私的良スレ書庫
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元スレ菫「体育倉庫に閉じ込められるおまじない……?」
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菫「気楽に構えていよう。その方が建設的だよ」ニコ
宥「あっ……」
宥(弘世さんの笑顔……始めて見たかもしれない……)ポー
菫「どうした? 私の顔に何か付いてるか?」
宥「いや……その、弘世さんが笑ってるところ、始めて見たような気がして……」
菫「なっ」
宥「とっても綺麗でした……笑ってる方もすごく弘世さんは素敵ですね」ニコ
菫「っ……」
菫(松実さんの笑顔の方が素敵だ、なんて口が裂けても言えないな……)
宥「あっ……」
宥(弘世さんの笑顔……始めて見たかもしれない……)ポー
菫「どうした? 私の顔に何か付いてるか?」
宥「いや……その、弘世さんが笑ってるところ、始めて見たような気がして……」
菫「なっ」
宥「とっても綺麗でした……笑ってる方もすごく弘世さんは素敵ですね」ニコ
菫「っ……」
菫(松実さんの笑顔の方が素敵だ、なんて口が裂けても言えないな……)
――――――
菫(あれからまたしばらく経ったが……話題が尽きると無言が気まずく感じるな……)
菫(松実さんの様子は……)
宥「……」
菫(……あまり良いとは言えないな)
菫(何か気晴らし出来るようなことがあれば……)
―――――ゴゴゴゴゴゴゴ
宥「ひっ!?」
菫(っ……! よ、余震か……!?)
宥「ひ、ひひ、弘世さん……!」
菫「落ち着いて。大丈夫だから」
お前らなんか妄想垂れ流してけよ
今後の展開の足しにでもさせてくれ
今後の展開の足しにでもさせてくれ
菫(さっきに比べれば揺れは小さい、が……)
宥「ひぃぃ……」ガクガクブルブル
菫(彼女には関係ないらしい……)
菫「松実さん、怖がらないで。揺れは小さいし、本当に大丈夫だから」ギュ
宥「弘世さん……」ナミダメ
菫「深呼吸して。不安なら、私にしがみついててもいいから」
宥「はぃ……」ギュウ
菫(……こんなにも近くに、松実さんが……)
菫(この揺れがいつまでも続けばいいなんて思ってる私は……)
宥「ひぃぃ……」ガクガクブルブル
菫(彼女には関係ないらしい……)
菫「松実さん、怖がらないで。揺れは小さいし、本当に大丈夫だから」ギュ
宥「弘世さん……」ナミダメ
菫「深呼吸して。不安なら、私にしがみついててもいいから」
宥「はぃ……」ギュウ
菫(……こんなにも近くに、松実さんが……)
菫(この揺れがいつまでも続けばいいなんて思ってる私は……)
―――――――
菫「……ほら、何もなかっただろ? 少し音がうるさかったくらいだ」
宥「はい、そうでした……」ギュゥ
菫「……その、もう大丈夫だと思うから、離れても」
宥「……もう少しだけ、このままでいいですか」
菫「えっ? あ、ああ。わ、私は別に構わないが……」
宥「弘世さん……やっぱりすごくあったかくて、とても安心するんです……」
菫「っ……!」ドキッ
宥「抱きしめるのが気持ち良くて……良い匂いも……」
菫「ま、松実さん……?」
宥「!」
宥「ご、ごめんなさい! わ、私ったら、変なこと言って……」
宥「すぐに離れっ……」
菫「待って!」
宥「っ!?」
菫(咄嗟に腕を掴んでしまった……手首、細い……)
宥「ひ、弘世さん……?」
菫「……えっと、なんだ。その、別に何も気にならないし嫌でもないから、その……」
菫「抱きついてもらっても……構わない」
宥「……」
宥「あ、改めてそう言われると……恥ずかしいです……」
菫「うっ……」
菫(い、一体何を言ってるんだ私は……!! )
菫「待って!」
宥「っ!?」
菫(咄嗟に腕を掴んでしまった……手首、細い……)
宥「ひ、弘世さん……?」
菫「……えっと、なんだ。その、別に何も気にならないし嫌でもないから、その……」
菫「抱きついてもらっても……構わない」
宥「……」
宥「あ、改めてそう言われると……恥ずかしいです……」
菫「うっ……」
菫(い、一体何を言ってるんだ私は……!! )
菫「す、すまん。さっき言ったことは忘れてもらえると嬉しい」
宥「えっ……わ、忘れないといけないんですか……?」
菫「っ……いや、もう好きにしてくれ……」
宥「は、はい」
菫(……確実に自分自身がおかしくなってる。この閉鎖的な空間の所為なのか、はたまた……)
宥「……?」
菫(……今は出来るだけ何も考えないでおこう)
―――――――
菫(閉じ込められたのは、推測だが午後の17時頃。体感時間では結構経ってるが、今は何時なんだろう……)
菫(この体育倉庫に気付かない方がおかしくないか……? 外も混乱してると考えてもこれは……)
宥「あ、あの弘世さん」
宥「えっ……わ、忘れないといけないんですか……?」
菫「っ……いや、もう好きにしてくれ……」
宥「は、はい」
菫(……確実に自分自身がおかしくなってる。この閉鎖的な空間の所為なのか、はたまた……)
宥「……?」
菫(……今は出来るだけ何も考えないでおこう)
―――――――
菫(閉じ込められたのは、推測だが午後の17時頃。体感時間では結構経ってるが、今は何時なんだろう……)
菫(この体育倉庫に気付かない方がおかしくないか……? 外も混乱してると考えてもこれは……)
宥「あ、あの弘世さん」
菫「どうした?」
宥「その……また、だんだん寒くなってきて……」
菫(言われてみれば……確かに肌寒い。日が落ちて来た証拠か……?)
宥「だから、弘世さんが良ければでいいんですが……」
宥「あたためてもらってもいいですか……?」
菫「……」
菫「はぁ!?」
宥「ご、ごめんなさい! やっぱりダメですよね、こんなこと……」
菫「い、いや。え、っと。あ、温めるって、具体的にどうやって……?」
宥「その……また、だんだん寒くなってきて……」
菫(言われてみれば……確かに肌寒い。日が落ちて来た証拠か……?)
宥「だから、弘世さんが良ければでいいんですが……」
宥「あたためてもらってもいいですか……?」
菫「……」
菫「はぁ!?」
宥「ご、ごめんなさい! やっぱりダメですよね、こんなこと……」
菫「い、いや。え、っと。あ、温めるって、具体的にどうやって……?」
宥「……き、聞いた話なんですが。は、裸で……めあうと……一番あったかいらしくて……その……」
菫「す、すまんがもう一度大きい声で言ってもらえるか? 声が小さくてよく……」
宥「ご、ごめんなさい! やっぱりさっき言ったことは忘れてください!」
宥「わ、私ってば、本当に何を考えて……」
菫(顔が真っ赤だ……は、裸とかって聞こえたが、一体何を言おうと……?)
菫「……よく分からないが、寒いのか?」
宥「は、はい……少し、辛いです……」
菫「……」
宥「弘世さん……?」
菫「……この体育倉庫には暖を取れるものなんて無いと思う」
菫「それで、なんだかんだでやっぱり人肌が一番温かいと……思う」
宥「そ、それって……」
菫「す、すまんがもう一度大きい声で言ってもらえるか? 声が小さくてよく……」
宥「ご、ごめんなさい! やっぱりさっき言ったことは忘れてください!」
宥「わ、私ってば、本当に何を考えて……」
菫(顔が真っ赤だ……は、裸とかって聞こえたが、一体何を言おうと……?)
菫「……よく分からないが、寒いのか?」
宥「は、はい……少し、辛いです……」
菫「……」
宥「弘世さん……?」
菫「……この体育倉庫には暖を取れるものなんて無いと思う」
菫「それで、なんだかんだでやっぱり人肌が一番温かいと……思う」
宥「そ、それって……」
菫「ま、松実さんが良ければ……私の体を使って欲しい」
宥「!」
菫(わ、私は一体何を……でも、これで彼女が楽になれるなら……)
宥「ひ、弘世さん……ほ、本当に、良いんですか……?」
菫「あ、ああ。言っても私たちは同性だ。抱き合うくらい、それほど気にすることでもないだろう」
菫(私自身は、気になって仕方がないが……)
宥「ありがとうございます……弘世さん、私なんかのために、本当に……」ウルウル
菫「泣くのはやめてくれないか……」
宥「ご、ごめんなさい……ぐずっ、それじゃあ、ふつつか者ですが、よろしくお願いします」
菫「あ、ああ。よろしく」
菫(ってなんなんだこの挨拶は……)
宥「それじゃ、その……見られてると恥ずかしいので、後ろ、向いててもらっていいですか?」
菫「……どういう意味だ?」
宥「!」
菫(わ、私は一体何を……でも、これで彼女が楽になれるなら……)
宥「ひ、弘世さん……ほ、本当に、良いんですか……?」
菫「あ、ああ。言っても私たちは同性だ。抱き合うくらい、それほど気にすることでもないだろう」
菫(私自身は、気になって仕方がないが……)
宥「ありがとうございます……弘世さん、私なんかのために、本当に……」ウルウル
菫「泣くのはやめてくれないか……」
宥「ご、ごめんなさい……ぐずっ、それじゃあ、ふつつか者ですが、よろしくお願いします」
菫「あ、ああ。よろしく」
菫(ってなんなんだこの挨拶は……)
宥「それじゃ、その……見られてると恥ずかしいので、後ろ、向いててもらっていいですか?」
菫「……どういう意味だ?」
宥「い、言わせないでください……」ウルウル
菫(だからなんで泣きそうになるんだ!? しかも顔まで赤くして……)ドキドキ
菫「……分かった。後ろを向いてればいいんだな?」
宥「は、はい。その間に、その……弘世さんも準備しといてもらえれば嬉しいです……」
菫「あ、ああ」
菫(準備? 何の準備だろう。心の準備の時間は確かに欲しいが……そもそもどうして私が後ろを向いて……)
シュルシュル――――
菫(な、なんだ今の音は? まるで衣擦れのような……)
ファサ――――――
菫(……何が起きてる……?)
宥「はぁ……はぁ……」
菫(だからなんで泣きそうになるんだ!? しかも顔まで赤くして……)ドキドキ
菫「……分かった。後ろを向いてればいいんだな?」
宥「は、はい。その間に、その……弘世さんも準備しといてもらえれば嬉しいです……」
菫「あ、ああ」
菫(準備? 何の準備だろう。心の準備の時間は確かに欲しいが……そもそもどうして私が後ろを向いて……)
シュルシュル――――
菫(な、なんだ今の音は? まるで衣擦れのような……)
ファサ――――――
菫(……何が起きてる……?)
宥「はぁ……はぁ……」
菫「……ま、松実さん? 一体何をしてるんだ、抱き合うなら早く……」
宥「す、すみません。もう少しだけ待ってください……あとちょっとで脱ぎ終わるので……」
菫(……な、なんだって? 今、脱ぎ終わるとか……)
宥(ど、どうしよう……すごく恥ずかしいし、めちゃくちゃ寒い……)
宥(でも、弘世さんはこんな私のために……一生懸命……)
菫「……すまない松実さん。状況を確認したいから後ろを向いてもいいか?」
宥「えっ!? だ、ダメです! ま、まだ途中で……」
菫「一体何をしているんだ? まったくもって意味が……」
宥「あっ、だ、ダメっ……!」
菫(後ろを振り向くと、そこには上半身裸の―――)
菫「んなぁっ!?」
宥「す、すみません。もう少しだけ待ってください……あとちょっとで脱ぎ終わるので……」
菫(……な、なんだって? 今、脱ぎ終わるとか……)
宥(ど、どうしよう……すごく恥ずかしいし、めちゃくちゃ寒い……)
宥(でも、弘世さんはこんな私のために……一生懸命……)
菫「……すまない松実さん。状況を確認したいから後ろを向いてもいいか?」
宥「えっ!? だ、ダメです! ま、まだ途中で……」
菫「一体何をしているんだ? まったくもって意味が……」
宥「あっ、だ、ダメっ……!」
菫(後ろを振り向くと、そこには上半身裸の―――)
菫「んなぁっ!?」
修正
6行目
菫「~状況を確認したいから後ろを向いてもいいか?」
↓
菫「~状況を確認したいから振り向いてもいいか?」
6行目
菫「~状況を確認したいから後ろを向いてもいいか?」
↓
菫「~状況を確認したいから振り向いてもいいか?」
菫「ななな、何をやってるんだ君は!? どうして服を脱いで……!?」
宥「やぁ……み、見ないでください……」
菫「す、すまない!」サッ
菫(ってどうして私が謝る!?)
宥「うぅ……弘世さんひどいです……後ろ向いといてって言ったのに……」
菫「そ、そんなことよりどうして服を脱いでるんだ? 寒いんじゃないのか?」
宥「すごく寒いです……だから、早くあたためて欲しいのに……弘世さん、服脱いでない……」
菫「あ、当たり前だろう!? 何故服を脱ぐ必要がある!?」
宥「ひっ……」
菫「っ……お、大きな声を出してすまない。ただ、その、私と松実さんの間に大きな意思の齟齬があるように思えるのだが……」
宥「やぁ……み、見ないでください……」
菫「す、すまない!」サッ
菫(ってどうして私が謝る!?)
宥「うぅ……弘世さんひどいです……後ろ向いといてって言ったのに……」
菫「そ、そんなことよりどうして服を脱いでるんだ? 寒いんじゃないのか?」
宥「すごく寒いです……だから、早くあたためて欲しいのに……弘世さん、服脱いでない……」
菫「あ、当たり前だろう!? 何故服を脱ぐ必要がある!?」
宥「ひっ……」
菫「っ……お、大きな声を出してすまない。ただ、その、私と松実さんの間に大きな意思の齟齬があるように思えるのだが……」
宥「えっ……? 弘世さん、その、あたためてくれるんですよね……?」
菫「あ、ああ。でも、だからと言ってどうして服を脱ぐ必要があるんだ……?」
宥「は、裸で抱き合うのが一番あったかいらしいって、私……」
菫(……あの時か。まさかそんなことを言っていたなんて……)
宥「もしかして、伝わっていたと勘違いして……」
菫「……すまない。どうやらそうらしい」
宥「……!!」
宥「ごご、ごめんなさいっ!! わわ、私ったら、一人で勝手に思い違いして……!」
宥「じょ、常識的に考えてそうですよね、裸で抱き合うなんて、そんなの、普通、あり得ないのに……」ジワァ
菫「な、泣かないでくれ! ちゃんと確認しなかった私も悪いし、そのっ……」
宥「ひぐっ……ひ、弘世さんは、何も悪くなんかっ……」
菫「あ、ああ。でも、だからと言ってどうして服を脱ぐ必要があるんだ……?」
宥「は、裸で抱き合うのが一番あったかいらしいって、私……」
菫(……あの時か。まさかそんなことを言っていたなんて……)
宥「もしかして、伝わっていたと勘違いして……」
菫「……すまない。どうやらそうらしい」
宥「……!!」
宥「ごご、ごめんなさいっ!! わわ、私ったら、一人で勝手に思い違いして……!」
宥「じょ、常識的に考えてそうですよね、裸で抱き合うなんて、そんなの、普通、あり得ないのに……」ジワァ
菫「な、泣かないでくれ! ちゃんと確認しなかった私も悪いし、そのっ……」
宥「ひぐっ……ひ、弘世さんは、何も悪くなんかっ……」
菫「勘違いは誰にでもある! 恥ずかしいのは分かるし泣きたくなる気持ちも理解出来る! と、とにかくっ……」
菫「まずは服を着てくれないか……?」
宥「……はい」
菫(それは今にも消え入りそうな声だった)
―――――――
宥「着直しました……」
菫「あ、ああ……」
菫(後ろを向いている最中にすすり泣く声が聞こえていた……今も顔は赤くて、涙目で……)
菫「まずは服を着てくれないか……?」
宥「……はい」
菫(それは今にも消え入りそうな声だった)
―――――――
宥「着直しました……」
菫「あ、ああ……」
菫(後ろを向いている最中にすすり泣く声が聞こえていた……今も顔は赤くて、涙目で……)
宥「お騒がせして、すみませんでした……」
菫「……謝る必要はない。何も悪いことはしていないんだ」
宥「……」
菫(……落ち込んでいる姿が、こんなにも愛おしく思えるなんて……)
菫(儚げで、触れれば壊れてしまいそうな危うさがあって……)
宥「……弘世さん……?」
菫(あぁ……すごく……抱きしめたい)
菫「……松実さん。改めて、約束を守らせてもらうよ」スッ
宥「えっ?」
宥「あっ……」ギュ
菫「……謝る必要はない。何も悪いことはしていないんだ」
宥「……」
菫(……落ち込んでいる姿が、こんなにも愛おしく思えるなんて……)
菫(儚げで、触れれば壊れてしまいそうな危うさがあって……)
宥「……弘世さん……?」
菫(あぁ……すごく……抱きしめたい)
菫「……松実さん。改めて、約束を守らせてもらうよ」スッ
宥「えっ?」
宥「あっ……」ギュ
菫「……ほら、服こんなにも温かいんだ。服を脱ぐ必要なんてない」
宥「弘世さん……」
菫(……本当に温かい)
宥(やっぱり、すごく安心する……この気持ちも……あったかい……)
菫(……幸せな夢の中で浮いているような、そんな気分だった)
―――――――
菫「ん、んぅ……」
菫(……いつの間にか寝てしまっていたらしい)
菫「松実さん……も、寝ていたか」
宥「すぅ……すぅ……」
宥「弘世さん……」
菫(……本当に温かい)
宥(やっぱり、すごく安心する……この気持ちも……あったかい……)
菫(……幸せな夢の中で浮いているような、そんな気分だった)
―――――――
菫「ん、んぅ……」
菫(……いつの間にか寝てしまっていたらしい)
菫「松実さん……も、寝ていたか」
宥「すぅ……すぅ……」
修正
一行目
菫「……ほら、服こんなにも温かいんだ~」
↓
菫「……ほら、こんなにも温かいんだ」
一行目
菫「……ほら、服こんなにも温かいんだ~」
↓
菫「……ほら、こんなにも温かいんだ」
菫(気疲れすることばかりだったからな……おかげで少しは気分が冴えた)
菫(しかし、いよいよ時間の感覚が無くなってきた……気温からして夜であるのは間違い無さそうだが……)
宥「ん、んぅ……ひろせさん……」
菫(……彼女のおかげで温かい。こんなにも近くで触れ合えて、あろうことか抱き合ってるなんて……少しはあのまじないに感謝してもいいのかもしれない)
菫(……松実、宥)
宥「すぅ……すぅ……」
菫「……どうやらこの気持ちは本物らしい」ナデナデ
菫「いつの日か、きっと……」
宥「ひろせ、さん?」
菫「……おはよう、松実さん。どうやら二人とも、いつの間にか眠ってしまっていたらしい」
菫(しかし、いよいよ時間の感覚が無くなってきた……気温からして夜であるのは間違い無さそうだが……)
宥「ん、んぅ……ひろせさん……」
菫(……彼女のおかげで温かい。こんなにも近くで触れ合えて、あろうことか抱き合ってるなんて……少しはあのまじないに感謝してもいいのかもしれない)
菫(……松実、宥)
宥「すぅ……すぅ……」
菫「……どうやらこの気持ちは本物らしい」ナデナデ
菫「いつの日か、きっと……」
宥「ひろせ、さん?」
菫「……おはよう、松実さん。どうやら二人とも、いつの間にか眠ってしまっていたらしい」
宥「そうですか……」
菫「今日中には、いや、日付が変わってる可能性もあるが……助けは来そうにもないな」
宥「そうですね……」
宥(もうしばらくは、このままでも……)
菫「特にすることも無ければ話すことも無い。……もう一眠りするか?」
宥「いえ、大丈夫です。それより……このまま弘世さんとお話していたいです」ギュウ
菫「ま、松実さんがそう言うなら、私は構わないが……」
宥「……弘世さん。もしよろしければ……私のこと、下の名前で呼んで欲しいです」
菫「っ……」ドキ
菫「ど、どうして急にそんなこと……」
宥「弘世さん、自分では気付いてないかもしれませんが……たまに私のこと下の名前で読んでるんですよ?」
菫「なっ」
菫「今日中には、いや、日付が変わってる可能性もあるが……助けは来そうにもないな」
宥「そうですね……」
宥(もうしばらくは、このままでも……)
菫「特にすることも無ければ話すことも無い。……もう一眠りするか?」
宥「いえ、大丈夫です。それより……このまま弘世さんとお話していたいです」ギュウ
菫「ま、松実さんがそう言うなら、私は構わないが……」
宥「……弘世さん。もしよろしければ……私のこと、下の名前で呼んで欲しいです」
菫「っ……」ドキ
菫「ど、どうして急にそんなこと……」
宥「弘世さん、自分では気付いてないかもしれませんが……たまに私のこと下の名前で読んでるんですよ?」
菫「なっ」
宥「今日だって、私が悲鳴を上げたときに、宥、って……」
菫(ま、まったく自覚がない……)
宥「弘世さんは、咄嗟に私を呼ぶ時はいつもそうなんです」
宥「私が体育でこけそうになったり、何かに当たりそうになったときとか、いつも……」
菫「……」
宥「普段あまり話したりしないけど、何かあったときには真っ先に気付いてくれて、それでいて助けてくれて……」
宥「私、そのことがすごく嬉しくて……いつかちゃんとお礼を言いたいと思っていて……」
宥「その、弘世さん。これからはもっと私と仲良くして頂けると……嬉しいです。だから……」
菫(ま、まったく自覚がない……)
宥「弘世さんは、咄嗟に私を呼ぶ時はいつもそうなんです」
宥「私が体育でこけそうになったり、何かに当たりそうになったときとか、いつも……」
菫「……」
宥「普段あまり話したりしないけど、何かあったときには真っ先に気付いてくれて、それでいて助けてくれて……」
宥「私、そのことがすごく嬉しくて……いつかちゃんとお礼を言いたいと思っていて……」
宥「その、弘世さん。これからはもっと私と仲良くして頂けると……嬉しいです。だから……」
宥「下の名前で呼んでくれませんか……?」
菫「……断る理由なんかない。喜んでそうさせてもらうよ」
菫「……宥」
宥「!」
宥「……ありがとうございます。弘世さん」
菫「ところで、その……なんだ。私だけ下の名前で呼ぶってのも、不公平だと思わないか?」
宥「えっ?」
菫「弘世さんなんて呼ばれるのは顔見知り程度の人間か教師だけでいい。……菫にしてくれないか」
宥「い、いいんですか? 私なんかが……」
菫「その言葉の意味が分からない。宥にだから呼んで欲しいんだ」
菫「……断る理由なんかない。喜んでそうさせてもらうよ」
菫「……宥」
宥「!」
宥「……ありがとうございます。弘世さん」
菫「ところで、その……なんだ。私だけ下の名前で呼ぶってのも、不公平だと思わないか?」
宥「えっ?」
菫「弘世さんなんて呼ばれるのは顔見知り程度の人間か教師だけでいい。……菫にしてくれないか」
宥「い、いいんですか? 私なんかが……」
菫「その言葉の意味が分からない。宥にだから呼んで欲しいんだ」
宥「ありがとう、すごく嬉しいです……菫ちゃん」
菫「す、菫ちゃん!?」
宥「えっ……な、何かおかしいですか……?」
菫「い、いや。ちゃん付けで呼ばれたのなんて小学生以来だからな……」
宥「さん付けはよそよそしいと思って……」
菫「……よそよそしいと思うならまずは敬語をやめるべきだと思うんだが」
宥「ご、ごめんなさい……最初に話したときの印象がずっと強くて……」
菫「敬語で話されるのも後輩だけで十分だ。これからは普通に、他のみんなと接するように頼むよ」
宥「うん、わかった。……私たち、これからもっと仲良くなれそうだね。菫ちゃん」
菫「っ……出来ればそれはやめて欲しいな……普通に菫じゃダメなのか?」
宥「呼び捨てってあんまり馴れなくて……菫ちゃんじゃダメ?」
菫「……はぁ。好きにすればいい」
宥「ふふ、ありがとう」
菫「す、菫ちゃん!?」
宥「えっ……な、何かおかしいですか……?」
菫「い、いや。ちゃん付けで呼ばれたのなんて小学生以来だからな……」
宥「さん付けはよそよそしいと思って……」
菫「……よそよそしいと思うならまずは敬語をやめるべきだと思うんだが」
宥「ご、ごめんなさい……最初に話したときの印象がずっと強くて……」
菫「敬語で話されるのも後輩だけで十分だ。これからは普通に、他のみんなと接するように頼むよ」
宥「うん、わかった。……私たち、これからもっと仲良くなれそうだね。菫ちゃん」
菫「っ……出来ればそれはやめて欲しいな……普通に菫じゃダメなのか?」
宥「呼び捨てってあんまり馴れなくて……菫ちゃんじゃダメ?」
菫「……はぁ。好きにすればいい」
宥「ふふ、ありがとう」
訊きたいんだけど、このおまじないって元ネタとかに解除の呪文とかあったりする?
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