元スレ真美「千早お姉ちゃんは照れ屋さん」
SS覧 / PC版 /みんなの評価 : ☆
52 = 1 :
―それから一か月後―
千早「おはよう」
伊織「あっ! ちょっと千早!」
千早「何?」
伊織「冷蔵庫に入れておいたオレンジジュース、飲んだでしょ!」
千早「……さぁ、知らないわ」プイッ
伊織「目線が泳いでるわよ……!」
雪歩「ほらほら、伊織ちゃん落ち着いて。はいっ、お茶」スッ
千早伊織(ズズッ)
千早伊織「「ふぅ」」
あずさ「うふふ、二人とも仲がいいわね~」
伊織「そ、そんなんじゃないわよ!」
千早「そうです。伊織のことはなんとも思っていません」
伊織「きーっ!」ジタバタ
53 = 1 :
真「千早もだいぶ馴染んできたね」
亜美「最初の頃の千早お姉ちゃんは、影も形もありませんなぁ」
真美「……」
亜美「真美、どったの?」
真美「えっ、ううん、なんでもないよ」
真美「千早お姉ちゃーん!」
千早「何?」
真美「今日のレッスン終わったら、一緒にご飯食べに行こーぜい!」
千早「あ、ごめんなさい……」
真美「え?」
千早「今日は先約が入ってるのよ。伊織に誘われてて……」
真美「あ、そなんだ……」
54 = 26 :
さるよけ
55 = 46 :
あふぅなの
56 = 1 :
千早「真美も一緒に来る? 多分、良いって言ってくれ――」
真美「……ううん、いいや。分かったよ。また今度ね」
(トボトボ)
千早「あ、真美……」
―――――――――
千早「……真美、どうしたのかしら。レッスンの時間なのに……」
(ポパピプペ)
(……ただいまおかけになった番号は、電源が入っていないか、電波の届かない――)
(ピッ)
千早「電話にも出ないわ……」
千早「……真美……」
57 = 1 :
真美「はぁ……レッスン、初めてサボっちゃったYO」
真美「真美、悪い子になっちゃった……」
真美「……」
真美「なんで、サボったりしたんだろう……」
真美「……」
真美「千早お姉ちゃん……」
「やっと見つけたわ」
真美「あ……」
千早「駄目よ、レッスンをサボったりしては」
真美「千早、お姉ちゃん……」
59 = 1 :
真美「千早お姉ちゃん、レッスンは……?」
千早「……初めてよ。レッスンを休むなんて」
真美「っ……! ダメだよ! 早く戻んなきゃ!」
千早「嫌よ」
真美「っ?!」
千早「真美を放ってなんておけないもの」
真美「……」
千早「今日はもう戻っても大してレッスンできないわね……。このまま、どこかで時間でも潰しましょうか」
真美「……なさい」
千早「え?」
60 = 1 :
真美「ごめ、なさい……」ポロポロ
千早「ま、真美?」
真美「ごめんなさい、ごめんなさい! 真美っ……千早お姉ちゃんの邪魔しちゃってっ……」ヒック…エグ…
千早「だ、大丈夫よ。落ち着いて?」
真美「応援してあげようって、助けてあげなきゃって、思ってたのに」
千早「ええ」
真美「千早お姉ちゃんが、みんなと、どんどん仲良くなって、嬉しいはずなのに、寂しくて」グスッ
千早「……ええ」
真美「それ見ながら、なんで真美だけ仲間はずれなのとか思っちゃう、真美が、嫌で」
千早「……」
真美「なんて嫌な子なんだろ、って、あんなこと千早お姉ちゃんに言っといて、でも」
千早「真美」
(ギュッ)
真美「う……」
千早「大丈夫よ。何も言わなくていいわ」
62 :
さるよけ
63 = 1 :
千早「真美の気持ちは、よく分かる」
真美「……お姉ちゃん」
千早「私もこれまでずっと、寂しかったから」
真美「……うん」
千早「ごめんなさい。最近、ほったらかしにしてしまって」
真美「……千早お姉ちゃんのばか」
千早「許してもらえないかしら。今日は、ずっと一緒にいるから」
真美「え? いおりんは……」
千早「体調が悪いからって、また今度にしてもらったわ」
真美「だ、ダメっしょ、約束は守らなきゃ」
千早「じゃあ、今から伊織の所に行こうかしら」
(ギュッ)
千早「?」
真美「……やだ」ギュウ
千早「……ふふっ」
64 = 46 :
ハイパー真美可愛いタイム
65 = 1 :
真美「最初はね、ただ遊んでみたかっただけだったんだ」
千早「誰でも良かったのね」
真美「そ、そういう言い方はやめてYO! いじわる!」
千早「くすっ、ごめんなさい」
真美「そしたらすっごく寂しそうにしてたから、何とかしてあげたいなって思って」
真美「……それに千早お姉ちゃん、クールでかっこよくて。でも、時々見える態度がなんか可愛くて」
千早「う、うるさいわね」
真美「こんなお姉ちゃんが欲しかったな、って……」
千早「お姉ちゃん……」
真美「えと……迷惑、だよね……」
千早「……いえ、そんなことないわ」ナデナデ
真美「あふ……」
千早「私も、その……真美みたいな妹、欲しいと思ってたから……」
66 = 1 :
(ストン)
千早「真美」チョイチョイ
真美「?」
千早「ほら」トントン
千早「膝の上、空いてるわよ」
真美「っ!」
(ピョンッ)
(ズンッ!)
千早「うぐっ」
真美「んっふっふ~……ここは真美の特等席だもんね!」
千早「もう……」
(ギュッ)
真美「ふわぁっ!?」
千早「ならこの抱き心地も、私専用ね。ふふっ、ふかふかしてる」ギュウッ
真美「うあうあ~……」カァッ
67 = 1 :
真美「千早お姉ちゃん」
千早「何?」
真美「もう、暗くなっちゃったYO」
千早「じゃあ、帰りましょうか」
(ギュッ)
千早「……そんな風に腕を掴まれてたら、立ち上がれないわ」
真美「だって、寒いんだもん……」
千早「でもそれじゃあ、いつまで経っても帰れないわよ」
真美「千早お姉ちゃんといっしょなら帰れなくてもいいもん」
千早「ダメよ。風邪を引いてしまうでしょう? そうしたら、しばらく会えなくなってしまうわね」
真美「えっ!? や、やだっ!」バッ
千早「それじゃあ、帰りましょうか」
69 = 1 :
真美「ねぇねぇ、千早お姉ちゃん、手を繋いでもいい?」
千早「えっ……べ、別にいいけれど……」
(ギュッ)
真美「えへへ、暖かいね!」
千早「っ……そ、そうね……」
真美「あれ? 照れてるの?」
千早「そそそそんなわけないじゃないっ!」カァァッ
真美「うあうあ~……お姉ちゃん、顔真っ赤だよ……」
千早「そ、そんなこと言ってると手を放すわよ」
(パッ)
真美「あっ……」ウルッ
千早「っ?!」ギュッ
真美「……んっふっふ~」ニコニコ
千早「もう……」
70 = 46 :
真美は可愛いなあ
71 :
ちひゃーもかわいいなぁ
72 = 1 :
(マモナクーイチバンセンニー)
千早「ほら、真美はあっちのホームでしょう?」
真美「……」ギュッ
千早「真美」
真美「……帰りたくないよ」
千早「これ以上のわがままはダメよ」
真美「でもっ」
千早「あんまりわがままばかり言ってると、デュオが解散になってしまうかも……」
真美「やだぁっ!」
千早「じゃあ、今日は帰りましょう?」
真美「……うん」
千早「もうすぐ初ライブなんだから、明日からは頑張らないと、ね」
真美「うんっ! 二人で、絶対成功させるんだかんね!」
千早「ええ、勿論よ」
74 = 1 :
真美「千早お姉ちゃん、ばいばーい!」
千早「また明日ね」
(プシュゥー)
(ガタンゴトン…)
真美「あーあ、千早お姉ちゃん行っちゃった……」
真美「……でも、今日はいっぱい一緒にいられたから、まぁいっか、な? えへへ」
真美「あ、そうだ!」
(ポパピプペ)
(prrrr)
(ガチャッ)
『もしもし、真美か?』
真美「あ、兄ちゃん? 今度のライブのことで、ちょっと話したいことがあってさ~」
――――
―――
――
75 = 1 :
―ライブ当日―
真美「うっひゃー、お客さんいっぱいいるYO!」
千早「でもこれは、あくまでメインのメンバーを見に来た人たちだから」
真美「真美達は前座だもんね」
千早「私達は私達で、全力を出すだけよ」スッ
真美「千早お姉ちゃん、かっこい……」
真美「……」
真美(ハッ!?)
真美「……千早お姉ちゃん」
千早「……」
真美「その衣装、もっと前開かないとダメじゃないかな」
千早「だだだだってこんなに前を開いたら恥ずかしいでしょう?!」カァァァッ
真美「あー……」
76 = 1 :
真美「でもそれがこの衣装の着方だし、そんな半端なことしてたらお客さんも萎えちゃうYO?」
千早「くっ……」
(デハ、スタンバイオネガイシマース!)
真美「あっ、始まるよ!」
千早「えっ!?」
真美「ほらほら千早お姉ちゃん、行くYO!」グイッ
千早「ひ、引っ張らないで!」
(ワァァァァアアッ!)
真美「わ……」
千早「っ……」
真美(す、すごい人……初めてのライブで……)
千早(でも、負けるわけには……)
78 = 1 :
(ギュッ)
真美「……」
千早「真美……」
真美「お姉ちゃん……頑張ろ。ね?」
千早「……えぇ」
(ソレデハ、コレヨリ765プロライブヲ カイサイシマス!)
(トップバッターハ―)
79 = 1 :
―――――――――――――
『ねね、真美達の活動方針なんだけどさ、クールな千早お姉ちゃんと元気な真美ってことだったじゃん?』
『ん?』
『でも千早お姉ちゃんが本当に可愛いのって、クールなとこと恥ずかしがり屋さんなとこのギャップだと思うんだよ!』
『なるほどな、そういう路線もアリだな』
『クール一辺倒じゃなくて、そこも狙っていこうぜい!』
『よし、その話乗ったぞ』
『さっすが兄ちゃん! ……ところで、真美達の名前の話だけど……』
『え? ゴンザレスでいくんじゃないのか?』
『そんなわけないっしょ!? ……まさか!』
『……ごめん』
『えぇーーっ!?』
『あはは、嘘だよ嘘。流石に事務所として、あんな名前で通すわけにはな……』
『びっくりした……。じゃあさ! 活動名も、照れ屋な姉妹、って意味で……』
―――――――――――――
80 = 1 :
真美「こんにちはーっ! ばっしゅふる☆シスターズだよー!」キャピッ
千早「今日はこのあとも、たくさんのアイドル達が出てきますので、楽しんでいってくださいね」キリッ
真美「でももしかしたら、真美達が可愛すぎて、あとの子たちのこと考えられなくなっちゃうカモねん?」ンッフッフー
千早「……」
真美「……千早お姉ちゃん?」
千早「ま、真美は可愛いかもしれないけれど、私は……」
真美「はいっ! こんな照れ屋で可愛い千早お姉ちゃんでした!」
千早「ちょ、ちょっと、真美?!」
(カワイー!)
(チハヤチャンカワイイヨー!)
千早「あ、あう……」
(マミチャンモカワイイ!)
真美「あんがと→☆」
千早「精一杯歌います。聴いてください」キリッ
真美「では早速一曲目、いくYO→!」
81 = 62 :
真美可愛い
82 = 27 :
千早可愛い
83 = 40 :
両方かわいい
84 = 1 :
(スゥッ)
千早「目と目が逢う瞬間好きだと気付いた――」
真美(そうなんだよ、千早お姉ちゃん)
千早「あなたは今、どんな気持ちでいるの?――」
真美(好きとは違うけど、寂しそうな千早お姉ちゃんを見て、どんな気持ちなのかな、って)
真美「戻れない二人だと、分かっているけど――」
真美(でもこの歌と違うところはね)チラッ
千早「……」ニコッ
真美(戻るんじゃない。真美達は、これから進んでいくんだよ)
真美「少しだけ、このまま瞳、そらさないで――」
85 = 1 :
真美(ステージで、飛んで、跳ねて)
真美(隣にいる千早お姉ちゃんは、やっぱりとってもかっこよくて)
真美(時々飛んでくる声援に一瞬顔が赤くなったりして)
真美(あぁもう千早お姉ちゃん可愛すぎるよおおおおっ!)
真美(勿体なさ過ぎだよ、お姉ちゃん)
真美(こんなに可愛いのに、これまでずっと一人ぼっちだったなんて……)
真美(……)
真美(だからこれからは)
真美(真美が一緒に、いっぱい照れさせてあげるっしょ!)
86 :
うむ
87 :
うむ
88 = 71 :
うむむ
89 = 1 :
真美「ふー、一曲目はカッコいい曲いったNE!」
千早「二曲目は……えっと」
真美「真美達は前座だからこの二曲目で終わりなんだけど……」
(エェーーッ!)
真美「だいじょーぶい! 思いっきし可愛い曲用意してきたYO!」
千早「か、可愛い曲……」
真美「千早お姉ちゃんも歌うんだよ? 可愛く歌おうZE☆」
千早「う、歌わせて、いただきます……」カァッ
(ヒューヒュー!)
千早「~っ……!」
真美「じゃあ二曲目行っくよーん! 『ジェミー』!」
90 = 1 :
真美「ステキな人ってどんな人なんだろ――」
真美(色んな人がいるけど、一人は今、真美の隣にいるよ)
千早「やっぱりオシャレにキメちゃう事かな――」
真美(オシャレなんてしなくても、千早お姉ちゃんはステキだよ)
千早「早速チャレンジ! 私にも出来るかしら?――」
真美(なんだってできるYO!)
真美「可能性は未知数――」
真美(真美も、いっぱい手伝ってあげるから!)
91 :
かわいい
92 = 1 :
真美(千早お姉ちゃん、恥ずかしいのかな。顔が真っ赤だYO)
真美(さっきはあんなにかっこよかったのに……)
真美(でも、客席からじゃ、恥ずかしそうなのは分かっても、あんなに真っ赤なのは分かんないかな?)
真美(んっふっふ~、真美だけが知ってる千早お姉ちゃんの素顔だYO!)
真美(……でも、なんで真美、こんなに千早お姉ちゃんのこと考えてるのかな)
千早「ただ君が手に取るの待ってる――」
真美(あ、そっか)
真美「みっつっけたんっ♪」
真美(そっか、相手にされないと寂しいとかだけじゃなくて)
真美「真美、千早お姉ちゃんのことが大好きなんだ」ボソッ
千早「えっ?」
真美「えっ?」
93 = 1 :
真美(あっ、やばっ……マイクしっかり拾ってんじゃん)
千早「……ば、ばっしゅふる☆シスターズでした!」カァッ
真美「でした!!」
(ワァァァァァァアア!!!)
―――――――――――――
千早「真美、お疲れ様」
真美「あ、うん、お疲れ様……」
千早「……」
真美「……」
真美(さっきの、モニター通して思いっきり聞こえてたよねえええうあああああん!!!!)
千早「えっと、真美?」ツンッ
真美「ひゃあっ!?」ドキィッ
94 :
まこと、よきものですね
95 = 1 :
千早「……くすっ」
真美「うぅ」
千早「最後の、よく聞こえたわよ」
真美「あ、あわわ……その、あれは変な意味じゃなくて、なんというか……」アタフタアワアワ
千早「今更そんな慌てるようなことかしら」
真美「へ?」
千早「私も、真美のことは大好きよ?」
真美「……うぅ……お姉ちゃあん!!」ダキッ
千早「はいはい。お姉ちゃんはここにいるわ」ナデナデ
真美「うー……」
千早「でも、あんなに大々的に叫ぶ必要はなかったんじゃないかしら」
真美「うあうあ~!!!」
千早「ふふっ」
96 = 86 :
まみちは、ちはまみ どっちも行けるな
97 :
こんなまみちはSSを待っていた
98 = 1 :
千早「……あ……」フラッ
(ドサッ)
真美「っ千早お姉ちゃん!?」
(ユサユサ)
真美「千早お姉ちゃん、しっかりして!?」
千早「……」
真美「お姉ちゃん! ……お姉ちゃん……?」
千早「……」
真美「お姉ちゃああああああん!!!」
千早「はぁ、ひんやり気持ちいいわ……」
真美「え?」
99 = 1 :
P「……」
千早「……」ダラーッ
真美「……」ダラーッ
P「お前ら、床で折り重なって何やってんだ」
千早「床がひんやりして気持ちいいんです」ペタァ
真美「オンブバッタごっこだYO」ダルー
P「……ちゃんと水分摂っとけよ。あとスタッフさんの邪魔にならないようにな」テクテク
真美千早「「はーい」」ダラーッ
真美「千早お姉ちゃん、のんびりしてて気持ちいいNE」
千早「下からのひんやり感と、上からのぽかぽか感が気持ちいいわ」
真美「……ずっとこのままがいい」
千早「ダメよ。あと5分経ったら行きましょうか」
真美「えへへ、あと5分……」
100 = 1 :
―翌日―
P「みんな、昨日のライブはお疲れ様! よく頑張ったな!」
(ハイ!)
P「んで、えーっと……」
千早「なんでしょう?」
真美「んー?」
P「そこの二人はなんで今日も重なってるんだ」
千早「セマルハコガメです」
P「セマルハコガメなら仕方ないなぁ」
真美「兄ちゃん、コレ気持ちいいんだYO」
P「うん、仲良きことは……まぁ美しきことかな……」
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