元スレ勇者「君達が王様より推薦された仲間か! よろしく頼むよ!」
SS覧 / PC版 /みんなの評価 : ☆
51 = 1 :
勇者「……」ペラ
勇者(何故宿に備えられた本がホラーなのか……嫌がらせだろうか?)
勇者「……戦士達、結局そうなるのか」パタン
勇者「ふあぁ……もういいや、寝よう」コンコン
勇者「どうぞー」
剣士「……」
勇者「どうかしたかい?」
53 = 1 :
剣士「……その、なんと言うか」
剣士「盗賊さんと僧侶さんが帰ってこない」
勇者「戦士も相変わらずだよ……全く」
剣士「いや一度は帰ってきたんだ」
勇者「また出て行ったのか?」
剣士「私達の事は気にしないでとの事を言ってすぐに……」
勇者「そうか……え、わざわざそれを伝えにきてくれたのか?」
55 = 31 :
3人はどういう集まりなんだっけ?
56 = 1 :
剣士「三人部屋で一人と言うのも……その、なんだ」
剣士「まあちょっと淋しいし荷物の心配もあるからね。どうせなら固まっていた方が安全だろう」
剣士「そんな訳で勇者様が許可していただけるならこちらで眠らせて貰いたい」
勇者「私は構わないが……もう少し女の子としての自覚を持つべきだよ」
剣士「勇者様はそのような事をしないと信じているので」
勇者「……」
剣士「……」
勇者「本、読んだね」
剣士「……っ」ビク
57 = 1 :
剣士「興味本位だった……何で、あんな本格的な……」ブルブル
勇者「まあ……結構怖い話だとは思うよ」ペラ
剣士「く、そんな何ともなさそうに呼んでいる勇者様ではフォローになっていない」
勇者「……分かった分かった、こっちの部屋で寝ていいから」
剣士「くうう、かたじけない」
勇者「剣士の意外な一面だな」
剣士「……そう言わないで下さい。それと三人にはご内密に」カァ
58 = 1 :
……
勇者「ふあああ……お早う」
剣士「ふあ……お早うございます」
勇者「結局、三人とも来なかったな」カチャカチャ
剣士「ああ、9時に町の出入り口でと書置きに」パクパク
勇者「あ、そこまで決まっていたのか」
勇者(うーん、一晩男と一緒の部屋にいたのに……強い子なのか異性に見られていないのか)
剣士(う、ごく普通だ……あたしは異性としてそんなに魅力が無いのだろうか)ズーン
60 = 1 :
戦士「おーおせーぞ」
盗賊「あたしらが早いんだってば」
勇者「よく言うよ戦士」
僧侶「お、おはようございます」モジモジ
剣士「お、おはよう僧侶さん……」
剣士「……その、まさか僧侶さんまで」ヒソ
僧侶「……」カァァ
剣士「うわぁそうなのか」カァ
61 = 1 :
戦士「話だとこの先にも魔物達の砦があるらしいな」
剣士「気を引き締めていかないとだな」
盗賊「まーなんだかんだで安定している面子だからいいけどもよー」チラ
勇者「すまないね、役立たずで」
僧侶「そ、そんな事はありませんよ」
戦士「まー何とかなるだろう。苦労するのは俺らだけどもよ」
63 = 1 :
戦士「おらあ!」ズバン
盗賊「はんっ、弱い連中ねぇ」スババ
剣士「狭い通路だな……嫌な感じだ」
僧侶「今のところ、挟撃はされていませんが気が気でないです」
勇者「よっとと」ガッガッガッ
戦士「おっしゃ、こっち終わったぞ」
盗賊「そこの盾、とっととこっち来なけりゃ助けないわよ」
64 = 1 :
戦士「そろそろボスか……?」
剣士「猛攻も止んだし罠にも警戒しないとだね」
盗賊「相変わらず狭い通路ね……罠は挟撃だったりしてねぇ」
勇者「……あ、ちょっと待ってくれ」ズルズル
僧侶「どうかさr……ってなんで魔物を死体を引きずってきているんですか?!」
剣士「勇者様……」
65 = 1 :
戦士「お前さー……あんま役に立っていないんだからよぉ」
勇者「戦士もそれ以上進まないでくれ」ズリズリ
盗賊「今度は何? 罠でもありそう?」
剣士「……あ、気づかなかった」
僧侶「何がですか?」
剣士「壁に無数の穴がある。なるほど……ここまで至るルートの内装を同じにしたのは」
勇者「そういう事だろうね」ポイ
魔物「」ズガガガガガガ
66 = 1 :
僧侶「壁から……矢が」
勇者「剣士の魔法で破壊できそう?」
剣士「うーん、やってみない事には分からないですね」
剣士「火炎魔法・中! 雷撃魔法・小!」カッ
戦士「……お前、何で罠があるって分かったんだ?」
勇者「分かってはいなかったさ。敵の攻撃が止んだから念の為に投げられる物を確保して、警戒していただけさ」
盗賊「……はー、そんだけ有能なら戦闘でも役に立てって話よねぇ」
勇者「はは、すまないな」
67 = 1 :
ボス「ほう……すでに一つの砦を制圧しているだけはあるな」
戦士「おい、俺らの情報駄々漏れじゃねーか」
盗賊「そりゃあ砦の周りにいるのは魔物ばかりだからねぇ」
ボス「だがそれもここまでよぉ……」
勇者「盗賊もう少し後ろに。剣士は右に。僧侶、全員に守護魔法を」
戦士「あ、おいこら、僧侶の後ろに隠れんな!」
ボス「……なるほど、非力だとは聞いていたが中々恐ろしい頭をしているようだなぁ」スッ
魔物「」ザザザ
剣士「か、囲まれた!」
68 = 1 :
盗賊「全くなんだかねぇ……」
戦士「くそ……おい勇者、しっかり敵を食い止めていろよ!」
勇者「っぐふ、ごふ」ガッガッガッガッガッ
剣士「勇者様、もう少しだけ耐えて下さい!」ギィンギン
僧侶「回復魔法・中! 回復魔法・中!」
69 = 1 :
勇者「……」ボロボロ
戦士「なんであんだけ動けてこんだけ攻撃できねーのかね」
僧侶「回復魔法・中!」パアア
勇者「ふう……何とか凌げたようだな」ムク
剣士「しかし……まだ二箇所目にしてこうも戦われるとは」
盗賊「こっからは苦戦させられそうねぇ」
70 = 1 :
勇者「なんだ? まだ奥に部屋があるようだな」
戦士「おいおい、壁ばかりじゃねーか。何処に扉があるって?」
勇者「正面……鍵穴らしきものがある」
僧侶「これ本当に扉ですか?」
盗賊「ふーん。ま、あたしに任せてみぃ」スチャ カチャカチャ
剣士「凄い手捌きだな」
戦士「そりゃあ本職だもんな」
71 = 1 :
盗賊「よし」カチャリ
僧侶「壁にしか見えませんが、どうやって開けるんですか?」
勇者「ほら、下の所に窪みがある」
剣士「上にスライドさせるタイプか」
戦士「よっと、ふんっ!」ズゴゴゴゴ
剣士「お、宝箱が置いてあるよ」
盗賊「……」カチャチャ カチャリ
戦士「脊髄反射かっ」
72 = 1 :
盗賊「宝石かしら……?」
剣士「いや……なんだ? この巨大な魔力は」
戦士「まさか魔石って奴か?」
勇者「下の階の罠、特別紐が張られていたりスイッチがあるように見えなかったな」
僧侶「まさかあの矢は、魔力によって制御されているものだったのでしょうか?」
戦士「こいつがその原動力って事か?」
勇者「そこまでは分からないが……だがこちらにとっても有力な道具になる事だろう」
勇者「剣士が預かっていてくれ。恐らくだが、所持者の魔力回復に大きな効果が期待できるだろう」
剣士「それどころか魔法の威力まで上がりそうだよ。いざとなったら僧侶さんと使いまわそうか」
73 = 1 :
戦士「さあて町に来たわけだが」
盗賊「宿はどうすんのさ」
僧侶「……」ソワソワ
勇者「んー……剣士、私と一緒の部屋でも構わないかい?」
剣士「え? ああ。構わないよ」
勇者「じゃあ戦士達は三人部屋で」
戦士「わりぃな」
74 = 1 :
アンッアンッソコッイイッ!
アッセンシサンッアァンッ!
勇者「うーん壁が薄い宿だ」モッギュモッギュ
剣士「……」カアァァ
勇者「このグラタンいけるなぁ」モッグモッグ
剣士「あ、あの……なんで普通に食事ができるのですか?」
勇者「腹が空いているから?」
剣士「勇者様に聞いたあたしが馬鹿でした……」
76 = 1 :
剣士「ご、ご馳走様でした」アンッアン
勇者(今3ラウンドくらいか?)イッイクゥゥ!
剣士「……」カァァ
勇者「そういえば前から聞きたかったのだけどもさ」ジャーツギハ
剣士「な、なんでしょうか?」ンッアッモーサカリッスギィッ
勇者「剣士はこの招集がある前は何をしていたのだい?」アッアッンンッスゴォイッ
剣士「あああの、外を散歩しながら話すとかどうでしょうかっ!」ヒィンアヒンッ
77 :
支援
剣士可愛いなオイ
78 = 1 :
剣士「ふー……あの三人は」カアァァ
勇者「はは、いいじゃないか。いつ死ぬとも分からない旅だ」
勇者「後悔だけはしたくないだろう」
剣士「……」
勇者「ああ、そうだそうだ。それで剣士はどうだったのだろうかと思ったのだが」
剣士「……勇者様は自身が勇者である事を以前からお知りで?」
勇者「まさか。急にお前が勇者だと言われて困ったよ。私はただの町人Aなんだぞ」
79 = 1 :
剣士「あたしは……あたしは幼少の頃より勇者である啓示を受けて」
剣士「日々剣と魔法の鍛錬を積んできた」
剣士「自分が勇者だ。自分が人々を守るのだ、と」
剣士「そして遂に招集がかかり王都についたらどうだろうか……」
剣士「啓示が変わり、お前は勇者ではないと言われ……」
剣士「はは……あたしは何の為に生きてきたのだろうか」
勇者「すまない……何も苦労をしていない私がこのような甘い汁をすする形になってしまって」
80 = 1 :
剣士「これも神々のご意思……勇者様が謝る必要はないよ」
剣士「それに勇者様は勇者様で今、苦労をしているじゃないか」
剣士「あれだけ二人にいいように蔑まれても尚、魔王討伐を見据えて……」
勇者「それが私の責務だ。でなくては君に合わせる顔も無い」
剣士「……あたしの事を知っていた上でこの話を。勇者様は意地悪だな」
勇者「正直怖くて真正面から聞けなかったのだよ。君が私を恨んでいるのではないかと思ってね」
剣士「そんな恨むだなんてっ」
勇者「ありがとう剣士……胸の支えが取れたよ」
剣士「勇者様……」
81 = 1 :
勇者「それじゃあおやすみ」アフッスゴイッアァンッ
剣士「おおおやすみなさいっ」モウッダメックダケリュゥゥッ
剣士(ささ三人ともまだ続いているだなんて)センシサン オウマダマダイケルゼェ
剣士(うわーうわー! なんだって破廉恥な人達だ! それも僧侶さんまで!)アッスゴイッマダッオッキィッ
剣士(ゆ、勇者様はこれを聞いて何とも思わないのだろうか? ああ、もう意識してしまうっ)ァンッヤアッ
剣士(……。……んふ、ん……ぁ……)モゾモゾ
82 :
フェイント啓示とはなんと非道い神っ!
と思ったが、勇者の啓示受けた奴なんて力付ける前に殺してしまえと魔物に狙われてイチコロだものな
真の勇者を守るために影武者用意するとか有能すぎるぜ神様!
83 = 1 :
戦士「おーし、とっとと行こうぜ」
勇者「この距離だと次の町は三日くらいかな?」
僧侶「あ、少し私の国の領土に入りますねー」
盗賊「へー……僧侶の住んでる所かぁ。ちょっと見てみたいわねぇ」
勇者「王都がルートから離れているからなぁ……平和になってから、だな」
剣士「……」
戦士「……なあ、お前昨晩何かをしたのか?」ヒソ
勇者「軽く話はしたがこのような事になるような事態はなかったのだがなぁ」ヒソヒソ
剣士(あああたしは何て事を……ゆ、勇者様と同じ部屋で……悶々としたとは言え粗相を……)カァァァァ
85 = 1 :
……
戦士「随分進んだな」
盗賊「話だとこの次の町の先に大きな砦があるって話よねぇ」
剣士「恐らく今までのどんな敵よりも強いのだろうな」
僧侶「……」ゴクリ
勇者「装備と物資は念入りにして行こうか」
剣士「しかし戦闘が楽になったものだ。あの魔石のお陰で魔力温存を気にする事はないし」
盗賊「魔王との戦いを考えて魔石の温存はすべきじゃない?」
僧侶「だいぶ魔力の回復に使ってと思うのですが、未だに魔石から感じる魔力に変化がないのですよね……」
86 = 1 :
戦士「ぐっ! 強い!」ギィン
盗賊「こりゃあまずいねぇ」キィィンキィン
剣士「火炎魔法・強!」ゴァァ
勇者「ぐくっ」ガッガッドガガガ
僧侶「守護魔法! 回復魔法・中!」パアア
87 = 1 :
戦士「ふーっふーっ」
剣士「流石に砦の敵は強いな……」
勇者「回復薬はあと少しだ……」
戦士「どうするんだ?」
勇者「進もう……ここで後退した場合背後から食い破られる」
剣士「魔力は心配要らないからね」
盗賊「それでも少し休まない? 流石に疲れたわよぉ」
僧侶「そうですね……これほどの猛攻になると、ダメージどころかスタミナも気をつけないと……」
88 = 1 :
戦士「なんだ……この通路?」
盗賊「明かりがないわね……」
剣士「飛び道具でも構えているのだろうか?」
勇者「この臭いは……? とにかく用心するに越した事……」
僧侶「松明に火をつけますね」ゴソゴソ
剣士「ああ、火はあたしが出そう。火炎魔法・」
勇者「……はっ! 駄目だ! 止せっ!」
剣士「最弱」カッ
ドゴオオォォォォォン
89 = 1 :
ォォォォ
戦士「ぐ……なん、生きて」ガラガラガラ
戦士「おい、皆……盗賊?」
盗賊「」
戦士「……な、おい……誰か」
大きい炭A「」
大きい炭B「」
勇者「……ぐ」ガラガラ
戦士「ゆ、勇者……なあ、こんな、こんな事って」
勇者「……くっ」コォォ
91 = 1 :
戦士「ふーっふーっ」
剣士「流石に砦の敵は強いな……」
勇者「回復薬はあと少しだ……」
戦士「どうするんだ?」
勇者「進もう……ここで後退した場合背後から食い破られる」
剣士「魔力は心配要らないからね」
盗賊「それでも少し休まない? 流石に疲れたわよぉ」
僧侶「そうですね……これほどの猛攻になると、ダメージどころかスタミナも気をつけないと……」
92 :
おっ大丈夫か大丈夫か
93 :
時が逆流した・・・?
94 = 1 :
戦士「なんだ……この通路?」
盗賊「明かりがないわね……」
剣士「飛び道具でも構えているのだろうか?」
僧侶「松明に火をつけますね」ゴソゴソ
勇者「皆、一旦退くぞ」
戦士「は? おいおい、お前は自分が言った事を……」
勇者「この臭いは恐らく可燃性のガスが充満しているのだろう」
剣士「……まさか、もし火を点けたら」
勇者「全滅だろうね」
95 = 77 :
ifルートだったのか
96 = 15 :
勇者の能力か
97 = 93 :
だから罠がわかるのね
98 = 1 :
勇者「これだけ離れていればいいだろう……剣士、火炎魔法を最弱でいいから飛ばしてくれ」
僧侶「ね、念のために……守護魔法」パァ
剣士「よし、皆伏せていてくれ。火炎魔法・最弱」ボゥゥゥ
ドゴオオォォォォォン ガランガラガラ
剣士「これほどの……」ブルル
戦士「……おいおいマジかよ」ゴクリ
盗賊「あれを食らっていたらと思うとぞっとしない話ねぇ」
僧侶「うわ……ああ……」ガクガクブルブル
99 :
指を挟みながらゲームブックを読み進める能力か
100 = 1 :
勇者「ここが最上階のようだね」
剣士「行こう」ゴクリ
戦士「気合入れてくぞ」ガチャ
ボス「ほう……あのトラップに気づいたのか? それともよほど夜目の利く者か?」
戦士「けっ、そんな事より自分の心配でもしたらどうだ?」
ボス「心配? 冗談を」
ボス「お前達人間如き、赤子の手をひねるようなものだ」
盗賊「言ってくれるじゃない」チャキ
剣士「そうだね……流石にここまで甘く見られてはね」シャキン
僧侶「守護魔法!」パァ
勇者「……」スゥ
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