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    元スレ六花「ゴジラ、ゴジラ、ゴジラがやってきた」

    SS覧 / PC版 /
    スレッド評価: スレッド評価について
    みんなの評価 :
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    102 = 1 :

    『人が作ったー♪ ロボットだけどー♪
     ジェットジャガージェットジャガー♪ やったぜジャガー♪』

    六花「終わった」

    森夏「なんなのこの歌……」

    勇太「最後の最後まで気が抜けっぱなしの映画だな……」

    凸守「いやあ、いつ見ても名作デスね」

    勇太「迷作の間違いだろ」

    くみん「私は結構面白かったよ~。
        ジェットジャガーもゴジラも可愛かったし」

    六花「丹生谷はどうだった?」

    森夏「初めて見るゴジラ映画としてのチョイスを滅茶苦茶間違えた気がするんだけど……
       よく知らないけどゴジラってアレでしょ、核兵器がどうとか、
       どっちかっていうとそういう重い作品だと思ってたんだけど」

    勇太「そう、丹生谷の言うとおりだ。
       ゴジラは反戦、反核の象徴であって、恐怖の存在なんだ。
       こんなポワポワしたBGMで人間のために戦うのなんてゴジラであってゴジラじゃない」

    凸守「頭固いデスねー」

    六花「勇太は初代ゴジラみたいなのがあるべき姿だって言いたいんだろうけど、
       この映画も別に初代ゴジラの路線から反れているわけじゃない」

    103 = 15 :

    >>97
    強い想い

    104 = 78 :

    >>97
    ロマン

    105 = 98 :

    >>97
    正義の心

    106 = 48 :

    >>103
    >>104
    >>105
    食い違ってるじゃねーかwwww

    107 = 1 :

    勇太「どこがだよ?」

    六花「思い出して欲しい。メガロはなぜ地上に現れたのか」

    くみん「核実験のせいで被害を受けたから……」

    六花「そう、メガロの存在はまさに初代ゴジラと同じ。
       核兵器の被害者であり、人類へのしっぺ返し」

    森夏「な、なるほど」

    六花「だいたい作中で登場人物が反戦反核についてべらべら喋ってくれてるのに、
       初代ゴジラに比べてただ怪獣がプロレスしてるだけの
       メッセージ性も何もない堕落した作品だ、なんて評価を下すのはロクに見てない証拠」

    勇太「いや、しかし俺が言いたいのはゴジラのキャラクター性についてであってな」

    六花「それに関しても同じ。核兵器の落とし子であるゴジラと、
       同じく核兵器の被害者であるメガロ、その二体の戦いという構図。
       前面に出していないだけでこの映画はそういう皮肉を孕んでる。
       なぜゴジラはジェットジャガーの頼みを聞いてきてくれたのか?
       本当に人類を守るべく戦うためだけに来たのか?
       最後なぜメガロを殺さずに見逃したのか?
       自身と同じ境遇のメガロとの戦いでゴジラは何を思っていたのか……」

    凸守「想像するだけで泣けるデース……」

    勇太「絶対そこまで考えて作ってねえよ」

    六花「まあ、そういう見方もできるってこと」

    108 :

    >>106
    まああれだ
    特撮的なそんなあれだ

    109 = 2 :

    マニアック過ぎて

    110 = 1 :

    六花「とゆーわけで今日の部活はこれで終わり。
       各自、メガロのことを想いながら週末を過ごすこと」

    勇太「嫌な週末だな」

    くみん「あ、六花ちゃん、『獣人雪男』おもしろかったよー。
        でもなんか海賊版くさかったのは何で?」

    六花「気にしないで」

    くみん「また何か貸して~」

    六花「ふむ……では『深海獣レイゴー』を」

    くみん「わーい」

    勇太「なんでそんな聞いたこともないような怪獣映画のDVDをパッと出せるの?」

    森夏「私も早く帰ってウルトラマンガイアの続き見なきゃ」

    勇太「お前もすっかり夢中になってんだな……」

    森夏「なっ……い、いいでしょ別に」

    六花「あ、丹生谷。これガイア劇場版のDVD」

    森夏「わー、ありがと。ふふふ、これで週末はガイア漬けね……」

    勇太「うっわあ、オタクくせえ発言……」

    111 = 98 :

    しかしまあ、ネタにされるだけメガロはいいほうだよ
    特撮関連のスレでガバラが話題に上がってるところ見たことないもん

    112 = 1 :

    翌日 富樫家

    勇太「うーん、どこだあ?」ガサゴソ

    樟葉「おにいちゃーん、一緒にアーマードコア……って何やってんの?」

    勇太「あー、ちょっとな」

    樟葉「こんなに散らかして……黒歴史発掘大会?」

    勇太「違うよ、探してるんだよ、ゴジラのビデオ」

    樟葉「ゴジラのビデオ? なんで今さら?」

    勇太「いや、久々に見たくなってな~。どこにしまったっけ」

    樟葉「確か、いつかの大掃除で全部捨てたはずだよ」

    勇太「え、そうだっけ!?」

    樟葉「うん、お兄ちゃんにも捨てていいかって聞いたよ。
       そしたら『フハハハ、我にはもはやそんな幼稚な趣味はそぐわぬ……
       映画よりも激しいリアルの中で命を燃やしているからな……』って言ってたから捨てた」

    勇太「地味に似てるからやめろよ胸が痛い」

    樟葉「だいたい見つかっても見られないでしょ、ビデオデッキも処分しちゃったし」

    勇太「あ、そうか……しゃーない、借りてくるか」

    113 :

    兄妹でアーマードコア…

    114 = 58 :

    アーマードコアとは分かってるじゃないか… 尻を貸そう

    115 :

    こんなSSを見に来る奴ら(褒め言葉)だろうしこのサイト教えておく

    http://www005.upp.so-net.ne.jp/crank-in/nikkimenu.htm

    ウルトラマン80の頃から今まで現役の操演技師さん(ワイヤー引っ張ったり火薬ドカンさせたりする人)のサイト。

    特に平成ガメラ~ウルトラ8兄弟では様々な劇場版巨大特撮の現場での重鎮的存在な人なんだが
    その人が撮影当時に書いていたレポートが載ってる。

    後半に書かれたものにつれポエミーになっていくのは残念だったけど
    ガメラ3やティガTFOなんかは必読。

    116 = 1 :

    某レンタルビデオチェーン店

    店員「しゃせいー」

    勇太(そういえば特撮とか置いてんのかな……)

    勇太(もう20年近く前の映画だし、もうないかもなー)

    勇太(六花も観客動員数が低迷して打ち切られたって言ってたし
       一般的な人気ももう無さそうだからな)

    勇太(うーん、特撮特撮……このへんか)

    勇太(仮面ライダー、スーパー戦隊……このあたりは充実してるな)

    勇太(その隣にウルトラマン……うーん、明らかに面積が少ない)

    勇太(そしてその横に怪獣映画……うわ、全然ねーじゃん)

    勇太(初代ゴジラと、平成のがちょろっと……)

    勇太(ガメラも平成三部作しかねーな……)

    勇太(まあいいや、適当に借りて帰るか)スッ

    森夏「あっ」スッ

    勇太「あ、すみませ……って丹生谷!?」

    森夏「ととと富樫くん!? なんでここに!?」

    117 = 2 :

    六花と狩りに行けよ

    118 :

    特撮を言葉通り特撮目当てで見てる人はやっぱり怪獣映画の方が好きなんだろうな
    ヒーロー物って意味で捉えると戦隊もライダーもアリだけど

    119 = 115 :

    そしてほしゅ

    120 = 1 :

    勇太「お前こそ何で……ガイア漬けの週末じゃなかったのかよ」

    森夏「土日でゆっくり見ようと思ってたんだけど、止まらなくて。
       結局ゆうべ徹夜して全部見ちゃった」

    勇太「ハマりすぎだろ。引き返せなくなるぞ」

    森夏「いや、でももうこれがほんっと面白かったのよ!
       アグルが復活してからは噛ませ犬になっちゃったのは残念だけど
       それでも充分かっこよかったし、毎回出てくる敵はバラエティ豊かだし、
       あと最終章がすっごいのよ、ウルトラマンとXIGと、それから地球の怪獣が
       みんな一丸になって戦うのよ、最高じゃない?」

    勇太「怪獣も味方なのか?」

    森夏「ふふん、ガイアの敵は根源的破滅招来体っていう未知の存在なの。
       最初は地球の怪獣とか、人類に害をなす存在全てを根源的破滅招来体として扱ってたんだけど
       物語が進むに連れて根源的破滅招来体は人類に悪意を持った
       ごく一部の存在でしかないということが分かったのよ」

    勇太「はあ」

    森夏「それで根源的破滅招来体と地球の怪獣たちも戦うの。
       昨日の敵は今日の友って感じよね、これで燃えなきゃ何で燃えるのって話。
       最終回のタイトルも最高だわ、『地球はウルトラマンの星』……」

    子供「ママ~、あのお姉ちゃんウルトラマンの話してるー」

    「見ちゃいけません」

    121 :

    ガメラ2には鈴井と大泉と出てたな

    122 = 1 :

    勇太「お前がガイア大好きなのは分かったが、何でここに?
       なんかDVD借りに来たのか?」

    森夏「当たり前じゃない、その目的以外でここに来る人いる?」

    勇太「そう言われるとそうだけど。で、何借りるんだ?」

    森夏「昨日、みんなでゴジラ対メガロ見たじゃない?
       それで、他にもいろいろゴジラ見たくなって」

    勇太「なるほど」

    森夏「小鳥遊さん、ゴジラは全部で20作品以上あるって言ってたけど。
       ここ全然置いてないわねえ」

    勇太「まあ、そうだな。いっぱい置いてあるところのほうが珍しいかもな」

    森夏「富樫くん、ゴジラ詳しいのよね? どれがオススメ?」

    勇太「え、うーん、そうだなあ……どれがオススメかと言われると……
       俺としてはやっぱり初代ゴジラを最初に抑えておくべきだと思うんだよな、
       それから昭和シリーズの中ではモスラ対ゴジラ、三大怪獣あたりが評価高いか、
       最近のやつなら機龍二部作とかあとGMKなんかも」

    森夏「メガロは昭和だったから平成のにしよっと。
       ゴジラvsデストロイア……これがおもしろそうねー」

    勇太「俺におすすめを聞いた意味は?」

    森夏「いや、富樫くんが挙げたの初代ゴジラしか置いてないし……」

    123 = 50 :

    レンタルの特撮コーナーは結構平成ライダーぐらいしかおいてないね
    戦隊も直近いくつかぐらいだし、ウルトラも……
    しょんぼりすな

    124 = 1 :

    店員「7日間で200円になりまーす」ピッピッ

    勇太「でもゴジラvsデストロイアって……
       それこそ初代ゴジラ見てからのほうがいいぞ」

    森夏「え、そうなの? 見てないと話わからない?」

    勇太「別にそんなことはないけど」

    森夏「じゃ大丈夫ね」

    店員「会員証お返ししまーす」

    森夏「そうだ、これ一緒に見ない?」

    勇太「一緒にって……どこで?」

    森夏「富樫くんの家、ここから近いでしょ」

    勇太「まあ、近いっちゃ近いが」

    森夏「じゃ決まりね」

    勇太「え、でもなんで一緒に……」

    森夏「小鳥遊さんも言ってたでしょ、
       みんなでわいわい言いながら見るのが楽しいって」

    店員(怪獣映画で自宅デートとか色気なさすぎだろ……でも羨ましい)

    126 = 78 :

    平成モスラがみたいけどレンタル用ないんだよなあ

    127 = 121 :

    84ゴジラとVSビオランテにおける自衛隊VSゴジラのガチバトルは本当に良かった

    128 :

    くぅ疲

    129 = 2 :

    デストロイアの水族館のとこ怖かったなあ

    131 = 1 :

    富樫家

    勇太「ただいまー」

    樟葉「おかえりお兄ちゃん、一緒にキン肉マンマッスルタッグマッチ……」

    森夏「おじゃましま~す」

    樟葉「お、お、お、お、お、お、お、お兄ちゃ……その人は……」

    勇太「ああ、同じクラスの……」

    森夏「丹生谷森夏です、はじめまして。突然おじゃましてすみません」

    樟葉「え、か、かか、かの、彼女?」

    夢葉「うわきものー。わたしとはあそびだったのねー」

    勇太「何いってんだよ、ちょっと遊びに来ただけだって」

    森夏「そうそう、私が富樫くんと付き合うなんて
       フルータ星人が実在するくらい有り得ないから」

    勇太「自分にしか解らない喩え話するのやめてもらえる?」

    樟葉「あー、彼女じゃなかったんですか。じゃあどうぞ、おあがりください」

    森夏「おじゃまします」

    勇太「テレビ使うぞ、樟葉」

    132 = 118 :

    樟葉ちゃん可愛い

    133 = 7 :

    キングギドラ観ようぜ

    134 = 78 :

    フルータ星人回は神回だった

    135 = 1 :

    森夏「さてと、早速見ましょうか」

    勇太「この映画、ゴジラ死ぬんだよなあ」

    森夏「あー、なんか覚えてるわそれ。
       ゴジラ死す、ってニュースにもなってたわよねえ」

    樟葉「朝のニュースでカウントダウンとかしてましたしね」

    勇太「お前らいくつなの? これ17年前の映画なんだけど?」

    六花「ゴジラの死が描かれたのは第1作目から実に41年ぶり」

    勇太「うわっ!? どっから入ってきた!?」

    六花「いつもどおり勇太の部屋の窓から入ったらいなかった。
       リビングから声が聞こえたので来た」

    勇太「お前なあ、声くらいかけろよ」

    六花「今かけた」

    森夏「ちっ……」

    勇太「ん、どうした丹生谷」

    森夏「ううん、なんでもないのー。じゃあ見ましょうかー」

    勇太「ん? おう」

    136 = 121 :

    本当におまえらいくつだよ

    137 = 1 :

    http://www.youtube.com/watch?v=NdBFWIVqOyk

    六花「始まった始まった」

    勇太「ああ、そういえばバース島の消滅から始まるんだったな」

    森夏「バース島? なにそれ」

    六花「簡単に言えば平成版の怪獣島」

    勇太「その説明はめっちゃ誤解招くからやめろ……
       ゴジラとその子供ゴジラが住んでた島だよ」

    森夏「ふーん、ゴジラにも子供がいるのね」

    六花「香港上陸」

    勇太「ついに海外進出か。感慨深いよな」

    六花「海外どころか宇宙にも行ってるけど」

    森夏「オキシジェンデストロイヤーっていうのは何なの?」

    勇太「初代ゴジラを倒した兵器だよ」

    六花「水中酸素破壊剤。
       発明者の芹沢博士はこれが世にでることを恐れ
       製法を闇に葬ってから自分もゴジラとともに死んだ」

    森夏「なるほど、やっぱ初代見てから見るのが正解だったわね」

    138 :

    怪獣物は確かにそんじょそこらの厨二キャラよりチートなのがウヨウヨしてるなぁ

    139 = 1 :

    森夏「これがゴジラの子供? あんま似てないわね」

    勇太「成長の過程が謎だよなこれ……
       ベビー→リトルに成長した時点で別の生物にしか見えん」

    六花「放射能で急成長を遂げるんだから
       多少生物としていびつなのは仕方ない……と思う」

    森夏「デストロイア、なんか悪魔みたいになったわね」

    勇太「やっと完全体のお出ましか」

    森夏「あ、ちょっとジュニアがボコボコにされてるけど……」

    六花「ここはさすがに残酷……」

    森夏「え、ジュニア死んじゃった……
       あともう爆発寸前のゴジラしかいないじゃない」

    勇太「すげえどうでもいいけどメルトダウンのイメージをこの映画で刷り込まれてたから
       福島原発事故のメルトダウンには肩透かし食らったよな」

    森夏「現実のメルトダウンも取り返しつかない大事故だっつーの……」

    六花「子供を殺されてマジ切れするゴジラ。かっこいい」

    森夏「デストロイア自体はあっさり死ぬのね」

    勇太「冷凍兵器っていう明確な弱点があるし、
       ゴジラを倒すために生かされてただけだからなー」

    141 :

    俺はフランケン対地底怪獣のが好きだな

    142 = 15 :

    序盤は自衛隊や防衛軍がガメラやゴジラを倒そうとしてたのに
    レギオン戦とかスペースゴジラ戦みたいに協力するシーンが大好き

    143 = 1 :

    六花「ついにゴジラが死ぬ」

    森夏「え、本当に死ぬの?
       死にそうになるけどぎりぎり助かりました的なアレじゃないの?」

    勇太「ほんとに死ぬぞ」

    六花「ゴジラが溶けていく」

    森夏「へえ、すごく綺麗ね。対メガロとはなんかぜんぜん違うわ」

    勇太「メガロと比べるな……」

    六花「これ以上に美しい怪獣の死亡シーンはない」

    勇太「何度見ても泣けるな……」グスッ

    森夏「あれ? まだなんかあるみたいだけど……」

    六花「死の次にあるものは決まってる。そう、復活」

    勇太「死んだジュニアがゴジラの放出した放射能を吸収して
       生き返った上に完全なゴジラに急成長を遂げるんだ」

    六花「次回作からはこのゴジラが主役……
       と思っていたゴジラファンは当時相当数いたと思われる」

    勇太「いやあ、久々に見たけど良かったな。最後のジュニア復活がいい」

    森夏「でも冷静に見たら死んだはずのゴジラが復活ってバッドエンドよね」

    144 = 4 :

    >>142
    モゲラの捨て身アタックはかっこよかった(小並感)

    145 = 141 :

    メガロはダムのシーン凄かったろ!!

    146 = 1 :

    勇太「なんで女の人ってすぐそうやって現実的なこと言うの?」

    森夏「えー、だってそうじゃない。
       芹沢なにがし博士だってゴジラを殺して自分も死んだんでしょ?
       そのゴジラが生きてましたーじゃ博士も浮かばれないわよ」

    勇太「それとこれとは違うんだよ」

    森夏「何が違うのよ?」

    六花「まあ、丹生谷の言うことにも一理ある。
       ゴジラを倒して終わる映画は何作かあったけど、
       『×メガギラス』でも『GMK』でもゴジラが復活、もしくはまだ生きてることを示唆して終わる。
       初代ゴジラでも、『あのゴジラが最後の一匹とは思えない』っていうセリフがあるように
       ゴジラが生き残ってたり復活したりすることは本来ならバッドエンド」

    勇太「まあ、たしかにそうだが……」

    六花「でも『vsデストロイア』の場合はちょっと事情が違う。
       これは平成シリーズという流れの中にある最終作だから」

    森夏「というと?」

    六花「同じゴジラのシリーズを何作も続けてきたことで観客はゴジラへの思い入れができてる。
       さらに『vsメカゴジラ』からは子供ゴジラが登場して、その子供ゴジラと交流する人間もいる。
       人間の視点からゴジラに感情移入できるようにもなるし、ついでに子供が生まれたことで
       ゴジラは新たに『親』という属性を得る。親と子のドラマを展開できるようになる。
       つまりゴジラは人間の敵であると同時にジュニアの親であり、
       子をなくした親に哀れみを持ってしまうのはどんな生物であれ同じ。
       デストロイアの残虐性を強調することでゴジラを応援したくもなる」

    147 :

    ゴジラ見たくなってきた

    148 = 7 :

    今どれくらいの中高生がゴジラを知ってるのか

    149 = 1 :

    森夏「はあ、つまりこの映画は
       ゴジラに感情移入させるのが上手かったと、そういうこと?」

    六花「簡単に言うとそうなる。
       ゴジラを単なる災害のように描いたり、恐怖性だけを押し出したりせず、
       絶妙のバランスの上にキャラ付けをおこなった結果。
       過去作品からのイイトコ取りといってもいい」

    勇太「そういえば、昭和ゴジラも親だよな。ミニラとかいたし」

    六花「『怪獣島の決戦ゴジラの息子』では、最後ミニラと抱き合って雪に埋もれる。
       あれも親と子の絆を感じられて感動できる名シーン。
       ついでに言うと『東京SOS』も、初代ゴジラが現ゴジラを抱いて海に沈むラスト。
       まああれは親子かどうかわからないけど、
       この世界に2体しかいない同族がやっと一緒になれた、ってことで泣ける」

    森夏「モノ言わぬ怪獣に、いかにドラマ性を与えるかってことね」

    六花「そう。平成シリーズが成功したのはそこなんじゃないかと思ってる。
       あとミレニアムシリーズが微妙な結果に終わったのも。
       ゴジラをただの災害としてしてしか描いていなかったから、
       結局観客は人間からの視点でしか怪獣を見られなかった」

    勇太「あれなんで毎回初代の続編にしたんだろうな」

    六花「さあ。まあバラエティに富んで良かったという面もあるけど」

    森夏「え? じゃあこの復活したジュニアが主役の映画は……」

    六花「そんなものない」

    150 = 1 :

    月曜日 部室

    六花「ギャオオオオ」

    凸守「都心K地区に怪獣出現! 防衛隊今すぐ出動デース!」

    六花「アンギャアアアア」

    凸守「右に旋回しつつミサイルで攻撃デース!」

    六花「ギャアアアアス」

    凸守「くっ、ミサイルが効かない! 怪獣の進行止まらずデース!」

    ガラッ
    勇太「何をやってんだお前ら」

    六花「あ、勇太」

    凸守「何って、見て解らないデスか? 怪獣ごっこデース」

    勇太「いやそうじゃなくて、そのオモチャだよ」

    凸守「これは怪獣のソフビデース。800円で売ってるやつ」

    勇太「そのやたらデカいキングギドラも?」

    六花「これはモンスターアーツ。こっちはウルトラアクト。ジュワッ」

    勇太「なんだそりゃ」


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