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元スレ菫「暇だから宥を監禁してみるか」
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>>101
ちょっとびっくりしたじゃねえかwww
ちょっとびっくりしたじゃねえかwww
@
昨日となんら変わらない一日。
菫の膝上にちょこんと座り、はたから見ればカップルのように仲良く映画を観賞する。
一つ違うのは宥がほとんど菫と言葉を交わしていないこと。
昨日の髪の毛が気になって、これがなんなのか問いただそうかと悩み続けていた。
真実を知ってしまうのが怖い。
豹変した菫に何をされるかもわからない。
喉まで出かかった言葉もそんな不安のせいでブレーキがかかっていた。
宥「弘世さん、」
菫「……」
宥「聞いてください。……弘世さん?」
菫「すぅ……」
宥は自分の目を疑った。あれだけ用意周到で、全くスキを見せなかった弘世菫が眠っていたのだ。
心臓が高鳴る。
衣ずれの音が立たないようゆっくりと体重移動。
足が床につくと改めて菫の方へ向いた。
昨日の一件が無ければ自分はどうしていただろう。
いや、自問するのも愚かしい。
逃げ出そうだなんて発想は生まれなかったはずだ。宥はこの生活に満足していた。
しかしそれは、たった一本の見覚えのある頭髪で全てが覆ってしまった。
昨日となんら変わらない一日。
菫の膝上にちょこんと座り、はたから見ればカップルのように仲良く映画を観賞する。
一つ違うのは宥がほとんど菫と言葉を交わしていないこと。
昨日の髪の毛が気になって、これがなんなのか問いただそうかと悩み続けていた。
真実を知ってしまうのが怖い。
豹変した菫に何をされるかもわからない。
喉まで出かかった言葉もそんな不安のせいでブレーキがかかっていた。
宥「弘世さん、」
菫「……」
宥「聞いてください。……弘世さん?」
菫「すぅ……」
宥は自分の目を疑った。あれだけ用意周到で、全くスキを見せなかった弘世菫が眠っていたのだ。
心臓が高鳴る。
衣ずれの音が立たないようゆっくりと体重移動。
足が床につくと改めて菫の方へ向いた。
昨日の一件が無ければ自分はどうしていただろう。
いや、自問するのも愚かしい。
逃げ出そうだなんて発想は生まれなかったはずだ。宥はこの生活に満足していた。
しかしそれは、たった一本の見覚えのある頭髪で全てが覆ってしまった。
菫の腰をまさぐる。
あった。ジャラジャラと束ねられた鍵の輪。
震える手を押さえながら、ベルトからそれを奪い取る。眠りから醒めないことだけを祈り、建て付けが悪い床を避け、5メートル先の扉へと一歩ずつ近づいていく。
特殊な鍵穴。円の中央に突起が見えた。
何度か目にして覚えている。ここの扉は6の数字が彫られたチューブラーキーだ。
10錠しかないのに、手汗で滑ってなかなか見つからない。両手の震えが止まらず、額から流れた汗が目に入った。
早く、早く早く!
6のチューブラー――
見つけたその瞬間、背筋が冷たく感じた。
寝息を立てる菫を横目に見やる。呼吸を整え、鍵穴に差し込んだ。金属を弾く小気味良い音を立てて開錠した。
宥は自由になった。
扉を閉めて菫を閉じ込めようという発想も生まれず一目散に走り出す。
必死だった。だから、床に転がるソレは目に入らなかった。足がひっかかり派手に顔から転んで、我に返る。
やわらかい。
ゆっくり首を回すと――
シートに巻かれ、青黒く変色した玄が横たわっていた。
菫「――……っ」
菫「寝てたのか……」
菫「……」
菫「……宥?」
菫「……チッ」
「宥ーー」
「どこだー?」
「おーい」
宥「……」
菫「宥」
宥「来ないで」
菫「え? あーその……」
菫「そいつ、臭くないか?」
宥「うるさいっっ!!!!」
宥「なんで、なんでなんでどうして! どうして玄ちゃんを!!」
菫「邪魔だったんだ」
宥「邪魔……?」
「どこだー?」
「おーい」
宥「……」
菫「宥」
宥「来ないで」
菫「え? あーその……」
菫「そいつ、臭くないか?」
宥「うるさいっっ!!!!」
宥「なんで、なんでなんでどうして! どうして玄ちゃんを!!」
菫「邪魔だったんだ」
宥「邪魔……?」
菫「うん、……あっ」
菫「『ごめん』」
宥「……っ」
菫「……あれ?」
宥「殺してやる」
菫「はっ――」
ナース室で見つけた包丁が菫の首筋を切った。
一瞬、間を置いて噴水のように血が溢れ出した。
菫「あっ」
菫「……血」ズル
宥「来ないでぇっ!!」ブンブン
ブシュ
菫「そうか。すまない」
宥「今更謝ったって……!」
菫「違う」
ブシュ
菫「わかったんだ。切られてもなんとも思わなかった」
宥「は!?」
菫「だから、」
ブシュ
菫「今わかった。私は君のことが好きではなかった」
宥「……」
宥「え?」
ドサリ
宥「意味わからないよ……」
宥「ねぇ、どういうこと……?」
宥「私はなんでここに連れて来られたの?」
宥「なんで玄ちゃんは死んでるの?」
宥「答えてよっ!!」
菫「……」
宥「答えろっ!!」
菫「……」
宥「答え――て、よ、…………ぁああああぁああ゛あ゛あ゛、」
宥「うあ゛あ゛あ゛ぁぁあああああああ!!!!」
10月2日 2日目
ここを出るには、病練の入り口にある鉄格子を開けなきゃいけないみたい
ディスプレイがあって、三桁の数字を打ち込めって表示されてた
入力は一日三回まで
最悪、11ヶ月出れない計算になる
ご飯はそんなにない。
探し回ったけど、ヒントはなかった。弘世さんは携帯も持ってなかった。
それはそうだよね。だって日記を読み返したら私の死が願われているんだもの
今日は111、222、333を入力。駄目だった
辛くなったら死にます
家族のトラブルに巻き込まれるのはよくある上に避けられないから仕方ない
10月3日
ご飯の残りを計算したらあと一週間もてばいいほう
冷蔵庫にスペースができたから玄ちゃんを入れといた
この日記を見つけた人がいたら冷蔵庫のほうへ探してください
444、555、666
10月4日
こんなことになったのは私のせいかもしれない
私がいつもぐーたらだからかみさまがおこったんだとおもう
でも玄ちゃんまでしんじゃうのはよくわからない
777、888、999
・
・
・
それから一ヵ月後――
ご飯の残りを計算したらあと一週間もてばいいほう
冷蔵庫にスペースができたから玄ちゃんを入れといた
この日記を見つけた人がいたら冷蔵庫のほうへ探してください
444、555、666
10月4日
こんなことになったのは私のせいかもしれない
私がいつもぐーたらだからかみさまがおこったんだとおもう
でも玄ちゃんまでしんじゃうのはよくわからない
777、888、999
・
・
・
それから一ヵ月後――
赤土「入るよー」
穏乃「あ、こんにちは」
赤土「よう。……今日はシズが?」
穏乃「あ、はい。一昨日あたりから私が『玄さん』みたいです。憧と灼さんには帰ってもらいました」
赤土「宥は寝てるのか」
穏乃「さっきまでお話してて……、三時のおやつにリンゴ剥いてる間、寝ちゃったんです」
赤土「かわいいな、こいつ」ナデナデ
宥「……ん」
赤土「ちょっとだけ戻ったな」
穏乃「……はい」
赤土「宥のやつさ、見つかったとき35キロしかなかったんだって」
赤土「ほとんど目が見えなかったみたいで」
赤土「…………ふざけんなよ」
穏乃「……っ」
宥「ん」
穏乃「あ」
宥「おはよう玄ちゃん、と赤土さん?」
赤土「あ、ああ、ほらリンゴ」
宥「あぅ、玄ちゃんが剥いてくれてたのに私、寝ちゃってたんだね」
穏乃「いや、気にしてないですよ?」
宥「玄ちゃん、また敬語になってるよ? 最近おかしい」
穏乃「――そう、だった」
赤土「宥、」
宥「はい?」
赤土「玄はもう――」
穏乃「赤土さん!」
宥「!?っ」ビクッ
宥「く、玄ちゃんどうしたの?」
穏乃「なんでもないよ」ヨシヨシ
・
・
・
赤土「シズ、車乗ってきなよ」
穏乃「はい、ありがとうございます」
赤土「……」
赤土「…………ねぇ、」
穏乃「なんですか?」
赤土「明日、宥にもう一度話そうと思う」
穏乃「反対です」
赤土「即答かよ……。だったらシズがこの先面倒見れるのか?」
穏乃「宥さんが望めば」
赤土「……そうか」
・
・
赤土「シズ、車乗ってきなよ」
穏乃「はい、ありがとうございます」
赤土「……」
赤土「…………ねぇ、」
穏乃「なんですか?」
赤土「明日、宥にもう一度話そうと思う」
穏乃「反対です」
赤土「即答かよ……。だったらシズがこの先面倒見れるのか?」
穏乃「宥さんが望めば」
赤土「……そうか」
ペチン
穏乃「っ、」
赤土「ガキが、わかったような口聞くな」
赤土「アンタの人生はどうなる。まだ16歳のアンタが! 見知って一年も経たない人間のために人生を棒に振るってのか!!」
穏乃「だって、宥さんが……、宥さんが可哀想じゃないですか……!」
赤土「いつか気付く。玄はもういないんだって。それを知るのは早ければ早いほどいい。それだけやり直しが効く」
穏乃「……っあ、」
赤土「……優しいだけじゃ人は救えないんだよ」
穏乃「玄さん……、もう、」ポロポロ
赤土「シズは優しすぎるんだ」
穏乃「ごめん、なさい」
赤土「……今日はシズんところでヨモギ餅買ってくよ。ほら、玄が好きだったやつ」
穏乃「ぅっ……ふぁっ……」ポロポロ
赤土「前を向きな。玄も元気なシズが好きなはずだから」
穏乃「……はいっ」ゴシゴシ
穏乃「っ、」
赤土「ガキが、わかったような口聞くな」
赤土「アンタの人生はどうなる。まだ16歳のアンタが! 見知って一年も経たない人間のために人生を棒に振るってのか!!」
穏乃「だって、宥さんが……、宥さんが可哀想じゃないですか……!」
赤土「いつか気付く。玄はもういないんだって。それを知るのは早ければ早いほどいい。それだけやり直しが効く」
穏乃「……っあ、」
赤土「……優しいだけじゃ人は救えないんだよ」
穏乃「玄さん……、もう、」ポロポロ
赤土「シズは優しすぎるんだ」
穏乃「ごめん、なさい」
赤土「……今日はシズんところでヨモギ餅買ってくよ。ほら、玄が好きだったやつ」
穏乃「ぅっ……ふぁっ……」ポロポロ
赤土「前を向きな。玄も元気なシズが好きなはずだから」
穏乃「……はいっ」ゴシゴシ
宥「夕日綺麗……」
宥「そっかもう秋なんだね」
宥「携帯電話どこ行ったんだろ」
宥「……」
宥「弘世さんにメール返さなきゃ」
宥「また、会いたいなぁ」
終わり
>>145
乙です
乙です
>>145
乙。何だこのひでぇ画像は!?
乙。何だこのひでぇ画像は!?
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