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    元スレP「安価で彼氏でも作ろうかな」

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    201 :

    あれ、いい雰囲気だ

    202 = 55 :

    ニヤニヤ

    203 = 1 :

    P「さて、これからどうしようか。どこか行きたい場所、あるか?」

    冬馬「……別に、どこでもいい」

    P「ふーん……じゃあ、俺にまかせるってことで、いいのか?」

    冬馬「……ああ、構わねぇよ」

    P「それじゃあ……」

    P(今は……ちょうど暗くなってきた頃合か)

    P(それなら……)


    1 イルミネーションを見に行こう
    2 遊園地に行こう
    3 その他

    >>206

    205 = 82 :

    夜景を一望できる高台へ行こう

    206 = 125 :

    3裏路地

    208 = 60 :

    童貞が勘違いしてまうやろ!

    209 = 1 :

    P「……」ニヤ

    冬馬「……?」

    P「……ま、適当に歩きながら、目に付いたところに入ろうか」

    冬馬「あ、ああ……」

    冬馬(なんだ? 今の意味ありげな微笑みは……)


     * * *


    テクテク……

    P「……」

    冬馬「……なぁ、さっきから何黙って――」

    P「……ここなら、人も……うん……」

    冬馬「え?」

    ガシッ

    冬馬「!? な、いきなり、何、手……」

    冬馬「お、おい! どこに連れていくんだよ!?」

    210 = 82 :

    この裏路地にあるバーによく来るんだよ

    211 :

    あのさぁ……

    212 = 1 :

    タッタッタ……

    冬馬「……はぁ、はぁ……」

    P「……よし、このへんならいいかな……いい具合だ……!」

    冬馬「な、何がだよ……ってか、まずここ……どこだ?」

    P「見ての通り、裏路地だけど」

    冬馬「……はあ!?」

    P「……やっと……ふたりきりになれたな……」

    冬馬「ちょ、おま……!」

    冬馬「か、顔が近いって! な……」

    P「……冬馬」ボソッ

    冬馬「な、なんだよ……」



    P「……ごめんな」

    冬馬「……え?」

    213 :

    あまとうさん処女散らしちゃうか

    214 = 1 :

    P「……」

    冬馬「……」

    P(……何が、ごめん、なんだろう)

    P(自分で言ってみたけど……心当たりが多すぎて、わからない)

    P(今まで正体を黙っていたこと? それとも……)

    P(困惑してるであろう冬馬を、無理矢理引っ張りまわしていること?)

    P(……でも、とにかく俺は――)


    冬馬「……別に、いいよ」

    P「え?」

    冬馬「何に謝ってんのかわかんねーけどさ。でも俺、怒ってなんかいねぇから」

    P「……」

    216 = 129 :

    冬馬がイケメンなのか童貞なのか判断に困る

    217 = 1 :

    冬馬「アンタも大変だったんだろ? 今まで、女なのに男のフリしてきて」

    P「……まあ、それは……」

    P(それは……今まで、あまり、考えないようにしてき――)

    冬馬「ストレスっつーの? それ発散させるのに付き合うくらいなら、別にかまわねーよ」

    P「……」

    冬馬「ま、アンタにはあの年、色々と世話になったしさ……それに」

    P「……それに?」

    冬馬「さっきの飯代、まだ返してねぇからな! これでチャラだぜ」

    P「……は、はは……そっか」

    冬馬「……だからさ、そんな顔すんなって」


    冬馬「俺の知ってるあんたの顔は……もっと、生き生きしてた」

    冬馬「自信満々で、アイドル達といつでも楽しそうに過ごしてて……」

    冬馬「俺は……そんなお前になら、プロデュースされるのも悪くないんじゃねーかなって思ってたんだ」

    P「……」

    218 = 1 :

    冬馬「……なんてな。らしくねーこと言っちまった」

    P「……ふふ」

    冬馬「もういいだろ、行こうぜ」

    P「……ああ」

    P(……やっぱり、冬馬は……)



     * * *



    P「……あ」

    冬馬「ん?」

    P「……ほら、あれ」

    冬馬「……ああ、もうそんな時期か」


    P(裏路地から出た俺達を迎えてくれたのは……)

    P(大きな木に綺麗に彩られた、光り輝く、イルミネーションだった――)

    219 = 129 :

    良い雰囲気になってるな

    220 = 55 :

    もはやただのリア充カップルである

    221 = 1 :

    P「……」

    冬馬「……なぁ、アンタさ」

    P「ん、どうした?」

    冬馬「言いたくないならいいんだけど……なんで、男のフリしてたんだ?」

    P「……それは……まぁ、大したことじゃないんだけど……」

    冬馬「……じゃあその言葉遣いは?」

    P「う……言葉遣いに関しては、昔からだからな……」



    P「……最初はさ、普通に女プロデューサーとして、やろうとしていたんだ」

    冬馬「へえ……」

    P「でも、社長が――プロデューサーとしてではなく、アイドルとして働いてみないか、なんて言い出して」

    冬馬「え」

    222 = 1 :

    P「俺、アイドルをやるなんて、どうしても無理だったからさ……あがり症だし」

    冬馬「よくそれでこの業界に入ろうと思ったな……」

    P「でも、社長があまりにしつこかったから……だから、765プロに入社する当日に」

    ――――

    高木『おおキミ、待ってい――』

    高木『!?』

    P『……よろしくお願いします!』

    ――――

    P「髪を、ばっさり切ってやったんだ。服装も男っぽくしてな」

    冬馬「……はぁぁ!?」

    P「今考えると、意味わからない行動だったと思う。でも当時の俺は、それがベストだと思っていたんだよ」

    P「男装してしまえば、アイドルとしてデビューなんて言わなくなるだろう、と思って……」

    冬馬「バカじゃねーの」

    P「あはは……」

    224 = 1 :

    P「で、なぜかそれがウケにウケて……」

    ――――

    高木『……ウム! 今の君の姿を見て、改めて私はティンときた!』

    P『へ?』

    高木『アイドルになれというのは取り消そう。だが君はこれから、男性としてプロデューサーになりたまえ!』

    P『え……え!? このまま、ず、ずっとってことですか?』

    高木『彼女達がトップに立つまで、で構わないよ。ハッハッハ、男性がプロデューサーなら、女の子達の士気も上がるだろうからねぇ』

    ――――

    P「ということに……」

    冬馬「そろいも揃って、バカじゃねーの」

    P「確かにな……」

    225 :

    冬馬「やっぱりめちゃくちゃだな、765プロってよ……」

    P「まぁ、自覚はしてるよ……はは」

    冬馬「……なぁ、でもさ」

    P「ん?」

    冬馬「トップに立つまで、っていうことなら……おたくらのところのアイドルはもう、とっくに達成してるんじゃねーの?」

    P「……それは……」

    冬馬「俺達ジュピターを倒して、アイドルアカデミー大賞を受賞したユニットだっている」

    冬馬「他のやつらだって、テレビで見ない日はほとんどないじゃねーか。それならもう、事情を話して女に戻ったって……」

    P「……そう思っては、いるんだけどな。今までずっとだったから、タイミングが掴めなくて」

    冬馬「へぇ……」


    P(確かに、最近ではもう、皆が有名アイドルとして立派に成長してくれた)

    P(――だからこそ、彼氏を作ろうと思ったんだ)

    P(そうすれば、きっと……色んなことが変わる、良いチャンスになると思って……)

    227 :

    あまとうが可愛いとは中々……

    228 = 225 :

    冬馬「……じゃあさ」

    P「ん?」

    冬馬「試しに、女の言葉、喋ってみてくれよ」

    P「え……え!?」

    冬馬「いいだろ? どうせそのうち、カミングアウトするんだし……練習だよ練習」

    P「……」

    P(どうしよう……言葉遣いに関しては、昔からこれだったからな……)

    P(だけど、冬馬の頼みなら……)


    1 ……わかった
    2 やっぱ無理

    >>232

    236 = 234 :

    お前らどっから湧いてきた

    237 :

    この満場一致の1

    238 = 225 :

    P「……わかった」

    冬馬「おっ、本当か!」

    P「あ、ああ……」

    冬馬「……」ワクテカ

    P「すぅー……はぁー……」

    P(女らしい言葉遣い、女らしい言葉遣い……)


    P「……お、俺……」

    冬馬「俺?」

    P「えっ!? そこからか!?」

    冬馬「あ、いや……なんでもねぇ、続けてくれ」

    冬馬(俺っ子萌えじゃねんだけどな……)

    239 = 237 :

    冬馬とは趣味が合わないな

    240 :

    俺っ子④

    241 = 225 :

    P「……」

    P(……よし、それじゃあ……こうしてみるか)

    P(こうすれば、ちょっとは言いやすい雰囲気出るかもしれない……)

    P(頭を、こうこうこうして……)

    モゾモゾ

      ――キュッ


    冬馬「ん? なんで急に、髪結んで――」

    クルッ

    P「……」

    冬馬「……!」

    P「……冬馬」

    冬馬「お、おう」

    P「……どうかしら。髪、似合ってる?」

    冬馬「……ま、まぁ、いいんじゃねーの……」

    242 :

    >>240
    やだあまとうすごく童貞くさい

    243 = 234 :

    うっひょおおお

    244 = 232 :

    いやぁホモスレにしなくて正解でしたね

    245 :

    いおりんか

    246 = 225 :

    P「そ、そう……良かった」

    冬馬「……」

    P「……あんまり、ジロジロ見ないでくれるかな」

    冬馬「あ、す、すまねぇ」

    P「……いつまでこうしてればいい? あんまり慣れなくて、足、つりそう……」

    冬馬「ずっとに決まってんだろうが!!」

    P「えっ!?」

    冬馬「……わりぃ、デカイ声出して。でも、似合ってるからさ」

    P「……」

    P「……わかったわ。じゃあ、頑張る……」

    247 :

    ここで黒井に手篭めにされる展開をだな

    248 = 225 :

    P「……」

    冬馬「……」

    P「……あっち、行かない?」

    冬馬「え……あっちって……」

    P「イルミネーション。もう少し近くで見ましょう」

    冬馬「お、おう! よしきた!」

    P「ふふ、何それ……急にドギマギしちゃって、ヘンね」

    冬馬「う、うるせぇよ……」

    P(……まぁ、ドギマギしてるのは……こっちも一緒なんだけど……)

    P(……営業に行く以上に、緊張してる……)

    249 = 234 :

    俺もプロデュースされたい

    250 = 225 :

    【イルミネーション前】

    冬馬「おお……近くで見ると、すげぇな」

    P「そうね……」

    冬馬「……」

    ドクンドクン

    P「……ね、よく見て」

    冬馬「え? な、なんですか?」

    P「……その枝にかかってる、たくさんの小さなLED。一個一個、見える?」

    冬馬「ああ……でもそれが、どうした?」

    P「アイドルって、こういうイルミネーションに似てるって思わない?」

    冬馬「……どういうことだ?」


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