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元スレ小鳥「バック・トゥ・ザ・ピヨちゃん」

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カチ… カチ… カチ… カチ… カチ…
カチ… カチ… カチ… カチ…カチ… カチ…
カチ… カチ… カチ… カチ… カチ… カチ…
カチ… カチ… カチ… カチ… カチ… カチ…
『……原子力安全委員会は昨日午後、作業中の原子力発電所における燃料紛失事件について盗難の可能性を否定しており……』
カチ… カチ… カチ… カチ… カチ…
カチ… カチ… カチ… カチ…カチ… カチ…
カチ… カチ… カチ… カチ… カチ… カチ…
カチ… カチ… カチ… カチ… カチ… カチ…
『今後発電所付近でのより強い監視体制を整えるとのコメントを残しました。ニュースは以上です、続いては……』
コンコン
「高木社長。います?」
ガチャ
「鍵が開いてる……? もう、不用心なんだから……」
カチ… カチ… カチ… カチ… カチ…
カチ… カチ… カチ… カチ…カチ… カチ…
カチ… カチ… カチ… カチ… カチ… カチ…
カチ… カチ… カチ… カチ… カチ… カチ…
「高木社長ー。おはようございまーす」
「いないんですかー?」
「……はぁ、どこに行ったのかしら」
「まあいいわ。いつものように、あれ借りますからね」スタスタ
カチッ
ブオォォォォオン……
「勝負の日はやっぱりこれで、気分を高めないとね。 ステージより大きい特製アンプ」
カチカチ
ウィイイィィイイィイイン……
「出力はオーバードライブ、音量最大……」
カチカチカチ
ブゥゥウウゥウン……
「マイクをつないで……」
ブツッ
「……すぅ……はぁ……エントリーナンバー3番、歌っちゃいますよ」
「マイクのスイッチを……ON」
カチッ
「……すぅ……っ」
「空に
ドギュアァァアアアァアアァアアアン!!!!!!!
ドゴオオォォオオオォオオオン
ボゴオオォォオオォォオオン
「んぎゃああぁああっ!!!?!?!」ゴツン
ドンガラガッシャアアァァアアァアアアアン!!!
ボトッ ボトッ
ガランガラン ゴロンゴロン
メリメリメリメリ… バキバキッ
カランカラン……コロコロコロコロ……
バチッ… バチッ……
パラパラパラパラ……
ゴトン……ゴロゴロ……
「…………」
「ふぇぇ……ぶっ飛び……」
prrrrrrr
「んっ、電話が……」ピッ
「もしもし?」
『もしもし、小鳥君か? おはよう』
小鳥「高木社長! どこにいるんですか?今高木社長の家なんですけど」
『すまない、少しやらなければいけないことがあってね』
小鳥「家の玄関、開きっぱなしでしたよ。気をつけてください!」
『おお、そうだったか。すまないね、君の合鍵で頼む』
小鳥「全く……で、今何してるんですか?」
『そのことなんだがね、今日の1時にショッピングモールに来てくれないか』
小鳥「1時? ダメですよ、今日はオーディションが……」
『ああ違う、夜中の1時だ。人目につくと厄介だからね』
小鳥「よ、夜中? お母さんに怒られますよ……」
『そこを何とか。こっそり忍び出て来てほしいのだよ』
小鳥「そ、そんなこと言われても……はぁ、分かりました。なんとかやってみます」
『良かった! 助かるよ。1時にショッピングモールだからね』
小鳥「はい……」
『あぁそれと、例の特大アンプは使わないように。調子が悪くてね』
小鳥「……気をつけます」
『では、オーディションがんばってくれたまえ。応援しているよ』
小鳥「あ、ありがとうございま……」
カチッ…
ボーン ボーン ゴ-ン ゴーン
ピピピピピピピピ ピピピピピピピ
ピッポー ピッポー ジリリリリリリリリ
小鳥「!? う、うるさっ……」
『その音は?』
小鳥「と、時計が……一斉に……8時ちょうどになったから」
『うむ、ぴったりだな』
小鳥「うぅ、とめないと……」
『家中の時計をきっかり25分遅くしておいたのだよ。すべての時計が1秒の狂いもなく正確に進んでいるな、うむ』
小鳥「そんなことより……えっ、今なんて?」
『25分だ! きっかり25分遅らせた』
小鳥「……うそ……じゃあ今、8時25分ってこと!?」
『そうだ』
小鳥「大変! 早く出発しないと! 社長、また夜に!」
『あっ待ってくれ小鳥君、言い忘れていたんだがカメラを───』
プツッ
──────
「それでは次のひと、どうぞ」
小鳥「は、はい! よろしくお願いします!」
「残念ながら審査員長が急用で来られなくなったのですが、予定通りオーディションは行います」
小鳥「そうなんですか……」
「いい結果を残せるよう、がんばってください」
小鳥「は、はい」
「♪空になりたい 自由な空へ
翼なくて翔べるから 素敵ね
空になりたい 好きな空へ
雲で夢描けるから……」
審査員A「ふぅん……なるほど……」
審査員B「どうですかね?」
審査員C「悪くはないんだけどねぇ」
小鳥「…………」
審査員A「いやなかなかだと思いますよ? 歌も上手いし」
審査員B「だけどこう……華、は違うな……派手さにかけるというか」
小鳥「派手さ……ですか」
審査員C「そうねえ。それにその曲……何というか、少し古い感じというか」
小鳥「ふ、古いですか……?」
審査員B「ですね。少なくとも最近の流行にはそぐわないかもしれません」
審査員A「他に持ち歌は?」
小鳥「い、いえ……これだけしか」
審査員C「そうなの。……はい、分かりました」
審査員B「結果は後ほどご連絡しますので、しばらくお待ちください」
審査員A「お疲れ様」
小鳥「……ありがとうございました。失礼します……」
ガチャ
バタン
──────
小鳥「はぁ……まただめだった……」
”少し古い感じというか”
”最近の流行にはそぐわない”
小鳥「……そんなにダメなのかしら……とってもいい曲だと思うんだけど……」
ガチャ
小鳥「ただいまー……」
小鳥「……?」
「君はまだそんなことを言っておるのかね」
「何度言われようと、俺は俺のやり方を変える気はありません!」
小鳥「……お父さんと……もう一人は……」
父「黒井社長、あなたは昔もそうやって……」
黒井「理想論に過ぎないのだよ、君の話は。私のやり方に従えばもっと結果が出るというのに」
父「そんな金に物を言わせたやり方で、本物のアイドルが育つと思ってるんですか!」
黒井「往生際が悪いな。君のいう『本物のアイドル』が、今まで君のいた事務所で育ったとでも?」
父「…………」
黒井「君が最初に出会ったのが高木だということだけが、本当に残念でならない。私とて君の能力は買っているのだ、ただ道を正してやろうとしているだけなのに」
父「結構です。俺は……」
黒井「何十年も前につぶれた三流事務所のことなど忘れたまえ。時代は変わったのだ」
黒井「これ以上私に逆らう気なら、芸能界での君の居場所をなくすことなどたやすいことなのだよ」
父「ぐっ……」
黒井「そうなりたくはないだろう?」
父「…………」
小鳥「……お父さん、と黒井社長」
父「! 小鳥……帰っていたのか」
黒井「こんばんは。お邪魔しているよ」
小鳥「……こんばんは」
黒井「娘さんもアイドルを目指しているそうだな。だがちっとも結果が出ない」
父「いえ、娘はいずれ大成します……才能があるんです」
黒井「せっかく才能があっても、環境が悪いのでは実りも小さいのだ。彼女も961プロへくれば……」
父「やめてくださいっ!!!!」
小鳥「っ……」ビクッ
黒井「…………」
父「すまないな小鳥……部屋へ行っててくれ」
小鳥「……うん」
バタン…
「忘れるなよ、私は765プロが倒産して路頭に迷いかけた君を救ってやった張本人なのだぞ」
「……」
「今日はこの辺にしておいてやる、だがもしこれ以上私のやり方を否定する気なら……分かっているな?」
「……」
「では失礼」
ガチャ
小鳥「!」
黒井「む」
小鳥「…………」
黒井「……何をじろじろ見ているのだ」
小鳥「…………」
黒井「……お母様によろしく」
バタン
父「……はぁ」
ガチャッ
小鳥「お父さん……」
父「あぁ……見苦しいところを見せてしまったな」
小鳥「お父さん……プロデューサーの仕事楽しくない?」
父「……いいや、楽しいさ。若いころからの夢だし……この仕事のおかげで母さんにも出会えた」
小鳥「でも……」
父「お前も同じようにアイドルを目指してくれて、本当に嬉しく思ってるんだ。ただ父さんは……ふがいないね」
父「高木社長にはお世話になった。今でもたまに話をするよ」
父「だけど765プロがつぶれて、なぜか俺だけが黒井社長に拾われたんだ」
小鳥「そうなの……」
父「きっと見せしめなんだろうな。後は昔さんざん楯突いたことに対する仕返し」
小鳥「どうして961プロをそんなに嫌うの?」
父「あの事務所で一番力があるとされているのは金とコネ。所属アイドルのことなんてなんにも考えちゃいない……ただ利益のために走らされるんだ」
父「お前を、そんな金儲けの道具のように扱う事務所には入れたくなかったんだよ」
小鳥「そんなに悪い人なの?」
父「黒井社長も悪人というわけではない。才能を見極める力は確かだし、結果を出せばきちんと評価する」
父「……一応は恩人でもあるしな」
小鳥「…………」
父「ただな……最近はずっと考えてるよ」
父「もしも父さんが若いころ、765プロがもっと上手く行っていたら……」
父「あのときのみんなにつらい思いをさせることもなかっただろうし、きっと……今のアイドル業界ももっと純粋だったのかもしれない」
小鳥「…………」
父「……ははは、すまないね。子供の前で弱音なんて……そうだ、今日のオーディションは?」
小鳥「ううん。だめだった」
父「そうか……残念だな」
小鳥「…………」
父「また次があるさ。そろそろ母さんが帰ってくる、晩御飯の準備を手伝ってあげないとな」
小鳥「うん」
──────
母「そう。だめだったのね」
小鳥「うん……ごめんなさい」
父「母さん。あんまり……」
母「分かってますよ、責める気なんてこれっぽっちもありません」
小鳥「審査員の人がね、曲が古臭いって」
父「見る目がないな」
母「ですね。最近はトレンドだのなんだのばっかり気にして、本当にいいものが評価されませんから」
父「昔からそうだったのかもしれないがな」
母「ねえ。ふふふ」
俺も前にBTTFネタ書いたけど評判良くなかったな
文才がなかったのかな…
文才がなかったのかな…
母「昔……昔といえば、思い出すわ。あの時は本当に……」
小鳥「……また765プロ?」
母「いいじゃないの、何度話しても退屈しないんだもの」
小鳥「私はもう飽きるほど聞いたわよ……」
母「いつでも笑顔が絶えなくて……みんなとっても仲良しで、それはもうすばらしい場所だったの」
小鳥「うんうん、知ってる」
母「みんな結局、あまり人気は出ずに終わってしまったけど……全員の団結力はきっとどの事務所にも負けてなかったわ」
小鳥「それも知ってる」
母「それに何より、お父さんとお母さんが……」
小鳥「お父さんとお母さんが出会ったのも765プロで、アイドルとプロデューサーだったけど両思いで綺麗に結ばれたんでしょ?」
母「もうやめなさいよ小鳥、照れるでしょ」
小鳥「…………」
>>34
だろうね
だろうね
父「まあまあ、そのおかげでお前も生まれたんだ。少しくらい付き合ってやってくれ」
母「それにね」ボソボソ
小鳥「ん? 何?」
母「ここだけの話だけど、本当はお母さんあまり売れなくて良かったと思ってるの」ボソボソ
小鳥「えっ、何で?」
母「まじめなあの人のことだもの、人気があってずっとアイドルを続けてたらきっと手を出してくれなかっただろうから」ボソボソ
小鳥「…………」
父「何の話をしてるんだ?」
小鳥「はぁ……なんでも」
──────
小鳥「……すぅ……すぅ……すぅ……」
prrrrrrrr
小鳥「……すぅ……すぅ……すぅ……」
prrrrrrrrr
小鳥「……んっ……ぁ……っと。寝ちゃってた……」ピッ
小鳥「ふぁぁ……もひもひ」
『小鳥君? まさか寝ていたのか?』
小鳥「まさか、そんな……ふぁっ……大丈夫です」
『言い忘れていたんだがカメラを持ってきてくれないか。記録を残さないといけないからな』
小鳥「……ふぁい……」
『いいね? 1時にショッピングモールだよ。ではまた後で』
ピッ
小鳥「……ケータイのカメラでいっか」
──ショッピングモール──
小鳥「……社長ー。来ましたよー」
小鳥「…………おっきなトレーラーね」
小鳥「……しゃちょーっ」
バウ!バウバウ!
小鳥「……あれ?この子……響おばさんのところの」
バウ!バウ!
小鳥「いぬ美二世じゃないの……なんでここに?」
バウ!バウバウ!
小鳥「……いい子ね」ナデナデ
プシュウウウウッゥゥゥウウウゥ
小鳥「!」
ウィィィイイィイイン…
小鳥「おぉ、後ろが開いた……」
プシュウウウゥゥウゥウゥウウウ……
バウ!バウバウ!
小鳥「よしよし、大丈夫よ」ナデナデ
シュウウッゥゥウウゥウゥゥウ……
ブロロロロロ……
小鳥「……車? トレーラーに積んでたのね。一体どうして……」
ガチャッ
高木「……ふぅ。小鳥君、よく来てくれたね」
小鳥「社長! これって……」
高木「カメラは持ってきてくれたかね?」
小鳥「はい。ケータイでいいですか?」
高木「何!? ケータイ……」
小鳥「だ、だめでした?」
高木「……まあいい、後でDVDに焼いてくれたまえ」
小鳥「わ、わかりました。……この車かっこいいですねぇ。改造したんですか?」
高木「まあね。これから少しばかり実験に付き合ってもらうよ」
小鳥「実験?」
高木「いぬ美二世、さあこっちへ」チョイチョイ
バウバウ!!
小鳥「あの、実験台にしておばさん怒らないんですか?」
高木「我那覇君には、最近ぼけてきた私が夜中に散歩しだすのを止める役として彼女を借りたいと言っている」
小鳥「……色々と最悪な嘘ですね」
ガチャッ
高木「いぬ美二世を車に乗せて……よしよし、おとなしくしてておくれ」
バウ!
高木「よしよし、いい子だ」
小鳥「運転席に乗せて……どうやって運転を?」
高木「リモコンで操作できるように改造した」
小鳥「えぇ……」
高木「始めるよ。小鳥君! カメラを回して」
小鳥「はいっ」ポチポチ
●REC
高木「まずはここにある二つの時計を撮ってくれ。一つは私が持ち、もうひとつはいぬ美二世の首にかけておく」
[1:20] [1:20]
小鳥「どっちも間違いなく同じ時間ですね」
高木「撮ったかね?」
小鳥「バッチリです」
バウ!
高木「よし。いよいよだぞ、元気でな」ナデナデ
ガチャン
小鳥「このリモコンで?」
高木「そうとも。始めるよ」クイッ
ブロロロロ…
小鳥「う、うごいた……」
ブロロロロロロロ…
高木「…………」クイッ クイッ
小鳥「……あの、これから一体何を」
高木「私じゃなく車を撮るんだ!」
小鳥「はっ、はいっ」
高木「……あのあたりからかな」クイッ
キィッ
小鳥「……とまった」
高木「見ていたまえ小鳥君。私の計算が正しければ、あの車のスピードが時速123kmを超えたとき……」
小鳥「…………?」
高木「ブッたまげるようなことがおきる」
小鳥「ブッたまげるようなことって……?」
高木「正確に言えば時速123.0885kmだがそんなことはどうでもいい。しっかり撮っておくんだよ」
小鳥「…………」ゴクリ
高木「…………」クイッ
ブロロロロ
ギュルルルルルルルル…
高木「エンジンの回転速度を上げて……」
ギュリュリュリュルルルルルルルル…
小鳥「……」
高木「…………」
ギュルルルルルルルルルル……
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