」
武さんが片手を挙げる。
しずか「待って武さん!」
武「ん?」
しずか「武さんは…ロクちゃんの包帯の下の素顔を見たの?」
武「いいや、見てないよ」
しずか「そう…」
武「しずかちゃん?」
しずか「さようなら武さん、スネ夫さん、いつかまたどこかで」
私は二人の前から駆け出した。
スネ夫「あれ?しずかちゃん送ってくよ?おーい…」
背後でスネ夫さんの声がする。
追いかけてきても、どうせ私はつかまらない。
私はずっと、自分が嫌いだった。
平凡な能力しか持たず、そのくせ自意識ばかり高くて、傷つくのを怖れ、いつも自分を守ることばかり考えていた卑屈な自分。
何も出来ず何もしようともせず、小さく丸まって生きる自分が、大嫌いだった。
だけどいざ消えるとなると、やっぱり寂しい。
私は、おおむね幸せだったんじゃないだろうかと思えてくる。
最後に彼の助けになれるようなことが出来て良かった。
それだけで、私の人生にもちゃんと意味があったのだろうと信じたい。
今なら私は少しだけ、自分を誇れるような気がする。
ああ、だけどもう体が消える。
思考が止まる。
もう、さよならの時が来た。
……………………………………
………………………………
……………………………
……………………
背後でスネ夫さんの声がする。
追いかけてきても、どうせ私はつかまらない。
私はずっと、自分が嫌いだった。
平凡な能力しか持たず、そのくせ自意識ばかり高くて、傷つくのを怖れ、いつも自分を守ることばかり考えていた卑屈な自分。
何も出来ず何もしようともせず、小さく丸まって生きる自分が、大嫌いだった。
だけどいざ消えるとなると、やっぱり寂しい。
私は、おおむね幸せだったんじゃないだろうかと思えてくる。
最後に彼の助けになれるようなことが出来て良かった。
それだけで、私の人生にもちゃんと意味があったのだろうと信じたい。
今なら私は少しだけ、自分を誇れるような気がする。
ああ、だけどもう体が消える。
思考が止まる。
もう、さよならの時が来た。
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>>210
包帯巻きされてる女の子
包帯巻きされてる女の子
いつも通り病院に向かうと、顔見知りの看護師が声を掛けてきた。
看護師「あら?野比さん、素敵なお花ね」
僕は両手に抱えた花束を少し揺らして見せた。
のび太「ええ、綺麗でしょう?彼女、花が好きだから」
そう言ったところで、強く肩を叩かれた。
武「ようのび太、これからデートか?」
振り返るとそこに、白衣姿のジャイアンが立っていた。
のび太「ああジャイアン!あ、そうだジャイ子ちゃんは元気?」
武「毎日居間で漫画描いてるよ。今度こそ賞を取るんだと。今時少女漫画なんか売れねーって言ってるのによぉ」
看護師「あら?野比さん、素敵なお花ね」
僕は両手に抱えた花束を少し揺らして見せた。
のび太「ええ、綺麗でしょう?彼女、花が好きだから」
そう言ったところで、強く肩を叩かれた。
武「ようのび太、これからデートか?」
振り返るとそこに、白衣姿のジャイアンが立っていた。
のび太「ああジャイアン!あ、そうだジャイ子ちゃんは元気?」
武「毎日居間で漫画描いてるよ。今度こそ賞を取るんだと。今時少女漫画なんか売れねーって言ってるのによぉ」
のび太「いいじゃないか。僕はジャイ子ちゃんの描く少女漫画、好きだよ」
武「まあ俺も嫌いじゃないがな」
ジャイアンはそう言って、大口を開けて笑った。
妹のために毎晩少女漫画を読み漁り、創作の相談に乗れるよう頑張っている彼に、かつて周囲を震え上がらせたガキ大将の面影はない。
ジャイアンの姿をみとめた小児科を受診する子供達が、わらわらと集まってきた。
優しい彼は、すっかり子供達に懐かれている。
ジャイアンは子供に囲まれ、困ったような照れ臭いような笑顔を浮かべた。
武「のび太、まあまた今度ゆっくり話そうぜ!あ、こら、先生の白衣を引っ張るんじゃない!わかったわかった、遊ぶから!」
のび太「うん、またなジャイアン」
武「まあ俺も嫌いじゃないがな」
ジャイアンはそう言って、大口を開けて笑った。
妹のために毎晩少女漫画を読み漁り、創作の相談に乗れるよう頑張っている彼に、かつて周囲を震え上がらせたガキ大将の面影はない。
ジャイアンの姿をみとめた小児科を受診する子供達が、わらわらと集まってきた。
優しい彼は、すっかり子供達に懐かれている。
ジャイアンは子供に囲まれ、困ったような照れ臭いような笑顔を浮かべた。
武「のび太、まあまた今度ゆっくり話そうぜ!あ、こら、先生の白衣を引っ張るんじゃない!わかったわかった、遊ぶから!」
のび太「うん、またなジャイアン」
ジャイ子とのびたの子孫がセワシで金なくて苦労してる世界なんだなこれ
僕は606号室を訪れた。
ベッド脇に、高そうなチョコレートの箱が置かれている。
きっとスネ夫が来て、残していったのだろう。
僕は彼女に近づくと、その手に花束を握らせた。
のび太「ほら、いい香りがするだろう…」
彼女はやはりぴくりとも反応しなかった。
幼い頃、裏山でぼおっと座っているところを保護された彼女は、それきり口を利かず、自発的に動こうともせず、人形のようになってしまった。
この症状は、大人になった今も続いている。
保護された時、彼女は怪我をしており、それを誰かに手当てしてもらった痕跡が見られたが、彼女が口を利かない限り、あの日裏山で何があったのかはわからない。
医者は何かのショックで心が壊れてしまったのでしょうと見解を示し、彼女がいつか回復するか、ずっとこのままなのかはわからないと告げた。
のび太「そうだ、今日は君に見せたいものがあるんだ」
だけど僕は信じている。
彼女はきっと治る。
そうしてまた僕に、あの下手なバイオリンを聞かせてくれるのだ。
のび太「試作品だし、ミニサイズだけど…」
握った手を開くと、ミニドラが飛び出し、彼女のベッドの上を走り回った。
ベッド脇に、高そうなチョコレートの箱が置かれている。
きっとスネ夫が来て、残していったのだろう。
僕は彼女に近づくと、その手に花束を握らせた。
のび太「ほら、いい香りがするだろう…」
彼女はやはりぴくりとも反応しなかった。
幼い頃、裏山でぼおっと座っているところを保護された彼女は、それきり口を利かず、自発的に動こうともせず、人形のようになってしまった。
この症状は、大人になった今も続いている。
保護された時、彼女は怪我をしており、それを誰かに手当てしてもらった痕跡が見られたが、彼女が口を利かない限り、あの日裏山で何があったのかはわからない。
医者は何かのショックで心が壊れてしまったのでしょうと見解を示し、彼女がいつか回復するか、ずっとこのままなのかはわからないと告げた。
のび太「そうだ、今日は君に見せたいものがあるんだ」
だけど僕は信じている。
彼女はきっと治る。
そうしてまた僕に、あの下手なバイオリンを聞かせてくれるのだ。
のび太「試作品だし、ミニサイズだけど…」
握った手を開くと、ミニドラが飛び出し、彼女のベッドの上を走り回った。
のび太「これをさらに改良すれば、いつかきっとドラえもんが出来るはずさ」
ミニドラは彼女の肩に飛び乗り、彼女はただぼんやりと宙を見ていた。
のび太「なんてね。実際はまだまだ道のりは険しい。このミニドラだって、充電式で、稼働時間は一時間が限界だし」
僕は立っていって、窓を開けた。
心地よい風が、薄いカーテンを揺らした。
ミニドラはどうも走行音が大きすぎる。
僕はそろそろ引き上げたほうがいいだろうと判断し、ベッドを振り返った。
そうして僕は、自分の頬に温かなものがつたうのを感じた。
ミニドラ「ドラ!ドラ!」
ミニドラは彼女の手のひらの上で、はしゃいでいた。
それを見て、彼女はくつくつと楽しげに肩を揺らしていた。
僕は彼女の名を呼んだ。
のび太「しずかちゃん…」
彼女が僕を見る。
僕たちは十数年ぶりに、視線を合わせた。
―end―
ミニドラは彼女の肩に飛び乗り、彼女はただぼんやりと宙を見ていた。
のび太「なんてね。実際はまだまだ道のりは険しい。このミニドラだって、充電式で、稼働時間は一時間が限界だし」
僕は立っていって、窓を開けた。
心地よい風が、薄いカーテンを揺らした。
ミニドラはどうも走行音が大きすぎる。
僕はそろそろ引き上げたほうがいいだろうと判断し、ベッドを振り返った。
そうして僕は、自分の頬に温かなものがつたうのを感じた。
ミニドラ「ドラ!ドラ!」
ミニドラは彼女の手のひらの上で、はしゃいでいた。
それを見て、彼女はくつくつと楽しげに肩を揺らしていた。
僕は彼女の名を呼んだ。
のび太「しずかちゃん…」
彼女が僕を見る。
僕たちは十数年ぶりに、視線を合わせた。
―end―
読んでくださった方、支援、ありがとうございました!
色々な矛盾点はごめんなさい。
また何か書いた時はよろしくお願いします。
色々な矛盾点はごめんなさい。
また何か書いた時はよろしくお願いします。
ジャイ子の運命はかわってもろくちゃんの未来はかわらないってことか
>>230
野犬に襲われたみたいな事が書かれてなかった?
野犬に襲われたみたいな事が書かれてなかった?
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