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元スレ兄「地上最強の武道とは!?」妹「もちろん“妹道”よ」
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>>97
おしかったな
おしかったな
“妹道”対“弟道”──試合開始。
女社長「さあ、アンタの力を軽く見せてやりなさい!」ヒュッ
ピシィッ!
格闘家「おお、姉さん!」ドドドッ
ドゴォッ!
格闘家のショルダータックルで、兄が車にはねられたようにふっ飛んだ。
兄「ご、はっ……!」ドザァッ
女社長「オ~ッホッホッホッホ!」
女社長「弟はね、生まれた時からアタシが英才教育をつけた格闘技のエリートよ!」
女社長「プロテインを混ぜたミルクを飲ませ」
女社長「おしゃぶりの代わりにマウスピースをくわえさせ」
女社長「ガラガラの代わりにダンベルを持たせたわ!」
女社長「弟はあらゆる武道を超越した、最強の格闘家!」
女社長「そしてそれを自在に操るアタシこそが、地上最強なのよ!」
女社長「さあ、アンタの力を軽く見せてやりなさい!」ヒュッ
ピシィッ!
格闘家「おお、姉さん!」ドドドッ
ドゴォッ!
格闘家のショルダータックルで、兄が車にはねられたようにふっ飛んだ。
兄「ご、はっ……!」ドザァッ
女社長「オ~ッホッホッホッホ!」
女社長「弟はね、生まれた時からアタシが英才教育をつけた格闘技のエリートよ!」
女社長「プロテインを混ぜたミルクを飲ませ」
女社長「おしゃぶりの代わりにマウスピースをくわえさせ」
女社長「ガラガラの代わりにダンベルを持たせたわ!」
女社長「弟はあらゆる武道を超越した、最強の格闘家!」
女社長「そしてそれを自在に操るアタシこそが、地上最強なのよ!」
女社長「次はラリアットよ!」ヒュッ
ピシィッ!
格闘家「どおりゃあっ!」ブオンッ
ドゴォンッ!
格闘家のラリアットが、兄と妹を丸ごとふっ飛ばした。
兄「ぐふっ……! ケタ違いのパワーだ……!」
妹「どうする……兄さん?」
兄「心配するな、妹道にはこういう時の技もある」
兄「兄妹二人で前後から挟み打ちする、妹道“妹挟み”を使う!」
妹「分かったわ!」ダッ
兄が正面から、妹は背後に回り込んで、格闘家を攻める。
ピシィッ!
格闘家「どおりゃあっ!」ブオンッ
ドゴォンッ!
格闘家のラリアットが、兄と妹を丸ごとふっ飛ばした。
兄「ぐふっ……! ケタ違いのパワーだ……!」
妹「どうする……兄さん?」
兄「心配するな、妹道にはこういう時の技もある」
兄「兄妹二人で前後から挟み打ちする、妹道“妹挟み”を使う!」
妹「分かったわ!」ダッ
兄が正面から、妹は背後に回り込んで、格闘家を攻める。
女社長「オ~ッホッホッホ! 無駄よ!」ヒュッ
ピシィッ!
格闘家「ぬああっ!」
ガシッ! ガシッ!
格闘家は兄と妹を同時にわしづかみにすると──
ガゴォンッ!
持ち上げて地面に叩きつけた。
兄「が……は……っ!」ピクピク…
妹「ぐえ……っ!」ピクピク…
女社長「あらあら、あっけないわねえ」
女社長「さあ、トドメよ!」ヒュッ
バシィッ!
格闘家「おう、姉さん!」バッ
ピシィッ!
格闘家「ぬああっ!」
ガシッ! ガシッ!
格闘家は兄と妹を同時にわしづかみにすると──
ガゴォンッ!
持ち上げて地面に叩きつけた。
兄「が……は……っ!」ピクピク…
妹「ぐえ……っ!」ピクピク…
女社長「あらあら、あっけないわねえ」
女社長「さあ、トドメよ!」ヒュッ
バシィッ!
格闘家「おう、姉さん!」バッ
ズドォォンッ!
格闘家のダイビングプレスをかろうじてかわした兄妹。
兄「あ、危なかった……」
妹「ねえ、兄さん」
兄「ん?」
妹「私に……考えがあるの」
妹「次、あの女がアレをやる瞬間を──狙うわよ!」
兄「アレ? ──そうか! ……分かった!」
格闘家(次の姉さんの指示で決めてやる!)
女社長「今度こそ、フィニッシュよ!」ヒュッ
兄「うおおおおおおおおおっ!!!」
妹「ひえええええええええっ!!!」
格闘家(鞭は、まだか……?)
女社長(しまった! 鞭の音を大声でかき消すなんて!)
兄「これぞ、妹道“兄妹わめき”! 今がチャンスだ!」
格闘家のダイビングプレスをかろうじてかわした兄妹。
兄「あ、危なかった……」
妹「ねえ、兄さん」
兄「ん?」
妹「私に……考えがあるの」
妹「次、あの女がアレをやる瞬間を──狙うわよ!」
兄「アレ? ──そうか! ……分かった!」
格闘家(次の姉さんの指示で決めてやる!)
女社長「今度こそ、フィニッシュよ!」ヒュッ
兄「うおおおおおおおおおっ!!!」
妹「ひえええええええええっ!!!」
格闘家(鞭は、まだか……?)
女社長(しまった! 鞭の音を大声でかき消すなんて!)
兄「これぞ、妹道“兄妹わめき”! 今がチャンスだ!」
ガシッ……!
抱き合う兄妹。
ギュルルルルルル……!
そして、高速回転。
兄「兄と妹、二人分の体重に遠心力を加える!」
妹「これが、妹道“兄妹竜巻”!」
ギュルルルル……! ズドゴォンッ!
竜巻が、格闘家を直撃した。
格闘家「ぐおわぁっ……!」ドサァッ…
兄「よし!」
妹「でもまだ倒しきれてないわ、一気に攻めるわよ!」
女社長(ま、まずい! こうなったら──)
女社長「みんな、出番よぉ~っ!」
抱き合う兄妹。
ギュルルルルルル……!
そして、高速回転。
兄「兄と妹、二人分の体重に遠心力を加える!」
妹「これが、妹道“兄妹竜巻”!」
ギュルルルル……! ズドゴォンッ!
竜巻が、格闘家を直撃した。
格闘家「ぐおわぁっ……!」ドサァッ…
兄「よし!」
妹「でもまだ倒しきれてないわ、一気に攻めるわよ!」
女社長(ま、まずい! こうなったら──)
女社長「みんな、出番よぉ~っ!」
「待ってましたぁっ!」 「ヒャッホーッ!」 「リンチだぜぇ!」
ザザザッ……!
観客たちが次々に武道場に降りてきた。
兄「なにい……!?」
女社長「オ~ッホッホッホ! あの観客たちはね、全員ウチの生徒だったのよ!」
女社長「アタシらは弟や妹を武器にしてるんだから」
女社長「当然観客を武器にするってのもアリよねえ?」
女社長「さあ、やっておしまい!」
兄「くっ……!」サッ
妹「こうなったら力の限り、戦うまでよ!」サッ
すると──
ザザザッ……!
観客たちが次々に武道場に降りてきた。
兄「なにい……!?」
女社長「オ~ッホッホッホ! あの観客たちはね、全員ウチの生徒だったのよ!」
女社長「アタシらは弟や妹を武器にしてるんだから」
女社長「当然観客を武器にするってのもアリよねえ?」
女社長「さあ、やっておしまい!」
兄「くっ……!」サッ
妹「こうなったら力の限り、戦うまでよ!」サッ
すると──
ドゴォッ! バキィッ! ドカッ!
乱入した観客たちがみるみる倒されていく。
柔道家「敵が助太刀を使うなら、我々も助太刀させてもらうぞ!」
剣道家「念のため、様子を見に来ていてよかったですよ」
空手家「ガッハッハッハッ! こいつらはオレたちに任せておけい!」
合気道家「にわか武道家どもに、真の護身術というものを教えてあげよう」
弓道家「手足を射抜かれたい者だけ、かかってこい!」
ブオンッ! バキィッ! ズドッ! ヒョイッ! ストンッ……!
兄「みんな……かたじけない!」
妹「あの五人が揃ったら、まさしく無敵だわ」
兄(これで俺たちは女社長と格闘家だけに集中できる……!)
女社長「まったく使えないんだから……! こうなったら最後の手段よ!」
乱入した観客たちがみるみる倒されていく。
柔道家「敵が助太刀を使うなら、我々も助太刀させてもらうぞ!」
剣道家「念のため、様子を見に来ていてよかったですよ」
空手家「ガッハッハッハッ! こいつらはオレたちに任せておけい!」
合気道家「にわか武道家どもに、真の護身術というものを教えてあげよう」
弓道家「手足を射抜かれたい者だけ、かかってこい!」
ブオンッ! バキィッ! ズドッ! ヒョイッ! ストンッ……!
兄「みんな……かたじけない!」
妹「あの五人が揃ったら、まさしく無敵だわ」
兄(これで俺たちは女社長と格闘家だけに集中できる……!)
女社長「まったく使えないんだから……! こうなったら最後の手段よ!」
プスッ……!
格闘家の首筋に、注射器を刺す女社長。
兄「なにを!?」
女社長「オホホホ……ちょっとピンチだから、クスリでパワーアップしてもらったわ」
女社長「こうなったらもう、だれにも止められないわよ!」
女社長「オ~ッホッホ、これが弟道の真髄なのよ!」
格闘家「グオオ……ッ!」ビキビキッ
格闘家「グワオォォォォォッ!」メキメキッ
兄「…………」
兄「ゆ、許せん……」ワナワナ…
兄「実の弟を道具のように扱う非道な武道……断じて許すわけにはいかん!」
兄「いくぞ、妹!」ガシッ
妹「ええ!」
兄「妹道“妹之剣”!」
ブワオンッ!
格闘家の首筋に、注射器を刺す女社長。
兄「なにを!?」
女社長「オホホホ……ちょっとピンチだから、クスリでパワーアップしてもらったわ」
女社長「こうなったらもう、だれにも止められないわよ!」
女社長「オ~ッホッホ、これが弟道の真髄なのよ!」
格闘家「グオオ……ッ!」ビキビキッ
格闘家「グワオォォォォォッ!」メキメキッ
兄「…………」
兄「ゆ、許せん……」ワナワナ…
兄「実の弟を道具のように扱う非道な武道……断じて許すわけにはいかん!」
兄「いくぞ、妹!」ガシッ
妹「ええ!」
兄「妹道“妹之剣”!」
ブワオンッ!
格闘家「ガアアアアアアアアッ!」ブオンッ
バチィンッ!
格闘家の強烈な張り手が、剣と化した妹を弾き飛ばす。
妹「きゃああ……っ!」ガクッ
兄「妹っ!」
兄(くっ……妹が動けなくなったら、妹道は使えない!)
兄(妹道がなければ、俺は所詮ただの中途半端武道家……ここまでか……!)
妹(私が……動かないと……兄さん一人じゃ……)ググッ…
父「なにやっとんじゃあああ、お前たちいっ!!!」
兄「親父!?」
妹「父さん、どうしてここに!?」
バチィンッ!
格闘家の強烈な張り手が、剣と化した妹を弾き飛ばす。
妹「きゃああ……っ!」ガクッ
兄「妹っ!」
兄(くっ……妹が動けなくなったら、妹道は使えない!)
兄(妹道がなければ、俺は所詮ただの中途半端武道家……ここまでか……!)
妹(私が……動かないと……兄さん一人じゃ……)ググッ…
父「なにやっとんじゃあああ、お前たちいっ!!!」
兄「親父!?」
妹「父さん、どうしてここに!?」
父「お前らにいっとくがな」
父「妹道ってのは、兄が妹に頼り切る武道じゃねえぞ! もちろん逆でもねえ!」
父「兄と妹が信頼し合って、互いを高め合うって武道だ!」
父「どっちかが動けなくなったぐらいで、使えなくなる脆い武道じゃねえんだよ!」
兄&妹「…………!」
妹「分かったわ……父さん」
妹「私、もう動けないけど……私、兄さんを応援する!」
妹「新妹道“兄さん頑張れ”!」
兄「!」ピクッ
兄「うおおおおおおおおっ!」
兄「兄さん、頑張る!」シャキンッ
兄の全身に気力がみなぎった。
父「妹道ってのは、兄が妹に頼り切る武道じゃねえぞ! もちろん逆でもねえ!」
父「兄と妹が信頼し合って、互いを高め合うって武道だ!」
父「どっちかが動けなくなったぐらいで、使えなくなる脆い武道じゃねえんだよ!」
兄&妹「…………!」
妹「分かったわ……父さん」
妹「私、もう動けないけど……私、兄さんを応援する!」
妹「新妹道“兄さん頑張れ”!」
兄「!」ピクッ
兄「うおおおおおおおおっ!」
兄「兄さん、頑張る!」シャキンッ
兄の全身に気力がみなぎった。
格闘家「ガアアアアッ!」ブオンッ
兄「うおおおっ!」シュッ
妹「兄さん、右よ右! いいわよ、その調子!」
ドゴォッ! バキィッ! ベキィッ!
妹の声援と指示を受け、格闘家と互角に渡り合う兄。
柔道家「どうして一人では微妙なはずの兄が、あの怪物と戦えているんだ……?」
父「あの二人のうち、どっちがセンスが上かっていうとまちがいなく妹だ」
父「だが、兄もまがりなりにも色んな武道武術を取り入れ、練習し、経験してきた」
父「その証拠に、お前らとも多少は戦えただろ?」
剣道家「たしかに戦えていましたね……多少は、ですが」
空手家「単純な腕力やタフネスは及第点だったしな」
父「兄の微妙な強さに、妹の応援が加われば、強敵とも戦えるってワケだ!」
兄「うおおおっ!」シュッ
妹「兄さん、右よ右! いいわよ、その調子!」
ドゴォッ! バキィッ! ベキィッ!
妹の声援と指示を受け、格闘家と互角に渡り合う兄。
柔道家「どうして一人では微妙なはずの兄が、あの怪物と戦えているんだ……?」
父「あの二人のうち、どっちがセンスが上かっていうとまちがいなく妹だ」
父「だが、兄もまがりなりにも色んな武道武術を取り入れ、練習し、経験してきた」
父「その証拠に、お前らとも多少は戦えただろ?」
剣道家「たしかに戦えていましたね……多少は、ですが」
空手家「単純な腕力やタフネスは及第点だったしな」
父「兄の微妙な強さに、妹の応援が加われば、強敵とも戦えるってワケだ!」
敵だった者たちからも声援が飛ぶ。
合気道家「一度は小生の弟となったんだ、負けるな!」
弓道家「勝て! 貴様は町一番の武道家だ!」
格闘家「ガアアアアッ!」ブオンッ
兄「うおらぁっ!」シュッ
バキィッ!
兄の拳が、格闘家の顎をとらえた。
格闘家「グオォッ……!」ヨロヨロッ…
父「あの格闘家、考えなしに突っ込むから顎にカウンター喰らいやがった」
父「クスリを打ったのは、大失敗だったな……女社長!」
女社長「うぐっ……!」
合気道家「一度は小生の弟となったんだ、負けるな!」
弓道家「勝て! 貴様は町一番の武道家だ!」
格闘家「ガアアアアッ!」ブオンッ
兄「うおらぁっ!」シュッ
バキィッ!
兄の拳が、格闘家の顎をとらえた。
格闘家「グオォッ……!」ヨロヨロッ…
父「あの格闘家、考えなしに突っ込むから顎にカウンター喰らいやがった」
父「クスリを打ったのは、大失敗だったな……女社長!」
女社長「うぐっ……!」
妹「兄さん、ファイトォーッ!」
兄「うおっしゃああああっ!」ダッ
格闘家「グオオオオッ!」グワッ
兄「新妹道“兄貴パンチ”!!!」
ドゴォンッ!!!
兄の渾身の拳が、格闘家の巨体をふっ飛ばした。
格闘家「グオオッ……!」
女社長「きゃああっ! 来ないでぇっ!」
ドズゥ……ン……
格闘家と女社長は、姉弟仲良く気絶した。
勝負あり。
兄「うおっしゃああああっ!」ダッ
格闘家「グオオオオッ!」グワッ
兄「新妹道“兄貴パンチ”!!!」
ドゴォンッ!!!
兄の渾身の拳が、格闘家の巨体をふっ飛ばした。
格闘家「グオオッ……!」
女社長「きゃああっ! 来ないでぇっ!」
ドズゥ……ン……
格闘家と女社長は、姉弟仲良く気絶した。
勝負あり。
格闘家「うぅ……俺は負けた……のか……」
格闘家「姉さん……すまない……」
女社長「いえ、アンタのせいじゃないわ……全て私のせいよ」
女社長「メチャクチャ強いアンタを、わざわざ鞭やクスリで操ったりしたから……」
格闘家「一からやり直そう……姉さん……“弟道”を」
女社長「うん……」
兄「ならば……この町からは手を引いてくれるな?」
女社長「もちろんよ」
女社長「本当の武道家の強さってのが分かったし……経営方針も見直すわ」
兄「そうか……」
兄「もし、また武道を体験したいというなら、いつでもこの町に来てくれ」
女社長「……ありがと」
格闘家「ありがとう……!」
格闘家「姉さん……すまない……」
女社長「いえ、アンタのせいじゃないわ……全て私のせいよ」
女社長「メチャクチャ強いアンタを、わざわざ鞭やクスリで操ったりしたから……」
格闘家「一からやり直そう……姉さん……“弟道”を」
女社長「うん……」
兄「ならば……この町からは手を引いてくれるな?」
女社長「もちろんよ」
女社長「本当の武道家の強さってのが分かったし……経営方針も見直すわ」
兄「そうか……」
兄「もし、また武道を体験したいというなら、いつでもこの町に来てくれ」
女社長「……ありがと」
格闘家「ありがとう……!」
柔道家「すばらしい一撃だった」
剣道家「妹の応援を己の強さにする……これこそ真の妹道ですね」
空手家「兄一人になら勝てると思ってたが、オレもうかうかしてられねえな」
兄「こちらこそ、皆には感謝してもしきれない」
妹「ありがとうございました!」
弓道家「フッ……今後も貴様との交換日記、続けていくぞ」スッ…
兄「ああ、もちろんだ。次は俺の番だな」パシッ
兄「…………」
兄「──あれ? 親父は? さっきまでいたのに……」キョロキョロ
合気道家「酒を飲みに行くって、どこかに消えてしまったよ」
兄「相変わらず適当な人だ……」
妹「しょうがないんだから……」
剣道家「妹の応援を己の強さにする……これこそ真の妹道ですね」
空手家「兄一人になら勝てると思ってたが、オレもうかうかしてられねえな」
兄「こちらこそ、皆には感謝してもしきれない」
妹「ありがとうございました!」
弓道家「フッ……今後も貴様との交換日記、続けていくぞ」スッ…
兄「ああ、もちろんだ。次は俺の番だな」パシッ
兄「…………」
兄「──あれ? 親父は? さっきまでいたのに……」キョロキョロ
合気道家「酒を飲みに行くって、どこかに消えてしまったよ」
兄「相変わらず適当な人だ……」
妹「しょうがないんだから……」
妹「じゃあ帰りましょっか、兄さん」
兄「そうだな」
妹「でも、道場はどうする?」
妹「この少子化のご時世、妹道は流行らないわ」
兄「たしかに……」
兄「結局いままでどおり、総合格闘技の方向を目指すしかなさそうだな」
妹「流派の名前はどうしようか?」
兄「……せっかくだし、俺たちで編み出した“新妹道”を名乗ろう」
妹「そうね!」
兄「そうだな」
妹「でも、道場はどうする?」
妹「この少子化のご時世、妹道は流行らないわ」
兄「たしかに……」
兄「結局いままでどおり、総合格闘技の方向を目指すしかなさそうだな」
妹「流派の名前はどうしようか?」
兄「……せっかくだし、俺たちで編み出した“新妹道”を名乗ろう」
妹「そうね!」
その後──
ワイワイ…… ガヤガヤ……
入門志望者A「ここに入ると妹さんに応援してもらえると聞いて!」
入門志望者B「ぜひ、微妙に強くして下さい!」
入門志望者C「入門すると、応援してもらえて、しかも微妙に強くなれると……」
ワイワイ…… ガヤガヤ……
兄「いや……なんだか変な風に伝わってるんだが──」
妹「とりあえず、しばらくは私、門下生の応援を頑張るわ!」
兄「じゃあ俺も門下生を微妙に強くできるよう、頑張ろう!」
かくして武道家たちの誇りは、封印されし武道“妹道”によって守られた……。
そして今まさに、新たな武道“新妹道”の伝説が始まろうとしている!
< 完 >
ワイワイ…… ガヤガヤ……
入門志望者A「ここに入ると妹さんに応援してもらえると聞いて!」
入門志望者B「ぜひ、微妙に強くして下さい!」
入門志望者C「入門すると、応援してもらえて、しかも微妙に強くなれると……」
ワイワイ…… ガヤガヤ……
兄「いや……なんだか変な風に伝わってるんだが──」
妹「とりあえず、しばらくは私、門下生の応援を頑張るわ!」
兄「じゃあ俺も門下生を微妙に強くできるよう、頑張ろう!」
かくして武道家たちの誇りは、封印されし武道“妹道”によって守られた……。
そして今まさに、新たな武道“新妹道”の伝説が始まろうとしている!
< 完 >
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