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元スレエレン「クリスタって小さくて可愛いよな」
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僕の目の前でとんでもない光景が繰り広げられている。
「ほら、あーん」
クリスタが僕の前。エレンの隣に「座っていいかな?」と来たときの
ちょっとした高揚感は急転直下で右肩下がり。
「あー……ってもうっ!」
「ははっ、ん~今日も味が薄いなぁ」
「エレンの意地悪」
幼馴染が膝の上に向かい合わせになるように女神を乗せて
食べさせあっている。なんて現実味のない光景だろうか。
正直目を背けたいけど、ミカサの居るほうから聞こえる「みしみし」という音が怖くて
視線を動かせない。
「ごめんごめん。ほら、あーん」
「ほら、あーん」
クリスタが僕の前。エレンの隣に「座っていいかな?」と来たときの
ちょっとした高揚感は急転直下で右肩下がり。
「あー……ってもうっ!」
「ははっ、ん~今日も味が薄いなぁ」
「エレンの意地悪」
幼馴染が膝の上に向かい合わせになるように女神を乗せて
食べさせあっている。なんて現実味のない光景だろうか。
正直目を背けたいけど、ミカサの居るほうから聞こえる「みしみし」という音が怖くて
視線を動かせない。
「ごめんごめん。ほら、あーん」
一体なにが起こってるのかわからない。
ただ見たままを表現するのなら所謂「イチャイチャ」している状態だけど、
それが僕の中でエレンと繋がらない。
「おいクリスタ、頬についてるぞ」
「えっ? どこ?」
だっておかしいじゃないか。
こういう事は恋人同士とかがやるようなことだ。
それもかなり親密で周囲の目を気にしない程に色惚けた。
昨日までは普通だった。エレンとクリスタが会話してるのだって二言三言、
とても付き合っているようには見えなかったし。事実そんなうわさが流れた事なんてなかった。
「……ここだよ」
「んっ……もう、馬鹿」
なのになんで今日この二人は当たり前みたいに食堂の、
全訓練生の前で平然とキスをしてるのだろう。
隣から聞こえてくる音は「みしみし」から「べきべき」に変わっている。
ただ見たままを表現するのなら所謂「イチャイチャ」している状態だけど、
それが僕の中でエレンと繋がらない。
「おいクリスタ、頬についてるぞ」
「えっ? どこ?」
だっておかしいじゃないか。
こういう事は恋人同士とかがやるようなことだ。
それもかなり親密で周囲の目を気にしない程に色惚けた。
昨日までは普通だった。エレンとクリスタが会話してるのだって二言三言、
とても付き合っているようには見えなかったし。事実そんなうわさが流れた事なんてなかった。
「……ここだよ」
「んっ……もう、馬鹿」
なのになんで今日この二人は当たり前みたいに食堂の、
全訓練生の前で平然とキスをしてるのだろう。
隣から聞こえてくる音は「みしみし」から「べきべき」に変わっている。
昨日録り貯めしてたの一気に見たけど5話が規制で良くわからないことになってた
さっさと自分の分を食べきってこの場から去りたい。
というのが僕の本音なのだけど「どういう事か聞け」という
周りの、特に隣からのプレッシャーを感じてそれすらままならない。
一番付き合いが長いからこそ聞きづらい物があるんだなぁ、と少し現実逃避。
「あ、あのさぁ……」
自分の唾を飲む音がこんなに大きく聞こえるなんてと驚きながら、
「あぁ、ここで間違えたら僕死ぬのかな」なんて諦めた考えと共に
僕は正面の二人に声を掛ける。
「ん? なんだアルミン」
返事をしたのはエレンだった。
肩に頭を預けるようにしたクリスタに抱きしめられながら、
昨日までと同じように極普通に。
というのが僕の本音なのだけど「どういう事か聞け」という
周りの、特に隣からのプレッシャーを感じてそれすらままならない。
一番付き合いが長いからこそ聞きづらい物があるんだなぁ、と少し現実逃避。
「あ、あのさぁ……」
自分の唾を飲む音がこんなに大きく聞こえるなんてと驚きながら、
「あぁ、ここで間違えたら僕死ぬのかな」なんて諦めた考えと共に
僕は正面の二人に声を掛ける。
「ん? なんだアルミン」
返事をしたのはエレンだった。
肩に頭を預けるようにしたクリスタに抱きしめられながら、
昨日までと同じように極普通に。
「えぇっと、……その、状況が飲み込めないんだけど……。
二人って付き合って、るのかい?」
友人の女性関係を聞くのになんで僕は
こんなに緊張しているのか不思議になる。
今まで僕は茶化しながら笑いながら楽しくする類の話題だと思っていた。
なのにこの状況はまるでずっと仲間だと思っていた友達が
裏切り者かもしれなくて、その本人に正面から切り込んでいるような。
なんかもう、違う。浮いた感じが無さ過ぎるよ……。
「あぁ、まぁ」
「うん。そうだよ」
二人はあっさりと肯定した。
と同時にあちこちから「うわぁぁっ!」という叫び声とか、
「くそっ! エレン死ね!」という恨み声とか、「
よしっ、俺にもチャンスが!」っていうジャンの声とかが上がってきた。
二人って付き合って、るのかい?」
友人の女性関係を聞くのになんで僕は
こんなに緊張しているのか不思議になる。
今まで僕は茶化しながら笑いながら楽しくする類の話題だと思っていた。
なのにこの状況はまるでずっと仲間だと思っていた友達が
裏切り者かもしれなくて、その本人に正面から切り込んでいるような。
なんかもう、違う。浮いた感じが無さ過ぎるよ……。
「あぁ、まぁ」
「うん。そうだよ」
二人はあっさりと肯定した。
と同時にあちこちから「うわぁぁっ!」という叫び声とか、
「くそっ! エレン死ね!」という恨み声とか、「
よしっ、俺にもチャンスが!」っていうジャンの声とかが上がってきた。
特にクリスタは訓練生の間では人気だ、
かくいう僕だって憧れてた部分があったのは否定できない。
だからざわめくみんなの気持ちもわかるし、
この状況を信じられないという思いも理解できる。
「嘘」
けど、彼女ほど目の前の光景を信じたくないと
思っている人間はこの中には居ないと思う。
誰かって? そんなの決まってるじゃないか。
「そんなの……、嘘」
エレンの口から真実を聞くまで我慢していた
のであろうミカサは、重苦しく苦々しげにやっと口を開いた。
その声は小さかったけれど、しかしどよめき立つ食堂内の全員が
思わず黙ってしまうほどに迫力があった。
かくいう僕だって憧れてた部分があったのは否定できない。
だからざわめくみんなの気持ちもわかるし、
この状況を信じられないという思いも理解できる。
「嘘」
けど、彼女ほど目の前の光景を信じたくないと
思っている人間はこの中には居ないと思う。
誰かって? そんなの決まってるじゃないか。
「そんなの……、嘘」
エレンの口から真実を聞くまで我慢していた
のであろうミカサは、重苦しく苦々しげにやっと口を開いた。
その声は小さかったけれど、しかしどよめき立つ食堂内の全員が
思わず黙ってしまうほどに迫力があった。
「嘘だよねエレン」
質問と言うよりは「そうであって欲しい」という願望を口にする。
その顔は、とても必死で、悲愴と言うほか無かった。
「ごめんねミカサ。嘘じゃないの」
それに答えたのはクリスタだった。
そのバツの悪そうな表情に、どこか優越感が見え隠れする
気がするのは穿ち過ぎだろうか。
いや、ここでエレンよりも早くクリスタが答えたことと内容が
クリスタの心中を少しだけ表現している。
「エレンを手に入れたのは私」という勝ち誇った感情を。
それは僕達がいままでの生活で知ったと思っていたクリスタ像から
かけ離れた物だった。
「あんたに聞いてない!」
ビリビリと、静寂が支配する食堂に怒鳴り声が響く。
痛い。咄嗟に浮かんだのはその単語だった。
ミカサの気持ちをずっと知っていただけに、とても心に痛い。
質問と言うよりは「そうであって欲しい」という願望を口にする。
その顔は、とても必死で、悲愴と言うほか無かった。
「ごめんねミカサ。嘘じゃないの」
それに答えたのはクリスタだった。
そのバツの悪そうな表情に、どこか優越感が見え隠れする
気がするのは穿ち過ぎだろうか。
いや、ここでエレンよりも早くクリスタが答えたことと内容が
クリスタの心中を少しだけ表現している。
「エレンを手に入れたのは私」という勝ち誇った感情を。
それは僕達がいままでの生活で知ったと思っていたクリスタ像から
かけ離れた物だった。
「あんたに聞いてない!」
ビリビリと、静寂が支配する食堂に怒鳴り声が響く。
痛い。咄嗟に浮かんだのはその単語だった。
ミカサの気持ちをずっと知っていただけに、とても心に痛い。
「ま、まぁミカサ落ち着いて」
今にも殴りかかりそうなミカサを宥めながら、
「でも、本当にどうして急に?」と荒れる彼女の代わりに質問をする。
するとエレンは「ちょっといいか」とクリスタを降ろして真剣な表情になった。
「ずっと黙ってたけどさ、実は前から付き合ってたんだ俺達」
深呼吸をしてから、はっきりと。
ミカサと僕に向かってエレンはそう言い切った。
「嘘」
「嘘じゃない」
「信じたくない」
「信じてくれ」
暴れなくなった代わりにその場に蹲って耳を塞いで
嫌々と頭を振るミカサに近づいてエレンは言い聞かせるように繰り返す。
今にも殴りかかりそうなミカサを宥めながら、
「でも、本当にどうして急に?」と荒れる彼女の代わりに質問をする。
するとエレンは「ちょっといいか」とクリスタを降ろして真剣な表情になった。
「ずっと黙ってたけどさ、実は前から付き合ってたんだ俺達」
深呼吸をしてから、はっきりと。
ミカサと僕に向かってエレンはそう言い切った。
「嘘」
「嘘じゃない」
「信じたくない」
「信じてくれ」
暴れなくなった代わりにその場に蹲って耳を塞いで
嫌々と頭を振るミカサに近づいてエレンは言い聞かせるように繰り返す。
「いつからだい?」
「もう、半年くらいになるかな」
思っていたよりも長かった。
「私から告白したの。そしたらエレンがいいよって――」
「黙れ! 嘘つき女! エレンがそんなこと言う訳ない!」
馴れ初めを照れたように話すクリスタに、
再び怒鳴りつける。
「ミカサ落ち着け!」
「どうしてエレン! 私は、私は」
「……こうなるからしばらく隠していようって」
「なるほどね……」
「もう、半年くらいになるかな」
思っていたよりも長かった。
「私から告白したの。そしたらエレンがいいよって――」
「黙れ! 嘘つき女! エレンがそんなこと言う訳ない!」
馴れ初めを照れたように話すクリスタに、
再び怒鳴りつける。
「ミカサ落ち着け!」
「どうしてエレン! 私は、私は」
「……こうなるからしばらく隠していようって」
「なるほどね……」
おもむろに周囲を見渡す。
泣き崩れているミカサと宥め賺してるエレン、
エレンといつの間にか付き合っていたクリスタ。
そして僕。
このエリアだけ隔離されたように距離感がある。
みんなは興味はあるけど巻き込まれたくないと
思い切り顔に書いてあり、遠巻きにこちらを伺うだけ。
僕は一体どういうスタンスで居ればいいのだろうか。
エレンとクリスタの味方につくべきか、
それともミカサの方につくべきか。
それが僕にはわからない。
さっきから質問をし続けているのも、まるでそれが僕の役割みたいに周りが見ているからで。
「ねぇ、エレン」
溜息を吐く。いくら考えても、人と人の関係に明解な答えなんて無い。
泣き崩れているミカサと宥め賺してるエレン、
エレンといつの間にか付き合っていたクリスタ。
そして僕。
このエリアだけ隔離されたように距離感がある。
みんなは興味はあるけど巻き込まれたくないと
思い切り顔に書いてあり、遠巻きにこちらを伺うだけ。
僕は一体どういうスタンスで居ればいいのだろうか。
エレンとクリスタの味方につくべきか、
それともミカサの方につくべきか。
それが僕にはわからない。
さっきから質問をし続けているのも、まるでそれが僕の役割みたいに周りが見ているからで。
「ねぇ、エレン」
溜息を吐く。いくら考えても、人と人の関係に明解な答えなんて無い。
ただそれでも一つだけ聞かなくちゃいけない。
「ミカサの気持ちには……」
いままでエレンはそう言った事に興味ないと思っていた。
戦うこと、巨人の事に一杯で意識したことないと。
だからミカサの気持ちに気づいていないんだと。
でも、そうじゃないなら。
「それは……」
もしずっと前から気づいていたのなら。
それはずるいと思う。
「……わりぃミカサ。俺にとってお前は、やっぱり家族なんだ」
「ミカサの気持ちには……」
いままでエレンはそう言った事に興味ないと思っていた。
戦うこと、巨人の事に一杯で意識したことないと。
だからミカサの気持ちに気づいていないんだと。
でも、そうじゃないなら。
「それは……」
もしずっと前から気づいていたのなら。
それはずるいと思う。
「……わりぃミカサ。俺にとってお前は、やっぱり家族なんだ」
>>29
氏ね
氏ね
>>29
斜に構える思春期らしい反応
斜に構える思春期らしい反応
その発言に、ミカサは何も答えなかった。
ただ恨みがましげにクリスタを睨んで、それから次に僕を睨んだ。
なんで僕が睨まれなくちゃいけないんだろう。
「……ミカサ?」
「っ!」
エレンの心配げな声、とうとう耐え切れなくなったのか
ミカサはその場から走り去ってしまった。
「やりすぎだよ」
自然と責める様な口調になってしまう。
「ごめんなさい。ただ、もう私も隠すのが嫌になって、いっそ……」
そのクリスタの言葉を最後に、沈黙のままみんな解散していった。
ただ恨みがましげにクリスタを睨んで、それから次に僕を睨んだ。
なんで僕が睨まれなくちゃいけないんだろう。
「……ミカサ?」
「っ!」
エレンの心配げな声、とうとう耐え切れなくなったのか
ミカサはその場から走り去ってしまった。
「やりすぎだよ」
自然と責める様な口調になってしまう。
「ごめんなさい。ただ、もう私も隠すのが嫌になって、いっそ……」
そのクリスタの言葉を最後に、沈黙のままみんな解散していった。
―――
「どうしたアッカーマン! ここ数日の体たらくは!」
訓練の最中教官の怒号が空気を振るわせる。
「……」
うな垂れた様に教官の叱責を受けているミカサの成績は、
あの日以降下がる一方だった。理由は考えるまでも無い。
「教官。私は……」
「なんだ、言い訳があるなら言ってみろ!」
「……いえ、なんでもありません」
「ならさっさと訓練に戻れ」
「はい」
力なく、ふらふらと訓練に戻る彼女に以前の力強さは無く。
けれどかける言葉が見つからないまま、数日が経っている。
エレンも流石に避けられているようで、今日までミカサは
ほとんど誰とも口を聞いていないようだ。
「どうしたアッカーマン! ここ数日の体たらくは!」
訓練の最中教官の怒号が空気を振るわせる。
「……」
うな垂れた様に教官の叱責を受けているミカサの成績は、
あの日以降下がる一方だった。理由は考えるまでも無い。
「教官。私は……」
「なんだ、言い訳があるなら言ってみろ!」
「……いえ、なんでもありません」
「ならさっさと訓練に戻れ」
「はい」
力なく、ふらふらと訓練に戻る彼女に以前の力強さは無く。
けれどかける言葉が見つからないまま、数日が経っている。
エレンも流石に避けられているようで、今日までミカサは
ほとんど誰とも口を聞いていないようだ。
>>41
お前ミカサに呪われてんじゃね
お前ミカサに呪われてんじゃね
「くそっ、エレンの糞野郎」
背後から毒づく声。
振り向けばいつの間にここまで近づいてきたのか、
ジャンが顔を歪ませてすぐ後ろに立っていた。
「おいアルミン、どうにかなんねぇのか?」
何のこと? と聞こうとして、すぐミカサの事だと気づく。
「どうにかって言ってもね。これに関しては自力で立ち直ってもらわないと」
他人が横からどうこう言って直る類の物ではない。
しかも好きな人に恋人ができたという経験は僕にはないのだ、
お前になにがわかるといわれてしまえばそれまでの話。
「けど、あのままじゃミカサが可哀想じゃねぇか! 見てらんねぇよ!」
「……」
ジャンの言いたい事もわかる。
けれど、可哀想という思われる事を多分ミカサはとても嫌がるだろう。
可哀想と言われる事は、とても惨めだ。それだけは僕にもわかる。
背後から毒づく声。
振り向けばいつの間にここまで近づいてきたのか、
ジャンが顔を歪ませてすぐ後ろに立っていた。
「おいアルミン、どうにかなんねぇのか?」
何のこと? と聞こうとして、すぐミカサの事だと気づく。
「どうにかって言ってもね。これに関しては自力で立ち直ってもらわないと」
他人が横からどうこう言って直る類の物ではない。
しかも好きな人に恋人ができたという経験は僕にはないのだ、
お前になにがわかるといわれてしまえばそれまでの話。
「けど、あのままじゃミカサが可哀想じゃねぇか! 見てらんねぇよ!」
「……」
ジャンの言いたい事もわかる。
けれど、可哀想という思われる事を多分ミカサはとても嫌がるだろう。
可哀想と言われる事は、とても惨めだ。それだけは僕にもわかる。
「でも……」
放っておけないと思うのもまた素直な気持ちだ。
エレンの事を責めるつもりは無い。
繰り返すけれど僕がどうこう言う事じゃないからだ。
だけどこのままだとミカサは壊れてしまうかも知れない。
それは嫌だ。できるならば居心地の良かった三人に戻りたい。
「そうだね、少し声を掛けてみようか」
「おう!」
一人離れたところで覇気無く鍛錬を続けるミカサに
ジャンと連れ立って近づいていく。
放っておけないと思うのもまた素直な気持ちだ。
エレンの事を責めるつもりは無い。
繰り返すけれど僕がどうこう言う事じゃないからだ。
だけどこのままだとミカサは壊れてしまうかも知れない。
それは嫌だ。できるならば居心地の良かった三人に戻りたい。
「そうだね、少し声を掛けてみようか」
「おう!」
一人離れたところで覇気無く鍛錬を続けるミカサに
ジャンと連れ立って近づいていく。
「……えっと」
「大丈夫か? 最近元気ないみてぇだが」
なんて声をかけたらいいのか、
そう逡巡しているとジャンが躊躇い無く声をかけた。
どうやら声をかけたいけど一人では行き辛いってだけだったのかも。
「なにが?」
「なにが……って」
困った様にジャンがこっちを見る。
……あぁ、こういう時の為か。
僕は「エレンの事だよ。あれからずっと元気ないからさ」と代弁する。
「大丈夫か? 最近元気ないみてぇだが」
なんて声をかけたらいいのか、
そう逡巡しているとジャンが躊躇い無く声をかけた。
どうやら声をかけたいけど一人では行き辛いってだけだったのかも。
「なにが?」
「なにが……って」
困った様にジャンがこっちを見る。
……あぁ、こういう時の為か。
僕は「エレンの事だよ。あれからずっと元気ないからさ」と代弁する。
腹痛に負けるながんがれ>>1
「お、おうそうだ。みんな心配してるぜ。
さっき教官にもどやされてたしよ」
普段あんなに息巻いてるくせにこういう時に
若干おどおどしてしまう辺りジャンが影でヘタレ呼ばわりされてる理由がわかる。
「……ふふっ」
しかしミカサは僕等の言葉を聞いて。
じっとこちらを見ながら予想外に微笑んだ。
「ミ、……カサ?」
空元気とか、誤魔化しの笑いじゃないという事はすぐにわかった。
「大丈夫、私はいつまでも落ち込んでたりしない」
「だ、だけど急に成績が落ちて調子も悪そうだったじゃねぇか」
「それは寝不足。この所徹夜続きだから」
そういってまたクスッと笑った。
不気味な……笑み。悪魔の様な、と表現すればいいだろうか?
氷の塊を服の襟から入れられたような悪寒が背中を襲う。
さっき教官にもどやされてたしよ」
普段あんなに息巻いてるくせにこういう時に
若干おどおどしてしまう辺りジャンが影でヘタレ呼ばわりされてる理由がわかる。
「……ふふっ」
しかしミカサは僕等の言葉を聞いて。
じっとこちらを見ながら予想外に微笑んだ。
「ミ、……カサ?」
空元気とか、誤魔化しの笑いじゃないという事はすぐにわかった。
「大丈夫、私はいつまでも落ち込んでたりしない」
「だ、だけど急に成績が落ちて調子も悪そうだったじゃねぇか」
「それは寝不足。この所徹夜続きだから」
そういってまたクスッと笑った。
不気味な……笑み。悪魔の様な、と表現すればいいだろうか?
氷の塊を服の襟から入れられたような悪寒が背中を襲う。
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