私的良スレ書庫
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元スレ剣士「大丈夫かい、アンタ」女剣士「なぜ助けたのです?」
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剣士「大丈夫か?」
少女「うん、平気……」
女剣士「よかった……怪我はないようですね」
少女「ありがとう……二人とも」
剣士「せっかく仕事の斡旋をしてくれるっていってたのに、あの商人叩き斬っちまった」
剣士「もうちょいあの小屋での生活で我慢してくれ」
少女「うん……あの小屋嫌いじゃないし」
女剣士「──あの、よろしいですか」
剣士「ん?」
女剣士「さっきの私との戦い、の話なのですが」
少女「うん、平気……」
女剣士「よかった……怪我はないようですね」
少女「ありがとう……二人とも」
剣士「せっかく仕事の斡旋をしてくれるっていってたのに、あの商人叩き斬っちまった」
剣士「もうちょいあの小屋での生活で我慢してくれ」
少女「うん……あの小屋嫌いじゃないし」
女剣士「──あの、よろしいですか」
剣士「ん?」
女剣士「さっきの私との戦い、の話なのですが」
女剣士「あなたは……本気で戦ってくれましたか?」
剣士「もちろんだ」
剣士「猛毒の仕込まれた剣よりアンタの剣の方が、何倍も恐ろしかったぜ」
剣士「それにいったろ? 俺はアンタを侮ってなんかないって」
剣士「逆に聞くが、アンタこそ本気だったんだろうな?」
女剣士「もちろんです」
女剣士「肉をえぐり裂く槍に立ち向かうより、あなたと斬り合う方が恐怖を覚えました」
剣士「そうかい」ニッ
剣士「酒場の時とは動きが段違いだったから、驚いたよ」
女剣士「当然です」
女剣士「あのような私闘で全力で出すほど、私は愚かではありません」
剣士「もちろんだ」
剣士「猛毒の仕込まれた剣よりアンタの剣の方が、何倍も恐ろしかったぜ」
剣士「それにいったろ? 俺はアンタを侮ってなんかないって」
剣士「逆に聞くが、アンタこそ本気だったんだろうな?」
女剣士「もちろんです」
女剣士「肉をえぐり裂く槍に立ち向かうより、あなたと斬り合う方が恐怖を覚えました」
剣士「そうかい」ニッ
剣士「酒場の時とは動きが段違いだったから、驚いたよ」
女剣士「当然です」
女剣士「あのような私闘で全力で出すほど、私は愚かではありません」
俺の剣を受けてみろ!
ああっ…私の鞘には収まりません…
みたいなのはよ
ああっ…私の鞘には収まりません…
みたいなのはよ
剣士「実力はほぼ互角だった」
剣士「あのまま続けてたら、確実にどちらかがあの世に行ってただろう」
剣士「俺は、今こうして二人とも生きてるってことに感謝してるよ」
剣士「自分が死ぬのはイヤだし、アンタみたいないい女が死ぬってのもイヤだしな」
剣士「正直いって俺は、あいつらがグルだったことに内心感謝してるのかもしれねえ」
女剣士「…………」
女剣士「私もです」
剣士「お……もしかして俺のこと、少しは気に入ってくれたってことか?」
女剣士「いいえ」
剣士「あのまま続けてたら、確実にどちらかがあの世に行ってただろう」
剣士「俺は、今こうして二人とも生きてるってことに感謝してるよ」
剣士「自分が死ぬのはイヤだし、アンタみたいないい女が死ぬってのもイヤだしな」
剣士「正直いって俺は、あいつらがグルだったことに内心感謝してるのかもしれねえ」
女剣士「…………」
女剣士「私もです」
剣士「お……もしかして俺のこと、少しは気に入ってくれたってことか?」
女剣士「いいえ」
女剣士「気に入った、などという生半可な感情ではありません」
女剣士「あなたにならどうされてもいい、と言い切れるほどの激情です」
女剣士「思えば酒場であなたと出会ったあの瞬間から」
女剣士「あなたは私の心に深く深く入り込んできました」
女剣士「無鉄砲ではありますが、強く、優しく、あの少女にも手を差し伸べるあなたに」
女剣士「私は魅了されてしまったのです」
女剣士「そんなあなたと全力で斬り合い」
女剣士「なおかつこうしてお互い無事でいることに、私は心から安堵しております」
女剣士「…………?」
女剣士「どうしました? お顔が真っ赤ですが、どこか具合が?」
剣士「い、いや……」
剣士(面と向かってここまでいわれて赤面しない男はいねえよ……嬉しいけど)
女剣士「あなたにならどうされてもいい、と言い切れるほどの激情です」
女剣士「思えば酒場であなたと出会ったあの瞬間から」
女剣士「あなたは私の心に深く深く入り込んできました」
女剣士「無鉄砲ではありますが、強く、優しく、あの少女にも手を差し伸べるあなたに」
女剣士「私は魅了されてしまったのです」
女剣士「そんなあなたと全力で斬り合い」
女剣士「なおかつこうしてお互い無事でいることに、私は心から安堵しております」
女剣士「…………?」
女剣士「どうしました? お顔が真っ赤ですが、どこか具合が?」
剣士「い、いや……」
剣士(面と向かってここまでいわれて赤面しない男はいねえよ……嬉しいけど)
女剣士「ありがとうございました」
女剣士「また一緒に仕事ができたらいいですね」
女剣士「では、さようなら」ペコッ
剣士「…………」
剣士「ま、待ってくれ!」
女剣士「はい」
剣士「俺、しばらくはこの子と過ごすわけだけど」
剣士「女の子の世話とかしたことないから、けっこうこの子にも不便を──」
剣士「いや……この子を理由にするのは、二人に失礼だな」
剣士「俺もアンタが好きだ」
剣士「だから、俺の相棒になってくれないか?」
女剣士「また一緒に仕事ができたらいいですね」
女剣士「では、さようなら」ペコッ
剣士「…………」
剣士「ま、待ってくれ!」
女剣士「はい」
剣士「俺、しばらくはこの子と過ごすわけだけど」
剣士「女の子の世話とかしたことないから、けっこうこの子にも不便を──」
剣士「いや……この子を理由にするのは、二人に失礼だな」
剣士「俺もアンタが好きだ」
剣士「だから、俺の相棒になってくれないか?」
女剣士「…………」
剣士「?」
女剣士「…………」
剣士「あの」
女剣士「…………」
剣士「もしもし?」
女剣士「申し訳ありません。嬉しさのあまり、しばし呆けておりました」
剣士(ビックリした……彼女だけ時間が止まったのかと思った)
剣士「でも嬉しいってことはつまり……」
女剣士「はい」
女剣士「微力ながら、あなたの相棒を務めさせていただきます」
剣士「……ありがとう!」
少女「ふふふ……お似合いだね!」
剣士「?」
女剣士「…………」
剣士「あの」
女剣士「…………」
剣士「もしもし?」
女剣士「申し訳ありません。嬉しさのあまり、しばし呆けておりました」
剣士(ビックリした……彼女だけ時間が止まったのかと思った)
剣士「でも嬉しいってことはつまり……」
女剣士「はい」
女剣士「微力ながら、あなたの相棒を務めさせていただきます」
剣士「……ありがとう!」
少女「ふふふ……お似合いだね!」
女剣士「私は誓います」チャッ
女剣士「今後一剣士として、どのような運命が待ち受けていようと」
女剣士「この刃、決してあなたにだけは向けまいと」
剣士「お、かっちょいいね」
剣士「なら俺も誓わせてもらおう」チャッ
剣士「今後一剣士として、何があろうともこの刃、決してアンタには向けない」
少女「あ……あたしも! あたしも!」
剣士「おお、悪い悪い」
女剣士「そうでしたね。ではこの刃、お二人には向けません」チャッ
剣士「同じく!」チャッ
少女「あたしも……!」スッ
女剣士「今後一剣士として、どのような運命が待ち受けていようと」
女剣士「この刃、決してあなたにだけは向けまいと」
剣士「お、かっちょいいね」
剣士「なら俺も誓わせてもらおう」チャッ
剣士「今後一剣士として、何があろうともこの刃、決してアンタには向けない」
少女「あ……あたしも! あたしも!」
剣士「おお、悪い悪い」
女剣士「そうでしたね。ではこの刃、お二人には向けません」チャッ
剣士「同じく!」チャッ
少女「あたしも……!」スッ
剣士「あたしも、ってまさか剣士になるつもりか?」
少女「うん……!」
少女「だって、お兄さんたち……あたしに傷をもらったこと忘れてない?」
剣士(そういえば……この子がハンマーに入ってた時、かなりやられたっけ)
剣士「よぉ~し、そういうつもりなら俺が立派な剣士にしてやるからな!」
女剣士「私も手伝いましょう」
剣士「そうと決まれば、今日は新たな出発の前祝いということでパーッとやるか!」
女剣士「そうですね」
少女「わ~い!」
………
……
…
少女「うん……!」
少女「だって、お兄さんたち……あたしに傷をもらったこと忘れてない?」
剣士(そういえば……この子がハンマーに入ってた時、かなりやられたっけ)
剣士「よぉ~し、そういうつもりなら俺が立派な剣士にしてやるからな!」
女剣士「私も手伝いましょう」
剣士「そうと決まれば、今日は新たな出発の前祝いということでパーッとやるか!」
女剣士「そうですね」
少女「わ~い!」
………
……
…
半年後──
少女「えいっ! やぁっ! てりゃあっ!」
ビュンッ! ビュバッ! シュバッ!
剣士「おお、すげえ」
女剣士「あなたのパワーと私のスピードがうまく融合し」
女剣士「さらに彼女自身の天賦の才が加わり、かなりの使い手になりましたね」
剣士「こりゃあ……次の仕事はちょっと手伝ってもらおうかな」
女剣士「そうですね、そろそろいいかもしれませんね」
剣士「お~い、トレーニング中断してちょっとこっちに来てくれ」
少女「なになに?」タタタッ
少女「えいっ! やぁっ! てりゃあっ!」
ビュンッ! ビュバッ! シュバッ!
剣士「おお、すげえ」
女剣士「あなたのパワーと私のスピードがうまく融合し」
女剣士「さらに彼女自身の天賦の才が加わり、かなりの使い手になりましたね」
剣士「こりゃあ……次の仕事はちょっと手伝ってもらおうかな」
女剣士「そうですね、そろそろいいかもしれませんね」
剣士「お~い、トレーニング中断してちょっとこっちに来てくれ」
少女「なになに?」タタタッ
剣士「今度の仕事、町祭りの警備なんだが、お前にもちょこっと手伝ってもらう」
少女「え、ホント!?」
女剣士「ただし、絶対にムチャはダメですよ」
少女「ついにあたしもデビューね!」
少女「だったらいい機会だし……」
少女「二人も仕事の相棒とかじゃなく、そろそろちゃんとくっついたら?」
剣士「お、おいおい」
少女「あ、お姉さん顔赤くしてる!」
女剣士「し、してません!」
剣士(激レアだな……目に焼き付けておこう)
剣士「でもたしかに……いいタイミングかもしれないな。……どうだろ?」
女剣士「……はい」コクッ
少女「ふふふ、お似合いお似合い!」
<おわり>
少女「え、ホント!?」
女剣士「ただし、絶対にムチャはダメですよ」
少女「ついにあたしもデビューね!」
少女「だったらいい機会だし……」
少女「二人も仕事の相棒とかじゃなく、そろそろちゃんとくっついたら?」
剣士「お、おいおい」
少女「あ、お姉さん顔赤くしてる!」
女剣士「し、してません!」
剣士(激レアだな……目に焼き付けておこう)
剣士「でもたしかに……いいタイミングかもしれないな。……どうだろ?」
女剣士「……はい」コクッ
少女「ふふふ、お似合いお似合い!」
<おわり>
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